JPH0827799A - 型枠及びその製造方法及び斜面安定化工法 - Google Patents

型枠及びその製造方法及び斜面安定化工法

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JPH0827799A JP18509994A JP18509994A JPH0827799A JP H0827799 A JPH0827799 A JP H0827799A JP 18509994 A JP18509994 A JP 18509994A JP 18509994 A JP18509994 A JP 18509994A JP H0827799 A JPH0827799 A JP H0827799A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 地山に定着したアンカーの頭部を型枠の貫通
孔に貫通させて斜面に設置した型枠を安定化させること
ができる型枠及びその製造方法及び斜面安定化工法を提
供する。 【構成】 貫通孔頭部に第1のプレート21が設けら
れ、更に天板11が覆うように固定された型枠を用い、
地山に定着したアンカー2に対して、型枠の貫通孔13
をその底部からアンカー2の頭部に貫通させて、型枠を
斜面に設置し、中央部に開口部を有する第2のプレート
42をアンカー2の頭部から挿入して第1のプレート2
1上に配置し、アンカー2を仮緊張して定着具43で第
2のプレート42と第1のプレート21を斜面方向に押
さえるようにして型枠を斜面に仮に定着させ、コンクリ
ート打設、脱型してアンカー2を本緊張して鉄筋コンク
リート梁を斜面に最終的に定着させる斜面安定化工法で
ある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、斜面上に鉄筋コンクリ
ート梁を設置して斜面の安定化を図る斜面安定化工法に
係り、特に鉄筋コンクリート梁を作成するのに使用され
る型枠及びその製造方法と、その型枠を利用して作業効
率を向上させることができる斜面安定化工法に関する。
【0002】
【従来の技術】道路又は線路又は住宅地等に面した斜面
に対して、土砂崩れを防止する目的で、従来から種々の
斜面安定化工法がある。以下、従来の典型的な斜面安定
化工法について説明する。
【0003】第1の従来例としては、斜面上に、まず人
力で鉄筋及び型枠を組み立て、その後にコンクリートを
打設して、更に必要な箇所をアンカーで定着する斜面安
定化工法である。
【0004】第2の従来例としては、斜面上に、人力で
鉄筋及び金網型枠を組み立て、その後にコンクリートを
吹き付け、更に必要な箇所をアンカーで定着して施工す
る斜面安定化工法である。
【0005】第3の従来例としては、予め、工場等でコ
ンクリートブロック体を作製しておき、工事現場に運搬
して、そのコンクリートブロック体を斜面上に設置し
て、更に必要な箇所をアンカーで定着する斜面安定化工
法である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
斜面安定化工法では以下に示す問題点があった。第1の
従来例では、斜面上で人手によって鉄筋及び型枠を組み
立てる必要があるため、作業工程が複雑で時間がかか
り、作業費用もかかるという問題点があった。特に、第
1の従来例では、斜面の地山の凹凸に合わせて型枠を作
製するようにしているので、型枠加工の作業工程が非常
に複雑となっていた。
【0007】第2の従来例では、やはり、斜面上で人手
によって鉄筋及び金網型枠を組み立てる必要があるた
め、作業工程に時間がかかり、また、コンクリート吹き
付け工法は高価であるという問題点があった。
【0008】第3の従来例では、工場作製のコンクリー
トブロック体を工事現場に搬入して斜面上に設置するも
のであるため、コンクリートブロック体の搬入及び設置
に大型の搬入車及び設置機械を必要とし、コンクリート
ブロック体が重量であるため、斜面上での設置作業に危
険が伴うという問題点があった。
【0009】また、第3の従来例では、コンクリートブ
ロック体が工場での既製のものであるため、斜面地山の
凹凸にフィットさせるのは不可能であり、アンカーの緊
張を行ってコンクリートブロック体の定着を図ったとし
ても、凹凸のある地山ではコンクリートブロック体の安
定性が悪いという問題点があった。
【0010】そこで、上記従来の問題点を解決するため
に、天板と側板と底部シートによりコンクリートの打設
空間を形成し、この打設空間に鉄筋を組み込み、かつア
ンカーの貫通孔を設けた型枠を、地山に定着したアンカ
ーの頭部を貫通孔に貫通させて斜面に設置し、更に型枠
内にコンクリートを打設し、コンクリート硬化後に型枠
を取り外して鉄筋コンクリート梁を作製し、その後にア
ンカーを緊張して鉄筋コンクリート梁を斜面の地山に安
定化させる工法が考えられている。
【0011】上記工法によれば、型枠を予め工場等で作
製しておき、工事現場に設置してコンクリートを打設す
るものであるから、現場における作業工程を短縮するこ
とができ、更に型枠自体は軽量のものであるため、運搬
及び設置の作業で大型機械等を用いることなく、しかも
安全に設置作業を行うことができる効果があるものであ
る。
【0012】しかしながら、上記優れた工法によって
も、地山に定着したアンカーの頭部を型枠の貫通孔に貫
通させて型枠を斜面に設置しただけでは、型枠の斜面地
山に対する安定性を保持するのに十分でなく、その後の
型枠内へのコンクリート打設作業に支障を来す恐れがあ
るという問題点があった。
【0013】本発明は上記実情に鑑みて為されたもの
で、地山に定着したアンカーの頭部を型枠の貫通孔に貫
通させて斜面に設置した型枠を安定化させることができ
る型枠及びその製造方法及び斜面安定化工法を提供する
ことを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記従来例の問題点を解
決するための請求項1記載の発明は、可撓性の底部シー
トと、側板と、鉄骨と、アンカー貫通用の貫通孔と、天
板とから成る型枠において、前記貫通孔に対応して前記
底部シート及び前記天板に開口部を設け、前記貫通孔の
径より大きく、中央部に開口部を有する第1のプレート
を前記貫通孔の頭部に設けたことを特徴としている。
【0015】上記従来例の問題点を解決するための請求
項2記載の発明は、請求項1記載の型枠の製造方法にお
いて、第1のプレートを覆って押さえこむように天板を
固定させて型枠を形成することを特徴としている。
【0016】上記従来例の問題点を解決するための請求
項3記載の発明は、斜面安定化工法において、請求項1
記載の型枠の貫通孔を、斜面に定着させたアンカーに貫
通させて前記型枠を前記斜面に設置し、中央部に開口部
を有する第2のプレートを前記アンカーの頭部から挿入
して前記型枠の第1のプレート上に配置し、前記アンカ
ーを仮に緊張して定着具を用いて仮に定着し、コンクリ
ート打設を行い、前記コンクリートの硬化後に前記型枠
の天板及び側板を取り除く脱型を行い、形成された鉄筋
コンクリート梁について前記アンカーを緊張して前記定
着具を用いて定着することを特徴としている。
【0017】
【作用】請求項1記載の発明によれば、貫通孔の径より
大きく、中央部に開口部を有する第1のプレートを貫通
孔の頭部に設けた型枠としているので、アンカーを貫通
孔に貫通させて斜面に型枠を設置した場合に、アンカー
を仮に緊張して定着具を用いて仮の定着を行うようにす
れば、第1のプレートが斜面地山方向に押さえ込まれて
型枠を斜面に容易に安定化できる。
【0018】請求項2記載の発明によれば、貫通孔の頭
部に設けられた第1のプレートを覆って押さえ込むよう
に天板を固定させて型枠を形成する請求項1記載の型枠
の製造方法としているので、天板を第1のプレートに固
定することで天板の強度を高めることができ、また、型
枠を斜面に設置してアンカーを仮に緊張した場合に、第
1のプレートと固定された天板が斜面地山方向に押さえ
込まれて型枠を斜面に容易に安定化でき、更にコンクリ
ート打設時のコンクリートの浮力を天板で押さえ込んで
コンクリート漏れを防止できる。
【0019】請求項3記載の発明によれば、斜面定着の
アンカーに貫通孔を貫通させて請求項1記載の型枠を斜
面に設置し、中央部に開口部を有する第2のプレートを
アンカー頭部から挿入して第1のプレート上に配置し、
アンカーの仮の緊張を行って型枠を仮に定着させ、コン
クリート打設、脱型を行って、更にアンカーの緊張を行
って形成された鉄筋コンクリート梁を最終的に定着させ
る斜面安定化工法としているので、アンカーの仮の緊張
により型枠を仮に定着させることで型枠の設置を容易に
し、また、コンクリート打設時の型枠の安定化を図るこ
とができる。
【0020】
【実施例】本発明の一実施例について図面を参照しなが
ら説明する。本発明の一実施例に係る斜面安定化工法
は、地山に定着したアンカーに対して、型枠の貫通孔を
その底部からアンカーの頭部に貫通させて、型枠を斜面
に配置し、アンカーを仮緊張して型枠を斜面に仮に定着
させ、その後、型枠内にコンクリートを打設し、コンク
リート硬化後に型枠を脱型して鉄筋コンクリート梁を作
製し、アンカーを本緊張して鉄筋コンクリート梁を斜面
に定着させて安定化させるものである。
【0021】ここで、アンカーの仮緊張とは、コンクリ
ート打設作業等に支障がない程度に型枠を斜面に定着さ
せるに十分な緊張をいい、アンカーの本緊張とは、鉄筋
コンクリート梁を斜面に十分に定着させて安定化させる
ための本来の緊張をいうものである。
【0022】また、本発明の一実施例に係る型枠は、上
記仮緊張を容易に行うことができる構成を備えた型枠で
あり、本実施例の型枠の製造方法は、本実施例の型枠を
効率的に製造できる方法である。
【0023】まず、本実施例の型枠の構成について図1
を使って説明する。図1は、本発明の一実施例に係る型
枠の概略構成図である。本実施例の型枠は、図1に示す
ように、十字(スター)型を形成しており、側面には側
板12が設けられ、底面には底部シート14が設けら
れ、その内部の空間に鉄筋(図示せず)が組み込まれて
おり、更に十字型の中心部にアンカーを貫通させる貫通
孔13が設けられ、貫通孔13の上部と底部に第1のプ
レート21,21′とが設けられ、第1のプレート21
を覆うように天板11が設けられた構成となっている。
尚、図1では型枠を十字型としたが、斜面等の形状に合
わせて適宜変形させることも考えられる。
【0024】次に、各部について具体的に説明する。天
板11及び側板12は、鉄板、合板、プラスチック板等
の剛性を有する板材を使用し、型枠の運搬を容易ならし
めるためには、合板、プラスチック板を用いた方が望ま
しい。また、側板12の一部には、コンクリート打設用
としてコンクリートを流し込む流入口15が設けられて
いる。
【0025】貫通孔13は、アンカーを型枠に貫通させ
るために、型枠中心部に垂直方向に貫通させた貫通孔で
ある。従って、天板11及び底部シート14にはアンカ
ー貫通用の開口部が設けられている。尚、貫通孔13の
孔の径は、アンカーの直径より大きいものである。
【0026】底部シート14は、型枠の底面全体を覆う
ようにして、側板12の下端部に予め余裕を持たせて取
り付けられた可撓性のシートである。この底部シート1
4により地山の凹凸形状に対してもコンクリートをフィ
ットさせることができ、地山に適合した鉄筋コンクリー
ト梁を形成できるものである。
【0027】鉄筋(図示せず)は、鉄筋コンクリート梁
を形成するための骨組みとなるもので、型枠の内部に側
板12等に取り付けられて形成されたものである。
【0028】次に、本実施例の特徴部分である第1のプ
レート21,21′について図1及び図2を使って説明
する。図2は、図1のA−A′部分の垂直方向の断面説
明図であって、説明を容易にするために天板11を取り
除いた本実施例の型枠の断面説明図である。第1のプレ
ート21は、図2に示すように、貫通孔13の頭部に剛
性のある鉄板等で取り付けられ、貫通孔13の開口部に
対応して開口部が設けられたプレートとなっている。ま
た、第1のプレート21′も貫通孔13の底部に鉄板等
で取り付けられており、同様に開口部が設けられたプレ
ートである。
【0029】但し、第1のプレート21,21′の開口
部は、貫通孔13の開口部に比較して若干小さく形成さ
れており、図2では、第1のプレート21は貫通孔13
の頭部に乗せられるように設けられている。同様に、第
1のプレート21′は貫通孔13の底部に敷かれるよう
に設けられている。
【0030】そして、第1のプレート21,21′に
は、貫通孔13が存在する方向の面に複数の突起22が
設けられている。この突起22は、具体的には貫通孔1
3の外径を囲むように第1のプレート21,21′に設
けられており、貫通孔13に第1のプレート21,2
1′を設置した場合に、第1のプレート21,21′の
安定性を向上させるものである。
【0031】尚、本実施例では、貫通孔13に第1のプ
レート21,21′を設置する構造のものとしたが、貫
通孔13に第1のプレート21,21′を嵌め込んで固
定する構造のものであっても構わないし、また、貫通孔
13に第1のプレート21,21′が予め一体に形成さ
れた構造のものであっても構わない。
【0032】また、第1のプレート21には、天板11
を固定するためのネジ穴23が開口部の周辺に複数設け
られている。このネジ穴23は、後述する天板11の金
枠30のネジ穴31に対応付けて設けられているもので
ある。
【0033】次に、本実施例の作製された型枠について
図3を使って説明する。図3は、図1のA−A′部分の
断面説明図であり、本実施例の作製された型枠の断面説
明図である。本実施例の型枠は、図2の構成に加えて、
図3に示すように、第1のプレート21及び側板12を
覆うように押さえ板40が設けられ、更に、押さえ板4
0を覆って押さえ込むように天板11が設けられ、そし
て、天板11に取り付けられた金枠30と第1のプレー
ト21とをネジ41で固定する構成となっている。
【0034】押さえ板40は、側板12の上方向の面に
接触し、第1のプレート21にも接触するように設けら
れるものであり、貫通孔13に対応して中央部に開口部
が形成されている。但し、押さえ板40の開口部は、第
1のプレートの開口部に比べて少し大きく形成されてい
る。この押さえ板40の開口部は、後述するアンカーの
仮緊張の際に第2のプレートが第1のプレート21上に
直接設置できる程度の開口部となっている。また、押さ
え板40と、側板12と、底部シート14と、貫通孔1
3の外側面と、第1のプレート21,21′の貫通孔1
3方向の面とでコンクリート打設空間X,Yが形成され
るものである。そして、この空間に鉄筋(図示せず)が
組み込まれるようになっている。
【0035】天板11には金枠30が取り付けられてお
り、また、金枠30に形成されたネジ穴31に対応して
天板11にもネジ穴11′が設けられている。そして、
天板11は、押さえ板40の上面を覆うように設けら
れ、更に第1のプレート21のネジ穴23と天板11の
ネジ穴11′と金枠30のネジ穴31とが対応付けられ
るよう調整されて天板11が配置されるものである。
【0036】そして、ネジ41は、金枠30のネジ穴3
1と天板11のネジ穴11′にねじ込まれ、更に第1の
プレート21のネジ穴23にねじ込まれて、押さえ板4
0を天板11と第1のプレート21とで挟むように固定
するものである。尚、図示していないが、天板11の周
辺部にもネジ穴を有する金枠が設けられており、また側
板12の上方向にもネジ穴を有する金枠が設けられてお
り、ネジにより両方の金枠をネジ止めするようになって
いる。上記ネジによる天板11の固定により、コンクリ
ート打設空間X,Yが形成され、アンカーの仮緊張後の
コンクリート打設作業において型枠の流入口15からコ
ンクリートが流し込まれても、コンクリートの浮力によ
る天板11周辺からのコンクリート漏れを防止できるも
のである。
【0037】以上説明した型枠が工場等で製造されて、
現場に運搬され、斜面に設置されるものである。従っ
て、コンクリート打設前の型枠は軽量であるため、大型
の運搬/設置の機器及び器材を使用する必要がなく、運
搬作業及び設置作業が容易であり、また、斜面への設置
作業を安全に行うことができる効果がある。
【0038】次に、本実施例の型枠の製造方法を簡単に
図1,図2,図3を使って説明しておく。底部シート1
4を敷いて、その上に側板12を形成し、側板12の側
面又は底面に底部シート14を取り付ける。次に、第1
のプレート21′を型枠の底部中心に配置し、第1のプ
レート21′の上に貫通孔13を配置して、型枠内に鉄
筋を組み立てる。次に、貫通孔13の上に第1のプレー
ト21、押さえ板40、天板11を順に配置し、天板1
1をネジ41で固定する。
【0039】尚、上記実施例では、天板11とコンクリ
ート打設空間X,Yの間に押さえ板40を設けるように
しているが、天板11に押さえ板40が取り付けられた
一体構造としても良く、また、押さえ板40を省略して
天板11が直接コンクリート打設空間X,Yに接触する
ようにしても構わない。但し、コンクリート打設作業の
際にコンクリート漏れを少なくするためには、押さえ板
40を設けるようにした方が望ましい。
【0040】次に、本実施例の斜面安定化工法について
図4を使って説明する。図4は、本実施例の型枠を斜面
に設置した場合の断面説明図である。本実施例の斜面安
定化工法は、大きく分けて、工場等で製造された型枠を
斜面に設置する工法(設置工法)と、設置された型枠内
にコンクリートを打設する工法(打設工法)と、コンク
リート硬化後に型枠を取り外す工法(脱型工法)と、鉄
筋コンクリート梁を最終的に斜面に定着する工法(定着
工法)とから構成されるものである。
【0041】まず、設置工法について説明すると、図1
及び図3に示す型枠を斜面地山に定着させたアンカー2
の頭部を貫通孔13の底部の開口部から貫通孔13の上
部の開口部へと貫通させるようにして型枠を斜面地山に
設置し、更に、アンカー2の径より大きい開口部を有
し、天板11と押さえ板40の開口部より小さいサイズ
ではあるが、第1のプレート21の開口部より大きいサ
イズの第2のプレート42を、アンカー2の頭部から通
して第1のプレート21に接触させる。つまり、第2の
プレート42の開口部にアンカー2の頭部が貫通するよ
うに、第2のプレート42を第1のプレート21に接触
するまで押し込むものである。そして、アンカー2にア
ンカー緊張用の定着具43を取り付け、更にアンカー2
の頭部をジャッキ等で把持し、引っ張ってアンカー2を
仮緊張して定着具43で一時的に定着させる。尚、第2
のプレート42は、第1のプレート21,21′と同様
に剛性のある鉄板等で形成されているものである。
【0042】ここで、アンカー2の仮緊張と定着具43
による定着は、型枠内にコンクリートを打設した場合で
も、型枠が斜面からずれ落ちることがないようにするた
めのものであるから、後述する定着工法のような本格的
なアンカー2の緊張及び定着を必要としないものであ
る。
【0043】打設工法は、型枠に設けられた流入口15
からコンクリートを流し込んでコンクリートの打設を行
うものである。脱型工法は、コンクリートが硬化した後
に、ネジ41等を緩めて外し、型枠の天板11、押さえ
板40、側板12を取り除いて鉄筋コンクリート梁を露
にするものである。定着工法は、再度、アンカー2の頭
部をジャッキ等で把持し、引っ張ってアンカー2を本格
的に緊張(本緊張)して定着具43で永久的に定着させ
るものである。ここにおけるアンカーの本緊張と定着と
は、従来から行われていた鉄筋コンクリート梁を斜面に
定着させるための緊張及び定着を意味するものである。
上記の工法により鉄筋コンクリート梁を斜面地山に定着
させるものである。
【0044】本実施例の型枠によれば、中央部に開口部
を有する第1のプレート21を貫通孔13の上面に設
け、ネジ41によって天板11が第1のプレート21に
固定された構成としているので、貫通孔13及び第1の
プレート21,21′の開口部にアンカー2を貫通さ
せ、第2のプレート42をアンカー2の頭部より挿入し
て定着具43を用いてアンカー2の仮緊張を行うように
すれば、第2のプレート42の地山方向に押す力によっ
て第1のプレート21とそれに固定された天板11が型
枠を地山方向に押さえ込むように働くため、コンクリー
ト打設前の型枠の設置を容易に行うことができ、更にコ
ンクリート打設時の斜面に対する型枠の安定化を図るこ
とができる効果がある。
【0045】また、本実施例の型枠の製造方法によれ
ば、貫通孔13の上面に第1のプレート21を設け、押
さえ板40を挟んで天板11を第1のプレート21及び
側板12にネジ41で固定して形成するようにしている
ので、天板11の取り付けを容易に行うことができ、ま
た、天板11の固定が強化されるため天板の強度(つま
り、コンクリート打設時に外れ難いという強度)を高め
ることができ、更にコンクリート硬化後の脱型作業時
に、天板11が直接コンクリートに接触していないため
に天板11の取り外しを容易に行うことができる効果が
ある。
【0046】本実施例の斜面安定化工法によれば、型枠
の貫通孔13の底部の開口部をアンカー2の頭部に貫通
させて型枠を斜面に設置し、第2のプレート42の開口
部をアンカー2の頭部に貫通させて第2のプレート42
を第1のプレート21に接触させ、アンカー2の仮緊張
を行って定着具43で仮に定着させるようにしているの
で、型枠の斜面への固定を第2のプレート42と定着具
43を用いて行うことができ、仮緊張の強度がある程度
であれば、コンクリート打設作業も他の固定機器を用い
ることなく、第2のプレート42と定着具43を用いた
定着で対応することができ、従って型枠の斜面への固定
を簡易にかつ安全に行うことができる効果がある。
【0047】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、貫通孔の
径より大きく、中央部に開口部を有する第1のプレート
を貫通孔の頭部に設けた型枠としているので、アンカー
を貫通孔に貫通させて斜面に型枠を設置した場合に、ア
ンカーを仮に緊張して定着具を用いて仮の定着を行うよ
うにすれば、第1のプレートが斜面地山方向に押さえ込
まれて型枠を斜面に容易に安定化でき、型枠の設置作業
を簡易に安全に行うことができる効果がある。
【0048】請求項2記載の発明によれば、貫通孔の頭
部に設けられた第1のプレートを覆って押さえ込むよう
に天板を固定させて型枠を形成する請求項1記載の型枠
の製造方法としているので、天板を第1のプレートに固
定することで天板の強度を高めることができ、また、型
枠を斜面に設置してアンカーを仮に緊張した場合に、第
1のプレートと固定された天板が斜面地山方向に押さえ
込まれて型枠を斜面に容易に安定化でき、更にコンクリ
ート打設時のコンクリートの浮力を天板で押さえ込んで
コンクリート漏れを防止できる効果がある。
【0049】請求項3記載の発明によれば、斜面定着の
アンカーに貫通孔を貫通させて請求項1記載の型枠を斜
面に設置し、中央部に開口部を有する第2のプレートを
アンカー頭部から挿入して第1のプレート上に配置し、
アンカーの仮の緊張を行って型枠を仮に定着させ、コン
クリート打設、脱型を行って、更にアンカーの緊張を行
って形成された鉄筋コンクリート梁を最終的に定着させ
る斜面安定化工法としているので、アンカーの仮の緊張
により型枠を仮に定着させることで型枠の設置を容易に
し、また、コンクリート打設時の型枠の安定化を図るこ
とができ、作業の安全性を向上させることができる効果
がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る型枠の概略構成図であ
る。
【図2】図1のA−A′部分の垂直方向の断面説明図で
あって、説明を容易にするために天板11を取り除いた
本実施例の型枠の断面説明図である。
【図3】図1のA−A′部分の断面説明図であって、本
実施例の作製された型枠の断面説明図である。
【図4】本実施例の型枠を斜面に設置した場合の断面説
明図である。
【符号の説明】
2…アンカー、 11…天板、 12…側板、 13…
貫通孔、 14…底部シート、 15…流入口、 2
1,21′…第1のプレート、 22…突起、23…ネ
ジ穴、 30…金枠、 31…ネジ穴、 40…押さえ
板、 41…ネジ、 42…第2のプレート、 43…
定着具

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 可撓性の底部シートと、側板と、鉄骨
    と、アンカー貫通用の貫通孔と、天板とから成る型枠に
    おいて、前記貫通孔に対応して前記底部シート及び前記
    天板に開口部を設け、前記貫通孔の径より大きく、中央
    部に開口部を有する第1のプレートを前記貫通孔の頭部
    に設けたことを特徴とする型枠。
  2. 【請求項2】 第1のプレートを覆って押さえこむよう
    に天板を固定させて型枠を形成することを特徴とする請
    求項1記載の型枠の製造方法。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の型枠の貫通孔を、斜面に
    定着させたアンカーに貫通させて前記型枠を前記斜面に
    設置し、中央部に開口部を有する第2のプレートを前記
    アンカーの頭部から挿入して前記型枠の第1のプレート
    上に配置し、前記アンカーを仮に緊張して定着具を用い
    て仮に定着し、コンクリート打設を行い、前記コンクリ
    ートの硬化後に前記型枠の天板及び側板を取り除く脱型
    を行い、形成された鉄筋コンクリート梁について前記ア
    ンカーを緊張して前記定着具を用いて定着することを特
    徴とする斜面安定化工法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR20240100065A (ko) * 2022-12-22 2024-07-01 국립군산대학교산학협력단 지압판 이동형 옹벽 구축 방법 및 이를 위한 지압판 유닛

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JPH041325A (ja) * 1990-04-18 1992-01-06 Koji Omomo 箱型法枠及びその施工方法

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