JPH0829952B2 - 多孔質ガラスの製造法 - Google Patents

多孔質ガラスの製造法

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JPH0829952B2
JPH0829952B2 JP1245947A JP24594789A JPH0829952B2 JP H0829952 B2 JPH0829952 B2 JP H0829952B2 JP 1245947 A JP1245947 A JP 1245947A JP 24594789 A JP24594789 A JP 24594789A JP H0829952 B2 JPH0829952 B2 JP H0829952B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は触媒担体、酵素担体、分離膜素材のようにサ
ブミクロンからミクロンオーダーの細孔が要求される広
い範囲に利用することができる多孔質ガラスをゾル−ゲ
ル法により製造する方法に関するものである。
[従来の技術] 従来の多孔質セラミックスのうちサブミクロン以下の
極微細孔径を持つものは主としてホウケイ酸塩ガラスの
熱処理による分相現象を利用して、からみ合い分相構造
をとらせた後、片方の相を酸溶出させることにより作製
されている。
これに対し、ミクロン以上の細孔径のものはセラミッ
クス原料粉体を仮焼し熱分解させて粒子又は粒子間に開
気孔を作った後、適切な条件で焼結して作られている。
しかしながらこれらの方法ではサブミクロンから数拾ミ
クロンの範囲の揃った細孔径の多孔質セラミックスを製
造することが困難である。更に、用途により要求される
膜状、繊維状のものを作製しにくい欠点がある。このよ
うなことから最近、バルク状、膜状あるいは繊維状のい
ずれの形状のセラミックスも作製できる金属アルコキシ
ドを原料としたゾル−ゲル法が多孔質セラミックスの作
製にも適用されるようになった。
しかし、珪素アルコキシドをアルコール等の有機溶媒
中で加水分解・重合して反応溶液系のゲル化を行なった
後、生成した多孔質ゲルをその後焼成する上記の方法で
作製される多孔質ゲル体の細孔径は、数拾ナノメーター
以下と極めて小さい。そこで細孔をミクロンオーダーと
するため塩酸を多量に加えて加水分解させることも試み
られているが、細孔径分布が広くなる課題がある。
また、特開昭62−123032号公報にはシリコンエトキシ
ドのゾル液にポリ酢酸ビニルエマルジョンを添加し混合
してゲル化し焼成して多孔質ガラスを製造する方法が開
示されている。しかしながら、かかる方法により製造さ
れた多孔質ガラスの細孔径分布は広くなるという課題が
あった。
[発明が解決しようとする課題] 本発明は従来技術が有していた上記課題を解消し、細
孔径がミクロンオーダーでありその細孔径分布が狭い多
孔質セラミックの得られる製造法の提供を目的とする。
[課題を解決するための手段] 本発明は、金属アルコキシド又はそのオリゴマーと有
機高分子とを含む反応溶液を準備し、該溶液中で該金属
アルコキシド又はそのオリゴマーを加水分解・重合して
ゲルを作成し、該ゲルを焼成して多孔質ガラスを製造す
る方法であって、該有機高分子は、該金属アルコキシド
又はそのオリゴマーの溶液と相溶性を有し、該加水分解
・重合の工程で、相分離を生じ、かつ実質的に沈殿を生
じないものである多孔質ガラスの製造法を提供するもの
である。
本発明は均一に溶解した有機高分子が金属アルコキシ
ド又はのそのオリゴマーの加水分解・重合の過程で相分
離する現象を利用するものである。かかる有機高分子と
しては、金属アルコキシド又はそのオリゴマーの加水分
解により生成する溶液に均一に溶解する相溶性を有し、
該加水分解の過程で相分離を生じ、しかも沈殿を生じな
いものが使用される。
かかる特性を有する有機高分子としては適当な濃度の
水溶液となし得る水溶性有機高分子であって、金属アル
コキシド又はそのオリゴマーの加水分解により生成する
アルコキシド又はそのオリゴマーの加水分開により生成
するアルコール含有液に均一に溶解するものであればよ
い。具体的には高分子金属塩であるポリスチレンスルホ
ン酸のナトリウム塩、高分子酸であって解離してポリア
ニオンとなるポリアクリル酸等、高分子塩基であって水
溶液中でポリカオチンを生ずるポリアリルアミン及びポ
リエチレンイミン等あるいは中性高分子であって主鎖に
エーテル結合を持つポリエチレンオキシド等側鎖にγ−
ラクタムを有するポリビニルピロリドン等が好適であ
る。
金属アルコキシド又はそのオリゴマーとしてはメトキ
シ基、エトキシ基、プロポキシ基等の炭素数の少ないも
のが好ましい。また、その金属としては、最終的に形成
される酸化物の金属例えば、Si,Ti,Zr,Alが使用され
る。この金属としては1種又は2種以上であっても良
い。一方、オリゴマーとしてはアルコールに均一に溶解
分散できるものであればよく、具体的には10量体程度ま
で使用することができる。有機高分子は、金属アルコキ
シド又はそのオリゴマー1重量部に対し、0.03〜0.40重
量部の割合で混合することが好ましい。
有機高分子の量が上記範囲より多くなると、次の点で
好ましくない。即ち、ゲル化時にSiO2ポリマー相が連続
的な骨格を形成せず粒子状に析出する。一方、有機高分
子の量が上記範囲より少なくなると、有機高分子相とシ
リカポリマー相が、からみあった状態でゲル加しないた
め、均一な細孔径の連続貫通孔を有した多孔体ができな
い。有機高分子と金属アルコキシド又はそのオリゴマー
との混合に当たっては特に限定されるものではないが、
有機高分子を酸性水溶液に溶解し、この溶液と金属アル
コキシド又はそのオリゴマーとを撹拌することにより達
成される。酸性水溶液と金属アルコキシド又はそのオリ
ゴマーとを混合した後、有機高分子を添加してもよく、
金属アルコキシド又はそのオリゴマーが一部加水分解・
重合した後、有機高分子を添加することもできる。この
際使用される酸性水溶液としては、通常塩酸、硝酸等の
鉱酸0.001規定以上のものが好ましい。なお、テトラメ
トキシシラン又はそのオリゴマーを使用する場合には酸
を含有しない水溶液を使用して加水分解すると、強度の
高い多孔質ガラスが得られることがある。加水分解に当
たっては、かかる溶液を密閉容器に入れ、室温40〜80℃
で0.5〜5時間保持することにより達成される。加水分
解は当初透明な溶液が白濁して有機高分子との相分離を
生じついにゲル化する過程を経る。この加水分解過程で
有機高分子又はその重合体は分散状態にありそれらの沈
殿は実質的に生じない。
かくしてゲル化したものは、40〜80℃に数時間〜数十
時間程度放置して熟成した後、水により洗浄して有機高
分子を除去し、800〜1000℃程度で焼成して多孔質ガラ
スを得る。
本発明の目的物の細孔立体構造は、反応系の温度やpH
値、有機高分子の分子量及び含有量、その他金属アルコ
キシド又はそのオリゴマーの反応性および共存する有機
高分子の溶解度に影響を及ぼす各種条件によって変わ
る。従って、細孔立体構造の制御の手法を一律に述べる
ことは困難であるが、前述した条件が同じであれば孔径
等がほぼ同じの目的物を再現性よく提供できる。
中間物質として生成する多孔質ゲルは、そのままでこ
れを利用することも考えられるが、水中で膨潤し、また
機械的強度も小さいため、その利用は制限される。
上記の多孔質ゲルは、これを焼成すれば機械的強度の
向上したSiO2系多孔質セラミックスとなるが、有機高分
子を除去することなく焼成すると、この有機高分子の種
類によってはその分解に伴って生成する物質がSiO2のガ
ラス化を妨げる等の問題を生ぜしめる。
中間物質として生成する多孔質ゲルからの有機高分子
の除去は、乾燥前のゲルを水で洗浄することによってあ
る程度なすことができるが、洗浄過程の後に更に有機高
分子が分解あるいは燃焼する程度までゲルを十分長時間
加熱してこれを完全に除去する方が有利である。
[実施例] 以下本発明の実施例を説明する。
実施例1:有機高分子としてポリスチレンスルホン酸を用
いる場合 実施例1−1 まず高分子金属塩であるポリスチレンスルホン酸ナト
リウム(アルドリッチ製商品番号24305−1)を、1規
定硝酸水溶液5.51gに溶解して、20重量%溶液とした。
これにメタノール5mlを加え、均一溶液とした後テトラ
メトキシシラン5mlを約1分間かけて滴下し、加水分解
反応を行なった。数分攪拌した後得られた透明溶液を密
閉容器に移し、40℃の恒温槽中に保持したところ約20時
間後に固化した。固化した試料を更に数日熟成させ、60
℃で乾燥した後100℃/hの昇温速度で500℃まで加熱し
た。蒸留水でポリスチレンスルホン酸ナトリウムの分解
生成物を洗浄し、最後に800℃で2時間熱処理した。得
られた多孔質シリカガラス中には5μm程度の揃った細
孔がからみあい構造で存在した。なお、60℃で乾燥した
試料の微細構造および細孔径は、熱処理を終えた多孔質
シリカガラスのそれにほぼ一致していた。
実施例1−2 メタノール5mlを加えないこととした外は実施例1と
同様にポリスチレンスルホン酸ナトリウムの硝酸水溶液
中でテトラメトキシシランの加水分解を行なった。その
後保持条件を密閉容器中25℃で10時間以内と変え、固化
した試料を実施例1−1と同じ条件で熟成、乾燥、加
熱、洗浄、熱処理することにより多孔質ガラスの細孔径
を1μm程度に制御できた。
実施例1−3 ポリスチレンスルホン酸ナトリウムを、1規定硝酸水
溶液5.51gに溶解して、33重量%溶液とした。これにメ
タノール5mlを加えた後、テトラメトキシシラン5mlを約
1分間かけて滴下し、加水分解反応を行なった。数分攪
拌した後得られた透明溶液を密閉容器に移し、40℃の恒
温槽中に保持したところ約20時間後に固化した。固化し
た試料を実施例1−1と同じ条件で熟成、乾燥、加熱、
洗浄、熱処理することにより3μm程度の球状粒子の凝
集構造からなる多孔質シリカガラスが得られた。
実施例1−4 ポリスチレンスルホン酸ナトリウムの分子量範囲の明
確なもの((株)東ソー製、PS1;分子量1万〜3万)
を、1規定硝酸水溶液5.51gに溶解して、24.1重量%と
し、この溶液に攪拌下でテトラメトキシシラン5mlを滴
下して加水分解反応を行なった。数分攪拌した後得られ
た透明溶液を密閉容器に移し、40℃の恒温槽中に保持し
たところ約2時間以内に固化した。固化した試料を乾燥
に先立って1規定硝酸水溶液に浸漬し、ポリスチレンス
ルホン酸ナトリウムを固化体から洗い出した。この後60
℃で乾燥させた試料は、100μm程度の細孔径の絡み合
った構造からなる多孔質であった。この試料を100℃/h
の昇温速度で更に900℃まで加熱することにより、ほぼ
同様の構造を持った多孔質シリカガラスが得られた。
実施例1−5 ポリスチレンスルホン酸ナトリウムの分子量範囲の明
確なもの((株)東ソー製、PS1;分子量1万〜3万)
を、1規定硝酸水溶液5.51gに溶解して、25.0重量%と
し、この溶液に攪拌下でテトラメトキシシラン5mlを滴
下して加水分解反応を行なった。数分攪拌した後得られ
た透明溶液を密閉容器に移し、60℃の恒温槽中に保持し
たところ約1時間以内に固化した。固化した試料を乾燥
に先立って1規定硝酸水溶液に浸漬し、ポリスチレンス
ルホン酸ナトリウムを固化体から洗い出した。この後60
℃で乾燥させた試料は、0.3μm程度の細孔径の絡み合
った構造からなる多孔質であった。また、ポリスチレン
スルホン酸ナトリウムの濃度を27.5重量%まで増加する
ことにより、細孔径を約20μmまで連続的に制御するこ
とができた。乾燥した試料に所定の熱処理を行なうこと
により、ほぼ同様の構造を持った多孔質シリカガラスが
得られた。
実施例1−6 ポリスチレンスルホン酸ナトリウムの分子量範囲の明
確なもの((株)東ソー製、PS5;分子量5万〜10万)
を、1規定硝酸水溶液5.51gに溶解して、19.1重量%と
し、この溶液に攪拌下でテトラメトキシシラン5mlを滴
下して加水分解反応を行なった。数分攪拌した後得られ
た透明溶液を密閉容器に移し、40℃の恒温槽中に保持し
たところ約2時間以内に固化した。固化した試料を乾燥
に先立って1規定硝酸水溶液に浸漬し、ポリスチレンス
ルホン酸ナトリウムの分解生成物を固化体から洗い出し
た。この後60℃で乾燥させた試料は、50μm程度の細孔
径の絡み合った構造からなる多孔質であった。
また、ポリスチレンスルホン酸ナトリウムの濃度を1
6.6重量%まで減少させることにより、細孔径の大きさ
を約0.3μmまで連続的に制御することができた。同様
に、ポリスチレンスルホン酸ナトリウムの添加量を固定
して、1規定硝酸水溶液の量を6.17gまで増加すること
により、細孔径を約0.1μmまで、連続的に制御するこ
とができた。乾燥した試料に所定の熱処理を行なうこと
により、こほぼ同様の構造を持った多孔質シリカガラス
が得られた。
なお、ポリスチレンスルホン酸ナトリウム1.20g,1規
定硝酸水溶液5.51g,テトラメトキシシラン5mlよりなる
溶液から作成した多孔質ガラスについて水銀圧入法によ
り測定した細孔径の分布を第1図に●印で示す。
実施例1−7 ポリスチレンスルホン酸ナトリウムの分子量範囲の明
確なもの((株)東ソー製、PS5;分子量5万〜10万)
を、1規定硝酸水溶液5.51gに溶解して、19.1重量%と
し、この溶液に攪拌下でテトラメトキシシラン5mlを滴
下して加水分解反応を行なった。数分攪拌した後得られ
た透明溶液を密閉容器に移し、60℃の恒温槽中に保持し
たところ約1時間以内に固化した。固化した試料を乾燥
に先立って1規定硝酸水溶液に浸漬し、ポリスチレンス
ルホン酸ナトリウムを固化体から洗い出した。この後60
℃で乾燥させた試料は、0.5μm程度の細孔径の絡み合
った構造からなる多孔質であった。また、ポリスチレン
スルホン酸ナトリウムの濃度を21.4重量%まで増加させ
ることにより、細孔径を約20μmまで連続的に制御する
ことができた。同様に、ポリスチレンスルホン酸ナトリ
ウムの添加量を固定して、1規定硝酸水溶液の量を5.07
gまで減少することにより、細孔径を約20μmまで連続
的に制御することができた。乾燥した試料に所定の熱処
理を行なうことにより、ほぼ同様の構造を持った多孔質
シリカガラスが得られた。
実施例1−8 ポリスチレンスルホン酸ナトリウムの分子量範囲の明
確なもの((株)東ソー製、PS50;分子量40〜60万)
を、1規定硝酸水溶液5.51gに溶解して、14.0重量%と
し、この溶液に攪拌下でテトラメトキシシラン5mlを滴
下して加水分解反応を行なった。数分攪拌した後得られ
た透明溶液を密閉容器に移し、40℃の恒温槽中に保持し
たところ約2時間以内に固化した。固化した試料を乾燥
に先立って1規定硝酸水溶液に浸漬し、ポリスチレンス
ルホン酸ナトリウムを固化体から洗い出した。この後60
℃で乾燥させた試料は、0.3μm程度の細孔径の絡み合
った構造からなる多孔質であった。また、ポリスチレン
スルホン酸ナトリウムの濃度を13.2重量%とし、反応時
にメタノール1mlを共存させると、細孔径の大きさは約
0.5μmとなった。乾燥した試料に所定の熱処理を行な
うことにより、ほぼ同様の構造を持った多孔質シリカガ
ラスが得られた。
実施例1−9 ポリスチレンスルホン酸ナトリウムの分子量範囲の明
確なもの((株)東ソー製、PS5;分子量5〜10万)を、
1規定硝酸水溶液9.36gに溶解して、11.4重量%とし、
この溶液に攪拌下でテトラエトキシシラン7mlを滴下し
て加水分解反応を行なった。数分攪拌した後得られた透
明溶液を密閉容器に移し、60℃の恒温槽中に保持したと
ころ約2時間以内に固化した。固化した試料を乾燥に先
立って1規定硝酸水溶液に浸漬し、ポリスチレンスルホ
ン酸ナトリウムを固化体から洗い出した。この後60℃で
乾燥させた試料は、2μm程度の細孔径の絡み合った構
造からなる多孔質であった。また、ポリスチレンスルホ
ン酸ナトリウムの濃度を10.5重量%から11.8重量%まで
変化させることにより、細孔径を約0.3μm〜約15μm
まで連続的に制御することができた。同様に、ポリスチ
レンスルホン酸ナトリウムの添加量を固定して、1規定
硝酸水溶液の量を9.64gから9.09gまで変化させることに
より、細孔径を約0.5μmから約50μmまで連続的に制
御することができた。更に反応温度を40℃から80℃まで
変化させることにより、細孔径を1μm以下から数拾μ
mまで制御することができた。乾燥した試料に所定の熱
処理を行なうことにより、ほぼ同様の構造を持った多孔
質シリカガラスが得られた。
実施例2;有機高分子としてポリアクリル酸を用いる場合 実施例2−1 まず高分子酸であるポリアクリル酸の25重量%水溶液
(アルドリッチ製商品番号19205−8、分子量9万)を
蒸留水で希釈して7.4%水溶液とし、これに濃硝酸を加
えて1規定硝酸酸性とした。この溶液5.19gに攪拌下で
テトラエトキシシラン7mlを加えて加水分解反応を行な
った。数分後得られた透明溶液を密閉容器に移し、60℃
の恒温槽中に保持したところ約2時間後に固化した。固
化した試料を更に数時間熟成し、蒸留水とエタノールで
数回洗浄した後、60℃で乾燥した。乾燥した試料には3
μm程度の揃った細孔がからみあい構造で存在してい
た。なお、第2図に水銀圧入法で測定した細孔径分布を
●印で示す。上記反応溶液にはエタノールを最大5mlま
で添加して固化させると、得られる多孔質体の細孔径は
小さくなり、最小0.5μm程度までこれを連続的に制御
することができた。また、用いる1規定硝酸水溶液の量
を最小3.3gから最大16.5gまで変化させて、生成する多
孔質体の細孔径を最大約20μmから最小約0.5μmの範
囲で制御することができた。更に、ポリアクリル酸の濃
度や、反応温度を変化させても同様に細孔径を制御する
ことができた。これらの乾燥した試料を100℃/hの昇温
速度で900℃まで加熱して、この温度に2時間保持した
ところ、ほぼ同じ構造を持った多孔質シリカガラスが得
られた。
実施例2−2 まず高分子酸であるポリアクリル酸の25重量%水溶液
(アルドリッチ製商品番号19205−8;分子量9万)を蒸
留水で希釈して7.4%水溶液とした後、濃硝酸を加えて
1規定硝酸酸性とした。ポリアクリル酸0.4gと1規定硝
酸5.51gとからなるこの溶液に攪拌下でテトラメトキシ
シラン5mlを加えて加水分解反応を行なった。数分後得
られた透明溶液を密閉容器に移し、60℃の恒温槽中に保
持したとこ約2時間後に固化した。固化した試料を更に
数時間熟成し、蒸留水とエタノールで数回洗浄した後、
60℃で乾燥した。乾燥した試料には300μm程度の骨格
と骨格内に微小な細孔を含む絡み合い構造が存在してい
た。上記反応溶液にメタノールを最大5mlまで添加して
固化させると、得られる多孔質体の細孔径は小さくな
り、最小10μm程度までこれを連続的に制御することが
できた。また、メタノールを加えずに1規定硝酸水溶液
の量を最大11gまで増加させると、細孔径を最小30μm
程度まで連続的に制御することができた。これらの乾燥
した試料に所定の熱処理を行なうことによほぼ同じ構造
を持った多孔質シリカガラスが得られた。
実施例2−3 まず高分子酸であるポリアクリル酸(アルドリッチ製
商品番号18128−5;分子量25万)を1規定硝酸水溶液5.5
1gに溶解して3.50重量%とした。この溶液に攪拌下でテ
トラエトキシシラン7mlを加えて加水分解反応を行なっ
た。数分後得られた透明溶液を密閉容器に移し、80℃の
恒温槽中に保持したところ約1時間後に固化した。固化
した試料を更に数時間熟成し、蒸留水とエタノールで数
回洗浄した後、60℃で乾燥した。乾燥した試料には30μ
m程度の骨格と、骨格内に微小な細孔を含む絡み合い構
造が存在していた。上記反応溶液にはエタノールを最大
5mlまで添加して固化させると、得られる多孔質体の細
孔径は小さくなり、最小10μm程度までこれを連続的に
制御することができた。また、エタノールを加えずに1
規定硝酸水溶液の量を最大11gまで増加させると、細孔
径を最小10μm程度まで連続的に制御することができ
た。更に、ポリアクリル酸の濃度や、反応温度を変化さ
せても同様に細孔径を制御することができた。これらの
乾燥した試料に所定の熱処理を行なうことによほぼ同じ
構造を持った多孔質シリカガラスが得られた。
実施例2−4 まず高分子酸であるポリアクリル酸(アルドリッチ製
商品番号18128−5;分子量25万)を蒸留水5.0gに溶解し
て7.4重量%とした。この溶液に加水分解触媒の酸を加
えずに、攪拌下でテトラメトキシシラン5mlを加えて加
水分解反応を行なった。数分後得られた透明溶液を密閉
容器に移し、60℃の恒温槽中に保持したところ約1時間
後に固化した。固化した試料を更に数時間熟成し、蒸留
水とエタノールで数回洗浄した後、60℃で乾燥した。乾
燥した試料には0.5μm程度の揃った細孔が絡み合い構
造で存在していた。上記反応溶液にメタノールを最大2m
lまで添加して固化させると、得られる多孔質体の細孔
径は小さくなり、最小0.2μm程度までこれを連続的に
制御することができた。また、メタノールを加えずに蒸
留水の量を最小4.0gから最大6.0gまで変化させると、細
孔径を最大5μmから最小0.1μm程度まで連続的に制
御することができた。更に、ポリアクリル酸の濃度や、
反応温度を変化させても同様に細孔径を制御することが
できた。これらの乾燥した試料に所定の熱処理を行なう
ことにより、ほぼ同じ構造を持った多孔質シリカガラス
が得られた。
実施例2−5 まず高分子酸であるポリアクリル酸(アルドリッチ製
商品番号18128−5;分子量25万)を1規定硝酸5.51gに溶
解して3.50重量%とした。この溶液にあらかじめ混合・
溶解したテトラメトキシシラン5.15gおよびチタンテト
ラブトキシド(オルトチタン酸ブチル)0.515gを攪拌下
で加えて、加水分解反応を行なった。数分後得られた透
明溶液を密閉容器に移し、40℃の恒温槽中に保持したと
ころ約1時間後に固化した。固化した試料を更に数時間
熟成し、1規定硝酸とエタノールで数回洗浄した後、60
℃で乾燥した。乾燥した試料には1μm程度の揃った細
孔が絡み合い構造で存在していた。乾燥した試料をさら
に100℃/hの昇温速度で加熱し、800℃で1時間保持した
ところ、ほぼ同じ構造を持ち、X線回折法によって微結
晶析出の認められないシリカ−チタニア系多孔質ガラス
が得られた。
実施例3;有機高分子としてポリエチレンオキシド(ポリ
エチレングリコール)を用いる場合 実施例3−1 まず中性高分子であるポリエチレンオキシド(アルド
リッチ製商品番号18198−6:分子量10万)を、1規定硝
酸水溶液6.61gに溶解して13.1重量%とした。この溶液
に攪拌下でテトラエトキシシラン7mlを加えて加水分解
反応を行なった。数分後得られた透明溶液を密閉容器に
移し、40℃の恒温槽中に保持したとこ約8時間後に固化
した。固化した試料を更に数時間熟成し、蒸留水とエタ
ノールで数回洗浄した後、60℃で乾燥した。乾燥した試
料には3μm程度の揃った細孔が絡み合い構造で存在し
ていた。上記反応溶液のポリエチレングリコールの濃度
を最小12.6重量%から14.3重量%まで変化しさせると、
細孔径を最大6μmから最小0.5μm程度まで連続的に
制御することができた。さらに1規定硝酸水溶液及びエ
タノールの濃度や反応温度を変化させても同様に細孔径
を制御することができた。これらの乾燥した試料を100
℃/hの昇温速度で900℃まで加熱して、この温度に2時
間保持したところ、ほぼ同様の構造を持った多孔質シリ
カガラスが得られた。
実施例3−2 まず中性高分子であるポリエチレンオキシド(アルド
リッチ製商品番号18199−4:分子量20万)を、1規定硝
酸水溶液6.61gに溶解して13.1重量%とした。この溶液
に攪拌下でテトラエトキシシラン7mlを加えて加水分解
反応を行なった。数分後得られた透明溶液を密閉容器に
移し、40℃の恒温槽中に保持したところ約8時間後に固
化した。固化した試料を更に数時間熟成し、蒸留水とエ
タノールで数回洗浄した後、60℃で乾燥した。乾燥した
試料には1μm程度の揃った細孔が絡み合い構造で存在
していた。反応溶液中のポリエチレングリコール、1規
定硝酸水溶液及びエタノールの濃度や反応温度を変化さ
せることにより細孔径を制御することができた。これら
の乾燥した試料に所定の熱処理を行なうことにより、ほ
ぼ同様の構造を持った多孔質シリカガラスが得られた。
実施例3−3 まず中性高分子であるポリエチレングリコール(和光
純薬工業(株)製商品番号16812221:分子量4万〜6
万)を、1規定硝酸水溶液6.61gに溶解して12.6重量%
とした。この溶液に攪拌下でテトラエトキシシラン7ml
を加えて加水分解反応を行なった。数分後得られた透明
溶液を密閉容器に移し、40℃の恒温槽中に保持したとこ
ろ約8時間後に固化した。固化した試料を更に数時間熟
成し、蒸留水とエタノールで数回洗浄した後、60℃で乾
燥した。乾燥した試料には2μm程度の揃った細孔が絡
み合い構造で存在していた。反応溶液中のポリエチレン
グリコール、1規定硝酸水溶液及びエタノールの濃度や
反応温度を変化させることにより細孔径を制御すること
ができた。これらの乾燥した試料に所定の熱処理を行な
うことにより、ほぼ同様の構造を持った多孔質シリカガ
ラスが得られた。
実施例3−4 まず中性高分子であるポリエチレングリコール(林純
薬工業(株)製:分子量2万)を、1規定硝酸水溶液6.
61gに溶解して12.0重量%水溶液とした。この溶液に攪
拌下でテトラエトキシシラン7mlを加えて加水分解反応
を行なった。数分後得られた透明溶液を密閉容器に移
し、40℃の恒温槽中に保持したところ約8時間後に固化
した。固化した試料を更に拾数時間熟成し、蒸留水とエ
タノールで数回洗浄した後、60℃で乾燥した。乾燥した
試料には1μm程度の揃った細孔が絡み合い構造で存在
していた。反応溶液中のポリエチレングリコール、1規
定硝酸水溶液及びエタノールの濃度や反応温度を変化さ
せることにより細孔径を制御することができた。これら
の乾燥した試料に所定の熱処理を行なうことにより、ほ
ぼ同様の構造を持った多孔質シリカガラスが得られた。
実施例3−5 まず中性高分子であるポリエチレングリコール(林純
薬工業(株)製:分子量6000)を、1規定硝酸水溶液6.
16gに溶解して7.03重量%水溶液とした。この溶液に攪
拌下でテトラエトキシシラン7mlを加えて加水分解反応
を行なった。数分後得られた透明溶液を密閉容器に移
し、40℃の恒温槽中に保持したところ約8時間後に固化
した。固化した試料を更に拾数時間熟成し、蒸留水とエ
タノールで数回洗浄した後、60℃で乾燥した。乾燥した
試料には1μm程度の揃った細孔が絡み合い構造で存在
していた。反応溶液中のポリエチレングリコール、1規
定硝酸水溶液及びエタノールの濃度や反応温度を変化さ
せることにより細孔径を制御することができた。これら
の乾燥した試料に所定の熱処理を行なうことにより、ほ
ぼ同様の構造を持った多孔質シリカガラスが得られた。
実施例4;有機高分子としてポリビニルピロリドンを用い
る場合 実施例4−1 まず中性高分子であるポリビニルピロリドン(アルド
リッチ製商品番号85645−2:分子量1万)を、1規定硝
酸水溶液5.51gに溶解して21.4重量%とした。この溶液
に攪拌下でテトラメトキシシラン5mlを加えて加水分解
反応を行なった。数分後得られた透明溶液を密閉容器に
移し、60℃の恒温槽中に保持したところ約1時間後に固
化した。固化した試料を更に拾数時間熟成し、蒸留水と
エタノールで数回洗浄した後、60℃で乾燥した。乾燥し
た試料には3μm程度の揃った細孔が絡み合い構造で存
在していた。反応溶液中の高分子の濃度や反応温度を変
化させることによって、異なる細孔径を持つ多孔体が得
られた。これらの乾燥した試料を100℃/hの昇温速度で9
00℃まで加熱してこの温度に2時間保持したところ、ほ
ぼ同様の構造を持った多孔質シリカガラスが得られた。
実施例4−2 まず中性高分子であるポリビニルピロリドン(アルド
リッチ製商品番号85656−8:分子量4万)を蒸留水5.0g
に溶解して23.1重量%とした。この溶液に攪拌下でテト
ラメトキシシラン5mlを加えて加水分解反応を行なっ
た。数分後得られた透明溶液を密閉容器に移し、60℃の
恒温槽中に保持したところ約30分以内に固化した。固化
した試料を更に数時間熟成し、蒸留水とエタノールで数
回洗浄した後、60℃で乾燥した試料には0.3μm程度の
揃った細孔が絡み合い構造で存在していた。なお、第3
図水銀圧入法で測定した細孔径分布を示す。反応溶液中
の高分子の濃度や反応温度を変化させることによって、
異なる細孔径を持つ多孔体が得られた。これらの乾燥し
た試料に所定の熱処理を行なうことにより、ほぼ同様の
構造を持った多孔質シリカガラスが得られた。
実施例5;有機高分子としてポリアリルアミンを用いる場
合 実施例5−1 まず側鎖に第一アミンのみを有するポリアリルアミン
(日東紡績製 PAA−HCL−L:分子量8000〜11000)を、0.
5規定硝酸水溶液に溶解して11.8重量%とした。この溶
液10.51gに攪拌下でテトラメトキシシラン5mlを加え
て、加水分解反応を行なった。数分後得られた透明溶液
を密閉容易に移し、40℃の恒温槽中に保持したところ約
2時間以内に固化した。固化した試料を更に数時間熟成
し、蒸留水とエタノールで数回洗浄した後、60℃で乾燥
した。乾燥した試料には3μm程度の揃った細孔が絡み
合い構造で存在していた。反応溶液中の高分子の濃度や
反応温度を変化させることによって、異なる細孔径を持
つ多孔体が得られた。これらの乾燥した試料を100℃/h
の昇温速度で900℃まで加熱してこの温度に2時間保持
したところ、ほぼ同様の構造を持った多孔質シリカガラ
スが得られた。
実施例5−2 まず側鎖に第一アミンのみを有するポリアリルアミン
の塩酸塩(日東紡績製 PAA−HCL−H:分子量50000〜6500
0)を、0.5規定硝酸水溶液に溶解して3.67重量%とし
た。この溶液10.51gに攪拌下でテトラメトキシシラン3m
lを加えて、加水分解反応を行なった。数分後得られた
透明溶液を密閉容器に移し、60℃の恒温槽中に保持した
ところ約1時間以内に固化した。固化した試料を更に数
時間熟成し、蒸留水とエタノールで数回洗浄した後、60
℃で乾燥した。乾燥した試料には0.5μm程度の揃った
細孔が絡み合い構造で存在していた。反応溶液中の高分
子の濃度や反応温度を変化させることによって、異なる
細孔径を持つ多孔体が得られた。これらの乾燥した試料
を所定の熱処理を行なうことにより、ほぼ同様の構造を
持った多孔質シリカガラスが得られた。
実施例6;有機高分子としてポリエチレンイミンを用いる
場合 実施例6−1 まず主鎖に窒素原始を有するポリエチレンイミンの50
重量%水溶液(アルドリッチ製商品番号18197−8)を2
0重量%に希釈し、この溶液6.25gに62重量%の濃硝酸2.
54gと水1mlを加えて均一溶液とした。この溶液に攪拌下
でテトラメトキシシラン5mlを加えて、加水分解反応を
行なった。数分後得られた透明溶液を密閉容器に移し、
60℃の高温槽中に保持したところ約2時間以内に固化し
た。固化した試料を更に数時間熟成し、蒸留水とエタノ
ールで数回洗浄した後、60℃で乾燥した。乾燥した試料
には0.1μm程度の揃った細孔が絡み合い構造で存在し
ていた。反応溶液中の高分子の濃度や反応温度を変化さ
せることによって、異なる細孔径を持つ多孔体が得られ
た。これらの乾燥した試料を所定の熱処理を行なうこと
により、ほぼ同様の構造を持った多孔質シリカガラスが
得られた。
上述の実施例では、原料がテトラアルコキシシランで
あったため多孔質シリカガラスが得られたが、テトラア
ルコキシシランに少量の他の金属アルコキシドを添加し
た原料を用いれば同様にして各種のSiO2系多孔質セラミ
ックスが得られる。また、昇温速度や最高加熱温度を多
少変更しても同様な多孔質セラミックスが得られる。
[比較例] テトラエトキシシラン250mlに0.01規定の塩酸200mlを
加え攪拌した。次いでこれに10〜50重量%のポリ酢酸ビ
ニルエマルジョンを加えて分散させた。次いでこれにア
ンモニアを添加し、pH値を〜3.5〜6.6に調整した後、密
閉容器に入れ、20〜30℃で放置しゲル化させた。次いで
これを焼成し多孔質ガラスを製造した。この多孔質ガラ
スについて細孔径を測定した結果を第1図に▽印でプロ
ットした。同図から明らかなように、この細孔径は広い
範囲に分布している。
[発明の効果] 本発明によれば、サブミクロンから数拾ミクロンの範
囲の揃った細孔径を有する多孔質セラミックスを容易に
提供できる。
【図面の簡単な説明】
第1図、第2図、第3図は、細孔径分布図を示す図であ
る。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】金属アルコキシド又はそのオリゴマーと有
    機高分子とを含む反応溶液を準備し、該溶液中で該金属
    アルコキシド又はそのオリゴマーを加水分解・重合して
    ゲルを作成し、該ゲルを焼成して多孔質ガラスを製造す
    る方法であって、該有機高分子は、該金属アルコキシド
    又はそのオリゴマーの溶液と相溶性を有し、該加水分解
    ・重合の工程で、相分離を生じ、かつ実質的に沈殿を生
    じないものである多孔質ガラスの製造法。
  2. 【請求項2】前記有機高分子は、ポリスチレンスルホン
    酸ナトリウム、ポリアクリル酸、ポリアリルアミン、ポ
    リエチレンイミン、ポリエチレンオキシド又はポリビニ
    ルピロリドンである請求項(1)記載の多孔質ガラスの
    製造法。
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