JPH08325237A - 反強誘電性液晶化合物および該化合物を含有する反強誘電性液晶組成物 - Google Patents
反強誘電性液晶化合物および該化合物を含有する反強誘電性液晶組成物Info
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Abstract
2 は炭素数3〜8の直鎖アルキル基、または炭素数4〜
10の分岐を持つアルキル基、*印は不斉炭素原子を示
す。)で表される反強誘電性液晶化合物、および該液晶
化合物を少なくとも1種含有する反強誘電性液晶組成
物。 【効果】 本発明の光学活性化合物は、従来知られてい
る多くの反強誘電性液晶化合物との相溶性が良く、温度
特性が改良された液晶材料を提供することができる。ま
た、本発明の光学活性化合物を含有する液晶組成物は反
強誘電性液晶を用いた電気光学素子に使用することがで
きる。
Description
強誘電性液晶材料として有用な新規反強誘電性液晶化合
物に関し、さらに、該化合物を含有する反強誘電性液晶
組成物に関する。
低いため、時計、電卓をはじめとして種々のディスプレ
イとして使用されてきた。現在、広汎に利用されてきて
いる液晶表示装置には、ネマチック液晶を用いたツィス
テッドネマティック(TN)と呼ばれる表示方式が採用
されている。液晶表示装置を駆動する方法としては、生
産性、価格の点から単純マトリックスと呼ばれる上下基
板に配置された電極によってのみ駆動する方法が最適で
あるが、ネマティック液晶は応答速度が遅く、かつ、表
示密度を高くするとコントラストの低下を起こすため、
高密度なディスプレイを構成するのは困難であった。そ
のため、薄膜トランジスタ(TFT)を各画素に設け、
アクティブマトリックスと呼ばれる非常にコストの高い
駆動方法により、コンピューター等のディスプレィに用
いられている。このディスプレイを製造するには、非常
に多くの工程を必要とするため、高コストであり、種
々、低コスト化へ向けて努力はされている。
された4−(n−デシルオキシベンジリデンアミノ)桂
皮酸2−メチルブチルが強誘電性液晶相(Sc*相)を
示し(R.B.Meyerら、J.Phys.(Fra
nce), 36, L69(1975).)、また、クラ
ークとラガバールが表面安定化強誘電性液晶素子を提案
(N.A.Clarkら、Appl.Phys.Let
t.,36, 899(1980).)するに至って、優
れた高速応答性および双安定性(二つの安定状態)を有
する液晶表示装置の製造が可能と期待され、現在までに
多くの強誘電性液晶材料が合成され、提案されてきた。
非常に複雑で、層内で液晶分子のダイレクタ−が捩じれ
た状態になり易く、この状態では高いコントラスト比が
得られない。また、上下基板に対し層が垂直に立ってい
る構造(ブックシェルフ構造)と考えられていたが、実
際には、層が折れ曲がった構造(シェブロン構造)をと
っているため、ジグザグ欠陥が発生し、これもコントラ
ストを低下させる原因になっている。さらには、強誘電
性液晶において特徴となっている自発分極自体が問題と
なり、メモリ−状態を長時間保持すると、逆電界を印加
しても反転が困難となり(以下、焼き付けという)、結
果としてコントラストの低下を招くことがわかってき
た。
を解消できる可能性のある液晶相の存在が報告された。
この液晶相は、反強誘電性液晶相(ScA*相)で、強
誘電性液晶相の持つ二つの安定状態(双安定状態)のほ
かに、第3の安定状態を有し、この第3の状態では隣接
する層間で分子のチルト方向が反転し、自発分極は打ち
消されており、Sc*相の低温側に出現する相ではある
が、応答速度は殆どSc*相と差がない。また、印加電
界によりシェブロン構造とブックシェルフ構造間をスイ
ッチングできる。そのため、ScA*相においては、電
界印加により容易にブックシェルフ構造となり欠陥もな
くなる。さらに、電圧無印加時の安定状態である第3の
状態を暗とするように偏光子、検光子を配置して使用
し、かつ交番電界により、二つの強誘電状態間をスイッ
チングさせるため、強誘電性液晶素子にみられた焼き付
けも起こさない。
B相のチルトしたスメクティックI相でも観察されてい
る。しかし、高次の相であるため応答速度が遅く、実際
上可能性があるのは低粘性なScA*相のみである。こ
のScA*相を用いた反強誘電性液晶素子は、低価格で
かつ生産性の高い単純マトリックス駆動が可能であり、
高コントラストの表示が容易に実現できると言われてい
る。
見されたのは、以下の化学式で表される4−(1−メチ
ルヘプチルオキシカルボニル)フェニル−4’−オクチ
ルオキシビフェニル−4−カルボキシラート(以下、M
HPOBCと表す)(Chandaniら、Jpn.J.Appl.phys.,2
7,L729(1988))である。
基から1−トリフルオロメチルヘプチル基に代えてもS
cA*相が出現することが分かった。この1−トリフル
オロメチルヘプチル基を導入した化合物においては、反
強誘電性液晶相が比較的安定に出現するため、ScA*
相を示すことが報告された化合物の多くはその誘導体で
ある。
いは強誘電性液晶組成物では、光学活性化合物を含まな
いネマティックあるいはスメクティックC液晶組成物に
光学活性化合物を添加する手法で、それぞれ、キラルネ
マティック液晶組成物あるいは強誘電性液晶組成物を得
ている。一方、反強誘電性液晶組成物に関して、光学活
性基を含まない化合物では、反強誘電性液晶相と同一の
層構造をとる化合物がほとんど見つかっていないため、
反強誘電性液晶相を示す化合物で組成物を組み立て、そ
の層構造を崩さない程度にスメクティックC液晶化合物
を添加する手法(一般的には、30〜40重量%(以
下、%と表す)以内)で、反強誘電性液晶組成物を得て
いる。
化合物は、ほとんど見出されておらず、本発明者らの知
る限りでは、以下の化学式で表される桂皮酸エステル誘
導体のみである(第18回液晶討論会、3B419(1
992))。
で表される液晶化合物を形式上包含する化合物として、
特開平3−12476号公報には、下記一般式(II)
換基を有していても良い直鎖状、または分岐状のアルキ
ル基であり、少なくとも一方は光学活性であり、またX
1 は
誘導体が開示されている。
誘電性キラルスメクティック液晶組成物に使用される化
合物であり、反強誘電性液晶化合物ではない。
は、下記一般式(III)
鎖状または分岐状のアルキル基であり、これらは置換基
として炭素数1〜12のアルコキシ基を有していてもよ
い。ただし、R7 ,R8 はともに非光学活性である。Z
1 は単結合、
誘導体が開示されている。
に使用される化合物であり、スメクティックC相を示す
化合物であって、反強誘電性液晶化合物ではない。
は、そのキラル部位の1−メチルヘプチル基を1−メチ
ルヘキシル基に代えると、強誘電性液晶相のみが出現
し、ScA*相が観察されない。さらに、2−メチルア
ルキル基でもScA*相は全く観察されず、強誘電性相
しか出現しない等、キラル部位の構造的修飾は非常に困
難であり、このため、キラル部位の分子修飾は検討され
ているが、ほとんど反強誘電性液晶相を示していない。
構造を中心に修飾した種々の化合物が合成され、従来の
ネマチック液晶と同様、反強誘電性液晶においても、実
用化に向けて様々な性能が要求されるため、単一の化合
物群ないしは前述のような類似の化合物のみの配合で
は、要求性能を満足することは困難であり、多くの性質
の異なる化合物が必要とされている。
電性液晶である桂皮酸エステル誘導体は、単独では光に
対する安定性が悪く、液晶ディスプレイに用いる液晶組
成物には添加することができない。この桂皮酸エステル
誘導体に、二環性のキラルスメクティックC相あるいは
光学活性基を持たないスメクティックC相液晶化合物を
添加して反強誘電性組成物を得ても、その組成の60%
以上は粘度が比較的に高い三環性の反強誘電性液晶化合
物を使わねばならず、望まれるような温度範囲の拡大、
粘度の低減等は困難である。
安定である反強誘電性を示す液晶化合物であって、その
組成物に多量添加しても反強誘電性液晶相を維持できる
二環性化合物の出現が待望されている。
か、あるいは、従来既知の反強誘電性液晶相を示す化合
物と相溶性が良く、反強誘電性相の温度範囲を広げるこ
とができる新規な光学活性化合物を提供すること、さら
に、この光学活性化合物を含有する反強誘電性液晶組成
物を提供することである。
の反強誘電性液晶相を示す化合物と相溶性が良く、反強
誘電性相の温度範囲を広げることができる光学活性化合
物について、広範囲な検討を行った。
公報に具体的に開示された化合物は、強誘電性キラルス
メクティックC相または単にスメクティックC相を示す
ことが知られている化合物であり、この化合物は、反強
誘電性液晶化合物あるいはその組成物に40%以上添加
して反強誘電性液晶相を安定に出現させる化合物として
は使用できないことが分かった。すなわち、比較例に示
すように、反強誘電性液晶化合物あるいはその組成物に
上記の化合物を40%以上混合すると、スメクティック
A相液晶組成物あるいは強誘電性液晶組成物となってし
まった。このことは、おそらく、強誘電性液晶相と反強
誘電性液晶相とは層構造が異なるためであると考えら
れ、反強誘電性液晶相を示す化合物に強誘電性液晶ある
いは非光学活性なスメクティックC液晶化合物を40%
以上混合すると、反強誘電性液晶相の層構造が乱れてし
まうからであると考えられる。
記載されている化合物は、この公報には相系列、転移点
等については何ら記載がないが、その特許請求の範囲に
述べられているように、非光学活性であり、これも、強
誘電性液晶素子に使用される化合物であるため、スメク
ティックC相を示すと考えられ、反強誘電性液晶化合物
あるいはその組成物に40%以上添加して反強誘電性液
晶相を安定に出現させる化合物としては使用できないと
考えられたものである。
詳細な説明の欄に、具体的に唯一開示された下記の化合
物
較例7)。その結果、この化合物は、ネマティック相、
スメクティックC相を示すが、反強誘電性液晶相は示さ
ない。さらに、この化合物を公知の反強誘電性液晶相を
示す化合物に49.3重量%添加すると、スメクティッ
クA相しか観察されない液晶組成物となってしまうこと
が分かった。
二環性の反強誘電性液晶相を示す化合物について、広範
囲にかつ詳細に探索する過程で、光学活性な2−メチル
アルカン酸誘導体で、かつ、そのアルキル鎖長も限定さ
れた範囲で、さらに炭酸結合を有する、後述の一般式
(I)で表される本発明の化合物が、反強誘電性液晶相
を示し、しかも、従来既知の反強誘電性液晶相を示す化
合物と相溶性が良く、混合時に安定に反強誘電性液晶相
を出現させ、その反強誘電性相の温度範囲、特に低温側
を広げることができることを見出すことができた。さら
に、一般式(I)で示される化合物が、単独ではモノト
ロピックに反強誘電性液晶相を示すか、あるいは、全く
液晶相を示さないが、反強誘電性液晶または非光学活性
なスメクティックC液晶化合物に60%以上添加しても
反強誘電性組成物が得られることを見出して、本発明を
完成するに至った。すなわち、一般式(I)で表される
化合物には、結晶化温度(降温時)付近あるいはそれ以
下の温度で反強誘電性液晶相が存在することを見出し
た。
ある。 1. 下記一般式(I)
基を表し、R2 は炭素数3〜8の直鎖アルキル基、また
は、炭素数4〜10の分岐を持つアルキル基、*印は不
斉炭素原子を示す。)で表される反強誘電性液晶化合
物。
電性液晶化合物を、少なくとも1種含有する反強誘電性
液晶組成物。
チルアルカン酸エステル、フェニルピリミジン環の向き
等で限定される本発明の一般式(I)で表される化合物
において、R1 のアルキル基は、直鎖のものでもまた分
岐されているものでもよいが、直鎖のものの方が好まし
く、特に炭素数6〜12のものが好ましい。また、R2
のアルキル基は、炭素数3〜8の直鎖アルキル基、また
は、炭素数4〜10の分岐を持つアルキル基でもよい
が、反強誘電性液晶相の安定性、融点および粘性の点か
ら、直鎖部分の炭素数が3〜6のものが好ましい。
化合物は、これらを例示すると、以下のような化合物を
挙げることができる。
炭素数6〜16のアルキル基を示し、分岐を含んでも良
い。しかし、直鎖の方がさらに好ましい。
合物の合成は、例えば、下記の光学活性な2−メチルア
ルカン酸を常法に従いカルボン酸ハロゲン化物とし、こ
れと、常法により合成された下記のフェノール誘導体
(IV)とを、ピリジン存在下で反応せしめることによ
り、合成することができる。
は、相当する2−メチル−2−アルケン酸を不斉水素化
するか、あるいはラセミの2−メチルアルカン酸または
その誘導体をリパーゼを用いて光学分割すること、等に
より得ることができる。
例えば、下記の合成法により、得ることができる。な
お、式中、Bzはベンジル基を示す。
ニル)−5−ヒドロキシピリミジンまでの合成ルートは
定法(例えば、米国特許第5290477号明細書参
照)により合成される。ここで得られた5−ヒドロキシ
ピリミジン誘導体とクロロギ酸アルキルとをピリジン存
在下反応せしめ、炭酸エステル誘導体とする。さらに、
パラジウム−炭素を用いて常圧水添して、脱ベンジルし
て、フェノール誘導体(IV)を得ることができる。
は、単独で反強誘電性液晶相を示すものも多くまた液晶
相を示さない化合物でも、既知の反強誘電性液晶化合物
との相溶性が良いため、これらに混合することにより、
容易に反強誘電性液晶組成物を得ることができる。好ま
しい反強誘電性液晶化合物として、例えば、次の一般式
で表されるような化合物を挙げることができる。
1または2の整数でn+m=3、lは0または1の整
数、R9 、R10は直鎖アルキル基を示す。
晶性化合物は、フェニルピリミジン、フェニルベンゾエ
ート類のような公知のスメクティックC相あるいはキラ
ルスメクティックC相を示す化合物との相溶性も高いた
め、反強誘電性液晶相の層構造を維持できる範囲で、ス
メクティックC相あるいはキラルスメクティックC相を
示す化合物とも混合し、反強誘電性液晶組成物を得るこ
とができる。
強誘電性液晶化合物と混合して反強誘電性液晶組成物を
得る場合、本発明の液晶性化合物は、1〜60%(重量
%)で添加されることが好ましく、さらに好ましくは2
0〜60%(重量%)である。さらに、ここで得られた
該反強誘電性液晶組成物と強誘電性液晶あるいは非光学
活性なスメクティックC液晶化合物と混合して反強誘電
性液晶組成物を得る場合、強誘電性液晶あるいは非光学
活性なスメクティックC液晶化合物は40%(重量%)
以下であることが重要である。
物とを混合し、反強誘電性液晶組成物を得る場合、本発
明の化合物が60%(重量%)以上含まれることが必要
である。
合物は、非常に安定な従来既知の反強誘電性液晶相を示
す化合物と相溶性が良く、反強誘電性相の温度範囲を広
げることができるので、反強誘電性液晶を用いた電気光
学素子に使用する材料としてきわめて有用である。
明するが、本発明はこれらの実施例によって限定される
ものではない。
察および示差走査熱量計(DSC)による測定で決定し
た。また、反強誘電性液晶相の同定は、混和試験および
接触試験により行った。なお、実施例中%とあるのは、
収率を除き重量%を示す。
ニル)−5−デシルオキシカルボニルオキシ−1,3−
ピリミジンの合成
ル)−5−デシルオキシカルボニルオキシ−1,3−ピ
リミジンの合成 窒素気流下、200mlの三つ口フラスコに2−(4−
ベンジルオキシフェニル)−5−ヒドロキシ−1,3−
ピリミジン42.0g(12.0mmol)、ピリジン
1.64g(20.8mmol)およびジクロロメタン
70mlを加え、これに0℃にてクロロ蟻酸デシル3.
44g(15.6mmol)を滴下し、滴下終了後、室
温にて17時間撹拌した。反応終了後、反応物を5%塩
酸で洗浄し、続いて水で洗浄した後、無水硫酸マグネシ
ウムにて乾燥した。乾燥後、溶媒を留去し残留物を酢酸
エチルとメタノ−ルで再結晶することによって目的化合
物を5.00g得た。収率90%。
−5−デシルオキシカルボニルオキシ−1,3−ピリミ
ジンの合成 200mlの三つ口フラスコに、2−(4−ベンジルオ
キシフェニル)−5−デシルオキシカルボニルオキシ−
1,3−ピリミジン5.00g(10.8mmol)、
THF80ml、パラジウム−炭素0.50gを加え、
1atm、22時間にて水素化を行った。反応終了後、
パラジウム−炭素を濾過し、溶媒を留去することによっ
て目的化合物を4.00g得た。収率99%。
クタノイルオキシフェニル)−5−デシルオキシカルボ
ニルオキシ−1,3−ピリミジンの合成 窒素気流下、50mlの三つ口フラスコに塩化チオニル
7.07g(80.25mmol)、(S)−2−メチ
ルオクタン酸2.54g(16.05mmol)を加
え、80℃にて3時間反応を行った。反応終了後、過剰
の塩化チオニルを留去し、酸クロリドを得、次の反応に
用いる。一方、200mlの三つ口フラスコに2−(4
−ヒドロキシフェニル)−5−デシルオキシカルボニル
オキシ−1,3−ピリミジン4.00g(10.7mm
ol)、ジクロロメタン80ml、ピリジン2.54g
(32.1mmol)を加え、0℃にて先に調製した酸
クロリドを滴下し、滴下終了後、室温にて2時間撹拌し
た。反応終了後、5%塩酸で洗浄後分液し、得られた有
機層を飽和重曹水、水の順で洗浄し無水硫酸マグネシウ
ムにて乾燥した。乾燥後、溶媒を留去してシリカゲルカ
ラムクロマトグラフィ−(トルエン/酢酸エチル=10
/1、容積比)にて精製しODSカラムにて分取するこ
とによって目的化合物を3.21g得た。収率58.7
%。 1H-NMR(CDCl3) ppm: 0.89(6H,m),1.33(25H,m),1.59(1
H,m),1.78(3H,m),2.71(1H,m),4.31(2H,t),7.20(2H,d,J=
8.8Hz),8.45(2H,d,J=8.8Hz),8.721(2H,s) MS(m/e) : 513(M+,+H)
相となるが、これを冷却するとモノトロピックにチルト
したスメクティック相を示す。この相から等方性液体相
への転移点は45℃であった。ここで観察された液晶相
は、公知の反強誘電性液晶を示す化合物である4−(1
−メチルヘプチルオキシカルボニル)フェニル−4’−
デシルオキシビフェニル−4−カルボキシラート(以
下、MHPDBCと略す)との接触試験および混和試験
の結果、反強誘電性液晶相であることが分かった。
シフェニル)−5−デシルオキシカルボニルオキシ−
1,3−ピリミジンの合成
ルオクタン酸に代えて、(S)−2,6−ジメチルヘプ
タン酸を用いて、実施例1と同様に合成した。 1H-NMR(CDCl3) ppm: 0.89(9H,m),1.28(17H,m),1.42(4
H,m),1.57(2H,m), 1.76(3H,m),2.71(1H,m),4.31(2H,t),
7.19(2H,d,J=8.8Hz),8.45(2H,d,J=8.9Hz),8.71(2H,s) MS(m/e) : 512(M+)
液体相となった。これを急冷すると結晶化直前にチルト
したスメクティック液晶相が観察された。そこで、反強
誘電性液晶として知られるMHPDBCに56重量%添
加し、その相転移点を観察したところ、高温側から等方
性液体とスメクティックA相の混合状態となり、57℃
で全体が反強誘電性液晶相に転移した。また、実施例1
の化合物と接触試験を行ったところ、チルトしたスメク
ティック相は同一の相であり、反強誘電性液晶相である
ことが分かった。
シフェニル)−5−ヘキシルオキシカルボニルオキシ−
1,3−ピリミジンの合成
に代えて、クロロ蟻酸ヘキシルを用いて、実施例2と同
様に合成した。 1H-NMR(CDCl3) ppm: 0.90(9H,m),1.32(9H,m),1.43(4H,
m),1.57(2H,m),1.79(3H,m),2.71(1H,m),4.31(2H,t),7.2
0(2H,d,J=14.1Hz),8.45(2H,d,J=14.1Hz),8.71(2H,s) MS(m/e) : 456(M+) この化合物は60.7℃で融解し、等方性液体相となっ
た。
シフェニル)−5−ヘプチルオキシカルボニルオキシ−
1,3−ピリミジンの合成
に代えて、クロロ蟻酸ヘプチルを用いて、実施例2と同
様に合成した。 1H-NMR(CDCl3) ppm: 0.90(9H,m),1.30(11H,m),1.42(4
H,m),1.56(2H,m),1.78(3H,m),2.71(1H,m),4.32(2H,t),
7.19(2H,d,J=9.0Hz),8.45(2H,d,J=8.9Hz),8.71(2H,s) MS(m/e) : 470(M+) この化合物は73.8℃で融解し、等方性液体相となっ
た。
シフェニル)−5−オクチルオキシカルボニルオキシ−
1,3−ピリミジンの合成
に代えて、クロロ蟻酸オクチルを用いて、実施例2と同
様に合成した。 1H-NMR(CDCl3) ppm: 0.89(9H,m),1.29(13H,m),1.43(4
H,m),1.56(2H,m),1.79(3H,m),2.71(1H,m),4.31(2H,t),
7.20(2H,d,J=9.0Hz),8.45(2H,d,J=8.9Hz),8.71(2H,s) MS(m/e) : 485(M+)
液体相となった。これを急冷すると、結晶化直前にチル
トしたスメクティック液晶相が観察された。この化合物
は、実施例1の化合物と接触試験を行ったところ、チル
トしたスメクティック相は同一の相であり、反強誘電性
液晶相であることが分かった。
シフェニル)−5−ノニルオキシカルボニルオキシ−
1,3−ピリミジンの合成
に代えて、クロロ蟻酸ノニルを用いて、実施例2と同様
に合成した。 1H-NMR(CDCl3) ppm: 0.89(9H,m),1.27(15H,m),1.42(4
H,m),1.57(2H,m),1.77(3H,m),2.71(1H,m),4.31(2H,t),
7.19(2H,d,J=14.1Hz),8.45(2H,d,J=14.1Hz),8.71(2H,s) MS(m/e) :499(M+ +H) この化合物は70.4℃で融解し、等方性液体相となっ
た。
シフェニル)−5−ヘキサデシルオキシカルボニルオキ
シ−1,3−ピリミジン
に代えて、クロロ蟻酸ヘキサデシルを用いて、実施例2
と同様に合成した。 1H-NMR(CDCl3) ppm: 0.89(9H,m),1.25(26H,m),1.31(3
H,d),1.43(4H,m),1.56(2H,m),1.79(3H,m),2.71(1H,m),
4.31(2H,t),7.20(2H,d,J=8.9Hz),8.45(2H,d,J=8.9Hz),
8.71(2H,s) MS(m/e) :596(M+) この化合物は81.2℃で融解し、等方性液体相となっ
た。
ニル)−5−オクチルオキシカルボニルオキシ−1,3
−ピリミジンの合成
に代えて、クロロ蟻酸オクチルを用い、また、実施例1
(3)において(S)−2−メチルオクタン酸に代え
て、(S)−2−メチルペンタン酸を用いて、実施例1
と同様に合成した。 1H-NMR(CDCl3) ppm:0.90(3H,t),0.98(3H,t),1.38(16H,
m),1.77(3H,m),2.72(1H,m),4.31(2H,t),7.19(2H,d,J=1
1.2Hz),8.44(2H,d,J=11.3Hz),8.721(2H,s) MS(m/e) : 442(M+) この化合物は53.9℃で融解し、等方性液体相となっ
た。
ル)−5−オクチルオキシカルボニルオキシ−1,3−
ピリミジン
に代えて、クロロ蟻酸オクチルを用い、また、実施例1
(3)において(S)−2−メチルオクタン酸に代え
て、(S)−2−メチルデカン酸を用いて、実施例1と
同様に合成した。 1H-NMR(CDCl3) ppm:0.88(3H,t),0.90(3H,t),1.34(25H,
m),1.51(1H,m),1.78(3H,m),2.71(1H,m),4.32(2H,t),7.2
0(2H,d,J=8.9Hz),8.45(2H,d,J=8.9Hz),8.72(2H,s) MS(m/e) : 513(M+, +H) この化合物は47.7℃で融解し、等方性液体相となっ
た。これを急冷すると結晶化直前にチルトしたスメクテ
ィック液晶相が観察された。
晶組成物を得ることができる。以下に、反強誘電性液晶
組成物の組成および相転移点を示す。
液晶相を示し、54℃でスメクティックA相となり、6
4℃で等方性液体相へ転移した。このように、比較的類
似構造の化合物を単純に混合しても、融点降下が観察さ
れ、安定に反強誘電性液晶相が出現し、反強誘電性液晶
相の温度範囲を低温側に広げることができる。
相を示す化合物、あるいはその組成物とを定法により混
合することにより、反強誘電性液晶組成物を得ることが
できる。以下に、反強誘電性液晶組成物の組成および相
転移点を示す。
示す。10℃で融解を開始し、反強誘電性液晶相とな
り、54.6℃でスメクティックA相に転移し、60℃
で等方性液体相へ転移した。このように、本発明の化合
物は、公知の反強誘電性液晶相を示す化合物、あるいは
その組成物との相溶性が良く、容易に反強誘電性液晶組
成物を得ることができる。
クティックC液晶相を示す化合物、あるいはその組成物
と混合することによっても、反強誘電性液晶組成物を得
ることができる。ただし、スメクティックC液晶相を示
す化合物、あるいはその組成物の添加量可能な量は最大
40%以内である。以下に、反強誘電性液晶組成物の組
成および相転移点を示す。
示す。39℃で融解を開始し、反強誘電性液晶相とな
り、49℃で等方性液体相へ転移した。このように、本
発明の化合物は、公知の非光学活性スメクティックC液
晶相を示す化合物、あるいはその組成物との相溶性も良
く、容易に反強誘電性液晶組成物を得ることができる。
また、添加量が同等であれば、キラルスメクティックC
液晶相を示す化合物、あるいはその組成物と混合し、反
強誘電性液晶組成物を得ることもできる。
リミジン化合物を、実施例1に示したようなMHPDB
Cに40%以上添加すると反強誘電性液晶相を得ること
ができない。例えば、下記のような二成分系ではスメク
ティックA相しか出現しない。
A相から等方性液体へ転移するが、それ以下の温度では
局部的な結晶化が起こる室温まで、強誘電性液晶相、反
強誘電性液晶相のようなチルト相は出現しない。
を示し、液晶相の熱安定性の高いフェニルピリミジン化
合物を、実施例1に示したようなMHPDBCに40%
以上添加しても反強誘電性液晶相を得ることができな
い。例えば、下記のような二成分系でスメクティックA
相しか出現しない。
A相から等方性液体へ転移するが、それ以下の温度で
は、局部的な結晶化が起こる室温まで、強誘電性液晶
相、反強誘電性液晶相のようなチルト相は出現しない。
一般式(I)と同様にエステル結合を有するフェニルピ
リミジン化合物を、実施例1に示したようなMHPDB
Cに40%以上添加すると反強誘電性液晶相を得ること
ができない。例えば、下記のような二成分系でスメクテ
ィックA相しか出現しない。
クA相から等方性液体へ転移するが、それ以下の温度で
は、局部的な結晶化が起こる室温まで、強誘電性液晶
相、反強誘電性液晶相のようなチルト相は出現しない。
合を有するフェニルピリミジン化合物を、実施例1に示
したようなMHPDBCに40%以上添加しても反強誘
電性液晶相を得ることができない。例えば、下記のよう
な二成分系でスメクティックA相、強誘電性液晶相しか
出現しない。
ックC(強誘電性相)からスメクティックA相へ転移
し、105℃で等方性液体へ転移するが、それ以下の温
度では局部的な結晶化が起こる室温まで反強誘電性液晶
相は出現しない。この化合物はMHPDBCと末端エス
テル結合が類似しているためと考えられるが、強誘電性
液晶相は安定に出現する。しかし、上述のように反強誘
電性液晶相は全く出現しない。
を示し、液晶相の熱安定性の高いフェニルピリミジン化
合物を、実施例1に示したようなMHPDBCに40%
以上添加しても反強誘電性液晶相を得ることができな
い。例えば、下記のような二成分系でスメクティックA
相、強誘電性液晶相しか示さない。
ックC(強誘電性相)からスメクティックA相へ転移
し、102℃で等方性液体へ転移するが、それ以下の温
度では局部的な結晶化が起こる室温まで、反強誘電性液
晶相は出現しない。比較例1あるいは2と類似構造の化
合物であるが、強誘電性液晶相は出現するものの、反強
誘電性相は全く観察されない。
性基およびエステル結合を有するフェニルピリミジン化
合物を、実施例1に示したようなMHPDBCに40%
以上添加しても反強誘電性液晶相を得ることができな
い。例えば、下記のよう二成分系でスメクティックA相
しか示さない。
ックA相から等方性液体へ転移するが、それ以下の温度
では局部的な結晶化が起こる室温まで、強誘電性液晶
相、反強誘電性液晶相のようなチルト相は全く出現しな
い。
般的に強誘電性キラルスメクティック相に使用される化
合物をMHPDBCのような反強誘電性液晶相を示す化
合物に40重量%以上添加しても、反強誘電性液晶相は
全く出現しない。この原因は、反強誘電性液晶相を示す
化合物と強誘電性キラルスメクティック相に使用される
化合物とでは、出現するチルトしたスメクティック相の
層構造が異なるためと考えられる。
ルオキシカルボニルオキシ−1,3−ピリミジンの合成
ルオクタン酸に代えて、n−ヘプタン酸を用いて、実施
例1と同様に合成した。 1H-NMR(CDCl3 ppm: 0.90(6H,m),1.33(16H,m),1.77(4
H,m),2.53(2H,t), 4.32(2H,t),7.21(2H,d,J=9.0Hz),8.4
5(2H,d,J=9.0Hz),8.71(2H,s) MS(m/e) : 457(M+,+H)
公報に開示された化合物であるが、相転移点に関し何ら
記載がないため、上述のように合成し相転移点を調べ
た。その結果、この化合物は59.8℃で融解し、スメ
クティックC相を示し、74.5℃でネマティック相へ
転移し、75.5℃で等方性液体相となった。したがっ
て、この化合物は本発明の一般式(I)で表される化合
物と比べ、液晶相全体としての熱安定性は高い。
液晶相を示す化合物であるMHPDBCに49.3重量
%添加し、その組成物の相転移点を調べたところ、60
℃で液晶相からスメクティックA相となり、101℃で
等方性液体となった。また冷却時においても、40℃付
近で結晶化が起こるまでスメクティックA相しか観察さ
れなかった。
した化合物でも、単に炭酸エステル、アルカン酸エステ
ル、フェニルピリミジン構造を持っているだけでは反強
誘電性液晶組成物に添加する化合物として、安定に反強
誘電性液晶相を出現させることはできない。
テル、光学活性な2−メチルアルカン酸エステル、フェ
ニルピリミジン環の向き等で限定される本発明の一般式
(I)で表される化合物が混合時に反強誘電性液晶相を
安定に出現させる化合物であることが分かる。
ている多くの反強誘電性液晶化合物との相溶性が良く、
温度特性が改良された液晶材料を提供することができ
る。また、本発明の光学活性化合物を含有する液晶組成
物は反強誘電性液晶を用いた電気光学素子に使用するこ
とができる。
電性液晶である桂皮酸エステル誘導体は、単独では光に
対する安定性が悪く、液晶ディスプレイに用いる液晶組
成物には添加することができない。従って、化学的、光
学的に安定な二環性化合物で反強誘電性液晶相を示す化
合物は、本発明者らが知る限り報告されていない。しか
し、液晶組成物を得る場合、低粘化、温度範囲の拡大の
ためには二環性化合物を混合することが必要である。そ
こで、反強誘電性液晶相と同様に層内で分子がチルトし
たスメクチックC相を示す二環性化合物を添加して、反
強誘電性液晶組成物の温度範囲、粘度を改良する手法が
考えられる。しかし、この場合でも後述するように、M
HPOBCのような粘度の高い三環性反強誘電性液晶化
合物を60%以上も添加しないと、反強誘電性液晶相は
消失してしまう。従って、この様な手法を用いて、望ま
れるような温度範囲の拡大、粘度の低減等を図るのは非
常に困難である。
ル)−5−デシルオキシカルボニルオキシ−1,3−ピ
リミジンの合成 窒素気流下、200m1の三つ口フラスコに2−(4−
ベンジルオキシフェニル)−5−ヒドロキシ−1,3−
ピリミジン4.2g(12.0mmol)、ピリジン
1.64g(20.8mmol)およびジクロロメタン
70m1を加え、これに0℃にてクロロ蟻酸デシル3.
44g(15.6mmol)を滴下し、滴下終了後、室
温にて17時間撹拌した。反応終了後、反応物を5%塩
酸で洗浄し、続いて水で洗浄した後、無水硫酸マグネシ
ウムにて乾燥した。乾燥後、溶媒を留去し残留物を酢酸
エチルとメタノールで再結晶することによって目的化合
物を5.00g得た。収率90%。
Claims (2)
- 【請求項1】 下記一般式(I) 【化1】 (式中、R1 は炭素数6〜16のアルキル基を示し、R
2 は炭素数3〜8の直鎖アルキル基、または炭素数4〜
10の分岐を持つアルキル基、*印は不斉炭素原子を示
す。)で表される反強誘電性液晶化合物。 - 【請求項2】 下記一般式(I) 【化2】 (式中、R1 は炭素数6〜16のアルキル基を示し、R
2 は炭素数3〜8の直鎖アルキル基、または、炭素数4
〜10の分岐を持つアルキル基、*印は不斉炭素原子を
示す。)で表される反強誘電性液晶化合物を、少なくと
も1種含有する反強誘電性液晶組成物。
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