JPH08325219A - 2−シアノアクリル酸の製造方法 - Google Patents
2−シアノアクリル酸の製造方法Info
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- JPH08325219A JPH08325219A JP9623996A JP9623996A JPH08325219A JP H08325219 A JPH08325219 A JP H08325219A JP 9623996 A JP9623996 A JP 9623996A JP 9623996 A JP9623996 A JP 9623996A JP H08325219 A JPH08325219 A JP H08325219A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 多官能性2-シアノアクリレートの製造原料
として有用な2-シアノアクリル酸を、製造物の損失を押
さえ、工業的に実用価値がある高い転換率で且つ高温反
応せずに製造する方法の提供。 【解決手段】 2-シアノアクリレートと脂肪酸とのエ
ステル交換反応により製造する。
として有用な2-シアノアクリル酸を、製造物の損失を押
さえ、工業的に実用価値がある高い転換率で且つ高温反
応せずに製造する方法の提供。 【解決手段】 2-シアノアクリレートと脂肪酸とのエ
ステル交換反応により製造する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、シアノアクリレー
ト系接着剤の主成分として、広く用いられている2-シア
ノアクリレート、特に従来製造が困難であるとされてい
た多官能性2-シアノアクリレートの製造原料として有用
な2-シアノアクリル酸の製造方法に関するものであり、
接着剤技術及び有機合成技術に属するものである。
ト系接着剤の主成分として、広く用いられている2-シア
ノアクリレート、特に従来製造が困難であるとされてい
た多官能性2-シアノアクリレートの製造原料として有用
な2-シアノアクリル酸の製造方法に関するものであり、
接着剤技術及び有機合成技術に属するものである。
【0002】
【従来の技術】2-シアノアクリレートを主成分とするシ
アノアクリレート系接着剤は、主成分の2-シアノアクリ
レートが微量の水分および塩基性物質の存在により、容
易にアニオン重合して急速に硬化するという性質を有す
るため、瞬間接着剤として広く各種産業界、医療分野、
レジャー分野、更には一般家庭においても賞用されてい
るものである。
アノアクリレート系接着剤は、主成分の2-シアノアクリ
レートが微量の水分および塩基性物質の存在により、容
易にアニオン重合して急速に硬化するという性質を有す
るため、瞬間接着剤として広く各種産業界、医療分野、
レジャー分野、更には一般家庭においても賞用されてい
るものである。
【0003】しかしながら、従来のシアノアクリレート
系瞬間接着剤は、常温における引張り接着強さは強い
が、剥離接着強さや衝撃接着強さは必ずしも高くなく、
また耐熱性、耐水性についてもより高度性が求められて
おり、それらについてのさらなる改良が望まれているも
のである。
系瞬間接着剤は、常温における引張り接着強さは強い
が、剥離接着強さや衝撃接着強さは必ずしも高くなく、
また耐熱性、耐水性についてもより高度性が求められて
おり、それらについてのさらなる改良が望まれているも
のである。
【0004】これは、従来のシアノアクリレート系瞬間
接着剤は、2-シアノアクリレートのアニオン重合により
得られる重合体を接着に利用するというものであり、該
アニオン重合により得られる重合体は架橋構造の無い線
状高分子であるため、それに起因して前記の特性がもた
らされていると推定されている。
接着剤は、2-シアノアクリレートのアニオン重合により
得られる重合体を接着に利用するというものであり、該
アニオン重合により得られる重合体は架橋構造の無い線
状高分子であるため、それに起因して前記の特性がもた
らされていると推定されている。
【0005】これらの欠点を解決する方法として、酸性
物質や各種ポリアクリル酸エステル、ゴム、ポリマー変
性物等を配合することが報告されているが、それらは2-
シアノアクリレートと共重合するものではない為、本質
的な物性改良をもたらすことは困難な方法である。
物質や各種ポリアクリル酸エステル、ゴム、ポリマー変
性物等を配合することが報告されているが、それらは2-
シアノアクリレートと共重合するものではない為、本質
的な物性改良をもたらすことは困難な方法である。
【0006】そのため、2-シアノアクリレートと共重合
可能な多官能性2-シアノアクリレートを配合し、2-シア
ノアクリレートと共重合させることにより、2-シアノア
クリレート重合体に架橋構造を付与し改質するという方
法が報告されている。
可能な多官能性2-シアノアクリレートを配合し、2-シア
ノアクリレートと共重合させることにより、2-シアノア
クリレート重合体に架橋構造を付与し改質するという方
法が報告されている。
【0007】しかしながら、それらの多官能性化合物
は、現在の2-シアノアクリレートの工業的製造方法、す
なわちシアノ酢酸エステルとホルムアルデヒドの縮合反
応およびその縮合物を解重合するという方法からでは製
造が困難なものである。
は、現在の2-シアノアクリレートの工業的製造方法、す
なわちシアノ酢酸エステルとホルムアルデヒドの縮合反
応およびその縮合物を解重合するという方法からでは製
造が困難なものである。
【0008】そこで過去に、アントラセンやシクロペン
タジエンと2-シアノアクリレートのディールズアルダー
反応を利用した方法が、それら多官能性化合物の製造に
利用されたこともあるが、それらの反応における反応性
は小さく、生成物の分離も容易でないため工業的方法と
しては不適当な方法である。
タジエンと2-シアノアクリレートのディールズアルダー
反応を利用した方法が、それら多官能性化合物の製造に
利用されたこともあるが、それらの反応における反応性
は小さく、生成物の分離も容易でないため工業的方法と
しては不適当な方法である。
【0009】一方、これらの多官能性化合物の製造に、
2-シアノアクリル酸が利用できれば、通常のアクリル酸
エステルの製造と同様に、2-シアノアクリル酸とアルコ
ールのエステル化反応、あるいは2-シアノアクリル酸か
ら2-シアノアクリル酸クロライドを製造し、これとアル
コールとを反応させることによって種々の2-シアノアク
リレートを容易に得ることができるものと推測される。
2-シアノアクリル酸が利用できれば、通常のアクリル酸
エステルの製造と同様に、2-シアノアクリル酸とアルコ
ールのエステル化反応、あるいは2-シアノアクリル酸か
ら2-シアノアクリル酸クロライドを製造し、これとアル
コールとを反応させることによって種々の2-シアノアク
リレートを容易に得ることができるものと推測される。
【0010】しかしながら、2-シアノアクリル酸の製造
方法として報告されている技術としては、2-シアノアク
リレートが室温でも微量の水分や塩基性物質の存在によ
り、容易にアニオン重合してしまうという特性を有して
いるため、適当な温度で2-シアノアクリレートを処理す
ることは不可能と考えられてきたためか、公開されてい
るものとしてドイツ特許公開公報第3415181号に
開示されている2-シアノアクリレートの熱分解による製
造方法があるにすぎない。
方法として報告されている技術としては、2-シアノアク
リレートが室温でも微量の水分や塩基性物質の存在によ
り、容易にアニオン重合してしまうという特性を有して
いるため、適当な温度で2-シアノアクリレートを処理す
ることは不可能と考えられてきたためか、公開されてい
るものとしてドイツ特許公開公報第3415181号に
開示されている2-シアノアクリレートの熱分解による製
造方法があるにすぎない。
【0011】当製造方法は2-シアノアクリレートを35
0℃〜800℃の高温で熱分解するという方法であり、
工業化の難しい方法であるうえ、熱分解温度が目的生成
物の2-シアノアクリル酸の分解温度である130℃を遥
かに越えているため、得られる2-シアノアクリル酸を分
解してしまう可能性も大きく、高い収率は期待できない
という問題点を有している方法である。
0℃〜800℃の高温で熱分解するという方法であり、
工業化の難しい方法であるうえ、熱分解温度が目的生成
物の2-シアノアクリル酸の分解温度である130℃を遥
かに越えているため、得られる2-シアノアクリル酸を分
解してしまう可能性も大きく、高い収率は期待できない
という問題点を有している方法である。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】本発明者等は、2-シア
ノアクリル酸をそれが熱分解を受けない低温下で製造し
得る方法について、また高い転換率で2-シアノアクリル
酸を得ることができる方法について、特に2-シアノアク
リル酸を工業的製法で製造し得る方法を求めることを課
題として検討を行ったのである。
ノアクリル酸をそれが熱分解を受けない低温下で製造し
得る方法について、また高い転換率で2-シアノアクリル
酸を得ることができる方法について、特に2-シアノアク
リル酸を工業的製法で製造し得る方法を求めることを課
題として検討を行ったのである。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記課題
の解決のための鋭意検討し、2-シアノアクリレートと有
機酸とをエステル交換反応させると、低い反応温度にお
いても高い転換率で2-シアノアクリル酸を得ることが出
来ることを見いだし、本発明を完成したのである。
の解決のための鋭意検討し、2-シアノアクリレートと有
機酸とをエステル交換反応させると、低い反応温度にお
いても高い転換率で2-シアノアクリル酸を得ることが出
来ることを見いだし、本発明を完成したのである。
【0014】すなわち、本発明は、2-シアノアクリレー
トを有機酸とエステル交換反応させることを特徴とする
2-シアノアクリル酸の製造方法に関するものである。
トを有機酸とエステル交換反応させることを特徴とする
2-シアノアクリル酸の製造方法に関するものである。
【0015】
【実施の形態】以下に、本発明の2-シアノアクリル酸製
造方法について詳細に説明する。本発明の原料として用
いられる2-シアノアクリレートとしては、シアノアクリ
レート系接着剤の主成分として広く利用されている各種
の2-シアノアクリレートを挙げることができ、それらの
具体例としては、例えば、次のようなものが挙げられる
が、本発明においては、これらに限られることなく種々
のものが利用し得る。
造方法について詳細に説明する。本発明の原料として用
いられる2-シアノアクリレートとしては、シアノアクリ
レート系接着剤の主成分として広く利用されている各種
の2-シアノアクリレートを挙げることができ、それらの
具体例としては、例えば、次のようなものが挙げられる
が、本発明においては、これらに限られることなく種々
のものが利用し得る。
【0016】すなわち2-シアノアクリル酸のメチル、エ
チル、n-プロピル、i-プロピル、プロパギル、n-ブチ
ル、i-ブチル、n-ペンチル、n-ヘキシル、2-エチルヘキ
シル、n-オクチル、n-ノニル、オキソノニル、n-デシ
ル、n-ドデシル、アリル、エチニル、2-ブテニル、シク
ロヘキシル、フェニル、フェネチル、テトラヒドロフル
フリル、クロロエチル、2,2,2-トリフルオロエチル、ヘ
キサフルオロイソプロピル、メトキシエチル、メトキシ
ブチル、エトキシエチル、プロポキシエチル、ブトキシ
メチル、ブトキシエチル等のエステルであり、これらは
いずれもシアノアクリレート系瞬間接着剤の主成分とし
て用いられているものである。
チル、n-プロピル、i-プロピル、プロパギル、n-ブチ
ル、i-ブチル、n-ペンチル、n-ヘキシル、2-エチルヘキ
シル、n-オクチル、n-ノニル、オキソノニル、n-デシ
ル、n-ドデシル、アリル、エチニル、2-ブテニル、シク
ロヘキシル、フェニル、フェネチル、テトラヒドロフル
フリル、クロロエチル、2,2,2-トリフルオロエチル、ヘ
キサフルオロイソプロピル、メトキシエチル、メトキシ
ブチル、エトキシエチル、プロポキシエチル、ブトキシ
メチル、ブトキシエチル等のエステルであり、これらは
いずれもシアノアクリレート系瞬間接着剤の主成分とし
て用いられているものである。
【0017】本発明において特に好ましく用いられる2-
シアノアクリレートとしては、エステル交換によって副
生成する有機酸エステルを低温で留去することができ
る、メチル2-シアノアクリレート、エチル2-シアノアク
リレート、イソプロピル2-シアノアクリレート、ノルマ
ルプロピル2-シアノアクリレート、ブチル2-シアノアク
リレート、イソブチル2-シアノアクリレートが挙げられ
る。
シアノアクリレートとしては、エステル交換によって副
生成する有機酸エステルを低温で留去することができ
る、メチル2-シアノアクリレート、エチル2-シアノアク
リレート、イソプロピル2-シアノアクリレート、ノルマ
ルプロピル2-シアノアクリレート、ブチル2-シアノアク
リレート、イソブチル2-シアノアクリレートが挙げられ
る。
【0018】本発明に用いられる有機酸としては、安息
香酸、フタール酸等の芳香族化合物も挙げられるが、よ
り好ましいのは脂肪酸であり、脂肪酸としては各種のも
のが例示され、具体的にはギ酸、酢酸、プロピオン酸、
酪酸、イソ酪酸、バレアリン酸、トリメチル酢酸、カプ
ロン酸、ペンタン酸、n-ヘキサン酸、2-メチル-ペンタ
ン酸、n-オクタン酸、n-デカン酸、ラウリン酸、パルミ
チン酸、ステアリン酸、オレイン酸、フルオル酢酸、ク
ロロ酢酸、ブロム酢酸、ヨード酢酸、ジクロロ酢酸、ト
リクロロ酢酸、クロロプロピオン酸、アクリル酸、メタ
クリル酸、シアノ酢酸、ビニル酢酸等が挙げられる、ま
た、これら以外にも種々のものが利用し得る。
香酸、フタール酸等の芳香族化合物も挙げられるが、よ
り好ましいのは脂肪酸であり、脂肪酸としては各種のも
のが例示され、具体的にはギ酸、酢酸、プロピオン酸、
酪酸、イソ酪酸、バレアリン酸、トリメチル酢酸、カプ
ロン酸、ペンタン酸、n-ヘキサン酸、2-メチル-ペンタ
ン酸、n-オクタン酸、n-デカン酸、ラウリン酸、パルミ
チン酸、ステアリン酸、オレイン酸、フルオル酢酸、ク
ロロ酢酸、ブロム酢酸、ヨード酢酸、ジクロロ酢酸、ト
リクロロ酢酸、クロロプロピオン酸、アクリル酸、メタ
クリル酸、シアノ酢酸、ビニル酢酸等が挙げられる、ま
た、これら以外にも種々のものが利用し得る。
【0019】本発明において特に好ましく用いられる有
機酸としては、エステル交換反応後に未反応の当該有機
酸および副生成する有機酸エステルの留去が容易で重合
等の心配がないギ酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸が挙げ
られる。これらの内でも酢酸が反応性、製品回収の面で
格別に好ましいものである。
機酸としては、エステル交換反応後に未反応の当該有機
酸および副生成する有機酸エステルの留去が容易で重合
等の心配がないギ酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸が挙げ
られる。これらの内でも酢酸が反応性、製品回収の面で
格別に好ましいものである。
【0020】2-シアノアクリレートと有機酸とをエステ
ル交換反応させる際の反応モル比に格別に限定されるも
のはないが、後記する様に有機酸に反応溶媒としての機
能をも持たせるため、有機酸を過剰に使用するのが好ま
しいので、有機酸/2-シアノアクリレートの比として
は、好ましくは100〜1、更に好ましくは50〜2で
ある。
ル交換反応させる際の反応モル比に格別に限定されるも
のはないが、後記する様に有機酸に反応溶媒としての機
能をも持たせるため、有機酸を過剰に使用するのが好ま
しいので、有機酸/2-シアノアクリレートの比として
は、好ましくは100〜1、更に好ましくは50〜2で
ある。
【0021】本発明のエステル交換反応に用いられる反
応触媒としては、エステル交換反応触媒として公知のル
イス酸、酸触媒等も挙げられるが、本発明にとり好まし
いものとしてはカチオン交換樹脂が挙げられる。触媒と
して用いられるカチオン交換樹脂は、それをカラムに充
填して、有機酸と2-シアノアクリレートの混合物を該カ
ラムを通過させ反応させるという様にも用いられるが、
より簡便には、反応容器内に2-シアノアクリレートと脂
肪酸とカチオン交換樹脂を収容し、それらを撹拌下に反
応させるという様にして用いることもできる。反応容器
で反応させる際のカチオン交換樹脂の使用量は、反応液
の撹拌が可能な範囲で且つ反応を効率良く進め得る量に
調製されるが、一般的には、2-シアノアクリレートと有
機酸とカチオン交換樹脂を合わせた総量の1〜80重量
%であり、好ましくは20〜70重量%である。
応触媒としては、エステル交換反応触媒として公知のル
イス酸、酸触媒等も挙げられるが、本発明にとり好まし
いものとしてはカチオン交換樹脂が挙げられる。触媒と
して用いられるカチオン交換樹脂は、それをカラムに充
填して、有機酸と2-シアノアクリレートの混合物を該カ
ラムを通過させ反応させるという様にも用いられるが、
より簡便には、反応容器内に2-シアノアクリレートと脂
肪酸とカチオン交換樹脂を収容し、それらを撹拌下に反
応させるという様にして用いることもできる。反応容器
で反応させる際のカチオン交換樹脂の使用量は、反応液
の撹拌が可能な範囲で且つ反応を効率良く進め得る量に
調製されるが、一般的には、2-シアノアクリレートと有
機酸とカチオン交換樹脂を合わせた総量の1〜80重量
%であり、好ましくは20〜70重量%である。
【0022】本発明のエステル交換反応は、幅広い温度
範囲で進行するが、以下の理由により、本発明にとり好
ましい反応温度は10℃〜130℃である。
範囲で進行するが、以下の理由により、本発明にとり好
ましい反応温度は10℃〜130℃である。
【0023】10℃以下では反応速度が遅いうえ工業的
な利用価値も低く、130℃以上の場合は、2-シアノア
クリル酸の熱分解、原料2-シアノアクリレートの重合が
発生し、2-シアノアクリル酸の転換率が低下する。本発
明にとり特に好ましい反応温度は40℃〜90℃であ
る。
な利用価値も低く、130℃以上の場合は、2-シアノア
クリル酸の熱分解、原料2-シアノアクリレートの重合が
発生し、2-シアノアクリル酸の転換率が低下する。本発
明にとり特に好ましい反応温度は40℃〜90℃であ
る。
【0024】また、本発明のエステル交換反応では、反
応量より過剰に用いた有機酸を反応媒体として用いるこ
とができ、且つ2-シアノアクリレートのアニオン重合抑
制上好ましい方法であるが、別途反応媒体として溶媒を
添加することもでき、公知の溶媒、例えばトルエン等の
有機溶剤を利用することもできる。
応量より過剰に用いた有機酸を反応媒体として用いるこ
とができ、且つ2-シアノアクリレートのアニオン重合抑
制上好ましい方法であるが、別途反応媒体として溶媒を
添加することもでき、公知の溶媒、例えばトルエン等の
有機溶剤を利用することもできる。
【0025】また、本発明のエステル交換反応には、ラ
ジカル重合防止剤としてハイドロキノン、ハイドロキノ
ンモノメチルエーテル、アニオン重合禁止剤として亜硫
酸ガス、BF3、パラトルエンスルホン酸、五酸化燐、
ポリ燐酸等を添加して利用することもできる。
ジカル重合防止剤としてハイドロキノン、ハイドロキノ
ンモノメチルエーテル、アニオン重合禁止剤として亜硫
酸ガス、BF3、パラトルエンスルホン酸、五酸化燐、
ポリ燐酸等を添加して利用することもできる。
【0026】
【実施例】以下、実施例により更に詳しく本発明を説明
するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものでな
い。
するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものでな
い。
【0027】[実施例1]精製したエチル2-シアノアク
リレート25重量部、酢酸144重量部およびカチオン
交換樹脂(アンバーリスト15)200重量部を重合防
止剤パラトルエンスルホン酸2重量部、ハイドロキノン
2重量部と共に反応器に仕込み、80℃で20時間撹拌
下で反応した。反応液のプロトンNMR分析の結果、酢
酸エチルの生成量から転換率25%で2-シアノアクリル
酸が生成していることを確認した。未反応の酢酸および
エチル2-シアノアクリレートを70℃、5mmHg以下で
留去した後、得られた白色の粉末をプロトンNMR分析
(溶媒:アセトンD6)した結果、6.9ppm と7.1ppm
に2-シアノアクリル酸のCH2=Cのプロトン帰属する
二重線また、10.2ppm に2-シアノアクリル酸のCO
OHのプロトンに帰属する一重線が各々積分比で1:
1:1の化合物であり、そのことから2-シアノアクリル
酸であることが確認された。なお、得られたNMRのチ
ャートを図1として示した。反応条件と得られた結果を
表1に示した。
リレート25重量部、酢酸144重量部およびカチオン
交換樹脂(アンバーリスト15)200重量部を重合防
止剤パラトルエンスルホン酸2重量部、ハイドロキノン
2重量部と共に反応器に仕込み、80℃で20時間撹拌
下で反応した。反応液のプロトンNMR分析の結果、酢
酸エチルの生成量から転換率25%で2-シアノアクリル
酸が生成していることを確認した。未反応の酢酸および
エチル2-シアノアクリレートを70℃、5mmHg以下で
留去した後、得られた白色の粉末をプロトンNMR分析
(溶媒:アセトンD6)した結果、6.9ppm と7.1ppm
に2-シアノアクリル酸のCH2=Cのプロトン帰属する
二重線また、10.2ppm に2-シアノアクリル酸のCO
OHのプロトンに帰属する一重線が各々積分比で1:
1:1の化合物であり、そのことから2-シアノアクリル
酸であることが確認された。なお、得られたNMRのチ
ャートを図1として示した。反応条件と得られた結果を
表1に示した。
【0028】[実施例2−12]表1に示される条件で
実施例1と同様にエステル交換反応を行った。得られた
結果も合わせて表1に記載した。これらの結果から、カ
チオン交換樹脂を触媒とした場合、シアノアクリレート
と有機酸のエステル交換反応は、スムーズに進行し、重
合反応による損失も低く抑えられていることが判る。ま
た、カチオン交換樹脂量を増やすことにより反応速度が
上昇すること、反応温度が高くなるに従い、重合反応に
よる損失も大きくなるため、好適な反応温度は、10〜
130℃であり、より好適な反応温度は40〜90℃で
あることが判る。
実施例1と同様にエステル交換反応を行った。得られた
結果も合わせて表1に記載した。これらの結果から、カ
チオン交換樹脂を触媒とした場合、シアノアクリレート
と有機酸のエステル交換反応は、スムーズに進行し、重
合反応による損失も低く抑えられていることが判る。ま
た、カチオン交換樹脂量を増やすことにより反応速度が
上昇すること、反応温度が高くなるに従い、重合反応に
よる損失も大きくなるため、好適な反応温度は、10〜
130℃であり、より好適な反応温度は40〜90℃で
あることが判る。
【0029】
【表1】
【0030】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
のエステル交換反応は、従来技術で報告されているよう
な350℃〜800℃の様な高温下で反応する必要が無
く、目的物である2-シアノアクリル酸の損失をかなり低
減した製造法であり、且つ転換率も工業的に実用価値が
ある高いものである。本発明によれば、2-シアノアクリ
ル酸製造の工業化を可能にし、且つ得られる2-シアノア
クリル酸によって種々の2-シアノアクリレート製造の工
業化も同時に可能にし、改良されたシアノアクリレート
系接着剤の提供が可能になる為、本発明は各種産業界、
医療分野、レジャー分野、さらには一般家庭や学童の文
具材料等において貢献するところ大なるものである。
のエステル交換反応は、従来技術で報告されているよう
な350℃〜800℃の様な高温下で反応する必要が無
く、目的物である2-シアノアクリル酸の損失をかなり低
減した製造法であり、且つ転換率も工業的に実用価値が
ある高いものである。本発明によれば、2-シアノアクリ
ル酸製造の工業化を可能にし、且つ得られる2-シアノア
クリル酸によって種々の2-シアノアクリレート製造の工
業化も同時に可能にし、改良されたシアノアクリレート
系接着剤の提供が可能になる為、本発明は各種産業界、
医療分野、レジャー分野、さらには一般家庭や学童の文
具材料等において貢献するところ大なるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は実施例1で得られた2-シアノアクリル
酸のプロトンNMRチャートである。
酸のプロトンNMRチャートである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 奥山 登志夫 東京都港区西新橋一丁目14番1号 東亞合 成株式会社内
Claims (1)
- 【請求項1】2-シアノアクリレートを有機酸とエステル
交換反応させることを特徴とする2-シアノアクリル酸の
製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP9623996A JPH08325219A (ja) | 1995-03-27 | 1996-03-26 | 2−シアノアクリル酸の製造方法 |
Applications Claiming Priority (3)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP9296995 | 1995-03-27 | ||
| JP7-92969 | 1995-03-27 | ||
| JP9623996A JPH08325219A (ja) | 1995-03-27 | 1996-03-26 | 2−シアノアクリル酸の製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH08325219A true JPH08325219A (ja) | 1996-12-10 |
Family
ID=26434337
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP9623996A Pending JPH08325219A (ja) | 1995-03-27 | 1996-03-26 | 2−シアノアクリル酸の製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH08325219A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2012157456A1 (ja) * | 2011-05-19 | 2012-11-22 | 東亞合成株式会社 | 2-シアノアクリル酸の製造方法 |
| JP2015511949A (ja) * | 2012-02-29 | 2015-04-23 | レイモン・ル・ヴァン・マオ | リグノセルロース系バイオマスの燃料および化学薬品への触媒転換 |
-
1996
- 1996-03-26 JP JP9623996A patent/JPH08325219A/ja active Pending
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2012157456A1 (ja) * | 2011-05-19 | 2012-11-22 | 東亞合成株式会社 | 2-シアノアクリル酸の製造方法 |
| JP2015511949A (ja) * | 2012-02-29 | 2015-04-23 | レイモン・ル・ヴァン・マオ | リグノセルロース系バイオマスの燃料および化学薬品への触媒転換 |
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