JPH0827314A - 熱可塑性エラストマー組成物 - Google Patents

熱可塑性エラストマー組成物

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JPH0827314A
JPH0827314A JP18385794A JP18385794A JPH0827314A JP H0827314 A JPH0827314 A JP H0827314A JP 18385794 A JP18385794 A JP 18385794A JP 18385794 A JP18385794 A JP 18385794A JP H0827314 A JPH0827314 A JP H0827314A
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善久 水野
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英雄 中西
Yoichi Kamoshita
洋一 鴨志田
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 機械的強度および弾性回復性を損なうこと無
く、柔軟性、流動性に優れた、熱可塑性エラストマー組
成物を提供する。 【構成】 イソブチレン−イソプレン共重合ゴムおよび
/またはハロゲン化イソブチレン−イソプレン共重合ゴ
ム、特定の水添ジエン系共重合体、オレフィン系樹脂、
鉱物油系の軟化剤とを特定の比較で溶融混合し、ゴム用
の架橋剤の存在下で動的に熱処理して得られる熱可塑性
エラストマー組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、熱可塑性エラストマー
組成物に関し、イソブチレン−イソプレン共重合ゴムお
よび/またはそのハロゲン化物に特定の共役ジエン系ブ
ロック共重合体およびポリオレフィン樹脂をゴム用の架
橋剤の存在下で動的に熱処理したもので、気体不透過性
を持ち、機械的強度および弾性回復性に優れるととも
に、柔軟で流動性に富んだ熱可塑性エラストマー組成物
を提供するものである。
【従来の技術】従来よりイソブチレン−イソプレン共重
合ゴム(IIR)−ポリオレフィン樹脂系のオレフィン
系熱可塑性エラストマー組成物は既知の方法によりゴム
部分を動的に硬化させることにより得られている。この
方法により、IIRの持つ気体不透過性、耐寒性、耐候
性、耐薬品性を損なうことなく弾性回復性、機械的強度
に優れたオレフィン系の熱可塑性エラストマー組成物を
得ることが可能である。しかしながら、オレフィン系熱
可塑性エラストマーは、一般に柔軟性に乏しく、“ゴム
らしさ”に欠けるといわれている。そのため鉱物油系の
軟化剤をブレンドし、柔軟性を付与することも行なわれ
ているが、多量の軟化剤の添加は、弾性回復性などの物
性の低下や、軟化剤の溶出の問題を引き起こすので、採
用には制約を受けている。
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記従来技
術の課題を背景になされたもので、柔軟性や流動性を付
与した、気体不透過性、弾性回復性、機械的強度に優れ
た熱可塑性エラストマー組成物を提供することを目的と
する。
【0002】
【課題を解決するための手段】本発明は、(イ)イソブ
チレン−イソプレン共重合ゴムおよび/またはハロゲン
化イソブチレン−イソプレン共重合ゴム10〜90重量
%、 (ロ)下記(ロ−1)、(ロ−2)および(ロ−3)の
群から選ばれた少なくとも1種の水添ジエン(共)重合
体が1〜80重量%。 (ロ−1);(A)−(B)ブロック共重合体、(A)
−(B)−(C)ブロック共重合体または(A)−
(B)−(A)ブロック共重合体〔ただし、(A)はビ
ニル芳香族化合物重合体ブロック、(B)は共役ジエン
重合体ブロックもしくはビニル芳香族化合物−共役ジエ
ンランダム共重合体ブロック、(C)はビニル芳香族化
合物が漸増するビニル芳香族化合物−共役ジエンテーパ
ーブロックを示す重合体であって、 ビニル芳香族化合物/共役ジエンの割合が重量比で5
〜60/95〜40、 ブロック共重合体を構成する全モノマーに対して、
(A)ブロック中のビニル芳香族化合物の結合含量が3
重量%以上、(A)ブロックおよび(C)ブロック中の
合計ビニル芳香族化合物の結合含量が3〜50重量%、 (B)ブロック中の共役ジエン部分のビニル結合含量
が20%を超える、ブロック共重合体、または、該ブロ
ック共重合体単位が、カップリング剤残基を介して重合
体分子鎖が延長または分岐されたブロック共重合体を水
素添加し、共役ジエン部分の二重結合の少なくとも80
%が飽和した、数平均分子量が5万〜70万である水添
ジエン系共重合体もしくは変性水添ジエン系共重合体。 (ロ−2);重合体ブロック(D)、(E)および
(F)をそれぞれ分子中に1個以上有するブロック共重
合体〔ただし、(D)はビニル芳香族化合物を主体とす
る重合体ブロック、(E)は1,2−ビニル結合含量が
25〜95%の共役ジエンを主体とする重合体ブロッ
ク、(F)は1,2−ビニル結合含量が25%未満のポ
リブタジエン重合体ブロックを示し、これらのブロック
共重合体は、カップリング剤残基を介して重合体分子鎖
が延長または分岐されていてもよい〕であって、ブロッ
ク共重合体中の重合体ブロック(D)の含量が5〜60
重量%、重合体ブロック(E)の含量が30〜90重量
%、重合体ブロック(F)の含量が5〜60重量%〔た
だし、(D)+(E)+(F)=100重量%〕であ
る、ブロック共重合体が水素添加されて、共役ジエン部
分の二重結合の少なくとも80%が飽和した、数平均分
子量が5万〜70万である水添ジエン系共重合体もしく
は変性水添ジエン系共重合体。 (ロ−3);(G)−(H)−(G)または(G)−
(H)で表わされるブロック共重合体〔ただし、(G)
は1,2−ビニル結合含量が25%以下であるポリブタ
ンジエン重合体ブロック、(H)は共役ジエン重合体ブ
ロックもしくはビニル芳香族化合物−共役ジエン共重合
体ブロックであって、共役ジエン部分のビニル結合含量
が25%を超える重合体ブロックを示し、〔これらのブ
ロック共重合体は、カップリング剤残基を介して重合体
分子鎖が延長または分岐されていてもよい〕が水素添加
されて、共役ジエン部分の二重結合の少なくとも80%
が飽和した、数平均分子量が5万〜70万である水添ジ
エン系共重合体。 (ハ)オレフィン系樹脂10〜60重量%あるいは、
(ロ)成分がビニル芳香族化合物を主体とする重合体ブ
ロックと共役ジエン化合物を主体とする重合体ブロック
とからなるブロック共重合体および/または該ブロック
共重合体の水素添加物10〜90重量%〔ただし、
(イ)+(ロ)+(ハ)=100重量%〕 (ニ)(イ)成分に対して鉱物油系軟化剤が0〜200
重量部 からなり、(イ)および(ハ)、または(イ)、(ロ)
および(ハ)の各成分がゴムの加硫に用いられる架橋剤
の存在下で動的に熱処理されていることを特徴とする熱
可塑性エラストマー組成物を提供するものである。
【0003】本発明の(イ)成分はイソブチレン−イソ
プレン共重合ゴムおよび/またはハロゲン化イソブチレ
ン−イソプレン共重合ゴムより構成される。イソブチレ
ン−イソプレン共重合ゴムは、0.5〜15モル%、好
ましくは0.8〜5.0モル%のイソプレンを含有する
イソブチレン/イソプレンのゴム状無晶形共重合体であ
る。ハロゲン化イソブチレン−イソプレン共重合ゴムの
ハロゲンとしては、塩素または臭素が挙げられる。ハロ
ゲンの含有量は通常0.5〜4.0重量%である。これ
らは、単独であるいは2種類を用いてもよい。
【0004】次に、(ロ)成分の水添ジエン系共重合体
を説明する。(ロ)成分の水添ジエン系共重合体は、上
記(ロ−1)、(ロ−2)および(ロ−3)から選ばれ
た少なくとも1種のジエン系(共)重合体(ロ)を主成
分とするものである。ここで、水添ジエン系(共)重合
体(ロ)を、さらに(ロ−1)、(ロ−2)および(ロ
−3)に分けて説明する。 (ロ−1)成分 (ロ−1)成分は、(A)ビニル芳香族化合物重合体ブ
ロック(以下「(A)ブロック」ともいう)と、(B)
共役ジエン共重合体ブロックもしくはビニル芳香族化合
物−共役ジエンランダム共重合体ブロック(以下
「(B)ブロックともいう)と、(C)ビニル芳香族化
合物が漸増するビニル芳香族化合物−共役ジエンテーパ
ーブロック(以下「(C)ブロック」ともいう)とが、
(A)−(B)、(A)−(B)−(C)、または
(A)−(B)−(A)のように配列されたブロック共
重合体を水素添加することにより得られるものである。
ここで、(ロ−1)成分を得るために用いられるビニル
芳香族化合物としては、スチレン、t−ブチルスチレ
ン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、ジビニ
ルベンゼン、1,1−ジフェニルスチレン、N,N−ジ
メチル−p−アミノエチルスチレン、N,N−ジエチル
−p−アミノエチルスチレン、ビニルピリジンなどが挙
げられ、特にスチレン、α−メチルスチレンが好まし
い。また、(ロ−1)成分を得るために用いられる共役
ジエンとしては、1,3−ブタジエン、イソプレン、
2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン、1,3−ペン
タジエン、2−メチル−1,3−ペンタジエン、1,3
−ヘキサジエン、4,5−ジエチル−1,3−オクタジ
エン、3−ブチル−1,3−オクタジエン、クロロプレ
ンなどが挙げられるが、工業的に利用でき、また物性の
優れた水添ジエン系共重合体を得るには、1,3−ブタ
ジエン、イソプレン、1,3−ペンタジエンが好まし
く、より好ましくは1,3−ブタジエンである。(ロ−
1)成分における(A)ブロックはビニル芳香族化合物
を主体とする重合体ブロックであり、他に可能なビニル
芳香族を好ましくは10重量%以下、さらに好ましくは
10重量%以下共重合してもよい。水素添加されるブロ
ック共重合体においては、これを構成するビニル芳香族
化合物/共役ジエンの好ましい重量比は、5〜60/9
5〜40であり、さらに好ましくは7〜50/93〜5
0である。ビニル芳香族化合物が5重量%未満(共役ジ
エンが95重量%を超える)では、強度、加工性、耐熱
性が劣り、また得られる水添ジエン系共重合体をベレッ
ト化した場合、ブロッキングしやすくなる。ビニル芳香
族が60重量%を超える(共役ジエンが40重量%未
満)と、樹脂状となり、耐衝撃性、低温特性が劣る。
【0005】(A)ブロックまたは(C)ブロック中の
ビニル芳香族化合物の好ましい結合量は全モノマーの3
〜50重量%であり、さらに好ましくは5〜40重量
%、もっとも好ましくは5〜30重量%である。(A)
ブロックおよび(C)ブロックのビニル芳香族の結合含
量が全モノマーの3重量%未満では、耐熱性、機械的強
度が劣り、また得られる水添ジエン系共重合体をペレッ
ト化した場合、ブロッキングしやすくなるほか、他の成
分とブレンドした場合、加工性が劣り、一方50重量%
を超えると透明性、柔軟性、加工性、低温特性が劣る。
また、(A)ブロック中のビニル芳香族化合物の好まし
い結合含量は(ロ−1)成分を構成する全モノマーの少
なくとも3重量%以上、さらに好ましくは5〜30重量
%である。(A)ブロックのビニル芳香族の結合含量が
全モノマーの3重量%未満では、他の成分とブレンドし
た場合、機械的強度、加工性、耐熱性が劣る。さらに、
水素添加されるブロック共重合体においては、(B)ブ
ロック中の共役ジエン部分にビニル結合含量は、好まし
くは20%以上、さらに好ましくは40%以上、最も好
ましくは60%以上である。このビニル結合含量が20
%以下の場合、樹脂成分とブレンドしても、柔軟性の改
良効果が十分に発現されない。なお、上記(A)−
(B)ブロック共重合体、(A)−(B)−(C)ブロ
ック共重合体、あるいは(A)−(B)−(A)ブロッ
ク共重合体は、カップリング剤残基を介して下記式〜
で表されるような、重合体分子鎖が延長又は、分岐さ
れたブロック共重合体であってもよい。 [(A)−(B)]n−X [(A)−(B)−(C)]n−X [(A)−(B)−(A)]n−X 〔式中、(A)、(B)および(C)は前記に同じ。n
は2〜4の整数、Xはカップリング剤残基を示す。〕 この際のカップリング剤としては、例えばアジピン酸ジ
エチル、ジビニルベンゼン、テトラクロロケイ素、ブチ
ルトリクロロケイ素、テトラクロロスズ、ブチルトリク
ロロスズ、ジメチルクロロケイ素、テトラクロロゲルマ
ニウム、1,2−ジブロムエタン、1,4−クロロメチ
ルベンゼン、ビス(トリクロスシリル)エタン、エポキ
シ化アマニ油、トリレンジイソジアネート、1,2,4
−ベンゼントリイソシアネートなどが挙げられる。な
お、ブロック共重合体中の(A)ブロック、(B)ブロ
ックおよび(C)ブロックの含量は、通常、(A)ブロ
ック3〜50重量%、好ましくは4〜40重量%、
(B)ブロック30〜97重量%、好ましくは35〜9
4重量%、(C)ブロック0〜50重量%、好ましくは
2〜40重量%〔ただし、(A)+(B)+(C)=1
00重量%〕である。また、(A)〜(C)ブロックの
数平均分子量は、(A)ブロックが0.15万〜35
万、より好ましくは0.4万〜24万、(B)ブロック
が1.5万〜67.9万、より好ましくは3.5万〜5
6.4万、(C)ブロックが0〜35万、より好ましく
は0.2万〜24万の範囲である。以上のブロック共重
合体が水素添加されることにより、該ブロック共重合体
の共役ジエン部分の二重結合が飽和されることによっ
て、水添ジエン系共重合体である(ロ−1)成分が得ら
れる。ここで、共役ジエン部分の二重結合は、その80
%以上、好ましくは90%以上、さらに好ましくは95
〜100%が飽和されていることが必要で、80%未満
では熱可塑性エラストマー組成物の熱安定性、耐久性が
劣るものとなる。(ロ−1)成分の数平均分子量は5万
〜70万であり、好ましくは10万から60万である。
5万未満では耐熱性、強度、流動性、加工性が低下し、
70万を超えると流動性、加工性、柔軟性が劣る。本発
明に使用される(ロ−1)成分は、例えば特開平3−7
2512号公報に開示されている方法によってえること
ができる。
【0006】(ロ−2)ここで、(ロ−2)成分を得る
ために用いられるビニル芳香族化合物、共役ジエンは、
上記(ロ−1)成分を得るために用いられるものと同様
である。(ロ−2)成分の水添ジエン系共重合体を構成
する好ましい(D)ブロックは、芳香族ビニル化合物を
主体とする重合体ブロックであり、詳細には芳香族ビニ
ル化合物の単独重合体、あるいは芳香族ビニル化合物を
(D)ブロック中に90重量%以上有する共役ジエンと
の共重合体の共役ジエン部分の80重量%以上が水素化
された重合体ブロックが好ましい。(D)ブロック中の
芳香族ビニル化合物含量が90重量%未満では、強度、
耐候性が低下する。(ロ−2)成分中の(D)ブロック
の好ましい含量は5〜60重量%、さらに好ましくは1
0〜55重量%である。また(D)ブロックの好ましい
数平均分子量は、0.2万〜42万である。5重量%未
満では耐熱性、機械的強度が劣る。一方60重量%を超
えると、加工性、柔軟性が劣る。また、(ロ−2)水添
ジエン系共重合体を構成する(E)ブロックの好ましい
含量は、30〜90重量%、より好ましくは35〜80
重量である。(E)ブロックの含量が30重量%未満で
は、柔軟性が低下し、一方90重量%を超えると加工
性、機械的強度が低下する。(E)ブロックに含まれる
水素添加前の共役ジエン部分のビニル結合含量は、好ま
しくは25〜95%、より好ましくは30〜90%であ
る。(E)ブロックとなる水素添加前の共役ジエンブロ
ックのうち、例えば共役ジエンがブタジエンの場合、ビ
ニル結合含量が25%未満では、水素化されるとポリエ
チレン連鎖が生成し、ゴム的性質が失われ、一方95%
を超えると、水素化されるとガラス転移温度が高くな
り、ゴム的性質が失われて好ましくない。(E)ブロッ
クの好ましい数平均分子量は1.5万〜63万、より好
ましくは3.5万〜42万であって、共役ジエン部分の
二重結合の80%以上水素化された共役ジエン重合体ブ
ロックである。
【0007】さらに、(ロ−2)成分を得るためのブロ
ック共重合体を構成する(F)ブロックは、ビニル結合
含量が25%未満、好ましくは20%未満のポリブタジ
エン重合体ブロックである。ビニル結合含量が25%以
上では、水素化されると樹脂的性質が失われ、またブロ
ック共重合体としての熱可塑性エラストマーの性質が失
われる。上記ブロック共重合体中における(F)ブロッ
クの含量は、5〜60重量%、好ましくは5〜50重量
%である。(F)ブロックの含量が5重量%未満では、
(ロ−2)成分の力学的性質が劣り、一方60重量%を
超えると、ゴム的性質が失われ好ましくない。(F)ブ
ロックの好ましい数平均分子量は、0.25万〜42万
であってポリブタジエンブロックの該ブタジエン部分の
二重結合を80%以上水素化された重合体ブロックであ
る。また、(ロ−2)成分を構成するブロック共重合体
は、カップリング剤残基を介して重合体ブロック
(D)、(E)または(F)のうち、少なくとも1つの
重合体ブロックからなる重合体単体と結合し、例えば下
記式〜で現われるような、重合体分子鎖が延長また
は分岐されたブロック共重合体であってもよい。 [(D)−(E)−(F)]n−X [(D)−(E)−(F)]X[(D)−(E)] 〔〜式中、nは2〜4の整数、Xはカップリング剤
残基を示し、使用されるカップリング剤も、(ロ−1)
成分で使用されるものと同様である。〕 以上のブロック共重合体が水素添加されることにより、
該ブロック共重合体の共役ジエン部分の二重結合が飽和
されることによって、水添ジエン系共重合体である(ロ
−2)成分が得られる。ここに、共役ジエンの二重結合
は、その80%以上飽和されていることが必要であり、
好ましくは90%以上、さらに好ましくは95〜100
%である。共役ジエン部分の二重結合の飽和率が80%
未満では、熱可塑性エラストマー組成物の熱安定性、耐
久性が劣る。(ロ−2)成分の数平均分子量は5万〜7
0万であり、好ましくは10万〜60万である。5万未
満では耐熱性、強度、流動性、加工性が低下し、70万
を超えると流動性、加工性、柔軟性が劣る。(ロ−2)
成分は、例えば特開平2−133406号公報に開示さ
れている方法によって得ることができる。
【0008】(ロ−3)(ロ−3)水添ジエン系共重合
体(以下「(ロ−3)成分」ともいう)は、(G)ビニ
ル結合含量がビニル結合含量が25%以下であるポリブ
タジエン重合体ブロック(以下「(G)ブロック」とも
いう)と、(H)共役ジエン重合体ブロックもしくはビ
ニル芳香族化合物−共役ジエン共重合体ブロックであっ
て、共役ジエン部分のビニル結合含量が25〜95%で
ある重合体ブロック(以下「(H)ブロック」ともい
う)とが、(G)−(H)−(G)、または(G)−
(H)のように配列された直鎖状あるいは分岐状のブロ
ック共重合体の二重結合部分80%以上を水素添加する
こにより得られるものである。ここで、(ロ−3)成分
を得るために用いられるビニル芳香族化合物および共役
ジエンとしては、上記(ロ−1)成分を得るために用い
られるものとして例示した化合物を挙げることができ
る。(ロ−3)成分中の(G)ブロックは、水素添加に
より通常の低密度ポリエチレン(LDPE)に類似の構
造を示す結晶性の重合体ブロックとなる。ブロック
(G)中の1,2−ビニル結合含量は、通常25%以下
であるが、好ましくは20%以下、さらに好ましくは1
5%以下であることが望ましい。ブロック(A)中の
1,2−ビニル結合含量が25%を超えた場合には、水
素添加後の結晶融点の降下が著しく、機械的強度が劣
る。また、(H)ブロックは、共役ジエン重合体ブロッ
クあるいはビニル芳香族化合物−共役ジエン共重合体ブ
ロックであり、水素添加によりゴム状のエチレン−ブテ
ン−1共重合体ブロックあるいはビニル芳香族化合物−
エチレン−ブテン−1共重合体と類似の構造を示す重合
体ブロックとなる。なお、(H)ブロックに使用される
ビニル芳香族化合物の使用量は、(H)ブロックを構成
するモノマーの35重量%以下、好ましくは30重量%
以下、さらに好ましくは25重量%以下であり、35重
量%を超えると(H)ブロックのガラス転移温度が上昇
し、低温特性、柔軟性が劣る。また、(H)ブロックの
共役ジエン部分のビニル結合量は、25〜95%、好ま
しくは25〜75%さらに好ましくは25〜55%であ
り、25%未満あるいは95%を超えると、水素添加に
より、例えば共役ジエンがブタジエンの場合、それぞれ
ポリエチレン連鎖、ポリブテン−1連鎖に由来する結晶
構造を示し、樹脂状の性状となり、柔軟性が劣る。
【0009】また、(ロ−3)成分を得るためのブロッ
ク共重合体において、(G)ブロックと(H)ブロック
の割合は、通常、(G)ブロック5〜90重量%、好ま
しくは10〜80重量%、(H)ブロック95〜10重
量%、好ましくは90〜20重量%〔ただし、(G)+
(H)=100重量%〕である。(G)ブロックが5重
量%未満、(H)ブロックが95重量%を超える場合に
は、結晶性の重合体ブロックが不足し、(ロ−3)成分
の力学的性質が劣るため好ましくない。また、(G)ブ
ロックが90重量%を超え、(H)ブロックが10重量
%未満の場合には、(ロ−3)成分の硬度が上昇し、好
ましくない。なお、(G)ブロックの好ましい重量平均
分子量は、0.25万〜63万、より好ましくは1万〜
48万である。また(H)ブロックの好ましい重量平均
分子量は、0.5万〜66.5万、より好ましくは2万
〜54万である。なお、(ロ−3)成分を得るためのブ
ロック共重合体は、カップリング剤残基を介して(G)
ブロックおよび(H)ブロックのうち、少なくとも1つ
の重合体ブロックからなる重合体単体と結合し、例えば
下記式〜で表わされるように、重合体分子鎖が延長
または分岐されたブロック共重合体であってもよい。 [(G)−(H)]n−X [(G)−(H)−(G)n−X (式〜中、nおよびXは上記に同じ) また、カップリング剤も、上記(ロ−1)成分に使用さ
れる化合物と同様なものが挙げられる。以上のブロック
共重合体が水素添加されることにより、該ブロック共重
合体の共役ジエン部分の二重結合が飽和されることによ
って、水添ジエン系共重合体である(ロ−3)成分が得
られる。ここに、共役ジエンの二重結合は、その80%
以上飽和されていることが必要であり、好ましくは90
%以上、さらに好ましくは95〜100%である。共役
ジエン部分の二重結合の飽和率が80%未満では、熱可
塑性エラストマーの熱安定性、耐久性が劣る。(ロ−
3) 成分の数平均分子量は5万〜70万であり、好ま
しくは10万〜60万である。5万未満では耐熱性、強
度、流動性、加工性が低下し、70万を超えると流動
性、加工性、柔軟性が劣る。(ロ−3)成分は、例えば
特開平3−1289567号公報に開示されている方法
によって得ることができる。
【0010】本発明で(ロ)成分として用いる各水添ジ
エン系重合体は、官能基で変成した変性水添ブロック重
合体でもよい。かかる変性水添ブロック重合体は、水添
ブロック重合体に、カルボキシル基、酸無水物基、ヒド
ロキシル基、エポキシ基、ハロゲン原子、アミノ基、イ
ソシアネート基、スルホニル基およびスルホネート基の
群から選ばれた少なくとも1種の官能基を含有してなる
ものである。この官能基を含有させる方法としては、
官能基を含有する、共役ジエンあるいはビニル芳香族化
合物を用い、単量体の官能基を保護した状態で共重合し
てブロック共重合体を得、重合完結後、脱保護を行なう
手法で重合中に付加させる方法、官能基を有するラジ
カル重合性単量体を既知のグラフト化反応によって水添
ブロック重合体に付加させる方法、官能基を含有する
単量体を用い、有機過酸化物またはアゾ化合物の存在下
もしくは非存在下に、水添ブロック重合体をニーダー、
ミキサー、押出機などを用いて混練りして、官能基を付
加させる方法などが挙げられる。これらのいずれの方法
を用いても、効率的に官能基を含有させることができる
が、工業的には前記〜の方法が簡便であり、効率的
である。この変性水添ブロック重合体中の官能基の量
は、通常、水添ブロック重合体を構成する分子に対して
0.01〜10モル%、好ましくは0.1〜8モル%、
さらに好ましくは0.15〜5モル%である。水添ブロ
ック重合体に官能基を付加する単量体の好ましい例とし
ては、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、マレイ
ン酸、無水マレイン酸、アクリル酸グリシジル、メタク
リル酸グリシジル、アリルグリシジルエーテル、ヒドロ
キシエチレンメタクリレート、ヒドロキシプロピルメタ
クリレート、ヒドロキシエチルアクリレート、ヒドロキ
シプロピルアクリレート、メタクリル酸ジメチルアミノ
エチルなどが挙げられる。
【0011】次に、(ハ)成分であるオレフィン系樹脂
は公知技術により重合されるエチレン系、プロピレン系
および/またはブテン−1系の重合体である。エチレン
系樹脂としては、公知技術により、高圧法または低圧法
で重合される低密度または高密度のポリエチレン単独重
合体および/またはエチレンと炭素数4〜8のα−オレ
フィンとの共重合体が用いられる。プロピレン単独重合
体および/またはプロピレンと炭素数2〜8のα−オレ
フィンとの共重合体としては、公知技術によりチーグラ
ー・ナッタ型触媒を用いて合成されるポリプロピレン、
またはランダムあるいはブロックのポリプロピレン共重
合体が用いられる。ブテン−1単独重合体および/また
はブテン−1と炭素数2〜8のα−オレフィンとの共重
合体としては、公知技術によりチーグラー・ナッタ型触
媒を用いて合成されるポリブテン−1の共重合体、また
はポリブテン−1のみの共重合体が用いられる。共重合
体中のα−オレフィンとしては、エチレン、プロピレ
ン、ヘキセン−1、オクテン−1などが挙げられる。上
記のオレフィン系樹脂で、好ましいのはプロピレン系重
合体である。ホモ、ブロックあるいはランダムタイプの
いずれのポリプロピレンも使用できる。本発明の組成物
に使用される上記(イ)〜(ハ)成分の配合量は、
(イ)イソブチレン−イソブレン共重合ゴムが10重量
%を超え90重量%以下、好ましくは30〜80重量
%、さらに好ましくは50〜75重量%、(ロ)特定の
構造をもつ水添ジエン系共重合体が1〜80重量%、好
ましくは20〜60重量%、さらに好ましくは30〜6
0重量%、(ハ)オレフィン系樹脂が10〜90重量
%、好ましくは20〜40重量%〔ただし、(イ)+
(ロ)+(ハ)=100重量%〕である。ここで、
(イ)イソプレン−イソブチレン系共重合ゴムの配合量
が10重量%以下であると、得られる組成物のゴム弾性
および柔軟性が悪化するようになる。一方(イ)成分が
90重量%を超えると、得られる組成物の成形加工性、
機械的強度が悪化する。さらに、(ハ)成分が10重量
%以下であると、得られる組成物の耐熱性が悪化する。
【0012】本発明に用いられる架橋剤は、通常イソブ
チレン−イソプレン共重合ゴムの加硫に用いられている
架橋剤を用いることができる。例えば、硫黄、フェノー
ル樹脂、金属酸化物、金属水酸化物、金属塩化物、p−
キノンジオキシムまたはビスマレイミド系の架橋剤を用
いることができる。その中で、好ましいのはフェノール
樹脂系の架橋剤、p−キノンジオキシム系の誘導体、
(イ)成分がハロゲン化イソブチレ−イソプレンゴムの
場合にあっては、金属酸化物または金属水酸化物も好ま
しきものである。また、本発明に使用するフェノール系
架橋剤は下記一般式で表わされる物質である。
【0013】
【化1】
【0014】ここで、nは0〜10の整数、Xは水酸基
またはハロゲン原子であり、Rは炭素数1〜15の飽和
炭化水素基である。上記物質は、例えば、米国特許32
87440号および同3709840号の各明細書に記
載されているように、ゴム用架橋剤として一般的に使用
されている。そしてこの加硫剤は、アルカリ触媒中にお
いて、置換フェノールとアルデヒドの縮重合により得ら
れる。
【0015】架橋剤の使用量は、イソブチレン−イソプ
レン共重合ゴム100重合部に対して0.5〜15重量
部の範囲である。架橋剤の使用量が0.5重量部より少
ない場合は、動的架橋における架橋度が低く、得られる
組成物の耐油性、形状回復性が十分でなく、また15重
量部より多い場合は、得られる組成物の柔軟性が損なわ
れる。架橋剤の好ましい使用量は、共重合体ゴム100
重量部に対し1〜10重量部、より好ましくは2〜8重
量部の範囲である。架橋剤は単独でも使用できるが、架
橋速度を調節するために、架橋促進剤と併用することも
できる。架橋促進剤としては、塩化第一スズ、塩化第二
鉄の金属ハロゲン化物、塩素化ポリプロピレン、臭化ブ
チルゴム、クロロプレンゴムなどの有機ハロゲン化物を
用いることができる。また酸化亜鉛のような金属酸化物
やステアリン酸などの分散剤を用いればより好ましい。
また、p−キノンジオキシムの誘導体としては、p−ベ
ンゾキノンジオキシムあるいはp−ジベンゾイルキノン
ジアミドなどが用いられる。架橋剤の使用量は、イソブ
チレン−イソプレン共重合ゴム100重量部に対して
0.2〜10重量部の範囲である。架橋剤の使用量が
0.2重量部より少ない場合は、動的架橋における架橋
度が低く、得られる組成物の耐油性、形状回復性が十分
でなく、また10重量部より多い場合は、得られる組成
物の柔軟性が損なわれる。架橋剤の好ましい使用量は、
共重合体ゴム100重量部に対し0.5〜7重量部、よ
り好ましくは0.8〜3重量部の範囲である。架橋剤は
単独でも使用できるが、架橋速度を調節するために、架
橋促進剤と併用することもできる。架橋促進剤として
は、鉛丹、ジベンゾチアゾイルサルファイドなどの酸化
剤を用いることができる。また、酸化亜鉛のような金属
酸化物やステアリン酸などの分散剤を用いればより好ま
しい。架橋に用いる金属酸化物としては、酸化亜鉛、酸
化マグネシウム、酸化鉛、酸化カルシウムなどが挙げら
れる。また、通常共用される促進剤は、2,6−ジ−t
−ブチル−p−クレゾール、N,N−ジエチルチオ臭
素、ジ−o−トリルグアニジン、ジペンタメチレンチウ
ラムテトラサルファイド、エチレントリチオカーボネー
ト、2−メルカプト−ベンゾチアゾール、ベンゾチアゾ
ールジサルファイド、N−フェニル−β−ナフチルアミ
ン、テトラメチルチウラムジサルファイド、ジェチルジ
チオカルバミド酸亜鉛、ジブチルジチオカルバミド酸亜
鉛、ならびにジメチルジチオカルバミド酸亜鉛である。
好ましきは、酸化亜鉛または酸化マグネシウムを含む架
橋系である。また、架橋に用いた金属酸化物の金属の有
機カルボン酸塩も好ましきものである。ここで用いられ
るカルボン酸は、例えば、プロピオン酸、アクリル酸、
酪酸、メタクリル酸、吉草酸、ヘキサン酸、オクタン
酸、2−エチルヘキサン酸、デカン酸、パルミチン酸、
ミリスチン酸、ラウリン酸、ステアリン酸、オレイン
酸、ナフテン酸、安息香酸などがある。
【0016】本発明に用いる鉱物油系の可塑剤として
は、ナフテン油、パラフィン系鉱物油を用いることがで
きる。このような油展により、加工性、柔軟性がさらに
向上する。この場合、油展量は、イソブチレン−イソプ
レン共重合ゴムあたり0〜200重量、好ましくは0〜
100重量部、さらに好ましくは0〜50重量部であ
る。また、本発明の熱可塑性エラストマー組成物は、以
上の(イ)成分、(ロ)成分、(ハ)成分と(ニ)成分
のほかに、用途に応じ、機械的強度、柔軟性、成形性を
阻害しない程度の量の酸化防止材、帯電防止材、耐候
材、紫外線吸収材、滑剤、ブロッキング防止材、シール
性改良剤、結晶核剤、難燃化、防菌、防かび剤、粘着付
与剤、軟化剤、可塑剤、酸化チタン、カーボンブラック
などの着色剤、ガラス繊維、炭素繊維、金属繊維、アラ
ミド繊維、ガラスビーズ、アスベスト、マイカ、炭酸カ
ルシウム、チタン酸カリウムウイスカー、タルク、硫酸
バリウム、ガラスフレーク、フッ素樹脂などの充填剤、
ナフテン油、パラフィン系鉱物油などの可塑剤あるいは
エチレン−プロピレン共重合体などのゴム質重合体、熱
可塑性樹脂などを適宜配合することができる。
【0017】本発明の熱可塑性エラストマーは、以下に
例示した方法で製造されるが、本発明の主旨を超えない
限り限定されるものでない。製造法1 1:(イ)、(ロ)、(ハ)および(ニ)の各成分を、
(ロ)および(ハ)の成分が溶融する温度(通常120
℃〜200℃)で各成分が均一に混合するまで混練りす
る。 2:架橋剤および必要に応じて架橋助剤を加え、架橋反
応の生じる温度に設定あるいは昇温し、動的に熱処理を
行なう。 上に例示した各種の添加物やゴム状のゴム状の物質な
ど、1および2の工程中あるいは、全工程終了後のいず
れで加えてもよい。製造法2 1:(イ)、(ロ)、(ハ)および(ニ)および架橋剤
および必要に応じて架橋助剤の各成分を、(ロ)および
(ハ)の成分が溶融し、架橋反応の生じない温度(通常
120〜170℃)で各成分が均一に混合するまで混練
りする。 2:架橋剤反応が生じる温度に設定あるいは昇温し、動
的に熱処理を行なう。 上に例示した各種の添加物やゴム状の物質などは、1お
よび2の工程中あるいは、全工程終了後のいずれで加え
てもよい。製造法3 1:(イ)、(ハ)および(ニ)の各成分を、(ハ)の
成分が溶融する温度(通常120〜200℃)で各成分
が均一に混合するまで混練りする。 2:架橋剤および必要に応じて架橋助剤を加え、架橋反
応の生じる温度に設定あるいは昇温し、動的に熱処理を
行なう。 3:(ロ)成分を(ロ)成分が溶融する温度で均一に分
散するまで混練を行う。 上に例示した各種の添加部やゴム状の物質などは、1,
2および3の工程中あるいは、全工程終了後のいずれで
加えてもよい。製造法4 1:(イ)、(ロ)、(ハ)および(ニ)および架橋剤
および必要に応じて架橋剤の各成分を、(ロ)および
(ハ)の成分が溶融し、架橋反応の生じない温度(通常
120〜170℃)で各成分が均一に混合するまで混練
りする。 2:架橋反応が生じる温度に設定あるいは昇温し、動的
に熱処理を行なう。 3:(ロ)成分を(ロ)成分が溶融する温度で均一に分
散するまで混練りを行なう。 上に例示した各種の添加物やゴム状の物質などは、1、
2および3の工程中あるいは、全工程終了後のいずれで
加えてもよい。製造法1〜4において製造は各段階に分
かれているが、これらは必ずしも各段階終了ごとに試料
を取り出す必要はなく、連続的に行なってもよい。本発
明の熱可塑性エラストマー組成物の製造法としては、製
造法1〜4のいずれも好ましいものである。本発明の熱
可塑性エラストマー組成物の製造装置としては、通常、
ゴム・樹脂工業に使用されるロールミル、バンバリーミ
キサー、加圧ニーダーなどの密閉型混練り機、または一
軸押出機、二軸押出機などが用いられ、上記の製造法を
適用できるものであればよく、特に限定されるものでは
ない。本発明の熱可塑性エラストマー組成物は、柔軟
性、成形加工性、弾性回復性が優れていることを生かし
て、従来の加硫ゴムまたは軟質塩化ビニル系樹脂が使用
されている、自動車の内・外装部品、弱電部品のハウジ
ングなどの部品、工業用部品、防水シール部品などに使
用することができる。
【0018】
【実施例】以下、本発明を実施例を挙げてさらに具体的
に説明するが、本発明はその要旨を超えない限り、以下
の実施例に何ら制約されるものではない。なお、実施例
中、部および%は特に断らないかぎり重量基準である。
また、実施例中の各種の測定は以下の方法によった。JIS A硬度 JIS K6301に準拠して測定した。弾性回復性 次の2つの代用特性(永久伸び、圧縮永久歪)が良好な
ものを良とした。 永久伸び;JIS K6301に準拠し、100%伸長
下で10分間保持し、その後、伸張を解除し、10分間
放置後の伸び率から求めた。永久歪の小さいほど、弾性
回復性がよい。 圧縮永久歪;25℃×22時間、25%圧縮の条件で測
定した。圧縮永久歪の小さいほど、弾性回復性がよい。引張強さおよび最大伸び JIS K6301に準拠して測定した。流動性 MFRを下記の条件にて流動性を測定した。 温度;230℃ 荷重;2.16kg
【0019】実施例および比較例で用いたポリマーは以
下のものである。IIR イゾブチレン−イソプレン共重合ゴム〔日本合成ゴム
製、Butyl268〕 CIIR 塩素化イソブチレン−イソプレン共重合ゴム〔日本合成
ゴム製、Chloro Butyl1068〕 BIIR 臭素化イソブチレン−イソプレン共重合ゴム〔日本合成
ゴム製、Buromo Butyl2244〕 PP1 プロピレン−エチレンブロックポリマー〔三菱油化製、
BC5C〕PP2 プロピレン−エチレンランダムポリマー〔三菱油化製、
EX6〕PP3 ポリプロピレン〔三菱油化製、FL6CK〕水添ジエン系共重合体A 水添ブロック共重合体Aは日本合成ゴム株式会社製のも
ので、A−B構造(Aはポリスチレンブロック、Bはス
チレンとブタジエンの共重合体ブロックのブタジエン部
の二重結合を水添したもの)を有し、全結合スイチレン
は10%、A部のスチレン量6%、水添前のブタジエン
部のビニル量(1,2結合量)が80%で、全分子量3
00,000の水添ブロック共重合体。水添ジエン系共重合体B 水添ブロック共重合体Bは日本ゴム株式会社製のもの
で、D−E−F構造(Dはポリスチレンブロック、Eは
1,2−ビニル含量の多いポリブタニエン、Fは1,2
−ビニル含量の少ないポリブタジエンでEおよびFはブ
タジエン部の二重結合が水添されている)を有し、E部
のビニル量が39%、F部のビニル量が15%で、全分
子量が150,000の水添ブロック共重合体。水添ジエン系高重合体C 水添ブロック共重合体Cは日本ゴム株式会社製のもの
で、G−H−G構造(Gは1,2−ビニル含量の少ない
ポリブタジエン、Hは1,2−ビニル含量の多いポリブ
タジエンでそれぞれのブタジエン部の二重結合が水添さ
れている)を有し、G部のビニル量が15%、H部のビ
ニル量が35%で、全分子量が300,000の水添ブ
ロック共重合体。鉱物油系可塑剤 パラフィン系軟化剤〔出光興産製 PW−380〕架橋剤1 臭素化アルキルフェノールフォルムアルデヒド〔住友化
学製 タッキロール250〕架橋剤2 p,p′−ジベンゾイルキノンジオキシム〔大内新興製
バルノックDGM〕架橋剤3 酸化亜鉛 〔堺化学製〕添加剤1 ジベンゾチアゾールジサルファイド〔大内新興製 バル
ノックDM〕添加剤2 ジエチルチオカルバミン酸亜鉛 〔大内新興製 ノク
セラーEZ〕添加剤3 ステアリン酸亜鉛〔堺化学製〕添加剤4 ステアリン酸 〔旭電化製〕添加剤5 酸化亜鉛 〔堺化学製〕
【0020】実施例1〜34、比較例1〜6 表1、表2、表3、に示す配合処方により、以下の3種
類の手順に従い組成物を調整した。
【0021】
【表1】
【0022】
【表2】
【0023】
【表3】
【0024】調整法1 160℃に予熱したBRバンバリー型ラボプラストミル
〔(株)東洋精機製作所製、容量250cc〕に、イソ
ブチレン−イソプレン共重合ゴムおよび/またはハロゲ
ン化イソブチレン−イソプレン共重合ゴム、特定の構造
をもつ水添ジエン系共重合体、ポリプロピレン系樹脂お
よび必要に応じて鉱物油系軟化剤を入れ混練りし、樹脂
成分が溶融してから3分間混練りを続け、均一に混合さ
せたのち取り出す。さらに、架橋剤および必要に応じて
架橋助剤を入れ、混練機の設定温度を200℃に変更
し、昇温させながら約10分間動的に熱処理を行ない組
成物を得た。なお、BRバンバリー型ラボプラストミル
のローター回転数は、60rpmであった。調整法2 160℃に予熱したBRバンバリー型ラボプラストミル
〔(株)東洋精機製作所製、容量250cc〕に、イソ
ブチレン−イソプレン共重合ゴムおよび/またはハロゲ
ン化イソブチレン−イソプレン共重合ゴム、ポリプロピ
レン系樹脂および必要に応じて鉱物油系軟化剤を入れ混
練りし、樹脂成分が溶融してから3分間混練りを続け、
均一に混合させたのち取り出す。さらに、架橋剤および
必要に応じて架橋助剤を入れ、混練機の設定温度を20
0℃に変更し、昇温させながら役10分間動的に熱処理
を行なった。さらに、特定の構造をもつ水添ジエン系共
重合体や必要に応じてゴム状の物質を添加し4分間混練
を行ない組成物を得た。なお、BRバンバリー型ラボプ
ラストミルのローター回転数は、60rpmであった。調整法3 160℃に予熱したBRバンバリー型ラボプラストミル
〔(株)東洋精機製作所製、容量250cc〕に、イソ
ブチレン−イソプレン共重合ゴムおよび/またはハロゲ
ン化イソブチレン−イソプレン共重合ゴム、ポリプロピ
レン系樹脂および必要に応じて鉱物油系軟化剤を入れ混
練りし、樹脂成分が溶融してから3分間混練りを続け、
均一に混合させたのち取り出す。さらに、架橋剤および
必要に応じて架橋助剤を入れ、混練機の設定温度を20
0℃に変更し、昇温させながら約10分間動的に熱処理
を行ない組成物を得た。なお、BRバンバリー型ラボプ
ラストミルのローター回転数は、60rpmであった。
【0025】実施例1〜39と比較例1〜10との比較
から明らかなように、本発明の組成物は、以下の点で優
れている。本発明の熱可塑性エラストマー組成物は機械
的な強度を損なうことなく柔軟な性質を発現し、弾性回
復性に優れるとともに、成形加工に必要な流動性も良好
である。また、軟化剤の添加量も少量で済むので、これ
らの成分のブリードアウトの問題も生じない。比較例1
〜2、5〜104は(ロ)および(ニ)成分が含まれて
いない。実施例1〜36と比較すると、弾性回復性と機
械的強度は同等であると考えられるが、柔軟性に欠け
る、流動性が大きく劣るので好ましくない。比較例3,
4は(ロ)成分が含まれていない。比較例3は少量の軟
化剤を添加しているが流動性が不十分である。また、比
較例4は軟化剤が多く含まれ、柔軟ではあるが弾性回復
性に劣り好ましくない。
【0026】
【発明の効果】本発明の熱可塑性エラストマー組成物に
よれば、本質的に空気遮蔽性に富み、柔軟性および流動
性に優れるとともに、機械的強度や弾性回復性も良好で
ある。また、鉱物油系の軟化剤を含まない、あるいは少
量の添加で済むことから、軟化剤の溶出による汚染の問
題も生じず、軟化剤の多量の添加による機械的強度およ
び弾性回復性の低下の問題もない。したがって、加硫ブ
チルゴム、軟質塩化ビニル樹脂が使用されている、薬栓
などの医療用用途、自動車の内・外装部品、弱電部品の
ハウジングなどの部品、工業用部品、防音、防振シート
部品、防水シート部品、ガスケットシール部品などに使
用することができる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (イ)イソブチレン−イソプレン共重合
    ゴムおよび/またはハロゲン化イソブチレン−イソプレ
    ン共重合ゴム10〜90重量%、 (ロ)下記(ロ−1)、(ロ−2)および(ロ−3)の
    群から選ばれた少なくとも1種の水添ジエン(共)重合
    体が1〜80重量%。 (ロ−1);(A)−(B)ブロック共重合体、(A)
    −(B)−(C)ブロック共重合体または(A)−
    (B)−(A)ブロック共重合体〔ただし、(A)はビ
    ニル芳香族化合物重合体ブロック、(B)は共役ジエン
    重合体ブロックもしくはビニル芳香族化合物−共役ジエ
    ンランダム共重合体ブロック、(C)はビニル芳香族化
    合物が漸増するビニル芳香族化合物−共役ジエンテーパ
    ーブロックを示す重合体であって、 ビニル芳香族化合物/共役ジエンの割合が重量比で5
    〜60/95〜40、 ブロック共重合体を構成する全モノマーに対して、
    (A)ブロック中のビニル芳香族化合物の結合含量が3
    重量%以上、(A)ブロックおよび(C)ブロック中の
    合計ビニル芳香族化合物の結合含量が3〜50重量%、 (B)ブロック中の共役ジエン部分のビニル結合含量
    が20%を超える、ブロック共重合体、または、該ブロ
    ック共重合体単位が、カップリング剤残基を介して重合
    体分子鎖が延長または分岐されたブロック共重合体、を
    水素添加し、共役ジエン部分の二重結合の少なくとも8
    0%が飽和した、数平均分子量が5万〜70万である水
    添ジエン系共重合体もしくは変性水添ジエン系共重合
    体。 (ロ−2);重合体ブロック(D)、(E)および
    (F)をそれぞれ分子中に1個以上有するブロック共重
    合体〔ただし、(D)はビニル芳香族化合物を主体とす
    る重合体ブロック、(E)は1,2−ビニル結合含量が
    25〜95%の共役ジエンを主体とする重合体ブロッ
    ク、(F)は1,2−ビニル結合含量が25%未満のポ
    リブタジエン重合体ブロックを示し、これらのブロック
    共重合体は、カップリング剤残基を介して重合体分子鎖
    が延長または分岐されていてもよい〕であって、ブロッ
    ク共重合体中の重合体ブロック(D)の含量が5〜60
    重量%、重合体ブロック(E)の含量が30〜90重量
    %、重合体ブロック(F)の含量が5〜60重量%〔た
    だし、(D)+(E)+(F)=100重量%〕であ
    る、ブロック共重合体が水素添加されて、共役ジエン部
    分の二重結合の少なくとも80%が飽和した、数平均分
    子量が5万〜70万である水添ジエン系共重合体もしく
    は変性水添ジエン系共重合体。 (ロ−3);(G)−(H)−(G)または(G)−
    (H)で表されるブロック共重合体〔ただし、(G)は
    1,2−ビニル結合含量が25%以下であるポリブタジ
    エン重合体ブロック、(H)は共役ジエン重合体ブロッ
    クもしくはビニル芳香族化合物−共役ジエン共重合体ブ
    ロックであって、共役ジエン部分のビニル結合含量が2
    5%を超える重合体ブロックを示し、〔これらのブロッ
    ク共重合体は、カップリング剤残基を介して重合体分子
    鎖が延長または分岐されていてもよい〕が水素添加され
    て、共役ジエン部分の二重結合の少なくとも80%が飽
    和した、数平均分子量が5万〜70万である水添ジエン
    系共重合体。 (ハ)オレフィン系樹脂10〜90重量%〔ただし、
    (イ)+(ロ)+(ハ)=100重量%〕 (ニ)(イ)成分に対して鉱物油系軟化剤が0〜200
    重量部 からなり、(イ)、(ハ)および(ニ)成分がゴムの加
    硫に用いられる架橋剤の存在下で動的に熱処理されてい
    ることを特徴とする熱可塑性エラストマー組成物。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の組成物で(イ)、
    (ロ)、(ハ)および(ニ)成分がゴムの加硫に用いら
    れている架橋剤の存在下で動的に熱処理されていること
    を特徴とする熱可塑性エラストマー組成物。
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