JPH08301760A - 皮膚外用剤 - Google Patents

皮膚外用剤

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JPH08301760A
JPH08301760A JP11180695A JP11180695A JPH08301760A JP H08301760 A JPH08301760 A JP H08301760A JP 11180695 A JP11180695 A JP 11180695A JP 11180695 A JP11180695 A JP 11180695A JP H08301760 A JPH08301760 A JP H08301760A
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Japan
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skin
acid
compound
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Application number
JP11180695A
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English (en)
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Seishirou Fujii
誠史郎 藤井
Izumi Horii
和泉 堀井
Ritsuko Ehama
律子 江浜
Koichi Shudo
紘一 首藤
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Shiseido Co Ltd
Original Assignee
Shiseido Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 下記の式(式中、R1, R2, R3, R4, 及びR5
それぞれ独立に水素、C1-6アルキル基等を示し、X は-N
H-CO- 又は-CO-NH- を示し、R6は水素、C1-6アルキル基
等を示す)で示される化合物を含む皮膚外用剤。 【化1】 【効果】 優れた皮膚劣化防止作用を有し安定で経皮吸
収が少なく安全性が高い。また容易に代謝されるのでレ
チノイド作用による副作用が少ない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は皮膚外用剤、特に皮膚劣
化防止作用を有する皮膚外用剤に関する。
【0002】
【従来の技術】日光照射による光障害、あるいは加齢に
伴う皮膚のしわ、たるみ、つやの消失等の皮膚劣化を防
止するため、各種皮膚外用剤が用いられている。このよ
うな皮膚外用剤には、日光などの外的要因より皮膚を保
護する成分や、皮膚それ自体に作用して皮膚の活性を促
す成分などが配合されいる。後者の作用を有する有効成
分として、ビタミンA又はその誘導体が注目されてい
る。
【0003】ビタミンAの活性代謝産物であるレチノイ
ン酸(ビタミンA酸)が標的細胞の特異的レセプターに
結合して生理作用を示すことが知られており、このレセ
プター(レチノイドレセプター)に結合してレチノイン
酸様作用を示す化合物は、一般的にレチノイドと総称さ
れている。また、レチノイドは、視覚調節作用、成長促
進作用、生殖作用など種々の作用を有しており、特に、
皮膚に対して正常な分化と維持に重要な機能を果たして
いることが知られている。ビタミンAやいくつかのレチ
ノイドを含む皮膚外用剤が皮膚劣化防止の目的で局所的
に用いられることがある。しかし、実際にレチノイドに
よって皮膚の粗ぞう、乾燥化、毛孔性角質増殖等が抑制
されるかどうか、あるいは、レチノイドが皮膚劣化防止
に有効かどうかは不明である。
【0004】一方、上記の目的で使用されることがある
レチノイドは、一般に脂溶性が高いという特徴を有して
おり、外用剤として適用した場合に皮膚から体内に速や
かに吸収(経皮吸収)されてしまい、目的とする局所作
用(皮膚劣化防止作用)以外にレチノイド過剰症などの
全身的な副作用を伴う場合があった。また、これらのレ
チノイドは局所や生体内で容易に分解されず、細胞障害
による副作用を惹起する場合があり、皮膚劣化防止の目
的での適用には多くの制限があった。
【0005】一方、レチノイド作用を有する化合物とし
て、特開昭61-22047号公報、特開昭61-76440号公報に記
載された安息香酸誘導体が知られている。また、特開平
6-263702号公報、欧州特許公開第 617020-A1、及び PCT
国際公開WO 93/6086号には、レチノイド作用を有するピ
リジンカルボン誘導体が開示されている。特開平6-2637
02号公報及び欧州特許公開第 617020-A1に開示されたピ
リジンカルボン酸誘導体については、抗骨疾患剤として
の有用性も知られているが(特開平7-17854 号公報)、
上記のいずれの刊行物にもこれらの誘導体が皮膚劣化防
止作用を有することは示唆ないし教示されていない。
【0006】PCT 国際公開WO 93/6086号に開示されたピ
リジンカルボン酸誘導体については、皮膚疾患の治療に
有用であることが同刊行物に教示されているが、これら
の誘導体が皮膚劣化防止作用を有することについては示
唆ないし教示がない。また、これらのピリジンカルボン
酸誘導体は、 5,5,8,8- テトラメチル-5,6,7,8- テトラ
ヒドロナフチル基あるいは3-アダマンチルフェニル基を
有するものであり、極めて脂溶性が高いという特徴があ
る。
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、優れ
た皮膚劣化防止作用を有する皮膚外用剤を提供すること
にある。より具体的には、レチノイン酸作用を有する化
合物を有効成分として含み、細胞障害性が軽減された上
記皮膚外用剤を提供することが本発明の目的である。ま
た本発明の別の目的は、優れた皮膚劣化防止作用を有
し、かつ、レチノイド過剰性などの全身的な副作用のな
い皮膚外用剤を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者は上記の課題を
解決すべく鋭意努力した結果、レチノイン酸様の活性を
有する下記式のニコチン酸誘導体が、極めて優れた皮膚
劣化防止作用を有していることを見いだした。また本発
明者らは、これらの化合物が比較的親水性であり、経皮
吸収性がほとんどないという特徴を有していること、並
びに、皮膚や生体内で容易に分解されるので局所的及び
全身的な細胞障害性が著しく軽減されていることを見出
した。本発明は上記の知見を基にして完成されたもので
ある。
【0008】すなわち本発明は、下記式:
【化2】 (式中、R1 , R2, R3, R4, 及びR5はそれぞれ独立に水
素、C1-6アルキル基、水酸基、ハロゲン原子又はC1-6
ルコキシ基を示し、X は-NH-CO- 又は-CO-NH- を示し、
R6は水素、C1-6アルキル基、水酸基、ハロゲン原子、又
はC1-6アルコシキ基を示す)で示される化合物を含む皮
膚外用剤を提供するものである。
【0009】上記本発明の好ましい態様によれば、皮膚
劣化防止作用を有する上記皮膚外用剤;上記化合物が実
質的に経皮吸収されない化合物である上記の皮膚外用
剤;及び、局所的及び/又は全身的細胞障害性が軽減さ
れた上記の皮膚外用剤が提供される。また、本発明の別
の態様によれば、上記の化合物を有効成分として含む外
用の皮膚劣化防止剤が提供される。
【0010】本発明の皮膚外用剤に含まれる上記化合物
において、R1 , R2, R3, R4, 及びR5は、それぞれ独立
に、水素、C1-6アルキル基、水酸基、ハロゲン原子又は
C1-6アルコキシ基を示す。C1-6アルキル基としては、直
鎖または分枝アルキル基のいずれを用いてもよく、より
具体的には、メチル基、エチル基、n-プロピル基、イソ
プロピル基、n-ブチル基、sec-ブチル基、tert- ブチル
基、n-ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、
又はn-ヘキシル基などを用いることができる。これらの
うち好ましくは、エチル基、イソプロピル基、またはte
rt- ブチル基を用いることができる。C1-6アルコキシ基
としては、直鎖または分枝アルコキシ基のいずれを用い
てもよく、より具体的には、メトキシ基、エトキシ基、
n-プロポキシ基、イソプロポキシ基、n-ブトキシ基、se
c-ブトキシ基、tert- ブトキシ基などを用いることがで
きる。ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、
臭素原子、またはヨウ素原子のいずれを用いてもよい。
【0011】このような化合物のうち、例えば、上記R1
, R2, R3, R4, 及びR5から選ばれる隣接又は非隣接の2
つの置換基が同一又は異なるアルキル基である化合物
は、本発明の外用剤の成分として好ましい化合物であ
る。例えば、R2とR3,またはR2とR4がともにアルキル基
である化合物が好ましい。このような化合物のうち、ア
ルキル基がエチル基、イソプロピル基、または tert-ブ
チル基である化合物がより好ましく、R2及びR3がともに
エチル基である化合物、R2及びR4がともにtert- ブチル
基である化合物が特に好ましい。
【0012】R6は水素原子、C1-6アルキル基、水酸基、
ハロゲン原子、又はC1-6アルコシキ基を示す。C1-6アル
キル基、ハロゲン原子、又はC1-6アルコシキ基としては
上記のものを用いることができる。R6は、ピリジン環の
2-位, 5-位, 又は6-位の任意の位置に置換することがで
きる。これらのうち、R6が水素原子である化合物が好ま
しい。
【0013】より具体的にいうと、本発明の皮膚外用剤
の成分としては、6-(3,4- ジエチルフェニルカルバモイ
ル)ニコチン酸;6-(3,4- ジエチルフェニルカルボキサ
ミド)ニコチン酸;6-(3,5- ジ -t-ブチルフェニルカル
バモイル)ニコチン酸;又は6-(3,5- ジ -t-ブチルフェ
ニルカルボキサミド)ニコチン酸などの化合物が好まし
いが、本発明の皮膚外用剤の成分は、これらの好ましい
化合物に限定されることはない。なお、本発明の皮膚外
用剤には、上記の化合物の1種あるいは2種以上を組み
合わせて用いることが可能である。また、上記の化合物
の任意の塩基付加塩や任意の水和物を用いてもよい。塩
基付加塩としては、例えば、ナトリウム塩、カリウム
塩、カルシウム塩、マグネシウム塩などの金属塩や、ア
ンモニウム塩、有機アミン塩などを用いることができ
る。
【0014】本発明の皮膚外用剤における上記化合物の
配合量は特に限定されず、化合物の種類や適用目的、皮
膚の状態などにより適宜増減することができるが、一般
的には、皮膚外用剤全量中 0.005〜5.0 重量%、好まし
くは 0.05 〜1.0 重量%である。なお、一般的には、上
記化合物の配合量が0.005 重量%未満では効果は十分で
ない場合があり、また、5.0 重量%を越えて配合しても
皮膚劣化防止効果の増強は見られない場合があるので、
配合量が極端に上記の範囲を逸脱することは好ましくな
い。
【0015】上記化合物の一部は公知の化合物であり、
例えば、特開平6-263702号公報及び欧州特許公開第 617
020-A1に記載された方法により容易に製造可能である。
また、新規化合物については、本明細書の実施例に記載
された方法や上記の刊行物に記載された方法に従って、
あるいはそれらに加えて、さらに特開平7-17854 号公報
及びPCT 国際公開WO 93/6086号などの刊行物に記載され
た方法を参照することにより、当業者に容易に製造可能
である。
【0016】本発明の皮膚外用剤には、上記の化合物の
他、通常の化粧品や医薬品、医薬部外品等の皮膚外用剤
に用いられる他の成分、例えば、リボフラビン、酪酸リ
ボフラビン、フラビンアデニンジヌクレチド等のビタミ
ンB2類;ピリドキシン塩酸塩、ピリドキシンジオクタノ
エート等のビタミンB6類;L-アスコルビン酸、L-アスコ
ルビン酸ジパルミチン酸エステル、L-アスコルビン酸-2
- 硫酸ナトリウム等のビタミンC 類;パントテン酸カル
シウム、D-パントテニルアルコール、パントテニルエチ
ルエーテル、アセチルパントテニルエチルエーテル等の
パントテン酸類;エルゴカルシフェロール、コレカルシ
フェロール等のビタミンD 類;ニコチン酸、ニコチン酸
アミド、ニコチン酸ベンジル等のニコチン酸類;
【0017】α−トコフェロール、酢酸トコフェロー
ル、ニコチン酸 DL-α−トコフェロール、コハク酸 DL-
α−トコフェロール等ノビタミンE 類;ビタミンP 、ビ
オチン等のビタミン類;グリシン、アラニン、バリン、
ロイシン、イソロイシン、セリン、スレオニン、アスパ
ラギン酸及びその塩、グルタミン酸及びその塩、リジ
ン、アルギニン、システイン、シスチン、メチオニン、
フェニルアラニン、チロシン、ヒスチジン、トリプトフ
ァン、プロリン、N-バルミトイル L- アスパラギン酸ジ
エチル、N-ヤシ油脂肪酸 -L-グルタミン酸ナトリウム等
のN-アシル酸性アミノ酸塩、ヤシ油脂肪酸サルコシント
リエタノールアミン、ラウロイルメチル−β−アラニン
ナトリウム等のアシル中性アミノ酸塩、ピロリドンカル
ボン酸及びその塩、POE(40) 硬化ヒマシ油モノピログル
タミン酸モノイソステアリン酸ジエステル、N-ヤシ油脂
肪酸 -L-アルギニンエチルエステル-DL-ピロリドンカル
ボン酸塩等のアミノ酸及びアミノ酸誘導体;
【0018】アボガド油、パーム油、ピーナッツ油、牛
脂、コメヌカ油、ホホバ油、月見草油、カルナバロウ、
ラノリン、流動パラフィン、スクワラン、パルミチン酸
イソステアリル、イソステアリルアルコール、トリ -2-
エチルヘキサン酸グリセリン等の油分;グリセリン、ソ
ルビトール、ポリエチレングリコール、1,3-ブチレング
リコール、コラーゲン、ヒアルロン酸、コンドロイチン
硫酸、デキストラン硫酸ナトリウム等の保湿剤;エリソ
ルビン酸ナトリウム、パラヒドロキシアニソール等の酸
化防止剤;ステアリル硫酸ナトリウム、セチル硫酸ジエ
タノールアミン、セチルトリメチルアンモニウムサッカ
リン、イソステアリン酸ポリエチレングリコール、アラ
キン酸グリセリル、ジグリセリンジイソステアレート、
リン脂質等の界面活性剤;エチルパラベン、ブチルパラ
ペン等の防腐剤;
【0019】グリチルリチン酸誘導体、グリチルレチン
酸誘導体、サリチル酸誘導体、ヒノキチオール、酸化亜
鉛、アラントイン等の消炎剤;胎盤抽出物、グルタチオ
ン、ユキノシタ抽出物等の美白剤;オウバク、オウレ
ン、シコン、シャクヤク、センブリ、バーチ、セージ、
ビワ、ニンジン、アロエ、ゼニアオイ、アイリス、ブド
ウ、ヨクイニン、ヘチマ、ユリ、サフラン、センキュ
ウ、ショウキョウ、オトギリソウ、オノニス、ローズマ
リー、ニンニク等の抽出物;ローヤルゼリー、感光素、
コレステロール誘導体、幼牛血抽出物等の賦活剤;γ−
オリザノール等の血行促進剤;硫黄、チアントール等の
抗脂漏剤;カルボキシビニルポリマー、カルボキシメチ
ルセルロース、カルボキシヒドロキシプロピルセルロー
ス等の増粘剤;香料;水;アルコール;チタンイエロ
ー、カーサミン、ベニバナ赤等の色剤;又は、ポリエチ
レン、ナイロン等の樹脂粉末等を必要に応じて適宜配合
することができる。
【0020】本発明の皮膚外用剤には、皮膚疾患の予防
や治療に有用な医薬の有効成分及び/又は光障害の防止
に有用な紫外線吸収剤等を配合してもよい。このような
医薬の有効成分としては、例えば、ステロイド系化合物
や抗生物質などを挙げることができる。紫外線吸収剤と
しては、例えば、パラメトキシケイ皮酸 -2-エトキシエ
チル、パラメトキシケイ皮酸イソプロピル、ジイソプロ
ピルケイ皮酸エステル、パラメトキシケイ皮酸エチルヘ
キシル、ジパラメトキシケイ皮酸モノ -2-エチルヘキサ
ン酸グリセリル、メトキシケイ皮酸オクチル等のケイ皮
酸紫外線吸収剤;ブチルメトキシベンゾイルメタン、4-
tert- ブチル-4´−メトキシ -ジベンゾイルメタン等の
ベンゾイルメタン系紫外線吸収剤;グリセリル−モノ -
2-エチルヘキサノイル−ジ−パラメトキシベンゾフェノ
ン、 2,2´- ジヒドロキシ -4-メトキシベンゾフェノ
ン、 2,2´- ジヒドロキシ-4,4´- ジメトキシベンゾフ
ェノン、2-ヒドロキシ -4-メトキシベンゾフェノン、2-
ヒドロキシ -4-メトキシベンゾフェノン -5-スルホン酸
ナトリウム等のベンゾフェノン系紫外線吸収剤;
【0021】オルトアミノ安息香酸メチル、パラジメチ
ルアミノ安息香酸 -2-エチルヘキシル、パラジメチルア
ミノ安息香酸オクチル等の安息香酸系紫外線吸収剤;グ
リセリルパラアミノベンゾエート、アミル−パラ−ジメ
チルアミノベンゾエート、エチル -4- ビスヒドロキシ
プロピルアミノベンゾエート等のベンゾエート系紫外線
吸収剤;2-エチルヘキシル -2-シアノ-3,3´- ジフェニ
ルアクリレート、ジガロイルトリオレエート、サリチル
酸 -2-エチルヘキシル、サリチル酸ホモメチル、グアイ
アズレン、ウロカニン酸等のその他の紫外線吸収剤など
を用いることができる。
【0022】本発明の皮膚外用剤は、日光照射による光
障害、加齢に伴う皮膚のしわ、たるみ、つやの消失等の
皮膚劣化を防止する作用を有している。従って、本発明
の皮膚外用剤を日常的な皮膚の手入れや日光照射後に適
用することにより、皮膚の劣化を防止することができ、
若々しい健康な皮膚の状態を維持することが可能であ
る。なお、本発明の皮膚外用剤の剤形は特に限定され
ず、例えば化粧水等の可溶化系、乳液、クリーム等の乳
化系、あるいは軟膏、分散剤、エアゾール状等の剤形を
とることができる。使用方法は特に限定されないが、例
えば、クリーム剤などの剤形の場合には、適量を指でと
って顔や手に薄く満遍なく塗布し、好ましくはマッサー
ジなどによって皮膚に擦り込めばよい。以下、本発明を
実施例によりさらに具体的に説明するが、本発明はこれ
らの実施例に限定されることはない。
【0023】
【実施例】
(1) 化合物の製造 例1: 6-(3,4- ジエチルフェニルカルバモイル)ニコ
チン酸 濃硫酸 8.1 ml 及び硝酸 (d=1.42) 5.16 ml の混合液を
1,2- ジエチルベンゼン 9.96 g (74.3 mmol) 中に0℃
で滴下し、同温度で2時間反応させた。反応液を氷中に
注入し、エーテルで抽出した。有機層を水で3回、飽和
重曹水、飽和食塩水の順に洗浄し、脱水後に溶媒を留去
した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーによ
り精製し(富士シリシア, BW-820MH, 500 g ;展開溶媒
n- ヘキサン/塩化メチレン=19/1)、3,4-ジエチルニト
ロベンゼン 7.8 gを得た(収率:58.6%)。上記3,4-ジエ
チルニトロベンゼン 6 g (36 mmol)及び 5% Pd/c 0.6 g
をエタノール 100 ml 中に加え、常温、常圧で接触還元
した。触媒を濾去した後、溶媒を留去して3,4-ジエチル
アミノベンゼン 4.89 g を得た(収率:91.2%)。
【0024】無水ベンゼン 500 ml 及びチオニルクロラ
イド 77 ml中に3-メトキシカルボニルピリジン-2- カル
ボン酸 4.62 g (25 mmol) を加え、還流下で6時間反応
させた。溶媒を留去し、残渣に無水ベンゼン 100 ml を
加えてチオニルクロライドを共沸濃縮(3回)した。残
渣に無水ベンゼン 385 ml を加えて溶解し、この溶液に
3,4- ジエチルアミノベンゼン 4.5 g (25 mmol)を乾燥
ピリジン 19.2 ml及び無水ベンゼン 385 ml に溶解して
室温で滴下混合し、アルゴン気流下で3時間反応させ
た。反応液を氷水 1925 ml中に加え、2 N HCl 77 ml を
加えてよく攪拌し、酢酸エチル1.2 リットルで3回抽出
した。有機層を飽和食塩水 1.2リットルで洗浄した後、
硫酸マグネシウムで乾燥して濃縮乾固した。残渣をシリ
カゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し(富士シ
リシア, BW-820MH, 500 g ;展開溶媒 酢酸エチル/n-
ヘキサン= 1/3)、粗生成物 7.57 g を得た。得られた生
成物をn-ヘキサン/酢酸エチルから再結晶して、6-(3,4
- ジエチルフェニルカルバモイル)ニコチン酸メチル
6.35 g を得た(収率:81.4%)。
【0025】6-(3,4- ジエチルフェニカルバモイル)ニ
コチン酸メチル 6 g (19.2 mmol)をメタノール 1リット
ルに溶解し、2 N NaOH 200 ml を加えて室温で12時間反
応させた。反応液を 0.5 N HCl 1.2リットル中に加え、
酢酸エチル 1.2リットルで3回抽出した。有機層を飽和
食塩水 1.2リットルで洗浄した後、硫酸マグネシウムで
乾燥し、溶媒留去した。残渣を酢酸エチル/エタノール
から再結晶して6-(3,4- ジエチルフェニルカルバモイ
ル)ニコチン酸 2.9 gを得た(収率:50.7%)。 淡黄色針状晶,mp 174-176℃1 H NMR (400 MHz, DMSO-d6, 30℃) δ: 10.57(s,1H),
9.16(d,1H,J=2Hz), 8.50(dd,1H,J=2Hz,8Hz), 8.25(d,J=
8Hz), 7.71(d,1H,J=2Hz), 7.67(dd,1H,J=2Hz, 8Hz), 7.
14(d,J=8Hz), 2.61(m,4H), 1.19(t,3H,J=7.5Hz), 1.16
(t,3H,J=7.5Hz) 元素分析 (C17H18N2O3): 理論値 C 68.44 ; H 6.08 ;
N 9.39 ;実測値 C 68.70 ; H 6.11 ; N 9.41
【0026】例2: 6-(3,4-ジエチルフェニルカルボキ
サミド)ニコチン酸 塩化アルミニウム (AlCl3) 11.4 g (62.2 mmol) のニト
ロメタン溶液 (60 ml)に、塩化アセチル 6.44 g (82.0
mmol) 及び 1,2- ジエチルベンゼン 9.50 g (70.8 mmo
l) のニトロメタン溶液 (60 ml)を0℃で1時間かけて
滴下混合した。反応液を室温で2時間攪拌し、氷水 150
ml に注入した。この混合物に酢酸エチル150 ml を加
え、セライトで濾過し、水層を酢酸エチル (100 ml) で
抽出した。酢酸エチル層を集めて、水、飽和重曹水、
水、飽和食塩水(各 100 ml)で順次洗浄した後、硫酸ナ
トリウムで乾燥して溶媒を留去した。残査を真空蒸留(b
p 95℃/1.2 mmHg)して3,4-ジエチルアセトフェノン 12.
0 g を得た(収率:96%)。
【0027】3,4-ジエチルアセトフェノン 11.0 g (62
mmol) のジオキサン (160 ml) 溶液に 5 % NaOCl水溶液
(275 ml) 及び 25 % NaOH水溶液 (33 ml)の混液を滴下
混合し、50〜60℃で2時間反応させた。反応液を冷却し
て氷水 1リットルに注入し、NaHSO3を加えた後、濃塩酸
で pH 3 に調整した。この混合物を酢酸エチル(750 ml,
500 ml)で抽出した。酢酸エチル層を水、飽和食塩水
(各 500 ml)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥して溶媒
を留去した。得られた粗生成物 11.0 g をn-ヘキサン 1
20 ml から再結晶して3,4-ジエチル安息香酸 10.2 g を
得た(収率:92%)。
【0028】3,4-ジエチル安息香酸 6.5 g(36.5 ml)の
無水ベンゼン(200 ml)溶液にチオニルクロライド 28 ml
を加え、還流下5時間反応させた。反応液を濃縮後、無
水ベンゼン 50 mlで2回置換して濃縮した。残渣に乾燥
THF 25 mlを加えて溶解し、この溶液を 6- アミノニコ
チン酸メチルエステル 5.55 g(36.5 ml)及びトリエチル
アミン 4.61 g(4.56 mmol)の乾燥 THF溶液(300 ml)に室
温で滴下混合した。反応液を室温で3時間攪拌した。反
応液を濃縮し、酢酸エチル(150 ml)および水(100 ml)を
加えた。水層を酢酸エチルで抽出し(50 ml×2)、酢酸エ
チル層を水、飽和食塩水(各 100 ml)で洗浄し、硫酸ナ
トリウムで乾燥して溶媒を留去した。残渣をシリカゲル
カラムクロマトグラフィーで精製し(BW-820MH, 300 g
;展開溶媒 塩化メチレン/酢酸エチル=15/1)、9.0 g
の6-(3,4- ジエチルフェニルカルボキサミド)ニコチ
ン酸メチルおよびジアミド体の混合物を得た。
【0029】この混合物をメタノール(650 ml)に溶解
し、濃塩酸(20 ml) を加えて55℃で 2.5時間反応させ
た。反応液を濃縮し、飽和重曹水(400 ml)および塩化メ
チレン(200 ml)を加え、水層を塩化メチレンで抽出した
(150 ml, 100 ml)。塩化メチレン層を水で洗浄し、硫酸
ナトリウムで乾燥して溶媒を留去した。残渣をシリカゲ
ルカラムクロマトグラフィーで精製し(BW-820MH, 250
g ;展開溶媒 ベンゼン/アセトン=30/1)し、5.5 g の
粗生成物を得た。この生成物をn-ヘキサン(100 ml)から
再結晶して、6-(3,4- ジエチルフェニルカルボキサミ
ド)ニコチン酸メチル4.7 gを得た(収率:41%)。
【0030】6-(3,4- ジエチルフェニルカルボキサミ
ド)ニコチン酸メチル 4.7 g(15 mmol) をメタノール(9
00 ml)に溶解し、2 N NaOH 170 ml を加えて室温で12時
間反応させた。反応液を 0.5 N HCl(1270 ml) 中に加
え、酢酸エチルで抽出した(6 リットル, 2 リット
ル)。有機層を飽和食塩水 (2 リットル) で洗浄した
後、硫酸ナトリウムで乾燥して溶媒留去した。残渣をク
ロロホルム/エタノール=1/1 (720 ml) から再結晶し
て、6-(3,4- ジエチルフェニルカルボキサミド)ニコチ
ン酸2.4 gを得た(収率:54%)。 無色針状晶,mp 294-295℃1 H NMR (400 MHz, DMSO-d6, 30℃) δ: 11.02(s,1H),
8.88(m,1H), 8.32(br d,1H,J=8Hz), 8.30(dd,1H,J=2Hz,
8.8Hz), 7.88(d,1H,J=2Hz), 7.82(dd,1H,J=2Hz,8Hz),
7.30(d,1H,J=8Hz), 2.69(q,4H,J=7.5Hz), 1.23(t,3H,J=
7.5Hz), 1.19(t,3H,J=7.5 Hz)z 元素分析 (C17H18N2O3): 理論値 C 68.44 ; H 6.08 ;
N 9.39 ;実測値 C 68.25 ; H 6.08 ; N 9.10
【0031】例3: 6-(3,5-ジ-tert-ブチルフェニルカ
ルボキサミド)ニコチン酸 3,5-ジ-tert-ブチル安息香酸(1,800 mg)、チオニルクロ
ライド(3 ml)、及び無水ベンゼン (20 ml)の混合物を6
時間還流した。溶媒及び過剰のチオニルクロライドを減
圧留去した。残渣を無水ベンゼン (15 ml)に溶解し、6-
アミノニコチン酸メチル(500 mg)、トリエチルアミン(3
ml)、無水ベンゼン (10 ml)の混合物を加えて室温で一
晩反応させた。反応液を水にあけ、酢酸エチルで抽出し
た。有機層を水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、溶
媒を留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフ
ィーで精製して 6-(3,5-ジ-tert-ブチルフェニルカルボ
キサミド)ニコチン酸メチルおよびジアシル体の混合物
(770 mg)を得た。この混合物をメタノール (30 ml)に溶
解し、濃塩酸 (1 ml) を加えて3時間還流した。溶媒を
留去し、残渣に塩化メチレン及び 1 N重曹水を加えた。
有機層を水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥して溶媒を
留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー
で精製して 6-(3,5-ジ-tert-ブチルフェニルカルボキサ
ミド)ニコチン酸メチルを得た。
【0032】6-(3,5-ジ-tert-ブチルフェニルカルボキ
サミド)ニコチン酸メチル(93 mg)をメタノール (10 m
l)に加熱溶解した。2 N NaOH (2 ml) を加え、反応液を
室温下で一晩攪拌した。反応液に 2 N HClを加えて酸性
にした後、溶媒を留去した。残渣に酢酸エチル及び水を
加え、有機層を分離して飽和食塩水で洗浄し、硫酸ナト
リウムで乾燥して溶媒を留去した。残渣をメタノール/
酢酸エチルから再結晶して、6-(3,5- ジ-tert-ブチルフ
ェニルカルボキサミド)ニコチン酸を得た。 無色プリズム晶,mp> 300℃1 H NMR (400 MHz, DMSO-d6, 30℃) δ: 11.27(s,1H),
8.89(d,1H,J=2.2Hz), 8.34(d,1H,J=8.4Hz), 8.31(dd,1
H,J=2Hz, 8.5 Hz), 7.87(d,1H,J=1.5Hz), 7.63(brt,1
H), 1.34(s,18H) 元素分析 (C21H26N2O3): 理論値 C 71.16 ; H 7.39 ;
N 7.90 ;実測値 C 71.19 ; H 7.66 ; N 7.88
【0033】例4: 6-(3,5-ジ-tert-ブチルフェニルカ
ルバモイル)ニコチン酸 5-メトキシカルボニルピリジン-2- カルボン酸(14 g)を
ベンゼン(120 ml)に溶解し、チオニルクロライド(85 m
l) を加えて4時間還流した。溶媒を留去し、残渣に無
水ベンゼンを加えてチオニルクロライドを留去して酸ク
ロリドを得た。上記の酸クロリドのベンゼン溶液 (170
ml) を3,5-ジ-tert-ブチルアニリン(14.9g)のピリジン
(62 ml)-ベンゼン(100 ml)溶液に20℃で滴下し、3時間
反応を行った。反応液を氷水(120 ml)にあけ、1N HCl
(57 ml)を加えて酢酸エチル(60 ml)で2回抽出した。有
機層を0.5 N HCl (150 ml)、飽和食塩水 (150 ml×2
回) で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで脱水した。
活性炭(850 mg)で処理して溶媒を留去し 26.8 g の残渣
を得た。n-ヘキサンと酢酸エチルの混合溶媒から再結晶
して 22.5 g のエステル体を得た。
【0034】上記のエステル体をメタノール (280 ml)
に懸濁して20℃以下で 2 N NaOH (125 ml)を添加し、室
温で6時間反応させた。20℃以下で 1.5 N HCl (150 m
l) を加え、析出した結晶を酢酸エチル 1.5リットルで
抽出した。洗浄後、酢酸エチルを留去し、残渣を酢酸エ
チル−エタノールから再結晶して、 6-(3,5-ジ-tert-ブ
チルフェニルカルバモイル)ニコチン酸 14.7 g を得
た。 m.p. 288-289.5℃
【0035】 (2) 皮膚外用剤の製造例 例1:化粧水 6-(3,4- ジエチルフェニルカルバモイル)ニコチン酸 0.05 2-ヒドロキシ -4-メトキシベンゾフェノン -5-スルホン酸ナトリウム 0.1 酢酸トコフェノール 0.01 グリセリン 4.0 1,3-ブチレングリコール 4.0 エタノール 8.0 ポリオキシエチレン(60)硬化ヒマシ油 0.5 メチルパラペン 0.2 クエン酸 0.05 クエン酸ソーダ 0.1 香料 0.05 精製水 残余
【0036】精製水に2-ヒドロキシ -4-メトキシベンゾ
フェノン -5-スルホン酸ナトリウム、クエン酸、クエン
酸ソーダ、グリセリン、1,3-ブチレングリコールを溶解
する。別に6-(3,4- ジエチルフェニルカルバモイル)ニ
コチン酸、エタノールにポリオキシエチレン(60)硬化ヒ
マシ油、酢酸トコフェノール、香料、メチルパラペンを
溶解し、この溶液を上記の水溶液に加えて、濾過して化
粧水を得た。
【0037】 例2:クリーム セトステアリルアルコール 3.5 スクワラン 40.0 ミツロウ 3.0 還元ラノリン 5.0 エチルパラベン 0.3 ポリオキシエチレン(20) ソルビタンモノパルミチン酸エステル 2.0 ステアリン酸モノグリセリド 2.0 N-ステアロイルグルタミン酸ナトリウム 0.5 2-ヒドロキシ -4-メトキシベンゾフェノン 0.5 メトキシケイ皮酸オクチル 1.0 酢酸レチノール 2.0 月見草油 0.05 香料 0.03 6-(3,4- ジエチルフェニルカルボキサミド)ニコチン酸 0.1 1,3-ブチレングリコール 5.0 ポリエチレングリコール1500 5.0 精製水 残余
【0038】セトステアリルアルコール、スクワラン、
ミツロウ、還元ラノリン、エチルパラベン、ポリオキシ
エチレン(20)ソルビタンモノパルミチン酸エステル、ス
テアリン酸モノグリセリド、N-ステアロイルグルタミン
酸ナトリウム、2-ヒドロキシ-4-メトキシベンゾフェノ
ン、メトキシケイ皮酸オクチル、酢酸レチノール、月見
草油、6-(3,4- ジエチルフェニルカルボキサミド)ニコ
チン酸を加熱溶解し、別個に 75 ℃に加温した1,3-ブチ
レングリコール、ポリエチレングリコール1500とともに
精製水に攪拌しながら加えた。ホモミキサー処理し乳化
粒子を細かくした後、攪拌しながら急冷してクリームを
得た。
【0039】 例3:乳液 6-(3,5- ジ-tert-ブチルフェニルカルバモイル) ニコチン酸 0.2 パラジメチルアミノ安息香酸 -2-エチルヘキシル 0.1 ジパラメトキシケイ皮酸モノ -2-エチルヘキシル 0.2 ステアリン酸 1.5 セチルアルコール 0.5 ミツロウ 2.0 ポリオキシエチレン(10)モノオレイン酸エステル 2.0 L-アルギニン 0.3 L-グルタミン酸Na 0.02 PCA-Na 0.05 ヒアルロン酸Na 0.01 プロピレングリコール 5.0 グリセリン 3.0 エタノール 3.0 エチルパラベン 0.3 香料 0.03 カルボキシビニルポリマー 0.12 精製水 残余
【0040】エタノールに香料を加えて溶解した(アル
コール相)。一方、精製水にL-アルギニン、L-グルタミ
ン酸Na、PCA-Na、ヒアルロン酸Na、プロピレングリコー
ル、グリセリン、カルボキシビニルポリマーを加えて加
熱溶解して 70 ℃に保った(水相)。さらに、他の成分
を混合して加熱溶解して 70 ℃に保った(油相)。水相
に油相を加えて予備乳化を行い、ホモミキサーで均一に
乳化した。この混合物に攪拌しながらアルコール相を加
え、その後攪拌しながら 30 ℃に冷却して乳液を得た。
【0041】 例4:フォームマスク 6-(3,5- ジ-tert-ブチルフェニルカルボキサミド)- ニコチン酸 0.02 4-tert- ブチル-4'-メトキシ−ジベンゾイルメタン 0.5 ステアリン酸 1.0 ベヘニル酸 1.0 自己乳化型モノステアリン酸グリセリン 1.5 モノステアリン酸ポリオキシエチレン(5) グリセリン 2.5 バチルアルコール 1.5 香料 0.05 グリセリン 5.0 1,3-ブチレングリコール 5.0 ポリエチレングリコール1500 3.0 メチルパラベン 0.1 水酸化カリウム 0.15 精製水 残余 液化石油ガス 6.0 ジメチルエーテル 2.0
【0042】精製水にグリセリン、1,3-ブチレングリコ
ール、ポリエチレングリコール1500、メチルパラベン、
水酸化カリウムを加え、70℃に加熱溶解した。この溶液
に液化石油ガス、ジメチルエーテルを除く他の成分を加
熱溶解して加え、均一に混合て容器に充填した。最後に
液化石油ガス、ジメチルエーテルを噴射剤として加え、
フォームマスクを得た。
【0043】 例5:軟膏 6-(3,4- ジエチルフェニルカルバモイル)ニコチン酸 0.1 パラジメチルアミノ安息香酸オクチル 4.0 ブチルメトキシベンゾイルメタン 4.0 酢酸トコフェロール 0.5 パルミチン酸レチノール 1.0 ステアリルアルコール 18.0 モクロウ 20.0 ポリオキシエチレン(10)モノオレイン酸エステル 0.25 グリセリンモノステアリン酸エステル 0.3 ワセリン 32.0 精製水 残余
【0044】精製水を 70 ℃に保ち(水相)、一方、そ
の他の成分を70℃で混合溶解した(油相)。水相に油相
を加えてホモミキサーで均一に乳化し、その後冷却して
軟膏を得た。
【0045】(3) 試験例 例1:線維芽細胞の EGF依存性増殖に及ぼす作用 低血清下で増殖停止している線維芽細胞の増殖は増殖因
子に依存しており、EGF の添加で増殖が促進され、レチ
ノイン酸を共存させるとさらに増殖促進が行われる。そ
こで、本発明の皮膚外用剤の成分について、線維芽細胞
の EGF依存性増殖に及ぼす作用について検討した。ヒト
皮膚線維芽細胞(HF52)を継代して得た PDL12細胞を、5%
FBS-DMEM に懸濁し、直径 3.5 cm のシャーレに植え付
け(47,200 個/デッシュ)、37℃で7時間培養後、4 nM
の EGFを含む 0.25% FBS-DMEM に所定濃度の被検化合物
又はDMSOを加えた培地に交換して7日間培養した。蛍光
法により細胞の DNA量を定量し、増殖促進率を求めた。
【0046】結果を図1に示す。10-6 M濃度のレチノイ
ン酸を共存させることにより、 EGF依存性増殖は40〜50
% 促進された。このレチノイン酸による EGF依存性増殖
を指標にして、上記化合物のレチノイド作用を調べた。
その結果、6-(3,4- ジエチルフェニルカルバモイル)ニ
コチン酸は10-5 Mで 30%、10-6 Mで 20%、6-(3,4- ジエ
チルフェニルカルボキサミド)ニコチン酸は10-6 Mで 2
0%の増殖促進作用を示した。
【0047】例2:外用によるヘアレスマウス皮膚表面
形状(皮溝)の平坦化作用 レチノイン酸の外用あるいは内服により、皮膚は赤みを
帯び、光沢と透明感のある状態に変化する。ヘアレスマ
ウスで同様な現象が再現できることを利用し、その変化
と対応のある定量的指標を用いて本発明の皮膚外用剤の
作用をレチノイン酸と比較した。ヘアレスマウスに 0.0
5%、0.025%、及び 0.01%のレチノイン酸アセトン溶液、
製造例に示した6-(3,4- ジエチルフェニルカルバモイ
ル)ニコチン酸、 6-(3,4-ジエチルフェニルカルボキサ
ミド)ニコチン酸、 6-(3,5-ジ-tert-ブチルフェニルカ
ルバモイル)ニコチン酸、 6-(3,5-ジ-tert-ブチルフェ
ニルカルボキサミド)ニコチン酸の各 1% アセトン溶
液、及びアセトンをそれぞれ 30 日間(5回/週)塗布
し、最終塗布日の翌日にシリコン系樹脂を用いて皮膚表
面のレプリカを取り、画像解析装置により皮膚表面形状
の特徴を表す種々のパラメーターを求めた。
【0048】レチノイン酸の連続塗布により、濃度依存
的に赤みと光沢のある皮膚へと変化し、ヒト皮膚で認め
られるレチノイド皮膚様変化を生じた。この変化に対し
てレプリカ上では皮紋が消失し、表面が平坦化していく
変化として捉えられた。画像解析パラメーターKSD(KSD=
3.9 mm×3.9 mm内の輝度分布の分散)が皮溝深さと相関
することが知られており(現代皮膚科学体系・年間版90
B)、この値がレチノイン酸の作用とよく対応していた
(表1)。製造例で得た化合物はいずれもレチノイン酸
様の変化を生じ、レチノイン酸より弱いもののKSD 変化
が認められた。組織所見では、いずれの被験化合物につ
いてもレチノイン酸で観られた炎症性変化(表皮内・真
皮内細胞湿潤、細胞間・細胞内浮腫、血管拡張など)は
認められなかった。最も明瞭な変化は表皮肥厚であった
(表2)。
【0049】
【表1】 KSD変化(%) ────────────────────────────────── アセトン 89.7% 0.01% レチノイン酸 79.2% 0.025% レチノイン酸 73.4% 0.05% レチノイン酸 33.6% 1% 6-(3,4-ジエチルフェニルカルバモイル)ニコチン酸 84.5% 1% 6-(3,4-ジエチルフェニルカルボキサミド)ニコチン酸 83.7% 1% 6-(3,5-ジ-tert-ブチルフェニルカルバモイル)ニコチン酸 78.3% 1% 6-(3,5-ジ-tert-ブチルフェニルカルボキサミド)ニコチン酸 76.9% ──────────────────────────────────
【0050】
【表2】 表皮肥厚(μm) ────────────────────────────────── アセトン 18μm 0.01% レチノイン酸 48μm 1% 6-(3,4-ジエチルフェニルカルバモイル)ニコチン酸 22μm 1% 6-(3,4-ジエチルフェニルカルボキサミド)ニコチン酸 21μm 1% 6-(3,5-ジ-tert-ブチルフェニルカルバモイル)ニコチン酸 32μm 1% 6-(3,5-ジ-tert-ブチルフェニルカルボキサミド)ニコチン酸 35μm ──────────────────────────────────
【0051】例3:ライノマウス皮膚に対する作用 ライノマウスの表皮には毛胞由来のケラチンを内包した
卵形のう(utricle) が存在している。レチノイン酸の投
与によりこの卵形のうが縮小することなどが知られてい
る(例えば、Ashton, R.E. et al. J. Invest. Dermato
l. 82, pp.632-635, 1984 など)。製造例で示した化合
物について上記作用を調べた。8週齢の雌性ライノマウ
スの背部皮膚に所定濃度の被験化合物溶液及び担体0.1
mlを1日あたり1回あるいは2回の割合で1週間に5日
間、2週間にわたり塗布した。組織学的評価のために背
部皮膚を切り出し、 0.5% 酢酸を用いて表皮を真皮から
分離し、光学顕微鏡観察用の表皮シートを作製した。CC
D カメラを通して得られた画像データを解析し、卵形の
う面積を求めた。結果を表3に示す。レチノイン酸は皮
膚発赤が強いが、製造例で示した化合物では全く皮膚発
赤が認められなかった。
【0052】
【表3】 卵形のう面積の減少(vs担体, %) ────────────────────────────────── 0.00001% 0.0001% 0.001% 0.01% 0.1% 1% ────────────────────────────────── レチノイン酸 77 59 15 1% 6-(3,4- ジエチルフェニル カルバモイル)ニコチン酸 90 87 60 1% 6-(3,4- ジエチルフェニル カルボキサミド)ニコチン酸 95 89 50 1% 6-(3,5- ジ-tert-ブチルフェニル カルバモイル)ニコチン酸 80 62 40 1% 6-(3,5- ジ-tert-ブチルフェニル カルボキサミド)ニコチン酸 81 58 30 ──────────────────────────────────
【0053】例4:代謝性試験 レチノイン酸が人体に対し毒性を示す一因は、レチノイ
ン酸が人体内において代謝されにくいことにある。そこ
で、製造例に示した2種の化合物の代謝性について以下
の方法で検討した。一定量のラット肝ホモジネート(0.1
5M KCl水溶液で灌流脱血したラット肝25 gをpH 7のリン
酸緩衝液 75 mlとホモジネートした25 %ホモジネート)
を含む緩衝液に、エタノールに溶解した被験物質を加え
(最終濃度10-4 M) 、経時的にHPLCで被験物質残量を定
量した。結果を表4に示す。得られた結果から、本発明
の化合物が体内で容易に代謝されることが示唆された。
【0054】
【表4】 ラット肝ホモジネート中での代謝性 ─────────────────────────────────── 化 合 物 10分後残量(%) 60分後残量 (%) ─────────────────────────────────── 6-(3,4- ジエチルフェニル カルバモイル)ニコチン酸 65 5.0 6-(3,4- ジエチルフェニル カルボキサミド)ニコチン酸 55 3.0 ─────────────────────────────────── * t = 0 を 100 %とする。
【0055】例5:安定性試験 製造例で得た各化合物の 300 ppmエタノール溶液にキセ
ノン光を 30 時間照射後、及び 50 ℃で2カ月保存後の
残存量を HPLC により定量した結果、いずれの化合物も
95%以上残存していることが確認された。一方、同条件
下において、レチノイン酸は速やかに分解した。
【0056】
【発明の効果】本発明の皮膚外用剤の成分である上記式
の化合物は、優れた皮膚劣化防止作用を有しており、加
えて、安定で経皮吸収が少なく安全性が高い。また、体
内に吸収された場合にも容易に代謝されるのでレチノイ
ド作用による副作用を引き起こすことがないという特徴
を有している。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の皮膚外用剤に含まれる代表的化合物
の線維芽細胞 EGF依存性増殖に及ぼす作用を示す図であ
る。図中、化合物1は6-(3,4- ジエチルフェニルカルバ
モイル)ニコチン酸を示し、化合物2は6-(3,4- ジエチ
ルフェニルカルボキサミド)ニコチン酸を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C07D 213/81 C07D 213/81 (72)発明者 江浜 律子 東京都中央区銀座7丁目5番5号 株式会 社資生堂内 (72)発明者 首藤 紘一 東京都杉並区下高井戸5−9−18

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記の式: 【化1】 (式中、R1, R2, R3, R4, 及びR5はそれぞれ独立に水
    素、C1-6アルキル基、水酸基、ハロゲン原子又はC1-6
    ルコキシ基を示し、X は-NH-CO- 又は-CO-NH- を示し、
    R6は水素、C1-6アルキル基、水酸基、ハロゲン原子、又
    はC1-6アルコシキ基を示す)で示される化合物を含む皮
    膚外用剤。
  2. 【請求項2】 皮膚劣化防止作用を有する請求項1に記
    載の皮膚外用剤。
  3. 【請求項3】 上記化合物が実質的に経皮吸収されない
    化合物である請求項1に記載の皮膚外用剤。
  4. 【請求項4】 局所的及び/又は全身的細胞障害性が軽
    減された請求項1に記載の皮膚外用剤。
  5. 【請求項5】 請求項1に記載の化合物を有効成分とし
    て含む外用の皮膚劣化防止剤。
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