JPH083165B2 - 標識体 - Google Patents

標識体

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JPH083165B2
JPH083165B2 JP2018667A JP1866790A JPH083165B2 JP H083165 B2 JPH083165 B2 JP H083165B2 JP 2018667 A JP2018667 A JP 2018667A JP 1866790 A JP1866790 A JP 1866790A JP H083165 B2 JPH083165 B2 JP H083165B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は標識体に関し、さらに詳しくは、特定の樹脂
組成物からなる発熱体を設けた、自己温度調節機能を有
する標識体に関する。
[従来の技術および発明が解決すべき課題] 寒冷地においては、冬季の積雪や氷結により交通標識
がその機能を失い、交通の安全と円滑が十分に図れなく
なることがある。
このため、交通標識などの標識板に面状発熱体を内蔵
させることによって、標識板に付着した雪や氷を融解除
去することが提案されている。
たとえば、実公昭51−34717号公報では、金属製の表
示板の裏面に面状発熱体と断熱板と防水性裏板とを順に
取り付け、それらの周縁を防水材で密封した構造の道路
標識板が提案されている。
しかし、この道路標識板においては、面状発熱体をサ
ーモスタットで温度制御し、しかも安全装置としてヒュ
ーズを接続するので、構造的に複雑であり、製作と屋外
における保守点検等とが容易でないと言う問題がある。
また、実公昭51−36864号公報は、前記公報と同様の
表示板に、グラフトカーボン製の面状発熱体と導電性ゴ
ムシートとを積層してなる標識板を提案しているが、温
度調節はサーモスタットによるので、前記と同様の問題
点を有している。
さらに、一般的な加熱に用いる面状発熱体として、結
晶性重合体とカーボンブラックとからなる自己温度調節
可能な混練組成物を用いた発熱体が知られている(特公
昭58−18722号公報、特公昭59−2693号公報等)。
しかしながら、これら技術の自己温度調節可能な面状
発熱体は、その発熱体を構成する混練組成物が100℃を
越える高い温度領域において正温度係数特性(温度上昇
とともに電気抵抗値が増大する性質)を示し、通電時の
発熱体の温度は60〜80℃になる。
したがって、寒冷地に設置される大面積の標識体をこ
のような高い温度範囲に調節された発熱体で加熱しよう
とすると、きわめて大きな電力消費を余儀なくされるこ
とになり、実用的ではない。
本発明の目的は、従来の正温度係数特性組成物よりも
低い温度領域において自己温度調節が可能な発熱体を備
え、製作自体も屋外での保守点検も容易な、簡単な構造
の標識体を提供することにある。
[前記課題を解決するための手段] 前記目的を達成するための本発明は、結晶性重合体と
カーボンブラックとの混練組成物からなり、その最大電
気抵抗値と室温電気抵抗値との比が103以上であり、か
つ室温電気抵抗値の10倍の電気抵抗値を示す温度が40な
いし80℃の範囲内にある正温度係数特性を有する組成物
から形成された発熱体を設けてなることを特徴とする標
識体である。
以下、本発明を詳細に説明する。
−発熱体− 本発明の標識体に用いられる発熱体は、特定の正温度
係数特性を有する樹脂組成物から形成することができ
る。すなわち、その組成物の最大電気抵抗値と室温(25
℃)での電気抵抗値との比が103以上で、かつ室温電気
抵抗値の10倍の電気抵抗値を示す温度が40ないし80℃の
範囲内である正温度係数特性を有する樹脂組成物から形
成することができる。
ここで、上記最大電気抵抗値と、室温での電気抵抗値
の比が103以上であることが必要な理由は、実用上十分
な耐電圧性を持たせるためである。この比が103未満で
は、外部から大きな電圧が印加されたとき、破壊される
危険性がある。
また、上記の室温での電気抵抗値の10倍の電気抵抗値
を示す温度が40ないし80℃であることが必要な理由は、
適正な発熱特性を持たせるためである。上記温度が40℃
未満のものでは、発熱量が不足し、零度より低い環境条
件下での融雪や解氷に用いるには適さない。上記温度が
80℃を越えるものでは、発熱量が多すぎて、標識体の温
度が必要以上に高くなるとともに、消費電力が大きくな
り、実用性が失われる。
このような正温度係数特性を有する組成物を得るに
は、特定の結晶性重合体とカーボンブラックを特定比率
で混合し、適正な混練を行なうことが重要である。
結晶性重合体としては、その結晶融点が50〜100℃の
範囲内のものが好適に使用され、具体例をあげれば、エ
チレン−アクリル酸エステル共重合体やエチレン−酢酸
ビニル共重合体が適している。エチレン−アクリル酸エ
ステル共重合体の中でも、エチレン−エチルアクリレー
ト共重合体が特に好ましい。
またカーボンブラックとしては、アセチレンブラック
やオイルファーネスブラック、サーマルブラックなどが
好ましく、特にその粒径が20〜200mμ、好ましくは25〜
100mμであるものが好適に用いられる。この粒径が20m
μ未満であると、性温度係数特性が小さくなり、また20
0mμを超えると、電気抵抗値が大きくなりすぎることが
ある。
次に、これら結晶性重合体とカーボンブラックとの配
合割合に関しては、結晶性重合体が50〜70重量%、好ま
しくは55〜65重量%と、カーボンブラックが30〜50重量
%、好ましくは35〜45重量%である。ここで、結晶性重
合体の配合割合が50重量%未満であると、自己温度調節
機能が十分に発現せず、また70重量%を超えると電気抵
抗値が大きくなりすぎて、実用上十分に発熱しないこと
がある。
面状発熱体を形成する前記樹脂組成物には、架橋剤を
配合してもよい。架橋剤を配合すると、樹脂成分の架橋
を任意の程度に生起させ、面状発熱体の機械的強度の向
上を達成することができる。
この架橋剤としては、樹脂の架橋に使用される通常の
化合物であれば特に制限がなく、たとえば、ベンゾイル
パーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、ジクミル
パーオキサイド、t−ブチルパーオキシベンゾエート、
2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキ
シン−3などの有機過酸化物が好ましい。
また、本発明の目的を阻害しない範囲で、他の種類の
熱可塑性樹脂、エラストマー、あるいは各種の添加剤例
えば酸化防止剤、充填剤等を前記樹脂組成物中に配合し
てもよい。
前記樹脂組成物は、所定量の前記結晶生重合体とカー
ボンブラックとを、あるいはさらに前記架橋剤等も加え
て、混練機で混練することにより製造することができ
る。
この混練機には、たとえば加圧ニーダー、2軸混練
機、混練用オープンロール、バンバリーミキサー、単軸
往復スクリュー、単軸スクリュー押出機、2軸スクリュ
ー押出機などがある。混練温度は、前記結晶性重合体の
融点から熱分解温度までの温度範囲から選ばれる。この
混練にあたっては、混練物に0.05kwh/kg以上の剪断力を
加えた状態において、結晶性重合体の架橋反応を行なう
と、前記の最大電気抵抗値と室温電気抵抗値の比を高め
るのに有効である。また、この混練物の成形時に、剪断
力を加えて架橋反応を行なう場合にも同様の効果が得ら
れる。
こうして得られた混練物は、公知の成形手段、たとえ
ば押出機に供給して標識体に装着可能な任意の形状の発
熱体に成形される。
この発熱体の形状としては、例えば、シート状、フィ
ルム状、ストリップ状、線状、板状、、ブロック状、管
状、各種の異形(例えば、三角形、四角形、星形等)を
挙げることができる。また、線状に形成した発熱体の織
物、編物を新たな発熱体として使用することもできる。
前記発熱体は、標識体の形状に合わせて適宜の寸法の
形状に裁断されたり、あるいは前記成形段階で予め設定
された形状に成形されたその形状のままで、電極が取り
付けられ、その電極にリード線が接続される。なお、必
要に応じて前記発熱体は耐熱性の絶縁フィルムで外装さ
れたり、耐熱性の絶縁樹脂(たとえばエポキシ樹脂等)
がコーティングされたりする。
本発明に用いる発熱体はその厚みにつき特に限定はな
いが、通常、2mm以内の厚みである。
また、その寸法は一般に後述する標識体の標識面とほ
ぼ同じ大きさにするのが良い。もっとも、環境温度の激
しさの程度によって、あるいはその他の事情によって、
標識面積より小面積でも構わない。たとえば、標識体の
下縁に沿って取り付けてもよい。
前記発熱体は、低温領域における良好な正温度係数特
性を有し、標識体の表面温度を、標識体に付着した雪や
氷を融解する10〜20℃程度の温度に保持しうる温度領域
において、充分に自己温度調節機能を発揮することがで
きる。
−標識体− 本発明の標識体としては、標識として機能する限り、
その態様については特に制限がなく、好適な態様を示す
と、交通標識等の道路標識板、地図案内板や観光案内板
等の案内板、各種宣伝のための広告板あるいは看板、た
とえばビル屋上や店頭に設置された立体広告体等を挙げ
ることができる。
標識体の構造につき、一例として、標識体が道路標識
板である場合を第1図に示す。
第1図において、道路標識板1は、鋼材やアルミニウ
ム等で形成されるとともに道路標識が描かれている標識
面をその正面に有する標識ケース2の裏側内面に、絶縁
フィルム3で外装された、長方形の発熱体4が装着さ
れ、前記標識ケース2の裏側開口部は断熱兼防水材で形
成された裏板5で密封されてなる。絶縁フィルム3で外
装された発熱体4は、標識ケース1の裏側表面に適宜の
手段たとえば、接着剤による接着、両面粘着テープによ
る接着等により固定されている。
この発熱体4は、その表面に一対の電極6を有し、こ
の電極6には、電源に接続されたリード線7が接続され
る。
なお、断熱兼防水材は、たとえばエポキシ樹脂、ウレ
タン樹脂、シリコーン樹脂などの合成樹脂で形成されて
いてもよいし、これらの発泡体で形成されていてもよ
い。
絶縁フィルム3には、通常、絶縁性の合成樹脂フィル
ムが使われる。その好ましい合成樹脂としては、たとえ
ばポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタ
レート、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリエチレ
ン、ポリプロピレンなどを挙げることができる。
このような構成の道路標識板は、寒冷地において、そ
の標識面にたとえば雪が付着したとしても発熱体に通電
しておくことにより発熱体が発熱し、発生する熱が標識
面に伝導し、付着した雪を直ちに融解する。これによっ
て、常に標識面を露出させておくことができる。
また、この発熱体は、前述の正温度係数特性を有する
ので、電流を流し続けても発熱量が一定であり、オーバ
ーヒートすることがない。
この標識体は、これまでのもののように、温度調節に
サーモスタットやヒューズを必要としないので、製作が
容易であるばかりか、屋外での保守点検、取り付け等の
作業も簡略化される。
そして内蔵された発熱体は正温度係数特性を有するか
ら、日中の気温の上昇時には、電気抵抗値が増大して電
力消費が低減され、省エネルギーの面からも極めて好都
合である。
[実施例] 次に実施例に基いて本発明をさらに具体的に説明す
る。
(実施例1) エチレン−エチルアクリレート共重合体[EEA樹脂、
日本ユニカー(株)製:NUC−6570]61重量%と平均粒径
30mμのカーボンブラック[三菱化成(株)製:ダイヤ
ブラックH]39重量%とを加圧ニーダー[(株)森山製
作所製、容量3]に供給し、125℃で20分間かけて混
練した後ペレット化した。ついで、この樹脂組成物のペ
レットに、上記共重合体100重量部当り0.3重量部に相当
する量の2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキ
シ)ヘキシン−3を加えて、これを一軸シート押出機に
供給し、架橋化するとともに、シート状に成形して、肉
厚0.5mmのシートを得た。このシートより、縦20cm、横2
5cmの大きさのシート状成形物を切り出した。
得られたシート状成形物の両端に錫引き平型銅編組線
(断面積0.5mm2)を電極兼リード線として取り付けると
ともに、シート状成形物の片面にポリエチレンテレフタ
レート製片面粘着フィルム(シリコーン系粘着剤が塗布
されている。)を、またもう片面にポリエチレンテレフ
タレート製両面粘着フィルムをラミネートした。
次に、このラミネート体を発熱体としてその温度−抵抗
特性を調べた。すなわち、このラミネート体を恒温槽内
に納め、温度を順次上昇させながら抵抗値を測定し、抵
抗値の立ち上がり倍率を求めた。その結果、25℃におけ
る抵抗値は180Ω、最大抵抗値と室温(25℃)での抵抗
値の比は104であり、室温での抵抗値の10倍の抵抗値、
すなわち1,800Ωを示した温度は70℃であった。
また、同様に作成した別のラミネート体を用いて、こ
れに電圧を印加し、印加電圧を上げて耐電圧性を測定し
た。
この結果、交流1,000Vを印加しても破壊には至らなか
った。
次に、アルミニウム板(40cm×40cm×0.2cm)の中央
に、同様に作成した別のラミネート体をポリエチレンテ
レフタレート製両面粘着フィルムで貼り合せて発熱体付
き標示板を作製し、これを低温の恒温槽内に納め、発熱
体に交流100Vを通電して、標示板の表面温度を測定し
た。
その結果を第1表に示す。
通電後、標示板にも発熱体にも外観の変化は見られな
かった。
続いて、この発熱体付き標示板の、発熱体の裏面にエ
ポキシ樹脂を塗布乾燥して断熱兼防水板を形成するとと
もに、発熱体の表面にマーキングフィルム(住友スリー
エム社製:スコッチレート)を貼り付けて標識体を作製
した。
この標識体は寒冷地においても高い融雪、融氷効果を
発揮するものである。
(実施例2) 液晶性重合体として、エチレン−酢酸ビニル共重合体
[東ソー(株)製:UE634]61重量%を用いてほかは、実
施例1と同様の操作をして、発熱体を製造した。
このようにして得られた発熱体の25℃における抵抗値
は170Ωであり、最大抵抗値と室温抵抗値との比は103.5
であった。また、室温抵抗値の10倍の抵抗値(1,700
Ω)を示す温度は64℃であった。
同様に製造した別の発熱体で耐電圧性を測定したとこ
ろ、交流1,000Vを印加しても破壊することはなかった。
(比較例1) 実施例1と同じエチレン−エチルアクリレート共重合
体62重量%に対して、平均粒径が18mμのカーボンブラ
ック[三菱化成(株)製:ダイヤブラックA]38重量%
とを、実施例1と同様にして発熱体を得た。
このようにして得られた発熱体の25℃における抵抗値
は160Ωであり、最大抵抗値と室温抵抗値との比は102.2
であった。また、室温抵抗値の10倍の抵抗値を示す温度
は76℃であった。
次に、上記と同様に製造した別の発熱体で、耐電圧性
を測定した結果、交流300Vを印加したところで破壊し
た。
[発明の効果] 本発明によると、低温領域において正温度係数特性を
有する発熱体を使用して標識体を形成しているので、寒
冷地においても自己温度調節して発熱するので、サーモ
スタットやヒューズの設置を省略した簡単な構造の、し
かも、配線設備の簡単さの故に保守点検の容易な標識体
を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の標識体の一例を示す組立斜視図であ
る。 1……道路標識板、2……標識ケース、3……絶縁フィ
ルム、4……発熱体、5……裏板、6……電極、7……
リード線。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】結晶性重合体とカーボンブラックとの混練
    組成物からなり、その最大電気抵抗値と室温電気抵抗値
    との比が103以上であり、かつ室温電気抵抗値の10倍の
    電気抵抗値を示す温度が40ないし80℃の範囲内にある正
    温度係数特性を有する組成物から形成された発熱体を設
    けてなることを特徴とする標識体。
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