JPH08313749A - 希土類添加偏波保持光ファイバ - Google Patents

希土類添加偏波保持光ファイバ

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JPH08313749A
JPH08313749A JP7116031A JP11603195A JPH08313749A JP H08313749 A JPH08313749 A JP H08313749A JP 7116031 A JP7116031 A JP 7116031A JP 11603195 A JP11603195 A JP 11603195A JP H08313749 A JPH08313749 A JP H08313749A
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optical fiber
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core
cladding
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邦治 姫野
Minoru Sawada
稔 澤田
Tetsuya Sakai
哲也 酒井
Ryozo Yamauchi
良三 山内
Akira Wada
朗 和田
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  • Optical Fibers, Optical Fiber Cores, And Optical Fiber Bundles (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 融着接続の際には、光学的にファイバを側面
視して軸合せする方法を適用できる構造を有し、光増幅
器の構成に好適な希土類添加偏波保持光ファイバを提供
する。 【構成】 コア1に希土類元素を添加したPANDAフ
ァイバであって、コア1の周上に低屈折率の第1クラッ
ド2を形成し、第1クラッド2の周上に第1クラッドよ
りも屈折率が高い第2クラッド3を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、希土類が添加された偏
波保持光ファイバに関し、コアとクラッドとの比屈折率
差を大きく保持するとともに、そのためにクラッドと応
力付与部との屈折率差がほとんどなくなっても、接続の
際には偏光軸の調心を光学的にファイバを側面視する方
法によって行えるようにしたものである。
【0002】
【従来の技術】近年、コアにエルビウム(Er)などの
希土類を添加した単一モード光ファイバの光増幅機能を
利用して、波長1.55μm帯域用の光増幅器が構成さ
れ、注目されている。このような光増幅器はEr添加光
ファイバ増幅器などと呼ばれている。ところで、Er添
加光ファイバ自体は、その利得特性が、信号光や励起光
の偏波にほとんど依存されないことが知られているが、
Er添加光ファイバ増幅器を構成する他の光部品、例え
ば光ファイバカプラやアイソレータには偏波依存性があ
る。このためEr添加光ファイバ増幅器には、偏波保持
特性を有するEr添加光ファイバが好適に用いられる。
【0003】またEr添加光ファイバは、これを用いて
共振器を構成してレーザーとして用いることも可能であ
る。Er添加光ファイバをレーザーに用いる場合には次
のような理由で偏波保持特性を有することが不可欠であ
る。すなわち、レーザーの発振周波数は、共振器中に存
在可能な定在波の波長で決まる。つまり、共振器中を光
が1往復する時間、つまりEr添加光ファイバの伝送モ
ードの群遅延時間で決まる。ところが、実際の単一モー
ド光ファイバには、光ファイバへの外力やコアの非円に
よって生じた複屈折により2つの直交する偏波モードが
存在しているために、レーザーを構成した場合には、こ
れら2つの偏波モードのそれぞれの群遅延時間に応じた
2つの周波数(縦モード)で発振してしまい、縦単一モ
ードレーザー発振ができないという不都合が生じてしま
う。これに対して、適当な偏波制御を用いることによ
り、1つの縦モードのみを取り出すことが可能ではある
が、単一モード光ファイバ中の偏光状態は外乱によって
変動しやすく、安定して発振させるのは容易ではない。
そこで、Er添加光ファイバでレーザーを構成する場合
には、偏波保持特性を有するものを用いて、光ファイバ
中で偏波を安定して保持できるようにすることが必要で
ある。
【0004】一方、偏波保持特性を有する光ファイバと
しては種々の構造のものが提案されているが(Juichi N
oda,"Polarization-maintaining fibers and their app
lications", J. lightwave technol., Vol. LT-4, No.
8, pp.1071-1089, 1986)、コアの外方のクラッド内に
コアに対して対称的に2個の応力付与部を配したPAN
DAファイバは、複屈折率が大きく偏波保持特性に優れ
ていることから広く用いられている。図5は従来のPA
NDAファイバの例を示したもので、(a)は断面形
状、(b)は図中X−X’線で示した断面での屈折率分
布、(c)は図中Y−Y’線で示した断面での屈折率分
布をそれぞれ示している。この例のPANDAファイバ
は、酸化ゲルマニウム(GeO2)を添加した石英ガラ
スからなるコア11、純石英ガラスからなるクラッド1
2、および酸化ホウ素(B23)を比較的多量に添加し
た石英ガラスからなる応力付与部13からなっている。
【0005】またPANDAファイバを接続する際の偏
光軸の軸合せは、クラッド12と応力付与部13との屈
折率が異なることを利用して、光学的にファイバを側面
視して応力付与部の位置を定める方法によって行われて
いる。この方法は、PANDAファイバ側面視像を画像
処理して、左右のファイバの偏光軸が一致するようにフ
ァイバ軸を中心としてファイバを回転させて調心を行う
もので、その機能を有する自動融着接続装置も実用化さ
れており、短時間で簡単に軸合せ作業を行うことができ
る(特開平1−147506号公報、特開平1−225
906号公報、H.Taya, K.Ito, T.Yamada and M.Yoshin
uma:Proc. of OFC'89, THJ2, pp164,1989 参照)。
【0006】PANDAファイバは、所望のコア/クラ
ッド構造を形成する工程と、応力付与部を形成する工程
とを別々に行うことができるので、通常のEr添加光フ
ァイバ用母材を用いて、偏波保持型のEr添加光ファイ
バを得るのに好適である。したがって、Er添加偏波保
持光ファイバにはPANDAファイバ型構造が好ましく
用いられる。図6は従来のEr添加PANDAファイバ
の例を示したもので、(a)は断面形状、(b)は図中
X−X’線で示した断面での屈折率分布、(c)は図中
Y−Y’線で示した断面での屈折率分布をそれぞれ示し
ている。この例のPANDAファイバにおいて、コア1
1はEr、アルミニウム(Al)、およびGeO2を添
加した石英ガラスからなり、クラッド12はフッ素
(F)が添加された石英ガラスからなり、応力付与部1
3は酸化ホウ素(B23)が比較的多量に添加した石英
ガラスからなっている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】一般に光増幅器に用い
られるEr添加光ファイバにあっては、コア11にGe
2を添加するとともにクラッド12にFを添加して、
コア/クラッドの比屈折率差を大きくし、モードフィー
ルド径を小さくすることによって効率の高い増幅作用が
得られるように構成される。しかしながら、PANDA
ファイバ型構造のEr添加光ファイバにあっては、クラ
ッド12と応力付与部13との比屈折率差が小さくなっ
てしまい、ファイバを側面視する方法によって軸合せが
できないという問題があった。すなわち、図5に示すよ
うな通常のPANDAファイバにおいては、クラッド1
2と応力付与部13との比屈折率差△1が0.5〜0.
8%であるのに対して、図6に示すようなEr添加PA
NDAファイバにおける△1は0.05〜0.3%とな
る。このように△1が非常に小さいと、PANDAファ
イバを側面視しても応力付与部の判別が困難であり、側
面視像を画像処理しても正確な偏光軸調整ができなかっ
た。
【0008】これに対して、Er添加PANDAファイ
バに直線偏波を入射して、消光比をモニターしながら偏
光軸の調整を行うことも可能であるが、非常に手間がか
かるものであった。また、励起光を入射しない場合は、
動作波長(1.55μm)帯において無偏光の自然放出
光が生じ、これによって消光比が劣化してしまうため、
動作波長での正確な偏光軸合せができないという不都合
があった。
【0009】本発明は前記事情に鑑みてなされたもの
で、融着接続の際に、光学的にファイバを側面視して軸
合せする方法を適用できるようにした希土類添加偏波保
持光ファイバを提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に、本発明の希土類添加偏波保持光ファイバは、コアに
希土類元素が添加され、コアの外方のクラッド内にコア
に対して対称的に配された応力付与部を有する希土類添
加偏波保持光ファイバであって、前記クラッドが、第1
クラッドと、第1クラッドの周上に形成され第1クラッ
ドよりも屈折率が高い第2クラッドとからなることを特
徴とするものである。前記第1クラッドの直径は、好ま
しくは、モードフィールド径の3倍以上で、かつ前記応
力付与部の中心間の距離より小さく形成される。また前
記コアにはゲルマニウム添加石英ガラスを好適に用い、
前記第1クラッドにはフッ素添加石英ガラスを好適に用
いることができる。
【0011】以下、本発明を詳しく説明する。まず、P
ANDAファイバを側面視する方法によって軸合せを行
う原理について概説する。図3は、図5に示した通常の
PANDAファイバに、側面から平行光を入射させたと
きの透過光線の軌跡の例を示した説明図であり、(a)
は2つの応力付与部13,13’の中心を結ぶ軸線に対
して垂直な方向から平行光を入射した状態、(b)は同
軸線に対して平行な方向から平行光を入射した状態をそ
れぞれ示す。この例のPANDAファイバは、クラッド
12が純粋石英ガラスからなるとともに、応力付与部1
3がB23添加石英ガラスからなり、純粋石英ガラスの
屈折率に対する比屈折率△(以下、単に△と記載する)
=−0.7%である。
【0012】図3(a)の状態においては、まずクラッ
ド12に入射した光線はクラッド12を凸レンズとして
収束する。またクラッド12よりも低屈折率の応力付与
部13を通過した光線は、この応力付与部13を凹レン
ズとして発散する。したがって、光源と反対側からこの
PANDAファイバを側面視すると、応力付与部13が
わずかに暗い部分として透視されて見える。また2つの
応力付与部13の間を通過した光線は、クラッド12を
直進するので、この光線と応力付与部13で発散された
光線とが重なる点Lが存在する。さらに図3(b)の状
態においても、応力付与部13’によって発散した光が
クラッド12中を通過した光線と重なる点Lが存在す
る。これらの点Lを含む面をフォーカス面Fとしてファ
イバの側面から観視すると、これらは輝線となって観察
され、このような輝線はPANDAファイバの周方向の
回転によって移動する。したがって、融着接続機などの
画像処理において、これらの輝線Lがファイバの中心か
ら等距離にある場合を基準にして、応力付与部の位置角
度を判断することが可能である。例えば図3(b)の状
態では、PANDAファイバの周方向のわずかな回転に
よって輝線が移動するので、現在のPANDAファイバ
の自動融着装置においては、図3(b)の状態を見出
し、これを基準として応力付与部の位置角度を決定して
いる。
【0013】図4は、従来の希土類添加PANDAファ
イバのように、クラッド12と応力付与部13の屈折率
がほぼ等しい場合に、PANDAファイバに側面から平
行光を入射させたときの透過光線の軌跡の例を示した説
明図である。(a)は2つの応力付与部13の中心を結
ぶ軸線に対して垂直な方向から平行光を入射した状態、
(b)は前記の軸線に対して平行な方向から平行光を入
射した状態をそれぞれ示す。この例のPANDAファイ
バは、例えばクラッド12がF添加石英ガラスからな
り、応力付与部13がB23添加石英ガラスからなる。
【0014】図4(a)の状態において、2つの応力付
与部13の中心を結ぶ軸線に対して垂直な方向から平行
光を入射した状態で、クラッド12に入射した光線はク
ラッド12を凸レンズとして収束する。しかしクラッド
12と応力付与部13との屈折率が等しいか、またはこ
れらの差が僅かである場合には、光線は応力付与部13
を通過しても屈折せずに直進する。したがって、応力付
与部13が暗い部分として見えず、輝線も観察されない
ので、応力付与部の位置角度を判断することはできな
い。また(b)の状態においても光線は(a)と同様の
軌跡を示す。したがって(a)の状態であるか(b)の
状態であるか、すなわち入射光線に対して2つの応力付
与部13の中心を結ぶ軸線が平行であるか垂直であるか
の判断はできない。
【0015】以下、本発明の希土類添加偏波保持光ファ
イバについて説明する。図1は本発明の希土類添加偏波
保持光ファイバの例を示したもので、(a)は断面形
状、(b)は図中X−X’線で示した断面での屈折率分
布、(c)は図中Y−Y’線で示した断面での屈折率分
布をそれぞれ示している。また図2は、図1に示した希
土類添加偏波保持光ファイバに側面から平行光を入射さ
せたときの透過光線の軌跡の例を示した説明図であり、
(a)は2つの応力付与部4の中心を結ぶ軸線に対して
垂直な方向から平行光を入射した状態、(b)は同軸線
に対して平行な方向から平行光を入射した状態をそれぞ
れ示している。この希土類添加偏波保持光ファイバは、
コア1の周上に第1クラッド2、その周上に第2クラッ
ド3が形成され、コア1の外方に2つの応力付与部4,
4’がコアに対して対称的に配されている。外径は、通
常、裸光ファイバの状態で125μmに形成される。コ
ア1は、石英ガラスに屈折率を上げるドーパント、希土
類元素、および必要に応じて金属が添加され、△=1.
0〜1.5%程度の高屈折率に形成される。ドーパント
としては、加熱により拡散されやすいものが好ましく、
GeO2が好適に用いられる。希土類としては、エルビ
ウム(Er)、イッテルビウム(Yb)、ネオジウム
(Nd)等が好適に用いられ、金属としてはリン
(P)、アルミニウム(Al)、ガリウム(Ga)等が
好適に用いられる。
【0016】第1クラッド2は、石英ガラスに屈折率を
下げるドーパントが添加され、その屈折率は△=−0.
5〜−0.7%程度の範囲で、モードフィールド径(M
FD)が5μm以下となるように形成される。ドーパン
トとしてフッ素(F)を用いると、加熱によってコア中
のGeの第1クラッド2内への拡散係数が大きくなるの
で好ましい。
【0017】第1クラッド2の直径は、小さすぎると希
土類添加偏波保持光ファイバを曲げたときに導波光が第
2クラッドに結合して、この第1クラッド2がない構造
の従来の希土類添加偏波保持光ファイバよりもカットオ
フ波長が小さくなる、または曲げ損失が大きくなるとい
った影響がでてくる。したがって、第1クラッド2の直
径をMFDの3倍以上とすれば実用上これらの影響が出
ないと考えられ、好ましくは5倍以上とすることによっ
てこれらの影響を確実に排除することができる。また第
1クラッド2の直径が大きすぎると、応力付与部4,
4’が、屈折率がほぼ等しい第1クラッド2の中に包み
こまれるようになって、図4のように、応力付与部4,
4’を暗い部分として識別することが困難となる。又図
2(a)のように2つの応力付与部4,4’の中心を結
ぶ軸線に対して垂直な方向から平行光を入射したとき
に、応力付与部4または4’で発散した光線と、第1ク
ラッド2で発散した光線とが交わらず、輝線が得られな
くなる。暗い部分としての識別は、応力付与部4および
4’の半分以上の領域が第1クラッド2と隣接した状態
になると困難になると考えられる。したがって第1クラ
ッド2の直径は応力付与部4,4’の中心間の距離より
も小さい範囲で適宜設定するのが好ましい。
【0018】第2クラッド3は、純粋石英ガラス、また
は屈折率を下げるドーパントが添加され、その屈折率が
△=−0.0〜−0.4%程度となるように形成され
る。ドーパントとしては適宜のものを用いることができ
るが、例えばFを好適に用いることができ、第1クラッ
ド2よりも少なく添加される。応力付与部4は、B23
をドープした石英ガラスで好ましく形成される。
【0019】このような構造の希土類添加偏波保持光フ
ァイバは、以下のようにして製造することができる。ま
ず、VAD法により、GeO2を添加した石英ガラスか
らなる多孔質ガラス材を作成し、これをErCl3およ
びAlCl3を含有するアルコール溶液中に浸す。充分
に含浸させた後、乾燥させ、さらに脱水、焼結を行って
コア母材とする。このコア母材に石英ガラススートを外
付けし、脱水した後に、SiF4ガス雰囲気中で焼結す
ることによってFを適量添加して第1クラッドに相当す
るガラス層を形成する。さらに石英ガラススートを外付
けし、脱水した後に、SiF4ガス雰囲気中で焼結する
ことによってFを適量添加して第2クラッドに相当する
ガラス層を形成する。このようにして得られたコア−ク
ラッド母材の応力付与部形成位置に、超音波ドリル等で
貫通孔を穿設し、この孔の内面に対して研磨および火炎
研磨を行いPANDAファイバ母材とする。これとは別
に、B23を添加した石英ガラスロッドを作成し、外周
面を研磨して、応力付与母材とする。応力付与母材をP
ANDAファイバ母材の貫通孔内に挿通させた後、線引
を行って、希土類添加偏波保持光ファイバを得ることが
できる。
【0020】次に、図2を用いて本発明の希土類添加偏
波保持光ファイバの作用について説明する。図2(a)
の状態においては、まず第2クラッド3に入射した光線
は第2クラッド3を凸レンズとして収束する。そして第
2クラッド3よりも低屈折率の応力付与部4を通過した
光線は、この応力付与部4を凹レンズとして発散する。
また2つの応力付与部4の間には第2クラッド3よりも
低屈折率の第1クラッド2が形成されているので、この
第1クラッド2を通過した光線は、第1クラッド2を凹
レンズとして発散する。この結果、第1クラッド2で発
散された光線と応力付与部4で発散された光線が重なる
点が存在する。また図2(b)の状態においては、第2
クラッド3に入射した光のうち第1クラッド2を通るも
のは、第1クラッド2および応力付与部4’を凹レンズ
として発散する。この結果、応力付与部4’で発散され
た光線と第2クラッド3を通過した光線が重なる点Lが
存在する。
【0021】これらの重なる点を含む面をフォーカス面
Fとしてファイバの側面から観視すると、これらは輝線
として観察され、このような輝線はPANDAファイバ
の周方向の回転によって移動する。したがって、融着接
続機などの画像処理において、これらの輝線Lがファイ
バの中心から等距離にある場合を基準にして、応力付与
部の位置角度を判断することが可能である。したがっ
て、本発明の希土類添加偏波保持光ファイバは、通常の
PANDAファイバと同様に、例えば融着接続機などの
画像処理において、2つの応力付与部4による2つの輝
線Lがファイバの中心から等距離にある場合を基準にし
て、応力付与部4の位置角度を精密に判断することがで
きる。
【0022】また、Er添加光ファイバにおいて、コア
にGeを添加し、クラッドにFを添加することによっ
て、MFDが異なる他の光ファイバと接続する際に、コ
ア内のGeを熱拡散させて両ファイバのMFDの整合を
好適に行うことがすでに提案されているが(A.Wada, T.
Sakai, D.Tanaka, T.Nozawa and R.Yamauchi:Technical
Digest of Optical Amprifiers and Their Application
s vol.13, FD3, pp258-261,1991参照)、本発明の希土
類添加偏波保持光ファイバを、光ファイバ増幅器や光フ
ァイバレーザを構成する他の光ファイバと接続する場合
にも、融着接続部を追加放電などにより加熱することに
よって、コア1内のドーパントを第1クラッド2へ拡散
させてMFDを拡大することができる。これによって、
他のMFDが大きい通常の光ファイバとのMFDの整合
性を容易に達成でき、接続損失を抑えることができる。
ここで、MFDを拡大させることによって、コア1を導
波するモードフィールドの一部が比較的屈折率が高い第
2クラッド3に達して、第2クラッド3に光が結合する
おそれもあるが、MFD拡大のために加熱を施す領域は
光ファイバ端部から短い距離であるので、この加熱によ
って第2クラッド3に結合する導波光は非常にわずかで
あり、問題は生じない。
【0023】尚、ここでは偏波保持構造としてPAND
A型を例にとって述べているが、本発明の希土類添加偏
波保持光ファイバの偏波保持構造は、PANDA型に限
らず、コアに対して対称的に配された応力付与部を有す
る構造、いわゆるボータイ型、楕円ジャケット型も同様
に適用可能である。
【0024】
【実施例】本発明の実施例1〜3として下記表1に示す
構造パラメータを有する希土類添加偏波保持光ファイバ
を作成した。また比較例1として下記表1に示す構造パ
ラメータを有する従来の希土類添加偏波保持光ファイバ
を作成した。すなわち、まず、VAD法により、△=
1.3%となるようにGeO2を添加した石英ガラスか
らなる多孔質ガラス材を作成し、これをErCl3およ
びAlCl3を含有するアルコール溶液中に浸した。充
分に含浸させた後、乾燥させ、さらに脱水、焼結を行っ
てコア母材とした。Erの添加濃度は850重量pp
m、Alの添加濃度は17500重量ppmとした。こ
のコア母材に石英ガラススートを外付けし、脱水した後
に、SiF4ガス雰囲気中で焼結することによって△=
−0.7%となるようにFを添加して第1クラッドに相
当するガラス層を形成した。ここで得られたガラスロッ
ドをロッドAとする。ロッドAを2分割し、その一方は
さらに2分割した。他方のロッドAには、さらに石英ガ
ラススートを外付けし、脱水した後に、SiF4ガス雰
囲気中で焼結することによって△=−0.7%となるよ
うにFを添加して第1クラッドに相当するガラス層を形
成した。このようにして第1クラッドが厚く形成された
ガラスロッドをロッドBとする。ロッドBは2分割し
た。
【0025】(実施例1)上記ロッドAに石英ガラスス
ートを外付けし、脱水した後に、SiF4ガス雰囲気中
で焼結することによって△=−0.4%となるようにF
を添加して第2クラッドに相当するガラス層を形成し
た。このようにして得られたコア−クラッド母材の応力
付与部形成位置に、超音波ドリルで貫通孔を穿設し、こ
の孔の内面に対して研磨および火炎研磨を行いPAND
Aファイバ母材とした。これとは別に、B23を第1ク
ラッドと等しい屈折率(△=−0.7%)となるように
添加した石英ガラスロッドを作成し、外周面を研磨し
て、応力付与母材とした。この応力付与母材をPAND
Aファイバ母材の貫通孔内に挿通させた後、線引を行っ
て、希土類添加偏波保持光ファイバを得た。尚、MFD
は波長1.55μmにて4.5μmとした。
【0026】このようにして得られた希土類添加偏波保
持光ファイバについて、ファイバを側面視する方法を用
い前記の偏光軸調心自動融着接続機を用いて通常の分散
シフト型PANDAファイバとの融着接続を行った。こ
こで用いた分散シフト型PANDAファイバのMFDは
波長1.55μmにて8.2μmであった。よって融着
接続後、接続点を加熱して希土類添加偏波保持光ファイ
バのコア中のGeを拡散させ、そのMFDを9μm程度
に拡大させた。本実施例においては、融着接続機のフォ
ーカス面を調整することによって輝線Lを観察すること
ができ、短時間で容易に自動融着接続を行うことができ
た。融着接続後、MFD拡大前の接続損失(1.55μ
m)およびMFD拡大後の接続損失を測定した。また偏
波主軸のずれを評価するために接続後の光ファイバ全体
で偏波モード間のクロストーク(1.55μm)を測定
した。これらの結果を下記表1に示す。
【0027】(実施例2)上記ロッドBに石英ガラスス
ートを外付けし、脱水した後に、SiF4ガス雰囲気中
で焼結することによって△=−0.4%となるようにF
を添加して第2クラッドに相当するガラス層を形成し
た。上記実施例1と同様にしてコア−クラッド母材の応
力付与部形成位置に貫通孔を穿設し、PANDAファイ
バ母材に応力付与母材を挿通させた後、線引を行って、
希土類添加偏波保持光ファイバを得た。
【0028】このようにして得られた希土類添加偏波保
持光ファイバについて、上記実施例1と同様にして自動
融着接続機を用いて通常の分散シフト型PANDAファ
イバとの融着接続を行った。本実施例においては、融着
接続機により輝線Lを見出すことはできなかったが、作
業者の目視により応力付与部の影から偏光軸を判別でき
た。したがって、融着接続機を手動で操作して融着接続
を行った。また、実施例1と同様に、MFD拡大前後の
接続損失および接続後のクロストークを測定した。これ
らの結果を下記表1に示す。
【0029】(実施例3)上記ロッドBに石英ガラスス
ートを外付けし、脱水した後に、焼結することによって
純粋石英(△=0.0%)からなる第2クラッドに相当
するガラス層を形成した。上記実施例1と同様にしてコ
ア−クラッド母材の応力付与部形成位置に貫通孔を穿設
し、PANDAファイバ母材に応力付与母材を挿通させ
た後、線引を行って、希土類添加偏波保持光ファイバを
得た。
【0030】このようにして得られた希土類添加偏波保
持光ファイバについて、上記実施例1と同様にして自動
融着接続機を用いて通常の分散シフト型PANDAファ
イバとの融着接続を行った。本実施例においては、融着
接続機のフォーカス面を調整することによって輝線Lを
観察することができ、短時間で容易に自動融着接続を行
うことができた。また、実施例1と同様に、MFD拡大
前後の接続損失および接続後のクロストークを測定し
た。これらの結果を下記表1に示す。
【0031】(比較例1)上記ロッドAの周上に、第1
クラッドと屈折率が等しい(△=−0.7%)F添加石
英ガラス層を、外付け法にて形成した。上記実施例1と
同様にしてコア−クラッド母材の応力付与部形成位置に
貫通孔を穿設し、PANDAファイバ母材に応力付与母
材を挿通させた後、線引を行った。このようにして、第
1クラッド−第2クラッド構造を持たず、クラッドの屈
折率が一様な従来の希土類添加偏波保持光ファイバを得
た。尚、MFDは波長1.55μmにて4.5μmとし
た。
【0032】このようにして得られた希土類添加偏波保
持光ファイバについて、通常の分散シフト型PANDA
ファイバとの融着接続を行った。融着接続後、実施例1
と同様にして接続点を加熱してコア中のGeを拡散さ
せ、そのMFDを9μm程度に拡大させた。本比較例に
おいては、光ファイバ側面から光を入射させても応力付
与部を側面視することができなかった。そのため、予め
偏光子を通過させた波長1.3μm直線偏波を光ファイ
バに入射させ、接続する2本の光ファイバおよび検光子
を回転させて、偏波消光比が最大となるように調整した
後、融着接続を行った。また、実施例1と同様に、MF
D拡大前後の接続損失および接続後のクロストークを測
定した。これらの結果を下記表1に示す。
【0033】
【表1】
【0034】尚、表1において、応力付与部の可視性の
評価は、自動融着接続機で輝線Lを観察できたものを
◎、輝線Lは観察できないが、作業者の目視により応力
付与部の影から偏光軸を判別できたものを○、応力付与
部を側面視できなかったものを×とした。また自動融着
機の適用性の評価は、自動融着接続できたものを◎、で
きなかったものを×として示した。
【0035】表1の結果より、実施例1および3の希土
類添加偏波保持光ファイバは、ファイバを側面視する方
法による自動融着接続機の適用が可能であり、接続損失
および接続後のクロストークも、光ファイバに直線偏波
を入射して消光比をモニターしながら接続を行った場合
と同程度の良好な値が得られた。またMFDを拡大させ
たことによって、拡大前に比べて接続損失が充分に低減
したことが認められた。実施例2の希土類添加偏波保持
光ファイバは、輝線Lの観察は不可能であったが応力付
与部の影を用いて融着接続することが可能であり、接続
後のクロストークも、実施例1および3には及ばないが
良好であった。またMFDを拡大させたことによって、
拡大前に比べて接続損失が充分に低減したことが認めら
れた。尚、実施例1〜3、および比較例1の接続損失に
は若干のばらつきがあるが、これは測定再現性の低さに
よるばらつき、あるいはMFD拡大時の加熱条件が最適
化されていないためのばらつきであって、構造の差異に
よるばらつきではないと考えられる。
【0036】
【発明の効果】以上説明したように本発明の希土類添加
偏波保持光ファイバは、コアに希土類元素が添加され、
コアの外方のクラッド内にコアに対して対称的に配され
た応力付与部を有する希土類添加偏波保持光ファイバで
あって、前記クラッドが、第1クラッドと、第1クラッ
ドの周上に形成され第1クラッドよりも屈折率が高い第
2クラッドとからなることを特徴とするものである。し
たがって、ファイバを光学的に側面視する方法によって
偏光軸の調心が可能であり、融着接続時には、精度よく
軸合せを行うことができ、容易にかつ効率良く融着接続
を行うことができる。またコアがGeを含有し、その周
上の第1クラッドがFを含有する構成とすれば、接続端
部を加熱することによってコア内のGeを容易に拡散さ
せることができ、MFDを拡大させて他のMFDが大き
い光ファイバとの接続特性を向上させるのに好適であ
る。よって本発明の希土類添加偏波保持光ファイバを用
いて、光ファイバ増幅器や光ファイバレーザを好適に構
成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の希土類添加偏波保持光ファイバの例
を示したもので、(a)は断面図、(b)はX−X’線
で示した断面での屈折率分布、(c)はY−Y’線で示
した断面での屈折率分布を示す。
【図2】 本発明の希土類添加偏波保持光ファイバに側
面から平行光を入射させたときの透過光線の軌跡の例を
示した説明図である。
【図3】 通常のPANDAファイバに側面から平行光
を入射させたときの透過光線の軌跡の例を示した説明図
である。
【図4】 従来の希土類添加偏波保持光ファイバに側面
から平行光を入射させたときの透過光線の軌跡の例を示
した説明図である。
【図5】 通常のPANDAファイバの例を示したもの
で、(a)は断面図、(b)はX−X’線で示した断面
での屈折率分布、(c)はY−Y’線で示した断面での
屈折率分布を示す。
【図6】 従来の希土類添加偏波保持光ファイバの例を
示したもので、(a)は断面図、(b)はX−X’線で
示した断面での屈折率分布、(c)はY−Y’線で示し
た断面での屈折率分布を示す。
【符号の説明】
1…コア、2…第1クラッド、3…第2クラッド、4…
応力付与部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山内 良三 千葉県佐倉市六崎1440番地 株式会社フジ クラ佐倉工場内 (72)発明者 和田 朗 千葉県佐倉市六崎1440番地 株式会社フジ クラ佐倉工場内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コアに希土類元素が添加され、コアの外
    方のクラッド内にコアに対して対称的に配された応力付
    与部を有する希土類添加偏波保持光ファイバであって、
    前記クラッドが、第1クラッドと、第1クラッドの周上
    に形成され第1クラッドよりも屈折率が高い第2クラッ
    ドとからなることを特徴とする希土類添加偏波保持光フ
    ァイバ。
  2. 【請求項2】 前記第1クラッドの直径が、モードフィ
    ールド径の3倍以上で、かつ前記応力付与部の中心間の
    距離より小さいことを特徴とする請求項1記載の希土類
    添加偏波保持光ファイバ。
  3. 【請求項3】 前記コアがゲルマニウム添加石英ガラス
    からなり、前記第1クラッドがフッ素添加石英ガラスか
    らなることを特徴とする請求項1記載の希土類添加偏波
    保持光ファイバ。
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