JPH08295977A - 疲労強度に優れた高強度アルミニウム合金押出材および該押出材からなるオートバイフロントフォークアウターチューブ材 - Google Patents
疲労強度に優れた高強度アルミニウム合金押出材および該押出材からなるオートバイフロントフォークアウターチューブ材Info
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- JPH08295977A JPH08295977A JP12050295A JP12050295A JPH08295977A JP H08295977 A JPH08295977 A JP H08295977A JP 12050295 A JP12050295 A JP 12050295A JP 12050295 A JP12050295 A JP 12050295A JP H08295977 A JPH08295977 A JP H08295977A
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Abstract
(57)【要約】
【構成】 Zn:8.5〜12.0%、Mg:1.5〜3.0 %、C
u:2.1〜3.0 %、Zr:0.05 〜0.3 %を含有し、残部が
Alおよび不可避的不純物からなるアルミニウム合金押
出材、またはZn:8.5〜12.0%、Mg:1.5〜3.0 %、C
u:2.1〜3.0 %、Zr:0.05 〜0.3 %を含有し且つMn
0.1 〜0.8 %、Cr:0.12 〜0.30%、V:0.01 〜0.15%
のうちの1種または2種以上を含み、残部がAlおよび
不可避的不純物からなるアルミニウム合金押出材。 【効果】 疲労強度などの強度特性に優れ、オートバイ
用部材、硬式野球のバット用材として好適に使用でき
る。陽極酸化皮膜を形成することにより、耐応力腐食割
れ性、耐剥離腐食性が向上し、特にオートバイフロント
フォークアウターチューブ材として有効である。
u:2.1〜3.0 %、Zr:0.05 〜0.3 %を含有し、残部が
Alおよび不可避的不純物からなるアルミニウム合金押
出材、またはZn:8.5〜12.0%、Mg:1.5〜3.0 %、C
u:2.1〜3.0 %、Zr:0.05 〜0.3 %を含有し且つMn
0.1 〜0.8 %、Cr:0.12 〜0.30%、V:0.01 〜0.15%
のうちの1種または2種以上を含み、残部がAlおよび
不可避的不純物からなるアルミニウム合金押出材。 【効果】 疲労強度などの強度特性に優れ、オートバイ
用部材、硬式野球のバット用材として好適に使用でき
る。陽極酸化皮膜を形成することにより、耐応力腐食割
れ性、耐剥離腐食性が向上し、特にオートバイフロント
フォークアウターチューブ材として有効である。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、疲労強度に優れた高強
度アルミニウム合金押出材、詳しくはオートバイのフロ
ントフォークや硬式野球用バットなどに好適に使用され
る高強度Al−Zn−Mg−Cu系合金押出材の改良、
および該押出材からなるオートバイフロントフォークア
ウターチューブ材に関する。
度アルミニウム合金押出材、詳しくはオートバイのフロ
ントフォークや硬式野球用バットなどに好適に使用され
る高強度Al−Zn−Mg−Cu系合金押出材の改良、
および該押出材からなるオートバイフロントフォークア
ウターチューブ材に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、オートバイのフロントフォーク、
あるいは硬式野球用バットなどに適用されるアルミニウ
ム合金として、T6処理で500 〜620 MPa程度の強度
を有する7075合金、7001合金、7050合金など、7000
系のAl−Zn−Mg−Cu合金が用いられてきたが、
これら製品の品質性能に対する要求はますます厳しいも
のとなっており、このため、部材についても薄肉軽量化
のために、さらに引張強度、疲労強度などの強度特性を
向上させることが必要となり、従来の合金材で対処する
ことが難しくなってきている。
あるいは硬式野球用バットなどに適用されるアルミニウ
ム合金として、T6処理で500 〜620 MPa程度の強度
を有する7075合金、7001合金、7050合金など、7000
系のAl−Zn−Mg−Cu合金が用いられてきたが、
これら製品の品質性能に対する要求はますます厳しいも
のとなっており、このため、部材についても薄肉軽量化
のために、さらに引張強度、疲労強度などの強度特性を
向上させることが必要となり、従来の合金材で対処する
ことが難しくなってきている。
【0003】オートバイの部品用アルミニウム合金とし
て、Zn5.5 〜10.0%、Mg1.5 〜2.2 %、Cu0.65〜
2.0 %、Zr0.05〜0.25%を必須成分として含み、Mn
0.08%以下およびCr0.1 %以下と、Ti0.001 〜0.1
%、V0.05〜0.25%、B0.0001〜0.08%のうちの少なく
とも1種以上を含み、残部Alおよび不可避的不純物か
らなる高強度アルミニウム合金も提案されている(特開
昭60-13047号公報) が、この合金は、例えばオートバイ
のリム材のように、張り出し加工などの冷間加工を必要
とする部材として使用するために、冷間加工性は優れて
いるものの、例えば、引張強度は600 MPa以下であ
り、強度特性において十分に満足すべきものではない。
て、Zn5.5 〜10.0%、Mg1.5 〜2.2 %、Cu0.65〜
2.0 %、Zr0.05〜0.25%を必須成分として含み、Mn
0.08%以下およびCr0.1 %以下と、Ti0.001 〜0.1
%、V0.05〜0.25%、B0.0001〜0.08%のうちの少なく
とも1種以上を含み、残部Alおよび不可避的不純物か
らなる高強度アルミニウム合金も提案されている(特開
昭60-13047号公報) が、この合金は、例えばオートバイ
のリム材のように、張り出し加工などの冷間加工を必要
とする部材として使用するために、冷間加工性は優れて
いるものの、例えば、引張強度は600 MPa以下であ
り、強度特性において十分に満足すべきものではない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、高強度を有
するAl−Zn−Mg−Cu系合金について、とくにオ
ートバイのフロントフォーク材、硬式野球バット材など
に適用する場合において要求される疲労強度を向上させ
るために、従来合金をベースとして、合金成分の組み合
わせと強度特性との関連について多面的な実験検討を行
った結果としてなされたものであり、その目的は、押出
材として疲労強度、引張強度などの強度特性に優れ、オ
ートバイのフロントフォーク、硬式野球バットの材料と
して好適に使用することができる疲労強度に優れた高強
度アルミニウム合金押出材、および該押出材からなるオ
ートバイフロントフォークアウターチューブ材を提供す
ることにある。
するAl−Zn−Mg−Cu系合金について、とくにオ
ートバイのフロントフォーク材、硬式野球バット材など
に適用する場合において要求される疲労強度を向上させ
るために、従来合金をベースとして、合金成分の組み合
わせと強度特性との関連について多面的な実験検討を行
った結果としてなされたものであり、その目的は、押出
材として疲労強度、引張強度などの強度特性に優れ、オ
ートバイのフロントフォーク、硬式野球バットの材料と
して好適に使用することができる疲労強度に優れた高強
度アルミニウム合金押出材、および該押出材からなるオ
ートバイフロントフォークアウターチューブ材を提供す
ることにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めの本発明による疲労強度に優れた高強度アルミニウム
合金押出材の組成は、Zn:8.5〜12.0%、Mg:1.5〜3.
0 %、Cu:2.1〜3.0%およびZr:0.05 〜0.3 %を含
有し、残部Alおよび不可避的不純物からなることを第
1の特徴とする。
めの本発明による疲労強度に優れた高強度アルミニウム
合金押出材の組成は、Zn:8.5〜12.0%、Mg:1.5〜3.
0 %、Cu:2.1〜3.0%およびZr:0.05 〜0.3 %を含
有し、残部Alおよび不可避的不純物からなることを第
1の特徴とする。
【0006】また上記合金がさらにMn:0.1〜0.8 %、
Cr:0.12 〜0.30%、V:0.01 〜0.15%を含むこと、お
よびZn:8.5〜12.0%、Mg:1.5〜3.0 %、Cu:1.5〜
3.0%、Zr:0.05 〜0.3 %を含有し、さらにMn:0.1
〜0.8 %、Cr:0.12 〜0.30%のうちの1種または2種
を含み、残部Alおよび不可避的不純物からなることを
それぞれ第2、第3の特徴とする。
Cr:0.12 〜0.30%、V:0.01 〜0.15%を含むこと、お
よびZn:8.5〜12.0%、Mg:1.5〜3.0 %、Cu:1.5〜
3.0%、Zr:0.05 〜0.3 %を含有し、さらにMn:0.1
〜0.8 %、Cr:0.12 〜0.30%のうちの1種または2種
を含み、残部Alおよび不可避的不純物からなることを
それぞれ第2、第3の特徴とする。
【0007】さらにTi:0.1%以下、B:0.08 %以下の
1種または2種を含有すること、不純物としてのSiを
0.15%以下、Feを0.08%以下に制限することを、それ
ぞれ組成上の第4、第5の特徴とし、本発明によるフロ
ントフォークアウターチューブ材は、上記アルミニウム
合金の押出材からなり、表面に陽極酸化皮膜が形成され
ていることを構成上の特徴とする。
1種または2種を含有すること、不純物としてのSiを
0.15%以下、Feを0.08%以下に制限することを、それ
ぞれ組成上の第4、第5の特徴とし、本発明によるフロ
ントフォークアウターチューブ材は、上記アルミニウム
合金の押出材からなり、表面に陽極酸化皮膜が形成され
ていることを構成上の特徴とする。
【0008】本発明のアルミニウム合金押出材における
合金成分含有の意義および限定理由について説明する
と、Znは本発明のアルミニウム合金の強度を向上させ
るための最も重要な成分であり、その好ましい含有範囲
は8.5 〜12.0%である。Zn含有量が8.5 %未満では強
度向上の効果が十分ではなく、12.0%を越えて含有して
もそれ以上の強度向上が期待できない。Znのさらに好
ましい含有範囲は8.5 〜10.0%である。
合金成分含有の意義および限定理由について説明する
と、Znは本発明のアルミニウム合金の強度を向上させ
るための最も重要な成分であり、その好ましい含有範囲
は8.5 〜12.0%である。Zn含有量が8.5 %未満では強
度向上の効果が十分ではなく、12.0%を越えて含有して
もそれ以上の強度向上が期待できない。Znのさらに好
ましい含有範囲は8.5 〜10.0%である。
【0009】Mgは、Znと同様、強度向上に寄与する
重要な成分であり、好ましい含有範囲が1.5 〜3.0 %で
ある。Mg含有量が1.5 %未満では十分な強度が得られ
難く、3.0 %を越えると、ビレット鋳造時に内部応力が
発生し鋳造割れが生じ易くなる。また、変形抵抗が上昇
して押出加工性が低下するいう問題点が生じる。さらに
好ましくは1.5 〜2.5 %の範囲で含有させる。
重要な成分であり、好ましい含有範囲が1.5 〜3.0 %で
ある。Mg含有量が1.5 %未満では十分な強度が得られ
難く、3.0 %を越えると、ビレット鋳造時に内部応力が
発生し鋳造割れが生じ易くなる。また、変形抵抗が上昇
して押出加工性が低下するいう問題点が生じる。さらに
好ましくは1.5 〜2.5 %の範囲で含有させる。
【0010】Cuは、Zn、Mgと共存して合金の強度
を向上させるための重要な成分であり、合金成分として
Zn、Mg、CuおよびZrのみを含有する場合および
必須成分としてZn、Mg、Cu、Zrを含有し選択成
分としてMn、Cr、Vのうちの1種または2種以上を
含有する場合は2.1 〜3.0 %、必須成分としてZn、M
g、Cu、Zrを含有し選択成分としてMn、Crのう
ちの1種または2種を含む場合は1.5 〜3.0 %の範囲で
含有させるのが好ましい。Cu含有量が下限値未満では
強度向上の効果が十分でなく、3.0 %を越えると、変形
抵抗が上昇して押出加工性が著しく劣化する。Cuのさ
らに好ましい含有範囲は2.1 〜2.5 %である。
を向上させるための重要な成分であり、合金成分として
Zn、Mg、CuおよびZrのみを含有する場合および
必須成分としてZn、Mg、Cu、Zrを含有し選択成
分としてMn、Cr、Vのうちの1種または2種以上を
含有する場合は2.1 〜3.0 %、必須成分としてZn、M
g、Cu、Zrを含有し選択成分としてMn、Crのう
ちの1種または2種を含む場合は1.5 〜3.0 %の範囲で
含有させるのが好ましい。Cu含有量が下限値未満では
強度向上の効果が十分でなく、3.0 %を越えると、変形
抵抗が上昇して押出加工性が著しく劣化する。Cuのさ
らに好ましい含有範囲は2.1 〜2.5 %である。
【0011】Zrは、合金組織を安定化するために必要
な元素で、押出加工中あるいは押出直後の再結晶を抑制
して、押出材内部の組織を主として繊維状組織とするこ
とにより、靭性および耐応力腐食割れ性を向上させる効
果を有する。好ましい含有範囲は0.05〜0.3 %であり、
0.05%未満ではその効果が小さく、0.3 %を越えて含有
すると押出加工性が低下する。Zrのさらに好ましい含
有範囲は0.1 〜0.2 %である。
な元素で、押出加工中あるいは押出直後の再結晶を抑制
して、押出材内部の組織を主として繊維状組織とするこ
とにより、靭性および耐応力腐食割れ性を向上させる効
果を有する。好ましい含有範囲は0.05〜0.3 %であり、
0.05%未満ではその効果が小さく、0.3 %を越えて含有
すると押出加工性が低下する。Zrのさらに好ましい含
有範囲は0.1 〜0.2 %である。
【0012】本発明において、選択的に添加されるM
n、CrおよびVは、再結晶を抑制して熱間加工組織を
安定化させることにより耐応力腐食割れ性を向上させる
元素で、好ましくはMn0.1 〜0.8 %、Cr0.12〜0.30
%、V0.01〜0.15%の範囲で含有させる。これらの元素
の含有量が下限未満では耐応力腐食割れ性の向上効果が
十分でなく、これらの元素の含有量が上限を越えると、
ビレットの鋳造時に巨大晶出物が生成して鋳造割れが生
じ易くなる。
n、CrおよびVは、再結晶を抑制して熱間加工組織を
安定化させることにより耐応力腐食割れ性を向上させる
元素で、好ましくはMn0.1 〜0.8 %、Cr0.12〜0.30
%、V0.01〜0.15%の範囲で含有させる。これらの元素
の含有量が下限未満では耐応力腐食割れ性の向上効果が
十分でなく、これらの元素の含有量が上限を越えると、
ビレットの鋳造時に巨大晶出物が生成して鋳造割れが生
じ易くなる。
【0013】Ti、Bは、通常のアルミニウム合金にお
けるのと同様、本発明の合金においても鋳造組織の微細
化により鋳造性を向上させることができ、Ti0.1 %以
下、B0.08%以下の範囲で、これらのうちの1種または
2種を合金中に添加することができる。Ti、Bの含有
量がそれぞれ上限を越えると粗大晶出物が生成して強度
および伸びが低下し易くなる。
けるのと同様、本発明の合金においても鋳造組織の微細
化により鋳造性を向上させることができ、Ti0.1 %以
下、B0.08%以下の範囲で、これらのうちの1種または
2種を合金中に添加することができる。Ti、Bの含有
量がそれぞれ上限を越えると粗大晶出物が生成して強度
および伸びが低下し易くなる。
【0014】本発明において、不純物としてSiおよび
Feが多く含まれると、鋳造時に晶出物を生成し、これ
らの晶出物は、ビレットの均質化処理や溶体化処理で分
解され難く、押出材中に残存するため、押出材の靭性を
低下させる。従って、不純物としてのSiは0.15%以
下、Feは0.20%以下に限定するのが好ましい。
Feが多く含まれると、鋳造時に晶出物を生成し、これ
らの晶出物は、ビレットの均質化処理や溶体化処理で分
解され難く、押出材中に残存するため、押出材の靭性を
低下させる。従って、不純物としてのSiは0.15%以
下、Feは0.20%以下に限定するのが好ましい。
【0015】本発明のアルミニウム合金押出材は、鋳造
されたビレットを、常法により熱間で用途に応じた適宜
の断面形状に押出加工し、成形された押出材を溶体化処
理、焼入れ、時効処理することにより製造される。本発
明のアルミニウム合金押出材をオートバイのフロントフ
ォークアウターチューブに適用する場合は、耐剥離腐食
性、耐応力腐食割れ性を与えるために、熱処理後の押出
材を最終形状に成形した後陽極酸化処理を行い、押出材
(製品)の表面に陽極酸化皮膜を形成する。
されたビレットを、常法により熱間で用途に応じた適宜
の断面形状に押出加工し、成形された押出材を溶体化処
理、焼入れ、時効処理することにより製造される。本発
明のアルミニウム合金押出材をオートバイのフロントフ
ォークアウターチューブに適用する場合は、耐剥離腐食
性、耐応力腐食割れ性を与えるために、熱処理後の押出
材を最終形状に成形した後陽極酸化処理を行い、押出材
(製品)の表面に陽極酸化皮膜を形成する。
【0016】
【作用】本発明においては、特定量のZn、Mg、Cu
およびZrの含有とこれらの成分の組み合わせにより、
強度特性、とくに疲労強度が高められ、靭性や耐応力腐
食性が向上して、オートバイフロントフォークアウター
チューブ材などのオートバイ用部材、硬式野球用バット
などの特性要求を満足させることができるアルミニウム
合金押出材が得られる。選択成分としてMn、Cr、V
を添加することにより耐応力腐食割れ性をさらに向上さ
せることができる。
およびZrの含有とこれらの成分の組み合わせにより、
強度特性、とくに疲労強度が高められ、靭性や耐応力腐
食性が向上して、オートバイフロントフォークアウター
チューブ材などのオートバイ用部材、硬式野球用バット
などの特性要求を満足させることができるアルミニウム
合金押出材が得られる。選択成分としてMn、Cr、V
を添加することにより耐応力腐食割れ性をさらに向上さ
せることができる。
【0017】
【実施例】以下、本発明の実施例を比較例と対比して説
明する。 実施例1 表1に示す組成を有するアルミニウム合金を常法により
溶解し、半連続鋳造により直径150mm の押出用ビレット
を鋳造した。このビレットを450 ℃の温度で均質化処理
したのち、400 〜450 ℃の温度域に再加熱し、1m/ 分の
押出速度で直径25mmの丸棒材に熱間押出成形した。
明する。 実施例1 表1に示す組成を有するアルミニウム合金を常法により
溶解し、半連続鋳造により直径150mm の押出用ビレット
を鋳造した。このビレットを450 ℃の温度で均質化処理
したのち、400 〜450 ℃の温度域に再加熱し、1m/ 分の
押出速度で直径25mmの丸棒材に熱間押出成形した。
【0018】ついで、これらの押出棒材を、450 ℃の温
度で溶体化処理し、水焼入れを行ったのち、4 日間自然
時効させ、さらに120 ℃で5 時間、ついで150 ℃で8 時
間の2段時効処理を施すことにより試験材を作製した。
これらの試験材について、引張強さを測定し、回転曲げ
疲労特性として107 回応力振幅を求め、それらの値か
ら強度特性を評価した。結果を表2に示す、表2に示さ
れるように、本発明に従う押出材はいずれも、700 MP
aを越える引張強さと250 MPaを越える応力振幅を示
した。
度で溶体化処理し、水焼入れを行ったのち、4 日間自然
時効させ、さらに120 ℃で5 時間、ついで150 ℃で8 時
間の2段時効処理を施すことにより試験材を作製した。
これらの試験材について、引張強さを測定し、回転曲げ
疲労特性として107 回応力振幅を求め、それらの値か
ら強度特性を評価した。結果を表2に示す、表2に示さ
れるように、本発明に従う押出材はいずれも、700 MP
aを越える引張強さと250 MPaを越える応力振幅を示
した。
【0019】
【表1】
【0020】
【表2】
【0021】比較例1 表3に示す組成を有するアルミニウム合金を常法により
溶解し、半連続鋳造により直径150mm の押出用ビレット
を鋳造した。ビレットを実施例1と同一の条件で熱間押
出成形して、直径25mmの丸棒材を作製し、これらの押出
棒材を実施例1と同一の条件で熱処理することにより試
験材としたのち、実施例1と同様の方法で強度特性の評
価を行った。結果を表4に示す。なお、表3において、
本発明の条件を外れたものには下線を付した。
溶解し、半連続鋳造により直径150mm の押出用ビレット
を鋳造した。ビレットを実施例1と同一の条件で熱間押
出成形して、直径25mmの丸棒材を作製し、これらの押出
棒材を実施例1と同一の条件で熱処理することにより試
験材としたのち、実施例1と同様の方法で強度特性の評
価を行った。結果を表4に示す。なお、表3において、
本発明の条件を外れたものには下線を付した。
【0022】
【表3】
【0023】
【表4】
【0024】表4に示されるように、試験材No.8、No.9
は、それぞれZnおよびMgの含有量が少ないため、い
ずれも強度特性が劣る。試験材No.10 、No.14 は、それ
ぞれMg含有量、およびZr、Crの含有量が多過ぎる
ため、鋳造時に鋳塊割れが生じ、押出用ビレットが作製
出来なかった。試験材No.11 はCu量が少ないため、疲
労強度の向上が得られていない。試験材No.12 は、Cu
の含有量が上限を越えているため、試験材の変形抵抗が
高くなり熱間押出成形が出来なかった。試験材No.15 は
従来の7050合金で、Zn量が少ないため、十分な強度特
性が得られていない。
は、それぞれZnおよびMgの含有量が少ないため、い
ずれも強度特性が劣る。試験材No.10 、No.14 は、それ
ぞれMg含有量、およびZr、Crの含有量が多過ぎる
ため、鋳造時に鋳塊割れが生じ、押出用ビレットが作製
出来なかった。試験材No.11 はCu量が少ないため、疲
労強度の向上が得られていない。試験材No.12 は、Cu
の含有量が上限を越えているため、試験材の変形抵抗が
高くなり熱間押出成形が出来なかった。試験材No.15 は
従来の7050合金で、Zn量が少ないため、十分な強度特
性が得られていない。
【0025】実施例2、比較例2 表5に示す組成を有するアルミニウム合金を常法により
溶解し、半連続鋳造により直径260mm の押出用ビレット
を鋳造した。このビレットを450 ℃の温度で均質化処理
したのち、外径250mm 、内径44mmに内外削して環状ビレ
ットとし、400〜450 ℃の温度域に再加熱し、1m/ 分の
押出速度で、外径57mm、内径44mmの中空材に熱間押出成
形した。なお、表5において、本発明の条件を外れたも
のには下線を付した。
溶解し、半連続鋳造により直径260mm の押出用ビレット
を鋳造した。このビレットを450 ℃の温度で均質化処理
したのち、外径250mm 、内径44mmに内外削して環状ビレ
ットとし、400〜450 ℃の温度域に再加熱し、1m/ 分の
押出速度で、外径57mm、内径44mmの中空材に熱間押出成
形した。なお、表5において、本発明の条件を外れたも
のには下線を付した。
【0026】これらの中空押出材を、450 ℃の温度で溶
体化処理し、水焼入れを行ったのち、4 日間自然時効さ
せ、120 ℃で5 時間、ついで150 ℃で8 時間の2段時効
処理を施して試験材とした。得られた試験材について、
引張強さを測定するとともに、3点曲げ疲労試験を行っ
て106 回応力振幅を測定し、強度特性を評価した。結
果を表6に示す。
体化処理し、水焼入れを行ったのち、4 日間自然時効さ
せ、120 ℃で5 時間、ついで150 ℃で8 時間の2段時効
処理を施して試験材とした。得られた試験材について、
引張強さを測定するとともに、3点曲げ疲労試験を行っ
て106 回応力振幅を測定し、強度特性を評価した。結
果を表6に示す。
【0027】
【表5】
【0028】
【表6】
【0029】表6に示されるように、本発明に従う試験
材No.16 、No.17 は、引張強さ670MPa以上、106
回応力振幅230 MPa以上の優れた強度特性を示した
が、試験材No.18 はZn量は低く、試験材No.20 は従来
の7050材でZn含有量が低いため、いずれも十分な疲労
強度を示していない、試験材No.19 はZn、Mgの含有
量が上限を越えているため、鋳造割れが発生し押出用ビ
レットの作製が出来なかった。
材No.16 、No.17 は、引張強さ670MPa以上、106
回応力振幅230 MPa以上の優れた強度特性を示した
が、試験材No.18 はZn量は低く、試験材No.20 は従来
の7050材でZn含有量が低いため、いずれも十分な疲労
強度を示していない、試験材No.19 はZn、Mgの含有
量が上限を越えているため、鋳造割れが発生し押出用ビ
レットの作製が出来なかった。
【0030】実施例3、比較例3 表7に示す組成を有するアルミニウム合金を、常法によ
り溶解、半連続鋳造により造塊して押出用ビレットに鋳
造し、ビレットに対して、実施例1と同じ条件で幅50m
m、厚さ22mmの板形状断面に熱間押出成形し、実施例1
と同一の条件で熱処理を施した。
り溶解、半連続鋳造により造塊して押出用ビレットに鋳
造し、ビレットに対して、実施例1と同じ条件で幅50m
m、厚さ22mmの板形状断面に熱間押出成形し、実施例1
と同一の条件で熱処理を施した。
【0031】各押出材について、ST方向に応力腐食に
よる亀裂が進行するよう、JIS H 8711に準拠した2A試
験片形状(Cリング)に成形し、硫酸溶液中において、
常法に従い、試験材の表面に陽極酸化皮膜を形成した。
比較材として陽極酸化皮膜を形成しない試験片も作製
し、各試験材について、450 MPa(耐力の約75%)の
応力を負荷して、3.5 %の塩水交互浸漬(10分間浸漬、
50分間乾燥) による応力腐食試験を行った。さらに、応
力腐食試験用の上記各試験片について、ASTM G34-90 に
準拠した剥離腐食試験も行い、耐食性を評価した。結果
を表8に示す。
よる亀裂が進行するよう、JIS H 8711に準拠した2A試
験片形状(Cリング)に成形し、硫酸溶液中において、
常法に従い、試験材の表面に陽極酸化皮膜を形成した。
比較材として陽極酸化皮膜を形成しない試験片も作製
し、各試験材について、450 MPa(耐力の約75%)の
応力を負荷して、3.5 %の塩水交互浸漬(10分間浸漬、
50分間乾燥) による応力腐食試験を行った。さらに、応
力腐食試験用の上記各試験片について、ASTM G34-90 に
準拠した剥離腐食試験も行い、耐食性を評価した。結果
を表8に示す。
【0032】
【表7】
【0033】
【表8】 《表注》剥離腐食試験 N:腐食無し E:剥離腐食
【0034】表8に示されるように、陽極酸化皮膜を有
する試験材は優れた耐応力腐食割れ性、耐剥離腐食性を
示したが、陽極酸化皮膜を形成しない試験材No.22 、N
o.24は、耐応力腐食性が劣り、剥離腐食が生じた。
する試験材は優れた耐応力腐食割れ性、耐剥離腐食性を
示したが、陽極酸化皮膜を形成しない試験材No.22 、N
o.24は、耐応力腐食性が劣り、剥離腐食が生じた。
【0035】
【発明の効果】以上のとおり、本発明によれば、引張強
さ、疲労強度ともに優れ、オートバイのフロントフォー
ク材、硬式野球のバットの材料として好適に使用できる
アルミニウム合金押出材が提供される。押出材に陽極酸
化皮膜を形成することにより、耐応力腐食割れ性、耐剥
離腐食性が向上し、とくにオートバイフロントフォーク
アウターチューブ材として有効である。
さ、疲労強度ともに優れ、オートバイのフロントフォー
ク材、硬式野球のバットの材料として好適に使用できる
アルミニウム合金押出材が提供される。押出材に陽極酸
化皮膜を形成することにより、耐応力腐食割れ性、耐剥
離腐食性が向上し、とくにオートバイフロントフォーク
アウターチューブ材として有効である。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成7年5月31日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0033
【補正方法】変更
【補正内容】
【0033】
【表8】
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // F16F 9/16 F16F 9/32 J
Claims (6)
- 【請求項1】 Zn:8.5〜12.0%(重量%、以下同
じ)、Mg:1.5〜3.0 %、Cu:2.1〜3.0 %、およびZ
r:0.05 〜0.3 %を含有し、残部Alおよび不可避的不
純物からなることを特徴とする疲労強度に優れた高強度
アルミニウム合金押出材。 - 【請求項2】 Mn:0.1〜0.8 %、Cr:0.12 〜0.30
%、V:0.01 〜0.15%のうちの1種または2種以上を含
むことを特徴とする請求項1記載の疲労強度に優れた高
強度アルミニウム合金押出材。 - 【請求項3】 Zn:8.5〜12.0%、Mg:1.5〜3.0 %、
Cu:1.5〜3.0 %、Zr:0.05 〜0.3 %を含有し、M
n:0.1〜0.8 %、Cr:0.12 〜0.30%のうちの1種また
は2種を含み、残部Alおよび不可避的不純物からなる
ことを特徴とする疲労強度に優れた高強度アルミニウム
合金押出材。 - 【請求項4】 Ti:0.1%以下、B:0.08 %以下のうち
の1種または2種を含有することを特徴とする請求項1
〜3記載の疲労強度に優れたアルミニウム合金押出材。 - 【請求項5】 不純物としてのSiを0.15%以下、Fe
を0.20%以下に制限することを特徴とする請求項1〜4
記載の疲労強度に優れた高強度アルミニウム合金押出
材。 - 【請求項6】 請求項1〜5記載のアルミニウム合金か
らなり、表面に陽極酸化皮膜が形成されていることを特
徴とするオートバイフロントフォークアウターチューブ
材。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP12050295A JPH08295977A (ja) | 1995-04-21 | 1995-04-21 | 疲労強度に優れた高強度アルミニウム合金押出材および該押出材からなるオートバイフロントフォークアウターチューブ材 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP12050295A JPH08295977A (ja) | 1995-04-21 | 1995-04-21 | 疲労強度に優れた高強度アルミニウム合金押出材および該押出材からなるオートバイフロントフォークアウターチューブ材 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH08295977A true JPH08295977A (ja) | 1996-11-12 |
Family
ID=14787791
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP12050295A Pending JPH08295977A (ja) | 1995-04-21 | 1995-04-21 | 疲労強度に優れた高強度アルミニウム合金押出材および該押出材からなるオートバイフロントフォークアウターチューブ材 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH08295977A (ja) |
Cited By (18)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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-
1995
- 1995-04-21 JP JP12050295A patent/JPH08295977A/ja active Pending
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