JPH08319157A - チタン酸バリウム系セラミックス及びその製造方法 - Google Patents
チタン酸バリウム系セラミックス及びその製造方法Info
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- JPH08319157A JPH08319157A JP7149600A JP14960095A JPH08319157A JP H08319157 A JPH08319157 A JP H08319157A JP 7149600 A JP7149600 A JP 7149600A JP 14960095 A JP14960095 A JP 14960095A JP H08319157 A JPH08319157 A JP H08319157A
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- barium titanate
- firing
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 高機能バリスタ,高容量コンデンサ等として
好適なチタン酸系バリウムセラミックスを得る。 【構成】 このチタン酸バリウム系セラミックスは、原
子比xが0.5以上で(Ba1-x Srx )TiO3 の基
本組成を持ち、更にBaに対する比率で0.1〜0.3
モル%のLa,Sb及びYから選ばれた1種又は2種以
上と0.025〜0.1モル%のMnを含み、室温での
抵抗率が109 Ωcm以上,相対誘電率が104 以上及
び電流電圧非直線指数α(=d ln I/d ln V)が7
以上である。焼成には、大気雰囲気又は酸化性雰囲気中
1350〜1500℃×1〜7時間の一段階焼成が採用
される。焼成に際しては、0.2〜2.0モル%のTi
O2又はSiO2 を焼結助剤として添加することもでき
る。
好適なチタン酸系バリウムセラミックスを得る。 【構成】 このチタン酸バリウム系セラミックスは、原
子比xが0.5以上で(Ba1-x Srx )TiO3 の基
本組成を持ち、更にBaに対する比率で0.1〜0.3
モル%のLa,Sb及びYから選ばれた1種又は2種以
上と0.025〜0.1モル%のMnを含み、室温での
抵抗率が109 Ωcm以上,相対誘電率が104 以上及
び電流電圧非直線指数α(=d ln I/d ln V)が7
以上である。焼成には、大気雰囲気又は酸化性雰囲気中
1350〜1500℃×1〜7時間の一段階焼成が採用
される。焼成に際しては、0.2〜2.0モル%のTi
O2又はSiO2 を焼結助剤として添加することもでき
る。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、相対誘電率及び電流電
圧非直線指数が高いバリスタ,高容量コンデンサ等とし
て好適なチタン酸系セラミックス及びその製造方法に関
する。
圧非直線指数が高いバリスタ,高容量コンデンサ等とし
て好適なチタン酸系セラミックス及びその製造方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】ドナーを添加したチタン酸バリウムは、
キューリ点以上の温度で異常な正の抵抗温度係数(PT
CR特性)を示す。Heywangは、J.Am.Ce
ram.Soc.,47,484−490(1964)
で、アクセプター準位の存在によって二重ショットキー
障壁層が粒界に形成され、そのポテンシャル障壁の高さ
がキューリ点以上で誘電率の現象に伴って急上昇すると
粒界障壁層モデルでPTCR特性を説明している。チタ
ン酸バリウムは、高誘電率又はバリスタ特性を活用し、
粒界障壁型コンデンサ材料,バリスタ材料等として使用
されている。従来の製法では、二段階の焼成プロセスに
よってチタン酸バリウムを製造している。すなわち、チ
タン酸バリウムの結晶粒内の抵抗率を十分に下げるため
先ず還元雰囲気で焼成し、次いで材料の表面にPb,B
i等の低融点酸化物を塗布した後、加熱する。加熱によ
り低融点酸化物が材料表面に拡散し、粒界のみが選択的
に絶縁体化される。
キューリ点以上の温度で異常な正の抵抗温度係数(PT
CR特性)を示す。Heywangは、J.Am.Ce
ram.Soc.,47,484−490(1964)
で、アクセプター準位の存在によって二重ショットキー
障壁層が粒界に形成され、そのポテンシャル障壁の高さ
がキューリ点以上で誘電率の現象に伴って急上昇すると
粒界障壁層モデルでPTCR特性を説明している。チタ
ン酸バリウムは、高誘電率又はバリスタ特性を活用し、
粒界障壁型コンデンサ材料,バリスタ材料等として使用
されている。従来の製法では、二段階の焼成プロセスに
よってチタン酸バリウムを製造している。すなわち、チ
タン酸バリウムの結晶粒内の抵抗率を十分に下げるため
先ず還元雰囲気で焼成し、次いで材料の表面にPb,B
i等の低融点酸化物を塗布した後、加熱する。加熱によ
り低融点酸化物が材料表面に拡散し、粒界のみが選択的
に絶縁体化される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】二段階焼成による製造
法では、製造プロセスが煩雑になり、得られたチタン酸
バリウムの製造コストを上昇させる。しかも、一段目の
還元焼成時、セラミックス粒子が異常に局部的に成長す
ることがある。異常な粒成長は、後続する絶縁化焼成工
程で粒界部の均一な再絶縁化を困難にする。その結果、
不均一な組織に起因して特性が劣化し、歩留りが低下す
る。また、還元焼成は、大気から遮断された還元雰囲気
を使用するため、複雑な操作及び設備を必要とする。因
みに、同様なPTCR特性を呈するチタン酸ストロンチ
ウム材料では、チタン酸バリウム系材料よりも更に強力
な還元雰囲気で焼成する必要がある。このような条件下
の還元焼成では、還元ガスの使用に伴った危険性及びコ
スト高等の欠点がより顕著になる。本発明は、このよう
な問題を解消すべく案出されたものであり、チタン酸バ
リウムの成分設計を改良することにより、大気雰囲気中
における一回の焼成でチタン酸バリウム系バリスタを製
造することを可能とし、室温での抵抗率が109 Ωcm
以上で、104 以上の高い相対誘電率及び7以上の電流
電圧非直線指数を呈し、高容量コンデンサ特性及びバリ
スタ特性を併せ持つチタン酸バリウム系セラミックスを
得ることを目的とする。
法では、製造プロセスが煩雑になり、得られたチタン酸
バリウムの製造コストを上昇させる。しかも、一段目の
還元焼成時、セラミックス粒子が異常に局部的に成長す
ることがある。異常な粒成長は、後続する絶縁化焼成工
程で粒界部の均一な再絶縁化を困難にする。その結果、
不均一な組織に起因して特性が劣化し、歩留りが低下す
る。また、還元焼成は、大気から遮断された還元雰囲気
を使用するため、複雑な操作及び設備を必要とする。因
みに、同様なPTCR特性を呈するチタン酸ストロンチ
ウム材料では、チタン酸バリウム系材料よりも更に強力
な還元雰囲気で焼成する必要がある。このような条件下
の還元焼成では、還元ガスの使用に伴った危険性及びコ
スト高等の欠点がより顕著になる。本発明は、このよう
な問題を解消すべく案出されたものであり、チタン酸バ
リウムの成分設計を改良することにより、大気雰囲気中
における一回の焼成でチタン酸バリウム系バリスタを製
造することを可能とし、室温での抵抗率が109 Ωcm
以上で、104 以上の高い相対誘電率及び7以上の電流
電圧非直線指数を呈し、高容量コンデンサ特性及びバリ
スタ特性を併せ持つチタン酸バリウム系セラミックスを
得ることを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明のチタン酸バリウ
ム系セラミックスは、その目的を達成するため、原子比
xが0.5〜0.8で(Ba1-x Srx )TiO3 の基
本組成を持ち、更にBaに対する比率で0.1〜0.3
モル%のLa,Sb及びYから選ばれた1種又は2種以
上と0.025〜0.1モル%のMnを含み、大気雰囲
気又は酸化性雰囲気中で焼成されていることを特徴とす
る。このチタン酸バリウム系セラミックスは、室温での
抵抗率が109 Ωcm以上,相対誘電率が104 以上及
び電流電圧非直線指数α(=d ln I/d ln V)が7
以上である。本発明のチタン酸バリウム系セラミックス
は、原子比xが0.5〜0.8で(Ba1-x Srx )T
iO3 の基本組成となるようにBaTiO3 粉体及びS
rTiO3 粉体を混合し、Baに対する比率で0.1〜
0.3モル%のLa,Sb及びYから選ばれた1種又は
2種以上及び0.025〜0.1モル%のMnを添加し
た混合粉末を十分混合した後、製品形状に成形し、大気
雰囲気中1350〜1500℃の温度で1〜7時間焼成
することにより製造される。混合粉末には、更に0.2
〜2.0モル%のTiO2 又はSiO2 を焼結助剤とし
て添加することが好ましい。
ム系セラミックスは、その目的を達成するため、原子比
xが0.5〜0.8で(Ba1-x Srx )TiO3 の基
本組成を持ち、更にBaに対する比率で0.1〜0.3
モル%のLa,Sb及びYから選ばれた1種又は2種以
上と0.025〜0.1モル%のMnを含み、大気雰囲
気又は酸化性雰囲気中で焼成されていることを特徴とす
る。このチタン酸バリウム系セラミックスは、室温での
抵抗率が109 Ωcm以上,相対誘電率が104 以上及
び電流電圧非直線指数α(=d ln I/d ln V)が7
以上である。本発明のチタン酸バリウム系セラミックス
は、原子比xが0.5〜0.8で(Ba1-x Srx )T
iO3 の基本組成となるようにBaTiO3 粉体及びS
rTiO3 粉体を混合し、Baに対する比率で0.1〜
0.3モル%のLa,Sb及びYから選ばれた1種又は
2種以上及び0.025〜0.1モル%のMnを添加し
た混合粉末を十分混合した後、製品形状に成形し、大気
雰囲気中1350〜1500℃の温度で1〜7時間焼成
することにより製造される。混合粉末には、更に0.2
〜2.0モル%のTiO2 又はSiO2 を焼結助剤とし
て添加することが好ましい。
【0005】
【作用】本発明のチタン酸バリウム系セラミックスで
は、Srの添加によってキューリ点を−80℃以下に下
げ、更に適当量のLa及びMnを添加することによって
室温での抵抗率及びPTCR特性を改善している。Mn
添加による抵抗率の上昇は粒界抵抗率の上昇によるもの
であり、Mnが粒界での界面準位の形成に直接関与して
いるものと推察される。具体的には、Mn無添加から
0.075モル%とMn含有量が増加するに従って、粒
内抵抗が0.3Ωcmから6Ωcmへと変化し、粒界抵
抗成分を試料厚さで除した粒界抵抗率が約20Ωcmか
ら1680Ωcmへと変化する。同様に、Mn含有量が
0.075モル%以上のセラミックスでは、1010Ωc
m以上の室温抵抗率及び約8桁のPTCR特性を呈し
た。Mn添加によるこのような作用は、本発明者による
研究の結果、Baに対する比率で0.025〜0.1モ
ル%のMnを添加したとき顕著になることが判った。
は、Srの添加によってキューリ点を−80℃以下に下
げ、更に適当量のLa及びMnを添加することによって
室温での抵抗率及びPTCR特性を改善している。Mn
添加による抵抗率の上昇は粒界抵抗率の上昇によるもの
であり、Mnが粒界での界面準位の形成に直接関与して
いるものと推察される。具体的には、Mn無添加から
0.075モル%とMn含有量が増加するに従って、粒
内抵抗が0.3Ωcmから6Ωcmへと変化し、粒界抵
抗成分を試料厚さで除した粒界抵抗率が約20Ωcmか
ら1680Ωcmへと変化する。同様に、Mn含有量が
0.075モル%以上のセラミックスでは、1010Ωc
m以上の室温抵抗率及び約8桁のPTCR特性を呈し
た。Mn添加によるこのような作用は、本発明者による
研究の結果、Baに対する比率で0.025〜0.1モ
ル%のMnを添加したとき顕著になることが判った。
【0006】(Ba1-x Srx )TiO3 においてx<
0.5又はx>0.8の組成では、キューリ点が十分に
低温領域まで低下しないため、PTCR特性における抵
抗率の最大温度が室温以上の温度になり、室温において
十分に高い抵抗率をもつ材料の製造が困難である。高い
相対誘電率及び良好なバリスタ特性を得るためには、セ
ラミックスの粒界に十分発達した障壁層の形成が不可欠
であるが、室温で十分に高い抵抗率(具体的には109
Ωcm以上)をもつ材料を得ることは、この場合必要十
分条件である。半導体化元素として使用するLa,Sb
及びYについては、0.1〜0.3モル%の濃度範囲が
最適である。この濃度範囲未満では、十分に低い粒内抵
抗率をもつセラミックス材料が得られない。逆にこの濃
度範囲を超える高濃度では、これら元素の添加により粒
成長が著しく抑えられ、良好な半導性をもつ材料の製造
が困難である。ただし、Mnとの併用添加から半導体化
元素の一部の効果が減殺されるため、或いはまた焼結助
剤の添加量を増量した場合、焼成過程で形成される液相
に半導体化元素やMnが溶解するため、半導体化元素及
びMnの許容される添加量を最大1.5倍程度まで高濃
度領域側に広げることも可能である。
0.5又はx>0.8の組成では、キューリ点が十分に
低温領域まで低下しないため、PTCR特性における抵
抗率の最大温度が室温以上の温度になり、室温において
十分に高い抵抗率をもつ材料の製造が困難である。高い
相対誘電率及び良好なバリスタ特性を得るためには、セ
ラミックスの粒界に十分発達した障壁層の形成が不可欠
であるが、室温で十分に高い抵抗率(具体的には109
Ωcm以上)をもつ材料を得ることは、この場合必要十
分条件である。半導体化元素として使用するLa,Sb
及びYについては、0.1〜0.3モル%の濃度範囲が
最適である。この濃度範囲未満では、十分に低い粒内抵
抗率をもつセラミックス材料が得られない。逆にこの濃
度範囲を超える高濃度では、これら元素の添加により粒
成長が著しく抑えられ、良好な半導性をもつ材料の製造
が困難である。ただし、Mnとの併用添加から半導体化
元素の一部の効果が減殺されるため、或いはまた焼結助
剤の添加量を増量した場合、焼成過程で形成される液相
に半導体化元素やMnが溶解するため、半導体化元素及
びMnの許容される添加量を最大1.5倍程度まで高濃
度領域側に広げることも可能である。
【0007】各成分を配合した混合粉末は、湿式ボール
ミル等の混練機で十分に混合した後、目標形状に成形又
は圧粉成形される。得られた粉末成形体は、1350〜
1500℃の温度で1〜7時間焼成される。このとき、
大気雰囲気又は酸化性雰囲気を使用できるため、製造工
程が非常に簡略化される。また、大気雰囲気又は酸化性
雰囲気中での焼成によってMnが優先的に酸化され、常
温抵抗率,相対誘電率及び電流電圧非直線指数の改善に
有効なMn系酸化物が表層部の結晶粒界に形成される。
焼成条件は、PTCR特性を改善する上から、焼成温度
1350〜1500℃及び焼成時間1〜7時間が好まし
い。焼成温度が1350℃に達しないと焼結が不十分に
なり、材料に要求される93%以上の焼結密度をもつ材
料を得ることが困難になる。逆に1500℃を超える焼
成温度では、消費エネルギーが増大し製造コストの面か
ら好ましくないばかりか、粒子が成長しすぎて良好な特
性をもつ材料を得ることが困難になる。また、1時間に
満たない焼成時間では、焼成反応が十分に進行せず、焼
成反応が十分に進行せず、緻密で良好な半導性を示す材
料を得ることが困難になる。逆に7時間を超える長時間
焼成では、過度の粒成長や成分の蒸発等により、多相の
生成反応を引き起こすことから好ましくない。また、焼
成時の昇温速度及び降温速度は、バインダの脱脂及び焼
結後の粒界の選択的酸化のため、10℃/分以下とする
ことが好ましい。
ミル等の混練機で十分に混合した後、目標形状に成形又
は圧粉成形される。得られた粉末成形体は、1350〜
1500℃の温度で1〜7時間焼成される。このとき、
大気雰囲気又は酸化性雰囲気を使用できるため、製造工
程が非常に簡略化される。また、大気雰囲気又は酸化性
雰囲気中での焼成によってMnが優先的に酸化され、常
温抵抗率,相対誘電率及び電流電圧非直線指数の改善に
有効なMn系酸化物が表層部の結晶粒界に形成される。
焼成条件は、PTCR特性を改善する上から、焼成温度
1350〜1500℃及び焼成時間1〜7時間が好まし
い。焼成温度が1350℃に達しないと焼結が不十分に
なり、材料に要求される93%以上の焼結密度をもつ材
料を得ることが困難になる。逆に1500℃を超える焼
成温度では、消費エネルギーが増大し製造コストの面か
ら好ましくないばかりか、粒子が成長しすぎて良好な特
性をもつ材料を得ることが困難になる。また、1時間に
満たない焼成時間では、焼成反応が十分に進行せず、焼
成反応が十分に進行せず、緻密で良好な半導性を示す材
料を得ることが困難になる。逆に7時間を超える長時間
焼成では、過度の粒成長や成分の蒸発等により、多相の
生成反応を引き起こすことから好ましくない。また、焼
成時の昇温速度及び降温速度は、バインダの脱脂及び焼
結後の粒界の選択的酸化のため、10℃/分以下とする
ことが好ましい。
【0008】
【実施例】純度99.98%のBaTiO3 粉体及びS
rTiO3 粉体を主原料とし、半導体化元素として0.
30モル%のLa,アクセプター元素として0〜0.0
75モル%のMn及び焼結助剤として0.5モル%のT
iO2 を用い、キューリ点が−65℃でBa0.5 Sr
0.5 TiO3 の基本組成をもつ混合粉体を得た。この混
合粉体を、湿式ボールミルによりエタノール中でZrO
2 を用いて24時間混練・擂潰した。乾燥後、44μm
以下に整粒した粉体を60MPaの軸圧力でペレット状
に成形し、大気中1450℃,5時間,昇温速度5℃/
分,降温速度5℃/分の条件で焼結した。得られた焼結
体から試験片を切り出し、抵抗率及び見掛け誘電率を調
査した。抵抗率は、デジタルエレクトロメータ(TR8
652)を用いた直流2端子法で測定した。電流−電圧
特性は、プログラマブルpAメータ(HP−4140
B)を用いて室温で測定した。見掛け誘電率は、インピ
ーダンスアナライザ(YHP−4192A)により周波
数を変えて測定した。
rTiO3 粉体を主原料とし、半導体化元素として0.
30モル%のLa,アクセプター元素として0〜0.0
75モル%のMn及び焼結助剤として0.5モル%のT
iO2 を用い、キューリ点が−65℃でBa0.5 Sr
0.5 TiO3 の基本組成をもつ混合粉体を得た。この混
合粉体を、湿式ボールミルによりエタノール中でZrO
2 を用いて24時間混練・擂潰した。乾燥後、44μm
以下に整粒した粉体を60MPaの軸圧力でペレット状
に成形し、大気中1450℃,5時間,昇温速度5℃/
分,降温速度5℃/分の条件で焼結した。得られた焼結
体から試験片を切り出し、抵抗率及び見掛け誘電率を調
査した。抵抗率は、デジタルエレクトロメータ(TR8
652)を用いた直流2端子法で測定した。電流−電圧
特性は、プログラマブルpAメータ(HP−4140
B)を用いて室温で測定した。見掛け誘電率は、インピ
ーダンスアナライザ(YHP−4192A)により周波
数を変えて測定した。
【0009】測定結果を温度との関係で整理したとこ
ろ、図1に示すように、−100℃付近の温度では全て
半導体特性を呈し、室温にかけて106 〜107 倍のP
TCR効果を呈した。また、Mnを含む試験片は、何れ
も室温で109 Ωcm以上の抵抗率をもっており、20
000以上の大きな誘電率を示す材料であることが判っ
た。また、0.025モル%のMnを添加したチタン酸
バリウム焼結体Ba0.4 Sr0.6 TiO3 について、室
温での電流−電圧特性を調査したところ、図2に示す関
係が得られた。この電流電圧特性において、α=δ(ln
I) /δ(ln V) で表される非直線指数αは9.5であ
った。Mn含有量が異なる他の試験片でも、7以上の高
い電流電圧非直線性指数αを呈した。このことから、本
発明に従ったチタン酸バリウム焼結体は、高電圧領域で
顕著なバリスタ特性を呈する材料であることが確認され
る。
ろ、図1に示すように、−100℃付近の温度では全て
半導体特性を呈し、室温にかけて106 〜107 倍のP
TCR効果を呈した。また、Mnを含む試験片は、何れ
も室温で109 Ωcm以上の抵抗率をもっており、20
000以上の大きな誘電率を示す材料であることが判っ
た。また、0.025モル%のMnを添加したチタン酸
バリウム焼結体Ba0.4 Sr0.6 TiO3 について、室
温での電流−電圧特性を調査したところ、図2に示す関
係が得られた。この電流電圧特性において、α=δ(ln
I) /δ(ln V) で表される非直線指数αは9.5であ
った。Mn含有量が異なる他の試験片でも、7以上の高
い電流電圧非直線性指数αを呈した。このことから、本
発明に従ったチタン酸バリウム焼結体は、高電圧領域で
顕著なバリスタ特性を呈する材料であることが確認され
る。
【0010】更に、0.075モル%のMnを添加した
チタン酸バリウム焼結体(Ba0.5Sr0.5 )TiO3
について、大電流パルス発生装置によりサージ吸収特性
を調査した。サージ吸収特性は、印加された電圧の低下
の度合いとその形状を示し、過電流保護素子として用い
られるパワーレベル及び機能特性の応答速度等の特性評
価に使用される。調査結果の印加電圧波形を図3(a)
に、バリスタ通過後の電圧は径を図3(b)に示す。図
3から、本発明に従った高容量型バリスタでは、電圧印
加時でのサージが十分に吸収されており、バリスタ材料
として理想的な機能を備えていることが判る。これに対
し、通常のZnO径バリスタでは、図3(b)に示すよ
うに電圧印加時に大きな電圧ピーク(オーバーシュー
ト)が現れ、電子機器を破壊する原因となっている。
チタン酸バリウム焼結体(Ba0.5Sr0.5 )TiO3
について、大電流パルス発生装置によりサージ吸収特性
を調査した。サージ吸収特性は、印加された電圧の低下
の度合いとその形状を示し、過電流保護素子として用い
られるパワーレベル及び機能特性の応答速度等の特性評
価に使用される。調査結果の印加電圧波形を図3(a)
に、バリスタ通過後の電圧は径を図3(b)に示す。図
3から、本発明に従った高容量型バリスタでは、電圧印
加時でのサージが十分に吸収されており、バリスタ材料
として理想的な機能を備えていることが判る。これに対
し、通常のZnO径バリスタでは、図3(b)に示すよ
うに電圧印加時に大きな電圧ピーク(オーバーシュー
ト)が現れ、電子機器を破壊する原因となっている。
【0011】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明のチタン
酸バリウム系セラミックスは、Sr添加によるキューリ
点を十分に下げた (Ba1-x Srx)TiO3 系において
La,Sb,Y等の半導体化元素と共にMnを添加する
ことにより、室温での抵抗率を109 Ωcm以上に、相
対誘電率を104 以上に、電流電圧非直線指数αを7以
上に改善している。また、大気雰囲気或いは酸化性雰囲
気中での1回の焼成によって製造されるため、還元焼成
を伴う従来の二段階焼成法に比較して、製造コストも節
減される。このようにして、本発明によるとき、高容量
コンデンサ特性及びバリスタ特性を併せ持つ高機能セラ
ミックス材料が安価に得られる。
酸バリウム系セラミックスは、Sr添加によるキューリ
点を十分に下げた (Ba1-x Srx)TiO3 系において
La,Sb,Y等の半導体化元素と共にMnを添加する
ことにより、室温での抵抗率を109 Ωcm以上に、相
対誘電率を104 以上に、電流電圧非直線指数αを7以
上に改善している。また、大気雰囲気或いは酸化性雰囲
気中での1回の焼成によって製造されるため、還元焼成
を伴う従来の二段階焼成法に比較して、製造コストも節
減される。このようにして、本発明によるとき、高容量
コンデンサ特性及びバリスタ特性を併せ持つ高機能セラ
ミックス材料が安価に得られる。
【図1】 誘電率及び抵抗率の温度依存性に及ぼすMn
含有量の影響
含有量の影響
【図2】 0.025モル%のMnを添加したBa0.4
Sr0.6 TiO3 セラミックスの室温電流電圧特性
Sr0.6 TiO3 セラミックスの室温電流電圧特性
【図3】 本発明に従って得られたチタン酸バリウムセ
ラミックスのサージ吸収特性を示す印加電圧波形(a)
及びバリスタ通過後の電圧波形(b)
ラミックスのサージ吸収特性を示す印加電圧波形(a)
及びバリスタ通過後の電圧波形(b)
Claims (4)
- 【請求項1】 原子比xが0.5〜0.8で(Ba1-x
Srx )TiO3 の基本組成を持ち、更にBaに対する
比率で0.1〜0.3モル%のLa,Sb及びYから選
ばれた1種又は2種以上と0.025〜0.1モル%の
Mnを含み、大気雰囲気又は酸化性雰囲気中で焼成され
たチタン酸バリウム系セラミックス。 - 【請求項2】 室温での抵抗率が109 Ωcm以上,相
対誘電率が104 以上及び電流電圧非直線指数α[=δ
(ln I) /δ(ln V)]が7以上である請求項1記載の
チタン酸バリウム系セラミックス。 - 【請求項3】 原子比xが0.5〜0.8で(Ba1-x
Srx )TiO3 の基本組成となるようにBaTiO3
粉体及びSrTiO3 粉体を混合し、Baに対する比率
で0.1〜0.3モル%のLa,Sb及びYから選ばれ
た1種又は2種以上及び0.025〜0.1モル%のM
nを添加した混合粉末を十分混合した後、製品形状に成
形し、大気雰囲気中又は酸化性雰囲気中で1350〜1
500℃の温度で1〜7時間焼成することを特徴とする
チタン酸バリウム系セラミックスの製造方法。 - 【請求項4】 請求項3記載の混合粉末に更に0.2〜
2.0モル%のTiO2 又はSiO2 を焼結助剤として
添加するチタン酸バリウム系セラミックスの製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP7149600A JPH08319157A (ja) | 1995-05-24 | 1995-05-24 | チタン酸バリウム系セラミックス及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP7149600A JPH08319157A (ja) | 1995-05-24 | 1995-05-24 | チタン酸バリウム系セラミックス及びその製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH08319157A true JPH08319157A (ja) | 1996-12-03 |
Family
ID=15478755
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP7149600A Pending JPH08319157A (ja) | 1995-05-24 | 1995-05-24 | チタン酸バリウム系セラミックス及びその製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH08319157A (ja) |
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2000191371A (ja) * | 1998-12-25 | 2000-07-11 | Murata Mfg Co Ltd | 非直線性誘電体磁器、パルス発生用コンデンサ、高圧蒸気放電灯回路および高圧蒸気放電灯 |
| WO2013039045A1 (ja) * | 2011-09-12 | 2013-03-21 | 株式会社村田製作所 | 積層セラミックコンデンサ |
| CN118561592A (zh) * | 2024-08-01 | 2024-08-30 | 广州创天电子科技有限公司 | 一种陶瓷电容器材料、制备方法及多层陶瓷片式电容器 |
-
1995
- 1995-05-24 JP JP7149600A patent/JPH08319157A/ja active Pending
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2000191371A (ja) * | 1998-12-25 | 2000-07-11 | Murata Mfg Co Ltd | 非直線性誘電体磁器、パルス発生用コンデンサ、高圧蒸気放電灯回路および高圧蒸気放電灯 |
| WO2013039045A1 (ja) * | 2011-09-12 | 2013-03-21 | 株式会社村田製作所 | 積層セラミックコンデンサ |
| US9691549B2 (en) | 2011-09-12 | 2017-06-27 | Murata Manufacturing Co., Ltd. | Laminated ceramic capacitor having rare-earth element in crystal grains of dielectric ceramic layers |
| CN118561592A (zh) * | 2024-08-01 | 2024-08-30 | 广州创天电子科技有限公司 | 一种陶瓷电容器材料、制备方法及多层陶瓷片式电容器 |
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