JPH08311005A - フルオレニリデンアニリン誘導体の製造方法 - Google Patents

フルオレニリデンアニリン誘導体の製造方法

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JPH08311005A
JPH08311005A JP11877395A JP11877395A JPH08311005A JP H08311005 A JPH08311005 A JP H08311005A JP 11877395 A JP11877395 A JP 11877395A JP 11877395 A JP11877395 A JP 11877395A JP H08311005 A JPH08311005 A JP H08311005A
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JP
Japan
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aniline derivative
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reaction product
water
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Application number
JP11877395A
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English (en)
Inventor
Shunichi Matsumoto
俊一 松本
Hirobumi Kawaguchi
博文 川口
Yasushi Mizuta
泰史 水田
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Kyocera Mita Industrial Co Ltd
Original Assignee
Mita Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】フルオレノン誘導体とアニリン誘導体とを酸性
条件下で反応させた後、(I) 反応液を水に加え、析出し
た反応生成物を有機溶媒に溶解し、アルコールを加えて
共沸蒸留する、(II)反応液を水に加え、析出した反応生
成物を有機溶媒に溶解し、酸で洗浄する、(III) 反応液
中の副生成物を減圧下で留去する、または(IV)反応液を
凍結させ、減圧下で副生成物を昇華させる操作のうちの
いずれか1つ、あるいはこれらのうちの2つまたは3つ
を組み合わせて行う。 【効果】 フルオレニリデンアニリン誘導体の生産効率
を向上させることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、フルオレニリデンアニ
リン誘導体の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、複写機などの電子写真に用いられ
る感光体としては有機感光体(OPC)が多く用いられ
ており、かかる有機感光体における電子輸送剤としてフ
ルオレニリデンアニリン誘導体を使用することが提案さ
れている。フルオレニリデンアニリン誘導体は、式:
【0003】
【化1】
【0004】(式中、R1 は水素原子またはニトロ基を
示す。R2a〜R2eは同一または異なって、水素原子、ア
ルキル基、アリール基、アラルキル基、アルコキシ基、
フェノキシ基、ハロゲン化アルキル基またはハロゲン原
子を示し、これらのうちアルキル基、アリール基、アラ
ルキル基、アルコキシ基およびフェノキシ基は置換基を
有していてもよい。また、R2a〜R2eのうち隣接する2
つの基は互いに縮合して縮合環を形成していてもよ
い。)で表されるように、フルオレノン誘導体(1) とア
ニリン誘導体(2) とを酸性条件下で反応させることによ
り得られる。通常は、反応原料であるアニリン誘導体
(2) を溶媒として用い、酸性触媒の存在下で反応が行わ
れる。また本出願人は、先に、フルオレノン誘導体(1)
とアニリン誘導体(2) とを有機酸中で反応させる方法を
提案している(特願平6−146556号)。
【0005】上記反応によって得られた反応生成物(3)
は、水に加えることにより水に不溶の反応生成物(3) を
析出させ、ろ過、洗浄などによって不純物を除去し、精
製される。その際、反応生成物に含まれる水は、無水硫
酸ナトリウムなどの脱水剤を用いて除去される。また、
反応液中にフルオレノン誘導体(1) が残存した場合は、
再結晶やカラムクロマトグラフィーなどにより除去され
る。一方、反応液中にアニリン誘導体(2) が残存した場
合は、通常、アニリン誘導体(2) が酸性条件下でアンモ
ニウム塩を形成することから、反応液を水に加えて反応
生成物を析出させた後、析出物を水洗することによって
除去される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述し
た反応生成物に含まれる水を除去するために無水硫酸ナ
トリウムなどの脱水剤を用いる場合は、硫酸ナトリウム
などの脱水剤をろ過し、除去する工程が必要となる。こ
の結果、工程の煩雑化や収率の低下という問題が生じ、
フルオレニリデンアニリン誘導体の生産効率が低下して
しまう。
【0007】また、反応原料のアニリン誘導体(2) と反
応生成物のフルオレニリデンアニリン誘導体(1) との親
和性が強い場合は、前述の水洗だけではアニリン誘導体
(2)を十分に除去できないという問題が生じる。これら
問題の他にも、反応を酢酸中で行った場合はアニリン誘
導体の分解物が生じたり、塩化亜鉛などの酸性触媒の存
在下でアニリン誘導体を溶媒として反応を行った場合は
フルオレノン誘導体が酸化剤として働き、アニリン誘導
体の二量体などが生じるなど、種々の副反応が起こるこ
とによりオイル状の副生成物が生じるという問題があ
る。さらに、これらの副生成物は再結晶やカラムクロマ
トグラフィーによる除去が困難であり、フルオレニリデ
ンアニリン誘導体の純度を実用上十分なものにするには
精製を繰り返し行う必要が生じる。すなわち、この結
果、収率が極めて低くなり、フルオレニリデンアニリン
誘導体の生産効率が低下してしまう。
【0008】そこで、本発明の目的は、生産効率が向上
したフルオレニリデンアニリン誘導体の製造方法を提供
することである。
【0009】
【課題を解決するための手段および作用】本発明者ら
は、上記課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、
フルオレノン誘導体とアニリン誘導体とを反応させ、反
応液を水に加えて反応生成物を析出させた後、この反応
生成物を有機溶媒に溶解させ、アルコールを加えて共沸
蒸留させるときは、効率よく反応生成物から水を除去す
ることができ、フルオレニリデンアニリン誘導体の生産
効率を向上させることができるという新たな事実を見い
だし、本発明を完成するに至った。
【0010】また、フルオレノン誘導体とアニリン誘導
体とを反応させ、反応液を水に加えて反応生成物を析出
させた後、この反応生成物を有機溶媒に溶解させ、酸で
洗浄するときは、アニリン誘導体とフルオレニリデンア
ニリン誘導体との親和性が強い場合であっても、反応液
中に残存するアニリン誘導体を効果的に除去することが
でき、フルオレニリデンアニリン誘導体の生産効率を向
上させることができる。
【0011】さらに、フルオレニリデンアニリン誘導体
の製造におけるアニリン誘導体の分解物あるいはアニリ
ン誘導体の二量体などの副生成物は沸点が低いことか
ら、フルオレノン誘導体とアニリン誘導体とを反応させ
た後、反応液中の副生成物を減圧下で留去するときは、
副生成物を効率よく除去することができ、フルオレニリ
デンアニリン誘導体の生産効率を向上させることができ
る。
【0012】また、フルオレノン誘導体とアニリン誘導
体とを反応させた後、反応液を凍結させ、次いで減圧す
るときは、副生成物が昇華することにより効率よく除去
され、フルオレニリデンアニリン誘導体の生産効率を向
上させることができる。以下、本発明のフルオレニリデ
ンアニリン誘導体の製造方法について詳細に説明する。
【0013】本発明のフルオレニリデンアニリン誘導体
の製造方法は、フルオレノン誘導体とアニリン誘導体と
を酸性条件下で反応させた後、(I) 反応液を水に加
え、析出した反応生成物を有機溶媒に溶解し、アルコー
ルを加えて共沸蒸留させる(共沸蒸留)、(II) 反応液
を水に加え、析出した反応生成物を有機溶媒に溶解し、
酸で洗浄する(酸による洗浄)、(III) 反応液中の副生
成物を減圧下で留去する(減圧下での留去)、または(I
V) 反応液を凍結させ、減圧下で副生成物を昇華させる
(昇華)のうちのいずれか1つの操作を行う、あるいは
これらのうちの2つまたは3つの操作を組み合わせて行
うものである。
【0014】フルオレノン誘導体とアニリン誘導体との
反応は、上記した反応式に従って行われる。上記した反
応式において、一般式(1) で表される化合物は、R1
水素である2−ニトロフルオレノンまたはR1 がニトロ
基である2,4,7−トリニトロフルオレノンである。
【0015】一般式(2) で表される化合物における基R
2a〜R2eに相当するアルキル基としては、例えば炭素数
が1〜6のメチル、エチル、n−プロピル、イソプロピ
ル、n−ブチル、s−ブチル、t−ブチル、ネオペンチ
ル、n−ヘキシル等の基が、アリール基としては、例え
ばフェニル、ナフチル等の基が、アラルキル基として
は、例えばベンジル、フェネチル、ベンズヒドリル、ス
チリル、シンナミル、トリチル等の基が、アルコキシ基
としては、例えばメトキシ、エトキシ、n−プロポキ
シ、イソプロポキシ、イソブトキシ、t−ブトキシ、ペ
ンチルオキシ、ヘキシルオキシ等の基が、ハロゲン化ア
ルキル基としては、例えばクロロメチル、ブロモメチ
ル、フルオロメチル、ヨードメチル、ジブロモメチル、
トリフルオロメチル、1,2−ジクロロエチル、1,2
−ジブロモプロピル、パーフルオロt−ブチル、1−ク
ロロペンチル、1,2,3,4,5,6−ヘキサヨード
ヘキシル等の基が、ハロゲン原子としては、例えばフッ
素、塩素、臭素、ヨウ素などがそれぞれあげられる。ま
た、R2a〜R2eのうち、アルキル基、アリール基、アラ
ルキル基、アルコキシ基およびフェノキシ基にはアルキ
ル基、アルコキシ基、ハロゲン原子などの置換基が1個
または2個以上置換していてもよく、その置換位置は限
定されない。さらに、R2a〜R2eのうち隣接する2つの
基は互いに縮合してシクロペンチル、シクロヘキシル、
シクロヘプタン、シクロオクタン等の縮合環を形成して
もよい。
【0016】上記反応における溶媒としては、前述のよ
うに、反応原料であるアニリン誘導体あるいは有機酸が
用いられる。有機酸としては、例えば酢酸、プロピオン
酸、酪酸、吉草酸、シクロペンタンカルボン酸、アクリ
ル酸などのカルボン酸、あるいはスルホン酸、スルフィ
ン酸などがあげられる。前記有機酸のうち、特に酢酸を
用いるのが好ましい。なお、溶媒がアニリン誘導体であ
る場合に用いられる酸性触媒としては、例えば塩化亜
鉛、無水塩化アルミニウム、酢酸、フェノールなどがあ
げられる。
【0017】溶媒としてアニリン誘導体を用いた場合の
反応は、フルオレノン誘導体(1) に対してアニリン誘導
体(2) を2〜3倍(モル比)で混合し、通常160〜1
80℃で2〜6時間程度行われる。一方、溶媒として酢
酸などの有機酸を用いた場合は、フルオレノン誘導体
(1) に対してアニリン誘導体(2) を0.8〜1.2倍
(モル比)で混合し、通常70〜110℃の温度で1〜
2時間程度行われる。
【0018】次いで、上記(I) 〜(IV)の各操作について
順に説明する。 (I) 共沸蒸留 フルオレノン誘導体(1) とアニリン誘導体(2) とを反応
させた後、反応液を水に加え、析出した反応生成物をろ
別、水洗する。次いで、反応生成物を有機溶媒に溶かし
て水で洗浄し、有機溶媒の溶液にアルコールを加えて共
沸蒸留させる。
【0019】共沸蒸留は有機溶媒、アルコールおよび水
の3成分を共沸させて行われる。この共沸蒸留において
用いられる有機溶媒とアルコールとの組合せは、最終的
に反応生成物を含む溶媒中から水を除去できるように適
宜選択される。上記有機溶媒としては、例えばクロロホ
ルム、塩化メチレン、酢酸エチル等があげられる。ま
た、アルコールとしては、例えばメタノール、エタノー
ル等があげられる。 (II)酸による洗浄 フルオレノン誘導体(1) とアニリン誘導体(2) とを反応
させた後、反応液を水に加え、析出した反応生成物をろ
別、水洗する。次いで、反応生成物を有機溶媒に溶かし
て酸で洗浄し、さらに水で洗浄する。
【0020】上記有機溶媒としては、前述の共沸蒸留と
同様なものが使用できるが、テトラヒドロフラン、テト
ラヒドロピラン、ジオキサンなどの両親媒性を有する有
機溶媒を用いるときは洗浄がより効果的に行えるために
好ましい。洗浄に用いる酸としては、例えば塩酸、硫
酸、硝酸などの無機酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、プロ
ピオン酸などの有機酸があげられ、通常0.1〜1規定
程度の水溶液として用いられる。 (III) 減圧下での留去 フルオレノン誘導体(1) とアニリン誘導体(2) とを反応
させた後、反応液を水に加え、析出した反応生成物をろ
別、水洗する。次いで、反応生成物を乾固し、得られた
固形分を有機溶媒に溶かして水で洗浄し、無水硫酸ナト
リウムなどの脱水剤を加えて脱水した後、ろ過する。
【0021】次いで、ろ過により得られたろ液を、通常
10〜60℃の水浴中にて15〜40mmHg、好まし
くは15〜20mmHgに減圧し、副生成物を留去す
る。 (IV)昇華 フルオレノン誘導体(1) とアニリン誘導体(2) とを反応
させた後、反応生成物を有機溶媒に溶解させてろ過し、
ろ液を濃縮した後、−70℃以下、好ましくは−75〜
−90℃程度に冷却してろ液を凍結させ、通常0.1〜
1mmHg、好ましくは0.1〜0.3mmHgに減圧
し、2〜5時間程度放置して乾固させる。
【0022】ろ液の凍結は、通常液体窒素などによる冷
却によって行われる。上記した(I) 〜(IV)のうちの1つ
の操作、あるいは2つまたは3つの操作を組み合わせて
行うことにより、反応生成物中の不純物を効率よく除去
でき、フルオレニリデンアニリン誘導体の生産効率を向
上させることができる。なお、反応の溶媒として有機酸
を用いた場合には、(I) 、(II)あるいは(III) の操作
を、一方、アニリン誘導体を用いた場合には、(III) あ
るいは(IV)の方法をそれぞれ採るのが、生産効率の面か
ら好ましい。
【0023】上記(I) 〜(IV)の操作を経た後、反応生成
物はさらにカラムクロマトグラフィーや再結晶などによ
って精製される。カラムクロマトグラフィーは、通常、
カラムの支持担体として例えばシリカゲル、アルミナな
どを用い、展開溶媒として例えばクロロホルム、塩化メ
チレン、ヘキサン、シクロヘキサン、酢酸エチル、ベン
ゼンなど、あるいはこれらのうちの2つ以上の混合溶媒
などを用いて行われる。
【0024】再結晶は、例えばクロロホルム、塩化メチ
レン、ヘキサン、シクロヘキサン、酢酸エチルなど、あ
るいはこれらのうちの2つ以上の混合溶媒などを用いて
行われる。
【0025】
【実施例】
実施例1(共沸蒸留) 2,4,7−トリニトロフルオレノン3.15g(10
ミリモル)と2−イソプロピルアニリン2.43g(1
8ミリモル)を酢酸50mlに溶解し、110℃で2時
間反応させた。
【0026】反応後、反応液を水400mlに加えて反
応生成物である結晶を析出させ、ろ別後、水300ml
で3回洗浄し、さらにクロロホルム100mlに溶解さ
せ、0.7規定の塩酸300mlで2回洗浄した後、ク
ロロホルム溶液と等量の純水で3回洗浄した。次いで、
クロロホルム溶液とメタノールとを2:3の体積比で混
合し、湯浴温度50〜60℃、30mmHgで共沸蒸留
を行い、クロロホルム中に残存する水分を除去し、乾固
した。
【0027】乾固後、得られた固形分をクロロホルムと
ヘキサンの混合溶媒にて再結晶し、N−(2−イソプロ
ピルフェニル)−2,4,7−トリニトロフルオレノン
イミン3.38gを得た。生成物の融点は167℃であ
った。 実施例2(共沸蒸留) クロロホルム溶液と共沸させるアルコールとしてエタノ
ールを用い、クロロホルムとエタノールとの体積比を
1:1とし、湯浴温度を55〜65℃とした以外は実施
例1と同様にして反応、共沸蒸留および精製を行い、N
−(2−イソプロピルフェニル)−2,4,7−トリニ
トロフルオレノンイミン3.30gを得た。 比較例1 実施例1と同様にして2,4,7−トリニトロフルオレ
ノン3.15gと2−イソプロピルアニリン2.43g
とを反応させた後、反応液を水400mlに加えて結晶
を析出させ、ろ別後、水300mlで3回洗浄し、さら
にクロロホルム100mlに溶解させ、水300mlで
20回洗浄した後、無水硫酸ナトリウム9gを加えて3
〜5時間放置した。
【0028】次いで、ろ過、濃縮乾固を行い、得られた
固形分をクロロホルムとヘキサンの混合溶媒にて再結晶
し、N−(2−イソプロピルフェニル)−2,4,7−
トリニトロフルオレノンイミン2.61gを得た。実施
例1〜2および比較例1での生成物の収率および純度を
表1に示す。
【0029】
【表1】
【0030】反応生成物(フルオレニリデンアニリン誘
導体)中に残存する水分を除去し、純度を実用上十分な
値(99.0%以上)にするため、比較例1では無水硫
酸ナトリウムを用いている。従って、無水硫酸ナトリウ
ムを除去するためのろ過工程が必要となる。一方、実施
例1〜2では共沸蒸留を用いており、ろ過工程が不要で
ある。この結果、表1からも明らかなように、実施例1
〜2における反応収率は、比較例1に比べて著しく高く
なる。
【0031】また、実施例1〜2は、フルオレノン誘導
体とアニリン誘導体とを反応させた後から精製が終了す
るまでの操作時間が、比較例1に比べて1/8程度に短
縮できた。従って、実施例1〜2の方法によれば、純度
の高い反応生成物を高い収率で、かつ効率よく得ること
ができる。 実施例3(酸による洗浄) 実施例1と同様にして2,4,7−トリニトロフルオレ
ノン3.15gと2−イソプロピルアニリン2.43g
とを反応させた後、反応液を水400mlに加えて結晶
を析出させ、ろ別後、水300mlで3回洗浄した。
【0032】次いで、クロロホルム100mlに溶解さ
せ、0.7規定の塩酸300mlで2回洗浄した後、ク
ロロホルム溶液と等量の純水で3回洗浄し、無水硫酸ナ
トリウム9gを加えて3〜5時間放置した。さらに、濃
縮乾固を行い、固形分中に残存するアニリン誘導体の量
を高性能液体クロマトグラフィー(HPLC)にて測定
した後、クロロホルムとヘキサンの混合溶媒にて再結晶
し、N−(2−イソプロピルフェニル)−2,4,7−
トリニトロフルオレノンイミン2.73gを得た。 実施例4〜11(酸による洗浄) 反応の出発物質であるアニリン誘導体とその添加量、固
形分を溶解させるクロロホルムの量および無水硫酸ナト
リウムの量が異なる以外は、いずれも実施例3と同様に
してフルオレノニリデンアニリン誘導体の合成、酸によ
る洗浄および精製を行った。 比較例2〜9 反応の出発物質であるアニリン誘導体とその添加量、固
形分を溶解させるクロロホルムの量および無水硫酸ナト
リウムの量が異なる以外は、いずれも比較例1と同様に
してフルオレノニリデンアニリン誘導体の合成および精
製を行った。
【0033】なお、比較例1および2〜9のいずれも、
濃縮乾固にて得られた固形分中に残存するアニリン誘導
体の量をHPLCにて測定した。実施例3〜11および
比較例1〜9に使用したアニリン誘導体の化合物名とそ
の含有量、クロロホルムの量(CHCl3 )および無水
硫酸ナトリウムの量(Na2 SO4 )を表2に示す。
【0034】
【表2】
【0035】実施例3〜11および比較例1〜9におけ
るアニリン誘導体の含有量、反応生成物(フルオレニリ
デンアニリン誘導体)の収率、純度および融点を下記の
表3に示す。
【0036】
【表3】
【0037】反応生成物の純度を実用上十分な値(9
9.0%以上)にするために必要な洗浄の回数は、純水
での洗浄を繰り返した比較例1〜9に比べて、酸による
洗浄を行った実施例3〜11では著しく少なくなってい
る。この結果、表3からも明らかなように、実施例3〜
11における反応収率は、それぞれ対応する比較例に比
べて著しく高い。
【0038】なお、実施例3〜11は、フルオレノン誘
導体とアニリン誘導体とを反応させた後から精製が終了
するまでの操作時間が、比較例1〜9に比べて1/10
程度に短縮できた。従って、実施例3〜11の方法によ
れば、純度の高い反応生成物を高い収率で、かつ効率よ
く得ることができる。 実施例12(減圧下での留去) 2,4,7−トリニトロフルオレノン3.15g(10
ミリモル)と2−トリフルオロメチルアニリン2.90
g(18ミリモル)を酢酸50mlに溶解し、110℃
で2時間反応させた。
【0039】反応後、反応液を水400mlに加えて結
晶を析出させ、ろ別後、水300mlで3回洗浄し、さ
らにクロロホルム200mlに溶解させ、水300ml
で20回洗浄した後、無水硫酸ナトリウム20gを加え
て3〜5時間放置した。次いで、ろ過を行い、湯浴温度
40〜50℃、30mmHgで減圧留去を行った後、乾
固した。
【0040】得られた固形分をクロロホルムとヘキサン
との混合溶媒にて再結晶し、N−(2−トリフルオロメ
チルフェニル)−2,4,7−トリニトロフルオレノン
イミン2.25gを得た。生成物の融点は154.0〜
157.0℃であった。 比較例10 実施例12と同様にして2,4,7−トリニトロフルオ
レノン3.15gと2−トリフルオロメチルアニリン
2.90gを反応させた後、反応液を水400mlに加
えて結晶を析出させ、ろ別後、水300mlで3回洗浄
し、さらにクロロホルム200mlに溶解させ、水30
0mlで20回洗浄した後、無水硫酸ナトリウム20g
を加えて3〜5時間放置した。
【0041】次いで、ろ過を行い、濃縮乾固した後、シ
リカゲルカラムクロマトグラフィーによる精製を2回行
い〔展開溶媒:(1回目)クロロホルム−ヘキサン混合
溶媒、(2回目)塩化メチレン−シクロヘキサン混合溶
媒〕、N−(2−トリフルオロメチルフェニル)−2,
4,7−トリニトロフルオレノンイミン1.36gを得
た。 比較例11 カラムクロマトグラフィーに代えてクロロホルムとヘキ
サンの混合溶媒による再結晶を2回行ったほかは、比較
例10と同様にしてN−(2−トリフルオロメチルフェ
ニル)−2,4,7−トリニトロフルオレノンイミン
0.65gを得た。
【0042】実施例12および比較例10〜11での生
成物の収率および純度を表4に示す。
【0043】
【表4】
【0044】反応生成物の純度を実用上十分な値(9
9.0%以上)にするために、比較例10ではカラムク
ロマトグラフィーによる精製が2回必要となり、反応収
率が低下し、かつ精製工程の時間が実施例12に比べて
2倍程度かかる。また、比較例11は1回の再結晶で得
られる純度が80%と低く、再度再結晶を行う必要が生
じることから、比較例10と同様な問題が生じる。一
方、実施例12では減圧留去により不純物を除去するこ
とから、表4から明らかなように、純度の高い反応生成
物を高い収率で、かつ効率よく得ることができる。 実施例13(昇華) 2,4,7−トリニトロフルオレノン3.15g(10
ミリモル)、2−トリフルオロメチルアニリン3.2g
(20ミリモル)および塩化亜鉛0.13gを反応容器
に入れ、160〜165℃で3時間加熱し、反応させ
た。
【0045】反応生成物をクロロホルムに溶かしてろ過
し、濃縮した後、液体窒素(液温−78℃以下)を用い
て凍結し、減圧下(0.1〜0.3mmHg)にて乾固
させた。さらに、クロロホルムとヘキサンとの混合溶媒
にて再結晶し、N−(2−トリフルオロメチルフェニ
ル)−2,4,7−トリニトロフルオレノンイミン1.
79gを得た。 比較例12 実施例13と同様にして得られた反応生成物をクロロホ
ルムに溶かしてろ過し、濃縮した後、クロロホルムとヘ
キサンとの混合溶媒にて再結晶し、N−(2−トリフル
オロメチルフェニル)−2,4,7−トリニトロフルオ
レノンイミン2.09gを得た。
【0046】実施例13および比較例12での生成物の
収率および純度を表5に示す。
【0047】
【表5】
【0048】実施例13は、反応生成物を凍結させて減
圧することにより、不純物を昇華させて除去している。
従って、表5から明らかなように、比較例12の方法に
比べて、純度の高い反応生成物を高い収率で、かつ効率
よく得ることができる。
【0049】
【発明の効果】本発明のフルオレニリデンアニリン誘導
体の製造方法によれば、反応生成物中に残存する水、未
反応のアニリン誘導体あるいは副生成物を効率よく除去
することができる。従って、フルオレニリデンアニリン
誘導体の生産効率を向上させることができる。また、高
純度のフルオレニリデンアニリン誘導体を高収率で、か
つ容易に製造することができる。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成7年5月19日
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】発明の名称
【補正方法】変更
【補正内容】
【発明の名称】 フルオニリデンアニリン誘導
体の製造方法
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0032
【補正方法】変更
【補正内容】
【0032】次いで、クロロホルム100mlに溶解さ
せ、0.7規定の塩酸300mlで2回洗浄した後、ク
ロロホルム溶液と等量の純水で3回洗浄し、無水硫酸ナ
トリウム9gを加えて3〜5時間放置した。さらに、濃
縮乾固を行い、固形分中に残存するアニリン誘導体の量
を高性能液体クロマトグラフィー(HPLC)にて測定
した後、クロロホルムとヘキサンの混合溶媒にて再結晶
し、N−(2−イソプロピルフェニル)−2,4,7−
トリニトロフルオレノンイミン2.73gを得た。 実施例4〜11(酸による洗浄) 反応の出発物質であるアニリン誘導体とその添加量、固
形分を溶解させるクロロホルムの量および無水硫酸ナト
リウムの量が異なる以外は、いずれも実施例3と同様に
してフルオレニリデンアニリン誘導体の合成、酸による
洗浄および精製を行った。 比較例2〜9 反応の出発物質であるアニリン誘導体とその添加量、固
形分を溶解させるクロロホルムの量および無水硫酸ナト
リウムの量が異なる以外は、いずれも比較例1と同様に
してフルオレニリデンアニリン誘導体の合成および精製
を行った。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】フルオレノン誘導体とアニリン誘導体とを
    反応させ、反応液を水に加えて反応生成物を析出させた
    後、この反応生成物を有機溶媒に溶解させ、アルコール
    を加えて共沸蒸留させることにより反応生成物中に含ま
    れる水を除去することを特徴とするフルオレニリデンア
    ニリン誘導体の製造方法。
  2. 【請求項2】フルオレノン誘導体とアニリン誘導体とを
    反応させ、反応液を水に加えて反応生成物を析出させた
    後、この反応生成物を有機溶媒に溶解させ、酸で洗浄す
    ることを特徴とするフルオレニリデンアニリン誘導体の
    製造方法。
  3. 【請求項3】前記有機溶媒として両親媒性溶媒を用いる
    請求項2記載のフルオレニリデンアニリン誘導体の製造
    方法。
  4. 【請求項4】フルオレノン誘導体とアニリン誘導体とを
    反応させた後、反応液中の副生成物を減圧下で留去する
    ことを特徴とするフルオレニリデンアニリン誘導体の製
    造方法。
  5. 【請求項5】フルオレノン誘導体とアニリン誘導体とを
    反応させた後、反応液を凍結させ、次いで減圧し、副生
    成物を昇華させて除去することを特徴とするフルオレニ
    リデンアニリン誘導体の製造方法。
JP11877395A 1995-05-17 1995-05-17 フルオレニリデンアニリン誘導体の製造方法 Pending JPH08311005A (ja)

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