JPH08319940A - 圧縮機 - Google Patents

圧縮機

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Publication number
JPH08319940A
JPH08319940A JP7126802A JP12680295A JPH08319940A JP H08319940 A JPH08319940 A JP H08319940A JP 7126802 A JP7126802 A JP 7126802A JP 12680295 A JP12680295 A JP 12680295A JP H08319940 A JPH08319940 A JP H08319940A
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JP
Japan
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crank chamber
refrigerant gas
lubricating oil
compressor
restricting portion
Prior art date
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Pending
Application number
JP7126802A
Other languages
English (en)
Inventor
Masaki Ota
太田  雅樹
Shigeyuki Hidaka
茂之 日高
Hisakazu Kobayashi
久和 小林
Yoichi Okatome
洋一 岡留
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Industries Corp
Original Assignee
Toyoda Automatic Loom Works Ltd
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Publication date
Application filed by Toyoda Automatic Loom Works Ltd filed Critical Toyoda Automatic Loom Works Ltd
Priority to JP7126802A priority Critical patent/JPH08319940A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 シリンダブロックの内壁面に付着した潤滑油
がクランク室外へ冷媒ガス流に同伴されて流出されるこ
となくクランク室内に貯留されて、潤滑性能のよい圧縮
機を提供する。 【構成】 シリンダブロック11の内壁面42には、吸
入室33に連通する冷媒ガス通路の一部をなす第3の通
路41の開口部の近傍において、環状溝43が設けられ
ている。この環状溝43の側面は、底部側を小径とする
断面テーパ状をなしており、前記内壁面42に沿って流
れ落ちてきた潤滑油を前記冷媒ガス通路を迂回して、ク
ランク室22の下部に導くように構成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば車両空調装置に
使用されるピストン式圧縮機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ピストン式圧縮機は、シリンダブロック
内に複数のピストンが平行に配置されている。この圧縮
機では、ピストンとシリンダボアとの間の間隙から、ブ
ローバイガスがクランク室内に流入する。このブローバ
イガスの流入によるクランク室内の圧力の高騰防止のた
めに、例えば特開平4−259682号公報に記載の圧
縮機では、冷媒ガスを吸入圧領域に抽出する通路が設け
られている。その通路のクランク室側端は、シリンダブ
ロックの駆動シャフト軸受部に開口している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ブローバイガスにミス
ト状に分散された潤滑油は、クランク室内に入ると急激
な容積拡大の影響を受けて、一部が冷媒ガスから分離さ
れる。分離された潤滑油は、潤滑油自身の持つ表面張力
によってシリンダボアの壁面あるいはシリンダブロック
の内壁面に付着する。そして、付着した潤滑油は、自重
によってシリンダブロックの内壁面に沿って流れ落ち
る。ところが、従来の圧縮機では、流れ落ちてきた潤滑
油が吸入圧領域に抽出される冷媒ガス流に同伴されて、
クランク室内の各回転部、摺動部の潤滑及び冷却に供さ
れることなく、クランク室外に流出されるという問題が
あった。
【0004】また、最近の圧縮機における多気筒化の傾
向に伴って、駆動シャフトに作用するピストンの圧縮反
力が増大し、駆動シャフト周りの回転部、摺動部の潤滑
及び冷却がさらに重要になってきている。特に、例えば
可変容量タイプの片頭ピストン式圧縮機においては、容
量調節のためにクランク室内の圧力を正確に調整する必
要がある。このため、このタイプの圧縮機では、クラン
ク室が外部冷却回路との間の冷媒通路を形成しない。従
って、クランク室内に対する潤滑油の供給が、ブローバ
イガスに同伴される場合と、クランク室の圧力調整時に
吐出圧領域から導入される冷媒ガスに同伴される場合と
に依存している。また、最小容量運転から最大容量運転
への移行時には、クランク室内の冷媒ガスが吸入圧領域
に放出されるため、ミスト状の潤滑油の一部が冷媒ガス
とともに外部に放出される。このように、クランク室内
の潤滑油量が低下し、各回転部、摺動部の潤滑及び冷却
が不足がちになることがあった。特に、クラッチレスタ
イプの圧縮機は、低冷房負荷時や冷房不要時にも駆動シ
ャフトが常時回転されており、最小容量で運転される。
この状態では、クランク室内にブローバイガスが供給さ
れにくく、すなわち外部からの潤滑油の供給が難しく、
各回転部、摺動部の潤滑及び冷却の確保がさらに重要と
なる。
【0005】さらに、クランク室から外部冷却回路に放
出される潤滑油が多くなると、外部冷却回路中の冷媒ガ
スの潤滑油含有量が多くなる。そして、該冷媒ガスは、
比熱が大きくなり、外部冷却回路において気化あるいは
凝縮されにくいものとなる。また、例えば熱交換器の伝
熱表面に、低熱伝導性の潤滑油層が付着して、熱交換効
率が低下する。これらのことは、外部冷却回路の冷房性
能の低下を招くという問題があった。
【0006】本発明の目的は、シリンダブロックの内壁
面に付着した潤滑油が、クランク室外へ冷媒ガス流によ
って流出されることなくクランク室内に貯留されて、潤
滑性能のよい圧縮機を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1の発明では、冷媒ガス通路のクランク室側
開口部の少なくとも上部に、潤滑油の流出規制部を設け
たものである。
【0008】請求項2の発明では、請求項1において、
流出規制部が冷媒ガス通路を包囲する環状をなすもので
ある。請求項3の発明では、請求項1あるいは2におい
て、流出規制部の側面をその底部側が小径をなす断面テ
ーパ状に形成したものである。
【0009】請求項4の発明では、請求項1〜3のいず
れかにおいて、流出規制部を溝としたものである。請求
項5の発明では、請求項1〜3のいずれかにおいて、流
出規制部が突起状をなすものである。
【0010】請求項6の発明では、請求項5において、
突起状をなす流出規制部がカム板の角度規制部を兼ねる
ものである。
【0011】
【作用】請求項1及び4、5の発明によれば、シリンダ
ブロックの内壁面に付着した潤滑油が、流出規制部の作
用によりクランク室外に流出される冷媒ガス流に同伴さ
れて外部に持ち去られることなく、クランク室内に滞留
させることができる。そして、この滞留された潤滑油
は、ラグプレート、斜板等の回転によって攪拌されて、
ミスト状となりクランク室内の回転部、摺動部の潤滑及
び冷却に供される。
【0012】また、クランク室内から外部に放出される
潤滑油量が減少される。このため、外部冷却回路の例え
ば熱交換器等の伝熱表面に滞留する低熱伝導性の潤滑油
層を薄くすることができて、熱交換器等の性能をより効
率的に発揮することができる。
【0013】請求項2の発明によれば、シリンダブロッ
クの内壁面に沿って流れ落ちてきた潤滑油は、前記内壁
面に形成された環状の流出規制部により、外部と連通さ
れた冷媒ガス通路を迂回し、クランク室の下部に導かれ
る。
【0014】請求項3の発明によれば、シリンダブロッ
クの内壁面を流れ落ちてきた潤滑油は、流出規制部の作
用により、冷媒ガス通路を迂回し、クランク室の下部に
導かれる。このとき、潤滑油は、冷媒ガス通路の上部に
おいて溢れ出ることなく該流出規制部のテーパ面に沿っ
て流れる。そして、潤滑油がクランク室下部に貯留され
て、クランク室内の各回転部、摺動部の潤滑及び冷却に
供される。
【0015】請求項6の発明によれば、クランク室外へ
の潤滑油の流出規制部である突起が、カム板の最小傾斜
角の規制部としても作用する。このため、部品点数を減
らすことができて、製作上有利である。
【0016】
【実施例】
(第1実施例)以下に、本発明の第1実施例について図
1に基づいて説明する。
【0017】図1に示すように、シリンダブロック11
は、圧縮機全体のケーシングの一部を構成し、その前端
面にはフロントハウジング12が接合されるとともに、
後端面にはリヤハウジング13が弁板14を介して接合
されている。
【0018】駆動シャフト16は、前記シリンダブロッ
ク11及びフロントハウジング12に一対のラジアルベ
アリング17、18及びスラスト軸受部39を介して支
持され、その前端とフロントハウジング12との間には
リップシール19が介装されている。駆動シャフト16
は、電磁クラッチを介することなくエンジン等の駆動源
に直結されている。従って、この実施例の圧縮機はクラ
ッチレス圧縮機である。
【0019】複数のシリンダボア20は、シリンダブロ
ック11に互いに平行をなすように貫通形成され、それ
らの内部には片頭型のピストン21が挿入されている。
クランク室22は、シリンダブロック11と、フロント
ハウジング12との間に区画形成されている。ラグプレ
ート23は、クランク室22内において駆動シャフト1
6に一体回転可能に止着され、スラストベアリング24
を介してフロントハウジング12の内面に支持されてい
る。支持アーム25は、ラグプレート23に突設され、
その先端には一対の案内孔26が形成されている。
【0020】カム板としてのほぼ円板状の斜板27は、
前記駆動シャフト16にスライド移動及び傾動可能に嵌
挿され、その前面には一対の球状連結体28が突設され
ている。そして、この球状連結体28が支持アーム25
の案内孔26に回動及び摺動自在に係入することによっ
て、斜板27がラグプレート23に対して傾角変更可能
にヒンジ連結されている。摺動面29は、斜板27の外
周部の両側面に形成され、この摺動面29に一対の半球
部を有したシュー30を介して各ピストン21が係留さ
れている。そして、駆動シャフト16が回転されたと
き、ラグプレート23を介して斜板27が回転され、各
ピストン21がシリンダボア20内において往復動され
る。
【0021】ラグプレート23と斜板27との間には、
駆動シャフト16に巻装するようにしてバネ31が介在
されている。このバネ31の作用により斜板27が最小
傾斜角側に付勢されている。この斜板27の最小傾斜角
位置を設定するため、駆動シャフト16上にはストッパ
32が取り付けられている。
【0022】吸入圧領域を構成する吸入室33は、リヤ
ハウジング13内の外周部に区画形成されており、その
吸入室33には外部冷却回路44から冷媒ガスが導入さ
れる。吐出圧領域を構成する吐出室34は、リヤハウジ
ング13内の中央部に区画形成されており、この吐出室
34から外部冷媒回路44に対して冷媒ガスが供給され
る。前記各シリンダボア20内に冷媒ガスを吸入するた
めの吸入弁機構35及び各シリンダボア20内で圧縮さ
れた冷媒ガスを吐出室34に吐出するための吐出弁機構
36は、弁板14にそれぞれ設けられている。
【0023】前記吸入室33は、第1の通路37、収容
室38、駆動シャフト16のスラスト軸受部39に透設
された第2の通路40及び第3の通路41を介してクラ
ンク室22に連通されている。これらの通路を介してク
ランク室22内の冷媒ガスが、クランク室外としての吸
入圧領域である吸入室33に抽出(流出)される。
【0024】前記シリンダブロック11のクランク室2
2側の内壁面42には、前記第3の通路41の近傍にお
いてその通路41を包囲するように環状溝43が設けら
れている。この環状溝43は、駆動シャフト16の軸線
を中心として底部側が小径をなす断面テーパ状に形成さ
れている。
【0025】前記リヤハウジング13には、吐出室34
からクランク室22に冷媒ガスを供給する給気通路45
の開閉を行うための容量制御弁46が設けられている。
この容量制御弁46の閉鎖及び開放は、ソレノイド47
の励磁または消磁に伴って行われる。
【0026】前記外部冷媒回路44内には、凝縮器4
8、膨脹弁49及び蒸発器50が接続されている。温度
センサ51は、蒸発器50の近傍に配置されている。ま
た、制御コンピュータCは、空調装置の作動スイッチ5
2のON−OFF状態、及び、温度センサ51及びエン
ジンの回転数を検出する回転数検出器53における検出
情報に基づいて、前記ソレノイド47の励消磁を指令す
る。
【0027】そして、この容量制御弁46が開放された
ときには、吐出室34の圧力が給気通路45を介してク
ランク室22内へ供給されて、前記ピストン21の前後
に作用するクランク室圧力Pcとボア内圧力Pbとの差
圧が調整される。そして、斜板27の傾斜角が制御され
ピストン21のストロークが変更されることによって、
吐出容量が調整される。
【0028】次に、前記のように構成した可変容量型片
頭ピストン圧縮機の作用について説明する。圧縮機が停
止した状態では、斜板27はバネ31によりストッパ3
2で規制される最小傾斜角位置、すなわち斜板27とス
トッパ32とが当接した状態に付勢保持されている。こ
の状態で、圧縮機の駆動シャフト16がエンジンの動力
により回転されると、ラグプレート23を介して斜板2
7が最小傾斜角で回転される。このため、ピストン21
が最小ストロークで往復動されて、吸入室33内からシ
リンダボア20内に吸入された冷媒ガスが圧縮されて、
吐出室34に吐出されるが、その容量は最小である。
【0029】そして、冷房負荷が高いときには、吸入圧
力が高くなり、各ピストン21の背面に作用するクラン
ク室22の圧力Pcと、前面に作用するボア20内の圧
力Pbとの差圧が減少する。このとき、斜板27に作用
する傾斜角を増大する方向へのモーメントが大きくな
り、斜板27の傾斜角が図1に示すように増大されて、
圧縮機の吐出容量が増大する。
【0030】逆に、冷房負荷が低減されると、吸入室3
3内の圧力が低下するため、前記差圧が増大し、斜板2
7の傾斜角が減少して、ピストン21のストロークが減
少され、圧縮機の吐出容量が減少される。また、前述し
たように、容量制御弁45によりクランク室22内の圧
力を調整し、前記差圧を変化させることによっても、圧
縮機の吐出容量が調整される。
【0031】次に、本実施例の圧縮機の潤滑油の流れに
ついて説明する。ピストン21の圧縮行程、すなわち下
死点から上死点への移動行程において、ピストン21と
シリンダボア20との間の間隙からミスト状の潤滑油を
多量に含んだブローバイガスがクランク室22に噴出さ
れる。ここで、ブローバイガスは急激な容積拡大の影響
を受けて、ブローバイガスの流速が大きく低下する。こ
のため、気体状の冷媒ガスとミスト状の潤滑油との比重
差によって、ブローバイガス中に分散されたミスト状の
潤滑油の一部が分離される。分離された潤滑油は、シリ
ンダボア20の壁面あるいはシリンダブロック11のク
ランク室22側の内壁面42に、潤滑油自身の持つ表面
張力によって付着する。そして、シリンダボア20の壁
面に付着した潤滑油は、ピストン21の往復動によって
クランク室22にかき出される。このかき出された潤滑
油は、前記内壁面42に付着した潤滑油とともに、自重
により内壁面42に沿って流れ落ちる。やがて、潤滑油
は第3の通路41の上部を含む環状溝43に達して、そ
の環状溝43内に流入する。ここで、環状溝43は、そ
の底部側が小径をなす断面テーパ状に形成されている。
このため、環状溝43は上部においては上向きになって
いるために、潤滑油が内壁面42から環状溝43内に流
入しやすい。また、流入した潤滑油は第3の通路41の
上部において溢れ出ることがない。環状溝43内の潤滑
油は、その溝に沿ってシリンダブロック11の下方に流
れ落ち、環状溝43の下端付近において環状溝43から
内壁面42へと流出する。ここで、環状溝43は下部に
おいては下向きになっているために、潤滑油は環状溝4
3から容易に流れ出る。そして、潤滑油は、さらに内壁
面42に沿って流れ落ちクランク室22の底部へと導か
れる。このようにしてクランク室22内に貯留された潤
滑油は、ラグプレート23及び斜板27の回転によって
攪拌されてミスト状となり、クランク室22内の各回転
部、摺動部の潤滑及び冷却に供される。
【0032】以上のように構成された本実施例によれ
ば、シリンダブロック11の内壁面42には、その冷媒
ガスの抽出通路の一部をなす第3の通路41の開口部の
周囲において、環状溝43が設けられている。このた
め、シリンダブロック11の内壁面42に沿って流れ落
ちてくる潤滑油は前記環状溝43内に導入されて、冷媒
ガスの抽出通路にブローバイガス流とともに引き込まれ
ることがない。また、この環状溝43は、断面テーパ状
に形成されている。このため、この環状溝43の上部に
おいて、流れ落ちてきた潤滑油が外周側テーパ面に沿っ
て環状溝43内に導入されやすいとともに、溢れ出るこ
となく下方に流される。そして、環状溝43の下部にお
いては、外周側テーパ面に沿って潤滑油が環状溝43内
から内壁面42に流れ出しやすいものとなっている。従
って、シリンダブロック11の内壁面42に付着した潤
滑油が、クランク室22外へ放出されることなく、クラ
ンク室22内に貯留される。そして、この貯留された潤
滑油は、クランク室22の各回転部、摺動部の潤滑及び
冷却に供される。このため、クランク室22内の各部が
潤滑不足となることがない。
【0033】また、本実施例においては、クランク室2
2から外部冷却回路44に放出される潤滑油量が減少さ
れる。このことから、外部冷却回路44中の冷媒ガスの
比熱が上昇されたり、凝縮器48、蒸発器50といった
熱交換器の伝熱表面に付着する潤滑油層が厚くなったり
することがない。従って、外部冷却回路44における熱
交換効率を向上できて、外部冷却回路44の冷房運転上
有利である。
【0034】
【別の実施例】次に、本発明の別の実施例について、前
記第1実施例と異なる部分を中心に説明する。 (第2実施例)図2に示すように、第2実施例では、流
出規制部の構成が前記第1実施例とは異なっている。こ
の流出規制部は、シリンダブロック11の第3の通路4
1の外周面上に突設された環状突起61であり、その壁
面62の底部側が小径をなす断面テーパ状に形成されて
いる。
【0035】このように構成しても、シリンダブロック
11の内壁面42に付着した潤滑油が、壁面62を伝っ
て下方に流れるため、吸入室33へ抽出される冷媒ガス
流によってクランク室22外に持ち去られることがな
い。
【0036】また、この環状突起61は、斜板27の最
小傾斜角を規制する規制部としての作用を兼備させるこ
とができる。従って、部品点数を減らすことができて、
製作上有利である。 (第3実施例)図3に示すように、第3実施例では、シ
リンダブロック11の駆動シャフト16の近傍において
凹部71が形成されている。また、駆動シャフト16に
は、その駆動シャフト16に止着されたバネ押さえ73
と斜板27の後端面との間にバネ74が巻装されてい
る。このバネ74によって、斜板27は、圧縮機の運転
停止時において最大傾斜角位置になるように付勢されて
いる。
【0037】前記凹部71の底面72には、ラジアルベ
アリング18の近傍において第1の環状溝75が設けら
れている。さらに、シリンダブロック11の内壁面76
には、前記凹部71の周囲において、第2の環状溝77
が設けられている。これらの環状溝75、77は、いず
れもその底部側が小径をなす断面テーパ状に形成されて
いる。
【0038】このように構成すれば、凹部71が設けら
れているため、バネ74の長さを延長することができ
て、斜板27の最大傾斜角側への付勢が安定なものとな
る。また、圧縮機全体の長さを短くすることができて、
圧縮機を小型化することができる。
【0039】しかも、シリンダブロック11の内壁面7
6及び凹部71の底面72に付着した潤滑油が、吸入室
33へ抽出される冷媒ガス流によってクランク室22の
外部に持ち去られることがない。 (第4実施例)図4に示すように、第4実施例では、ク
ランク室22と吸入室33とを直接連通する抽気通路8
1が設けられている。そして、前記抽気通路81のクラ
ンク室22側の開口部付近の内壁面42には、環状溝8
2が設けられている。
【0040】ここで、本実施例の圧縮機においては、前
記抽気通路81を介して、クランク室22内の冷媒ガス
を、吸入圧領域を構成する吸入室33に放出する。一
方、リヤハウジング13に設けられた容量制御弁46に
よって、給気通路45を開閉して、吐出室34からクラ
ンク室22に冷媒ガスを供給する。そして、この弁46
により、前記ピストン21の前後に作用するクランク室
圧力Pcとボア内圧力Pbとの差圧を調整する。そし
て、これにより、斜板27の傾斜角を制御してピストン
21のストロークを変更して、吐出容量を調整するよう
になっている。
【0041】このように構成すれば、例えば可変容量タ
イプの圧縮機において、クランク室22の圧力調節のた
めに吸入室33に放出される冷媒ガス流によって、シリ
ンダブロック11の内壁面42に付着した潤滑油が持ち
去られることがない。
【0042】なお、本発明は以下のように変更して具体
化することもできる。 (1)潤滑油の流出規制部としての溝を環状とせず、冷
媒ガス通路41、81開口部の上部側のみに半環状に形
成すること。
【0043】(2)第2実施例において、環状突起61
をシリンダブロック11とは別体の部材で構成するこ
と。また、環状突起61の壁面62を駆動シャフト16
と平行に形成すること。
【0044】(3)第4実施例において、抽気通路81
の途中に容量制御弁を設けること。このように構成すれ
ば、可変容量タイプの圧縮機において、吸入室33に放
出される冷媒ガスの量をコントロールできて、より正確
なクランク室22内の圧力調節が可能となる。
【0045】(4)この発明の圧縮機を、電磁クラッチ
を介して外部駆動源と断続される通常のクラッチタイプ
に使用すること。 (5)この発明を、例えば固定容量片頭ピストン圧縮
機、ワブル型圧縮機、両頭ピストン圧縮機、ウェーブカ
ム型圧縮機等において具体化すること。
【0046】次に、上記実施例から抽出される技術的思
想について述べる。 (1)請求項1において、冷媒ガス通路がクランク室2
2内を所定圧力以下に保つために冷媒ガスを吸入圧領域
33に抽出する通路である圧縮機。
【0047】(2)前記(1)項において、前記通路4
1がシリンダブロック11の駆動シャフト16の軸受部
18に開口した圧縮機。このように構成すれば、シリン
ダブロック11の内壁面42に付着した潤滑油が、クラ
ンク室22内を所定圧力以下に保つために吸入圧領域3
3に抽出される冷媒ガス流に同伴されてクランク室22
外に持ち去られることがない。
【0048】(3)請求項1において、冷媒ガス通路が
クランク室22内の圧力調節のための抽気通路81であ
る圧縮機。このように構成すれば、例えば可変容量タイ
プの圧縮機において、クランク室22の圧力調節のため
に吸入圧領域33に放出される冷媒ガスによって、シリ
ンダブロック11の内壁面42に付着した潤滑油が持ち
去られることがない。
【0049】(4)請求項1、前記(1)項〜(3)項
のいずれかにおいて、流出規制部が溝43、62、7
5、77、82である圧縮機。このように構成すれば、
シリンダブロック11の内壁面42に付着した潤滑油
を、溝43、62、75、77、82内に導入して、外
部と連通された冷媒ガス通路41、81を迂回してクラ
ンク室22下部に導くことができる。
【0050】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば以
下の優れた効果を奏する。請求項1及び4、5の発明に
よれば、シリンダブロックの内壁面に付着した潤滑油の
クランク室外への流出が防止される。従って、クランク
室内の各回転部及び摺動部が潤滑不足となることがない
とともに、外部冷却回路をより効率的に運転することが
できる。
【0051】請求項2の発明によれば、シリンダブロッ
クの内壁面に付着した潤滑油を、外部と連通された冷媒
ガス通路を迂回させてクランク室下部に導くことができ
る。請求項3の発明によれば、シリンダブロックの内壁
面に沿って流れ落ちてきた潤滑油が、流出規制部に沿っ
て流れやすくなるとともに、冷媒ガス通路の上部におい
て溢れ出ることがない構造とすることができる。
【0052】請求項6の発明によれば、部品点数を減ら
すことができて、製作上有利である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1実施例の圧縮機を示す断面図。
【図2】 第2実施例の圧縮機の要部を示す拡大部分断
面図。
【図3】 第3実施例の圧縮機を示す断面図。
【図4】 第4実施例の圧縮機の要部を示す部分断面
図。
【符号の説明】
11…シリンダブロック、12…ケーシングの一部を構
成するフロントハウジング、13…ケーシングの一部を
構成するリヤハウジング、16…駆動シャフト、20…
シリンダボア、21…ピストン、22…クランク室、2
7…カム板としての斜板、33…吸入圧領域を構成する
吸入室、37…冷媒ガス通路としての第1の通路、38
…冷媒ガス通路としての収容室、40…冷媒ガス通路と
しての第2の通路、41…冷媒ガス通路としての第3の
通路、43、82…流出規制部としての環状溝、61…
流出規制部としての環状突起、62…流出規制部として
の壁面、75…流出規制部としての第1の環状溝、77
…流出規制部としての第2の環状溝、81…冷媒ガス通
路としての抽気通路。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 岡留 洋一 愛知県刈谷市豊田町2丁目1番地 株式会 社豊田自動織機製作所内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ピストンを往復動可能に収納する複数の
    シリンダボアをケーシングのシリンダブロックに形成す
    るとともに、そのケーシングにはクランク室を形成し、
    ケーシングに支持された駆動シャフトにはカム板を一体
    回転可能に挿着し、カム板の回転によりピストンを往復
    動させて、冷媒ガスを圧縮するように構成し、クランク
    室内の冷媒ガスをクランク室外に流出させる通路をシリ
    ンダブロックに設けた圧縮機において、 前記冷媒ガス通路のクランク室側開口部の少なくとも上
    部に、潤滑油の流出規制部を設けた圧縮機。
  2. 【請求項2】 前記流出規制部が前記冷媒ガス通路を包
    囲する環状をなす請求項1に記載の圧縮機。
  3. 【請求項3】 前記流出規制部をその底部側が小径をな
    す断面テーパ状に形成した請求項1あるいは2に記載の
    圧縮機。
  4. 【請求項4】 前記流出規制部は溝である請求項1〜3
    のいずれかに記載の圧縮機。
  5. 【請求項5】 前記流出規制部が突起状をなす請求項1
    〜3のいずれかに記載の圧縮機。
  6. 【請求項6】 前記突起状をなす流出規制部がカム板の
    角度規制部を兼ねる請求項5に記載の圧縮機。
JP7126802A 1995-05-25 1995-05-25 圧縮機 Pending JPH08319940A (ja)

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