JPH082784B2 - 医療用貼付剤 - Google Patents

医療用貼付剤

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JPH082784B2
JPH082784B2 JP23773590A JP23773590A JPH082784B2 JP H082784 B2 JPH082784 B2 JP H082784B2 JP 23773590 A JP23773590 A JP 23773590A JP 23773590 A JP23773590 A JP 23773590A JP H082784 B2 JPH082784 B2 JP H082784B2
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【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、消炎や鎮痛などのために、患部に貼り付け
て使用される医療用貼付剤に関する。
(従来の技術) 従来、この種の医療用貼付剤は、スフモスリン、ネ
ル、不織布等の支持体上に、薬効成分を配合した膏体層
が設けられている。
これ等の織布又は不織布からなる支持体は、良好な保
温性、通気性、吸水性を有し、特に身体の動きに追従し
異和感を与えないように、厚さが薄くしなやかで伸縮性
の良いものが用いられている(市販の貼付剤では、JIS
L 1005による剛軟度が17〜28mm程度の織布又は不織布か
らなる支持体が用いられている)。
(発明が解決しようとする課題) このような織布又は不織布を支持体として用いた従来
の医療用貼付剤には、患部を固定ないしは支える効果の
あるものはなかった。
本発明の目的とするところは、上記のような従来の医
療用貼付剤とは根本的に異なり、特に患部を固定ないし
は支える所謂コルセット効果を有する医療用貼付剤を提
供することにある。
(課題を解決するための手段) 本発明の医療用貼付剤は、JIS L 1005による剛軟度が
40mm以上、20%伸び率における引張弾性応力が0.7kg/25
mm幅以上の織布又は不織布からなる支持体上に、薬効成
分を配合した膏体層が設けられていることを特徴とし、
それにより上記の目的が達成される。
本発明に用いる支持体は、織布又は不織布からなり、
一般にその厚さは0.1〜7mmである。織布としては、綿、
スフ、ナイロン、レーヨン等の繊維の織布が用いられ
る。また、不織布としては、レーヨン、ポリエステル、
セルロース、ナイロン等の繊維の不織布が用いられる。
そして、このような織布又は不織布のうち、織り方、
密度、バインダー、或いはニードルパンチ、熱処理等に
より、JIS L 1005による剛軟度が40mm以上、20%伸び率
における引張弾性応力が0.7kg/25mm幅以上になされたも
のが使用される。
ここで、JIS L 1005による剛軟度は、23℃、65%RHの
条件で、25mm幅×150mm長の試料を、先端部に45゜の斜
面を有する滑らかな水平台上から斜面方向に押し出し、
試料の先端が斜面と接した時、その押し出された距離で
表される。この値が40mm未満の場合は、しなやかで患部
を固定ないしは支えている感じが低下する。それゆえ、
本発明では剛軟度が40mm以上でなければならない。
また、20%伸び率における引張弾性応力は、23℃、65
%RHの条件で、25mm幅×150mm長の試料(標線間距離100
mm)を、引張試験機で300mm/分の速度で引張った時、20
%伸び率における弾性限度内での引張応力で表される。
この値が0.7kg/25mm幅未満の場合は、伸縮性が大きすぎ
て、患部を固定ないしは支えている感じが低下する。そ
れゆえ、本発明では20%伸び率における引張弾性応力が
0.7kg/25mm幅以上でなければならない。
上記のような支持体上には、薬効成分を配合した膏体
層が設けられる。この膏体層は、一般に薬効成分と粘着
剤を慣用の方法で配合したものが使用される。膏体層の
厚さは、一般に100〜350μmとされる。
薬効成分としては、サリチル酸メチル、サリチル酸グ
ルコール等のサリチル酸エステル類;アルニカ、黄柏、
アロエ、サンシン、カミツレ等の生薬類;インドメタシ
ン、ケトプロフェン、クロルビフロフェン等の鎮痛消炎
剤;塩酸ジフェンヒドラミン、マレイン酸クロルフェニ
ラミン等の抗ヒスタミン剤;その他、外用剤として繁用
される薬剤、例えばカンフル、メントール、ハッカ油、
チモール、トウガラシエキス、ノニル酸ワニリルアミ
ド、ビタミンE等が挙げられる。
粘着剤は、親油性であっても親水性であってもよい。
親油性のものは一般に温感タイプに用いられ、親水性の
ものは一般に冷感タイプに用いられる。
親油性の粘着剤としては、スチレン−イソプレン−ス
チレンブロック共重合体、ポリアクリル酸エステル系重
合体、天然又は合成ゴム等の親油性ポリマーに、必要に
よりテルペン系樹脂、脂環族系合成樹脂、ロジン系樹脂
等の粘着付与剤や流動パラフィン、ポリブテン等の軟化
剤を配合したものが挙げられる。
また、親水性の粘着剤としては、アルギン酸ナトリウ
ム、ゼラチン、コーンスターチ、カゼイン、メチルセル
ロース、カルボキシメチルセルロース、ポリビニルアル
コール、ポリアクリル酸ナトリウム、メトキシエチレン
−無水マレイン酸共重合体等の親水性ポリマーに、必要
によりグリセリン、プロピレングリコール等の保湿剤、
水等の膨潤剤、メチルエチルケトン等の架橋剤を配合し
たものが挙げられる。
なお、粘着剤には、酸化チタン、亜鉛華等の無機充填
剤、BHT等の老化防止剤などを配合してもよい。
このような薬効成分を配合した膏体層は、ホットメル
ト法、溶剤法、カレンダー法等により前記の織布又は不
織布からなる支持体に、次のような方法により設けられ
る。
先ず、粘着剤をそのまま或いは必要に応じてこれに溶
剤を加え、これを加温又は室温にて粘液状とし、これに
薬効成分を加え均一に混合して膏体を作る。
次ぎに、この膏体を塗工機により支持体上に塗布す
る。この際、支持体上の全面に連続して膏体層を設けて
もよく、また塗工部を分割するなどして膏体を筋状、網
目状又は斑点状など部分的に設けてもよい。なお、支持
体上の全面に連続して膏体層を設ける場合は、一般に最
終的に孔開け加工等が行われ、通気性が付与される。
なお、膏体の製造に際し、溶剤を使用した場合は、膏
体の塗工後ドライヤー等により溶剤を揮発させる。
最後に、製品とするために膏体上の全面に剥離紙が貼
り合わされて膏体層が保護され、所定のシート形状に裁
断され包装される。また、所定のシート形状に裁断せず
にロール巻重体とすることもできる。また、剥離紙上に
膏体を塗布し、これに支持体を貼り合わせることにより
製造することもできる。
(作用) 本発明において、支持体として織布又は不織布を用
い、この織布又は不織布の物性を、JIS L 1005による剛
軟度が40mm以上で、且つ20%伸び率における引張弾性応
力が0.7kg/25mm幅以上に設定すると、得られる貼付剤は
患部を固定ないしは支持し得る程度の剛性と適度の肌触
りと適度の保温効果を有するものとなる。
また、支持体が織布又は不織布からなり、これに膏体
層が設けられると、織布又は不織布の間隙に膏体の一部
が侵入し、アンカー効果により支持体と膏体とは強く密
着する。
(実施例) 以下、本発明の実施例及び比較例を示す。
実施例1 一面にレーヨン繊維が分配され他面にポリプロピレン
繊維が分配され、乾式法で製造された不織布(秤量210g
/m2、レーヨン繊維45重量%、ポリプロピレン繊維55重
量%)を一対の加熱ローラーに通し、ポリプロピレン繊
維を互いに一部溶融接合した状態の不織布からなる支持
体を作った。
得られた支持体(不織布)は、JIS L 1005による剛軟
度が75mm、20%伸び率における引張弾性応力が2.4kg/25
mm幅、厚さが1.2mmであった。
また、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重
合体100重量部、流動パラフィン150重量部、脂環族系樹
脂90重量部、酸化チタン4重量部に、薬効成分としてサ
ンシシ乾燥エキス1.0重量部、6%トウガラシエキス0.0
2重量部を配合し、ホットメルト法にて150〜170℃の温
度で全体が均一になるように撹拌混合して、親油性の膏
体を作った。
先ず、片面にシリコーン層を有するポリエステルフィ
ルムからなる剥離紙を用意し、この剥離紙のシリコーン
層面に、上記の膏体をホットメルト塗工機で厚さが250
μm、塗布幅が10mm、非塗布幅が10mmで、縦に平行な多
数の筋状に塗布し、その直後に膏体を80〜90℃の温度を
保っている状態で、前記の不織布からなる支持体のポリ
プロピレン繊維側と貼り合わせロール状に巻き取った。
このロール状物から縦215mm×横100mmの角に丸みのある
シート状に打ち抜いて裁断し、貼付剤を製造した。
この貼付剤を腰痛のあるボランティア(男子10名、女
子12名、年令22〜55才)に、背骨に沿って腰部に縦長に
貼り付け、アンケート形式で性能評価を行った。
その結果、腰部が常に支えられている感じがあり、心
理的にも安堵感を与え、薬効に加え物理的効果と心理的
効果の点にすぐれていることが認められた。また、保温
性(あたたかい)、通気性(かぶれない)、吸水性(汗
だまりしない)の点でも良好であった。
であった。
実施例2 支持体として、JIS L 1005による剛軟度が92mm、20%
伸び率における引張弾性応力が3.5kg/25mm幅、厚さが1.
1mm、秤量140g/m2の羊毛フェルトを用いた。それ以外は
実施例1と同様に行った。その評価結果は実施例1と同
様であった。
実施例3 ポリビニルアルコール2重量部、ゼラチン4重量部、
グリセリン7重量部、亜鉛華33重量部、水50重量部に、
薬効成分としてハッカ油2重量部、サリチル酸メチル2
重量部を配合し、40℃の温度で全体が均一になるように
練り合わせて、親水性の膏体を作った。
この膏体を、実施例1で用いた不織布からなる支持体
のレーヨン繊維側の全面に、ナイフコーターで厚さ250
μmに塗布し、その直後に膏体面にポリエチレンフィル
ムからなるライナーを貼り合わせ、ロール状に巻き取っ
て24時間熟成した。このロール状物から縦215mm×横100
mmの角に丸みのあるシート状に打ち抜いて裁断し、貼付
剤を製造した。
この貼付剤を用いて実施例1と同様にしてその性能評
価を行った。その評価結果は実施例1と同様であった。
なお、この場合は膏体の粘着力が弱いため、貼付剤の寸
法より1cm広い通気性の押さえ用粘着シートを用いて腰
部に固定した。また、この場合は支持体の全面に膏体層
を設けたが、膏体自体が汗を吸収するため、貼り付け面
に汗が滞留することもなかった。
実施例4 実施例3で用いた親水性の膏体を、塗布幅が10mm、非
塗布幅が3mmで、縦に平行な多数の筋状に塗布したこと
以外は、実施例3と同様行った。その評価結果は実施例
3と同様であった。なお、この場合、汗の発散と適度な
水分の保持性とのバランスが良好であった。
比較例 対照の貼付剤として、市販の貼付剤(のびのびサロン
シップ及びサロンカップ:久光製薬社製)を用いた。こ
の対照の貼付剤は、前者のサロンシップの支持体が全方
向伸縮ネルからなり、JIS L 1005による剛軟度は18mmで
あった。また、後者のサロンカップはスフモスリンから
なり、その剛軟度は25mmであった。この対照の貼付剤
は、筋肉の伸び縮みにあわせてフィットするように構成
されたものである。
この対照の貼付剤を実施例1〜3と同様にして腰部に
貼り付けて評価したところ、保温性、通気性、吸水性の
点では実施例1〜3と同様の性能が認められたが、腰の
支え感が乏しく、本発明の貼付剤とは著しい差異が認め
られた。
(発明の効果) 上述の通り、本発明の医療用貼付剤は、織布又は不織
布からなる支持体上に膏体層が設けられており、上記織
布又は不織布は、JIS L 1005による剛軟度が40mm以上、
20%伸び率における引張弾性応力が0.7kg/25mm幅以上で
あり、このような織布又は不織布は、患部を固定ないし
は支持し得る程度の剛性と適度の肌触りと適度の通気
性、吸水性、保温効果を有する。
したがって、本発明の医療用貼付剤は、従来のこの種
の医療用貼付剤に較べ、患部の固定ないしは支え感のあ
る所謂コルセット効果により心理的にも安堵感を与え、
これと薬効やあたたかい、かぶれがない、汗だまりがな
い等の性能により、優れた消炎や鎮痛等の治療効果を発
揮する。特に、腰痛や捻挫などに好適である。
また、織布又は不織布からなる支持体と膏体とはアン
カー効果等により強く密着しており、汗をかいても支持
体から膏体が剥がれることが防止され、また使用後の剥
離除去の際に膏体が肌に残ることも防止される。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】JIS L 1005による剛軟度が40mm以上、20%
    伸び率における引張弾性応力が0.7kg/25mm幅以上の織布
    又は不織布からなる支持体上に、薬効成分を配合した膏
    体層が設けられていることを特徴とする医療用貼付剤。
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