JPH08277500A - メッキ装置及びメッキ方法 - Google Patents

メッキ装置及びメッキ方法

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JPH08277500A
JPH08277500A JP8033595A JP8033595A JPH08277500A JP H08277500 A JPH08277500 A JP H08277500A JP 8033595 A JP8033595 A JP 8033595A JP 8033595 A JP8033595 A JP 8033595A JP H08277500 A JPH08277500 A JP H08277500A
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一磨 田中
Kunihiko Hamada
邦彦 浜田
Shigehiro Nojiri
茂広 野尻
Yasunobu Yoneda
康信 米田
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 被メッキ物同士の付着を防止すると共に、被
メッキ物表面に均一な膜厚のメッキ膜を形成することが
可能なメッキ装置を提供する。 【構成】 メッキ装置30は、陰極18に接続される連
結部材21の一端に第1及び第2のエアシリンダ32,
33が接続されている。第1のエアシリンダ32は、連
結部材21を陰極18を水平方向に相対的に大きな振幅
で水平移動させ、被メッキ物の姿勢を反転させる。引続
き、第2のエアシリンダ33が駆動し、陰極18を微振
動させ、積み上げられた被メッキ物を陰極18上に落下
させ、陰極18との導通を確保させる。その後、第1及
び第2のエアシリンダ32,33を一定時間静止させ
る。同様の振動モードを繰り返して陰極18に与え、メ
ッキ膜を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、セラミック電子部品な
どのメッキ処理に用いられるメッキ装置及びメッキ方法
に関し、特に、被メッキ物表面に形成されるメッキ膜の
膜厚のばらつきを防止し得るメッキ装置及びメッキ方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、チップ型電子部品の外部電極上に
メッキ層を形成するためのメッキ装置として、金属メッ
シュからなる陰極上にチップ型電子部品を載置してメッ
キを施す装置が提案されている。この従来のメッキ装置
を図7を参照して説明する。
【0003】従来のメッキ装置11は、上方に開口を有
する枠体12の内部にメッキ液槽13が配置されてい
る。メッキ液槽13内には湿式メッキを行うためのメッ
キ液14が貯溜されている。また、メッキ液の循環のた
めに、導管15、液循環ポンプ16及び導管17が設け
られている。
【0004】メッキ液14中には陰極18が浸漬されて
いる。陰極18は、例えば金属メッシュなどから構成さ
れ、その表面上に被メッキ物としてチップ型電子部品が
多数載置されている。陰極18は吊り下げ部材19,2
0によって保持され、さらに吊り下げ部材19,20の
上部が連結部材21に連結されている。
【0005】連結部材21は、エアシリンダ22のシリ
ンダロッド23の先端に固定されており、また連結部材
21の他端に対向する位置にはストッパ24が設けられ
ている。
【0006】従来のメッキ装置を用いたメッキ方法は、
以下のように行われている。まず、陰極18の金属メッ
シュ上に被メッキ物のチップ型電子部品を多数載置す
る。そして、メッキ液14中に浸漬し、陽極25との間
に通電し、電解メッキによりチップ型電子部品表面に金
属メッキ膜を形成する。このとき、同時に、エアシリン
ダ22を駆動し、連結部材21を水平方向に振動させ
て、陰極18を水平方向に往復移動させる。また、連結
部材21は、水平方向の移動の途中で、その先端部がス
トッパ24に衝突することにより、移動が停止される。
そして、この衝突の際の衝撃が陰極18に伝えられ、陰
極18上のチップ型電子部品がその衝撃によって反転
し、あるいは移動される。
【0007】図8は、このエアシリンダ22及びストッ
パ24の作用によって陰極18に与えられる振動の時間
と変位との関係を示す相関図である。エアシリンダ22
による振動は、静止時間t0 を介して一定の振幅x0 、
例えば5mm程度の振動が振動時間t1 で間欠的に繰り
返される。そして、このような振動を受けて、陰極18
上に載置されたチップ型電子部品は、陰極18との接触
面を反転させながらその表面にメッキ膜が形成される。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
メッキ装置におけるエアシリンダ22及びストッパ24
によって与えられる振動は、チップ型電子部品の姿勢を
反転させてチップ型電子部品と陰極との付着などを防止
しつつ均一なメッキ膜を形成させるためのものであり、
比較的振幅の大きな振動が与えられている。このため、
多数のチップ型電子部品が積み重ねられた上方にあるチ
ップ型電子部品を落下させて陰極18との接触を図るこ
とができる反面、新たにチップ型電子部品の上に他のチ
ップ型電子部品を積み上げてしまう場合も生じた。積み
上げられたチップ型電子部品は陰極18との電気的導通
が絶たれることになり、メッキ膜の形成が中断される。
このようなことにより、陰極18上に載置された多数の
チップ型電子部品のメッキ膜の膜厚にばらつきが生じる
という問題があった。
【0009】本発明の目的は、被メッキ物と陰極との付
着を防止しつつ、被メッキ物に均一なメッキ膜を形成す
ることが可能なメッキ装置及びメッキ方法を提供するこ
とである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明によるメッキ装置
は、メッキ液が貯溜されているメッキ液槽と、メッキ液
に浸漬されており、かつ被メッキ物がその上に載置され
るように構成された陰極と、メッキ液に浸漬される陽極
とを備えている。そして、さらに、陰極に互いに異なる
周波数を有する2種以上の振動を与えるための振動手段
を備えたことを特徴としている。
【0011】また、本発明の限定された局面に従うメッ
キ装置において、振動手段は、陰極上に載置された被メ
ッキ物を相対的に大きく移動させるための第1の振動
と、第1の振動に対して小さい振幅と大きい周波数を有
し、被メッキ物を相対的に微小移動させるための第2の
振動を繰り返して与えるように構成されていることを特
徴としている。
【0012】さらに、本発明によるメッキ方法は、メッ
キ液中に、陽極と被メッキ物が載置された陰極とを浸漬
し、陽極と陰極との間に通電するとともに、陰極に異な
る振動数を有する2種以上の振動を与えながらメッキを
行うことを特徴としている。
【0013】さらに、本発明によるメッキ方法の限定さ
れた局面においては、陰極に与える振動として、陰極上
に載置された被メッキ物を相対的に大きく移動させるた
めの第1の振動と、第1の振動に対して小さい振幅と大
きい周波数を有し、被メッキ物を相対的に微小移動させ
るための第2の振動とを陰極に繰り返して与えることを
特徴としている。
【0014】
【作用】本発明によるメッキ装置及びメッキ方法におい
て、陰極には、周波数の異なる2種以上の振動が与えら
れる。その内、ある周波数を有する振動は、主として陰
極上の被メッキ物に相対的に大きな移動を与え、被メッ
キ物の姿勢を反転させるためのものである。この振動に
より、被メッキ物は陰極との接触面を変化させながらメ
ッキ膜形成が行われることにより、個々の被メッキ物に
おいて膜厚が均一なメッキ膜を形成することができる。
また、他の周波数を有する振動は、重なり合った被メッ
キ物に微振動を与えることによって被メッキ物を陰極上
に接触させるためのものである。この振動により、陰極
上に載置された多数の被メッキ物と陰極との接触時間が
ほぼ均一化され、多数の被メッキ物間で膜厚の均一なメ
ッキ膜が形成される。
【0015】そして、このような異なる周波数を有する
振動を繰り返し陰極に与えることにより、陰極上に載置
された多数の被メッキ物は周期的にその姿勢を反転し、
陰極18との接触部分を変化させながら、陰極18との
良好な電気的導通を保持し、均一なメッキ膜形成が行わ
れる。
【0016】
【実施例】以下、本発明の実施例につき図面を参照しつ
つ説明することにより、本発明を明らかにする。
【0017】図1は、本発明の第1の実施例によるメッ
キ装置の全体構造を示す断面図である。メッキ装置30
は、上方が開口された枠体12の内部にメッキ液槽13
を配置している。メッキ液槽13内には、湿式メッキを
行うためのメッキ液14が貯溜されている。メッキ液槽
13の底板及び枠体22の底板を貫通するように、メッ
キ液循環用の導管15が取り付けられている。導管15
は液循環ポンプ16に連結されている。また、液循環ポ
ンプ16には、導管17が連結されており、導管17の
先端が、メッキ液14中に延長されている。従って、メ
ッキ液循環ポンプ16を駆動することにより、メッキ液
14がメッキ液槽13内を循環するように構成されてい
る。
【0018】また、メッキ液槽13内には、陰極18が
浸漬されている。陰極18は、例えば金属メッシュから
構成されている。この陰極18の表面上には、被メッキ
物としてのチップ型電子部品が多数載置される。陰極1
8は、その両端に設けられた絶縁性材料よりなる支持部
材19,20の下端に固定されている。支持部材19,
20の上面は、連結部材21に固定されている。
【0019】さらに、メッキ液14中には、陰極18と
対向する位置に陽極25が浸漬されている。上記のメッ
キ装置30は、陰極18に振動を与えるための振動手段
として、2つのエアシリンダ32,33を備えている。
2つのエアシリンダ32,33のシリンダロッドの先端
は、連結部材21の一方端に接続されている。また、連
結部材21の他端は、ばねなどの弾性部材31に接続さ
れている。2つのエアシリンダ32,33は、互いに異
なるストロークで、かつ異なるタイミングで間欠的に駆
動され、陰極18に対して異なる周波数の振動を与える
ように駆動される。図2は、陰極18に与えられる振動
の変位と時間の関係を示す相関図である。ここで、図2
を参照して、このメッキ装置30の動作について説明す
る。
【0020】まず、陰極18上に被メッキ物であるチッ
プ型電子部品を多数載置し、メッキ液14中に浸漬す
る。そして、陰極18と陽極25との間に通電させる。
次に、図2に示すように、第1振動期間t1 において、
第1のエアシリンダ32を駆動し、陰極18を水平方向
に振幅x1 で、周波数f1 の第1の振動を与える。一例
として、振幅x1 は5mm、周波数f1 は1Hzの振動
が与えられる。この第1振動期間t1 においては、被メ
ッキ物は相対的に大きな移動量が与えられることにな
り、その結果陰極18上で被メッキ物はメッキ液などの
抵抗をも受けて、反転や転動などの大きな姿勢変化を行
う。
【0021】次に、第2振動期間t2 では、第2のエア
シリンダ33を駆動し、陰極18に対して振幅x2 、周
波数f2 の第2の振動が与えられる。この第2の振動
は、第1の振動に比べて振幅x2 が小さく、また周波数
f2 が大きい微振動となるように設定されている。例え
ば、振幅x2 は0.5mm、周波数f2 は5Hzに設定
される。上記のように相対的に大きな変化をもたらす第
1の振動の後に、相対的に小さな微振動である第2の振
動を与えると、陰極18上で積み重ねられた被メッキ物
に微振動が伝えられ、積み重ねられた多数の被メッキ物
がずれ落ちることにより陰極18の接触が確保されるよ
うになる。
【0022】さらに、静止期間t0 においては、第1,
第2のエアシリンダ32,33の駆動は静止される。従
って、この期間は、陰極18上に接触した被メッキ物表
面にメッキ膜の形成が進行する。
【0023】その後、同様の振動期間/静止期間を繰り
返すことにより、被メッキ物と陰極18との良好な接触
状態を維持しつつ、各被メッキ物に均一な膜厚のメッキ
膜を形成することができる。
【0024】次に、上記のメッキ装置及びメッキ方法を
用いてメッキ膜を形成した具体例について説明する。被
メッキ物として積層コンデンサ等のチップ部品を用い、
電流密度2A/dm2 で、20分間、チップ部品表面に
ニッケルメッキ膜の形成を行った。振動条件として、第
1の振動は振幅5mm、周期1秒、振動期間t1 =2
秒、第2の振動は振幅0.5mm、周期0.2秒、振動
期間t2 =1秒、さらに静止期間t0 =1秒を与えた。
また、比較のために、単一種類の水平振動(振幅5m
m、周期1秒)を与えた従来例によるメッキ膜形成を行
った。各々50個のチップ部品に対する実験結果を表1
に示す。
【0025】
【表1】
【0026】表1から明らかなように、本実施例の場合
では、従来の場合に比べて、まずメッキ膜の膜厚が厚く
形成されている。これは、相対的に大きな第1の振動の
後に微振動である第2の振動を与えたことによって、チ
ップ部品と陰極18との接触時間が長くなった結果、従
来に比べて形成されたメッキ膜の膜厚が増大したもので
ある。また、メッキ膜のばらつきが従来のものに比べて
大きく減少している。これは、第1の振動によってチッ
プ部品の姿勢変換が均等に行われた結果、メッキ膜が均
一に形成されたことを示している。
【0027】次に、本発明の第2の実施例について説明
する。図3は、第2の実施例によるメッキ装置の全体構
造を示す断面図である。第2の実施例によるメッキ装置
40は、第1の実施例によるメッキ装置30に比べ、陰
極18への振動を与えるための振動手段の構成のみが異
なっている。従って、図3中において図1と同一符号を
付した部分は第1の実施例と同様であるので、再度の説
明を省略する。第2の実施例によるメッキ装置40は、
振動手段として微振動を与えるためのバイブレータ41
と、相対的に大きな振動を与えるためのエアシリンダ4
2とを備えている。バイブレータ41のアクチュエータ
は、絶縁部材19,20を介して陰極18に接続される
連結部材21の一方端部に接続されている。また、連結
部材21の他方端部にはエアシリンダ42のシリンダロ
ッドが接続されている。なお、図示の構成では、エアシ
リンダ42とバイブレータ41とが互いに連結部材21
を介して対向するように配置されているが、エアシリン
ダ42の水平振動が連結部材21に加えられた場合に、
その振動が、バイブレータ41のアクチュエータが接続
されていることによっては阻害されないようにバイブレ
ータ41が取り付けられている。
【0028】図4は、バイブレータ41及びエアシリン
ダ42によって陰極18に与えられる振動の変位と時間
との関係を示す相関図である。この図4を参照して、陰
極18の振動動作について説明する。
【0029】まず、第1の振動期間t1 において、エア
シリンダ42が駆動され、連結部材21及び陰極18が
水平方向に振幅x1 、周波数f1 で水平方向に往復移動
される。一例として、この第1の振動は、振幅x1 =2
〜20mm、周波数f1 =0.1〜5Hzの振動がt1
=5秒間与えられる。
【0030】さらに、第2の振動期間t2 では、バイブ
レータ41が駆動され、陰極18に振幅x2 、周波数f
2 の微振動である第2の振動が与えられる。この第2の
振動は、第1の振動に比べてその振幅x2 が小さく、ま
た周波数f2 は大きく設定されており、一例として、振
幅x1 =0.01〜1mm、周波数f2 =25〜100
Hzに設定されている。また、この振動はt2 =2秒間
与えられる。
【0031】さらに、静止期間t0 では、バイブレータ
41及びエアシリンダ42の双方が停止し、陰極18上
に接触した被メッキ物表面にメッキ膜が形成される。次
に、上記構造を有するメッキ装置を用いたメッキ膜形成
の具体例につき説明する。数mm角のチップ型電子部品
の表面にニッケルワット浴を用いてニッケルメッキ膜を
形成した。メッキ条件は、電流密度が5A/dm2 で、
10分間通電した。また、陰極の振動は、第1振動期間
t1 =0.5秒間、エアシリンダ42により振幅x1 =
10mm、周波数f1 =2Hzの振動を与えた後、第2
の振動期間t2 =1秒間、バイブレータ41により振幅
x2 =0.5mm、周波数f2=60Hzの微振動を与
え、さらにt0 =30秒間の静止期間を有する期間を1
周期としてこれを繰り返し20分間与えた。また、比較
のために、従来のメッキ装置により、エアシリンダのみ
から単一の振動を与えニッケルメッキ膜を形成した。そ
の実験結果を表2に示す。
【0032】
【表2】
【0033】表2の結果において、まず、本発明では、
従来のものに比べて、ニッケルメッキ膜の膜厚が相対的
に厚く形成されている。これは、エアシリンダ44によ
る振動の後に、バイブレータ41による微振動を与えた
ことにより、陰極18の上方に積み上げられたチップ型
電子部品が短期間に陰極18との接触状態を回復し、導
通状態におけるメッキ成膜時間が相対的に長くなったこ
とを示すものである。また、このことは微振動を与えた
後のチップの重なり数量の比較からも明らかである。す
なわち、従来の装置では、エアシリンダによる大振動を
与えた後に積み上げられたチップ型電子部品の個数が相
対的に多数であるのに比べ、本発明の場合、微振動を与
えた後では、積み上げられたチップ型電子部品の個数は
ほぼ1/10程度にまで減少している。
【0034】また、表2において、メッキ膜の膜厚のば
らつきが従来のものに比べて約半分以下に低減されてい
る。これは、陰極18と接触するチップ型電子部品の表
面がほぼ均等に反転させられることによってメッキ膜の
膜厚が均一化されたことを示している。
【0035】なお、上記の第1及び第2の実施例による
メッキ装置において、第1の振動と第2の振動を与える
エアシリンダあるいはバイブレータの振動方向は、水平
方向において互いに直交する方向に設けるように構成し
てもよい。これによっても、上記第1及び第2の実施例
と同様に、被メッキ物の反転及び陰極との良好な接触を
保持する効果を奏することが可能である。
【0036】次に、本発明の第3の実施例について説明
する。図5は、第3によるメッキ装置の全体構造を示す
断面図である。第3の実施例によるメッキ装置50は、
第1の実施例のメッキ装置に比べて、連結部材21及び
陰極18に振動を与えるための振動手段の構成のみが異
なっている。また、図中、図1と同一の符号を付した構
成要素は、第1の実施例の構成要素と同様のものである
ため、再度の説明を省略する。
【0037】第3の実施例によるメッキ装置50は、振
動手段として、連結部材21を垂直方向に往復移動させ
るための一対のエアシリンダ51,52と、連結部材2
1を水平方向に微振動させるためのバイブレータ53と
を備えている。そして、エアシリンダ51,52の上下
移動によって連結部材21を通して陰極18を上下方向
に移動させる。この上下方向移動による第1の振動によ
り、陰極18上に載置された被メッキ物は、その上昇、
下降動作中にメッキ液24の抵抗などを受けてその姿勢
が変化したり、あるいは瞬間的に陰極18表面から浮き
上がるなどして反転し、陰極18と新たな表面で接触す
るようになる。
【0038】次に、第2の振動として、バイブレータ5
3を駆動し、連結部材21を水平方向に微振動させ、陰
極18にこの微振動を伝達して陰極18上に積み上げら
れた被メッキ物をずらせて陰極18に接触させる。
【0039】その後、上記第1〜第3の実施例と同様
に、一定の静止期間をおき、陰極18上に導通した被メ
ッキ物にメッキ膜を形成させる。この第3の実施例によ
るメッキ装置では、上記第1〜第3の実施例と同様に、
陰極18に対し、被メッキ物の姿勢を反転させ得るよう
な大きな振動を与える第1の振動期間と、引続き微振動
を与え被メッキ物の積み重なりを崩すための第2の振動
期間と、被メッキ物表面に十分にメッキ膜を成膜させる
ための静止期間とを1サイクルとする振動が繰り返し与
えられるように構成されている。
【0040】なお、この第3の実施例によるメッキ装置
の変形例として、例えば陰極18を垂直方向に上下移動
させるための駆動手段として、エアシリンダのみなら
ず、カムなどを用いた上下移動機構あるいは油圧駆動に
よるシリンダなどを用いても同様の効果を得ることがで
きる。
【0041】さらに、図6は、上記第1〜第3の実施例
と異なる振動波形を示す変位−時間相関図である。図6
に示す振動では、例えば上記第1〜第3の実施例おける
相対的に大きな第1の振動に対して、振幅の異なる複数
の振動を組み合わせて与えるように構成されている。こ
のように、陰極18に与える振動としては、第1及び第
2の2種類の振動に限定されることなく、異なる振幅あ
るいは異なる周波数を持った3種類以上の振動を複合し
て与えることによって、上記実施例と同様の効果を与え
ることが可能である。
【0042】
【発明の効果】このように、本発明によるメッキ装置及
びメッキ方法においては、陰極に対して周波数の異なる
2種以上の振動を繰り返して与えるように構成してい
る。すなわち、例えば、被メッキ物の姿勢を反転し得る
ような相対的に大きい第1の振動と、重なりあった被メ
ッキ物をずらせて陰極との接触を保持し得るような微振
動である第2の振動とを与えるように構成したことによ
り、被メッキ物と陰極との接触部位が均等に変化するこ
とによって、また陰極と被メッキ物との良好な接触が比
較的長時間に亘り確保されることにより、膜厚が均一で
ばらつきの少ないメッキ膜を形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例によるメッキ装置の全体
構造を示す断面図。
【図2】図1に示すメッキ装置の陰極に与えられる振動
の変位と時間との相関図。
【図3】本発明の第2の実施例によるメッキ装置の全体
構造を示す断面図。
【図4】図3に示すメッキ装置の陰極に与えられる振動
の変位と時間との相関図。
【図5】本発明の第3の実施例によるメッキ装置の全体
構造を示す断面図。
【図6】本発明の第1〜第3の実施例の変形例による陰
極に与えられる振動の変位と時間との相関図。
【図7】従来のメッキ装置の全体構造を示す断面図。
【図8】図7に示す従来のメッキ装置の陰極に与えられ
る振動の変位と時間との相関図。
【符号の説明】
30,40,50…メッキ装置 13…メッキ液槽 14…メッキ液 18…陰極 32,33,42,51,52…エアシリンダ 41,53…バイブレータ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 米田 康信 京都府長岡京市天神二丁目26番10号 株式 会社村田製作所内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 メッキ液が貯溜されているメッキ液槽
    と、 前記メッキ液に浸漬されており、かつ被メッキ物がその
    上に載置されるように構成された陰極と、 前記メッキ液に浸漬される陽極と、 前記陰極に異なる周波数を有する2種以上の振動を与え
    るための振動手段とを備えたことを特徴とする、メッキ
    装置。
  2. 【請求項2】 前記振動手段は、 前記陰極上に載置された前記被メッキ物を相対的に大き
    く移動させるための第1の振動と、前記第1の振動に対
    して小さい振幅と大きい周波数を有し、前記被メッキ物
    を相対的に微小に移動させるための第2の振動とを繰り
    返して与えることを特徴とする、請求項1に記載のメッ
    キ装置。
  3. 【請求項3】 メッキ液中に陽極と、被メッキ物が載置
    された陰極とを浸漬し、前記陽極と前記陰極との間に通
    電すると共に、前記陰極に異なる周波数を有する2種以
    上の振動を与えながらメッキを行うことを特徴とする、
    メッキ方法。
  4. 【請求項4】 前記陰極に与える振動として、前記陰極
    上に載置された前記被メッキ物を相対的に大きく移動さ
    せるための第1の振動と、 前記第1の振動に対して小さい振幅と大きい周波数を有
    し、前記被メッキ物を相対的に微小に移動させるための
    第2の振動とを繰り返して与えることを特徴とする、請
    求項3に記載のメッキ方法。
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