JPH08269236A - 防振ゴム組成物 - Google Patents

防振ゴム組成物

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JPH08269236A
JPH08269236A JP9752995A JP9752995A JPH08269236A JP H08269236 A JPH08269236 A JP H08269236A JP 9752995 A JP9752995 A JP 9752995A JP 9752995 A JP9752995 A JP 9752995A JP H08269236 A JPH08269236 A JP H08269236A
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rubber
vibration
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carbon black
rubber composition
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JP9752995A
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Inventor
Akihiro Shibahara
彰広 柴原
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Sumitomo Riko Co Ltd
Original Assignee
Tokai Rubber Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 天然ゴムまたは天然ゴム(NR)とスチレン
−ブタジエンゴム(SBR)もしくはブタジエンゴム
(BR)とのブレンドゴムと平均粒子径が40〜130
nmのカーボンブラック(CB)との組成物にチオシア
ネートプロピルトリアルコキシシシラン(TCPA)を
添加してなる防振ゴム組成物、及びそのゴム組成物を用
いてなる防振ゴム。。 【効果】 本発明の防振ゴムは、低振動伝達性のNR、
及びNRとSBRまたはBRとのブレンドゴムに補強材
のCBと、そのCBの表面官能基と反応するTCPAを
配合したものであり、クリープ特性として高温荷重付加
試験で評価されるクリープ特性にすぐれ、特に長時間高
温下で使用されるエンジンマウント用などとして有用で
ある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、耐熱性の防振ゴム組成
物、特に自動車のエンジンマウント用に好適な防振ゴム
組成物および防振ゴムに関する。
【0002】
【従来の技術とその課題】自動車のエンジン等を搭載す
る際に使用される防振ゴムには、エンジンの振動及びそ
れに伴う騒音を軽減する防振性能に加えて、エンジンの
発生熱に対する耐熱性及びエンジンを機械的に支える支
持性能(強度)が要求される。防振性能の点からは、ゴ
ムは一般的に軟らかい程よいが、軟らかすぎると搭載物
の重量で撓んでその支持位置が変化し、支持物を含む構
成体全体の基本的な性能に悪い影響を及ぼすことにな
る。具体的には、防振性能は振動を伝達する振動状態の
ばね定数(動ばね定数)が小さいほどよく、一方支持性
能(強度)は支持剛性を示す静ばね定数が大きいものも
の程よく、従って、動ばね定数と静ばね定数との比、す
なわち動倍率(動ばね定数/静ばね定数)の値の小さい
ゴムほど防振ゴムとしてすぐれているといえる。
【0003】この様な防振ゴムとして、現在、防振性に
優れた天然ゴム(NR)、及び天然ゴムとスチレン−ブ
タジエンゴム(SBR)またはブタジエンゴム(BR)
とのブレンドゴムをベース(マトリックス)とし、これ
に補強材のカーボンブラックを配合したゴム組成物が用
いられている。しかし、これらのゴム組成物はゴムポリ
マー主鎖中に2重結合を有するために基本的に耐熱性が
悪く、自動車エンジンルーム等の高温度環境下で長時間
使用するとき物性の低下、具体的には熱的劣化及び動的
疲労が著しいという問題がある。特に、エンジンを搭載
するエンジンマウントは経時的に劣化して形状が変化す
ると、エンジンの支持位置が変わり、振動特性が悪化す
るばかりでなく、エンジンとその周辺の部品とが干渉
し、破損するおそれがある。
【0004】エンジンマウント等のように耐熱性が要求
されるゴムの経時的な形状変化は、一定荷重を負荷した
状態で高温下に一定時間保持したときの変化量(すなわ
ち、クリープ)(後記実施例における試験法を参照のこ
と)を測定して評価することができるが、このクリープ
は、負荷を開放し常温に戻して測定する圧縮永久歪み
(いわゆる「へたり」;一般的にクリープの代用特性と
して測定される。)とは異なり、圧縮永久歪みに優れて
もクリープ特性では効果が見られないこともしばしばあ
る。エンジンマウント用の防振ゴム組成物としてはクリ
ープ特性の良いものが望まれている。また、加硫ゴムで
は架橋点の結合エネルギーが低く熱で分解しやすいた
め、天然ゴムをベースとする防振ゴム組成物の耐熱性を
向上させる目的では架橋剤としての硫黄成分使用量を減
らしたり、あるいは非硫黄系の架橋剤を使用する手法が
採られているが、一般的に架橋密度が小さくなるため、
目標とするゴム硬度が得られず、そのためカーボンブラ
ックなどの補強材を多量に添加することが必要となる。
ところが、補強材が多くなると、ゴムポリマーと補強材
との相互作用により動倍率が高くなり振動特性が悪化す
る。また、低硫黄、あるいは非硫黄系の架橋剤の系で、
加硫促進剤やある種の加硫剤(硫黄含有有機化合物等)
を添加することにより架橋密度を上げることは可能であ
るが、耐疲労性が悪くなる。
【0005】従って、本発明の課題は、防振性に優れた
NR、及びNRとSBRまたはBRとのブレンドゴムに
補強材のカーボンブラックを配合した防振ゴム組成物に
おいて、耐熱及び耐久性を改善することにある。さら
に、本発明の他の課題は、耐熱性及びクリープ特性に優
れたエンジンマウント用に好適な防振ゴム組成物を提供
することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】ゴム組成物の熱クリープ
現象の原因としては、(1) 熱によるポリマー分子の切
断、(2) 熱による架橋点の切断、 (3)熱によるゴムポリ
マーとカーボンブラックの2次結合の破壊及びそれに伴
うずれ現象等が考えられるが、本発明者は、防振特性
(動倍率)に悪影響を及ぼすことになるカーボンブラッ
クの配合量を増やすことなく、カーボンブラックの表面
官能基と相互作用(反応)して熱クリープ特性を改善す
る可能性のある添加剤の併用について鋭意検討を重ねた
結果、下記式
【0007】
【化1】(R1O)(R2O)(R3O)SiCH2CH2
CH2SCN(式中、R1、R2およびR3は同一または異
別であってもよいアルキル基を意味する。)で示される
チオシアネートプロピルトリアルコキシシランを使用す
ることにより熱クリープ及び低振動伝達性が改善される
ことを見出だし、本発明を完成した。
【0008】すなわち、本発明は 1) 天然ゴムにカーボンブラックを配合した組成物、
または天然ゴムとスチレン−ブタジエンゴムまたはブタ
ジエンゴムとのブレンドゴムにカーボンブラックを配合
した組成物にチオシアネートプロピルトリアルコキシシ
ランを添加混練してなる防振ゴム組成物、 2) 天然ゴムまたは天然ゴムとスチレン−ブタジエン
ゴムもしくはブタジエンゴムとのブレンドゴム100重
量部に対してチオシアネートプロピルトリアルコキシシ
ランを1〜8重量部添加混練してなる防振ゴム組成物、 3) チオシアネートプロピルトリアルコキシシランが
チオシアネートプロピルトリエトキシシランである前記
1または2に記載の防振ゴム組成物。 4) カーボンブラックの平均粒子径が40〜130n
mである前記1乃至3のいずれかの項に記載の防振ゴム
組成物、 5) 天然ゴム、または天然ゴムとスチレン−ブタジエ
ンゴムまたはブタジエンゴムとのブレンドゴムとカーボ
ンブラックとの配合割合が、ゴム成分50〜90重量
%、カーボンブラック10〜50重量%である前記1乃
至4のいずれかの項に記載の防振ゴム組成物、 6) エンジンマウント用である前記1乃至5のいずれ
かの項に記載の防振ゴム組成物、及び 7) 前記1乃至6のいずれかの防振ゴム組成物を用い
てなる防振ゴムを提供する。以下、本発明の防振ゴム組
成物及び防振ゴムについて詳しく説明する。
【0009】
【ゴムポリマー】本発明ではゴムポリマーマトリックス
(ベース)として、天然ゴムまたは天然ゴムとスチレン
−ブタジエンゴム(SBR)またはブタジエンゴム(B
R)とのブレンドゴムを使用する。天然ゴムは加工性お
よび機械的強度特性(耐久性)は良好であり、本発明に
おいては広い範囲に亘ってゴムポリマーマトリックスと
して有効に用いることができる。マトリックスとしてブ
レンドゴムを使用する場合には、天然ゴムとSBRまた
はBRとのブレンドゴムを用いる。SBRは耐熱性向上
に有効であり、BRは動倍率低減効果がある。
【0010】
【カーボンブラック】本発明の防振ゴム組成物において
は、カーボンブラックとチオシアネートプロピルトリア
ルコキシシランとを上記のゴムポリマーマトリックスに
配合して用いることが重要である。防振ゴム組成物の支
持強度を上げる補強材として本発明で使用するカーボン
ブラックは、ゴムマトリックスに配合したときにチオシ
アネートプロピルトリアルコキシシランと反応する官能
基を適度に有するものである。チオシアネートプロピル
トリアルコキシシランとの反応性はカーボンブラックの
平均粒径が小さい程大きいが、あまり小さくなると振動
伝達率の指標となる動倍率が大きくなるので平均粒径が
40nm以上のものが好ましい。一方粒子径が大きすぎ
ると表面官能基が著しく少なくなってチオシアネートプ
ロピルトリアルコキシシランの添加効果は減少するので
平均粒径は130nm未満が望ましい。カーボンブラッ
クの配合量は、防振ゴムの用途によるので一概に規定で
きないが、一般的には10〜50重量%が好ましい。
【0011】
【チオシアネートプロピルトリアルコキシシラン】本発
明者は有機樹脂と無機物とのなかだちの役目を果たし、
物理的強度の向上、無機物の有機樹脂への親和性の向上
と接着、高温高湿下における物理強度低下の抑制などの
効果を示すことが知られているシランカップリング剤の
添加について検討した。その結果、例えば、一般的にゴ
ムの分野で汎用されているメルカプトプロピルトリメト
キシシランは効果がある程度認められるものの、スコー
チ(ゴム焼け)現象を生ずるために多量に配合出来ず、
スコーチを生じない程度の少量の配合では効果が殆ど認
められない。これに対して、シランカップリング剤の中
で、チオシアネートプロピルトリアルコキシシラン:
【化1】(R1O)(R2O)(R3O)SiCH2CH2
CH2SCN(式中、R1、R2およびR3は同一または異
別であってもよいアルキル基を意味する。)が優れた効
果を示すことが確認された。特にR1、R2およびR3
すべてエトキシ基であるチオシアネートプロピルトリエ
トキシシランは特異的に優れた効果を示す。チオシアネ
ートプロピルトリアルコシキシシランの配合量は、ゴム
成分(天然ゴム、または天然ゴムとスチレン−ブタジエ
ンゴムまたはブタジエンゴムとのブレンドゴム)100
重量部に対して1〜8重量部である。1重量部未満で
は、配合したカーボンブラックと十分反応することが出
来ないため効果がなく、また8重量部を超えるとスコー
チを生じる。
【0012】また、本発明の防振ゴム組成物には、加工
助剤、老化防止剤、加硫剤、加硫促進剤、軟化剤、充填
剤等を添加して用いてもよい。加硫剤は、一般に使用さ
れるいずれの加硫剤も使用できる。かかる化合物の例と
しては、イオウ、モルホリンジスルフィド、テトラメチ
ルチウラムジスルフィド等が挙げられる。この中ではイ
オウが好ましく、ゴム成分100重量部に対し0.5〜5
重量部程度用いることができる。
【0013】加硫促進剤は、ゴムポリマーのラジカル切
断を抑制し架橋効果を向上させるための添加剤でありゴ
ム成分100重量部に対し 0.5〜5重量部程度用いるこ
とができる。加硫促進剤の例としては、N−シクロヘキ
シル−2−ベンゾチアゾールスルフェンアミド、N−オ
キシジエチレン−2−ベンゾチアゾールスルフェンアミ
ド、N,N−ジイソプロピル−2−ベンゾチアゾールス
ルフェンアミド等のスルフェンアミド系化合物;2−メ
ルカプトベンゾチアゾール、2−(2,4−ジニトロフ
ェニル)メルカプトベンゾチアゾール、2−(2,6−
ジエチル−4−モルホリノチオ)ベンゾチアゾール、ジ
ベンゾチアジルジスルフィド等のチアゾール系化合物;
ジフェニルグアニジン、ジオルトトリルグアニジン、ト
リフェニルグアニジン、オルトトリルビグアニド、ジフ
ェニルグアニジンフタレート等のグアニジン系化合物;
アセトアルデヒド−アニリン反応物、ブチルアルデヒド
−アニリン縮合物、ヘキサメチレンテトラミン、アセト
アルデヒド−アンモニア反応物等のアルデヒド−アミン
またはアルデヒド−アンモニア系化合物;2−メルカプ
トイミダゾリン等のイミダゾリン系化合物;チアカルバ
ミド、ジエチルチオ尿素、ジブチルチオ尿素、トリメチ
ルチオ尿素、ジオルトトリルチオ尿素等のチオ尿素化合
物;テトラメチルチウラムモノスルフィド、テトラメチ
ルチウラムジスルフィド、テトラエチルチウラムジスル
フィド、テトラブチルチウラムジスルフィド、ペンタメ
チレンチウラムテトラスルフィド等のチウラム系化合
物;ジメチルジチオカルバミン酸亜鉛、ジエチルジチオ
カルバミン酸亜鉛、ジブチルチオカルバミン酸亜鉛、エ
チルフェニルジチオカルバミン酸亜鉛、ブチルフェニル
ジチオカルバミン酸亜鉛、ジメチルジチオカルバミン酸
ナトリウム、ジメチルジチオカルバミン酸セレン、ジエ
チルジチオカルバミン酸テルル等のジチオカルバミン酸
塩系化合物;ジブチルキサントゲン酸亜鉛等のキサンテ
ート系化合物等の化合物が挙げられる。
【0014】軟化剤は上記のゴム成分100重量部に対
して100重量部程度まで用いられる。軟化剤の例とし
ては、プロセルオイル、潤滑油、パラフィン、流動パラ
フィン、石油アスファルト、ワセリン等の石油系軟化
剤;ヒマシ油、アマニ油、ナタネ油、ヤシ油等の脂肪油
系軟化剤;トール油;サブ;蜜ロウ、カルナバロウ、ラ
ノリン等のワックス類;リノール酸、パルミチン酸、ス
テアリン酸、ラウリン酸等が挙げられ、特にプロセスオ
イルが好ましく使用される。カーボンブラック以外の充
填剤の例としては、炭酸カルシウム、タルク、シリカ等
が挙げられる。以上の添加剤のほか、可塑剤、安定剤、
加工助剤、着色剤等の慣用の配合剤を用いてもよい。
【0015】
【製造方法】本発明の防振ゴム組成物は、上記のゴム成
分、カーボンブラック、チオシアネートプロピルトリア
ルコキシシラン及びその他の添加剤を用いて常法により
製造することができる。
【0016】上述の本発明の防振ゴムは、天然ゴム(N
R)、及び天然ゴムとスチレン−ブタジエンゴム(SB
R)またはブタジエンゴム(BR)とのブレンドゴムに
補強材のカーボンブラックを配合した組成物に対して、
少量のチオシアネートプロピルトリアルコキシシランを
配合したものであり、耐熱及び耐久性、特にクリープ特
性に優れ、エンジンマウントを始めとして、ボディマウ
ント、キャブマウント、メンバーマウント、ストラット
バークッション、センタベアリングサポート、トーショ
ナルダンパー、ステアリングラバーカップリング、テン
ションロッドブッシュ、サスペンションブッシュ、スト
ラットマウント、FFエンジンロールストッパー、マフ
ラーハンガー等の各種の自動車用防振ゴムの構成部材と
して使用でき、特にエンジンマウント用として好適であ
る。
【0017】
【実施例】以下、実施例および比較例により本発明をさ
らに詳細に説明するが、本発明は下記の記載により限定
されるものではない。なお、各実施例および比較例にお
いて、原料及び添加剤としては、以下のものを使用し
た。
【0018】(1)ゴム成分 天然ゴム:RSS#3。 (2)カーボンブラック (i)平均粒子径43nm;旭カーボン株式会社製#6
0、(ii) 平均粒子径120nm;旭カーボン株式会社
製#15、(iii)平均粒子径28nm;旭カーボン株式
会社製#70。 (3)シランカップリング剤 (i)チオシアネートプロピルトリエトキシシラン(デグ
サ社製)、(ii) メルカプトプロピルトリメトキシシラ
ン(日本ユニカー株式会社製)。
【0019】(4)加硫剤 硫黄。 (5)加硫促進剤 (i)CZ:N−シクロヘキシル−2−ベンゾベンゾチア
ゾリルスルフェンアミド(大内新興化学株式会社製)、
(ii) TT:テトラメチルチウラムジスルフィド(大内
新興化学株式会社製)、(iii)亜鉛華(ZnO)。 (6)軟化剤 (i)ナフテン系プロセスオイル、(iii)ステアリン酸。 (7)老化防止剤 アミン系老化防止剤:N−(1,3−ジメチルブチル)
−N′−フェニル−p−フェニレンジアミン(大内新興
化学株式会社製)。
【0020】実施例1〜4及び比較例1〜5 上記の各成分を表1に示す割合で常法により配合して混
練してゴム組成物を調製した。
【0021】
【表1】 ゴム組成物の配合例 天然ゴム 100重量部 亜鉛華 5重量部 ステアリン酸 1重量部 老化防止剤 1重量部 シランカップリング剤 変量(表2参照) カーボンブラック 〃 プロセスオイル 5重量部 CZ 1重量部 TT 0.5 重量部 硫黄 1重量部
【0022】得られたゴム組成物を後述のように成形、
架橋して試験片とし、これを用いて以下の方法でスコー
チタイム、クリープテスト、動倍率、圧縮永久歪み、及
び常態特性(強度、引張り強度、破断伸び)を測定し
た。結果を表2に併せて示す。
【0023】1)スコーチタイム スコーチタイムは、ムーニーのプラストメーターを用い
て粘度を測定し、最低粘度からムーニー単位で5単位上
昇するに要する時間を指す。具体的操作はJISK6300 に
規定されるムーニー・スコーチ試験(試験温度:121
℃)に準じて行なった。
【0024】2)クリープテスト 150℃で30分間加熱することにより架橋した直径5
0mm、高さ50mmの円柱形状のゴム試験片を作製
し、図1に示すように、試験片1の上下を円盤状の金具
2、3で挟む。かかる試験片を2個用意し、図2に示す
ように、それぞれの下面を括弧型の治具4の斜面上に装
着し、上面には縦断面が三角形の治具5を装着した。な
お、図中の角度Θは30°とした。この状態で、治具5
の上面6を水平に保って200kgの荷重Pを付与し下
部の治具の水平面7との距離aを測定した。次にこれを
恒温槽(120℃)内で72時間維持し、加熱および荷
重負荷を加えたまま上部治具の上面6と下部の治具の水
平面7との距離a′を再び測定して、クリープ量(a−
a′)を算出した。
【0025】3)動倍率 配合ゴム組成物を150℃で30分間加熱することによ
り架橋した直径50mm、高さ25mmの円柱体形状の
試験片を作製し、その上面および下面に直径60mm厚
さ6mmの円形金具をそれぞれ取り付け、静ばね定数
(Ks)、動ばね定数(Kd100)を測定し、動倍率
(Kd100/Ks)を求めた。静ばね定数は、上記の円
柱体形状の試験片を円柱の軸方向に軸方向に7mm圧縮
し、2回目の往きの荷重撓み曲線から1.5mmと3.5mm
の撓み時の荷重を読み取り計算した。動ばね定数は、試
験片を軸方向に2.5mm圧縮し、この2.5mm圧縮の位置
を中心に、下方から100Hzの周波数により振幅±0.
05mmの定変位調和振動を加え、試験片上方に取り付け
たロードセルにて動的荷重を測定し、JIS K6394に準拠
して計算した。動倍率はこれらの値の比である。
【0026】4)圧縮永久歪み 配合ゴム組成物を150℃で20分加熱することにより
架橋した試験片に荷重を負荷し、100℃で22時間維
持した後、荷重を取り去り室温に戻してから変形量(圧
縮永久歪み)を測定した。なお、試験片の大きさや形状
および荷重の大きさはJIS K6301 によった。
【0027】5)常態特性 配合ゴム組成物を成形し150℃で20分間加熱して架
橋しダンベル型試験片(JIS K6301 )を得た。この試験
片を用いてJIS K6301 に記載の方法に従い測定温度25
℃、引張速度500mm/分の条件で引っ張り試験を行
ない、100%モジュラス(M100)、引張り強さ(T
B)(MPa)および破断伸び(EB)(%)を測定し
た。また、硬さ(HS)についても同じくJIS K6301 に
記載の方法に従いスプリング硬さをJIS A 硬度計により
測定した。
【0028】
【表2】
【0029】表2に示す通り、本発明にしたがってチオ
シアネートエトキシシランを添加した実施例ではクリー
プが2mm台ないしはそれ以下に、また、動倍率が 1.3
倍台ないしはそれ以下と、それぞれ低い値に抑えられて
いる。これに対し、シランカップリング剤を用いない場
合(比較例1)、用いてもメルカプト系のシランカップ
リング剤を用いた場合(比較例2〜3)ではクリープが
3.5mmを超えている。なお、従来のエンジンマウント
では10万キロメートルの走行で、5mm程度のクリー
プ現象を起こす。クリープ現象の改善は指数関数的にマ
ウントの寿命に効くため、1mmの改善は寿命で 1.5〜
2倍にも及ぶ大きな効果である。また、メルカプト系シ
ランカップリング剤は添加量が多いとスコーチタイムが
極端に減少しスコーチが発生しやすいことがわかるが
(比較例3)、本発明では、特に多量にチオシアネート
エトキシシランシランを用いない限り(比較例5)、顕
著なスコーチングを引き起こす原因とはならない。さら
に、カーボンブラック粒子の粒径は特に微小なもの(比
較例4)を除き幅広い範囲に亘って使用可能であること
がわかる。
【0030】
【発明の効果】本発明の防振ゴム組成物は熱クリープ特
性に優れており、エンジンマウント等のような高温(1
00℃以上)高荷重の使用環境下でも変形が最小限に抑
えられる。しかも、防振性が高い。このため、実際の使
用において長期に亘って高精度で安定的にエンジン等を
支持することができる。また、本発明の防振ゴム組成物
は天然ゴムベースでも使用可能であるため低コストで製
造でき、さらにSBRやBRとのブレンドにより適用対
象に応じた特性の調整が可能である。さらに、スコーチ
タイムが長いため、スコーチングを生じるおそれが少な
い。
【図面の簡単な説明】
【図1】クリープ試験用試験体の形状を示す模式的断面
図。
【図2】試験時における上記試験体への荷重負荷の状態
を示す模式的断面図。
【符号の説明】
1 試験片 2,3 金具 4,5 治具
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成7年9月20日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0021
【補正方法】変更
【補正内容】
【0021】
【表1】 ゴム組成物の配合例 天然ゴム 100重量部 亜鉛華 5重量部 ステアリン酸 1重量部 老化防止剤 1重量部 シランカップリング剤 変量(表2参照) カーボンブラック 〃 プロセスオイル 5重量部 CZ 1重量部 TT 0.5重量部 硫黄 1重量部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 F16F 15/08 8917−3J F16F 15/08 D

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 天然ゴムにカーボンブラックを配合した
    組成物、または天然ゴムとスチレン−ブタジエンゴムも
    しくはブタジエンゴムとのブレンドゴムにカーボンブラ
    ックを配合した組成物にチオシアネートプロピルトリア
    ルコキシシランを添加混練してなる防振ゴム組成物。
  2. 【請求項2】 天然ゴムまたは天然ゴムとスチレン−ブ
    タジエンゴムもしくはブタジエンゴムとのブレンドゴム
    100重量部に対してチオシアネートプロピルトリアル
    コキシシランを1〜8重量部添加混練してなる防振ゴム
    組成物。
  3. 【請求項3】 チオシアネートプロピルトリアルコキシ
    シランがチオシアネートプロピルトリエトキシシランで
    ある請求項1または2に記載の防振ゴム組成物。
  4. 【請求項4】 カーボンブラックの平均粒子径が40〜
    130nmである請求項1乃至3のいずれかの項に記載
    の防振ゴム組成物。
  5. 【請求項5】 天然ゴム、または天然ゴムとスチレン−
    ブタジエンゴムもしくはブタジエンゴムとのブレンドゴ
    ムとカーボンブラックとの配合割合が、ゴム成分50〜
    90重量%、カーボンブラック10〜50重量%である
    請求項1乃至4のいずれかの項に記載の防振ゴム組成
    物。
  6. 【請求項6】 エンジンマウント用である請求項1乃至
    5のいずれかの項にに記載の防振ゴム組成物。
  7. 【請求項7】 請求項1乃至6のいずれかの防振ゴム組
    成物を用いてなる防振ゴム。
JP9752995A 1995-03-31 1995-03-31 防振ゴム組成物 Pending JPH08269236A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0949291A3 (de) * 1998-04-08 2000-11-29 Firma Carl Freudenberg Verfahren zur Verbesserung der Anbindung eines elastomeren, polymeren Werkstoffs an ein Stützelement
JP2005060697A (ja) * 2003-08-08 2005-03-10 Degussa Ag 有機基を有するカーボンブラック、その製法、該カーボンブラックを含有するゴムコンパウンド、その製法、その使用およびこれからなる成形体
JP2011038063A (ja) * 2009-08-06 2011-02-24 Kawaguchi Kagaku Kogyo Kk ゴムの耐リバージョン性、耐熱性及び動的低発熱性を向上させる加硫剤
CN111425555A (zh) * 2020-04-28 2020-07-17 珠海凌达压缩机有限公司 与减振件配合的安全结构、压缩机、监测反馈方法

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