JPH082926B2 - 共役ジオレフィン系低重合体の連続製造方法 - Google Patents

共役ジオレフィン系低重合体の連続製造方法

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JPH082926B2
JPH082926B2 JP62281597A JP28159787A JPH082926B2 JP H082926 B2 JPH082926 B2 JP H082926B2 JP 62281597 A JP62281597 A JP 62281597A JP 28159787 A JP28159787 A JP 28159787A JP H082926 B2 JPH082926 B2 JP H082926B2
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    • C08F36/02Homopolymers and copolymers of compounds having one or more unsaturated aliphatic radicals, at least one having two or more carbon-to-carbon double bonds the radical having only two carbon-to-carbon double bonds
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、重合系を実質的に無酸素状態に保持しつ
つ、共役ジオレフィンを連続的に重合させることからな
る共役ジオレフィン系液状低重合体の連続製造方法に関
するものである。
[従来技術とその問題点] 有機ナトリウムを重合触媒とし、かつアルキルアリー
ル化合物を連鎖移動剤としてジオレフィンを重合させ
て、比較的低重合度の重合体を製造することは従来から
広く提案されている。
例えば、特公昭54-15586号公報では、ブタジエンを重
合し低分子重合体を得ている。該公報では、実施例も含
め、何れもバッチ式で重合させている。
また、特公昭60-10530号公報では、酸素処理を施した
触媒を用いてブタジエンを重合している。該公報には、
重合を継続して行なうことが記載されているが、実施例
では、いわゆる連続バッチ式、すなわち単にバッチ式の
重合を繰り返して行なうものであって、結局バッチ式に
外ならない。
本発明者らが、前記2件の重合方法を追試し、この方
法に準じてブタジエンを連続して重合させたところ、分
子量が再現性良く制御された低重合体が得られるが、反
応容器の内壁に汚れが付着し、その結果、反応容器の冷
却が不十分になることが見出された。
すなわち、前記特公昭54-15586号公報の条件に従って
ブタジエンを繰り返して重合したところ、分子量が再現
性良く制御された低重合体が得られたが、反応器の内壁
に汚れが付着して反応器の冷却が不足した。
次に、前記特公昭60-10530号公報の方法に準じて、重
合触媒を酸素で処理し、これを用いてブタジエンを重合
したところ、同じく分子量は再現性良く制御された低重
合体が得られたが、反応器の内壁の汚れは更に著しくな
った。
現在のところ、反応器の内壁に汚れが付着する機構は
十分には解明されていないが、いずれにしても、この汚
れの原因物質は、元素分析などによるとブタジエンの重
合体である。しかし、この汚れ物質は、炭化水素系溶剤
は勿論、通常の有機溶剤などにも不溶なポリマーであっ
て、また単なるゲルでもない。すなわち、目的とするブ
タジエンの低重合体ではない。この汚れ物質は通常は反
応器の内壁に付着し、その結果として、反応器の内壁を
介する熱伝導を阻害し、反応器の冷却が不足することと
なる。反応器の冷却不足は反応温度の上昇を招き、得ら
れるポリマーの重合度、色相、その他の点に重大な影響
を及ぼす。
前述のように、従来の技術では、この汚れ物質につい
ては何ら言及されておらず、またそれ故にこの汚れ物質
の生成に対する解決策は何ら開示も示唆もされていな
い。一方、反応に使用する各種の反応原料、特に大量に
使用する溶剤などには、貯蔵や輸送の過程で酸素が溶解
することを防止する策を施すことが通常であった。それ
故、重合に使用する際、ベンゼン、トルエンなどの芳香
族炭化水素系溶剤では、しばしば、酸素が飽和レベル
(数十ppm)にまで溶解していることさえあった。
しかるに、ブタジエン低重合体の製造に係る前記特許
公報の何れにおいても、触媒に対しては別であるが、重
合反応自体に対する酸素の影響については何ら注意が払
われていない。それ故、溶剤などは、格別の脱酸素のた
めの操作、たとえば、積極的に窒素ガスで置換する操作
などを行なわずに使用されている。
[問題点を解決するための手段] 本発明者らは、上述の事情に鑑み、鋭意研究を行なっ
た結果、本発明を完成したものである。
すなわち本発明は、重合系中の溶存酸素量を1ppm以下
に保持しながら、一般式(I) (式中、Arはアリール基を表わし、R1およびR2はそれぞ
れ同一または異なる基であって、水素原子または炭素数
1〜20のアルキル基を表わす) で表わされる有機ナトリウム化合物を重合触媒とし、一
般式(II) (式中、Arはアリール基を表わし、R3およびR4はそれぞ
れ同一または異なる基であって、水素原子または炭素数
1〜20のアルキル基を表わす) で表わされるアルキルアリール化合物を連鎖移動剤とし
て、不活性炭化水素溶媒中において、反応温度40〜70℃
の範囲で、共役ジオレフィンを連続的に重合または共重
合することにより、数平均分子量300〜10000の共役ジオ
レフィン系低重合体を連続して製造する方法に関するも
のである。
以下に本発明をさらに説明する。
本発明においては、重合系の溶存酸素量を1ppm以下に
保持しつつ重合を行なうことが肝要である。
前記2件の特許公報に記載された技術のようにバッチ
式で重合を行なう場合には、実際上溶存酸素の存在は避
け得ない。特に、本発明のように溶存酸素量が1ppm以下
という実質的に無酸素の過酷な状態は、前記公報に記載
されているようなバッチ式の重合方法では実現が極めて
困難である。すなわち、バッチ式では反応を窒素雰囲気
下で行なうとしても、重合溶剤、連鎖移動剤および単量
体などに対して、微量の酸素の混入、溶解は避け難く、
その結果、無酸素状態の実現は極めて困難となる。その
他、バッチの切り替え、その他の操作の際にも、酸素の
混入、溶解は避けられない。1ppm以下という過酷な状態
は、前記2件の公報に記載されているようなバッチ式で
はその実現が極めて困難であるから、これらの公報から
は本願発明の方法は予想され得ないことである。
溶存酸素量が1ppm以下という状態が過酷な条件である
から、本発明の方法では、重合系に実質的に溶存酸素が
存在しない状態を確実に実現できるように、重合方法を
連続式で行なうものである。前記2件の特許公報に記載
された方法は、いずれも酸素の混入、溶解が生じ易いバ
ッチ式で行なっていることは既に述べた通りである。
本発明において、重合系の溶存酸素を1ppm以下に保持
させるためには、溶剤である不活性炭化水素,単量体お
よび連鎖移動剤などの重合系に流入する各反応材料を、
予め蒸留、酸素吸着および窒素ガス等の不活性ガスによ
る置換などの操作によって精製すればよい。但し、1ppm
以下という実質的に無酸素の状態は過酷であり、それを
達成することは必ずしも容易ではない。それ故に、これ
らの脱酸素のための操作は、十分に、また注意深く行な
わなければならない。また、一旦脱酸素を行なった後の
貯蔵や移送においても、当然乍ら、各反応材料が空気に
接触することを極力避け、あるいは、たとえ接触して
も、反応系の酸素濃度が1ppm以下となるように酸素の再
溶解を抑制することが肝要である。
本発明において用いる重合触媒としての有機ナトリウ
ム化合物は下記の一般式(I)で表わされる。
(式中、Arはアリール基を表わし、R1およびR2はそれぞ
れ同一または異なる基であって、水素原子または炭素数
1〜20のアルキル基を表わす。) 前記アリール基としては、フェニル、アルキルフェニ
ル、ビフェニル等が例示される。具体的な有機ナトリウ
ム化合物としては、ベンゼンナトリウム、ビフェニルメ
チルナトリウムなどを挙げることができる。
上記の本発明の重合触媒は、下記一般式 (上式中、Arはアリール基を表わし、R′およびR″は
それぞれ同一または異なる基であって、水素原子または
炭素数1〜20のアルキル基を表わす) で表わされるアルキルアリール化合物と、一般式RNa
(Rは水素原子または炭素数1〜20の有機残基、例え
ば、アルキル基またはアリール基)で示される有機ナト
リウムとのトランスメタレーション反応により容易に合
成することができる。
RNaで示される有機ナトリウムは、後記実施例でも示
されるように、アルキルクロライドとナトリウム分散体
から容易に得られる。この反応温度は特に限定されず、
25〜30℃の常温程度でも行なえるが80℃程度に加熱して
もよい。
なお、前記特公昭60-10530号公報に記載されているよ
うに、予め酸素で前処理をした重合触媒も、重合系中の
溶存酸素量を増加させない限り使用することができる。
連鎖移動剤は、下記一般式(II)で示されるアルキル
アリール化合物である。
(式中、Arはアリール基を表わし、R3およびR4はそれぞ
れ同一または異なる基であって、水素原子または炭素数
1〜20のアルキル基を表わす。) 具体的に例示すれば、トルエン、キシレン類、エチル
ベンゼン、キュメン、メシチレン、ジュレン等である。
本発明で使用される重合用不活性炭化水素溶媒として
は、ベンゼン、あるいはペンタン、ヘキサン、ヘプタ
ン、オクタン、デカン、シクロヘキサン等が好ましい。
トルエン等のアルキルアリール炭化水素は連鎖移動剤と
もなるので一般には好ましくない。また、高級炭化水素
は沸点が高くなり過ぎるため重合後の分離が容易ではな
いので好ましくない。
また、本発明で単量体として使用される共役ジオレフ
ィンは、炭素数4〜10のジオレフィンであり、例えば、
ブタジエン、イソプレン、ピペリレン、2,3−ジメチル
−1,3−ブタジエンなどが例示される。さらに、アニオ
ン重合活性を有するビニル単量体、例えばスチレン、α
−メチルスチレンなどを共単量体として使用することも
できる。
重合反応は40℃から70℃の温度範囲で行なう。重合温
度がこれより低い場合は重合速度が遅くなり、工業的な
生産には不利であると共に、反応器内部の汚れ物質の生
成を招き易く、そのために、反応の長期連続運転を行な
い難いので好ましくない。
また、逆に反応温度がこれよりも高くなると、目的物
質である生成重合体の着色が起こり、また分子量分布が
広くなり過ぎる等の欠点があるために好ましくない。重
合系中の溶存酸素量が1ppmを越えると、たとえ重合温度
が上記範囲の中にあっても、後記の比較例が示すよう
に、反応器内の汚れが著しくなり、長期の連続運転が困
難となる。それ故に、本発明では、重合系中の溶存酸素
量を1ppm以下に保持することが肝要である。
重合時の反応圧力は特に制限されないが、反応を液相
で行なうために自圧または加圧下で行なうことが好まし
い。
本発明においては、重合触媒濃度、連鎖移動剤濃度お
よび単量体濃度を所定の量にして行なうことが好まし
く、例えば、重合触媒濃度は0.01〜0.5モル/l、連鎖移
動剤濃度は0.001〜3.0モル/lおよび単量体濃度は5〜60
0g/lの範囲で使用することが好ましい。
生成する重合体の分子量(重合度)はこれら三者にそ
れぞれ相関して変動する。勿論その他重合温度などにも
関係する。しかし、本発明で目的とする数平均分子量30
0〜10000、好ましくは500〜5000の淡色な液状低重合体
を製造するためには、重合触媒濃度、連鎖移動剤濃度お
よび単量体濃度のそれぞれを上記範囲の中で使用するこ
とが好ましい。
重合触媒濃度が0.01モル/lより少ない場合は分子量が
大きくなり過ぎ、目的とする分子量の重合体が得られ
ず、また収量も少なく工業的には不利である。また、0.
5モル/lより多い場合には、低分子量の重合体が生成す
ることになり、反応温度の上昇が激しく、そのため均一
な温度調整が困難となるばかりでなく、多量の重合触媒
を使用することは工業的に不利である。一方、連鎖移動
剤濃度を0.001モル/lより少なくすると、連鎖移動反応
を十分行なわせることが難しく、極めて高分子量の重合
体を多く生成させ好ましくない。また3.0モル/lより多
い場合は、逆に連鎖移動反応が頻繁に起こり、低分子量
の重合体が生成することになり好ましくない。また、単
量体濃度を5g/lより少なくすると低分子量の重合体を生
成することになり、かつ重合体の収量が少なくなり工業
的には不利である。また、600g/lより多くなると、かな
り高分子量の重合体が生成し、反応生成物の粘度が上昇
し、均一な温度制御が困難となるので好ましくない。
重合終了後は、常法により重合触媒を失活させた後、
蒸留そのほかの適宜の方法で目的物である共役ジオレフ
ィン低重合体を回収することにより本発明の重合体が得
られる。
[発明の効果] 本発明の方法によれば、従来解決が不可能であった反
応器内壁の汚れ物質を著しく減少させることが可能であ
るので、汚れ物質の付着に起因する反応器の冷却不足を
来すようなことはなく、長期間の連続運転が可能とな
る。しかも、淡色で低分子量の共役ジオレフィン系液状
重合体を再現性良く製造することが可能である。
以下に実施例により本発明を説明する。
実施例1 市販グレードのベンゼンおよびトルエンは酸素が40pp
m溶解していたので、これを蒸留により溶存酸素量を1pp
m以下とした。また、ブタジエンやクロルベンゼンなど
も併せて蒸留した。蒸留後、ベンゼンやトルエンなどは
窒素シール下に貯蔵し、また各材料の貯蔵タンクから反
応器への移送も、空気と接触しないようにした。なお、
溶存酸素量の測定はガルバニックセル電池方式を用いた
密閉型の測定装置により行なった。さらに、使用に際し
てシリカアルミナで完全に脱水した。
ナトリウム分散体1.5kg、トルエン30.4kgおよびベン
ゼン18.1kgを含む系に、クロルベンゼン3.4kgを40℃に
おいて添加した後、液温を80℃にして2時間かき混ぜ、
ベンジルナトリウム30モルを含む触媒液を調製した。こ
の触媒液は1日1回の頻度で調製し、連続重合反応に供
した。
内容積300l、内部コイル、ジヤケツトおよびかき混ぜ
機付きのオートクレーブを十分に窒素置換した後、上記
の触媒5.6モルを含む触媒液を張り込み、さらにベンゼ
ン65.7kgを張り込んで、液温を50℃に保ちつつ、ブタジ
エンを16.8kg/hrの一定流量で張り込み、4.5時間重合反
応を行なった後、ブタジエン16.8kg/hr、ベンゼン14.0k
g/hr、触媒1.25モル/hrおよびトルエン6.3モル/hrの一
定速度で連続的に張り込み、連続重合を開始し、同時に
重合反応物の連続抜き出しを開始した。連続重合反応中
は反応温度を50℃に制御し、さらにオートクレーブ内の
液面を液面計により制御して、連続重合反応を継続し
た。なお、連続重合反応の間、オートクレーブ内の液相
の溶存酸素量を測定したが1ppm以下であった。
オートクレーブの冷却コイルの汚れ指数は、冷却水の
出入口の温度、流量およびコイルの伝熱面積から総括伝
熱係数を求め、その指標とした。また、連続的に抜き出
される重合反応物は、アルコール水混合物と接触させて
重合反応を停止し、触媒の分解生成物をアルコール水混
合物に抽出せしめ、薄膜蒸発器を用いてベンゼン等を除
去し、その性状を分析した。その結果を表1に示す。
比較例1 実施例1において、脱酸素操作を行なうことなく、市
販のベンゼン、トルエン、ブタジエンなどを反応器に供
給した。その結果、連続重合時のオートクレーブ内の液
相の溶存酸素量が10ppmであった他は実施例1と同様に
して連続重合を行なった。その結果を表2に示す。
表2から明らかなように、分子量制御性は充分である
が、汚れ物質の付着に起因して、冷却コイルの総括伝熱
係数の低下が著しく、72時間後に重合を停止せざるを得
なかった。また得られた重合体に若干の着色が見られ
た。
比較例2 比較例1と同様であるが、系内の溶存酸素量は5ppmで
あった。その結果を表3に示す。
表3から明らかなように、比較例1と較べて冷却コイ
ルの総括伝熱係数の低下が抑制されているが、長期連続
的運転には充分とは言い難い。
比較例3 連続重合温度を30℃とした以外は実施例1と同様に行
なった。その結果を表4に示す。また、実施例1および
比較例1〜3の総括伝熱係数の経時変化をプロットし第
2図に示す。
表4から明らかなように、連続運転時間の経過と共に
総括伝熱係数が低下し、冷却が不可能になった。
比較例4 実施例1と同様に行なったが、連続重合温度を80℃と
した。その結果を表5に示す。
表5から明らかなように、冷却コイルの総括伝熱係数
の低下はあまり見られないが、生成重合体の着色が著し
い。さらに、第1図に示すように、実施例1の分子量分
布と比較すると、特に高分子量側の分子量分布が異常に
広くなり好ましくない。
【図面の簡単な説明】 第1図は実施例1および比較例4で得られた低重合体GP
Cチャートであり、第2図は実施例1および比較例1〜
3の総括伝熱係数の経時変化をプロットしたグラフであ
る。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】重合系中の溶存酸素量を1ppm以下に保持し
    ながら、一般式(I) (式中、Arはアリール基を表わし、R1およびR2はそれぞ
    れ同一または異なる基であって、水素原子または炭素数
    1〜20のアルキル基を表わす) で表わされる有機ナトリウム化合物を重合触媒とし、一
    般式(II) (式中、Arはアリール基を表わし、R3およびR4はそれぞ
    れ同一または異なる基であって、水素原子または炭素数
    1〜20のアルキル基を表わす) で表わされるアルキルアリール化合物を連鎖移動剤とし
    て、不活性炭化水素溶媒中において、反応温度40〜70℃
    の範囲で、共役ジオレフィンを連続的に重合または共重
    合することにより、数平均分子量300〜10000の共役ジオ
    レフィン系液状低重合体を連続して製造する方法。
  2. 【請求項2】共役ジオレフィンがブタジエンである特許
    請求の範囲第1項記載の共役ジオレフィン系液状低重合
    体を連続して製造する方法。
JP62281597A 1987-06-11 1987-11-06 共役ジオレフィン系低重合体の連続製造方法 Expired - Lifetime JPH082926B2 (ja)

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