JPH082955B2 - ブロック共重合体およびその製造方法 - Google Patents

ブロック共重合体およびその製造方法

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JPH082955B2
JPH082955B2 JP62262894A JP26289487A JPH082955B2 JP H082955 B2 JPH082955 B2 JP H082955B2 JP 62262894 A JP62262894 A JP 62262894A JP 26289487 A JP26289487 A JP 26289487A JP H082955 B2 JPH082955 B2 JP H082955B2
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裕志 松崎
良晴 木村
敏男 北尾
秀樹 山根
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三井東圧化学株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、医療外科用、特に生体内分解性フィルムや
繊維に適した、ポリ乳酸を主成分としたブロック共重合
体およびその製造方法に関する。
〔従来の技術および問題点〕
ポリ乳酸、ポリグリコール酸、乳酸−グリコール酸共
重合体等の樹脂は、体内で加水分解され安全に吸収され
ることから、生体吸収性ポリマーとして広く応用されて
いる。例えば特公昭41-2734号公報には、ポリ乳酸から
なる吸収可能な外科用繊維製品およびその製造方法が開
示されている。
しかしながら、これらの樹脂からなるフィルムや繊維
は、いずれも柔軟性に乏しく、例えば、直径1mm程度以
上のモノフィラメント状の縫合糸をつくる場合、十分な
可撓性が得られず、手術用縫合糸としては不適当であ
る。
この欠点を克服するため、特開昭59-100130号公報に
は、ポリグリコール酸−ポリオキシアルキレントリブロ
ック共重合体が開示されている。この共重合体は、ヒド
ロキシ末端を有するポリオキシアルキレンを開始剤とし
てグリコリド(グリコール酸の環状二量体)を開環重合
させることにより得られる。しかし、本発明者らが注意
深く追試を行ったところ、得られた共重合体は、非常に
かたい構造であるグリコール酸連鎖を持つためか、繊維
に加工した場合、十分な柔軟性を有しているとは言えな
かった。また、この共重合体は、加水分解試験の結果、
1週間後の体内での強度保持率がわずか5〜20%であ
り、少なくとも1週間は確実に縫合部分を保持すること
が期待される手術用縫合糸として使用するにはあまりに
も危険であった。
本発明は、加水分解速度が適当であり、かつ、繊維や
フィルムに加工した際に柔軟である生体内分解性ポリマ
ーの提供を目的とする。適当な加水分解速度とは、30
℃、中性の水中において1週間後の繊維やフィルムの強
度減少率が5〜50%程度であることをいう。
[問題点を解決するための手段] 本発明者らは、これらの問題点はポリ乳酸の高分子鎖
中に親水性および柔軟性の高いポリプロピレングリコー
ル基を導入するならば解決されることを見出し、本発明
に到達した。
すなわち、本発明は下記一般式 (式中、mとm′は両方が同時に零になることのない零
を含む1〜6805の正の整数であり、且つ、その和が3〜
6805の正の整数である、nは2〜172の正の整数であ
る)で表されるポリ乳酸セグメント(A)70〜98重量%
とポリプロピレングリコールセグメント(B)2〜30重
量%とからなることを特徴とするブロック共重合体であ
り、また、その製造方法である。
本発明のブロック共重合体は、ポリ乳酸セグメント
(A)が上記一般式におけるmとm′の両方の合計で70
〜98重量%であり、ポリプロピレングリコールセグメン
ト(B)の量が2〜30重量%であるものであり、上記一
般式におけるmとm′は零を含む1〜6805の正の整数
で、その和が3〜6805の正の整数であり、且つ、mと
m′は同時に零になることのないABAまたはABの形のブ
ロック共重合体あるいはこれらの混合物である。
なお、ここでポリプロピレングリコールセグメント
(B)の大きさとしては、通常、数平均分子量で100〜1
0000程度であり、好ましくは、400〜4000程度である。
従って、上記一般式におけるnは、2〜172の正の整数
である。
また、このポリプロピレングリコールセグメント
(B)の量が共重合体中2重量%未満では十分な柔軟性
および親水性が得られず、逆に30重量%を超えるとフィ
ルム化や繊維化が困難となるので好ましくない。
本発明のブロック共重合体は、ポリプロピレングリコ
ールの存在下にl−ラクタイドまたはdl−ラクタイドあ
るいはこれらの混合物をカチオン重合触媒により重合す
ることにより得られる。
ここで使用するポリプロピレングリコールとしては、
上記ポリプロピレングリコールセグメント(B)を与え
る分子量のものが支承なく使用でき、またオキシプロピ
レン単位がどのようにつながっているのものでもかまわ
ないが、好ましくは、少なくとも一末端が二級OH基とな
っているものが適している。
また、ポリプロピレングリコールの使用量は目的の共
重合体の組成に応じ上記ラクタイド100重量部に対し2
〜100重量部の範囲から適宜選ばれる。
重合の触媒としては、カチオン重合触媒が用いられ、
具体的には、トリアルキルアルミニウム系の触媒が挙げ
られ、好ましくはトリメチルアルミニウム−水系触媒で
ある。また、その使用量は特に限定されないが、単量体
組成、使用溶媒、重合温度等により適宜決定される。
重合は、ラクタイドとポリプロピレングリコールを不
活性ガス気流下に加熱溶融して混合したのち、触媒を加
え、通常60〜250℃、好ましくは、100〜160℃で数時間
反応させることで達成できる。
上記で得られたブロック共重合体を、例えば、溶媒に
溶解し、キャスト法によりフィルムとすることにより容
易にフィルムが製造できる。さらに、上記ブロック共重
合体を、常法により繊維が製造できる。
〔実施例〕
以下、実施例により本発明を説明する。なお、本発明
において、ポリマーの物性は下記の方法で分析した。
(1) 数平均分子量 ポリマー1gをテトラヒドロフラン100mlに溶解し、GPC
を測定し、ポリスチレン標準により分子量を求めた。
(2) H-NMR ポリマーをテトラメチルシラン1重量%含む重クロロ
ホルムに溶解して、測定した。
(3) 粘度 クロロホルムを溶媒として用い、0.5g/dlの溶液で30
±0.1℃で測定し、ηsp/cを算出した。
(4) 引張強度、初期ヤング率、伸度 ラム型押出機を用いて、200℃に加熱しながらポリマ
ーを紡糸した後、引張試験機にて測定した。
実施例1〜4、比較例1 l−ラクタイドと数平均分子量4000のポリプロピレン
グリコール(以下、PPGと表わす)を表−1に示す比率
で仕込み、アルゴン気流下で130℃で30分間加熱溶融し
て混合した。その後トリメチルアルミニウム−水系触媒
を1重量%となるように添加し、150℃、100mmHgで3時
間重合を行った。重合終了後、無水酢酸を加えてポリマ
ー末端をアセチル化した。そして生成物をクロロホルム
に溶解し、エーテル中に再沈澱させたのち、真空乾燥し
てポリマーを得た。
得られたポリマーの諸物性は上記に従って測定し、表
−1の結果を得た。なお、ポリマー中のポリプロピレン
グリコールセグメントとポリ乳酸の比はH-NMRより算出
したものである。
なお、上記諸物性の測定に用いた繊維の内、実施例1
と比較例1の試料をリン酸緩衝溶液(pH7.2、30℃)中
に浸漬し、1週間後の糸の引張強度減少率(加水分解
性)を測定したところ、それぞれ13.8%、1.8%であ
り、実施例1のものの方が分解性が良好であった。
実施例5〜10 PPGとして数平均分子量2000または1000のものを表−
1に示す量用いる他は実施例1と同様にしてポリマーを
得た。得られたポリマーの諸物性を表−1に示す。
フィルム成形試験 上記実施例1〜10および比較例1で得られたポリマー
をクロロホルム溶媒に溶解し、ステンレス板の上に流延
することによりフィルムとすることができたが、実施例
のものの方が比較例1のものより良好な柔軟性を有して
いた。
〔発明の効果〕
本発明のブロック共重合体は、ポリ乳酸と同様の生体
内加水分解性を有しており、また、柔軟性および親水性
も充分改善されている。本発明のブロック共重合体から
医療用として充分な柔軟性と強度を有するフィルム、繊
維等が容易に成形できるので、医療用資材として有用で
ある。さらに、本発明のブロック共重合体に薬剤を含有
せしめておくことにより、徐放性を付与することが可能
である。
また、本発明の製造方法によれば、共重合体の重合度
のコントロールが容易に行えるので、目的に応じた重合
度を有する共重合体を得ることが可能である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 D01F 6/62 305 A 6/86 301 A

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記一般式 (式中、mとm′は両方が同時に零になることのない零
    を含む1〜6805の正の整数であり、且つ、その和が3〜
    6805の正の整数である、nは2〜172の正の整数であ
    る)で表されるポリ乳酸セグメント(A)70〜98重量%
    とポリプロピレングリコールセグメント(B)2〜30重
    量%とからなることを特徴とするブロック共重合体。
  2. 【請求項2】l−ラクタイドおよびまたはdl−ラクタイ
    ドをポリプロピレングリコールの存在下にカチオン重合
    触媒を用いて重合することを特徴とする下記一般式 (式中、mとm′は両方が同時に零になることのない零
    を含む1〜6805の正の整数であり、且つ、その和が3〜
    6805の正の整数である、nは2〜172の正の整数であ
    る)で表されるポリ乳酸セグメント(A)70〜98重量%
    とポリプロピレングリコールセグメント(B)2〜30重
    量%とからなることを特徴とするブロック共重合体の製
    造方法。
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