JPH0832052A - 化合物半導体エピタキシャルウェハ - Google Patents
化合物半導体エピタキシャルウェハInfo
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- JPH0832052A JPH0832052A JP16802794A JP16802794A JPH0832052A JP H0832052 A JPH0832052 A JP H0832052A JP 16802794 A JP16802794 A JP 16802794A JP 16802794 A JP16802794 A JP 16802794A JP H0832052 A JPH0832052 A JP H0832052A
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- Recrystallisation Techniques (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 HEMTのチャネル層の移動度の低下を防
ぎ、増幅率gm の低下を防ぐことができる化合物半導体
エピタキシャルウェハを提供する。 【構成】 化合物半導体基板11上に、ノンドープGa
As層12、必要に応じてノンドープInGaAs層、
ノンドープAlGaAs層13あるいはノンドープGa
As層を順次積層し、該ノンドープAlGaAs層13
上にSiドープのAlGaAs層14あるいはGaAs
層をこの順に積層し、前記SiドープのAlGaAs層
14あるいはGaAs層の前記ノンドープAlGaAs
層13近傍部分にSiのδドーピング層14aを形成し
た化合物半導体エピタキシャルウェハにおいて、前記δ
ドーピング層14aの少なくとも片側の近傍あるいは隣
接した部分に、前記SiドープあるいはノンドープのA
lGaAs層14あるいはGaAs層中にInを添加し
たAlGaAs層14bあるいはGaAs層を形成した
ことを特徴とする化合物半導体エピタキシャルウェハ。
ぎ、増幅率gm の低下を防ぐことができる化合物半導体
エピタキシャルウェハを提供する。 【構成】 化合物半導体基板11上に、ノンドープGa
As層12、必要に応じてノンドープInGaAs層、
ノンドープAlGaAs層13あるいはノンドープGa
As層を順次積層し、該ノンドープAlGaAs層13
上にSiドープのAlGaAs層14あるいはGaAs
層をこの順に積層し、前記SiドープのAlGaAs層
14あるいはGaAs層の前記ノンドープAlGaAs
層13近傍部分にSiのδドーピング層14aを形成し
た化合物半導体エピタキシャルウェハにおいて、前記δ
ドーピング層14aの少なくとも片側の近傍あるいは隣
接した部分に、前記SiドープあるいはノンドープのA
lGaAs層14あるいはGaAs層中にInを添加し
たAlGaAs層14bあるいはGaAs層を形成した
ことを特徴とする化合物半導体エピタキシャルウェハ。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高電子移動度トランジ
スタ用の化合物半導体エピタキシャルウェハに関する。
スタ用の化合物半導体エピタキシャルウェハに関する。
【0002】
【従来の技術】高電子移動度トランジスタ(High Elect
ron Mobility Transistor:HEMT)は、低雑音特性を
有する増幅素子として衛星放送受信機などに用いられて
いる。このHEMTは、例えば図3に示すような構造を
しており、GaAs基板1上にチャネル層2、スペーサ
層3、キャリア供給層4、コンタクト層5を積層して形
成されている。符号6、7、8は、それぞれソース電
極、ドレイン電極およびゲート電極である。図4はこの
素子の形成に用いられるエピタキシャルウェハの断面図
であり、11はGaAs基板、12はチャネル層2とな
るノンドープGaAs層(厚さ1μm)、13はスペー
サ層3となるノンドープAlX Ga1-X As(X:0.
2〜0.3)層(厚さ3nm)、14はキャリア供給層
4となるSiドープn−AlX Ga1-X As(X:0.
2〜0.3)層(厚さ30nm、ドープ濃度3×1018
cm-3)、15はコンタクト層となるSiドープGaA
s層(厚さ50nm、ドープ濃度3×1018cm-3)で
ある。
ron Mobility Transistor:HEMT)は、低雑音特性を
有する増幅素子として衛星放送受信機などに用いられて
いる。このHEMTは、例えば図3に示すような構造を
しており、GaAs基板1上にチャネル層2、スペーサ
層3、キャリア供給層4、コンタクト層5を積層して形
成されている。符号6、7、8は、それぞれソース電
極、ドレイン電極およびゲート電極である。図4はこの
素子の形成に用いられるエピタキシャルウェハの断面図
であり、11はGaAs基板、12はチャネル層2とな
るノンドープGaAs層(厚さ1μm)、13はスペー
サ層3となるノンドープAlX Ga1-X As(X:0.
2〜0.3)層(厚さ3nm)、14はキャリア供給層
4となるSiドープn−AlX Ga1-X As(X:0.
2〜0.3)層(厚さ30nm、ドープ濃度3×1018
cm-3)、15はコンタクト層となるSiドープGaA
s層(厚さ50nm、ドープ濃度3×1018cm-3)で
ある。
【0003】近年、このHEMTデバイスを高性能化す
るために、キャリア供給層の不純物Siを平面状に高密
度に添加する方法として、δドープ法あるいはプレーナ
ドープ法と呼ばれる方法を用いて、キャリア供給層のス
ペーサ層近傍部分にSiのδドーピング層を形成して、
キャリア供給層の厚さを薄くし、ゲート電極とチャネル
層の距離を短くする構造が開発されている。この素子に
用いられるエピタキシャルウェハの構造例を図5に示
す。図5において、14aはSiのδドーピング層であ
る。なお、δドーピング層は、不純物原子を平面状に数
原子層以下の厚さで高密度に添加し、厚さ方向に局在化
させた層を称している。この構造は、平面状にSiを高
密度に添加してδドーピング層14aを形成することに
より、δドーピング層14aから充分な電子を発生させ
てチャネル層2に送り込めるようにしたものである。δ
ドーピング層14aのSiの添加面密度は、通常、1〜
8×1012cm-2となっている。なお、GaAsおよび
AlX Ga1-X Asの原子の面密度は6.258×10
14cm-2(Zincblend 構造で、格子定数5.6533
Å)なので、δドーピング層14aのSi原子の量は、
Ga原子の量に対して1%程度の値となる。
るために、キャリア供給層の不純物Siを平面状に高密
度に添加する方法として、δドープ法あるいはプレーナ
ドープ法と呼ばれる方法を用いて、キャリア供給層のス
ペーサ層近傍部分にSiのδドーピング層を形成して、
キャリア供給層の厚さを薄くし、ゲート電極とチャネル
層の距離を短くする構造が開発されている。この素子に
用いられるエピタキシャルウェハの構造例を図5に示
す。図5において、14aはSiのδドーピング層であ
る。なお、δドーピング層は、不純物原子を平面状に数
原子層以下の厚さで高密度に添加し、厚さ方向に局在化
させた層を称している。この構造は、平面状にSiを高
密度に添加してδドーピング層14aを形成することに
より、δドーピング層14aから充分な電子を発生させ
てチャネル層2に送り込めるようにしたものである。δ
ドーピング層14aのSiの添加面密度は、通常、1〜
8×1012cm-2となっている。なお、GaAsおよび
AlX Ga1-X Asの原子の面密度は6.258×10
14cm-2(Zincblend 構造で、格子定数5.6533
Å)なので、δドーピング層14aのSi原子の量は、
Ga原子の量に対して1%程度の値となる。
【0004】また、HEMTデバイスをさらに高性能化
することを狙って、チャネル層にGaAsよりも電子移
動度が高く、より電子親力の高いInY Ga1-Y As
(Y:0.1〜0.3)を用いたHEMTも開発されて
おり、この素子はP−HEMT(Pseudo-Morphic High
Electron Mobility Transistor)と呼ばれている。δド
ープ法を用いて形成したP−HEMT用のエピタキシャ
ルウェハの断面の例を図6に示す。符号22はチャネル
層となるノンドープInZ Ga1-Z As(Z:0.2〜
0.3)層(厚さ10nm)である。このような構造の
P−HEMTは、電子を高移動度、高飽和速度で走行さ
せ、ゲート電極でその電子の走行する量、つまり電流を
制御することができるために、高い周波数(>1GH
z)で高い増幅率かつ低い雑音で動作させることのでき
る増幅素子として広く用いられている。
することを狙って、チャネル層にGaAsよりも電子移
動度が高く、より電子親力の高いInY Ga1-Y As
(Y:0.1〜0.3)を用いたHEMTも開発されて
おり、この素子はP−HEMT(Pseudo-Morphic High
Electron Mobility Transistor)と呼ばれている。δド
ープ法を用いて形成したP−HEMT用のエピタキシャ
ルウェハの断面の例を図6に示す。符号22はチャネル
層となるノンドープInZ Ga1-Z As(Z:0.2〜
0.3)層(厚さ10nm)である。このような構造の
P−HEMTは、電子を高移動度、高飽和速度で走行さ
せ、ゲート電極でその電子の走行する量、つまり電流を
制御することができるために、高い周波数(>1GH
z)で高い増幅率かつ低い雑音で動作させることのでき
る増幅素子として広く用いられている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
HEMT用のエピタキシャルウェハには、次のような問
題があった。即ち、 1)チャネル層に充分な量の電子を送り込むために、か
つ、通常のユニフォームドープ構造よりキャリア供給層
の厚さを薄くするためには、Siのδドープの密度を前
述のように1〜8×1012cm-2という高密度にするこ
とが必要である。しかしながら、この様な高密度のドー
ピングを行うと、積層する際の成長条件(成長温度な
ど)によっては、通常のユニフォームドープのものに比
べて、同一電子密度でチャネル層の電子移動度が低くな
り、その結果、HEMTデバイスの性能の指標の一つで
ある増幅率gm が低下するという問題が生じた。 2)この電子移動度の低下を防ぐために、キャリア供給
層とチャネル層の間にある不純物を添加しないスペーサ
層の厚さと、キャリア供給層へのδドープの密度を適切
に制御して、従来のHEMTデバイスと同等の電子密度
で、同等以上の電子移動度が得られるようにすることが
必要になるが、そのための積層条件を適切に設定するこ
とが困難であり、また、安定した特性が得られないとい
う問題があった。
HEMT用のエピタキシャルウェハには、次のような問
題があった。即ち、 1)チャネル層に充分な量の電子を送り込むために、か
つ、通常のユニフォームドープ構造よりキャリア供給層
の厚さを薄くするためには、Siのδドープの密度を前
述のように1〜8×1012cm-2という高密度にするこ
とが必要である。しかしながら、この様な高密度のドー
ピングを行うと、積層する際の成長条件(成長温度な
ど)によっては、通常のユニフォームドープのものに比
べて、同一電子密度でチャネル層の電子移動度が低くな
り、その結果、HEMTデバイスの性能の指標の一つで
ある増幅率gm が低下するという問題が生じた。 2)この電子移動度の低下を防ぐために、キャリア供給
層とチャネル層の間にある不純物を添加しないスペーサ
層の厚さと、キャリア供給層へのδドープの密度を適切
に制御して、従来のHEMTデバイスと同等の電子密度
で、同等以上の電子移動度が得られるようにすることが
必要になるが、そのための積層条件を適切に設定するこ
とが困難であり、また、安定した特性が得られないとい
う問題があった。
【0006】このように、Siのδドーピング層を形成
するとチャネル層の移動度が低下する原因は、平面状に
高密度でドーピングされたSiが拡散してチャネル層に
至り、チャネル層における電子の走行を妨げることによ
ると推察される。この推察を検証するために、以下の試
みを行った。即ち、Siが拡散する原因として熱拡散が
考えられるので、MOCVD法あるいはMBE法にて積
層した結晶を、積層後に積層の際の温度(600〜70
0℃の成長温度)で長時間保持(通常は、積層後に速や
かに降温する)して、その際の結晶の移動度を測定し
た。一例として、成長温度650℃にて積層した結晶
を、積層終了後に30分間さらに同温度で保持したとこ
ろ、積層後に速やかに降温した通常の工程ものに比較し
て、チャネル層の移動度が30%減少した。一方、δド
ーピングを行わない、ユニフォームドープの結晶につい
ても同様の条件で移動度を測定したところ、移動度は1
0%減少した。以上のことから、δドーピングした結晶
の方がSiの拡散がより大きいことが考えられる。従っ
て、成長後の成長温度での保持をしなくても、同様の原
因で、δドーピングをした結晶の移動度がユニフォーム
ドープの結晶よりも低下すると考えられる。このような
現象が起きる原因は、以下のように考察することができ
る。即ち、SiとAlGaAsの格子定数の違いから、
Siのδドープ層の近傍が歪みを受け、この歪みがSi
の拡散を促進することが考えられる。なお、Siの格子
定数は約5.43Å、AlAsおよびGaAsの格子定
数は約5.65Åである。因みに、Siのδドープの面
密度を前述のように〜5×1012cm-2とすると、その
Si原子の量はGa原子の量に対して1%程度になる。
一方、Siをユニフォームドープする場合、例えばSi
のユニフォームドープ密度を3×1018cm-3とする
と、GaAs結晶中のGa原子の密度は2.2×1022
cm-3であるから、Si原子の量はGa原子の量に対し
て0.014%程度になる。従って、Siをδドープす
ると、ユニフォームドープする場合に比較して、Si原
子のGa原子に対する割合が70倍になり、それにとも
ない、Siのδドーピングに伴う歪みも極めて大きくな
る。この大きな歪みがSiの拡散を増大させると考えら
れる。
するとチャネル層の移動度が低下する原因は、平面状に
高密度でドーピングされたSiが拡散してチャネル層に
至り、チャネル層における電子の走行を妨げることによ
ると推察される。この推察を検証するために、以下の試
みを行った。即ち、Siが拡散する原因として熱拡散が
考えられるので、MOCVD法あるいはMBE法にて積
層した結晶を、積層後に積層の際の温度(600〜70
0℃の成長温度)で長時間保持(通常は、積層後に速や
かに降温する)して、その際の結晶の移動度を測定し
た。一例として、成長温度650℃にて積層した結晶
を、積層終了後に30分間さらに同温度で保持したとこ
ろ、積層後に速やかに降温した通常の工程ものに比較し
て、チャネル層の移動度が30%減少した。一方、δド
ーピングを行わない、ユニフォームドープの結晶につい
ても同様の条件で移動度を測定したところ、移動度は1
0%減少した。以上のことから、δドーピングした結晶
の方がSiの拡散がより大きいことが考えられる。従っ
て、成長後の成長温度での保持をしなくても、同様の原
因で、δドーピングをした結晶の移動度がユニフォーム
ドープの結晶よりも低下すると考えられる。このような
現象が起きる原因は、以下のように考察することができ
る。即ち、SiとAlGaAsの格子定数の違いから、
Siのδドープ層の近傍が歪みを受け、この歪みがSi
の拡散を促進することが考えられる。なお、Siの格子
定数は約5.43Å、AlAsおよびGaAsの格子定
数は約5.65Åである。因みに、Siのδドープの面
密度を前述のように〜5×1012cm-2とすると、その
Si原子の量はGa原子の量に対して1%程度になる。
一方、Siをユニフォームドープする場合、例えばSi
のユニフォームドープ密度を3×1018cm-3とする
と、GaAs結晶中のGa原子の密度は2.2×1022
cm-3であるから、Si原子の量はGa原子の量に対し
て0.014%程度になる。従って、Siをδドープす
ると、ユニフォームドープする場合に比較して、Si原
子のGa原子に対する割合が70倍になり、それにとも
ない、Siのδドーピングに伴う歪みも極めて大きくな
る。この大きな歪みがSiの拡散を増大させると考えら
れる。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は上記問題点を解
決した化合物半導体エピタキシャルウェハを提供するも
ので、化合物半導体基板上に、ノンドープGaAs層、
必要に応じてノンドープInGaAs層、ノンドープA
lGaAs層あるいはノンドープGaAs層を順次積層
し、該ノンドープAlGaAs層上にSiドープのAl
GaAs層あるいはGaAs層をこの順に積層し、前記
SiドープのAlGaAs層あるいはGaAs層の前記
ノンドープAlGaAs層近傍部分にSiのδドーピン
グ層を形成した化合物半導体エピタキシャルウェハにお
いて、前記δドーピング層の少なくとも片側の近傍ある
いは隣接した部分に、前記Siドープあるいはノンドー
プのAlGaAs層あるいはGaAs層中にInを添加
したAlGaAs層あるいはGaAs層を形成したこと
を第1発明とする。
決した化合物半導体エピタキシャルウェハを提供するも
ので、化合物半導体基板上に、ノンドープGaAs層、
必要に応じてノンドープInGaAs層、ノンドープA
lGaAs層あるいはノンドープGaAs層を順次積層
し、該ノンドープAlGaAs層上にSiドープのAl
GaAs層あるいはGaAs層をこの順に積層し、前記
SiドープのAlGaAs層あるいはGaAs層の前記
ノンドープAlGaAs層近傍部分にSiのδドーピン
グ層を形成した化合物半導体エピタキシャルウェハにお
いて、前記δドーピング層の少なくとも片側の近傍ある
いは隣接した部分に、前記Siドープあるいはノンドー
プのAlGaAs層あるいはGaAs層中にInを添加
したAlGaAs層あるいはGaAs層を形成したこと
を第1発明とする。
【0008】また、前記発明において、Inを添加した
AlGaAs層あるいはGaAs層の組成は、InY A
lX Ga1-X-Y AsあるいはInY Ga1-Y Asとし
て、Inの組成Yは次式で示される範囲にあることを第
2発明とするものである。即ち、 Y0 =(aGaAs−asi)・(aInAs−aGaAs)-1・δa
GaAs 2 /2・1/n 0.7Y0 ≦Y≦Y0 1.3 ただし、GaAs、InAs、Siの格子定数を、それ
ぞれaGaAs、aInAs、a siとする。また、δドーピング
層のドーピング面密度をδ、Inを添加した層の厚さを
n原子層とする。さらに、上記第2発明において、n≦
6とすることを第3発明とするものである。
AlGaAs層あるいはGaAs層の組成は、InY A
lX Ga1-X-Y AsあるいはInY Ga1-Y Asとし
て、Inの組成Yは次式で示される範囲にあることを第
2発明とするものである。即ち、 Y0 =(aGaAs−asi)・(aInAs−aGaAs)-1・δa
GaAs 2 /2・1/n 0.7Y0 ≦Y≦Y0 1.3 ただし、GaAs、InAs、Siの格子定数を、それ
ぞれaGaAs、aInAs、a siとする。また、δドーピング
層のドーピング面密度をδ、Inを添加した層の厚さを
n原子層とする。さらに、上記第2発明において、n≦
6とすることを第3発明とするものである。
【0009】
【作用】上述のように、Siのδドーピング層の少なく
とも片側の近傍(隣接することも含む)にInを添加し
たAlGaAs層あるいはGaAs層を数原子層の厚さ
で形成すると、InAsの格子定数は約6.06であ
り、AlAsおよびGaAsの格子定数よりも大きいの
で、Inを添加したAlGaAs層はSiのδドーピン
グ層とは逆の歪みを生ずる。従って、δドーピング層近
傍の歪みは緩和され、Siの熱拡散は抑制されるので、
チャネル層の移動度が低下するのを防ぐことができる。
なお、InはGaと同じ3族元素であり、添加しても価
電子を生じないので、電子を供給する不純物として働か
ず、チャネル層に悪影響を与えることがない。
とも片側の近傍(隣接することも含む)にInを添加し
たAlGaAs層あるいはGaAs層を数原子層の厚さ
で形成すると、InAsの格子定数は約6.06であ
り、AlAsおよびGaAsの格子定数よりも大きいの
で、Inを添加したAlGaAs層はSiのδドーピン
グ層とは逆の歪みを生ずる。従って、δドーピング層近
傍の歪みは緩和され、Siの熱拡散は抑制されるので、
チャネル層の移動度が低下するのを防ぐことができる。
なお、InはGaと同じ3族元素であり、添加しても価
電子を生じないので、電子を供給する不純物として働か
ず、チャネル層に悪影響を与えることがない。
【0010】
【実施例】以下、実施例に基づいて本発明を詳細に説明
する。 (実施例1)図1は、本発明にかかるHEMT用の化合
物半導体エピタキシャルウェハの一実施例の断面図であ
る。図中の符号は、従来技術の説明に用いた図5と同一
の符号を用いている。本実施例は、GaAs基板11上
にチャネル層となるノンドープGaAs層(厚さ1μ
m)12、スペーサ層となるノンドープAlX Ga1-X
As層(X:0.2〜0.3)(厚さ3nm)層13、
キャリア供給層となるSiドープn−AlX Ga1-X A
s(X:0.2〜0.3)層(厚さ30nm、ドープ濃
度3×1018cm-3)14、コンタクト層となるSiド
ープGaAs層(厚さ50nm、ドープ濃度3×1018
cm-3)15を順次積層して形成されている。Siドー
プn−AlX Ga1-X As層14のノンドープAlX G
a1-X As層13近傍には、Siの添加面密度が5×1
012cm-2のδドーピング層14aを設ける。また、δ
ドーピング層14aの近傍、ノンドープAlX Ga1-X
As層13側にInを添加したInY AlX Ga1-X-Y
As(X:0.2〜0.3)層14bを設ける。
する。 (実施例1)図1は、本発明にかかるHEMT用の化合
物半導体エピタキシャルウェハの一実施例の断面図であ
る。図中の符号は、従来技術の説明に用いた図5と同一
の符号を用いている。本実施例は、GaAs基板11上
にチャネル層となるノンドープGaAs層(厚さ1μ
m)12、スペーサ層となるノンドープAlX Ga1-X
As層(X:0.2〜0.3)(厚さ3nm)層13、
キャリア供給層となるSiドープn−AlX Ga1-X A
s(X:0.2〜0.3)層(厚さ30nm、ドープ濃
度3×1018cm-3)14、コンタクト層となるSiド
ープGaAs層(厚さ50nm、ドープ濃度3×1018
cm-3)15を順次積層して形成されている。Siドー
プn−AlX Ga1-X As層14のノンドープAlX G
a1-X As層13近傍には、Siの添加面密度が5×1
012cm-2のδドーピング層14aを設ける。また、δ
ドーピング層14aの近傍、ノンドープAlX Ga1-X
As層13側にInを添加したInY AlX Ga1-X-Y
As(X:0.2〜0.3)層14bを設ける。
【0011】InY AlX Ga1-X-Y As層14bのI
n添加量および厚さは、δドーピング層14aによる歪
みを相殺するように設定する。即ち、GaAs結晶およ
びAlGaAs結晶はZincblend 構造であるので、Ga
原子とAl原子の面密度は、GaAs結晶の格子定数を
aGaAsとすると、 (4×1/4 +1)/aGaAs 2 =2/aGaAs 2 で与えられる。なお、AlAs結晶の格子定数は、Si
あるいはInAsの格子定数と比較して充分にGaAs
に近いので、GaAsの格子定数と等しいとした。そこ
で、δドープするSi原子の面密度をδとすると、Ga
As、InAs、Siの格子定数を、それぞれaGaAs、
aInAs、asiとして、δドーピング層14aにより生ず
る歪みは、略(aGaAs−asi)δ(2/aGaAs 2 )-1とな
る。一方、InY AlX Ga1-X-Y As層14bの歪み
は、その厚さをn原子層として、略(aInAs−aGaAs)
Ynとなる。従って、歪みを相殺するIn組成をY 0 と
すると、(aGaAs−asi)δ(2/aGaAs 2 )-1=(a
InAs−aGaAs)Y0 nとなるので、 Y0 =(aGaAs−asi)・(aInAs−aGaAs)-1・δa
GaAs 2 /2・1/n となる。因みに、n=1、δ=5×1012cm-2とする
と、Y0 =0.0044となる。本実施例のエピタキシ
ャルウェハをMOCVD法で製作し、チャネル層となる
ノンドープGaAs層12の移動度を測定したところ、
積層する際の成長条件の変動による移動度の低下がなく
なり、また、このエピタキシャルウェハを用いて製作し
たHEMT素子の増幅率gm は、ばらつきなく安定し、
高性能な素子が得られた。
n添加量および厚さは、δドーピング層14aによる歪
みを相殺するように設定する。即ち、GaAs結晶およ
びAlGaAs結晶はZincblend 構造であるので、Ga
原子とAl原子の面密度は、GaAs結晶の格子定数を
aGaAsとすると、 (4×1/4 +1)/aGaAs 2 =2/aGaAs 2 で与えられる。なお、AlAs結晶の格子定数は、Si
あるいはInAsの格子定数と比較して充分にGaAs
に近いので、GaAsの格子定数と等しいとした。そこ
で、δドープするSi原子の面密度をδとすると、Ga
As、InAs、Siの格子定数を、それぞれaGaAs、
aInAs、asiとして、δドーピング層14aにより生ず
る歪みは、略(aGaAs−asi)δ(2/aGaAs 2 )-1とな
る。一方、InY AlX Ga1-X-Y As層14bの歪み
は、その厚さをn原子層として、略(aInAs−aGaAs)
Ynとなる。従って、歪みを相殺するIn組成をY 0 と
すると、(aGaAs−asi)δ(2/aGaAs 2 )-1=(a
InAs−aGaAs)Y0 nとなるので、 Y0 =(aGaAs−asi)・(aInAs−aGaAs)-1・δa
GaAs 2 /2・1/n となる。因みに、n=1、δ=5×1012cm-2とする
と、Y0 =0.0044となる。本実施例のエピタキシ
ャルウェハをMOCVD法で製作し、チャネル層となる
ノンドープGaAs層12の移動度を測定したところ、
積層する際の成長条件の変動による移動度の低下がなく
なり、また、このエピタキシャルウェハを用いて製作し
たHEMT素子の増幅率gm は、ばらつきなく安定し、
高性能な素子が得られた。
【0012】(実施例2)図2は、本発明にかかる化合
物半導体エピタキシャルウェハの他の実施例の断面図で
ある。本実施例は、図6に示したP−HEMT用の化合
物半導体エピタキシャルウェハを改良したものである。
その構造は、図2に示すように、前記実施例におけるノ
ンドープGaAs層12とノンドープAlX Ga1-X A
s層13の間にチャネル層となるノンドープInZ Ga
1-Z As(Z:0.2〜0.3)層(厚さ10nm)2
2を挿入したものである。
物半導体エピタキシャルウェハの他の実施例の断面図で
ある。本実施例は、図6に示したP−HEMT用の化合
物半導体エピタキシャルウェハを改良したものである。
その構造は、図2に示すように、前記実施例におけるノ
ンドープGaAs層12とノンドープAlX Ga1-X A
s層13の間にチャネル層となるノンドープInZ Ga
1-Z As(Z:0.2〜0.3)層(厚さ10nm)2
2を挿入したものである。
【0013】なお、上記実施例において、キャリア供給
層となるSiドープn−AlX Ga 1-X As層14はG
aAsで構成してもよい。また、δドーピング層14a
近傍に形成するInY AlX Ga1-X-Y As層14bあ
るいはInY Ga1-Y As層については、Inの添加量
は、前記Y0 に限定されず、0.7Y0 ≦Y≦Y0 1.
3の範囲であれば、移動度の低下や素子の増幅率gm の
低下、ばらつきがなくなり、所望の効果を得ることが出
来る。また、その厚さについては、6原子層以内であれ
ば、所望の効果を得ることが出来、6原子層を越える
と、その効果が顕著でなく、移動度が低下する場合も生
じた。さらに、InY AlX Ga1-X-Y As層14bあ
るいはInY Ga1-Y As層は、δドーピング層14a
の近傍、GaAs基板1側に設けたが、δドーピング層
14aの近傍、GaAs基板1とは反対側に設けてもよ
く、あるいは、δドーピング層14aの両側に設けても
よい。ただし、InY AlX Ga1-X-Y As層14bあ
るいはInY Ga1-Y As層をδドーピング層14aの
両側に設ける場合には、合計の層厚を6原子層以内にす
る。
層となるSiドープn−AlX Ga 1-X As層14はG
aAsで構成してもよい。また、δドーピング層14a
近傍に形成するInY AlX Ga1-X-Y As層14bあ
るいはInY Ga1-Y As層については、Inの添加量
は、前記Y0 に限定されず、0.7Y0 ≦Y≦Y0 1.
3の範囲であれば、移動度の低下や素子の増幅率gm の
低下、ばらつきがなくなり、所望の効果を得ることが出
来る。また、その厚さについては、6原子層以内であれ
ば、所望の効果を得ることが出来、6原子層を越える
と、その効果が顕著でなく、移動度が低下する場合も生
じた。さらに、InY AlX Ga1-X-Y As層14bあ
るいはInY Ga1-Y As層は、δドーピング層14a
の近傍、GaAs基板1側に設けたが、δドーピング層
14aの近傍、GaAs基板1とは反対側に設けてもよ
く、あるいは、δドーピング層14aの両側に設けても
よい。ただし、InY AlX Ga1-X-Y As層14bあ
るいはInY Ga1-Y As層をδドーピング層14aの
両側に設ける場合には、合計の層厚を6原子層以内にす
る。
【0014】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、化
合物半導体基板上に、ノンドープGaAs層、必要に応
じてノンドープInGaAs層、ノンドープAlGaA
s層あるいはノンドープGaAs層を順次積層し、該ノ
ンドープAlGaAs層上にSiドープのAlGaAs
層あるいはGaAs層をこの順に積層し、前記Siドー
プのAlGaAs層あるいはGaAs層の前記ノンドー
プAlGaAs層近傍部分にSiのδドーピング層を形
成した化合物半導体エピタキシャルウェハにおいて、前
記δドーピング層の少なくとも片側の近傍あるいは隣接
した部分に、前記SiドープあるいはノンドープのAl
GaAs層あるいはGaAs層中にInを添加したAl
GaAs層あるいはGaAs層を形成するため、δドー
ピング層からノンドープGaAs層へのSiの熱拡散は
抑制されるので、ノンドープGaAs層の移動度が低下
するのを防ぐことができ、この化合物半導体エピタキシ
ャルウェハを用いてHEMTを製作すると、増幅率gm
の低下を防ぐことができるという優れた効果がある。
合物半導体基板上に、ノンドープGaAs層、必要に応
じてノンドープInGaAs層、ノンドープAlGaA
s層あるいはノンドープGaAs層を順次積層し、該ノ
ンドープAlGaAs層上にSiドープのAlGaAs
層あるいはGaAs層をこの順に積層し、前記Siドー
プのAlGaAs層あるいはGaAs層の前記ノンドー
プAlGaAs層近傍部分にSiのδドーピング層を形
成した化合物半導体エピタキシャルウェハにおいて、前
記δドーピング層の少なくとも片側の近傍あるいは隣接
した部分に、前記SiドープあるいはノンドープのAl
GaAs層あるいはGaAs層中にInを添加したAl
GaAs層あるいはGaAs層を形成するため、δドー
ピング層からノンドープGaAs層へのSiの熱拡散は
抑制されるので、ノンドープGaAs層の移動度が低下
するのを防ぐことができ、この化合物半導体エピタキシ
ャルウェハを用いてHEMTを製作すると、増幅率gm
の低下を防ぐことができるという優れた効果がある。
【図1】本発明にかかる化合物半導体エピタキシャルウ
ェハの一実施例の断面図である。
ェハの一実施例の断面図である。
【図2】本発明にかかる化合物半導体エピタキシャルウ
ェハの他の実施例の断面図である。
ェハの他の実施例の断面図である。
【図3】HEMTの断面図である。
【図4】従来のHEMTの作製に用いた化合物半導体エ
ピタキシャルウェハの断面図である。
ピタキシャルウェハの断面図である。
【図5】従来のHEMTの作製に用いた他の化合物半導
体エピタキシャルウェハの断面図である。
体エピタキシャルウェハの断面図である。
【図6】従来のP−HEMTの作製に用いた化合物半導
体エピタキシャルウェハの断面図である。
体エピタキシャルウェハの断面図である。
11 GaAs基板 12 ノンドープGaAs層 13 ノンドープAlX Ga1-X As層 14 Siドープn−AlX Ga1-X As層 14a δドーピング層 14b InY AlX Ga1-X-Y As層 15 SiドープGaAs層 22 ノンドープInZ Ga1-Z As層
Claims (3)
- 【請求項1】 化合物半導体基板上に、ノンドープGa
As層、必要に応じてノンドープInGaAs層、ノン
ドープAlGaAs層あるいはノンドープGaAs層を
順次積層し、該ノンドープAlGaAs層上にSiドー
プのAlGaAs層あるいはGaAs層をこの順に積層
し、前記SiドープのAlGaAs層あるいはGaAs
層の前記ノンドープAlGaAs層近傍部分にSiのδ
ドーピング層を形成した化合物半導体エピタキシャルウ
ェハにおいて、前記δドーピング層の少なくとも片側の
近傍あるいは隣接した部分に、前記Siドープあるいは
ノンドープのAlGaAs層あるいはGaAs層中にI
nを添加したAlGaAs層あるいはGaAs層を形成
したことを特徴とする化合物半導体エピタキシャルウェ
ハ。 - 【請求項2】 Inを添加したAlGaAs層あるいは
GaAs層の組成は、InY AlX Ga1-X-Y Asある
いはInY Ga1-Y Asであることを特徴とする請求項
1記載の化合物半導体エピタキシャルウェハ。ここで、 Y0 =(aGaAs−asi)・(aInAs−aGaAs)-1・δa
GaAs 2 /2・1/n として、0.7Y0 ≦Y≦Y0 1.3とする。ただし、
GaAs、InAs、Siの格子定数を、それぞれa
GaAs、aInAs、asiとする。また、δドーピング層のド
ーピング面密度をδ、Inを添加した層の厚さをn原子
層とする。 - 【請求項3】 nが6以下であることを特徴とする請求
項2記載の化合物半導体エピタキシャルウェハ。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP16802794A JPH0832052A (ja) | 1994-07-20 | 1994-07-20 | 化合物半導体エピタキシャルウェハ |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP16802794A JPH0832052A (ja) | 1994-07-20 | 1994-07-20 | 化合物半導体エピタキシャルウェハ |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0832052A true JPH0832052A (ja) | 1996-02-02 |
Family
ID=15860465
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP16802794A Pending JPH0832052A (ja) | 1994-07-20 | 1994-07-20 | 化合物半導体エピタキシャルウェハ |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0832052A (ja) |
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR100436019B1 (ko) * | 2001-12-26 | 2004-06-12 | 광주과학기술원 | 저온성장 화합물반도체를 이용한 hemt 구조의 msm광검출기 제조방법 |
| JP2004327959A (ja) * | 2003-04-25 | 2004-11-18 | National Cheng Kung Univ | 電圧順応性のある多段階外因相互コンダクタンス増幅高電子移動度トランジスタ |
| US9564525B2 (en) | 2015-05-14 | 2017-02-07 | Mitsubishi Electric Corporation | Compound semiconductor device |
-
1994
- 1994-07-20 JP JP16802794A patent/JPH0832052A/ja active Pending
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR100436019B1 (ko) * | 2001-12-26 | 2004-06-12 | 광주과학기술원 | 저온성장 화합물반도체를 이용한 hemt 구조의 msm광검출기 제조방법 |
| JP2004327959A (ja) * | 2003-04-25 | 2004-11-18 | National Cheng Kung Univ | 電圧順応性のある多段階外因相互コンダクタンス増幅高電子移動度トランジスタ |
| US9564525B2 (en) | 2015-05-14 | 2017-02-07 | Mitsubishi Electric Corporation | Compound semiconductor device |
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