JPH08318311A - 厚肉部を有する金属条材を製造する方法 - Google Patents

厚肉部を有する金属条材を製造する方法

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JPH08318311A
JPH08318311A JP15214495A JP15214495A JPH08318311A JP H08318311 A JPH08318311 A JP H08318311A JP 15214495 A JP15214495 A JP 15214495A JP 15214495 A JP15214495 A JP 15214495A JP H08318311 A JPH08318311 A JP H08318311A
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heating
thickness
strip
thickening
metal strip
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JP15214495A
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English (en)
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Yoichi Matsubara
洋一 松原
Akira Fukuda
章 福田
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Daiwa House Industry Co Ltd
Dai Ichi High Frequency Co Ltd
Original Assignee
Daiwa House Industry Co Ltd
Dai Ichi High Frequency Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 金属条材の長手方向の所望の領域に増肉加工
を施し且つその増肉部分の機械的特性の劣化を簡単な操
作で回復させる。 【構成】 増肉加工すべき条材1を加熱装置4で局部的
に加熱して加熱部5を形成し、その加熱部を条材に対し
て長手方向に移動させながら圧縮力を付与して増肉さ
せ、その加熱部5の後端を冷却媒体7で冷却、固化して
増肉加工した後、その増肉部の表層を再加熱装置10で
400〜700°Cに昇温させ、放冷することで、増肉
加工で表層に形成された冷却硬化層の応力除去を行い、
増肉部の機械的特性を回復させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、一定断面の鋼材等の金
属条材(H形鋼、I形鋼、丸形鋼管、角形鋼管等)の長
手方向の所望区間を増肉させることによって、厚肉部を
有する金属条材を製造する方法に関し、特に増肉加工に
よって厚肉化された部分の機械的特性を未加工部と同様
に良好に確保することの可能な、厚肉部を有する金属条
材を製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、鋼管等の管の長手方向の小領域を
局部的に一定幅に加熱して加熱部を形成し、該加熱部の
位置を管の長手方向に相対的に移動させながら管軸方向
に圧縮力を付与して増肉させ、前記加熱部の後端部分を
冷却することにより、管の長手方向沿って順次増肉させ
て行く増肉加工方法が知られている(例えば、特公昭5
2−470号公報参照)。従って、この増肉方法を用い
ることにより、管の所望領域を増肉させて管に一体化し
た補強部を形成でき、そのような補強部を有する管を建
築資材として使用することが考えられる。この補強部を
一体に有する管を建築資材として使用すると、従来行わ
れていたダイアフラムの溶接などの面倒な補強工作を省
略することができ、大きなメリットがもたらされる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記増肉加工
方法には、金属条材の組成、前記加熱部の温度、増肉
率、加工後の冷却速度などによっては、増肉加工により
形成された厚肉部が急冷硬化し、機械的特性(特に伸
び)が金属条材本来の機械的特性に比べて劣り、厚肉化
による所期の補強効果が得られない場合があった。この
問題は、冷却速度を抑えることによって解決される傾向
にあるが、増肉された部分を直ちに冷却固化させて形状
を固定するという要請から、対策となり得ないことがあ
る。また、増肉加工後に応力除去焼鈍を施せば改善され
るが、長尺材であることにより設備の大型化或いは深部
への伝熱を図るために要する数10分の処理時間がコス
ト増を招くので採用しにくい。
【0004】本発明は、かかる問題点に鑑みて為された
もので、増肉加工によって厚肉化された部分の機械的特
性を簡単な操作によって未加工部と同様な機械的特性に
回復させることの可能な、厚肉部を有する金属条材を製
造する方法を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記問題
を解決すべく鋭意検討の結果、前記機械的特性の劣化
が、増肉加工時の急冷硬化によりその増肉加工部の表層
部に浅く形成された急冷硬化層に起因しており、その表
層部の急冷硬化層のみの応力除去焼鈍を行うことによ
り、劣化を回復させることができ、且つ表層部のみの応
力除去焼鈍は数秒〜数10秒というきわめて短い時間で
完結できることを見出し、本発明を完成した。
【0006】すなわち、本発明は、金属条材に対して長
手方向の小領域を局部的に加熱して赤熱状態の加熱部を
形成し、該加熱部の位置を条材の長手方向に相対的に移
動させながら条材の長手方向に圧縮力を付与して順次増
肉させ、且つ前記加熱部の後端部分を増肉直後に冷却す
る増肉加工操作により金属条材の長手方向の所定区間に
厚肉部を形成し、次いで、該厚肉部に対して、前記増肉
加工操作によって表層部に生じた急冷硬化層を400〜
700°Cに昇温させる加熱操作を加えることを特徴と
する厚肉部を有する金属条材を製造する方法である。
【0007】本発明方法における増肉加工操作後の加熱
は、表層部に生じた急冷硬化層を焼鈍して応力除去する
ために行うものである。この応力除去焼鈍のための昇温
は金属条材の組成や増肉加工条件によって異なるが、4
00°C以上とすれば残留応力がおおむね除去されるも
のであり、また、相変化等を避けるために700°C迄
としている。急冷硬化層を400〜700°Cに昇温さ
せた後は、そのまま放冷すればよい。ところで、表層部
に生じた急冷硬化層の厚さは、増肉加工条件によって多
少変化はするが、水冷冷却した場合には通常3〜5mm
程度ときわめて薄い。本発明では、この薄い表層部の急
冷硬化層を400〜700°Cに昇温させるものである
ので、きわめて短時間での、例えば、数秒〜数10秒の
オーダーでの加熱で昇温可能である。加熱装置として
は、特に限定されるものではないが、金属条材の表層部
への集中的な急速入熱が可能な誘導加熱法が好ましい。
【0008】上記したように、増肉加工操作後の表層の
急冷硬化層の応力除去焼鈍は、きわめて短時間の加熱で
実施可能であるので、増肉加工のための加熱装置、冷却
装置の後方に上記応力除去焼鈍のための再加熱装置を配
し、これらの手段を一括して金属条材に対して相対移動
させ、1工程で応力除去焼鈍までの操作を完了する方式
が可能となる。従って、前記急冷硬化層を400〜70
0°Cに昇温させる加熱操作を、前記増肉加工のための
加熱装置と冷却装置の後方に再加熱装置を配し、該再加
熱装置を増肉加工のための加熱装置および冷却装置とと
もに金属条材の長手方向に相対的に移動させて行う構成
とすることが好ましい。なお、この場合には、増肉加工
のための水噴射等の影響が上記再加熱部に及ばないよ
う、水切り板を設置する等の処置を講じるのがよい。
【0009】
【作用】上記した本発明方法では、金属条材の長手方向
の小領域を局部的に加熱し且つその加熱部に軸方向の圧
縮力を加えることにより増肉させながら、加熱部を金属
条材の長手方向に移動させ且つその加熱部を冷却すると
いう増肉加工を行った後、その増肉加工によって増肉加
工部の表層に生じた急冷硬化層を400〜700°Cに
昇温させるという再加熱操作を加えることにより、急冷
硬化層の残留応力が除去されて軟化し、素管と同様の優
れた靱性が回復する。
【0010】この再加熱は温度が低く、又表層の急冷硬
化層を昇温させるように行うため、変形抵抗の低下は全
体として小さく条材に増肉加工のための圧縮力が加わっ
た状態であっても、その再加熱を行った部分に塑性変形
を生じることがなく、従って、条材に増肉加工を行って
いる時に同時にその下流で再加熱を行うことが可能であ
る。このため、上記したように、増肉加工のための加熱
装置と冷却装置の後方に、熱処理のための再加熱装置を
配し、該再加熱装置を増肉加工のための加熱装置および
冷却装置とともに金属条材の長手方向に相対的に移動さ
せる構成とすることにより、増肉加工と並行して熱処理
が可能であり、増肉加工操作の本来の生産性をなんら損
なうことなく、熱処理が可能であり、未加工部と同様な
機械的特性の厚肉部を得ることができる。
【0011】なお、表層の急冷硬化層に対する加熱処理
を行う再加熱装置は、増肉加工を行うための加熱装置と
一緒に移動させる場合に限らず、別個に移動させる構成
としてもよい。別個に移動させる構成とすると、所望の
温度への昇温制御が容易となる利点が得られる。また、
表層の急冷硬化層に対する加熱処理は、増肉加工を行っ
ている時に並行して行う場合に限らず、増肉加工を終了
した後、実施してもよい。
【0012】
【実施例】以下、図面を参照して本発明を更に詳細に説
明する。図1は本発明方法の実施に用いる増肉加工装置
の1例を示す概略断面図、図2はその増肉加工部分の拡
大断面図であり、1は増肉加工すべき鋼管等の金属条材
(以下単に条材という)である。本発明において、増肉
加工の対象とする条材は、丸形鋼管、角形鋼管、H形
鋼、I形鋼等任意であり、図1に示す例では角形鋼管を
示している。2は条材1の一端を定位置に固定、保持す
るストッパ、3は条材1の反対端を押圧して条材に圧縮
力を作用させる油圧シリンダ等の圧縮装置、4は、条材
1の長手方向の小領域を局部的に加熱して赤熱状態の加
熱部5とすることの可能な環状の加熱装置、例えば高周
波加熱コイル、6は冷却水等の冷却媒体7を加熱部5の
移動方向に関して後端となる部分に吹き付ける冷却装
置、8は加熱装置4及び冷却装置6を条材1に沿って所
望の速度で移動させる駆動装置である。
【0013】10は冷却装置6の後方に配置された再加
熱装置であり、加熱装置4及び冷却装置6と一緒に駆動
装置8で移動させられるようになっている。この再加熱
装置10は増肉加工後の条材の表層を再加熱するための
ものであり、高周波加熱コイルが用いられている。11
は、冷却装置6による冷却媒体吹き付け位置と再加熱装
置10との間に設けられた水切り板であり、条材1に吹
き付けられた冷却媒体が再加熱装置10による再加熱領
域に流れ込まないように設けている。
【0014】上記構成の増肉加工装置を用いた増肉加工
動作は次のように行われる。すなわち、増肉加工すべき
条材1の一端をストッパ2に固定、保持させ、その反対
端を油圧シリンダ等の圧縮装置3で押圧して条材1に圧
縮力を作用させた状態で、加熱装置4によって条材1の
長手方向の小領域を加熱して、塑性変形容易な赤熱状態
の加熱部5とし、その加熱部5に圧縮力による増肉を生
じさせながら、その加熱装置4を条材1に沿って移動さ
せ、同時に冷却装置6から冷却媒体7を加熱部5の後端
部分に吹き付けて増肉直後の部分を冷却、固化する。こ
れにより条材1が長手方向に連続的に増肉させられてゆ
く。
【0015】この増肉加工の際、加熱部5の後端に冷却
媒体7が噴射されるため、この部分が急冷され、表面に
急冷硬化層が形成される。再加熱装置10は加熱装置
4、冷却装置6に続いて移動しており、増肉加工によっ
て増肉した部分の表面を400〜700°Cに再加熱す
る。その後、再加熱された部分は放冷され、ゆっくりと
温度が低下する。かくして、増肉加工で生じた急冷硬化
層の残留応力が除去され、材質特性が回復する。以上の
操作を、条材1に対する長手方向の所望区間に対して行
うことにより、条材の所望区間を増肉させると共に増肉
による機械的特性の低下を回復させることができ、非増
肉部にほぼ等しい機械的特性を持った増肉部分を形成で
きる。
【0016】次に、以上の増肉動作における好ましい諸
元を説明する。増肉前の肉厚をt、増肉後の肉厚をT、
加熱装置4の移動速度をv、圧縮装置3による条材1の
押し込み速度をVとすると、内外の増肉が略等しいもの
として増肉率βは次式で表される。すなわち、 β=(T−t)/t=V/v 従って、速度V、vの比を一定に保つことにより、例え
ば両速度V、vをそれぞれ一定に保つことにより、増肉
率βを一定とした増肉を実施することができる。この
際、圧縮装置3による条材1の押し込み速度Vを一定と
するには、圧縮装置3に用いる油圧シリンダをサーボ機
構で制御する等により、条材1の押し込み速度自体を制
御する方法を採ってもよいし、或いは、加熱部5の温度
を正確に制御し、且つ圧縮装置3の油圧シリンダへの供
給油圧を一定に保って、条材1の端部に加える圧縮力を
一定に保ち、その結果として押し込み速度Vが一定とな
る方法を採用してもよい。
【0017】増肉率βは製品に対する要求に応じて定め
るものである。局部増肉を施した条材を建築物の柱等の
建築資材として使用する場合には、厚肉部の肉厚が他の
部分に比べて1.5倍以上が望ましい。従って、そのよ
うな用途に対しては、増肉率βとして、0.5以上とす
ることが好ましい。
【0018】このような高増肉率での増肉加工を行うに
は、加熱部5の塑性変形抵抗が小さいことが望ましい。
一般に、鋼材では赤熱状態となると塑性変形抵抗が急激
に低下し、塑性変形による増肉を容易に行うことが可能
となる。しかも、赤熱状態においても、温度が上昇する
ほど塑性変形抵抗は低下し、増肉加工が容易となる。ま
た、条材1に沿って移動する加熱部5内では長手方向に
大きい温度分布が生じており、必要な加熱幅を確保する
上から、加熱部5の最高温度は高くすることが好まし
く、条材が炭素鋼の場合には、1100〜1450°C
において加工性が特に優れている。従って、上記した増
肉動作において、加熱部5の最高温度を1100〜14
50°Cとすることが好ましい。なお、このような高温
度を採用すると、冷却装置6によって冷却した時の温度
降下が大きく、そのため急冷硬化が生じやすいが、本実
施例では、上記したように再加熱装置10が急冷硬化層
を再加熱して応力除去しており、何ら支障はない。
【0019】上記の増肉加工を行う際の増肉加工速度
は、1.5〜8.0mm/s程度が好ましく、更には、
1.5〜5.0mm/sが好ましい。ここで、増肉加工
速度とは、圧縮装置3による押し込み速度Vと加熱装置
4の移動速度vとの和(=V+v)を意味するものであ
る。この増肉加工速度が小さくなると生産性が低下し、
好ましくない。また、増肉加工速度が1.5mm/sよ
りも低い場合には、増肉後の冷却がゆっくり行われるた
めか、急冷硬化層の形成が少なく、機械的特性の低下が
少ないことが判明した。従って、その場合には再加熱装
置10を設けて再加熱する必要性があまりない。この点
から、増肉加工速度は1.5mm/s以上が好ましい。
一方、増肉加工速度が大きくなり過ぎると、加熱能力を
大きくする必要があるため装置が大型化し、しかも温度
むらを生じやすい。これらを考慮して上記の範囲とする
のがよい。
【0020】上記した増肉加工の際、加熱部5の幅、す
なわち加熱幅Wは、あまり小さいと増肉のために急激な
塑性変形が生じ、変形が不安定となって表面に凹凸が生
じてしまい、逆にあまり大きいと全体にたわみが生じや
はり増肉が不安定となる。増肉テストの結果、加熱幅W
は、目標とする増肉率βに対して、 6≧W/t≧1.05β+1.7 の関係に保つことが好ましいことが判明した。ここで、
加熱幅Wとは、加熱部5の幅、すなわち赤熱状態となっ
ている部分の幅を意味している。通常、加熱部5の先端
位置Aは、加熱装置4として高周波加熱コイルを用いた
場合その先端位置にほぼ一致する状態となり、加熱部5
の後端位置Bは冷却媒体7の吹き付け位置Bにほぼ一致
する。従って、これらを目安として、加熱幅Wを設定す
ればよい。
【0021】再加熱装置10は、増肉加工部の表面から
3〜5mm程度の深さまでの領域を400〜700°C
に加熱することができればよく、高周波加熱コイルを用
いる場合、電流浸透深さと加熱効率の点で、高周波加熱
コイルに加える加熱周波数は、250〜2000Hz程
度が適当である。また、その高周波加熱コイルの幅は、
増肉加工部に対する相対速度、印加電力によっても変わ
るが、通常、20〜100mm程度が好ましい。
【0022】冷却装置6と水切り板11との間隔は、あ
まり短いと水切り板11による水の跳ね返りにより冷却
むらを生じ、増肉が不安定となるので好ましくない。こ
れを避けるため、水切り板11は冷却装置6より60m
m程度以上後方に配置することが好ましい。一方、冷却
装置6と再加熱装置10の間隔が大きくなり過ぎると、
装置のスペースが大きくなり、且つ再加熱に要するエネ
ルギーが大きくなるので好ましくない。これらのことを
勘案して、再加熱装置10の配置を決めればよい。
【0023】本発明の増肉加工を行う対象とする条材
は、塑性変形可能な金属条材であれば任意であるが、通
常は鋼材が使用され、更には、重量%で、C=0.05
〜0.25、Mn=0.3〜1.5、Si=0.05〜
0.55、残部はFe及び不純物からなり、炭素当量
(C+Mn/6)≦0.44%の鋼材を使用することが
好ましい。この条材の成分の限定理由は次の通りであ
る。Cは、機械的性質を確保するために必要な元素であ
り、その機能を発揮するに必要な量は0.05%以上で
ある。しかし、Cの含有量を増すと鋼管の溶接作業性を
損なうので上限を0.25%とする。Mnも機械的性質
を確保するために必要な元素であり、その機能を発揮す
るに必要な量は0.3%以上である。しかし、過度の含
有量は、やはり溶接作業を損なうし、且つ焼入れ性を適
度に高めるので上限を1.5%とする。Siは、脱酸元
素として必要な元素であり、少なくとも脱酸機能を発揮
するためには0.05%以上含有する必要がある。ま
た、機械的性質及び焼入れ性に微小ではあるが影響する
元素でもある。しかし、多量の含有は高周波増肉加工性
を損なうので、上限を0.55%とする。炭素当量(C
+Mn/6)は、焼入れ性に影響し、これが大きくなる
と増肉加工時の冷却により焼きが入り、伸びの低下が著
しいので、それを避けるために、0.44%以下とす
る。
【0024】次に、実際に増肉加工を行った実施例を説
明する。 〔実施例1〕 使用条材 形状:角形鋼管(外形寸法300×300mm、厚さ1
2mm) 材質:STKR400(C=0.16%、Mn=0.6
7%、Si=0.07%、不純物<0.025%、残部
はFe、炭素当量=0.27%) 使用増肉加工装置 全体:図1に示す構造 加熱装置4:幅20mmの高周波誘導加熱コイル、印加
周波数2000Hz印加電力250kW(Max) 冷却方法:水噴射(図2参照) 加熱幅W:40mm 再加熱装置10:幅60mmの高周波誘導加熱コイル、
印加周波数500Hz印加電力60kW(Max)
【0025】 増肉加工方法及び条件 条材を加熱装置4で加熱した状態で、加熱装置4の移動
速度vを1.0mm/sとし、増肉率β=1.0となる
ように圧縮装置3の圧縮力制御を行って増肉加工を行
い、同時に再加熱装置10による熱処理を行った。この
時の増肉加工速度は2.0mm/sである。この増肉加
工中、加熱部5の最高温度が1300°Cとなるように
加熱装置4への印加電力を調整し、また、再加熱装置1
0による再加熱部分の外面最高温度が650〜700°
Cとなるように再加熱装置10への印加電力を調整し
た。再加熱装置10による条材の加熱状況を観察したと
ころ、一旦外面が弱く赤熱された状態となったが、放冷
途上で間もなく赤熱状態は焼失した。これは、表層のみ
の加熱であるため、自己冷却作用及び放冷によって比較
的早く温度が低下したためと思われる。この時の温度条
件及び得られた増肉加工鋼管の増肉部分の物性を測定し
た結果を表1に示す。なお、表1において、物性値が3
組ずつ示されているのは、3個のサンプルについての値
を示したものである。
【0026】〔実施例2〕実施例1と同一の条材に、同
一の装置を用いて、再加熱装置10による再加熱部の外
面最高温度をほぼ550°Cとした以外は、同一条件で
増肉加工を行った。この時の結果も表1に示す。
【0027】〔実施例3〕実施例1と同一の条材に、同
一の装置を用いて、再加熱装置10による再加熱部の外
面最高温度を400〜450°Cとした以外は、同一条
件で増肉加工を行った。この時の結果も表1に示す。
【0028】〔比較例1〕実施例1と同一の条材に、同
一の装置を用いて、再加熱装置10を使用しない以外
は、同一条件で増肉加工を行った。この時の結果も表1
に示す。なお、表1には参考のために、加工前の素管の
物性も示している。また、得られた増肉加工鋼管の増肉
部分の厚み方向の硬度分布を測定した結果を表2及び図
3のグラフに示す。
【0029】
【表1】
【0030】
【表2】
【0031】表1から分かるように、比較例1による増
肉加工部分は伸びが素管に対して大きく低下し、表面硬
度が大きくなっているが、実施例1〜3では伸び及び表
面硬度とも回復しており、再加熱による応力除去効果が
発揮されて素管と同等或いはそれ以上に靱性の優れたも
のとなっている。従って、実施例1〜3で得られた鋼管
は、焼鈍等の後熱処理を別途施すことなく、建築資材と
して使用可能である。なお、表2及び図3から良く分か
るように、増肉加工による硬度増加は表層の4mm程度
に生じており、従って、この表層の硬化層のみを焼鈍す
ることで、機械的特性を回復できたものと思われる。
【0032】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
は、金属条材に増肉加工を施した後、増肉加工で生じた
厚肉部に、単にその表層の急冷硬化層を400〜700
°Cに昇温させるという簡単な且つ短時間の加熱操作を
加えることによって増肉部を本来の材質特性に回復させ
ることができ、機械的特性の優れた、信頼性の高い局部
厚肉化金属条材を低コストで製造できるという効果を有
している。
【0033】特に、厚肉部表層を400〜700°Cに
昇温させる加熱操作を、増肉加工のための加熱装置と冷
却装置の後方に再加熱装置を配し、該再加熱装置を増肉
加工のための加熱装置および冷却装置とともに金属条材
の長手方向に相対的に移動させて行う構成とすると、増
肉加工と並行して熱処理が可能であり、増肉加工操作本
来の生産性を何ら損なうことがなく、しかも、加熱装置
と再加熱装置とを移動させるための機構の共通化により
装置構成が簡単となり、信頼性の高い局部厚肉化金属条
材を一層低コストで製造できるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明方法の実施に用いる増肉加工装置の1例
を示す概略断面図
【図2】その増肉加工部分の拡大断面図
【図3】比較例1で得た増肉加工部の硬度分布を示すグ
ラフ
【符号の説明】
1 金属条材 2 ストッパ 3 圧縮装置 4 加熱装置 5 加熱部 6 冷却装置 7 冷却媒体 8 駆動装置 10 再加熱装置 11 水切り板

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属条材に対して長手方向の小領域を局
    部的に加熱して赤熱状態の加熱部を形成し、該加熱部の
    位置を条材の長手方向に相対的に移動させながら条材の
    長手方向に圧縮力を付与して順次増肉させ、且つ前記加
    熱部の後端部分を増肉直後に冷却する増肉加工操作によ
    り金属条材の長手方向の所定区間に厚肉部を形成し、次
    いで、該厚肉部に対して、前記増肉加工操作によって表
    層部に生じた急冷硬化層を400〜700°Cに昇温さ
    せる加熱操作を加えることを特徴とする厚肉部を有する
    金属条材を製造する方法。
  2. 【請求項2】 前記急冷硬化層を400〜700°Cに
    昇温させる加熱操作を、前記増肉加工のための加熱装置
    と冷却装置の後方に再加熱装置を配し、該再加熱装置を
    増肉加工のための加熱装置および冷却装置とともに金属
    条材の長手方向に相対的に移動させて行うことを特徴と
    する請求項1に記載の厚肉部を有する金属条材を製造す
    る方法。
JP15214495A 1995-05-26 1995-05-26 厚肉部を有する金属条材を製造する方法 Pending JPH08318311A (ja)

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