JPH08321027A - 磁気ヘッド及び磁気記録再生装置 - Google Patents

磁気ヘッド及び磁気記録再生装置

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JPH08321027A
JPH08321027A JP12652695A JP12652695A JPH08321027A JP H08321027 A JPH08321027 A JP H08321027A JP 12652695 A JP12652695 A JP 12652695A JP 12652695 A JP12652695 A JP 12652695A JP H08321027 A JPH08321027 A JP H08321027A
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magnetic head
pad
magnetic
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JP12652695A
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Yoji Maruyama
洋治 丸山
Makoto Aihara
誠 相原
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 記録媒体と磁気ヘッドの接触を許容する新規
な磁気ヘッド及びその磁気ヘッドを用いた安価な大容量
かつ高密度の磁気記録再生装置を提供する。 【構成】 磁気ヘッド2は摺動面の流入端及び流出端に
基板面より突出したパッド51,52,54を有する。
記録再生機能部は流出端側のパッド54に設ける。パッ
ド面の面積の総和は0.0003〜0.02mm2 とし、
流入端側パッド51,52の高さを流出端側パッド54
の高さより高くする。また、磁気ヘッド2の支持中心を
磁気ヘッドの重心と流出端側のパッド中心を結ぶ線分上
で重心以外の位置に設定し、磁気ヘッドにかかる荷重は
10mgから1gの範囲とする。 【効果】 記録媒体とパッドを接触させた状態で安定な
連続摺動が可能となり、記録再生機能部を記録媒体に接
近させた状態を安定に維持できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子計算機や情報処理
装置等に用いられる記録再生装置に係り、特に記録媒体
表面に連続的に接触する磁気ヘッドを備える大容量磁気
記録再生装置に関する。
【0002】
【従来の技術】情報機器のメモリには、主に半導体メモ
リと磁性体メモリが用いられている。内部メモリにはア
クセス時間の観点から半導体メモリが用いられ、外部メ
モリには大容量かつ不揮発性の観点から磁性体メモリが
用いられる。現在、磁性体メモリの主流は磁気ディスク
と磁気テープであり、これらにおいてはAl製の円盤基
板ないしは樹脂製のテープ上に成膜された磁性薄膜が記
録媒体として用いられている。この記録媒体に磁気情報
を記録するため、電磁変換作用を有する機能部が用いら
れる。また、記録された磁気情報の再生には、磁気抵抗
現象ないしは巨大磁気抵抗現象、あるいは電磁誘導現象
を利用した機能部が用いられる。これらの機能部は、磁
気ヘッドと呼ばれる入出力用部品に設けられている。
【0003】磁気ヘッドは記録媒体に対して相対的に移
動し、記録媒体上の任意の位置に磁気情報を記録し、記
録された磁気情報を必要により再生する機能を有する。
磁気ディスク装置を例にとって述べると、磁気ヘッド
は、例えば図2に示すように、磁気情報を記録するため
の記録機能部21と再生を行なうための再生機能部22
から構成される。記録機能部21は、コイル26とこれ
を上下に包み、かつ磁気的に結合された磁極27,28
から構成される。再生機能部22は、磁気抵抗効果検出
部23とこの検出部に定電流を流し、かつ、抵抗変化を
検出するための導体29から構成される。再生機能部2
2の下層には、磁気的なシールド層25を設けて不要な
磁束の進入を防いでいる。同様のシールド作用は、磁極
28も有する。この磁極28とシールド層25との間
隔、いわゆるリードギャップの寸法が狭いほど不要な磁
束が磁気抵抗効果検出部23に進入することがなくな
り、分解能が向上して、高密度の磁気情報を検出するこ
とができるようになる。これらの機能部21,22は、
磁気ヘッド本体30上に設けた下地層24の上に形成さ
れる。
【0004】記録再生装置の性能は入出力動作のスピー
ドと記録容量によって決まり、記録再生装置の性能向上
のためにはアクセス時間の短縮と大容量化が必要であ
る。また、近年、占有スペースの節約及び取り扱いの簡
便性等の観点から記録再生装置の小型化が強く求められ
ている。これらの要求を満足するには、1枚の記録媒体
の中に多くの磁気情報を記録し、かつ、再生できる磁気
記録再生装置を開発する必要がある。
【0005】高密度記録を実現するためには、書き込む
磁区の大きさを微細化する必要がある。これは一般に
は、図2に示した記録磁極27の幅wを狭くし、かつコ
イル26に流す記録電流の周波数(記録媒体の回転に対
する周波数)を高めることにより実現できる。ただし、
再生時の信号強度は磁区の大きさに依存し、磁区を微細
化すると信号強度が小さくなって再生が困難になるた
め、再生機能部の検出感度を高める工夫が必要である。
しかし、この方法による改善には、検出に用いられる磁
性薄膜の磁気抵抗効果の物理的な制約から限界があり、
この限界は記録密度で表現して数Gb/in2 と考えら
れている。
【0006】この限界を超えるために、例えば特開平3
−178017号公報に記載の集積磁気リード/ライト
ヘッド/撓曲体/導体構造体のように、磁気ヘッドと記
録媒体を接触させる方式が提案されている。従来の磁気
ディスク装置では、磁気ヘッドが記録媒体上に空気浮上
しているため、磁気ヘッドと記録媒体間に非磁性体であ
る空気層が介在していた。これに対して、上記公報の方
法では、図3に示すように、磁気ヘッド機能部43を軽
量かつ微細な撓曲体45内に作り込み、この磁気ヘッド
機能部43を記録媒体11に接触させた状態で摺動させ
る。この方法によれば記録媒体表面と磁気ヘッド機能部
(磁極)43間に非磁性層が存在しないため、記録媒体
中の磁気情報が磁気ヘッド機能部に効率良く伝達される
ので、高出力の再生信号が得られるようになる。従っ
て、磁区を微細化しても高い信号/ノイズ比(S/N)
が得られ、良好な再生信号を得ることができる。
【0007】しかし、この方式は磁気ヘッド機能部を柔
らかい撓曲体で支持するため、ロータリアクチュエータ
で磁気ヘッドの位置決めを行うとき、撓曲体の変形のた
め位相遅れや予期しない振動が生じる場合があった。こ
の問題は、図4に概略を示すように流入端側パッドを浮
上させる磁気ヘッド2によって軽減することができる
(特開平6−60329号公報)。この方式によると、
流入端側パッドは空気力により高く浮上し、素子機能部
46が存在する流出端側の1つのパッドのみが記録媒体
1と接触する。流入端側パッドが浮上することで、流出
端側の1つのパッドにかかる荷重は、(磁気ヘッドにか
ける荷重−浮上力)となるため、流出端側のパッドにか
かる荷重を小さくした状態で磁気ヘッド全体にかける荷
重を大きくすることができる。磁気ヘッド全体にかける
荷重を大きくすることができるということは、磁気ヘッ
ドを支持するサスペンション材等の剛性を高くできると
いうことを意味し、撓曲体で磁気ヘッドを支持する方式
に比べて安定した入出力動作が可能となる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術により、
記録媒体に磁気ヘッドを連続摺動させた状態で高密度の
磁気情報を記録し、かつ再生することができる。しか
し、記録密度をさらに向上させようとすると以下に述べ
る問題が生じることが判明した。すなわち、流入端側パ
ッドが浮上しているため、記録媒体の周速が高い領域で
は、流入端側が大きく浮上し、図4に示すように素子部
46を構成する磁極と記録媒体1の表面との距離αが大
きくなる。このため、記録磁界分布がブロードとなり、
かつスペーシングロスにより再生時の電磁変換効率が劣
化し、目的とする高密度情報を入出力することができな
い。
【0009】また、図4に示すような姿勢に磁気ヘッド
を維持するためには、流入端側パッドの面積を広くする
必要がある。ところで、記録媒体が停止すると、浮上し
ていた磁気ヘッドの流入端側パッドは記録媒体表面に接
触する。この時、流入端側パッドの面積が広いと、パッ
ドと記録媒体間に介在する潤滑剤の作用によって粘着を
起こす。粘着はパッドと記録媒体面の間を満たした潤滑
剤の凝集力、付着力及び表面張力によって生じ、非常に
強力であるため、単に記録媒体を回転させるだけではパ
ッドは記録媒体表面から剥がれず、パッドが粘着した状
態で記録媒体を無理に回転させようとすると、磁気ヘッ
ドのサスペンションが破壊したり、記録媒体を構成する
磁性膜が剥がれる等の障害を起こす。
【0010】磁気ヘッドの粘着を避ける方法としては、
磁気ヘッドの摺動面に接触面積の狭いストラットを設け
ることが特開平6−44718号公報に記載されてい
る。しかし、この方法には、ストラットの形成が通常の
工程に比べ複雑であることや、ストラットが低浮上(接
触摺動)時に媒体に接触する等の問題がある。また、特
開平7−21716号公報、特開平7−21717号公
報には、磁気ヘッドの流入端側パッドと流出端側パッド
にテーパを形成することで粘着を防止することが記載さ
れている。しかし、この方法は、あくまでも粘着を防止
しながら磁気ヘッドの浮上を助けるものであり、記録再
生時にテーパ付きパッドは媒体と接触することはない。
この磁気ヘッドを高記録密度の記録媒体に適合させるた
め、パッドを記録媒体に接触させて記録再生を行ったと
ころ、パッド面積が広いため、接線力(摩擦力)が大き
く、磁気ヘッドに振動が生じ、良好な再生信号は得られ
なかった。
【0011】さらに、磁気ヘッドを図4に示す姿勢に維
持するためには、流入端側パッドの浮上力と磁気ヘッド
を支持するサスペンションのジンバル部材の剛性をバラ
ンスさせる必要がある。ジンバル部材は、磁気ヘッドの
姿勢を保つ以外に、磁気ヘッドとサスペンションないし
はアーム部材等の加工公差ならびに組立て公差を吸収し
て、素子が乗るパッド面を記録媒体面に当てる機能を有
する。
【0012】磁気ヘッドと記録媒体の接触を許容させる
磁気記録再生装置では、磁気ヘッドならびに記録媒体の
摩耗を低減して装置寿命を伸ばすために磁気ヘッドの荷
重を小さくする必要があり、このような低荷重でパッド
面と記録媒体面をあわせるには、非常に剛性の低いジン
バル機能を持つサスペンションが必要である。現在、安
価で実用できるサスペンションはステンレス製のもので
あるが、本発明者らの検討によると、サスペンションの
ジンバル部分には素子部の配線を設ける必要があるこ
と、ジンバルの生産は量産性の高い打ち抜き工程で行う
必要があること等を考慮すると、目的とする剛性を実現
することができないことが明らかとなった。
【0013】以上のような理由により磁気ヘッドの浮上
用のパッド面積を狭くすることができず、粘着の問題も
解決することができないため、流入端を浮上させる方式
の磁気ヘッドを用いた磁気記録再生装置ではその高記録
密度化に限界があった。本発明の目的は、記録媒体と磁
気ヘッドの接触を常時許容する新規な磁気ヘッドの構造
を開示し、またこの磁気ヘッドを用いた安価な大容量か
つ高密度の磁気記録再生装置を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明では、磁気ヘッド
の摺動面に複数のパッド設け、流入端側パッドの高さを
流出端側パッドに比べ高くする。パッド高さの差は、流
入端側パッドに選択的に薄膜を積層することにより容易
に形成できる。この方法は複数の磁気ヘッドに同時に処
理することができるため、量産に適する。また、上記積
層膜をカーボンを主成分とする薄膜とすると、記録媒体
面との摺動による摩耗を低減できる。
【0015】パッドの配置は、流入端側に2個、流出端
側に1個の合計3個とするのが好ましく、記録及び再生
機能部は流出端側のパッドに設けられる。磁気ヘッドの
流出端のみならず流入端も浮上させず、全てのパッドを
記録媒体上に摺動させるために、摺動面に設けたパッド
のパッド面の総面積を0.0003〜0.02mm2の範
囲に設定する。実験によると、磁気ヘッドにかかる荷重
を1gとしたとき、パッド面積の総和が0.02mm2
超えると、磁気ヘッドは記録媒体上に浮上してしまう。
磁気ヘッドの浮上に寄与するパッド面積は磁気ヘッドに
かかる荷重にも依存し、荷重を200mgとするとパッ
ド面積0.012mm2で浮上した。また、パッド面積を
0.0003mm2より小さくすると、荷重を10mgに
設定してもパッドが接線力により変形し、安定な連続摺
動が実現できなかった。これらの実験結果に基づき、本
発明ではパッド面積を概ね0.0003〜0.002mm
2の範囲に設定した。
【0016】磁気ヘッドの支持中心は、磁気ヘッドの重
心と流出端側のパッド中心を結ぶ線分上で重心を外れた
位置に設定する。この設定により流出端側パッドに作用
する回転トルクが減少し、流出端側パッドの浮上を防止
することができる。磁気ヘッドと記録媒体を連続的に摺
動させるタイプの装置で、装置寿命を延ばすためには、
磁気ヘッドと記録媒体間で起こる摩耗を極力抑える必要
がある。このため、流出端側パッドにカーボンを主成分
とする積層膜の断面が現れるようにする。この積層膜
は、磁気情報の入出力を行う素子が形成されている磁気
ヘッドの側面と平行な面内にあり、素子製造工程の前後
の工程で形成される。摺動時に耐摩耗性に優れたカーボ
ン材を記録媒体面に接触させることにより、パッドの摩
耗量を低減することができる。
【0017】一方、摩耗は荷重に依存することも知られ
ており、本発明では、磁気ヘッドにかかる荷重を最適化
することで摩耗をさらに低減することを可能にする。具
体的には、磁気ヘッドにかかる荷重を10mgから1g
の範囲に設定する。図5(a)は、磁気ヘッドにかかる
荷重と摺動時に生じる摩擦力(接線力:潤滑剤の上を磁
気ヘッドが滑るときに生じる抵抗力)の関係を実験によ
り求めたものである。図に傾斜パッドと記したのは、図
1に示すパッド配置をとり、パッド面の総面積が0.0
2mm2(流入端側パッドの1個のパッド面積は0.00
25mm2)、流出端側パッドに厚さ3μmのカーボン
を被着した磁気ヘッド、平面パッドと記したのは、それ
と同一のパッド形状及びパッド配置をとり、流入側パッ
ドと流出側パッドが同一平面内にある磁気ヘッドであ
る。
【0018】図5(a)から分かるように、摺動時に生
じる摩擦力は磁気ヘッドにかかる荷重に依存し、1g以
上の荷重では、摩擦力の増加量が変化した。この現象
は、潤滑層の耐性に関係すると考えられる。また、図か
ら摩擦力がパッド形状に依存し、従来型の平面パッドに
比べ、本発明による傾斜パッドでは摩擦力が低いことが
分かる。摩擦力は磁気ヘッドを安定に支持する上で小さ
いほど好ましいため、傾斜パッドが有効であることが分
かる。
【0019】摩擦力を荷重で割ると摩擦係数が算出され
る。図5(a)から、荷重と摩擦係数の関係を求めると
図5(b)のようになる。摩擦係数は摩耗量に影響し、
摩擦係数が小さいほど装置寿命が長くなる。図5(b)
から、磁気ヘッドにかかる荷重を10mgから1gの範
囲とすると、摩擦係数が小さくなって好ましいことが分
かる。10mg未満の荷重では、荷重以上に摩擦力が働
いて、磁気ヘッドの姿勢が不安定となった。これは、摩
擦力に占める潤滑剤からの抵抗力が顕著になったためと
考えられる。
【0020】記録媒体は、磁気情報の記録層、記録層上
に積層されたカーボンないしはカーボン−珪素混合層を
主成分とする保護膜、保護膜材料と反応固着する潤滑
層、さらに固着潤滑層上で流動性を有する潤滑層から少
なくとも構成する。記録媒体の基板材料としては、従来
と同様に、Al、Si、ガラスの他にカーボンや高分子
樹脂を用いることができる。
【0021】
【作用】本発明による磁気ヘッドは、パッド面の総面
積、支持中心の設定、磁気ヘッドにかかる荷重の大きさ
を最適化したことにより、磁気ヘッドを支持するサスペ
ンションのジンバル機能により、全てのパッドを記録媒
体表面に接触させた状態で浮上することなく摺動する。
【0022】流入端側パッドを浮上させる必要がないた
め、流入端側パッドの面積を粘着が起きない範囲まで狭
くすることができる。また、流入端側パッドの高さが流
出端側パッドに比べて高いので、磁気ヘッドは流入側端
部を持ち上げた状態となり、記録媒体面に対して傾きを
もつ。磁気ヘッドの基板面とパッド面は平行であるた
め、流入端側パッドの高さと流出端側パッドの高さに差
をつけることにより、図6に示すように、各パッド面5
2,54は記録媒体1の表面に対して傾きをもち、記録
媒体表面に面接触ではなく線接触することになる。その
ため、図6に示す状態から記録媒体1の回転を開始させ
ても、記録媒体上に存在する潤滑層63を効率良く摺動
面に噛ませることができ、パッド54及び52の流入側
エッジに潤滑剤63は溜らない。
【0023】また、流入端側パッドが浮上しなければ、
磁気ヘッドの姿勢(傾き量)は記録媒体の周速に無関係
になる。従って、図4に示した素子部46を構成する磁
極と媒体1表面との距離αが一定になり、記録磁界分布
のシャープな状態を維持できるため、高密度情報の入出
力が可能となる。また、磁気ヘッドを支持するサスペン
ション部材の設計に浮上力に絡むモーメントを考慮する
必要がなくなる。このためサスペンション部材には、単
に部品の加工公差ならびに組立て公差を吸収する機能
(素子が乗るパッド面を記録媒体面に当てる機能)をも
たせるだけで良くなり、サスペンションの設計裕度が増
し、安価に製造することができるようになる。
【0024】また、浮上力を相殺する必要がないため、
サスペンション剛性を低くでき、磁気ヘッドにかかる荷
重を小さくすることができる。具体的には、磁気ヘッド
にかかる荷重を1g以下に設定できる。この結果、記録
媒体の摩耗を減らして装置寿命を伸ばすことができる。
磁気ヘッドにかかる荷重を10mgから1gの範囲とす
ることで、摩耗量を実際上無視できる量に抑えることが
でき、磁気ヘッドを記録媒体上に連続的に摺動させるタ
イプの装置でありながら、装置寿命を磁気ヘッドが記録
媒体面から浮上する従来型磁気ディスクと同等のレベル
まで高めることができる。
【0025】また、本発明では、磁気ヘッドを媒体上で
浮上させる必要がないため、記録媒体用の基板として従
来のAl、ガラス、Si以外にカーボンや高分子樹脂
(プラスチック)等、多少基板にうねりが残りやすいも
のでも使用することができる。記録媒体を、これらの基
板上に形成した磁気情報の記録層、同記録層上に積層さ
れたカーボンないしはカーボン−珪素混合膜を主成分と
する保護膜、保護膜材料と反応固着する潤滑層、さらに
固着潤滑層上で流動性を有する潤滑層から少なくとも構
成すると、流動性の潤滑層は磁気ヘッドの移動に伴って
パッドと共に移動し、パッドは固着潤滑層の上を滑るこ
とになる。この際、パッドとの接触により潤滑切れを起
こしても、流動性を有する潤滑層が固着潤滑層の切れを
順次補修できるため、装置寿命を延ばすことができる。
【0026】
【実施例】以下、実施例により本発明を詳細に説明す
る。図1は、本発明の磁気記録再生装置に用いられる磁
気ヘッドの一例を示し、図1(a)は磁気ヘッドの底面
図とそのA−A’断面図、図1(b)はパッド断面の拡
大図、図1(c)は流出端側パッドの形状の一例を示す
図である。
【0027】磁気ヘッド2は、硬いAlTiカーバイド
等の基板から形成した。図1(a)に示すように磁気ヘ
ッド2の摺動面には、記録媒体の進入方向、すなわち流
入端側に2つのパッド51,52を設け、後方位置、す
なわち流出端側に1つのパッド54を設けた。図2に示
す構造を有し、情報の記録と再生を行う機能部は流出端
側のパッド54に設けた。
【0028】また、機能部が設けられたパッド54の表
面にカーボン膜の断面を出してパッドの摩耗を低減する
ために、図2に示す構造の素子を作製する工程におい
て、下地層24の下に厚さ約1μmのカーボン膜を積層
した。すなわち、図6に概念的に示すように、磁気情報
の入出力を行う素子部46が設けられた流出端側パッド
54のパッド面にカーボンを主成分とする積層膜62の
断面が表れるようにする。
【0029】このようにして形成した素子を研磨し摺動
面を出すと、その摺動面にカーボン膜が表れる。カーボ
ン膜は機械的な強度が高く、耐摩耗性に優れるため、素
子が設けられたパッド54の摩耗を低減することができ
る。なお、下地層24そのものをカーボン膜とするこ
と、あるいは上部磁極27の上に絶縁層を積層した後に
カーボン膜を積層することによっても同様の効果を得る
ことができる。
【0030】パッドの加工にはイオンミリング等の加工
手段を用い、エッチング量は約20μmとした。流入端
側のパッド51,52は進入方向側にテーパを有し、基
板に平行な部分は50μm角であり、2つのパッドを合
わせた面積は合計で5.0×10-92である。このパッ
ド51,52で生じる浮上力は極めて小さく、無視する
ことができた。流出端側のパッド54は、底辺が150
μm、高さが300μmで、図1(a)に示すように流
入側が尖った線対称な五角形とした。流入端側のパッド
51,52と流出端側のパッド54の距離は1.8mm
とした。なお、パッド54の形状を図示した五角形の代
わりに、図1(c)に示すような変形五角形、矩形、逆
台形、円形等の形状としても問題は生じなかった。
【0031】3つのパッド51,52,54を形成した
後、素子を備える流出端側のパッド54全体を溶剤に対
して溶解性を有する樹脂でカバーした。この後、磁気ヘ
ッドの摺動面にスパッタ法ないしはCVD法等にてカー
ボン膜を被着した。被着すべきカーボン膜の厚さは、目
的とする磁気ヘッドの傾き角に応じて、パッド51,5
2とパッド54間の距離から算出することができる。本
実施例では、傾き角が0.1度となるように、カーボン
を約3μm被着した。カーボン膜積層後、所定の溶剤を
用いてパッド54をカバーする樹脂を取り除いた。この
とき、樹脂上に被着されたカーボン膜も同時に除去さ
れ、図1(b)に示すように、パッド51,52にのみ
カーボン膜61が残った。この処理によりパッド51,
52の高さはパッド54の高さに比べて3μm高くなっ
た。
【0032】なお、カーボン膜の代わりに酸化珪素、窒
化珪素等の硬質膜を被着しても同様の効果が得られる。
上記処理の後、摺動面全体に従来の磁気ヘッドと同様、
保護膜となるカーボン膜を10nm被着した。流入端側
パッド51,52にカーボン膜61を被着したことによ
り、図6に示すように、磁気ヘッドを記録媒体面に接地
させたとき、磁気ヘッド全体に傾きが生じた。この傾き
のため、記録媒体が移動(回転)しても潤滑剤の流入方
向のエッジに潤滑剤が溜ることはなく、安定な連続摺動
が可能となった。
【0033】磁気ヘッド2は、図7に示すように、裏面
をサスペンション7で支持した。サスペンション7は厚
さ約25μmのステンレス材から打ち抜き加工で作製さ
れたもので、ジンバル部として十字形の腕43,45が
設けられており、磁気ヘッドはこの十字形の腕43,4
5によって支持される。磁気ヘッド2の支持中心(荷重
中心)は腕45,43の中心線50,49の交点とな
る。一方、磁気ヘッド2の重心は、破線47と一点鎖線
50の交点で示される位置である。すなわち、磁気ヘッ
ドの荷重中心は、磁気ヘッドの重心と流出端側パッドを
結ぶ線分上の重心を外れた位置に設定される。この配置
によると、流出端側パッド54に作用する回転トルクが
減少し、流出端側パッド54の浮上を防止することがで
きる。
【0034】図8により、磁気ヘッドの重心と荷重中心
の関係について詳細に説明する。本発明の磁気ヘッド2
は支持中心42で支持され、パッド52,54は潤滑剤
63を介して記録媒体1と接触している。そのため、パ
ッド52,54に作用する摩擦力により、磁気ヘッド2
には支持中心42を支点に回転トルクが生じる。このト
ルクによって流入端側パッド52は沈み込み、機能素子
が設けられている流出端側パッド54は記録媒体から浮
き上がってしまう。素子が記録媒体1から離れると電磁
変換作用が劣化し、高密度情報を記録、再生できなくな
る。本実施例では、前述のように磁気ヘッド2の支持中
心47を磁気ヘッドの重心と流出端側パッドの中心を結
ぶ線分上に設けているため、磁気ヘッド2の支持点は素
子が存在する流出端側パッド54に近接し、摩擦力が一
定でも流出端側パッド54に作用する回転トルクは減少
するので、流出端側パッド54の浮上を防止することが
できる。
【0035】図9はサスペンションの他の例を示し、図
9(a)は磁気ヘッドとサスペンションの接続部の斜視
図、図9(b)はその底面図である。このサスペンショ
ン7は、先端に2つに分かれた板バネ71,72を有
し、この板バネ71,72により、パッド51,52と
54の間で磁気ヘッド2を支持する。すなわち、サスペ
ンション7からの荷重は、3つのパッドを頂点とする仮
想的な三角形の内側で、磁気ヘッドの重心と流出端側パ
ッド54の中心を結ぶ線分上、重心を外れた位置に設定
された支持中心に作用する。このため、所定の荷重をか
けることで流出端側パッド54の浮き上がりを防止しし
て、3つのパッド全てを記録媒体面に同時に接触させる
ことができる。なお、2つの板バネ71,72は、独立
にたわむことができるため、ジンバル機能を有する。こ
の他の形状を有するサスペンションであっても、磁気ヘ
ッドの重心から流出端側パッド54の方に寄った位置に
荷重を与えることができ、かつジンバル機能を有するサ
スペンションであれば利用可能である。
【0036】図10に磁気記録再生装置の概念図を示
す。図10(a)は装置の平面図であり、図10(b)
はそのA−A’断面図である。記録媒体1はモータ6で
回転駆動される。摺動面に3つのパッドを有する磁気ヘ
ッド2は、サスペンション7の先端に位置するジンバル
部材に支持されている。サスペンション7はロータリー
アクチュエータ3によって駆動されるアーム4に取り付
けられており、ロータリーアクチュエータ3の駆動によ
って磁気ヘッド2を記録媒体1上の所望の場所に位置決
めすることができる。記録媒体1は、基板材料としてA
lを用いたが、その他ガラス、Si等、従来から用いら
れているものの他にもカーボン、プラスチック等も利用
することができた。基板上の所定の記録層を被着し、そ
の上の保護膜としてカーボン膜を用い、その上にホンブ
リン系潤滑剤を120〜150℃の範囲で30分間アニ
ールして固着させ、更にその上に分子量の小さな同種の
潤滑剤ないしは固着反応基のない潤滑剤を塗布すること
で、2重構造の潤滑膜を形成した。記録媒体の保護膜と
してはシリコン含有カーボン膜を用いることで、固着力
を約2倍強力にすることができた。もできる。これらの
構成部材は、ケース14に納められている。
【0037】この装置では、記録媒体一枚当たり約10
GBの記録容量をもたせることができ、複数枚の記録媒
体を重ねることにより、テラバイト級からペタバイト級
の極めて容量の大きな磁気記録再生装置を実現すること
ができた。また、この装置は、記録媒体の可換を許容す
る磁気ディスク装置にも何らの問題もなく適用すること
が可能であった。可換型ディスク装置では媒体コストが
重要となるため、媒体材料としてガラス、プラスチック
等安価なものを用いる必要がある。本発明では、磁気ヘ
ッドが浮上しないため基板に多少うねりが発生してもよ
く、このためこれらの安価な基板でも実用できた。
【0038】装置寿命に影響する摩耗は、磁気ヘッドに
かかる荷重に大きく依存するため、磁気ヘッドを低荷重
で記録媒体におし当てる必要がある。この装置では荷重
を10mgから1gの範囲に設定した。荷重をこの範囲
に設定すると、特開平5−114116号公報に記載さ
れるように磁気ヘッド全体を1.5mg以下に軽量化す
ることなく、安定な連続摺動が可能であった。
【0039】
【発明の効果】本発明によれば、磁気ヘッドは、摺動面
のパッドを記録媒体と接触させた状態で安定な連続摺動
が可能となる。そのため、記録密度10Gb/in2
上の超高密度記録再生装置が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】磁気ヘッドの摺動面及び断面の模式図。
【図2】記録/再生分離型磁気ヘッドの概念図。
【図3】撓曲部に素子を有する従来型磁気ヘッドの概念
図。
【図4】先端部を浮上させる従来型磁気ヘッドの概念
図。
【図5】(a)は磁気ヘッドにかかる荷重と接線力の関
係を示す図、(b)は磁気ヘッドにかかる荷重と摩擦係
数の関係を示す図。
【図6】本発明による磁気ヘッド姿勢を示す概念図。
【図7】サスペンションの説明図。
【図8】磁気ヘッドに作用する摩擦力の説明図。
【図9】サスペンションの他の例の説明図。
【図10】磁気記録再生装置の概念図。
【符号の説明】
1…記録媒体、2…磁気ヘッド、3…ロータリアクチュ
エータ、4…アーム、6…モータ、7…サスペンショ
ン、21…記録機能部、22…再生機能部、23…磁気
抵抗効果検出部、29…導体、27…記録磁極、28…
下部磁極、25…シールド層、24…絶縁層、30…基
板、42…支持中心、43,46…入出力用素子、45
…撓曲体、51,52…流入端側パッド、54…流出端
側パッド、71,72…ジンバル、61…カーボン膜、
62…カーボン積層膜、63…潤滑膜

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 摺動面の流入端側に2個、流出端側に1
    個の合計3個の基板面より突出したパッドを有し、流出
    端側パッドに記録再生機能部を有し、流入端側パッドの
    高さが流出端側パッドの高さより高く、パッド面の面積
    の総和が0.0003〜0.02mm2 の範囲にあり、流
    入端側パッド及び流出端側パッドを記録媒体面上で同時
    に摺動させながら記録再生を行うことを特徴とする磁気
    ヘッド。
  2. 【請求項2】 流入端側パッドのパッド面及び流出端側
    パッドのパッド面は磁気ヘッドの基板面に平行であるこ
    とを特徴とする請求項1記載の磁気ヘッド。
  3. 【請求項3】 流出端側パッドのパッド面にカーボンを
    主成分とする積層膜の断面が露出していることを特徴と
    する請求項1又は2記載の磁気ヘッド。
  4. 【請求項4】 磁性体薄膜を有するディスク状磁気記録
    媒体と、前記磁気記録媒体を駆動する手段と、前記磁気
    記録媒体に対して磁気情報の記録再生を行う機能部を備
    える磁気ヘッドと、前記磁気記録媒体に対して前記磁気
    ヘッドの位置決めを行う手段とを含み、前記磁気ヘッド
    が潤滑層を介して前記磁気記録媒体に連続的に接触する
    ことを許容する磁気記録再生装置において、 前記磁気ヘッドとして請求項1〜3のいずれか1項に記
    載の磁気ヘッドを用いたことを特徴とする磁気記録再生
    装置。
  5. 【請求項5】 磁気ヘッドにかかる荷重が10mgから
    1gの範囲にあることを特徴とする請求項4記載の磁気
    記録再生装置。
  6. 【請求項6】 前記磁気ヘッドの支持中心が、磁気ヘッ
    ドの重心と流出端側のパッド中心を結ぶ線分上で重心を
    外れた位置にあることを特徴とする請求項4又は5記載
    の磁気記録再生装置。
  7. 【請求項7】 前記磁気記録媒体は、Al、カーボン、
    Si、ガラス又は高分子樹脂からなる基板、前記基板上
    に形成された磁気情報の記録層、前記記録層上に積層さ
    れたカーボン又はカーボン−珪素混合膜を主成分とする
    保護膜、前記保護膜の材料と反応固着する潤滑層、及び
    前記固着した潤滑層上に配置された流動性を有する潤滑
    層を含むことを特徴とする請求項4〜6のいずれか1項
    記載の磁気記録再生装置。
JP12652695A 1995-05-25 1995-05-25 磁気ヘッド及び磁気記録再生装置 Pending JPH08321027A (ja)

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US08/650,196 US5898540A (en) 1995-05-25 1996-05-20 Magnetic head and slider configuration for contact recording having a plurality of tapered surfaces
DE19620673A DE19620673A1 (de) 1995-05-25 1996-05-22 Magnetkopf und magnetische Speichervorrichtung unter Verwendung desselben
TW085106054A TW409246B (en) 1995-05-25 1996-05-22 Magnetic head and magnetic storage apparatus using the same
KR1019960017341A KR960042689A (ko) 1995-05-25 1996-05-22 자기헤드 및 그것을 사용한 자기기록장치
CN96107885A CN1158471A (zh) 1995-05-25 1996-05-24 磁头及采用它的磁存贮设备

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6185071B1 (en) 1997-09-04 2001-02-06 Fujitsu Limited Head slider having streamlined pads
US6417992B2 (en) 1998-12-24 2002-07-09 Fujitsu Limited Head assembly and disk drive
KR100440790B1 (ko) * 1997-04-24 2004-10-14 삼성전자주식회사 하드디스크드라이브의헤드슬라이더장치

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