JPH0832942B2 - 複合焼結合金、耐熱部材および加熱炉内鋼材支持部材 - Google Patents

複合焼結合金、耐熱部材および加熱炉内鋼材支持部材

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JPH0832942B2
JPH0832942B2 JP1080871A JP8087189A JPH0832942B2 JP H0832942 B2 JPH0832942 B2 JP H0832942B2 JP 1080871 A JP1080871 A JP 1080871A JP 8087189 A JP8087189 A JP 8087189A JP H0832942 B2 JPH0832942 B2 JP H0832942B2
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秀雄 藤田
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、希土類酸化物粒子をFe−Cr合金とからなる
均一混合組織を有する複合焼結合金、その複合焼結合金
のブロックを主部材とする耐熱部材、および加熱炉内鋼
材支持部材に関する。
〔従来の技術〕
鋼材加熱炉内の被加熱鋼材(スラブ、ビレット等)を
支持する部材、例えばウォーキングビームコンベア式加
熱炉において、第3図のように、移動ビームおよび固定
ビームであるスキッドパイプ(20)に形設されるスキッ
ドボタン(10)(その頂面に鋼材が担持される)とし
て、従来より高合金鋼(10Ni−20Cr−Fe系鋼)や高Co合
金鋼(50Co−20Ni−Fe系鋼)等の耐熱合金が使用されて
きた。
近時、加熱炉操業の高温化が進み、1300℃をこえる高
温操業が一般化しつつある。このような高温操業におい
て前記従来の耐熱合金では十分な強度を保証し難く、鋼
材荷重の繰り返しによる圧縮変形等を生じ易いという問
題がある。これに対するスキッドボタンの材質改善策と
して、クロム炭化物、窒化ケイ素、アルミナ等のセラミ
ック焼結材料、またはこれらのセラミックの微細粒子
と、耐熱金属、例えば金属コバルト、Co合金(UMCo50
等)、または高合金鋼(0.1C−27Cr−17Ni−40Co−Fe
系)とを複合化した混合組織を有する焼結材料(複合焼
結合金)の実用化がこころみられている。
〔発明が解決しようとする課題〕
セラミック焼結材料は、従来の耐熱合金では得られな
い硬質・高耐摩耗性と高温強度を有しているが、靱性に
乏しいため、スキッドボタンのように重量物である鋼材
による機械衝撃が繰り返し加わる用途では、欠け・割れ
等を生じ易いという難点がある。
他方、複合焼結合金は、セラミック粒子と金属との復
合効果によりセラミック単相焼結材の脆弱さを緩和する
と共に、耐熱金属単相材を凌ぐ高温特性を確保すること
を意図したものであるが、組み合わされるセラミック粒
子と金属の材質により、1300℃をこえる高温使用環境に
おいて、両者間に相互反応が生じ、セラミック粒子の劣
化(例えばクロム炭化物粒子の複炭化物化による耐酸化
性の低下)、あるいは金属分の組成変化に伴う材質劣化
(例えば融点降下による高温圧縮変形抵抗性の低下)等
を生じるという難点がある。
本発明は上記に鑑みてなされたものであり、1300℃を
こえる高温操炉用スキッドボタン等として有用な高温強
度、耐酸化性等にすぐれた複合焼結合金、その複合焼結
合金を主部材とする耐熱部材、および鋼材支持部材を提
供する。
〔課題を解決するための手段および作用〕
本発明の複合焼結合金は、Fe5〜50重量%を含有するF
e−Cr合金からなる基地金属中に、5〜80重量%の希土
類酸化物粒子が均一に分散した混合組織を有する焼結体
であることを特徴としている。
以下、本発明について詳しく説明する。
本発明の複合焼結合金を基地金属をなすFe−Cr合金
は、固溶体型合金(Fe80重量%において液相線が固相線
と接する極小部をなし、その温度は約1510℃)である。
そのFe−Cr合金におけるFe量を5〜50重量%としたの
は、良好な焼結性を確保すると共に、1300℃をこえる高
温使用環境における圧縮変形抵抗性および耐酸化性を十
分なものとするためである。
すなわち、複合焼結合金の高温耐酸化性および圧縮強
度の点からは、Fe−Cr合金よりもクロム単体金属(融
点:約1830℃)を基地金属とする方が有利であるが、金
属クロムは難焼結性であり、熱間静水圧加圧焼結のよう
に高加圧力下の焼結を行っても、ピンホールやクラック
等の焼結欠陥が生じ易い。またそのためにその焼結合金
は高融点でありながら、圧縮変形抵抗性は低い。そこ
で、本発明は一定量のFeを含むFe−Cr合金を使用するこ
ととしている。Fe−Cr合金におけるFe量の下限を5重量
%(液相線温度:約1810℃固溶線温度:約1775℃)とし
たのはピンホール等の焼結欠陥のない緻密性を確保する
ためのものである。より好ましくは10重量%以上であ
る。Feの増量に伴って焼結性の向上をみるが、反面耐酸
化性の低下を伴う。このため、本発明では50重量%を上
限とし、これにより1300℃をこえる高温大気雰囲気炉で
の使用に耐える酸化抵抗性を確保している。またFe量が
この範囲内に制限されることにより、上記高温環境での
スキッドボタン等としての使用に耐える圧縮変形抵抗性
も確保される。
上記基地金属であるFe−Cr合金に複合化される希土類
酸化物粒子は、例えばイットリウム、ランタン、セリウ
ム、ネオジム等の酸化物、またはこれらの複酸化物等で
ある。その粒径は、約1〜10μmであってよい。
複合焼結合金における希土類酸化物粒子の割合は任意
に調整することができるが、本発明は、鋼材加熱炉内に
スキッドボタン等のように高温熱影響下に高い圧縮荷重
が反復作用する使用環境に耐え得る改良された圧縮強度
を得るために、希土類酸化物粒子の含有割合は5重量%
以上とする。より好ましくは10重量%以上である。もっ
とも、その割合をあまり高くすると、マトリックス金属
の占める相対的割合の減少に伴う靱性の低下傾向をみる
ので、スキッドボタンの場合には、鋼材の衝撃による欠
けや割れ等の防止に必要な耐衝撃性を確保するために、
希土類酸化物粒子の割合は80重量%までとするのがよ
く、より好ましくは70重量%を上限とする。
本発明の複合焼結合金は、希土類酸化物粉末と、Fe−
Cr合金粉末との均一な混合粉末を出発原料とし、公知の
各種焼結法、好ましくは熱間静水圧加圧焼結法を適用す
ることにより製造される。
焼結原料粉末混合物の調製においては、混合・粉砕の
均一性やMA(メカニカル・アロイング)効果等の点から
アトライタ等の高エネルギボールミルによる混合粉砕を
行うのが好ましい。高エネルギボールミルによる混合粉
砕を行う場合には、Fe−Cr合金粉末に代えて、Fe粉末と
Cr粉末の混合物を使用することができる。
熱間静水圧加圧焼結は、原料粉末混合物を適宜の金属
カプセル(例えば、軟鋼、炭素鋼、ステンレス鋼)に充
填し、脱気密封したうえ、温度約1000〜1300℃、加圧力
約1000〜2000kgf/cm2に適当時間(例えば、2〜4時
間)保持することにより達成される。その焼結処理過程
ににおいて希土類酸化物粒子とFe−Cr合金との間に、材
質の変化をもたらすような反応を生じることはない。焼
結完了後の冷却は、例えば24時間を要して常温まで降下
させるようにすればよい。
なお、焼結工程の別のプロセスとして、原料粉末混合
物をラバーに充填し冷間静水圧プレスを加えて圧粉成形
体を形成し、これに粗機械加工を施したうえ、カプセル
内に密封して熱間静水圧加圧焼結を行う方法、または粗
機械機械を加えた圧粉成形体を不活性雰囲気や水素ガス
雰囲気下に常圧焼結し、もしくは真空下に焼結する方
法、所望によりその焼結体を更に熱間静水圧加圧焼結す
る方法、あるいは原料粉末混合物をホットプレスに付し
て焼結する方法等を使用することもできる。
第1図は本発明の複合焼結合金からなるブロックを示
している。その複合焼結合金ブロック(1)を例えば加
熱炉内の鋼材支持部材であるスキッドボタンとして使用
する場合、その部材は必ずしも全体を本発明の複合焼結
合金とする必要はなく、スキッドパイプ(20)に当接す
る側の下半部分(12)、すなわちスキッドパイプ(20)
からの伝導伝熱による十分な冷却作用が及ぶ部分は従来
の耐熱合金(例えば、高Cr高Ni系合金鋼)とし、その上
半部分(11)を本発明の複合焼結合金で形成したもので
あってもよい。そのスキッドボタンは、上半部分(11)
となる本発明の複合焼結合金のブロックと、別途準備し
た下半部分(12)となる耐熱合金のブロックとを溶接、
または固溶接合等で結着する方法により製作することが
でき、あるいは、複合焼結合金の原料粉末もしくはその
圧粉成形体を耐熱合金ブロックと共にカプセル内に密封
して熱間静水圧加圧焼結を行う方法等による製作するこ
ともできる。
本発明の複合焼結合金は、所望により、耐熱鋼ケーシ
ングで被包され、耐熱鋼ケーシングとの結合一体関係を
有する耐熱部材を構成する。第2図にその例を示す。
(2)は耐熱鋼ケーシングであり、複合焼結合金ブロッ
ク(1)は、その頂面を除いて耐熱鋼ケーシング(2)
で被包され、その当接界面は固相接合されている。
複合焼結合金ブロック(1)を被包する耐熱鋼ケーシ
ング(2)は、複合焼結合金ブロック(1)に対する衝
撃による欠損・割れ等を防ぐための保護部材として機能
する。そのケーシングの材料である耐熱鋼とは、本発明
耐熱部材の高温酸化環境に耐える鋼材という程の意味で
あって、例えばSUS310,同310S,同304,HK,HP,UMCo50,そ
の他の公知の合金鋼からの適宜選択してよい。
上記耐熱部材は、複合焼結合金ブロック(1)を形成
するための希土類酸化物粉末とFe−Cr合金粉末とからな
る焼結原料粉末混合物と、ケーシング(2)とからなる
耐熱鋼製カプセルと用い熱間静水圧加圧焼結法により製
造することができる。その場合の焼結プロセスについて
も、前記のように焼結原料粉末混合物をカプセル内に充
填し、脱気密封して熱間静水圧加圧焼結に付す工程のほ
か、冷間静水圧加圧成形等により圧粉成形体を形成した
うえ、これを耐熱鋼製カプセルに密封して熱間静水圧加
圧焼結に付す工程等をとることができる。熱間静水圧加
圧焼結を行ったのち、その焼結体を機械加工に付し、頂
面側のカプセル材を除去すれば、第2図に示したよう
に、複合焼結合金ブロック(1)と、その胴部周囲およ
び底面を被包する耐熱鋼ケーシング(2)とを有する耐
熱部材が得られる。その耐熱部材をスキッドボタンとし
て使用する場合は耐熱鋼ケーシング(2)を介して溶接
により簡単にスキッドパイプに取り付けることができ
る。
〔実施例〕
セラミック粉末と基地金属粉末を高エネルギボールミ
ルで混合粉砕し、その粉末混合物(セラミック粒子平均
粒径:2μm、金属粉末平均粒径:10μm)を軟鋼製カプ
セルに充填して脱気密封したうえ、熱間静水圧加圧焼結
に付し、温度1250℃,加圧力1200kgf/cm2で2時間を要
して焼結を行い、その後24時間を要して常温まで降下さ
せて供試焼結合金のブロック(Φ100×150,mm)を得
た。
各供試焼結合金の成分構成を第1表に示す。表中、N
o.1〜6は希土類酸化物粒子と適量のFeを含むFe−Cr合
金とからなる複合焼結合金である発明例、No.101〜103
は比較例であり、No.101は希土類酸化物粒子を金属クロ
ムと複合化した焼結合金、No.102は希土類酸化物粒子
を、Fe過剰のFe−Cr合金と複合化した焼結合金、No.103
は従来の代表的なスキッドボタン材料の1つであるクロ
ム炭化物粒子と高Co合金鋼(0.1C−27Ni−17Cr−40Co−
Fe)とからなり複合焼結合金の例である。
各供試焼結合金について、焼結欠陥(ピンホール等)
の検査、融点、高温圧縮強度(at.1350℃の測定、およ
び耐酸化製試験を行って第1表右欄に示す結果を得た。
なお、表中、「焼結欠陥」は、複合焼結合金ブロックを
径方向および軸方向に切断分割し、その切断面を顕微鏡
観察した結果を示している。また、「耐酸化性」は、各
供試焼結合金ブロックを1350℃に設定された大気雰囲気
炉中に48時間保持する酸化試験後、酸化による表面劣化
状況を肉眼観察により判定した。同欄の○マークは「酸
化なし」、×マークは「酸化」を意味している。
第1表に示したように、金属クロムと希土類酸化物粒
子からなる複合焼結合金(No.101)は高融点を有しては
いるが、難焼結性であるため、ピンホールやクラック等
の焼結欠陥を生じており、またそのために高温圧縮強度
も低いレベルにとどまっている。
また、Fe70重量%のFe−Cr合金を用いた焼結合金(N
o.102)はピンホール等のない健全性を有しているが、1
300℃をこえる温度域で酸化による著しい劣化が生じて
いる。更に、従来の代表的なスキッドボタン材料の1つ
である高Co合金鋼とクロム炭化物セラミック粒子とから
なる複合焼結合金ブロック(No.103)は、その構成材料
が高融点(高Co合金鋼:約1380℃,Cr3C2粒子:1950℃)
であるに拘らず、その複合焼結合金の融点は1290℃と低
く、従って1300℃をこえる温度域での圧縮強度は低い。
これに対し、Fe5〜50重量%を含むFe−Cr合金を基地
金属とし希土類酸化物粒子と複合化した発明例No.1〜6
は、良好な焼結性によりピンホール、クラック等のない
健全性を有していると共に、ほぼ1500℃ないしそれ以上
の高融点を有し、1300℃をこえる高温域において高い圧
縮強度を示す。また、その高温酸化性雰囲気において品
質劣化のない安定した酸化抵抗性を有している。なお、
比較例No.102(Fe70%のFe−Cr合金と希土類酸化物粒子
との複合焼結合金)と、発明例のNo.5とに融点の差がな
いにも拘らず、発明例における高温圧縮強度が高いレベ
ルを有しているのは、その焼結合金組織に生成した鉄・
クロム化合物(FeCr)相の分散強化作用が寄与している
ものと考えられる。また、比較例No.103(高Co合金鋼と
クロム炭化物粒子の複合焼結合金)の融点がその焼結原
料の融点に比し著しく低下しているのは、その複合焼結
合金の焼結過程で、クロム炭化物粒子から高Co合金鋼基
地中への炭素の拡散により、基地金属の炭素濃度が増加
したことによる。
〔発明の効果〕 本発明に係る複合焼結合金は、ピンホールやクラック
等のない高緻密性・健全性を有し、かつ高融点で高温域
においても高強度を失わず、また高温での耐酸化性を備
えているので、これらの諸特性を要求される部材、殊に
加熱炉内のスキッドボタン等の鋼材支持部材として有用
であり、その耐久性の向上、メンテナンスの軽減、操炉
効率の向上等を諸効果をもたらす。
【図面の簡単な説明】
第1図は複合焼結合金ブロックの例を示す断面図、第2
図は複合焼結合金ブロックと耐熱鋼ケーシングからなる
耐熱部材の例を示す断面図、第3図は加熱炉内鋼材支持
部材の例を示す断面図である。 1:複合焼結合金ブロック、2:耐熱鋼ケーシング、10:ス
キッドボタン、20:ビーム(スキッドパイプ)
フロントページの続き (72)発明者 篠崎 斌 大阪府枚方市中宮大池1丁目1番1号 久 保田鉄工株式会社枚方製造所内 (72)発明者 蘭 裕幸 大阪府枚方市中宮大池1丁目1番1号 久 保田鉄工株式会社枚方製造所内 (56)参考文献 特開 昭61−261416(JP,A) 特開 昭61−221303(JP,A) 特公 昭49−40761(JP,B1)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】Fe5〜50重量%を含有するFe−Cr合金から
    なる基地金属中に、5〜80重量%の希土類酸化物粒子が
    均一に分散した混合組織を有する焼結体であることを特
    徴とする複合焼結合金。
  2. 【請求項2】加熱炉内の被加熱鋼材を支持する鋼材支持
    部材において、少なくとも被加熱鋼材と接触する頂部側
    が、請求項1に記載の複合焼結合金からなることを特徴
    とする加熱炉内鋼材支持部材。
  3. 【請求項3】Fe5〜50重量%を含有するFe−Cr合金から
    なる基地金属中に、5〜80重量%の希土類酸化物粒子が
    均一に分散した混合組織を有する焼結体である複合焼結
    合金ブロックと、上記複合焼結合金ブロックの頂面を除
    き少なくとも胴部周囲を被包する耐熱鋼ケーシングとを
    有し、上記複合焼結合金ブロックと耐熱鋼ケーシングの
    互いの当接界面が固相接合されている熱間静水圧加圧焼
    結体であることを特徴とする耐熱部材。
  4. 【請求項4】請求項3に記載の耐熱部材からなり、その
    複合焼結合金ブロックの頂面を被加熱鋼材支持面とする
    加熱炉用被加熱鋼材支持部材。
JP1080871A 1989-03-30 1989-03-30 複合焼結合金、耐熱部材および加熱炉内鋼材支持部材 Expired - Lifetime JPH0832942B2 (ja)

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