JPH0827265A - 芳香族ポリカーボネートの製造方法 - Google Patents

芳香族ポリカーボネートの製造方法

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JPH0827265A
JPH0827265A JP16848594A JP16848594A JPH0827265A JP H0827265 A JPH0827265 A JP H0827265A JP 16848594 A JP16848594 A JP 16848594A JP 16848594 A JP16848594 A JP 16848594A JP H0827265 A JPH0827265 A JP H0827265A
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JP
Japan
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aromatic polycarbonate
horizontal
tank
aromatic
molecular weight
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Application number
JP16848594A
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English (en)
Inventor
Hiroyoshi Kakiuchi
博賀 垣内
Kazunori Yano
一憲 矢野
Meiji Wakayama
明治 若山
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Mitsubishi Chemical Corp
Original Assignee
Mitsubishi Chemical Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 優れた耐衝撃性を有し、しかも、色相が改善
され、高分子量で分子量分布が改善された芳香族ポリカ
ーボネートの製造方法を提供する。 【構成】 第1工程;芳香族ジオール化合物と炭酸ジエ
ステルとの溶融混合物を竪型攪拌反応槽内に供給し、エ
ステル交換触媒を竪型攪拌反応槽内の気相部を介するこ
となく直接上記溶融混合物中に添加して重縮合反応を行
ない、Mwが1,000〜20,000である芳香族ポ
リカーボネートを得、 第2工程;第1工程で得た芳香族ポリカーボネートを、
複数の水平回転軸とこの各々の水平回転軸に取り付けら
れた多段状の攪拌翼と、この攪拌翼を連続に結ぶ掻き取
り棒とを有し、各々の水平回転軸の回転速度が異なる横
型の重合槽内に供給して更に重縮合反応を行って、Mw
が12,000〜80,000である芳香族ポリカーボ
ネートを得る第2工程と、を経てポリカーボネートを製
造。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はエステル交換反応による
ポリカーボネートの製造法に関し、さらに詳しくは、芳
香族ジオール化合物と炭酸ジエステルとから耐熱性の改
善された芳香族ポリカーボネートを溶融重縮合反応で製
造する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、芳香族ポリカーボネートは耐衝撃
性などの機械的特性に優れ、しかも耐熱性、透明性など
にも優れたエンジニアリングプラスチックスとして、炭
酸飲料ボトル、電子基板(CD基板)、転写ベルト等、
多くの分野において幅広く用いられている。
【0003】この芳香族ポリカーボネートの製造方法と
しては、ビスフェノールなどの芳香族ジオールとホスゲ
ンとを界面重縮合法により反応させる、いわゆるホスゲ
ン法が工業化されている。しかし、このホスゲン法は、
人体に有毒なホスゲンを用いなければならないこと、多
量に副生する塩化ナトリウムの生成ポリマー中への混入
により、これを電子機器に用いたときの腐食等の問題点
が指摘されている。
【0004】また、芳香族ジオール化合物と炭酸ジエス
テルとのエステル交換反応により芳香族ポリカーボネー
トを得る方法も、いわゆる溶融法あるいはノンホスゲン
法として古くから知られている。ノンホスゲン法は上記
の如きホスゲン法のいろいろな問題点もなく、又、より
安価に芳香族ポリカーボネートが製造できるという利点
を有しているとされている。しかし、ノンホスゲン法は
塊状重合反応法であるため芳香族ポリカーボネートの分
子量の上昇に伴ない反応混合物の粘度が高くなり、後重
合工程部においてフェノールなどの副生物を反応混合物
から効率よく除去することが困難になるという問題点が
あった。
【0005】この問題点を解決するため、特殊な攪拌型
式を有する装置を用いた製法が提案されている。例え
ば、特開昭63−23926号公報には、芳香族ジカル
ボン酸エステルの存在下又は非存在下で2価のフェノー
ル類と炭酸ジエステルからエステル交換反応によりカー
ボネート結合含有重合物を製造する方法において、スク
リューとパドルを組み合わせた翼を有する2軸ベント式
混練押出機を用いてカーボネート結合含有プレポリマー
を減圧下の溶融状態で連続的に重縮合反応させることを
特徴とするポリカーボネートの製造方法が開示されてい
る。このものは得られるポリカーボネートの色相が悪
い、という欠点がある。
【0006】又、特開平2−153925号公報には、
芳香族系有機二水酸基化合物と炭酸ジエステルとを溶融
重縮合してポリカーボネートを製造するに際して、上記
モノマー混合物を溶融下に、垂直回転軸と、この垂直回
転軸に取り付けられた攪拌翼とを具備する少なくとも1
基以上の横型反応槽に供給して重縮合反応を行ない、2
0℃の塩化メチレン溶液中で測定した極限粘度〔η〕が
0.05〜0.4dl/gであるポリカーボネートを得
る第1重縮合反応工程と、上記第1重縮合工程で得られ
たポリカーボネートを、水平回転軸と、この水平回転軸
にほぼ直角に取り付けられた相互に不連続な攪拌翼とを
有し、かつ水平回転軸の長さをLとし、攪拌翼の回転直
径をDとしたときにL/Dが1〜15である少なくとも
1基以上の横型攪拌重合槽に供給して重縮合反応を行な
い、上記極限粘度〔η〕が0.3〜1.0dl/gであ
るポリカーボネートを得る第2重縮合反応工程とからな
ることを特徴とするポリカーボネートの製造方法が記載
されている。このポリカーボネートの製造法は、第2重
縮合反応工程に長時間要し、得られるポリカーボネート
の色相が悪い。
【0007】更に、特開平2−153926号公報に
は、芳香族系有機二水酸基化合物と炭酸ジエステルとを
溶融重縮合してポリカーボネートを製造するに際して、
上記モノマー混合物を溶融下に、重縮合反応により生成
するフェノールなどの留出物および一部未反応のモノマ
ーを蒸発させる少くとも一基以上の薄膜型蒸発装置に供
給して重縮合反応を行ない、20℃の塩化メチレン溶液
中で測定した極限粘度〔η〕が0.05〜0.4dl/
gであるポリカーボネートを得る第1重縮合反応工程
と、上記第1重縮合工程で得られたポリカーボネート
を、水平回転軸と、この水平回転軸にほぼ直角に取り付
けられた相互に不連続な攪拌翼とを有し、かつ水平回転
軸の長さをLとし、攪拌翼の回転直径をDとしたときに
L/Dが1〜15である少なくとも1基以上の横型攪拌
重合槽に供給して重縮合反応を行ない、上記極限粘度
〔η〕が0.3〜1.0dl/gであるポリカーボネー
トを得る第2重縮合反応工程とからなることを特徴とす
るポリカーボネートの製造方法が記載されている。この
ポリカーボネートの製造法は、薄膜蒸発装置の使用によ
り触媒の散失があり、触媒の効率が悪いと共に得られる
ポリカーボネートは色相が悪く、耐衝撃性が低い、とい
う欠点がある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、前述
のような従来技術の問題点を解決し、優れた耐衝撃性を
有し、しかも、色相が改善された芳香族ポリカーボネー
トの製造方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、芳香族ジオー
ル化合物と炭酸ジエステルとをエステル交換触媒の存在
下に溶融重縮合反応させて芳香族ポリカーボネートを製
造する方法において、 第1工程;上記芳香族ジオール化合物と炭酸ジエステル
との溶融混合物を竪型攪拌反応槽内に供給し、エステル
交換触媒を竪型攪拌反応槽内の気相部を介することなく
直接上記溶融混合物中に添加して重縮合反応を行ない、
重量平均分子量が1,000〜20,000である芳香
族ポリカーボネートを得る第1工程と、 第2工程;第1工程で得た芳香族ポリカーボネートを、
複数の水平回転軸とこの各々の水平回転軸に取り付けら
れた多段状の攪拌翼と、この攪拌翼を連続に結ぶ掻き取
り棒とを有し、各々の水平回転軸の回転速度が異なる横
型の重合槽内に供給して更に重縮合反応を行って、第1
工程で得た芳香族ポリカーボネートよりもより高分子量
であって、重量平均分子量が12,000〜80,00
0である芳香族ポリカーボネートを得る第2工程と、 を経てポリカーボネートを製造することを特徴とする芳
香族ポリカーボネートの製造方法を提供するものであ
る。
【0010】
【作用】プレポリマー、ポリマーの攪拌が十分に行わ
れ、反応速度が速く、より高分子量で、かつ、分子量分
布が狭く、着色の少ない芳香族ポリカーボネートを製造
することができる。
【0011】発明の具体的説明 以下、本発明に係る芳香族ポリカーボネートの製造方法
について具体的に説明する。本発明では、芳香族ポリカ
ーボネートを製造するに際して、芳香族ジオール化合物
と炭酸ジエステルとが用いられる。本発明の製造にて用
いられる芳香族ジオール化合物は、一般式〔1〕で示さ
れる化合物である。
【0012】
【化1】
【0013】(式中、Aは単結合、炭素数1〜10の置
換又は未置換の直鎖状、分岐状又は環状の2価の炭化水
素基、及び−O−、−S−、−CO−、−SO−、−S
2 −で示される2価の基からなる群から選ばれるもの
であり、XおよびYは同一又は相互に異なるものであっ
て、水素又はハロゲン又は炭素数1〜6の炭化水素基か
ら選ばれるものであり、pおよびqは0〜2の整数であ
る。)
【0014】いくつかの代表例を挙げれば、例えばビス
(4−ヒドロキシジフェニル)メタカ、2,2−ビス
(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス
(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)プロパン、
2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−t−ブチルフェニ
ル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5
−ジメチルフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒ
ドロキシ−3,5−ジブロモ)プロパン、4,4−ビス
(4−ヒドロキシフェニル)ヘプタン、1,1−ビス
(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン等のビスフ
ェノール;4,4′−ジヒドロキシビフェニル−3,
3′,5,5′−テトラメチル−4,4′−ビフェニル
等のビフェノール;ビス(4−ヒドロキシフェニル)ス
ルホン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルフィド、
ビス(4−ヒドロキシフェニル)エーテル、ビス(4−
ヒドロキシフェニル)ケトンなどである。これらの中で
も2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンが
好ましい。
【0015】これらの化合物を2種以上併用すること
(共重合体)もできるし、又、分岐状芳香族ポリカーボ
ネートを製造しようとする場合は、少量の3価以上の多
価フェノールを共重合させることもできる。又、製造さ
れる芳香族ポリカーボネートの熱安定性や耐加水分解性
をさらに向上させることを目的として、水酸基末端の封
止のために、p−t−ブチルフェノールやp−クミルフ
ェノールなどの一価フェノール類を使用することもでき
る。
【0016】本発明で用いられる炭酸ジエステルの代表
例としては、ジメチルカーボネート、ジフェニルカーボ
ネート、ジトリルカーボネート、ビス(4−クロルフェ
ニル)カーボネート、ビス(2,4,6−トリクロルフ
ェニル)カーボネートなどがある。これら炭酸ジエステ
ル化合物は、芳香族ジオール化合物1モルに対して過剰
に用いられるのが一般的であり、1.01〜1.30モ
ル、好ましくは1.02〜1.20モルの量で用いるこ
とが望ましい。
【0017】本発明では、触媒として、アルカリ金属化
合物および/またはアルカリ土類金属化合物が用いられ
ることが好ましい。このようなアルカリ金属化合物およ
びアルカリ土類金属化合物としては、具体的には、アル
カリ金属およびアルカリ土類金属の有機塩酸、無機塩
酸、酸化合物、水酸化物、水素化物あるいはアルコラー
トなどが好ましく挙げられる。
【0018】より具体的には、アルカリ金属化合物とし
ては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチ
ウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸水
素リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸リチ
ウム、酢酸ナトリウム、酢酸カリウム、酢酸リチウム、
ステアリン酸ナトリウム、ステアリン酸カリウム、ステ
アリン酸リチウム、水素化ホウ素ナトリウム、水素化ホ
ウ素リチウム、フェニル化ホウ素ナトリウム、安息香酸
ナトリウム、安息香酸カリウム、安息香酸リチウム、リ
ン酸水素二ナトリウム、リン酸水素二カリウム、リン酸
水素二リチウム、ビスフェノールAの二ナトリウム塩、
二カリウム塩、二リチウム塩、フェノールのナトリウム
塩、カリウム塩、リチウム塩、水酸化セシウム、炭酸セ
シウム、炭酸水素セシウム、水素化ホウ素セシウム、硝
酸セシウム、硫酸セシウムなどの無機セシウム塩、酢酸
セシウム、ステアリン酸セシウム、安息香酸セシウム等
の有機酸セシウム塩、セシウムメチレート、セシウムエ
チレート等のアルコールセシウム塩、セシウムフェノレ
ート、ビスフェノールAのジセシウム塩などのフェノー
ル類セシウム塩などが挙げられる。
【0019】またアルカリ土類金属化合物としては、具
体的に、水酸化カルシウム、水酸化バリウム、水酸化マ
グネシウム、水酸化ストロンチウム、炭酸水素カルシウ
ム、炭酸水素バリウム、炭酸水素マグネシウム、炭酸水
素ストロンチウム、炭酸カルシウム、炭酸バリウム、炭
酸マグネシウム、炭酸ストロンチウム、酢酸カルシウ
ム、酢酸バリウム、酢酸マグネシウム、酢酸ストロンチ
ウム、ステアリン酸カルシウム、スチアリン酸バリウ
ム、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸ストロン
チウムなどが挙げられる。これらの化合物は単独で、あ
るいは組み合わせて用いられる。
【0020】本発明では、触媒として、上記のようなア
ルカリ金属化合物および/またはアルカリ土類金属化合
物とともに、塩基性化合物を用いることもできる。この
ような塩基性化合物としては、たとえば高温で易分解性
あるいは揮発性であり最終の芳香族ポリカーボネートに
残留することが少なく色相等の物性に悪影響を与えない
含窒素塩基性化合物およびホスホニウムヒドロキシド化
合物が挙げられ、具体的には、以下のような化合物が挙
げられる。
【0021】含窒素塩基性化合物としては、テトラメチ
ルアンモニウムヒドロキシド(Me 4 NOH)、テトラ
エチルアンモニウムヒドロキシド(Et4 NOH)、テ
トラブチルアンモニウムヒドロキシド(Bu4 NO
H)、トリメチルペンジルアンモニウムヒドロキシド
(φ−CH2 (Me)3 NOH)などのアルキル、アリ
ール、アルアリール基などを有するアンモニウムヒドロ
キシド類、トリメチルアミン、トリエチルアミン、ジメ
チルベンジルアミン、トリフェニルアミンなどの三級ア
ミン類、R2 NH(式中Rはメチル、エチルなどのアル
キル、フェニル、トルイルなどのアリール基などであ
る)で示される二級アミン類、RHN2 (式中Rは上記
と同じである)で示される一級アミン類、2−メチルイ
ミダゾール、2−フェニルイミダゾールなどのイミダゾ
ール類、あるいはアンモニア、テトラメチルアンモニウ
ムボロハイドライド(Me4 NBH4 )、テトラブチル
アンモニウムボロハイドライド(Bu4 NBH4 )、テ
トラブチルアンモニウムテトラフェニルボレード(Bu
4 NBPh4 )、テトラメチルアンモニウムテトラフェ
ニルボレード(Me4 NBPh4 )などの塩基性塩があ
げられる。
【0022】又、ホスホニウムヒドロキシド化合物とし
ては、テトラエチルホスホニウムヒドロキシド、テトラ
ブチルホスホニウムヒドロキシド、テトラフェニルホス
ホニウムヒドロキシド、メチルトリフェニルホスホニウ
ムヒドロキシド、アリルトリフェニルホスホニウムヒド
ロキシド、ブチルトリフェニルホスホニウムヒドロキシ
ド、アミルトリフェニルホスホニウムヒドロキシド、ヘ
プチルトリフェニルホスホニウムヒドロキシド、ヘキシ
ルトリフェニルホスホニウムヒドロキシド、ベンジルト
リフェニルホスホニウムヒドロキシド、シナミルトリフ
ェニルホスホニウムヒドロキシドなどがあげられる。
【0023】これらのうち、テトラアルキルアンモニウ
ムヒドロキシド、テトラブチルホスホニウムヒドロキシ
ド、テトラフェニルホスホニウムヒドロキシドが好まし
く用いられる。触媒として塩基性化合物が用いられる場
合は、塩基性化合物は、芳香族ジオール化合物1モルに
対して、通常1×10-6〜1×10-1モル、好ましくは
1×10-5〜1×10-2モルの量で用いられる。次に、
本発明に係る芳香族ポリカーボネートの製造方法を説明
する。
【0024】第1工程 不活性ガス、例えば窒素ガス雰囲気下、例えば、芳香族
ジオール化合物としての2,2−ビス(4−ヒドロキシ
フェニル)プロパンと炭酸ジエステルとしてのジフェニ
ルカーボネートとの溶融混合物を原料導入管2を介して
竪型攪拌反応槽1内に供給する。
【0025】この竪型攪拌反応槽1は、少なくとも1個
以上のタービン翼、パドル翼、アンカー翼、ヘリカルリ
ボン翼、ダブルヘリカルリボン翼、槽の底壁及び側壁の
内面に沿った形状のマックスブレンド翼(「化学工学便
覧 改訂5版」第911頁;丸善発行)および(「高分
子製造プロセスのアセスメント13“リアクティブプロ
セッシングPART2”」、第246頁高分子学会刊)
などの攪拌翼3を具備する。
【0026】これらの中でも、幅広い粘度領域で攪拌性
能を有する槽の底壁及び側壁の内面に沿った形状のマッ
クスブレンド翼を具備した竪型攪拌反応槽を用いること
が好ましい。本発明においては、上記竪型攪拌反応槽1
を少なくとも1基以上用いる。竪型攪拌反応槽を後述の
温度、圧力条件に制御し、上記溶融混合物中に挿入した
触媒導入管3を通じて、触媒のアルカリ金属化合物およ
び/またはアルカリ土類金属化合物および/または塩基
性化合物を竪型攪拌反応槽1内の気相部を介することな
く直接上記溶融混合物に添加し、副生物を副生物排出管
4から除去しながら反応を進める。
【0027】第1工程の反応温度は、100℃〜300
℃、より好ましくは180℃〜280℃の範囲で、反応
圧力は、常圧から1mmHgまでの範囲である。第1工
程では、重量平均分子量が1,000〜20,000で
ある芳香族ポリカーボネートを得る。
【0028】第2工程 上記第1工程で得た芳香族ポリカーボネートを、複数の
水平回転軸6a,6bとこの各々の水平回転軸に取り付
けられた多段状の攪拌翼7,7,…とを有し、各々の水
平回転軸の6a,6b…の回転速度が異なる横型の重合
反応槽5内に供給して、後述のような第3工程に適した
温度、圧力条件下で副生するフェノールおよび一部未反
応の原料モノマーをベント用導管8を介して系外に除去
しながら重縮合反応を更に進める。
【0029】攪拌翼は、円板を切欠いた形状、横型、矩
形型、馬蹄型またはこれらを複数組み合わせた形状であ
って、各回転軸あたり多段に設置されている。この横型
二軸重合槽5は、図1、図2に示すように2本の平行回
転軸6a、7bとこの各々の平行回転軸に取り付けられ
た多段状の円板を切欠いた形状の攪拌翼7とこの攪拌翼
を連結する掻き取り棒7aとを有する。しかもこの2個
の水平回転軸の一方の軸に装着した羽根の枚数が2枚以
上で他方の軸に装着した羽根の枚数が前記一方のそれの
整数倍であるとともに、水平二軸の軸回転比が前記攪拌
翼の羽根の数の逆数であって、多段状の攪拌翼外周を連
結する掻き取り棒を有する装置である。
【0030】上記の横型二軸重合槽では、液自由表面の
凹凸と、掻き取り棒に同伴された液がつくる薄膜によっ
て大きな気液界面積が得られ、反応時間を短くでき、槽
内での滞留時間を従来装置より短くできるので、芳香族
ポリカーボネートの色相の悪化を抑えることができる。
また、この横型二軸重合槽では、2本の水平回転軸の回
転速度差により相対周速差が生じるので混合特性に優
れ、縮合反応時間を短縮でき、ポリマーの槽5内での滞
留時間を従来方法の装置より短くできるので、得られる
芳香族ポリカーボネートの色相の悪化を抑えることがで
きる。
【0031】さらに、横型二軸重合槽では、円板を切欠
いた形状の攪拌翼と、その攪拌翼外周を連結する掻き取
り棒の作用によって、回転軸および攪拌翼に反応混合物
が付着することが少ないため、着色した付着物が芳香族
ポリカーボネートに混入することも少ない。第2工程の
温度は、200℃〜330℃の範囲で、反応圧力は、2
0mmHg以下である。第2工程で得られるポリカーボ
ネートの重量平均分子量は12,000〜80,000
である。
【0032】広い分子量を有する芳香族ポリカーボネー
トにおいては、低分子量成分の存在は、得られる成形体
の機械的強度低下の要因となり、また高分子量成分は、
相対的に長い滞留時間に由来した着色成分が多いため成
形体の色相悪化の要因となる。このため、機械的強度に
優れ、しかも色相が改善された芳香族ポリカーボネート
を得るには、短時間に分子量分布の狭い高分子量の芳香
族ポリカーボネートを製造する必要がある。
【0033】また本発明では、上記のようにして得られ
る芳香族ポリカーボネートに通常の耐熱安定剤、紫外線
吸収剤、離型剤、帯電防止剤、スリップ剤、アンチブロ
ッキング剤、滑剤、防曇剤、天然油、合成油、ワック
ス、有機系充填剤、無機系充填剤などの添加剤を添加し
てもよい。このような添加剤は、溶融状態にある芳香族
ポリカーボネートに添加することもできるし、また一旦
ペレタイズされた芳香族ポリカーボネートを再溶融して
添加することもできる。なお再溶融は不活性ガス雰囲気
下で行なうことが好ましい。
【0034】本発明の各工程の実施は、連続式、回分
式、連続と回分との組合せ式等があり、いずれの方法で
も良い。以下、本発明を実施例により説明するが、本発
明は、これら実施例に限定されるものではない。
【0035】
【実施例】本発明により得られた芳香族ポリカーボネー
トの分析は、下記の測定方法により行った。 (1)分子量 クロロホルム溶媒を用いて35℃でのGPC(東ソー社
製HLC−8020)ポリカーボネート換算分子量であ
る。
【0036】(2)色相 10%塩化メチレン溶液を直径25mm、高さ55mm
のガラス製セルに入れ、カラーテスター(スガ試験機株
式会社製SC−1−CH)で色の絶対値である三刺激値
XYZを測定し、次の関係式により黄色度の指標である
YI値を計算した。
【0037】
【数1】 このYI値が大きいほど着色していることを示す。
【0038】(3)異物混入 縦50mm、横50mm、5mm厚のシートをプレス成
形し、目視により異物の混入を観察した。5個以下を少
量とし、20個以上を多量とした。
【0039】(4)アイゾット衝撃強度(ノッチ付) 射出成形機〔Custom Scientific社
製、CS183MMXミニマックス〕を用いて、280
℃で長さ31.5mm、幅6.2mm、長さ3.2mm
の試験片を成形し、アイゾット衝撃試験機〔Custo
m Scientific社製、ミニマックス−138
TI型〕を用いて、23℃におけるノッチ付きアイゾッ
ト衝撃強度(ノッチ先端R=0.25mm、深さ=1.
2mm)を測定した。
【0040】実施例1 窒素ガス雰囲気下、ビスフェノールA16.50モル
(3.767kg)とジフェニルカーボネート17.7
4モル(3.800kg)との溶融混合物を原料導入管
を介して縦型攪拌反応槽の底壁及び側壁の内面に沿った
形状のマックスブレンド翼を具備し、180℃に制御し
た20リットル竪型攪拌反応槽内に供給し、触媒として
炭酸セシウム0.5gを蒸留水25mlに溶解した2%
炭酸セシウム水溶液80μl(ビスフェノールA1モル
に対し、3.0×10-7モル)及び15%テトラブチル
ホスホニウムヒドロキシド水溶液304μl(ビスフェ
ノールA1モルに対し、1.0×10-5モル)を原料モ
ノマーの前記溶融混合物中に挿入した触媒導入管を通じ
て、竪型攪拌反応槽内の気相部を介することなく直接前
記溶融混合物中に添加し、30分間攪拌溶融状態を保っ
た。
【0041】次に、反応槽の温度を210℃に昇温後、
徐々に圧力を150mmHgにまで下げ、その状態を3
0分間保持してフェノールを溜出させた。次いで、24
0℃に昇温後、徐々に圧力を15mmHgにまで下げ、
その状態を1時間保持した。更に、240℃にて圧力を
1mmHgにまで下げ、その状態を1時間保持した。こ
の竪型攪拌反応槽内で反応に要した時間は、延4時間で
あった。次に、この芳香族ポリカーボネートを竪型攪拌
反応槽の下部よりギャポンプにて抜き出した。この第1
工程で得た芳香族ポリカーボネートの重量平均分子量
は、11,000であった。
【0042】次にこの第1工程で得た芳香族ポリカーボ
ネート3.5kgを240℃に保持した幾何容量7.7
リットルの横型二軸重合槽(住友重機械工業(株)製
“バイボラック(商品名);2個の水平回転軸とこの各
水平回転軸に取り付けられた多段状で円板を切欠いた形
状の攪拌翼とこの攪拌翼を連続に結んだ掻き取り棒とを
有し、2個の水平回転軸の軸回転比が2である横型二軸
重合槽)に導入し、ただちに280℃に昇温すると同時
に0.8mmHgに減圧した。この時、上記横型二軸重
合槽の高速側水平回転軸の回転速度は、40rpm、低
速側水平回転軸の回転速度は、20rpmであった。
【0043】この横型二軸重合槽で反応に要した時間
は、延0.5時間であった。この第2工程で得られた芳
香族ポリカーボネートの重合平均分子量は、26,40
0であった。他の試験結果を表1に示す。
【0044】実施例2 窒素ガス雰囲気下、ビスフェノールA16.50モル
(3.767kg)とジフェニルカーボネート17.7
4モル(3.800kg)との溶融混合物を原料導入管
を介して槽の底壁及び側壁の内面に沿った形状のマック
スブレンド翼を具備し180℃に制御した20リットル
竪型攪拌反応槽内に入れ、触媒として炭酸セシウム0.
5gを蒸留水25mlに溶解した2%炭酸セシウム水溶
液80μl(ビスフェノールA1モルに対し、3.0×
10-7モル)及び15%テトラブチルホスホニウムヒド
ロキシド水溶液304μl(ビスフェノールA1モルに
対し、1.0×10-5モル)を溶融前記混合物中に挿入
した触媒導入管を通じて、竪型攪拌反応槽内の気相部を
介することなく直接上記原料モノマー溶融混合物中に添
加し、30分間攪拌溶融状態を保った。
【0045】次に、210℃に昇温後、徐々に圧力を1
50mmHgにまで下げ、その状態を30分間保持して
フェノールを溜出させた。次いで、240℃に昇温後、
徐々に圧力を15mmHgにまで下げ、その状態を1時
間保持した。この竪型攪拌反応槽内で反応に要した時間
は、延3時間であった。次に、この芳香族ポリカーボネ
ートを竪型攪拌反応槽の下部よりギャポンプにて抜き出
した。この前重合工程で得た芳香族ポリカーボネートの
重合平均分子量は、6,200であった。
【0046】次に第1工程で得た芳香族ポリカーボネー
ト3.5kgを240℃に保持した幾何容量7.7リッ
トルの横型二軸重合槽(住友重機械工業(株)製“バイ
ボラック;2個の水平回転軸とこの各水平回転軸に取り
付けられた多段状で円板を切欠いた形状の攪拌翼とを有
し、2個の水平回転軸の軸回転比が2である横型二軸重
合槽)に導入し、ただちに280℃に昇温すると同時に
0.8mmHgに減圧した。この時、上記横型二軸重合
槽の高速側水平回転軸の回転速度は、40rpm、低速
側水平回転軸の回転速度は、20rpmであった。
【0047】この横型二軸重合槽で反応に要した時間
は、延1.5時間であった。この第2工程で得た芳香族
ポリカーボネートの重合平均分子量は、24,800で
あった。他の試験結果を表1に示す。
【0048】比較例1 実施例1の第2工程において、掻き取り棒のない不連続
な攪拌翼を有し、2個の水平回転軸の軸回転比が1で、
幾何容量が約6リットルである横型二軸重合槽を使用
し、2個の水平回転軸の回転速度が40rpmである以
外は、実施例1と同様の条件で重合を行なって芳香族ポ
リカーボネートを得、得られた芳香族ポリカーボネート
について上記試験を行なった。結果を表1に示す。
【0049】比較例2 実施例1の第2工程において、掻き取り棒のない不連続
な攪拌翼を有し、2個の水平回転軸の軸回転比が1で、
幾何容量が約6リットルである横型二軸重合槽を使用
し、2個の水平回転軸の回転速度が40rpmで、第2
工程の反応に要した時間が延2時間である以外は、実施
例1と同様の条件で重合を行なって芳香族ポリカーボネ
ートを得た。得た芳香族ポリカーボネートについて上記
試験を行なった。結果を表1に示す。
【0050】比較例3 実施例2の第2工程において、掻き取り棒のない不連続
な攪拌翼を有し、2個の水平回転軸の軸回転比が1で、
幾何容量が約6リットルである横型二軸重合槽を使用
し、2個の水平回転軸の回転速度が40rpmで、第2
工程の反応に要した時間が延3時間である以外は、実施
例2と同様の条件で重合を行なって芳香族ポリカーボネ
ートを得た。得た芳香族ポリカーボネートについて上記
試験を行なった。結果を表1に示す。
【0051】比較例4 実施例1の第1工程において、触媒を竪型攪拌反応槽内
の気相部を介してモノマー溶融混合物中に添加し、さら
に、第2工程において、反応に要した時間が延1.5時
間である以外は、実施例1と同様の条件で重合を行なっ
て芳香族ポリカーボネートを得た。得られた芳香族ポリ
カーボネートについて上記試験を行なった。結果を表1
に示す。
【0052】
【表1】
【0053】
【発明の効果】本発明によれば、優れた耐衝撃性を有
し、しかも色相が改善され、異物の混入の少ない芳香族
ポリカーボネートを製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明における製造装置の概略図である。
【図2】横型2軸重合槽の一横断面概略図である。
【符号の説明】
1 竪型攪拌反応槽 2 原料導入管 3 触媒導入管 4 副生物排出管 5 横型二軸重合槽 6a 高速水平回転軸 6b 低速水平回転軸 7 攪拌翼 7a 掻き取り棒 8 ベント用導管

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 芳香族ジオール化合物と炭酸ジエステル
    とをエステル交換触媒の存在下に溶融重縮合反応させて
    芳香族ポリカーボネートを製造する方法において、 第1工程;上記芳香族ジオール化合物と炭酸ジエステル
    との溶融混合物を竪型攪拌反応槽内に供給し、エステル
    交換触媒を竪型攪拌反応槽内の気相部を介することなく
    直接上記溶融混合物中に添加して重縮合反応を行ない、
    重量平均分子量が1,000〜20,000である芳香
    族ポリカーボネートを得る第1工程と、 第2工程;第1工程で得た芳香族ポリカーボネートを、
    複数の水平回転軸とこの各々の水平回転軸に取り付けら
    れた多段状の攪拌翼と、この攪拌翼を連続に結ぶ掻き取
    り棒とを有し、各々の水平回転軸の回転速度が異なる横
    型の重合槽内に供給して更に重縮合反応を行って、第1
    工程で得た芳香族ポリカーボネートよりもより高分子量
    であって、重量平均分子量が12,000〜80,00
    0である芳香族ポリカーボネートを得る第2工程と、を
    経てポリカーボネートを製造することを特徴とする芳香
    族ポリカーボネートの製造方法。
  2. 【請求項2】 第1工程の竪型攪拌反応槽が、反応槽内
    の中心部に設けられた回転軸に攪拌翼を設け、この攪拌
    翼の一部を前記槽壁内面に沿った形状に形成した槽壁内
    面に近接させたマックスブレンド翼を有するものである
    請求項1記載の芳香族ポリカーボネートの製造方法。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2000076657A1 (en) * 1999-06-12 2000-12-21 Lg Chemical Co., Ltd Process and equipment for preparing aromatic polycarbonate
JP2001151882A (ja) * 1999-09-13 2001-06-05 Teijin Chem Ltd 高精密転写性ポリカーボネート樹脂光学用成形材料、およびそれより形成された光ディスク基板
JP2013227511A (ja) * 2012-03-30 2013-11-07 Mitsubishi Chemicals Corp ポリカーボネート樹脂の製造方法
CN108948341A (zh) * 2018-06-05 2018-12-07 浙江聚碳工程技术有限公司 一种制备芳香族聚碳酸酯的装置及方法
CN108948339A (zh) * 2018-06-05 2018-12-07 浙江聚碳工程技术有限公司 一种制备芳香族聚碳酸酯的装置及方法

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