JPH08314069A - 写真フイルムパトローネ - Google Patents

写真フイルムパトローネ

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Publication number
JPH08314069A
JPH08314069A JP1038596A JP1038596A JPH08314069A JP H08314069 A JPH08314069 A JP H08314069A JP 1038596 A JP1038596 A JP 1038596A JP 1038596 A JP1038596 A JP 1038596A JP H08314069 A JPH08314069 A JP H08314069A
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JP
Japan
Prior art keywords
photographic film
flange
lip
thickness
film cartridge
Prior art date
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Pending
Application number
JP1038596A
Other languages
English (en)
Inventor
Naoyoshi Chino
直義 千野
Keiji Shigesada
啓司 繁定
Takashi Senyama
隆 扇山
Seiichi Watanabe
清一 渡辺
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Publication date
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Publication of JPH08314069A publication Critical patent/JPH08314069A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 無理抜きを行ってアンダーカットとなるリッ
プに変形等が生じない形状にするとともに、高温環境下
での耐久性を向上させる。 【解決手段】 写真フイルムパトローネ部品であるスプ
ール軸の両端には、薄肉円板状のフランジ20が取り付
けられる。フランジ20の外周には、写真フイルムの巻
き緩みを防止するためのリップ21が突出して成形され
ている。このリップ21は、写真フイルムとの摩擦抵抗
を減らすために、内周面21aの根元が写真フイルムの
最外周から離れるように傾斜しているため、2つ割型構
成の射出成形用金型ではアンダーカットとなる。そこ
で、角度θ1を無理抜きが許される2〜10度の角度で
傾斜させた。また、平板部20bの厚みatに対して各
コーナー部20e〜20gのうち少なくとも1箇所のコ
ーナー部の厚みを薄くすることで、曲げ弾性率の値の大
きい樹脂が利用でき、高温環境下での耐久性が向上す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、スプール軸の回転
によって写真フイルムをパトローネ本体外部に送り出す
写真フイルムパトローネに関し、さらに詳しくは、写真
フイルムが巻回されるスプール軸の両端にフランジを取
り付けるタイプの写真フイルムパトローネに関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】カメラへの写真フイルムパトローネの装
填の簡易化、現像所での作業効率の向上、及び写真フイ
ルムパトローネの取扱い性の向上等を目的として、写真
フイルムをその先端までもスプールに巻き付けてパトロ
ーネ本体に収納しておき、これをカメラに装填してスプ
ールを回転させたときに写真フイルムの先端をパトロー
ネ本体に設けた開口から外部に送り出すようにした写真
フイルムパトローネが、米国特許4834306号明細
書、同第4832275号明細書、特開平3−3764
5号公報等に提案されている。
【0003】このような写真フイルムパトローネでは、
スプールを回転したときに写真フイルムがパトローネ本
体内で巻き緩まないように、スプールの両端に固着ある
いは回動自在に取り付けたフランジに工夫が施されてい
る。上述した一対のフランジは、各々の外周縁に互いに
向かい合う方向に僅かに突出させた舌片状のリップで写
真フイルムロールの最外周を包み込むことによって写真
フイルムの巻き緩みを防いでいる。そして、パトローネ
本体に一体に設けた分離爪によってスプールに巻回され
た写真フイルムの最外周に位置するフイルム先端をパト
ローネ本体に形成した開口に向けて分離するようにして
いる。
【0004】写真フイルムを送り出す際には、リップに
よる写真フイルムの巻き緩み規制を一部で解除する必要
がある。解除する方法としては、一対の分離爪をフイル
ム幅方向の両側に設け、一対の分離爪の外側面同士で一
対のリップを互いに離れる方向に部分的に変形させる方
法と、1つの分離爪でフイルム先端をすくい上げること
で、写真フイルムがその両端エッジで一対のリップを互
いに離れる方向に部分的に変形させる方法とがある。
【0005】本発明に使用する写真フイルムは、支持体
として厚さが0.07〜0.15mmのトリアセテー
ト、ポリエステル、ポリフェニレンナフタレート、ポリ
カーボネート等が使用され、その表面に写真フイルムの
種類に応じた感光乳剤が塗布されている。バック層は、
特に設けなくても良いが、磁気記録層、帯電防止剤、導
電物質、滑剤等を添加したニトロセルロース、ジアセチ
ルセルロース、トリアセチルセルロース、ブチラール樹
脂、ゼラチン、ポリカーボネート等の層を形成したもの
を使用できる。
【0006】このような写真フイルムは剛性が強いた
め、ロール状に巻回した際の巻き緩み力が大きい。この
力が大きいとリップが広がる方向に変形して写真フイル
ムの巻き緩みを阻止することができない。そこで、実開
平6−68047号公報では、リップの厚みだけ均一に
厚くしてリップを補強している。
【0007】また、パトローネ本体の内部では、写真フ
イルムの最外周とリップの内周面との間で生じる摩擦抵
抗が大きくなり、この部分で擦れて摩耗しやすく、摩耗
によって粉を発生させ、写真フイルムと一緒にパトロー
ネ本体から送り出されて、カメラを汚染し、画像に写し
込まれる恐れがある。そこで、このような摩擦を極力減
少させるために、特開平2−18545号公報、及び実
開平6−68047号公報では、リップの内周面の奥側
を写真フイルムの最外周から離すようにリップを傾斜さ
せた断面形状のフランジが提案されている。
【0008】このようなフランジは常に変形されて回転
するから、薄肉で、しかも適度な弾性と耐摩耗性等が必
要となる。フランジにこのような特性を持たせるために
は、先ず材料の選定を行う必要がある。しかも、この材
料の選定に当たっては成形方法を考慮する必要がある。
これらの両者を充分考慮した上で好ましい材料及び成形
法が、特開平4−251841号公報や特開平6−14
8808号公報に記載されている。これら公報記載のも
のでは、押し出し形成された薄肉のポリエチレン系樹脂
シート(厚み0.3mm )を加熱軟化させて、真空又は圧空
成形により熱成形させ、その後に打ち抜き工程で内外形
状に打ち抜いてフランジを形成するようにしている。
【0009】ところで、前述したフランジの熱成形で
は、ロールから引き出した樹脂シートを加熱する加熱工
程、加熱したシートに真空又は圧空成形を施す成形工
程、シートの成形部分を打ち抜いてフランジを得る打ち
抜き工程、及びシート回収工程等の多岐にわたる工程が
必要で設備が大がかりになりやすく、設備コストも高い
ものになる。また、打ち抜き後に余剰のシートが発生
し、材料費に無駄が生じる。そこで、高速・大量・自動
化生産が可能で、しかも各部の厚みを自在に変えて成形
することができる射出成形によってフランジを形成する
ことが望まれている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】射出成形でフランジを
形成する場合には、フランジの内側(リップ突出側)と
外側とをそれぞれ移動型と固定型との2つ割りで金型を
構成し、スプールの軸方向に沿って移動型を移動させる
単純な前後運動でフランジを成形するのが、コスト面か
ら見て最も望ましい。しかしながら、前述したように、
リップを傾斜した断面形状とすると、ここがアンダーカ
ットとなり、フランジの取り出しが困難となる恐れがあ
る。このようなアンダーカットに対しては、サイドコア
で前記前後運動に対して直交する方向に移動させて離型
させる方法があるが、これでは金型が複雑となり高価に
なるとともに、サイクルタイムが長くなるため成形効率
が落ち、金型の破損も早い。また、他の方法としてフラ
ンジ等の円形の成形品で行う、金型を回転させながら成
形品を取り出す方法でも金型が複雑となり高価となる欠
点があった。
【0011】また、写真フイルムパトローネは、高温環
境下に放置される場合がある。このため、高温環境下で
も耐えうる耐久性をもった樹脂でフランジを形成する必
要がある。しかしながら、熱変性温度の高い樹脂ほど曲
げ弾性率の値が高く、したがって、リップに所望する弾
性を与えることができなくなる恐れがある。
【0012】本発明は上記問題点を解決するためになさ
れたもので、射出成形でフランジを成形する際に、アン
ダーカットとなるリップを離型しやすい形状に工夫する
とともに、できるだけ曲げ弾性率値の大きい樹脂で成型
できるように工夫した写真フイルムパトローネを提供す
ることを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するにあ
たり、写真フイルムがロール状に巻回されるスプール軸
と、このスプール軸に取り付けられる一対のフランジ
と、写真フイルムの最外周端部を包み込むようにフラン
ジの少なくとも一方の外周に一体に形成され、写真フイ
ルムの巻き緩みを規制するリップとを備えた写真フイル
ムパトローネにおいて、リップの内周面を、写真フイル
ムの最外周を包み込む内周面の根元側を写真フイルムの
最外周から離すように2〜10度の角度で傾斜させ、ま
た、リップの肉厚を根元から先端に向かって厚くなるよ
うに成形したものである。このようにリップの内周面の
角度を2〜10度の角度に規定したから、無理抜きして
も変形等が生じなく、しかも、リップの肉厚を根元から
先端に向かって厚くしたから強度が増し、確実に写真フ
イルムの巻き緩みを阻止することができる。2つ割り構
成の金型では、リップの外周面に抜き勾配を付けるのが
好適で、リップの外周面を内周面とは逆方向に0〜3度
の角度で傾斜させるとよい。
【0014】また、写真フイルムがロール状に巻回され
るスプール軸の両端に取り付けられる一対のフランジを
備え、前記スプール軸を挿通する開口が設けられた底部
と、この底部の外周から写真フイルムの巻回方向に折れ
曲がった立ち上げ部と、この立ち上げ部の先端から前記
スプール軸から離れる方向に折れ曲がった平板部と、こ
の平板部の外周から写真フイルムの巻回方向に折れ曲が
っており、写真フイルムの最外周端部を包み込んで写真
フイルムの巻き緩みを規制するリップと設けた断面形状
で前記一対のフランジのうち少なくとも一方のフランジ
を射出成型で形成した写真フイルムパトローネの発明で
は、前記射出成型したフランジは、底部と立ち上がり部
との間の第1コーナー部、また、立ち上がり部と平板部
との間の第2コーナー部、さらに、平板部とリップの根
元と間の第3コーナー部との各コーナー部のうち少なく
とも1つのコーナー部の厚みを平板部に対して薄くして
形成したものである。
【0015】これにより、曲げ弾性率の値が大きい樹脂
を使用することができる。平板部の厚みとしては、0.
11〜0.25mmが望ましい。また、薄くしたコーナ
ー部の厚みは、0.07mm以上で、且つ平板部の厚み
に対して90%以下が望ましい。さらに、薄くしたコー
ナー部の内側及び外側の丸み半径は、0.11〜0.4
mmが好適である。さらにまた、使用する樹脂の曲げ弾
性率としては、13000〜30000Kg/cm2 が望ましい。
【0016】
【発明の実施の形態】図1において、パトローネ本体1
0は、各々プラスチックで形成された上ケース11、下
ケース12から構成されている。パトローネ本体10の
内部にはスプール13が回動自在に収納され、このスプ
ール13の両端に取り付ける一対のフランジ19,20
の間のスプール13の軸部に、写真フイルム14がロー
ル状に巻き付けられる。
【0017】上下ケース11,12はいずれも樹脂成形
によって作られており、その成形材料には、フランジと
の摩擦抵抗が小さいこと、落下衝撃に充分に耐え得るこ
と、また熱変形しにくいことが要求される。具体的に
は、スチレン系樹脂、ポリカーボネート樹脂、ABS樹
脂、ポリエステル樹脂、ナイロン樹脂、変性ポリフェニ
レンエーテル樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリプロピレ
ン樹脂、ポリエチレン樹脂、メチルメタクリル樹脂、テ
フロン樹脂、ポリフェニレンサルファイド樹脂、又はこ
れらの樹脂の混合樹脂が挙げられる。これらの中で、特
に耐熱、滑り性、成形性の面から6ナイロン、66ナイ
ロン、12ナイロンのいずれかの変性PPEが良い。ま
た、ナイロンが40〜60%含まれる変性PPEが特に
良い。
【0018】上下ケース11,12はそれぞれ略半円筒
形状をしており、その一部にはそれぞれポート部15が
突出して形成されている。上ケース11と下ケース12
とを嵌合させるときに、ポート部15内に遮光蓋16が
回転自在に嵌め込まれる。遮光蓋16には平坦なフイル
ム通路17が形成され、遮光蓋16が開き位置に回動し
たときにはパトローネ本体10内から送り出されてくる
写真フイルム14の通路となる。また、遮光蓋16が閉
じ位置に回動したときには、ポート部15の先端部分に
形成される開口(写真フイルム出入り口)が完全に閉じ
られ、パトローネ本体10内は遮光状態となる。
【0019】下ケース12のポート部15の奥には、突
起18が形成されている。この突起18は、スプール1
3に巻かれた写真フイルム14の先端部をすくい上げて
フイルム通路17に導くためのガイドである。フランジ
19、20には、それぞれ開口19a,20aが形成さ
れており、スプール13を各開口19a,20aに挿通
することによりスプール13の所定位置に嵌め込まれ、
スプール13に対して回転可能に軸着される。
【0020】フランジ19,20は、外径15mm以
上、輪郭が円形となる最大の投影面積が100mm2
上の形状となっており、金型内での流動性に優れた樹脂
で射出成形にて形成されている。これらフランジ19,
20の外周にはリップ21が一体に形成されている。図
2(A)及び同図(B)はフランジ19,20について
図示したものであるが、各々のリップ21はそれぞれ他
方のフランジ19,20に向き合うように突出してお
り、スプール13に巻かれた写真フイルム14の最外周
を両端面側から部分的に包み込むようになっている。
【0021】リップ21は、写真フイルム14の巻き緩
みを阻止するために、厚みを厚くして補強されている。
また、写真フイルム14の最外周とリップ21の内周面
21aとの間で生じる摩擦を減少させるために、内周面
21aの奥側を写真フイルム14の最外周から離すよう
に傾斜した断面形状となっている。
【0022】フランジ19,20は、外周にリップ21
を突出させた平板部19b,20bに対して開口19
a,20aを形成した底部19c,20cが、リップ2
1の突出方向とは逆の方向に一段凹んだ断面形状とされ
ている。そして、平板部19b,20bの外側面からリ
ップ21の先端までの水平方向の長さ(図2に表した記
号SH)がリップ21の突出長さであり、例えば1.1
〜1.7mmとされている。
【0023】リップ21の外周には鍔22が一体に設け
られている。鍔22は、リップ21が広がらないように
するための補強の作用をする。
【0024】フランジ20には、開口20aを形成した
面20bに、この開口20bを取り囲むように複数の係
止穴25が所定間隔離して形成されている。これらの係
止穴25は、使用表示部品23に設けた複数のクラッチ
爪24と、スプール13をフイルム送り出し方向に回転
したときに互いに係止して、フランジ20を強制的に回
転させる。また、フイルム巻き込み方向にスプール13
を回転したときには、クラッチ爪24とフランジ20の
係止穴25とは係止せずにフランジ20は自由に回転で
きる。また、他方のフランジ19はスプール13に対し
回転自在のままである。なお、使用表示部品23には
扇形の表示板23aが一体化され、その位置をパトロー
ネ本体10に形成された表示窓を通して確認することに
よって、この写真フイルムパトローネの使用状態が判別
できるようになっている。
【0025】上ケース11、下ケース12の側面内壁に
は側面リブ26が設けられ、フランジ19,20が互い
に広がらないように規制している。スプール13には、
フランジ19を取り付ける部分の外側に扇形板27が固
定され、その表面にはバーコード28が箔押しにて形成
される。このバーコード28は、スプール13の回転軸
を中心として放射状に記されており、スプール13を回
転したときにパトローネ本体10の側面に形成された窓
29を通してカメラ等の内部で光電検出される。これに
より、パトローネ本体10内に収納された写真フイルム
14の品種情報,撮影枚数情報等を電気的に検知するこ
とができる。なお、パトローネ本体10に貼付されるラ
ベル30には、フイルム品種表示やパトローネの固有番
号などが表示される。
【0026】スプールロック部品31は、遮光蓋16が
閉じ位置に回動したときに、スプール13が回転しない
ようにロックする。このロックは、遮光蓋16が開き位
置に移動したときに解除される。なお、符号32は上ケ
ース11に一体に成形されたロックポールを示し、この
ロックポール32によって遮光蓋16は閉じ位置に回動
したときにロックされる。このロックは、写真フイルム
パトローネをカメラやディスプレイ装置等の装置にセッ
トしたときに、これらの装置に設けられた遮光蓋16の
開放機構によって解除される。また、遮光蓋16を用い
る代わりに、ポート部15の内壁にフイルム通路を形成
し、このフイルム通路にテレンプを貼付することによっ
てパトローネ本体10内を光密に保つことも可能であ
る。
【0027】図3に示したように、写真フイルム14が
パトローネ本体10内に完全に巻き込まれている状態で
は、写真フイルム14の最外周はフランジ19,20の
リップ21,21によって部分的に包み込まれ、スプー
ル13からの巻き緩みが防止されている。これにより、
スプール13が写真フイルム14の送り出し方向に回転
したとき、写真フイルム14はスプール13とともに一
体となって回転するようになる。
【0028】上下ケース11,12の側面内壁に設けら
れた側面リブ26は、フランジ19,20が互いに広が
らないように規制しているが、ポート部15の奥ではそ
の規制が解除されるように、対面し合った側面リブ26
相互間の間隔が広げられている。このため、突起18で
写真フイルム14の先端がすくい上げられた後、フイル
ム通路17に進むときには、フランジ19,20がわず
かに外側に広がり、写真フイルム14はリップ21,2
1の間から樋状カールを作って送り出されるようにな
る。なお、側面リブ26は片側だけに設けても同様の効
果が期待できる。
【0029】上記写真フイルムパトローネをカメラに装
填すると、カメラ側の機構によってドアロック部品32
による遮光蓋16の係止が解除された後、遮光蓋16が
開き方向に回動される。その後、スプール13が送り出
し方向に駆動され、写真フイルム14の送り出しが開始
される。フランジ19,20の外周に形成したリップ2
1,21が写真フイルム14の巻き緩みを防いでいるた
め、写真フイルム14はスプール13と一体となって回
転する。この回転中に、写真フイルム14の先端が突起
18ですくい上げられ、フイルム通路17に導かれる。
【0030】こうして写真フイルム14の先端がフイル
ム通路17に導かれると、リップ21,21は写真フイ
ルム14により両側に押し広げられるため、フイルム通
路17の奥では写真フイルム14の包み込みが解除され
る。なお、一方のフランジ20はクラッチ爪24と係止
穴25との係合により強制的に送り出し方向に回転され
るため、写真フイルム14を送り出す力が強められる。
こうして写真フイルム14がパトローネ本体10外に送
り出されるようになる。
【0031】巻戻し時にはスプール13が逆向きに回転
される。写真フイルム14の後端はスプール13に係止
されているため、写真フイルム14はスプール13の逆
転によりパトローネ本体10内に巻き込まれる。このと
き、フイルム通路17の奥ではフランジ19,20が広
げられ、また鍔22の面22aで写真フイルム14をリ
ップ21,21の内部に向けてガイドして写真フイルム
14の両端でリップ21,21を押し広げるため、写真
フイルム14はフランジ19,20間に引き込まれ、ス
プール13に巻きつけられる。
【0032】
【実施例】フランジ19,20の具体的な形状として
は、図4及び図5に示すように、外径Aを18.24m
m、リップの内周径Bを17.06mm、フランジ20
の開口20aの直径Cを8.14mm、フランジ19の
開口19aの直径Dを12.1mm、リップの突出長さ
SHをフランジ20で1.4mm、フランジ19で1.
25mm、図2に示す幅Eをフランジ20で2.06m
m、フランジ19で1.91mm、フランジ20の係止
穴25の内側直径を9.6mm、係止穴25の外側直径
13.2mmにした。なお、フランジ19,20の平均
厚みを0.07〜0.2mmとした。
【0033】ここで、図2に示した底部19c,20c
と平板部19b,20bとをつなぐ部分を立ち上がり部
19d,20dと称し、この立ち上がり部19d,20
dと底部19c,20cとの間のコーナー部を第1コー
ナー部19e,20e、また、立ち上がり部19d,2
0dと平板部19b,20bとの間のコーナー部を第2
コーナー部19f,20f、さらに、平板部19b,2
0bとリップ21との間のコーナー部を第3コーナー部
19g,20gと称す。そして、立ち上がり部19d,
20dの内側根元部までの直径Gを14mm、リップ2
1の外側根元部までの直径Hを17.46mmとした。
【0034】フランジ19の射出成形用金型39は、図
6に示すように、フランジ19の内側(リップ突出側)
と外側とをそれぞれ移動型40と固定型41との2枚組
の割り型で構成したタイプである。ガイドピン42は、
開口19aの中心を通る軸線と平行に設けられており、
ガイドピン42に沿って移動型40を移動させる単純な
前後運動でフランジ19を成形する。なお、金型として
は、一対のフランジ19,20を同時に成形するファミ
リー取り金型としてもよい。この場合には、固定型、中
間型、及び移動型の3枚のプレートで構成し、固定型と
中間型との間にスプルー、ランナー、及びゲートを、ま
た中間型と移動型との間に成形品フランジを構成するタ
イプの3枚組金型とするのが好適である。
【0035】〔第1実施例〕このような金型39を用い
て、従来技術で説明した特開平4−251841号公報
に記載されているポリエチレン系樹脂を用いて射出成形
すると、円板形状の極薄い成形品に対しては流動性が悪
く、ショートショットが生じやすく、また肉厚が均一に
ならない等の弊害が生じ好適な成形方法ではなかった。
そこで、樹脂としては、曲げ弾性率が15000 〜30000Kg/
cm2 の物性値を満たし、且つ、ポリエチレン系樹脂より
も金型内での流動性が良い樹脂、例えばメルトフローイ
ンデックス(JIS−K7210,温度280℃,荷重
10kg)が70g/10分以上のものを用いるのがよ
い。具体的には、66ナイロンアロイ Y19A(住友
化学工業)であり、この樹脂の特性値を表1に示す。
【0036】
【表1】 なお、t は厚みを表しており、単位はmmである。
【0037】射出成形では、ゲートの形状や位置及び数
によってウエルドライン、ショートショット、そり、ひ
け、クレージング及びクラッキング等の成形不良が生じ
てしまう。そこで、ゲートはディスクゲートとし、また
ゲート厚みはフランジ19,20の平均肉厚と同じに、
さらにゲートランド長さFを0.1〜2mmとしてい
る。なお、符号47は、ディスクゲート部を示してい
る。
【0038】スプルー43は、開口20aの中心を通る
軸線上の固定型41に設けられている。移動型40のコ
ールドスラグウエル44にはランナーロックピン45の
先端が食い込んでいる。このランナーロックピン45
は、移動型40が開く際に成形した成形品フランジを引
き寄せ、完全に開くとフランジを押し出す。なお、突出
しピンを設けて突き出すようにしてもよい。そして、フ
ランジ19は、図7に示すように、打抜き機によってデ
ィスクゲートに沿って打ち抜いてランナー46を除去し
て開口19aを形成する。
【0039】サイクルタイムは、射出時間、保圧時間、
冷却時間、型開時間、中間時間、及び型閉時間から構成
されており、これら一連の時間短縮が生産効率の要とな
る。
【0040】射出成形では、部分的に厚みを変えること
は容易であるのに対し、アンダーカットは離型できない
恐れがあるとともに、無理抜きすると変形する。このた
め、リップ21の内周面21aは、無理抜きしても変形
等が生じない角度、すなわちスプール13の軸に対する
角度(θ1)を2〜10度で形成するのがよい。という
のは、角度(θ1)が10度を越えると移動型に擦れて
キズが付き、大きな角度にすると当然変形が生じ、しか
も型抜きができなくなる。また2度以下の場合には写真
フイルム14の巻き緩みを阻止する力が無くなってしま
う。
【0041】移動型40を移動させて型を開く際には、
成形品フランジを固定型41から簡単に離型させること
が必要である。しかしながら、リップ21の内周面21
aが傾斜しており、しかもリップ21を均一に厚くする
と、リップ21の外周面がアンダーカットとなり、固定
型41から離型できない恐れがある。そこで、図8に示
すように、リップ21の外周面21bを固定型41から
離型しやすくするために、内周面21aの傾斜とは逆の
傾斜、すなわち、抜き勾配を付けるのが望ましい。抜き
勾配としては、大きくすると肉厚が増加し、フイルム巻
き緩み規制が増加し、写真フイルム14を送り出せなく
なる恐れがあるため、同図に示す角度θ3を0〜5度、
好ましくは0〜3度にするのが好適である。
【0042】このように成形性を考慮すると、リップ2
1の形状は、内周面21aの傾斜に対して外周面21b
が逆傾斜、又はスプール13の軸と平行となった断面形
状となるため、肉厚が突出方向に向かって先太りとな
る。そして、このように先太り肉厚でリップ21を形成
すると、単に内周面21aの角度θ1を2〜10度に規
定しても、製品突出し時に内周面21aの根元付近で潰
れが生じる。これは、無理抜きが許される最大のアンダ
ーカット率(許容伸長度)内でも、平均肉厚が0.07
〜0.25mmである超薄肉円板のフランジ19,20
では、第3コーナー部19gの丸みの不十分からくる応
力集中により、突出し時に強度不良が生じるためであ
る。
【0043】また、リップ21の根元の肉厚t1と、第
3コーナー部19gの内側丸み部の半径R1との寸法に
よってリップ21のフイルム巻き緩み規制力が変化する
ことが分かった。そこで、製品突出し時に生じる潰れの
防止、及び所定のフイルム巻き緩み規制力を得るため
に、リップ21の根元の肉厚t1と、第3コーナー部の
内側丸み部の半径R1との最適な寸法を検討する実験を
行い、この結果を図9及び表2に示した。
【0044】
【表2】
【0045】実験では、リップ21のフイルム巻き緩み
規制力を測定するのは困難である。そこで、リップ21
のフイルム巻き緩み規制が強い場合には、写真フイルム
14とリップ21との摩擦抵抗が大きくなり、フイルム
引き出し力が増え、またリップ21のフイルム巻き緩み
規制が弱い場合には、写真フイルム14とリップ21と
の摩擦抵抗が小さくなり、フイルム引き出し力が減少す
ることを利用して、表2に示したように、フイルム引き
出し力(PF適性)でリップ21のフイルム巻き緩み規
制の変化を調べることにした。なお、表2で示したPF
適正は、写真フイルム14をパトローネ本体10から引
き出すための力を測定し、最適の場合には◎を、良好な
場合には○を、やや良好なものを△、不適のものを×で
示している。
【0046】図9に示した実験では、第3コーナー部1
9gの内側丸み部の半径R1を0.2mmにして根元の
厚みt1を変化させて移動型40から突出しピン(ラン
ナーロックピン45)の突出しによってリップ21の内
周面の根元が潰れる確率をグラフで示している。これら
の結果から分かるように、t1の厚みとしては、薄いと
潰れや折れジワ等が生じ、また厚いとPF適正が不適と
なるため0.07〜0.25mmが最適である。また、
丸み部の半径R1としては、小さいと潰れや折れジワ等
が生じ、また大きいとPF適正が不適となるため0.4
mm以下が最適であることが分かった。
【0047】鍔22は、フイルム巻き込みの際に写真フ
イルム14がリップ21の内部に向けて入り込みやすい
ようにガイドする作用をもたせるために、対向する面2
2aの先端が互いに離れるように傾斜した断面形状にし
た。面22aの角度θ2としては、スプール13の軸に
直交する線に対して1〜30度、好ましくは3〜25
度、さらに好ましくは5〜16度が好適である。
【0048】鍔22の厚みは、写真フイルム14をガイ
ドする際に、写真フイルム14によって潰されないよう
にするために、先端に向かって先太りとされている。具
体的には、射出成形の成形性、及び写真フイルム14に
よって潰されないことを考慮して、先端の厚みを0.1
〜0.25mm程度に厚くするのが望ましい。そして、
アンダーカットにならないように、鍔22の最外周は、
断面がスプール軸に対して平行な直線の形状にされてい
る。
【0049】立ち上げ部19dは、離型性を考慮して約
5度傾斜させた断面形状とされ抜き勾配の配慮がなされ
ている。
【0050】なお、成形品フランジに型跡がつくと写真
フイルム14の傷等やフイルム給送のトラブル等が生じ
る恐れがある。そこで、図8に示したように、フランジ
19,20の鍔22の外面22bに沿った線上をパーテ
ィングライン(PL)とした。これにより、パーティン
グラインが鍔22の外周部内側に生じることになり、万
一バリが発生しても写真フイルム14に接触しないた
め、バリが脱落して写真フイルム14の面に付着するよ
うな恐れはない。なお、他方のフランジ20も図6で説
明した方式の金型で、前述したと同じ形状にすれば最適
なPF適正が得られるので詳しい説明を省略する。
【0051】〔第2実施例〕射出成型では、材料の種類
に関係なく、金型内での樹脂の流れをスムーズにするた
めに、コーナーの丸みにはできるだけ大きな半径のRを
設けるのが一般的である。これにより、金型内の樹脂の
圧力損失を防ぎ、金型の寿命が延びる。しかしながら、
例えば、図10に示すフランジ20の場合、第1コーナ
ー部20e、第2コーナー部20f、及び第3コーナー
部20gとの各コーナー部の外側及び内側の各丸み半径
によって各コーナー部の厚みが変化し、これらのコーナ
ー厚みによってPF適正が変化する。これはフランジ1
9でも同じにいえることである。そこで、満足なPF適
正が得られる各コーナー部の厚みを決めるために、平均
厚みatに対して第1コーナー部20e、第2コーナー
部20f、及び第3コーナー部20gの各コーナー部の
厚みを変えた複数種類のフランジ20を成形し、これら
をそれぞれ評価した結果を表8に記載した。なお、実験
で用いたフランジ20の種類を表3〜表6に記載する。
また、各コーナー部20e〜20gの厚みを決めた内側
及び外側丸み半径の一例を表7に記載する。
【0052】
【表3】
【0053】
【表4】
【0054】
【表5】
【0055】
【表6】
【0056】表3〜表6に記載したフランジの種類のう
ち、フランジ種類名が「A〜E」は平均厚みatをそれ
ぞれ変えたものであり、これらは各コーナー部を平均厚
みatと同じにした均一な厚みのグループである。ま
た、フランジの種類名に「G」が付与されているもの
は、第1コーナー部20eと第2コーナー部20fとの
2つのコーナー部の厚みを変えたグループ、「H」が付
与されているものは各コーナー部20e〜20gとの3
つのコーナー部の厚みをそれぞれ変えたグループであ
る。また、フランジの種類名に「1」が付与されている
ものはコーナー部の厚みを0.07mmに、また「2」が付与
されているものはコーナー部の厚みを0.10mmに、さらに
「3」が付与されているものはコーナー部の厚みを0.15
mmにしたグループである。なお、この実験で用いたフラ
ンジ20のリップ21の内周面21aの角度を5度(図
10にθ1で記載した角度)にしている。
【0057】
【表7】
【0058】
【表8】
【0059】実験では、表8に記載したように、PF適
正の他に耐久性テスト、及び、騒音と摩耗粉との発生状
況についても調査した。表7に記載したPF適正は、段
落番号〔0045〕で説明したと同じ記号で記載した。
PF適正の結果から、各コーナー部を平均厚みatと同
じ厚みにしたものと比較して、各コーナー部20e〜2
0gの厚みを薄くしたものの方がPF適正が向上する傾
向にあることが分かった。そして、各コーナー部20e
〜20gを薄くする際には、平均厚みatを0.11〜
0.25mm、好ましくは0.13〜0.18mmの範
囲に設定することが望ましいことが分かった。なお、
0.18mmの数値は、フランジ種類名D(at=0.1
7)とフランジ種類名E(at=0.20)とのPF適正を
考慮して推定した数値である。また、各コーナー部20
e〜20gの厚みは、平均厚みatに対して90%以下
(平均厚みatを0.11〜0.25mm、好ましくは
0.13〜0.18mmにした場合には、0.099〜
0.225mm以下、好ましくは0.117〜0.16
2mm以下)、好ましくは80%以下(平均厚みatを
0.11〜0.25mm、好ましくは0.13〜0.1
8mmにした場合には、0.088〜0.2mm以下、
好ましくは0.104〜0.144mm以下)、更に好
ましくは67%以下(平均厚みatを0.11〜0.2
5mm、好ましくは0.13〜0.18mmにした場合
には、0.074〜0.168mm以下、好ましくは
0.087〜0.121mm以下)が望ましいことが分
かった。したがって、各コーナー部20e〜20gの内
側及び外側丸み半径は、表7から分かるように、少なく
とも0.1〜0.455mm、好ましくは0.12〜
0.4mmが好適である。なお、各コーナー部20e〜
20gの厚みを0.07mmより以下で成型することは成型性
の面から困難であった。このため、各コーナー部20e
〜20gの厚みを0.07mm以上とした。
【0060】表8に記載した耐久性テストは、写真フイ
ルムの送り出しと巻き戻しとの作業を繰り返して行い、
写真フイルムの給送が行えなくなるまでの繰り返し回数
を記載した。これによれば、フランジの種類名に「A」
が付与されているもの、すなわち平均厚みatが0.1
1mmのものは100〜200回、また、「B」が付与
されているもの、すなわち平均厚みatが0.13mm
のものは250〜400回、さらに、フランジの種類名
に「C」、「D」、「E」、「F」が付与されているも
の、すなわち平均厚みatが0.15mm以上のものは
1000回以上であった。したがって、耐久テストから
評価すると、250〜400回以上のものが好適なの
で、平均厚みatを0.13mm以上にしたものが望ま
しい。
【0061】表8に記載した騒音は、フイルム送り出し
及び巻き戻しの時に生じる音の大きさについて調べ、音
が小さいものに◎を、音が大きくなるに応じて○→△→
×で記載した。これによれば、PF適正と同じ傾向で音
が大きくなることが分かった。
【0062】表8に記載した摩耗粉は、200回の耐久
テストを行った後にパトローネ本体10の内部に摩耗粉
が発生しているか否かを調べ、少ないものに◎を、多く
なるに応じて○→△→×で記載した。これもPF適正と
同じ傾向で生じ易くなることが分かった。特に×のもの
では成型品フランジ20の摩耗粉よりも写真フイルム1
4側の乳剤層が削られて乳剤カスが多く生じていた。
【0063】射出成型では、成型品の厚みに応じて成型
条件、例えばシリンダー温度や金型温度、及び射出圧力
等を変えないと、ショートショットや肉厚の不均一等の
成型不良が生じる。そこで、前述したフランジの種類に
応じて満足な成型性が得られる成型条件を表9に記載す
る。なお、表9では、シリンダー温度と金型温度とを変
えて満足な成型性が得られる最適な温度をそれぞれ設定
し、これらから射出圧力を設定するとともに、このとき
の成形品に生ずるバリの発生状況を観察した。実験は、
スクリュー径25φの射出成形機を用い、フランジの種
類に関係なく射出速度を、600mm/sec とした。
【0064】
【表9】 (金型温度は、製品部温度を実測した値)
【0065】表9の結果、厚みの薄いものに対しては、
厚いものと比較して金型温度を約22%、樹脂温度を約
11%、及び射出圧力を約40%程上げた値に設置にす
るとともに、これに伴ってバリが発生しやすくなること
が分かった。このバリは、二次加工により除去可能であ
るため、それほど問題はない。
【0066】また、フランジの種類名に「G1」を付与
したグループものを成形する時の条件では射出圧力が表
7に記載した値に対して8%程上げた値に、また、「G
2」を付与したグループものを成形する時の条件では射
出圧力が表7に記載した値に対して5%程上げた値に設
定すればよいことが分かった。さらに、フランジの種類
名に「H」を付与したグループものを成形する時の条件
では、射出圧力が「G」を付与したグループの射出圧力
に対して更に1〜3%程上げた値に設定すればよいこと
が分かった。これにより、各コーナー部20e〜20g
を局部的に薄くしたものを成型する時の条件では、均一
のものを成型する時の成型条件と比較して、大きな差異
がなく、したがって、成形条件的には問題はないと判断
することができる。
【0067】表10は、曲げ弾性率の異なる種類のAB
S樹脂を用いてフランジ20を成型し、このフランジ2
0を用いてPF適正の実験を行った結果を記載したもの
である。PF適正は、段落番号 で説明したと同じ
記号で記載した。この表10の結果から、2つのコーナ
ー部20e,20fの厚みを薄くしたもの(CG2)、
及び、3つのコーナー部20e〜20gの厚みを薄くし
たもの(CH2)とでは、コーナー部20e〜20gの
厚みを平均厚みatと同じにしたもの(C)に対して、
曲げ弾性率の値が大きい物性値をもつ樹脂を使用するこ
とで満足するPF適正が得られることが分かった。すな
わち、各コーナー部20e〜20gのうち少なくとも1
つのコーナー部の厚みを薄くすることで、使用できる樹
脂に曲げ弾性率の値の大きいものを使用できる。この自
由度としては、曲げ弾性率が13000 〜30000Kg/cm2 、好
ましくは15000 〜25000Kg/cm2 の範囲の樹脂が望まし
い。そして、曲げ弾性率の値が大きい物性値をもった樹
脂を使用することで、耐熱性に強く、高温環境下のもと
で耐久性に優れたフランジを成型することができる。
【0068】
【表10】
【0069】なお、前述した実施例2の内容は、そのま
まフランジ19にも適用できることはいうまでもない。
【0070】ところで、射出成型時には、成形品フラン
ジが金型に静電吸着してしまい、離型しにくい恐れがあ
る。また写真フイルム14の給送中に静電気による障害
が発生する恐れもある。そこで、フランジ19,20を
成形する樹脂に帯電防止剤を混入することで、前述した
弊害を防止することが可能となる。
【0071】帯電防止剤としては、例えばポリ(オキシ
エチレン)アルキルアミン、ポリ(オキシエチレン)ア
ルキルアミド、ポリ(オキシエチレン)アルキルエーテ
ル、ポリ(オキシエチレン)アルキルフェニルエーテ
ル、グリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エス
テル、アルキルスルホネート、アルキルベンゼンスルホ
ネート、アルキルサルフェート、アルキルホスフェー
ト、第4級アンモニウムクロライド、第4級アンモニウ
ムサルファイト、第4級アンモニウムナイトレート、ア
ルキルベタイン型、アルキルイミダゾリン型、アルキル
アラニン型、ポリビニルベンジン型カチオン、ポリアク
リル酸型カチオン等がある。
【0072】また写真フイルム14との摩擦抵抗を更に
少なくするために、また写真フイルム14に光カブリ等
の悪影響を与えないようにするために、フランジ19,
20を成形する樹脂には、本発明の効果を損なわない範
囲で滑剤、遮光性物質、酸化防止剤、熱安定剤、さらに
は適宜の可塑剤や充填剤を必要に応じて加えることがで
きる。
【0073】フランジ19,20を成形する樹脂に用い
ることができる代表的な滑剤名と製造メーカー名を以下
に挙げる。 (1)シリコーン系滑剤 各種グレードのジメチルポリシロキサン及びその変性物
(信越シリコーン、東レシリコーン) (2)オレイン酸アミド滑剤 アーモスリップCP(ライオン・アクゾ)、ニュートロ
ン(日本精化)、ニュートロンE−18(日本精化)、
アマイドO(日東化学)、アルフロE :10(日本油
脂)、ダイヤミッドO−200(日本化成)、ダイヤミ
ッドG−200(日本化成)等
【0074】(3)エルカ酸アミド系滑剤 アルフロ−P−10(日本油脂)等 (4)ステアリン酸アミド系滑剤 アルフロ−S−10(日本油脂)、ニュートロン2(日
本精化)、ダイヤミッド200(日本化成)等 (5)ビス脂肪酸アミド系滑剤 ビスアマイド(日本化成)、ダイヤミッド200ビス
(日本化成)、アーモワックスEBS(ライオン・アク
ゾ)等 (6)非イオン界面活性剤系滑剤 エレクトロストリッパーTS−2、エレクトロストリッ
パー−TS−3(花王石鹸)等
【0075】(7)炭化水素系滑剤 流動パラフィン、天然パラフィン、マイクロワックス、
合成パラフィン、ポリエチレンワックス、ポリプロピレ
ンワックス、塩素化炭化水素、フルオロカーボン (8)脂肪酸系滑剤 高級脂肪酸(C12以上が好ましい)、オキシ脂肪酸 (9)エステル系滑剤 脂肪酸の低級アルコールエステル、脂肪酸の多価アルコ
ールエステル、脂肪酸のポリグリコールエステル、脂肪
酸の脂肪アルコールエステル
【0076】(10)アルコール系滑剤 多価アルコール、ポリグリコール、ポリグリセロール (11)金属石けん ラウリン酸、ステアリン酸、リシノール酸、ナフテン
酸、オレイン酸等の高級脂肪酸とLi、Mg、Ca、S
r、Ba、Zn、Cd、Al、Sn、Pb等の金属との
化合物
【0077】また、遮光性を確保するために添加される
遮光性物質としては以下のものが挙げられる。なお、現
像済み写真フイルム14だけを収納するタイプの写真フ
イルムパトローネでは遮光性物質を添加する必要はな
い。 (1)無機化合物 A.酸化物 シリカ、ケイ藻土、アルミナ、酸化チタン、酸化鉄、酸
化亜鉛、酸化マグネシウム、酸化アンチモン、バリウム
フェライト、ストロンチウムフェライト、酸化ベリリウ
ム、軽石、軽石バルーン、アルミナ繊維等 B.水酸化物 水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、塩基性炭酸
マグネシウム等 C.炭酸塩 炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、ドロマイト、ドー
ソナイト等
【0078】D.(亜)硫酸塩 硫酸カルシウム、硫酸バリウム、硫酸アンモニウム、亜
硫酸カルシウム等 E.ケイ酸塩 タルク、クレー、マイカ、アスベスト、ガラス繊維、ガ
ラスバルーン、ガラスビーズ、ケイ酸カルシウム、モン
モリロナイト、ベントナイト等 F.炭素 カーボンブラック、グラファイト、炭素繊維、炭素中空
球等 G.その他 鉄粉、銅粉、鉛粉、錫粉、ステンレス粉、パール顔料、
アルミニウム粉、硫化モリブデン、ボロン繊維、炭化ケ
イ素繊維、黄銅繊維、チタン酸カリウム、チタン酸ジル
コン酸鉛、ホウ酸亜鉛、メタホウ酸バリウム、ホウ酸カ
ルシウム、ホウ酸ナトリウム、アルミニウムペースト、
タルク等 (2)有機化合物 木粉(松、樫、のこぎり屑等)、穀繊維(アーモンド、
ピーナッツ、モミ殻等)、着色した各種の繊維例えば木
綿、ジュート、紙細片、セロハン片、ナイロン繊維、ポ
リプロピレン繊維、デンプン、芳香族ポリアミド繊維等
【0079】これらの遮光性物質の中で、ブリードアウ
ト量を減少させることができるのでカーボンブラックが
好ましい。含有量としては0.01重量%以上が好適で
ある。特に好ましいカーボンブラックの原料による分類
例を挙げると、ガスブラック、ファーネスブラック、チ
ャンネルブラック、アントラセンブラック、アセチレン
ブラック、ケッチェンカーボンブラック、ランプブラッ
ク、油煙、松煙、アニマルブラック、ベジタブルブラッ
ク等がある。
【0080】遮光性、コスト、物性向上の目的ではファ
ーネスカーボンブラックが好ましく、高価であるが帯電
防止効果を有する遮光性物質としてはアセチレンカーボ
ンブラック、変性合成カーボンブラックであるケッチェ
ンカーボンブラックが好ましい。必要により、前者と後
者とを必要特性にしたがってミックスすることも好まし
い。
【0081】遮光性物質を配合する形態は種々あるが、
マスターバッチ法がコスト、作業場の汚染防止等の点で
好ましい。特公昭40−26196号公報には有機溶媒
に溶解した重合体の溶液中にカーボンブラックを分散さ
せて重合体−カーボンブラックのマスターバッチを作る
方法が記載され、特公昭43−10362号公報にはカ
ーボンブラックをポリエチレンに分散してマスターバッ
チを作る方法が記載されている。
【0082】フランジ19,20等の写真感光材料用成
形品として使用する上で写真フイルム14等の写真感光
材料に対してカブリの発生がなく、感光度の増減の発生
が少なく、遮光能力が大きく、樹脂組成物中に添加した
場合でもカーボンブラックの塊(ブツ)の発生やフィッ
シュアイ等によるピンホールが発生しにくい点で、カー
ボンブラックの中でもpH6.0〜9.0、平均粒子径
10〜120mμのものが好ましく、これらの中でも特
に揮発成分が2.0%以下、吸油量が50ml/100
g以上のファーネスカーボンブラックが好ましい。チャ
ンネルカーボンブラックは高価な上に、写真フイルム1
4にカブリを発生させるものが多く好ましくない。どう
しても使用する必要がある場合でも、写真性に及ぼす影
響を調査して選択すべきである。
【0083】好ましいカーボンブラックの市販品として
は、例えば三菱化成製のカーボンブラック♯20
(B)、♯30(B)、♯33(B)、♯40(B)、
♯44(B)、♯45(B)、♯50、♯55、♯10
0、♯600、♯950、♯2200(B)、♯240
0(B)、MA8、MA11、MA100等が挙げられ
る。
【0084】海外の製品としては、例えばキャボット社
のBlack Pearls 2、46、70、71、74、80、
81、607等、Regal 300、330、400、66
0、991、SRF−S等、Vulcan 3、6等、Sterli
ng 10、SO、V、S、FT−FF、MT−FF等が
挙げられる。さらに、アシュランドケミカル社のUni-te
d R、BB、15、102、3001、3004、3
006、3007、3008、3009、3011、3
012、XC−3016、XC−3017、3020が
挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0085】遮光性物質の添加量は、好ましくは0.1
〜15重量%、より好ましくは0.5〜10重量%、最
も好ましくは1.0〜7.0重量%の範囲である。
【0086】また、樹脂の熱劣化防止及びフィッシュア
イやブツ(塊状の不均一故障)の発生を防止するため
に、酸化防止剤を添加することが好ましい。酸化防止剤
の代表例を以下に示す。
【0087】(イ)フェノール系酸化防止剤 6−t−ブチル−3−メチルフェニール誘導体、2・6
−ジ−t−ブチル−Pクレゾール、2,6−t−ブチル
−4−エチルフェノール、2・2’−メチレンビス−
(4−エチル−6−t−ブチルフェノール)、4・4’
−ブチリデンビス(6−t−ブチル−m−クレゾー
ル)、4・4’−チオビス(6−t−ブチル−m−クレ
ゾール)、4・4−ジヒドロキシジフェニルシクロヘキ
サン、アルキル化ビスフェノール、スチレン化フェノー
ル、2・6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール、
n−オクタデシル−3−(3’・5’−ジ−t−ブチル
−4’−ヒドロキシフェニル)プロピネート、2・2’
−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノー
ル、
【0088】4・4’−チオビス(3−メチル−6−t
−ブチルフェニール)、4・4’−ブチリデンビス(3
−メチル−6−t−ブチルフェノール)、ステアリル−
β(3・5−ジ−4−ブチル−4−ヒドロキシフェニ
ル)プロピオネート、1・1・3−トリス(2−メチル
−4ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)ブタン、1
・3・5トリメチル−2・4・6−トリス(3・5−ジ
−t−ブチル−4ヒドロキシベンジル)ベンゼン、テト
ラキス〔メチレン−3(3’・5’−ジ−t−ブチル−
4’−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕メタン
【0089】(ロ)ケトンアミン縮合系酸化防止剤 6−エトキシ−2・2・4−トリメチル−1・2−ジヒ
ドロキノリン、2・2・4−トリメチル−1・2−ジヒ
ドロキノリンの重合物、トリメチルジヒドロキノリン誘
導体 (ハ)アリルアミン系酸化防止剤 フェニル−α−ナフチルアミン、N−フェニル−β−ナ
フチルアミン、N−フェニル−N’−イソピロピル−P
−フェニレンジアミン、N・N’−ジ−β−ナフチル−
P−フェニレンジアミン、N−(3’−ヒドロキシブチ
リデン)−1−ナフチルアミン
【0090】(ニ)イミダゾール系酸化防止剤 2−メルカプトベンゾイミダゾール、2−メルカプトベ
ンゾイミダゾールの亜鉛塩、2−メルカプトメチルベン
ゾイミダゾール (ホ)ホスファイト系酸化防止剤 アルキル化アリルホスファイト、ジフェニルイソデシル
フォスファイト、トリス(ノニルフェニル)ホスファイ
ト亜リン酸ソーダ、トリノニルフェニルフォスファイ
ト、トリフェニルフォスファイト (ヘ)チオ尿素系酸化防止剤 チオ尿素誘導体、1・3−ビス(ジメチルアミノプロピ
ル)−2−チオ尿素 (ト)その他空気酸化に有用な酸化防止剤 チオジプロピオン酸ジラウリル
【0091】次に、代表的な市販酸化防止剤を以下に示
す。 (1)フェノール系酸化防止剤 SUMILIZER BHT(住友) 、IRGANOX 1076( チバガイギー)
、MARK AO-50 (アデカ・アーガス) 、SUMILIZER BP-76
(住友) 、TOMINOX SS (吉富) 、IRGANOX 565(チバガイ
ギー) 、IONOX WSP(ICI)、SANTONOX(Monsanto)、SUMILI
ZER WX R (住友)、ANTAGECRYSTAL(川口) 、IRGANOX 103
5 (チバガイギー) 、ANTAGE W-400 (川口) 、NOCLIZER
NS-6(大内新興) 、IRGANOX 1425 WL(チバガイギー) 、M
ARK AO-80(アデカ・アーガス) 、SUMILIZER GA-80(住
友) 、TOPANOL CA(ICI) 、MARK AO-30 (アデカ・アーガ
ス) 、MARK AO-20 (アデカ・アーガス) 、IRGANOX 3114
(チバガイギー) 、MARK AO-330(アデカ・アーガス) 、
IRGANOX 1330 (チバガイギー) 、CYANOX 1790(ACC)、IR
GANOX 1010 (チバガイギー) 、MARK AO-60 (アデカ・ア
ーガス) 、SUMILIZER BP-101 (住友) 、TOMINOX TT( 吉
富)
【0092】(2)燐系酸化防止剤 IRGAFOS 168(チバガイギー) 、MARK 2112(アデカ・アー
ガス) 、WESTON 618(ボルグワーナー) 、MARK PEP-8
(アデカ・アーガス) 、ULTRANOX 626 (ボルグ・ワーナ
ー) 、MARK PEP-24G(アデカ・アーガス) 、MARK PEP.3
6(アデカ・アーグス)、HCA(三光) (3)チオエーテル系酸化防止剤; DLTDP "YOSHITOMI"(吉富) 、SUMILIZER(住友) 、ANTIOX
L (日油) 、DMTD "Y-OSHITOMI"(吉富) 、SUMILIZER TP
M(住友) 、ANTIOX M (日油) 、DSTP "YOSHITO-MI"(吉
富) 、SUMILIZER TPS(住友) 、ANTIOX S (日油) 、SEEN
OX 412S(シプロ)、MARK AO-412 S(アデカ・アーガス)
、SUMILIZER TP-D (住友) 、MARK AO-23(アデカ・アー
ガス) 、SANDSTAB P-EPQ( サンド) 、IRGAFOS P-EPQ FF
(チバガイギー) 、IRGANOX 1222 (チバガイギー) 、MA
RK 329K(アデカ・アーガス) 、WES-TON 399(ボルグ・ワ
ーナー) 、MARK 260 (アデカ・アーガス) 、MARK 522A
(アデカ・アーガス) (4)金属不活性化剤 NAUGARD XL-1 (ユニロイヤル) 、MARK CDA-1 (アデカ・
アーガス) 、MARK CDA-6 (アデカ・アーガス) 、LRGANO
X-MD-1024(チバガイギー) 、CUNOX(三井東圧)
【0093】特に好ましい酸化防止剤は、フェノール系
の酸化防止剤であり、市販品としてはチバガイギー社の
イルガノックス各種と住友化学(株)のSumilizer BHT
、S-umilizer BH-76、Sumilizer WX-R、Sumilizer BP-
101等である。又フェノール系の酸化防止剤及び/又は
燐系酸化防止剤を2種類以上ミックスして用いると酸化
防止効果が大きくなるので好ましい。
【0094】本発明に最も好ましいヒンダードフェノー
ル系酸化防止剤の代表例を以下に示す。1,3,5−ト
リメチル2,4,6−トリス(3,5−ジ−tert−ブチ
ル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、テトラキス
〔メチレン−3−(3’・5’−ジ−tert−ブチル−
4’−ヒドロキシフェニル)プロビオネート〕メタン、
オクタデシル−3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロ
キシ−ヒドロシンナメート、2,2’,2’−トリス
〔(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニ
ル)プロピオニルオキシ〕エチルイソシアヌレート、
1,3,5−トリス(4−tert−ブチル−3−ヒドロキ
シ−2,6−ジ−メチルベンジル〕イソシアヌレート、
テトラキス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)4,
4’−ビフェニレンジ亜リン酸エステル、
【0095】4,4’:チオビス−(6−tert−ブチル
−O−クレゾール)、2−2’チオビス(6−tert−ブ
チル−4−メチルフェノール)、トリス−(2−メチル
−4−ヒドロキシ−5−tert−ブチルフェニル)ブタ
ン、2,2’−メチレン−ビス−(4−メチル−6−te
rt−ブチルフェノール)、4,4’−メチレン−ビス−
(2,6−ジ−tert−ブチルフェノール)、4,4’−
ブチリデン−ビス−(3−メチル−6−tert−ブチルフ
ェノール)、2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフ
ェノール、4−ヒドロキシ・メチル−2,6−ジ−tert
−ブチルフェノール、2,6−ジ−tert−4−n−ブチ
ルフェノール、
【0096】2,6−ビス(2’−ハイドロキシ−3’
−tert−ブチル−5’−メチルベンジル)−4−メチル
フェノール、4,4’−メチレン−ビス−(6−tert−
ブチル−O−クレゾール、4,4’−ブチリデン−ビス
(6−tert−ブチル−m−クレゾール)、3・9−ビス
{1・1−ジメチル−2−〔β−(3−t−ブチル−4
−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオニルオキ
シ〕エチル}2,4・8,10−テトラオキサスピロ
〔5,5〕ウンデカン等が挙げられる。これらの中でも
融点が100°C以上、特に120°C以上のものが好
ましい。また、燐系酸化防止剤と併用することが効果的
である。
【0097】その他、本発明では必要により各添加剤を
用いることができる。次に、添加剤の代表例を以下に記
載するが、本発明ではこれに限定されるものではなく、
公知のあらゆるものの中から選択できる。 (添加剤種類);(代表例) (1)可塑剤;フタル酸エステル、グリコールエステ
ル、脂肪酸エステル、リン酸エステル等 (2)安定剤;鉛系、カドミウム系、亜鉛系、アルカリ
土類金属系、有機スズ系等 (3)難燃剤;燐酸エステル、ハロゲン化燐酸エステ
ル、ハロゲン化物、無機物、含燐ポリオール等 (4)充填剤;アルミナ、カオリン、クレー、炭酸カル
シウム、マイカ、タルク、酸化チタン、シリカ等 (5)補強剤;ガラスロービング、金属繊維、ガラス繊
維、ガラスミルドファイバー、炭素繊維等
【0098】(6)発泡剤;無機発泡剤(炭酸アンモニ
ア、重炭酸ソーダ)、有機発泡剤(ニトロソ系、アゾ
系)等 (7)加硫剤;加硫促進剤、促進助剤等 (8)劣化防止剤;紫外線吸収剤、酸化防止剤、金属不
活性化剤、過酸化物分解剤等 (9)カップリング剤;シラン系、チタネート系、クロ
ム系、アルミニウム系等 (10)各種の熱可塑性樹脂;ゴム系 (11)造核剤;有機造核剤(ジベンジリデンソルビト
ール化合物等)、無機造核剤(炭酸カルシウム等)
【0099】
【発明の効果】以上に説明したとおり、写真フイルムが
ロール状に巻回されるスプール軸と、このスプール軸に
取り付けられる一対のフランジと、写真フイルムの最外
周端部を包み込むようにフランジの少なくとも一方の外
周に一体に形成され、写真フイルムの巻き緩みを規制す
るリップとを備えた写真フイルムパトローネにおいて、
写真フイルムの最外周を包み込む内周面の根元側を写真
フイルムの最外周から離すように、射出成形時にアンダ
ーカットとなるリップの内周面を2〜10度の角度で傾
斜させたから、離型の際にリップに変形等を生じさせず
に、無理抜きが行える。これにより、ローコストな2つ
割り型構成の金型でフランジを射出成形できるようにな
り、従来技術と比較して設備のローコスト化、及び縮小
化が図れ、しかも高速・大量・自動化生産が可能であ
り、寸法精度が高く、品質の安定した成形品が得られ
る。また、リップの肉厚を根元から先端に向かって厚く
したから、強度が増し、確実に写真フイルムの巻き緩み
を規制することができる。また、リップの外周面を内周
面とは逆方向に0〜3度の角度で傾斜させたから、金型
から用意に離型させることができる。
【0100】さらに、写真フイルムがロール状に巻回さ
れるスプール軸の両端に取り付けられる一対のフランジ
を備え、前記スプール軸を挿通する開口が設けられた底
部と、この底部の外周から写真フイルムの巻回方向に折
れ曲がった立ち上げ部と、この立ち上げ部の先端から前
記スプール軸から離れる方向に折れ曲がった平板部と、
この平板部の外周から写真フイルムの巻回方向に折れ曲
がっており、写真フイルムの最外周端部を包み込んで写
真フイルムの巻き緩みを規制するリップと設けた断面形
状で前記一対のフランジのうち少なくとも一方のフラン
ジを射出成型で形成した写真フイルムパトローネにおい
て、前記フランジの、底部と立ち上がり部との間の第1
コーナー部、また、立ち上がり部と平板部との間の第2
コーナー部、さらに、平板部とリップの根元と間の第3
コーナー部との各コーナー部のうち少なくとも1つのコ
ーナー部の厚みを平板部の厚みに対して薄くしたもので
は、曲げ弾性率の値が大きい樹脂を使用することがで
き、成型品フランジに高温環境下にも耐えうる耐久性を
もたせることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の写真フイルムパトローネを示す分解斜
視図である。
【図2】(A)及び(B)は一対のフランジを示す断面
図である。
【図3】写真フイルムパトローネの断面図である。
【図4】一方側のフランジの側面図である。
【図5】他方側のフランジの側面図である。
【図6】フランジを射出成形するための金型を示す断面
図である。
【図7】打ち抜き機によってランナーを打ち抜いた状態
を示す斜視図である。
【図8】フランジのリップの要部拡大断面図である。
【図9】リップの根元の厚みによって移動型から成形品
フランジを突き出した際のリップの根元の潰れる確率を
実験して示したグラフである。
【図10】別の実施例のフランジの要部を示す断面図で
ある。
【図11】厚みを均一にしたフランジの要部を示す断面
図である。
【図12】各コーナー部のうち2つのコーナー部の厚み
を薄くしたフランジの要部を示す断面図である。
【図13】各コーナー部の厚みを薄くしたフランジの要
部を示す断面図である。
【符号の説明】
13 スプール 19,20 フランジ 19a,20a 開口 19b,20b 平板部 19c,20c 底部 19d,20d 立ち上がり部 19e,20e 第1コーナー部 19f,20f 第2コーナー部 19g,20g 第3コーナー部 21 リップ 21a 内周面 21b 外周面 22 鍔
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 渡辺 清一 神奈川県小田原市扇町2丁目12番1号 富 士写真フイルム株式会社内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 写真フイルムがロール状に巻回されるス
    プール軸と、このスプール軸に取り付けられる一対のフ
    ランジと、写真フイルムの最外周端部を包み込むように
    フランジの少なくとも一方の外周に一体に形成され、写
    真フイルムの巻き緩みを規制するリップとを備えた写真
    フイルムパトローネにおいて、 前記フランジは、射出成型で形成されているとともに、
    前記リップは、写真フイルムの最外周を包み込む内周面
    の根元側を写真フイルムの最外周から離すように2〜1
    0度の角度で傾斜した断面形状とされており、また、肉
    厚が根元から先端に向かって厚く成形されていることを
    特徴とする写真フイルムパトローネ。
  2. 【請求項2】 前記リップは、外周面が前記内周面とは
    逆方向に、0〜3度の角度で傾斜した断面形状となって
    いることを特徴とする請求項1記載の写真フイルムパト
    ローネ。
  3. 【請求項3】 写真フイルムがロール状に巻回されるス
    プール軸の両端に取り付けられる一対のフランジを備
    え、前記スプール軸を挿通する開口が設けられた底部
    と、この底部の外周から写真フイルムの巻回方向に折れ
    曲がった立ち上げ部と、この立ち上げ部の先端から前記
    スプール軸から離れる方向に折れ曲がった平板部と、こ
    の平板部の外周から写真フイルムの巻回方向に折れ曲が
    っており、写真フイルムの最外周端部を包み込んで写真
    フイルムの巻き緩みを規制するリップと設けた断面形状
    で前記一対のフランジのうち少なくとも一方のフランジ
    を射出成型で形成した写真フイルムパトローネにおい
    て、 前記フランジは、底部と立ち上がり部との間の第1コー
    ナー部、また、立ち上がり部と平板部との間の第2コー
    ナー部、さらに、平板部とリップの根元と間の第3コー
    ナー部との各コーナー部のうち少なくとも1つのコーナ
    ー部の厚みが前記平板部の厚みに対して薄くして形成さ
    れていることを特徴とする写真フイルムパトローネ。
  4. 【請求項4】 前記平板部の厚みは、0.11〜0.2
    5mmとされていることを特徴とする請求項3記載の写
    真フイルムパトローネ。
  5. 【請求項5】 前記第1コーナー部、第2コーナー部、
    及び第3コーナー部のうち少なくとも1つのコーナー部
    の厚みは、0.07mm以上で、且つ前記平板部の厚み
    に対して90%以下とされていることを特徴とする請求
    項3又は4記載の写真フイルムパトローネ。
  6. 【請求項6】 前記第1コーナー部、第2コーナー部及
    び第3コーナー部のうち少なくとも1つのコーナー部
    は、内側及び外側の丸み半径が0.11〜0.4mmと
    されていることを特徴とする請求項5記載の写真フイル
    ムパトローネ。
  7. 【請求項7】 前記フランジは、曲げ弾性率が13000 〜
    30000Kg/cm2 の物性値を有する樹脂材料で射出成型され
    ていることを特徴とする請求項1又は2記載の写真フイ
    ルムパトローネ。
  8. 【請求項8】 前記フランジは、曲げ弾性率が13000 〜
    30000Kg/cm2 の物性値を有する樹脂材料で射出成型され
    ていることを特徴とする請求項3ないし6いずれか記載
    の写真フイルムパトローネ。
JP1038596A 1995-03-15 1996-01-24 写真フイルムパトローネ Pending JPH08314069A (ja)

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JP5630895 1995-03-15
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004154955A (ja) * 2002-11-01 2004-06-03 Tokyo Shokuhin Kikai Kk 深絞り成形容器の離型方法及び装置

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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