JPH0827662A - 繊維柔軟化基材 - Google Patents

繊維柔軟化基材

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JPH0827662A
JPH0827662A JP15884394A JP15884394A JPH0827662A JP H0827662 A JPH0827662 A JP H0827662A JP 15884394 A JP15884394 A JP 15884394A JP 15884394 A JP15884394 A JP 15884394A JP H0827662 A JPH0827662 A JP H0827662A
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JP
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clay mineral
clay
ion
fatty acid
acid
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JP15884394A
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English (en)
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Nobuo Tokina
伸夫 常名
Takashi Nishimura
宇司 西村
Yutaka Yamato
裕 大和
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Lion Corp
Original Assignee
Lion Corp
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 (A)炭素数8〜24の高級脂肪酸のジエス
テル及びアルキル基の炭素数が8〜24のスルホコハク
酸ジアルキルエステルと、(B)動的光散乱法による平
均粒径100〜10,000nm、電気泳動光散乱法に
よるζ電位−20〜−100mV、粉末X線回折法によ
る粘土鉱物の純度95%以上である水膨潤性のスメクタ
イト系粘土鉱物とを、重量比0.1:1ないし3:1で
含有する繊維柔軟化基材である。 【効果】 繊維製品に対して、柔軟付与効果を有すると
ともに、良好な帯電防止効果を付与することができ、し
かも環境に対してやさしく、悪影響を及ぼさない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は新規な繊維柔軟化基材、
さらに詳しくは、繊維製品に対して、柔軟付与効果を有
するとともに、良好な帯電防止効果を付与しうる界面活
性剤と粘土鉱物とを主体とする繊維柔軟化基材に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】洗濯後の被洗物を柔らかく仕上げ、手触
りを良くするとともに、繊維への静電気の蓄積と放電に
より生じる衣類の「まとわりつき」と「感電」による不
快感を除去する、すなわち帯電を防止するために、洗濯
時などに繊維柔軟化剤で処理することが通常行われてお
り、そしてこの繊維柔軟化剤としては、一般にカチオン
性界面活性剤、主にジアルキル四級アンモニウム塩が用
いられている。
【0003】しかしながら、ジアルキル四級アンモニウ
ム塩は、生分解性が悪く、環境に有害な影響を与える
上、洗濯後の被洗物に「べとつき感」や「ぬめり感」を
もたらし、これらが消費者に不快感を与えるという性能
上の欠点を有している。
【0004】前記有機系の柔軟化剤に対し、無機系の粘
土鉱物は環境にやさしく、かつ安全な物質であり、しか
も、柔軟付与効果も有し、洗濯後の衣類に「さらっとし
た」感触を付与するなど、有機系の柔軟化剤にはない長
所を有している。したがって、この粘土鉱物を利用すれ
ば、前記有機系柔軟化剤の欠点は解消されるが、このも
のは帯電防止効果が劣るので、単独では使用しにくい。
【0005】このため、粘土鉱物と帯電防止性を有する
化合物とを併用する柔軟剤、例えば(1)粘土鉱物と石
けんとから成る布洗剤組成物に対し、高い帯電防止性を
付与しうる第四級アンモニウム化合物を添加したもの
(特開昭50−4号公報)、(2)スメクタイト系粘土
と帯電防止剤としての第四級アンモニウム化合物とを併
用したもの(特開昭50−24599号公報、特開昭5
1−99198号公報)、(3)粘土鉱物とアルキルア
ンモニウムカルバメート化合物とを併用したもの(特開
昭52−53095号公報)、(4)粘土鉱物と有機繊
維調整剤(繊維帯電防止剤)とを併用した自動衣類乾燥
機用柔軟化剤(特開昭52−124997号公報)、
(5)粘土鉱物と水溶性ジアンモニウム化合物とを併用
したもの(特開昭62−121799号公報)などが知
られている。
【0006】しかしながら、前記(1)においては、第
四級アンモニウム化合物の量が少ない場合は組成物の帯
電防止効果が低いし、多いと第四級アンモニウム化合物
の欠点が大きくなり好ましくない。また、(2)におい
ても、第四級アンモニウム化合物の添加量が増加するに
伴い、帯電防止効果は増大するものの、その欠点も大き
くなる。(3)においては、アルキルアンモニウムカル
バメートの割合が少ないと十分な帯電防止効果が得られ
ないし、多すぎると第四級アンモニウム化合物と同様の
欠点が生じる。さらに、(4)においては、有機調整剤
は第四級アンモニウム化合物と、水不溶性の高融点のア
ルコール類、カルボン酸類及びカルボン酸塩類の中から
選ばれた化合物との組合せから成り、第四級アンモニウ
ム塩は必須成分であって、これが多い場合には、第四級
アンモニウム化合物の欠点が現われ、少ない場合には十
分な帯電防止効果が発揮されない。
【0007】しかも、前記(1)〜(5)においては、
いずれも第四級アンモニウム化合物を含有しており、環
境への悪影響は避けられない上、性能面においても、第
四級アンモニウム化合物の含有量が少ないと帯電防止効
果が不十分であるし、また多い場合には、第四級化合物
の欠点が現われる。
【0008】一方、ベントナイト系粘土と帯電防止剤と
してのN‐高級脂肪族イソステアリルアミドとを併用し
たもの(特開昭61−176699号公報)、及びベン
トナイト系粘土と帯電防止剤としてのイソステアリルア
ミドとを併用したもの(特開昭61−176700号公
報)も提案されている。
【0009】これらは、アミド基含有化合物を用いるも
のであるが、これは、酸性状態では第四級アンモニウム
化合物と同様の欠点を有し、環境に対して必ずしもやさ
しいとはいえない上、帯電防止効果についても第四級ア
ンモニウム化合物に比べて劣るなどの欠点がある。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
事情のもとで、繊維製品に対して柔軟付与効果を有する
とともに、良好な帯電防止効果を与え、しかも環境に対
してやさしい繊維柔軟化基材を提供することを目的とし
てなされたものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、好ましい
性質を有する繊維柔軟化基材を開発すべく鋭意研究を重
ねた結果、特定の性状を有するスメクタイト系粘土鉱物
は、水道水の硬度成分を介して、高級脂肪酸のジエステ
ルやスルホコハク酸ジアルキルエステルと特殊な複合体
を形成し、これにより粘土鉱物の繊維への吸着量が著し
く増大し、かつ該複合体は第四級アンモニウム塩と同等
以上の帯電防止効果を有すること、そしてこの複合体の
形成には、粘土鉱物と高級脂肪酸のジエステルやスルホ
コハク酸ジアルキルエステルとの割合、及びジエステル
におけるアルキル鎖長が特に重要であること、さらに該
粘土鉱物及び高級脂肪酸のジエステルやスルホコハク酸
ジアルキルエステルは環境に対してやさしいことを見出
し、この知見に基づいて本発明を完成するに至った。
【0012】すなわち、本発明は、(A)炭素数8〜2
4の高級脂肪酸のジエステル及びアルキル基の炭素数が
8〜24のスルホコハク酸ジアルキルエステルの中から
選ばれた少なくとも1種と、(B)動的光散乱法による
平均粒径100〜10,000nm、電気泳動光散乱法
によるζ電位−20〜−100mV及び粉末X線回折法
による粘土鉱物の純度95%以上である水膨潤性のスメ
クタイト系粘土鉱物とを、重量比0.1:1ないし3:
1の割合で含有することを特徴とする繊維柔軟化基材を
提供するものである。
【0013】本発明の繊維柔軟化基材においては、
(B)成分の粘土鉱物が、水道水の硬度成分を介して
(A)成分の界面活性剤と特殊な複合体を形成し、これ
により粘土鉱物の繊維への吸着量が著しく増大し、また
該複合体は第四級アンモニウム塩と同等以上の帯電防止
効果を発揮する。
【0014】この場合、(A)成分はジエステルである
ことが必要で、トリエステル以上では粘土鉱物との複合
体は著しい撥水性を示し、吸着量が増大しても帯電防止
効果は得られない。逆にモノエステルの場合親水性が高
く、水分散性に優れ、吸着量が減少する。さらに、ジエ
ステルはモノエステルなどとは異なり、水溶液中で単分
散しにくく、通常の場合、極めて低濃度から板状のニー
ト液晶を形成する性質を有しているが、このような分子
会合体粒子の形状及び配向しやすさなどが特殊な複合体
形成に大きく影響しているものと推定される。
【0015】また、この複合体形成は、粘土鉱物の表面
とジエステルのエステル基との水素結合に基づくものと
考えられる。この際、吸着に大きな影響を及ぼす硬度成
分は「正」に帯電しており、粘土鉱物や繊維表面の
「負」の電荷を中和し、その反発力を低下せしめ、たが
いに水素結合しやすくしているものと思われる。したが
って、この複合体形成には、粘土鉱物と高級脂肪酸のジ
エステルやスルホコハク酸ジアルキルエステルとの重量
比、及び複合体の親水/疎水バランス、すなわち、ジエ
ステルにおける高級脂肪酸のアルキル鎖長やスルホコハ
ク酸ジアルキルエステルのアルキル鎖長が特に重要とな
る。
【0016】本発明の繊維柔軟化基材においては、
(A)成分として、炭素数8〜24の高級脂肪酸のジエ
ステルやアルキル基の炭素数が8〜24のスルホコハク
酸ジアルキルエステルの界面活性剤が用いられる。高級
脂肪酸のジエステルは、炭素数8〜24の高級脂肪酸を
酸成分とするエステル基を2つ含有するノニオン性の界
面活性剤であって、2つのエステル基を構成する高級脂
肪酸は同一であってもよいし、異なっていてもよい。ま
た、この場合、極性基の種類は帯電防止作用には大きな
影響を及ぼさない。
【0017】このジエステルは、多価アルコールと高級
脂肪酸又はそのエステルなどとの反応によって製造する
ことができる。該高級脂肪酸は炭素数8〜24のもので
あることが必要であり、炭素数がこの範囲を逸脱すると
本発明の目的が十分に達せられない。好ましい高級脂肪
酸は炭素数12〜24のものである。この高級脂肪酸は
天然品、合成品のいずれであってもよいし、飽和化合
物、不飽和化合物のいずれであってもよく、またアルキ
ル鎖が直鎖状のものでも、分枝鎖状のものでもよい。さ
らに、この高級脂肪酸は単独で用いてもよく、2種以上
の混合物として用いてもよい。
【0018】このような高級脂肪酸としては、例えばミ
リスチン酸、パルミチン酸、オレイン酸、ステアリン
酸、ベヘニン酸などの飽和又は不飽和の直鎖脂肪酸、さ
らにはこれらの混合物、具体的にはヤシ脂肪酸、タロウ
酸、水素化タロウ酸、パーム脂肪酸などが挙げられる。
また、炭素数が奇数又は偶数の合成中間体の酸も使用で
きる。
【0019】この高級脂肪酸のジエステルとしては、
(1)糖類の脂肪酸ジエステル、(2)グリセリンの脂
肪酸ジエステル、(3)ソルビタン又はソルビトールの
脂肪酸ジエステル、(4)ペンタエリスリトールの脂肪
酸ジエステルなどが挙げられる。
【0020】前記(1)の糖類の脂肪酸ジエステルにお
いて、糖類としては、例えば炭素数5〜7の単糖類、ヘ
キソースから成る2糖類、炭素数4〜6の糖アルコー
ル、炭素数5〜7の単糖類と一価アルコールとのエーテ
ル化合物、ヘキソースから成る2糖類と一価アルコール
とのエーテル化合物などを挙げることができる。
【0021】ここで、炭素数5の単糖類としては、例え
ばアラビノース、リボース、キシロース、リキソース、
キシルロース、リブロース、2‐デオキシリボースなど
が挙げられ、炭素数6の単糖類としては、例えばグルコ
ース、ガラクトース、フラクトース、マンノース、ソル
ボース、タロース、2‐デオキシグルコース、6‐デオ
キシガラクトース、6‐デオキシマンノース、2‐デオ
キシガラクトースなどが挙げられ、炭素数7の単糖類と
しては、例えばアロヘプツロース、セドヘプツロース、
マンノヘプツロース、グルコヘプツロースなどが挙げら
れる。また、ヘキソースから成る2糖類としては、例え
ばマルトース、シュクロース、ソホロースなどが挙げら
れ、炭素数4〜6の糖アルコールとしては、例えばエリ
スリトール、リビトール、キシリトール、アリトール、
ソルビトール、マンニトール、ガラクチトールなどが挙
げられる。
【0022】さらに、炭素数5〜7の単糖類又はヘキソ
ースから成る2糖類と一価アルコールとのエーテル化合
物としては、一価アルコールが炭素数1〜12、特に1
〜6のものが好ましく、このようなアルコールであれ
ば、その炭素鎖が直鎖、分枝鎖、飽和、不飽和、非置
換、置換のいずれのものであってもよいが、好ましくは
メチルアルコール、エチルアルコール、プロピルアルコ
ール及びブチルアルコールである。この場合、糖類と一
価アルコールとのエーテル結合の位置については特に制
限はなく、いずれの位置であってもよい。
【0023】このエーテル化合物の具体例としては、メ
チルグルコシド、エチルグルコシド、プロピルグルコシ
ド、メチルフラクトシド、メチルマンノシド、メチルマ
ルトシド、メチルラクトシドなどのグリコシド類や、6
‐O‐メチルフラクトースなどの糖エーテル類が挙げら
れる。なお、アルキルグリコシド類は、上記糖類のヘミ
アセタール(アノマー)性水酸基にアルキル基をアグリ
コンとして有するものが使用され、また、ヘミアセター
ル(アノマー)性水酸基にアルキル置換後の立体配置が
α、βそれぞれ単独のもの、又はα及びβが任意の割合
で混合しているもののいずれも使用することができる。
【0024】前記糖類の中では、特にグルコース、フラ
クトース、ガラクトース、マンノース、マルトース、シ
ュクロース、エリスリトール、ソルビトール、メチルグ
リコシド、エチルグリコシド、プロピルグリコシド、ブ
チルグリコシド、メチルフラクトシド、メチルポリグル
コシド(マルトシド、イソマルトシド)が好適に用いら
れる。
【0025】前記(1)の糖類の脂肪酸ジエステルの具
体例としては、グルコースジエステルとして、例えばジ
ラウリルグルコース、ジミリスチルグルコース、ジパル
ミチルグルコース、ジステアリルグルコース、ジオレイ
ルグルコース、ジベヘニルグルコース、ジ水素化ヤシ脂
肪酸グルコース、ジヤシ脂肪酸グルコース、ジタロウ酸
グルコース、ジパーム脂肪酸グルコースなどが挙げら
れ、メチルグリコシドジエステルとして、例えば1‐メ
チル‐2,6‐ジステアリルグルコース、1‐メチル‐
3,6‐ジステアリルグルコース、1‐メチル‐4,6
‐ジステアリルグルコース、1‐メチル‐2,6‐ジパ
ルミチルグルコース、1‐メチル‐3,6‐ジパルミチ
ルグルコース、1‐メチル‐4,6‐ジパルミチルグル
コース、1‐メチル‐2,6‐ジラウリルグルコース、
1‐メチル‐3,6‐ジラウリルグルコース、1‐メチ
ル‐4,6‐ジラウリルグルコース、1‐メチル‐3,
6‐ジベヘニルグルコース、1‐メチル‐4,6‐ジベ
ヘニルグルコース、1‐メチル‐2,6‐ジベヘニルグ
ルコース、1‐メチル‐2,6‐ジオレイルグルコー
ス、1‐メチル‐3,6‐ジオレイルグルコース、1‐
メチル‐4,6‐ジオレイルグルコース、1‐メチル‐
2‐ラウリル‐6‐ステアリルグルコース、1‐メチル
‐2‐ラウリル‐6‐ステアリルグルコース、1‐メチ
ル‐2‐パルミチル‐6‐ステアリルグルコース、1‐
メチル‐2‐ベヘニル‐6‐ステアリルグルコース、1
‐メチル‐3‐ラウリル‐6‐ステアリルグルコース、
1‐メチル‐3‐パルミチル‐6‐ステアリルグルコー
ス、1‐メチル‐3‐ベヘニル‐6‐ステアリルグルコ
ース、1‐メチル‐4‐ラウリル‐6‐ステアリルグル
コース、1‐メチル‐4‐パルミチル‐6‐ステアリル
グルコース、1‐メチル‐2,6‐ジヤシ脂肪酸グルコ
ース、1‐メチル‐3,6‐ジヤシ脂肪酸グルコース、
1‐メチル‐4,6‐ジヤシ脂肪酸グルコース、1‐メ
チル‐2,6‐ジパーム脂肪酸グルコース、1‐メチル
‐3,6‐パーム脂肪酸グルコース、1‐メチル‐4,
6‐パーム脂肪酸グルコース、1‐メチル‐2,6‐水
素化タロウ酸グルコース、1‐メチル‐3,6‐水素化
タロウ酸グルコース、1‐メチル‐4,6‐水素化タロ
ウ酸グルコースなどが挙げられる。
【0026】前記(2)のグリセリンの脂肪酸ジエステ
ルとしては、例えば1,2‐ジラウリルグリセリン、
1,3‐ジラウリルグリセリン、1,2‐ジステアリル
グリセリン、1,3‐ジステアリルグリセリン、1,2
‐ジパルミチルグリセリン、1,9‐ジパルミチルグリ
セリン、1,2‐ジパーム脂肪酸グリセリン、1,3‐
ジパーム脂肪酸グリセリン、1,2‐ジ水素化ヤシ脂肪
酸グリセリン、1,3‐水素化ヤシ脂肪酸グリセリン、
1,3‐ジヤシ脂肪酸グリセリン、1,2‐ジヤシ脂肪
酸グリセリンなどが挙げられる。
【0027】また、前記(3)のソルビタン又はソルビ
トールの脂肪酸ジエステルとしては、例えばジラウリル
ソルビタン、ジミリスチルソルビタン、ジパルミチルソ
ルビタン、ジステアリルソルビタン、ジオレイルソルビ
タン、ジベヘニルソルビタン、ジヤシ脂肪酸ソルビタ
ン、ジ水素化ヤシ脂肪酸ソルビタン、ジタロウ酸ソルビ
タン、ジパーム脂肪酸ソルビタンなどのソルビタンジエ
ステル、ジラウリルソルビトール、ジミリスチルソルビ
トール、ジパルミチルソルビトール、ジステアリルソル
ビトール、ジオレイルソルビトール、ジベヘニルソルビ
トール、ジヤシ脂肪酸ソルビトール、ジ水素化ヤシ脂肪
酸ソルビトール、ジタロウ酸ソルビトール、ジパーム脂
肪酸ソルビトールなどのソルビトールジエステルが挙げ
られる。
【0028】次に、前記(4)のペンタエリスリトール
の脂肪酸ジエステルとしては、例えばペンタエリスリト
ールジラウレート、ペンタエリスリトールジミリステー
ト、ペンタエリスリトールジパルミテート、ペンタエリ
スリトールジステアレート、ペンタエリスリトールジオ
レエート、ペンタエリスリトールジベヘエート、ペンタ
エリスリトールジ水素化タロウ酸エステル、ペンタエリ
スリトールジパーム脂肪酸エステル、ペンタエリスリト
ールジ水素化ヤシ脂肪酸エステル、ペンタエリスリトー
ルジタロウ酸エステル、ペンタエリスリトールジヤシ脂
肪酸エステルなどが挙げられる。
【0029】一方、スルホコハク酸ジアルキルエステル
は、炭素数8〜24の高級脂肪族アルコールをアルコー
ル成分とするエステル基を2つ含有するアニオン性界面
活性剤であって、2つのエステル基を構成するアルキル
基は同一であってもよいし、異なっていてもよい。また
このアルキル基は飽和、不飽和、直鎖状、分枝鎖状のい
ずれであってもよい。さらに、このアルキル基は炭素数
が8〜24であることが必要で、炭素数がこの範囲を逸
脱すると本発明の目的が十分に達せられない。好ましい
アルキル基は炭素数12〜24のものである。
【0030】このスルホコハク酸ジアルキルエステルと
しては、例えばジ(2‐エチルヘキシル)スルホコハク
酸、ジオクチルスルホコハク酸、ジラウリルスルホコハ
ク酸、ジミリスチルスルホコハク酸、ジパルミチルスル
ホコハク酸、ジステアリルスルホコハク酸、ジベヘニル
スルホコハク酸、ジオレイルスルホコハク酸、ジリノレ
イルスルホコハク酸、ジタロウアルキルスルホコハク
酸、ジヤシ脂肪アルキルスルホコハク酸、ジパーム脂肪
アルキルスルホコハク酸、オクチル‐オレイルスルホコ
ハク酸、デシル‐オレイルスルホコハク酸、ラウリル‐
オレイルスルホコハク酸、ミリスチル‐オレイルスルホ
コハク酸、パルミチル‐オレイルスルホコハク酸、ステ
アリル‐オレイルスルホコハク酸、オクチル‐ステアリ
ルスルホコハク酸、デシル‐ステアリルスルホコハク
酸、ラウリル‐ステアリルスルホコハク酸、ミリスチル
‐ステアリルスルホコハク酸、パルミチル‐ステアリル
スルホコハク酸、ベヘニル‐ステアリルスルホコハク酸
などのアルカリ金属又はアルカリ土類金属塩が挙げら
れ、特にNa、K、Mg、Ca塩が好ましい。
【0031】本発明においては、この(A)成分の高級
脂肪酸のジエステルやスルホコハク酸ジアルキルエステ
ルは、それぞれ単独で用いてもよいし、2種以上を組み
合わせて用いてもよい。
【0032】一方、本発明の繊維柔軟化基材において、
(B)成分として用いられる水膨潤性のスメクタイト系
粘土鉱物は、2:1層の四面体シート及び八面体シート
の構造を有するものであって、層間には水分子を伴った
それ自体交換性をもつ種々の陽イオンを有する、有機複
合体を形成する、膨潤性を有するなど、他の粘土鉱物と
は異なった性質を示す。
【0033】この粘土鉱物の代表的なものとしては、モ
ンモリロナイト、サポナイト、ヘクトライトなどが挙げ
ることができ、いずれも用いることができるが、本発明
においては、光散乱法により測定した平均粒径が100
〜10,000nm、好ましくは200〜5,000n
m,電気泳動光散乱法によると電位が−20〜−100
mV、好ましくは−20〜−80mV及び粉末X線回折
法により測定した粘土鉱物の純度が95%以上、好まし
くは98%以上のものを用いることが必要である。
【0034】前記平均粒径は、粘土鉱物の膨潤ゲル粒子
の平均粒径を示し、試料を約60ppmの濃度でイオン
交換水に分散させ、60分間超音波分散させたものを、
温度20℃、屈折率1.331、粘度0.951cp
s、角度90度の条件下で光散乱法によって測定したも
のである。
【0035】また、粘土鉱物のζ電位は、試料をその濃
度が60ppmとなるようにイオン交換水で希釈した分
散液について、電気泳動光散乱光度計DLS−800
[大塚電子工業(株)製、商品名]を用い、散乱角20
度、室温でζ電位を測定したものである。
【0036】さらに、粘土鉱物の含有量は、試料を自然
乾燥し、粉末法によりX線回折を行い、得られたX線回
折図において、粘土鉱物に帰属するピーク面積の総和S
cとその他の結晶に帰属するピーク面積の総和Sxとを
求め、次式に従って求めたものである。なお、このX線
回折の測定に際しては、定量の標準的な測定条件下で、
最も強いピークが100%となるフルスケールで行うよ
うにする。
【0037】 粘土鉱物の純度(%)=Sc/(Sc+Sx)×100 この粘土鉱物の平均粒径が100nm未満では硬水中で
の粒子の凝集が激しく、粗大粒子が形成され、繊維を十
分に被覆することができないため、十分な帯電防止性が
得られないし、10,000nmを超えると上記と同様
に粒子が大きすぎて繊維を被覆することができず、帯電
防止作用が十分に発揮されない。
【0038】また、ζ電位が絶対値で20mV未満では
粘土鉱物の粒子がたがいに凝集しやすくなり、不均一な
吸着を生じ、帯電防止作用が十分に発揮されないし、絶
対値が100mVを超えると粘土鉱物の粒子が凝集しに
くくなり、繊維への吸着量が低下し、十分な帯電防止効
果が得られない。
【0039】さらに、粘土鉱物の純度が95%未満では
粘土鉱物中の帯電防止効果の低い不純物が除かれず十分
な帯電防止が得られない。さらに、不純物が多いものは
粒径が大きく、不均一な吸着を生じ、帯電防止性が得ら
れない。
【0040】このような粘土鉱物は、その出発原料とす
る粘土により異なるが、次のようにして製造したものを
用いることができる。出発原料である粘土が、日本薬局
方で採用されているベントナイトの膨潤力測定法(容積
法:2.0g/100ml/24時間)により求められ
る膨潤力が10ml/2g以上の水膨潤性スメクタイト
系粘土鉱物である場合には、その粘土鉱物を含有する懸
濁液を50000sec-1以上のせん断速度で処理し、
次いで、4000G以上の遠心速度で遠心分離し、上澄
み中の粘土鉱物を回収して得られたアルカリ金属イオン
製スメクタイトを主成分とする粘土鉱物を用いることが
好ましい。アルカリ金属イオンとしてはナトリウムイオ
ン、カリウムイオンが好ましい。
【0041】一般に、粘土鉱物は短冊状又は板状の層状
結晶からなるので、適当な媒体に分散させ、一定方向の
流れを与えると、粘土鉱物の粒子はその流れの方向に長
軸を向けて配向する。そして、このような分散液を狭い
間隙に通すと、粘土鉱物は層間に沿った方向に強いせん
断力を受け、粘土鉱物の層がばらばらに剥離し、偏平な
薄片状の粒子となる。この偏平状の粒子は塊状の粒子よ
りも造膜性が高く、繊維表面を均一に被覆しやすく、帯
電防止効果が高いと推測される。したがって、本発明で
は、層間に沿った方向にせん断力が掛けられる方法で粘
土鉱物の懸濁液を処理することが好ましく、通常狭い間
隙を通過する際、せん断、破壊、分散作用を受けるホモ
ジナイザー、コロイドミル、ジェット粉砕機などが有効
である。好ましくは、0.5mm以下のクリアランスを
有する間隙を通して処理する。
【0042】また、せん断を有効に掛けるためには、粘
土鉱物を懸濁液の状態で50000sec-1(5000
0秒-1)以上、好ましくは70000sec-1以上の超
高せん断速度で処理することが必要であり、これにより
薄片状の粘土鉱物粒子が得られ、優れた帯電防止効果が
得られる。せん断速度が50000sec-1未満の場合
は、通常の微細化、分散作用しか得られないので、薄片
状の粘土鉱物粒子が得られず、帯電防止性は発現しな
い。
【0043】上記の超高せん断力下で処理して得られた
粘土鉱物の懸濁液は、次いで、4000G、好ましくは
6000G以上の遠心加速度で遠心分離し、上澄み液が
回収される。4000G未満の場合は帯電防止効果が低
いと推定される大きな粘土鉱物粒子や、せん断力下で剥
がれた微細な不純物あるいは非晶質の粘土鉱物を十分除
去できず、大きな帯電防止効果が得られない。
【0044】本発明で用いる粘土鉱物のより好ましい形
態として、上記のようにして製造された特定の物性を有
するアルカリ金属イオン型スメクタイトを主成分とする
粘土鉱物を多価金属イオン、より好ましくはカルシウム
イオン、マグネシウムイオン、ストロンチウムイオン
で、そのイオン交換性陽イオン量の少なくとも40当量
%、より好ましくは70当量%が置換されたスメクタイ
ト粘土鉱物が挙げられる。
【0045】このような粘土鉱物は上記のようにして製
造された粘土鉱物の懸濁液に、多価金属イオン含有水溶
液を加えてイオン交換処理し、多価金属イオンで置換さ
れた粘土鉱物を生成させたのち、これを分離回収し、所
望により水洗して製造されるものを用いるのが好まし
い。
【0046】出発原料が酸性白土の場合、1重量%の水
性分散液のpHが6以上となるように調製した。この酸
性白土のアルカリ処理物を水に分散させ、膨潤させたの
ち、4000G以上の遠心加速度で遠心分離し、上澄み
中の粘土鉱物を回収して得られたアルカリ金属型スメク
タイトを主成分とする粘土鉱物を用いることが好まし
い。アルカリとしては、アルカリ金属水酸化物、好まし
くは水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、アルカリ金属
の炭酸塩、好ましくは炭酸ナトリウム、炭酸カリウムな
どが挙げられる。
【0047】アルカリの添加量は、その酸性白土とアル
カリとの混合物の1重量%分散液のpHが6以上、好ま
しくは7〜10となるような量に調整することが重要で
ある。この混合物のpHが6未満では粘土鉱物が十分膨
潤して分散するということがなく、所望の粘土鉱物は得
られない。
【0048】酸性白土のアルカリ処理においては、酸性
白土とアルカリを混合し、必要に応じて水を加え、さら
に混合するのがよい。混合操作はニーダーなどにより混
和するか、あるいはアルカリを溶解した水溶液に酸性白
土を分散することによりアルカリ処理を同時に行っても
よい。
【0049】本発明で用いる粘土鉱物のさらに好ましい
形態としては、酸性白土から得られた特定の物性を有す
るアルカリ金属イオン型スメクタイトを主成分とする粘
土鉱物を多価金属イオン、より好ましくはカルシウムイ
オン、マグネシウムイオン、ストロンチウムイオンで、
そのイオン交換性陽イオン量の少なくとも40当量%、
より好ましくは70当量%が置換されたスメクタイト粘
土鉱物が挙げられる。
【0050】本発明の繊維柔軟化基材においては、前記
(A)成分の高級脂肪酸のジエステルやスルホコハク酸
ジアルキルエステルと(B)成分の水膨潤性のスメクタ
イト系粘土鉱物とを、重量比0.1:1ないし3:1、
好ましくは0.2:1ないし1:1の割合で含有するこ
とが必要である。この含有割合が前記範囲を逸脱すると
本発明の目的が十分に達せられない。
【0051】本発明の繊維柔軟化基材の調製方法につい
ては特に制限はなく、例えば前記のようにして得られた
粘土鉱物の分散液に、(A)成分を所定の割合で配合す
ることにより調製することができる。この分散液は、そ
のまま用いて繊維の柔軟化処理を行ってもよいし、濃縮
してペースト状の形態で、あるいは乾燥して粉体状、フ
レーク状、顆粒状などの形態で使用してもよい。
【0052】本発明の繊維柔軟化基材には、所望に応じ
さらに水溶性電解質あるいは他のノニオン性界面活性剤
やアニオン性界面活性剤などを適宜含有させることがで
きる。
【0053】本発明の繊維柔軟化基材は、洗濯のすすぎ
液中に添加して使用することができるし、洗浄剤中に配
合して使用することもできる。
【0054】
【発明の効果】本発明の繊維柔軟化基材は、高級脂肪酸
のジエステルやスルホコハク酸ジアルキルエステルと水
膨潤性のスメクタイト系粘土鉱物とを含有するものであ
って、繊維に対して柔軟付与効果を有するとともに優れ
た帯電防止性を付与する。このもので処理した後の繊維
は、柔らかく、かつ手触りがさらっとしており、従来の
有機柔軟化剤では得られない感触、すなわち風合いが得
られる。また、原料の粘土鉱物は極めて安価であり、製
造方法も簡単であるので、得られる柔軟化基材は安価で
経済的である。さらに、本発明で用いられる高級脂肪酸
のジエステルやスルホコハク酸ジアルキルエステル及び
粘土鉱物は、共に環境にやさしく安全な物質であるた
め、本発明の繊維柔軟化基材は安全で、安心して使用す
ることができる。
【0055】
【実施例】次に、実施例により本発明をさらに詳細に説
明する。なお、繊維柔軟化基材試料について、その動的
光散乱法による平均粒径、電気泳動光散乱法によるζ電
位、X線回折法による粘土鉱物の純度、及び帯電防止性
を以下に示す方法により求めた。
【0056】(1)動的光散乱法による平均粒径 試料をその濃度が60ppmとなるようにイオン交換水
で希釈した分散液について、動的光散乱光度計DLS‐
800型(商品名、大塚電子工業社製)を用い、散乱角
90度、20℃で粒径測定を行って求めたg(ガンマ)
の平均粒径を示した。
【0057】(2)電気泳動光散乱法によるζ電位 試料をその濃度が60ppmとなるようにイオン交換水
で希釈した分散液について、電気泳動光散乱光度計DL
S‐800型(商品名、大塚電子工業社製)を用い、散
乱角20度、室温でζ電位を求めた。
【0058】(3)X線回折法による粘土鉱物の純度 試料の懸濁液を105℃の乾燥機中で乾燥し、乾燥物を
粉末化したのち、X線回折装置RAD2型(商品名、理
学電機社製)を用い、粉末法によりX線回折を行う。得
られたX線回折図において、全ピークの面積の総和
0、粘土鉱物に基づくピークの面積の総和S1を求め、
次式より純度を求めた。 純度(%)=S1/S0×100
【0059】(4)帯電防止性 5リットルの水道水を入れた家庭用ミニミニ洗濯機[松
下電器産業(株)製、電気洗濯機NA‐33型]に所定
量の試料をかきまぜながら加え、さらに5分間かきまぜ
て、試料を均一に分散させた。ここに、アクリルジャー
ジ(カシミロン)を2枚(約170g)入れ、5分間か
きまぜてリンス処理した。処理後のアクリルジャージは
2分間脱水したのち、自然乾燥し、さらに、温度20
℃、相対湿度50%の恒温恒湿室で1日調湿した。この
ようにして処理されたアクリルジャージ布について、そ
の帯電防止性を日本工業規格JIS L 1094「織
物及び編物の帯電性試験方法」のうちのクリンギング測
定法に準じた。すなわち、温度20℃、相対湿度50%
の雰囲気において、試験布(75mm×160mm)と
摩擦布(200mm×100mm)とを12回摩擦させ
ることによって行った。また、用いたアクリルジャージ
布は、以下のように調製したものである。すなわち、家
庭用2槽式洗濯機で洗剤[ライオン(株)製、ハイトッ
プ]25gを用い、50℃の水道水30リットルで、ア
クリルジャージ布(カシミロン)12枚(1kg)を1
5分間洗濯し、5分間脱水したのち、同様の条件で洗
濯、脱水を行い、すすいだ。すすぎは、水道水をそのま
ま用いて、ためすすぎ15分間、脱水5分間の操作を6
回繰り返し、その後自然乾燥することによって行った。
【0060】(5)柔軟化効果 5リットルの水道水を入れた家庭用ミニミニ洗濯機[松
下電器産業(株)製、電気洗濯機NA‐33型]に所定
量の試料をかきまぜながら加え、さらに5分間かきまぜ
て、試料を均一に分散させた。ここに、綿タオル2枚
(約170g)入れ、5分間かきまぜてリンス処理し
た。処理後綿タオルは、2分間脱水したのち、風乾し、
さらに、25℃、60%RHの恒温恒湿室で1日調湿し
た。このようにして処理された綿タオルについて、その
柔軟化効果を官能評価で行い、未処理の綿タオルを0
点、標準使用量の市販柔軟剤[ライオン(株)製、ソフ
ト&ドライ]で処理した綿タオルを3点、標準使用量の
市販柔軟剤[ライオン(株)製、ソフラン1/3]で処
理した綿タオルを5点としたときの比較値にて評価し
た。また、用いた綿タオルは、以下のように調製したも
のである。すなわち、家庭用2槽式洗濯機で洗剤[ライ
オン(株)製、ハイトップ]25gを用い、50℃の水
道水30リットルで、無漂白の綿タオル12枚(1k
g)を15分間洗濯し、5分間脱水したのち、同様の条
件で洗濯、脱水を行い、すすいだ。すすぎは、水道水を
そのまま用いて、ためすすぎ15分間、脱水5分間の操
作を6回繰り返し、その後風乾することによって行っ
た。
【0061】実施例1、2及び比較例1、2 山形県産のモンモリロナイト(固形分85重量%)5k
gを、イオン交換水50kgに添加し、6日間かけて十
分に膨潤させたのち、日立工機(株)製日立高速冷却遠
心機SCR20B型(ロータ;RPR9‐2型、回転半
径;170mm)を用いて、回転数7000rpmで6
0分間遠心分離を行い、上澄み液を回収した。
【0062】得られた上澄み液中の粘土について組成分
析を行った結果、イオン交換性陽イオンの95当量%
が、Naイオンであった。さらに、X線回折法で得られ
たスメクタイトの純度は99%であった。
【0063】5リットルのイオン交換水に、塩化カルシ
ウム二水塩(純度100%)を溶解し、300CaOp
pmの水溶液を調製した。この液に、上記の粘土の上澄
み液(濃度;2重量%)150gを加え、7時間かきま
ぜたのち、約15時間静置した。静置後、ビーカーの底
部に形成された粘土のゲル層を遠心分離(5000rp
m、20分)し、回収した。
【0064】得られた粘土の組成分析の結果、全イオン
交換陽イオンの90%がCaイオンに置換していた。ま
た、物性値の測定を行ったところ、粒径は1000n
m、ζ電位は−33mV、純度99%であった。
【0065】別にイオン交換水1kgに、1重量%とな
る量のメチルグルコシドステアリン酸エステル(MG
E)を加え、90℃に加熱したのち、1.5万回転で5
分間ホモジナイザー処理し、MGE懸濁液を調製した。
このジエステルの懸濁液150gに粘土鉱物の分散液1
50gを混合して、帯電防止性及び柔軟性評価用の試料
とした。なお、MGEのモノ、ジ、トリ、テトラエステ
ルの割合は予めクロマト法により分離精製して得られた
単品をそのまま、あるいはそれらを混合することにより
調製した。
【0066】ミニミニ洗濯機に5リットルのイオン交換
水をとり、これに、3°DH硬度相当の塩化カルシウム
水溶液を加えたのち、上記試料45gを添加し、次いで
アクリルジャージを2枚(167g)入れ、リンス処理
を行った。MGEの組成と、処理したアクリル布の帯電
防止性を表1に示す。
【0067】同様に、アクリルジャージ布の替わりに綿
タオルを2枚処理し、柔軟性を評価した結果についても
表1に示す。この結果、ジエステルが、帯電防止性、柔
軟性共に高く、優れていることが分かった。
【0068】
【表1】
【0069】実施例3〜7、比較例3、4 実施例2で帯電防止性の評価に用いた粘土とMGE(ジ
エステル)を使用し、MGE/粘土の重量比と帯電防止
性について調べた。また、比較のために市販の有機系の
柔軟剤Aの評価も行った。結果を表2を示す。本発明の
ものは優れた帯電防止性を与えることが分かる。また、
柔軟付与効果も優れていた。
【0070】
【表2】
【0071】実施例8〜17、比較例5 表3及び表4に示した各種の脂肪酸とメチルグルコシド
からジエステルを合成し、さらに、カラムクロマト法に
より分離精製して、純度90%以上のメチルグルコシド
ジエステル(MGE)を得た。
【0072】このMGEを実施例2で用いた粘土に1:
1重量比で混合し、この混合物60ppmでアクリル布
をリンス処理して帯電防止性を測定した。また、比較の
ために市販の有機系の柔軟剤Aの評価も行った。結果を
表3及び表4に示す。
【0073】本発明のものは優れた帯電防止性を与える
ことが分かる。また、市販の有機系の柔軟剤Aと比較し
ても同等以上の帯電防止作用を有していることが分か
る。
【0074】
【表3】
【0075】
【表4】
【0076】実施例18〜21 1kgのイオン交換水に、1重量%となる量のジエステ
ルを加え、90℃に加熱したのち、1万回転で10分間
ホモジナイザー処理し、ジエステルの懸濁液を調製し
た。ミニミニ洗濯機に5リットルのイオン交換水をと
り、これに、3°DH硬度相当の塩化カルシウム水溶液
を加えたのち、ジエステルの懸濁液15g、実施例1で
帯電防止性の評価に使用した粘土の分散液15gを添加
し、次いでアクリルジャージ布を2枚(167g)入
れ、リンス処理を行った。リンス処理したアクリル布の
帯電防止性を表5に示す。この結果、ジエステルと粘土
との複合体はジエステルの親水基の種類に関係なくいず
れも帯電防止性が高く、優れていることが分かった。
【0077】
【表5】
【0078】実施例22〜24、比較例6〜8 バンダービルト社製サポナイト(商品名:ビーガムT、
固形分:85.3重量%)100gを、イオン交換水1
0kgにかき混ぜながら加え、さらにホモジナイザー
(キネマチカ社製、ポリトロンPT35D型、クリアラ
ンス:0.2mm、撹拌部半径:10mm)を用いて、
所望の回転数、時間せん断処理した。
【0079】次いで、日立工機(株)製日立高速冷却遠
心機SCR20B型(ローター:RPR9‐2型、回転
半径:170mm)を用いて、所望の遠心加速度で遠心
分離を行い、上澄み液を回収した。せん断速度は、ホモ
ジナイザーの回転数から、次の式1により求めた。また
遠心加速度は同じく式2より求めた。 せん断速度(sec-1)=2π×撹拌部の半径(mm)×回転数(rpm) /クリアランス×60(sec) (式1) 遠心加速度(G)=[回転数(rpm)]2×回転半径(mm)/900 (式2)
【0080】得られた上澄み液中の粘土鉱物について、
平均粒径、ζ電位、純度を測定した。上記の処理条件と
得られた物性値を表6に示す。さらに、実施例2のMG
E(ジエステル)の懸濁液15gとこの粘土鉱物の分散
液(粘土鉱物:2重量%)15gとの重量比0.5:1
の混合物を調製し、リンス処理濃度90ppmとなるよ
うに水道水5リットルに加え、アクリル布(布/水=1
kg/30リットル)を処理して、その帯電防止性を測
定した。結果を同じく表6に示す。
【0081】また、小さいせん断速度で処理した粘土鉱
物を用いたもの(比較例7)、小さい遠心加速度で遠心
分離して得られた粘土鉱物を用いたもの(比較例8)、
市販の精製粘土鉱物(バンダービルト(株)製、商品
名:ビーガムT)を処理しないでそのまま水に分散して
用いた場合(比較例6)についても同様に評価した。結
果を表6に示す。
【0082】本発明の実施例22〜24のものは優れた
帯電防止性を示した。しかし、小さなせん断速度でホモ
ジナイザー処理をして得られた粘土鉱物を用いた場合
(比較例7)、また適切なせん断速度でホモジナイザー
処理をしても、小さな遠心加速度で不適切な遠心分離を
行って得られた粘土鉱物を用いた場合(比較例8)、さ
らには、ホモジナイザー処理や遠心分離処理をしないで
市販品をそのまま水に分散して用いた場合(比較例6)
にはいずれも帯電防止性は得られなかった。
【0083】
【表6】
【0084】実施例25〜27、比較例9、10 5リットルのイオン交換水に、多価金属の塩化物(純度
100%)を溶解し、17.9meq/リットルの水溶
液を調製し、この溶液に実施例24で用いた上澄み液
(粘土鉱物:2重量%)75g(濃度:300ppm)
を加え、3時間かきまぜたのち、静置した。15時間
後、ビーカーの底部に形成された粘土のゲル層をデカン
テーションにより、まず上澄み液を除去したのち、遠心
分離(5000rpm、15分)し、沈降ゲルを回収し
た。ゲル中の粘土の濃度は1重量%であった。用いた多
価金属イオンと得られたゲル中の粘土の多価金属イオン
のイオン交換率、平均粒径、ζ電位、純度を表7に示
す。
【0085】別に、イオン交換水1kgに、1重量%と
なる量のメチルグルコシドパーム脂肪酸ジエステル(M
GE)を加え、90℃に加熱したのち、2万回転で、5
分間ホモジナイザー(キネマチカ社製、ポリトロンPT
35D型)処理して懸濁液を調製した。
【0086】このMGE懸濁液15gを5リットルの水
道水に分散させ、次いで上記の粘土鉱物の分散液30g
をMGE/粘土重量比:0.5となるように混合し、こ
れにアクリル布167g(2枚)を加え、リンス処理
し、帯電防止性を測定した。結果を表7に示す。
【0087】なお、比較例9は実施例24で用いた粘土
の替わりに、この原料粘土である市販ビーガムTを用い
た以外は、実施例25と全く同じ方法でカルシウムイオ
ン交換を行った。得られた粘土の性状とこの粘土を用い
た場合の帯電防止性についても表7に併記する。
【0088】本発明のものは優れた帯電防止性を示すこ
とが分かる。また、比較例9及び10のものは帯電防止
性は得られなかった。
【0089】
【表7】
【0090】実施例28〜33、比較例11、12 新潟県上石川産の酸性白土(固形分:91重量%、1%
分散液のpH:3)1.65kg、水1.35kg、及
び種々のアルカリの所定量を縦型ニーダー(三菱製作所
(株)製万能混合撹拌機25AM‐RR型)にとり、2
日間かきまぜ続け、所望のpH(1%分散液、25℃)
の混和物(アルカリ処理物)を調製した。
【0091】この混和物を全量22kgのイオン交換水
に分散させ、20時間かきまぜ続け十分に膨潤させたの
ち、この分散液を日立工機(株)製日立冷却遠心機SC
R20B型(ローター:RPR9‐2型)を用いて、表
8及び表9に示した遠心加速度にて遠心分離を行い、上
澄み液を回収した。
【0092】得られた上澄み液中の粘土の性状を表8及
び表9に示す。さらに、この上澄み液とメチルグルコシ
ドステアリン酸ジエステルとの混合分散液(MGE/粘
土重量比:0.5)をリンス処理時の粘土の濃度が60
ppmとなる量で用い、帯電防止性を評価した結果を同
じく表8及び表9に示す。本発明のものは、優れた帯電
防止性を示すことが分かった。
【0093】
【表8】
【0094】
【表9】
【0095】実施例34〜36、比較例13 実施例29と同様の方法で得られた粘土分散液(粘土含
有量2重量%)750gを、あらかじめイオン交換水に
多価金属の塩化物(いずれも純度100重量%)を溶解
し、0.15重量%に調整した多価金属塩水溶液425
0gに、かきまぜながら混合し、さらに、24時間かき
まぜ続けイオン交換処理を行った。次いで、国産(株)
製遠心分離機H‐103N型を用い、遠心加速度300
0Gで遠心分離を行い、粘土のゲル相を回収した。
【0096】得られたゲル中の粘土の組成分析から求め
た多価金属イオンへのイオン交換率、平均粒径、純度及
びζ電位を測定し、表10に示す。この多価金属イオン
へのイオン交換した粘土を用い、実施例29と同様にこ
れにMGEを混合し、リンス処理時の濃度が30ppm
となる量で処理し、帯電防止性を評価した。結果を表1
0に示す。本発明のものは優れた帯電防止性を示すこと
が分かった。
【0097】比較例14 実施例29で用いた原料の新潟県上石川産の酸性白土
(固形分:91重量%、1%分散液のpH:3)200
gをイオン交換水20kgに分散させ、予め調整した1
0重量%の塩化カルシウム水溶液100gを加え、24
時間かきまぜ続けイオン交換を行った。その後、分散液
を遠心分離し、Caイオン交換した粘土を回収し、さら
に粘土の100倍量のイオン交換水を加え、再分散した
のち遠心分離する、いわゆる水洗処理を2回行い、過剰
の塩化カルシウムを除去した。
【0098】表10に示した通り、得られた粘土の組成
分析の結果、全イオン交換性陽イオンの70当量%がC
aイオンに置換していた。またζ電位は−10mV、粒
径は55000nm、純度は60%であった。この粘土
を用い、実施例29と同様にこれにMGEを混合し、リ
ンス処理時の濃度が30ppmとなる量で処理し、帯電
防止性を評価した。結果を表10に示す。帯電防止性は
300sec以上で低いことが分かる。
【0099】
【表10】
【0100】実施例37 実施例35と同様の処理をして得られたMgイオン置換
スメクタイト粘土鉱物の懸濁液を減圧乾燥して3重量%
まで濃縮した。この濃縮液を大川原化工機(株)噴霧乾
燥機(L‐8型)を用いて、300℃にて噴霧乾燥し、
メチルグルコシドステアリン酸塩/粘土鉱物の複合体9
2重量%、水分8重量%の組成から成る粉末を得た。
【0101】この粉末を水道水に濃度30ppm相当の
量添加し、リンス処理したアクリルジャージ布の帯電防
止性を測定したところ、帯電防止性は1sec-1以下で
あり、優れた帯電防止性を示すことが分かった。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)炭素数8〜24の高級脂肪酸のジ
    エステル及びアルキル基の炭素数が8〜24のスルホコ
    ハク酸ジアルキルエステルの中から選ばれた少なくとも
    1種と、(B)動的光散乱法による平均粒径100〜1
    0,000nm、電気泳動光散乱法によるζ電位−20
    〜−100mV及び粉末X線回折法による粘土鉱物の純
    度95%以上である水膨潤性のスメクタイト系粘土鉱物
    とを、重量比0.1:1ないし3:1の割合で含有する
    ことを特徴とする繊維柔軟化基材。
  2. 【請求項2】 (B)成分の粘土鉱物がNa型粘土鉱物
    を主成分とするものである請求項1記載の繊維柔軟化基
    材。
  3. 【請求項3】 (B)成分の粘土鉱物が多価金属イオン
    置換粘土鉱物を主成分とするものである請求項1記載の
    繊維柔軟化基材。
  4. 【請求項4】 多価金属イオンがカルシウムイオン、マ
    グネシウムイオン又はストロンチウムイオンである請求
    項3記載の繊維柔軟化基材。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2021125326A1 (ja) * 2019-12-20 2021-06-24 花王株式会社 柔軟基剤

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