JPH08329459A - 磁気記録媒体の製造方法 - Google Patents

磁気記録媒体の製造方法

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JPH08329459A
JPH08329459A JP15984195A JP15984195A JPH08329459A JP H08329459 A JPH08329459 A JP H08329459A JP 15984195 A JP15984195 A JP 15984195A JP 15984195 A JP15984195 A JP 15984195A JP H08329459 A JPH08329459 A JP H08329459A
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magnetic
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heat treatment
thickness
magnetic layer
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JP15984195A
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Yuichi Maeda
裕一 前田
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 塗布型の磁気記録媒体を製造するに際し、非
磁性支持体の厚さを9〜11μmに、表面平坦化処理後の
磁性層の厚さを 2.5〜3.0 μmに夫々設定し、長さ方向
のヤング率が 600Kg/mm2以上の非磁性支持体を用い、加
熱処理の処理温度を60〜70℃、処理時間を18〜25時間と
し、前記非磁性支持体及び少なくとも前記磁性層からな
る積層体に、 5.0〜6.5Kg/mの張力を加えた状態で前記
加熱処理を施す。 【効果】 単位容積当たりの記録容量を大きくするため
に磁気記録媒体の厚さを小さくしても、磁性層中の結合
剤と硬化剤との架橋反応が確実になされて機械的強度が
増大すると共に、上記張力により、加熱処理前に蓄積さ
れた残留応力が緩和され、磁気記録媒体の経時寸法変化
が小さくなり、高密度記録時の再生が良好になされる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、磁気記録媒体の製造方
法に関し、例えば塗布型の磁気記録媒体の製造に好適
な、磁気記録媒体の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】磁気テープやフロッピーディスク等の磁
気記録媒体としては、非磁性支持体上に、磁性粉末、結
合剤樹脂、硬化剤、各種添加剤からなる磁性層が形成さ
れたいわゆる塗布型の磁気記録媒体が、生産性、汎用性
に優れることから主流を占めている。
【0003】上記塗布型の磁気テープを製造するには、
先ず、磁性粉末、結合剤樹脂、硬化剤等の磁性層を構成
する各材料を、有機溶剤と共に混合、分散して磁性塗料
を調整する。そして、この磁性塗料を、連続走行するシ
ート状の非磁性支持体に塗布してから温熱乾燥処理を施
し、更に磁性層表面の平坦化処理(カレンダ処理)を施
してから巻き取り、この状態で次に磁性層に加熱硬化処
理を施す。この処理後にこのシート状磁気記録媒体を繰
り出しながらこれを所定の幅に裁断して磁気テープとす
る。
【0004】上記加熱硬化処理は、磁性層中の結合剤樹
脂と硬化剤との架橋反応を促進して磁性層の硬化を確実
ならしめることと、加熱硬化処理工程以前にシート状の
磁気記録媒体中に蓄積された残留応力を緩和させること
とを目的としている。
【0005】そして、上記加熱硬化処理は、製造時の生
産効率と加熱硬化処理による効果とを考慮して加熱温度
を60〜70℃、加熱時間を20時間以下、処理回数を1回と
し、加熱硬化処理後のシート状の磁気記録媒体の形状
(例えば巻き取り時の走行中における蛇行による側縁部
の伸び)を考慮して上記巻き取り時の巻きテンションを
8Kg/m以上としている。
【0006】ところが、巻きテンションを8Kg/m以上と
して加熱硬化処理を行うと、前記架橋反応は充分になさ
れ、シート状の磁気記録媒体の形状も許容範囲内に充分
保たれるのであるが、上記のテンションの高さ故に、磁
気シート中に蓄積された残留応力を充分には緩和させる
ことができない。この残留応力は、完成した磁気テープ
において寸法の経時変化を引き起こす最大の原因とな
り、テープ長さ方向において、初期長さの約 0.1%以上
にも及ぶ寸法変化を起こしてしまう。
【0007】特にビデオ用磁気テープにあっては、記録
トラックが長さ方向に対して所定のトラック角度だけ傾
斜しており、磁気テープに上記のような寸法の経時変化
が生ずると、記録トラックと再生時の磁気ヘッドがトレ
ースする位置とにずれが生じ、良好な信号再生がなされ
ないという不都合が生ずる。
【0008】特に、近年では、ディジタル記録方式の実
用化が進み、これに伴って単位時間当たりの記録容量が
増大してきている。このため、磁気テープを薄くして磁
気テープ単位体積当たりの記録容量を増大させる方法が
広く採られている。然し、一般に、磁気テープが薄くな
るに従って磁気シート製造工程中で磁気シートが受ける
外力に対する抵抗力が減少していき、これにより磁気シ
ート中に蓄積される残留応力が増大し、寸法の経時変化
量も増大する。
【0009】ディジタルベータカムフォーマットの記録
方式を例に挙げると、トラック幅が20μmであり、トラ
ック幅が非常に狭くなるので、磁気テープに生ずる寸法
変化が絶対値で0.02%以下でないと良好な信号再生を行
うことができない。このため、前述のような寸法の経時
変化が大きい磁気テープでは、ディジタルベータカムフ
ォーマットの記録方式には実用的な使用は困難となる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の事情
に鑑みてなされたものであって、磁気記録媒体の厚さを
或る程度小さくしても、磁気記録媒体中に残留する応力
を小さく抑えられて寸法の経時変化が小さく、ディジタ
ル記録方式に適用しても良好な信号再生を行うことので
きる磁気記録媒体の製造方法を提供することを目的とし
ている。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明者が鋭意検討を重ねた結果、使用する非磁性
支持体の厚さ、その長さ方向のヤング率、磁性層の厚
さ、加熱処理時の張力並びに加熱処理における加熱温度
及び加熱時間を特定の限定された範囲内にすることによ
り、意外にも、磁気記録媒体の長さ方向の寸法の経時変
化率を小さくでき、ディジタル記録方式に適用しても良
好な信号再生が可能な磁気記録媒体が得られることを見
出した。本発明は上記の知見によってなされたものであ
る。
【0012】即ち、本発明は、非磁性支持体上に少なく
とも磁性層を形成する工程と、この磁性層に表面平坦化
処理を施す工程と、しかる後に加熱処理を施す工程とを
有する、磁気記録媒体の製造方法において、前記非磁性
支持体の厚さを9〜11μmに、前記表面平坦化処理後の
前記磁性層の厚さを 2.5〜3.0 μmに夫々設定し、前記
非磁性支持体の走行方向でのヤング率を 600Kg/mm2以上
とし、前記加熱処理の処理温度を60〜70℃、処理時間を
18〜25時間とし、5.0 〜6.5Kg/m の張力を加えた状態で
前記加熱処理を施すことを特徴とする、磁気記録媒体の
製造方法に係るものである。
【0013】なお、上記加熱処理は、2回以上に分けて
行い、その夫々の処理時間を18〜25時間とするのが、前
記架橋反応を確実ならしめる上で有効である。然し、加
熱処理を上記の条件の範囲内で行えば、1回の加熱処理
でも磁気記録媒体中の残留応力を低く抑えることがで
き、経時寸法変化率を絶対値で例えば0.02%以下と小さ
くすることが可能である。
【0014】本発明は、少なくとも磁性粉末、結合剤及
び硬化剤からなる磁性塗料を非磁性支持体に塗布し、こ
の塗布によって形成された塗布層を乾燥して磁性層を形
成する、塗布型の磁気記録媒体の製造方法に好適であ
る。
【0015】本発明において、少なくとも磁性粉末、結
合剤及び硬化剤からなる磁性塗料を非磁性支持体に塗布
し、この塗布によって形成された塗布層を乾燥及び表面
平坦化処理して磁性層を形成する工程を前記非磁性支持
体の走行下で行い、前記表面平坦化処理後に巻き取り、
この巻き取り状態で張力を加えながら加熱処理をして前
記磁性層の熱硬化処理を行うのが望ましい。
【0016】上記において、フィルム状の非磁性支持体
を用いるのが望ましい。
【0017】
【実施例】以下、本発明の実施例を説明する。この実施
例は、磁気テープの製造に本発明を適用した例である。
【0018】ビデオやオーディオに使用される磁気テー
プは、未塗布のシート状ベースフィルムに磁性層材料を
塗布、乾燥して磁性層を形成し、幅広で長尺のシート状
磁気記録媒体に加工後に巻き取られ、その後に加熱処理
が施され、次に一定の幅に裁断されて巻き取られ、完成
する。
【0019】図7は、上記塗布及び乾燥の工程を示す磁
性材塗布装置を含む装置全体の概略正面図である。
【0020】ハブ20に巻回された未塗布のベースフィル
ム12Aは、ガイドローラ21、21、21に案内されて適度の
張力を付与されながら搬送され、ガイドローラ22、バッ
クアップローラ23を経由し、バックアップローラ23とグ
ラビアローラ28とに挟まれて磁性塗料35を塗布される。
磁性塗料の塗布は、塗料槽34に満たした磁性塗料35に一
部を浸しながら回転し、余分な塗料はドクターブレード
27で払拭したグラビアローラ28によってベースフィルム
12Aの片面に塗布される。
【0021】磁性塗料を塗布されたベースフィルム12B
は、ガイドローラ29、30を経由し、乾燥炉15を通って磁
性塗料が熱風により乾燥されてシート状磁気記録媒体12
Cとなり、多数のローラ32からなるカレンダ部31を通っ
て磁性層が平坦化され、ハブ33に巻回される。ハブ33に
巻回されたシート状磁気記録媒体12Cは、次の工程で加
熱処理を施され、次に繰り出されて所定の幅に裁断され
て磁気テープとなり、再び巻回されてパンケーキとな
る。磁気テープ製造における加熱処理迄の工程を、図8
にプロセスフロー図で示す。そして、パンケーキから繰
り出された磁気テープは、所定長さに切断されると共に
両端にリーダテープを接合され、リールに巻回される。
【0022】図9は、磁気テープの拡大断面図である。
磁気テープ1は、ベースフィルム2上に磁性層3が被着
して構成される。
【0023】磁性塗料に配合される磁性粉末、結合剤、
硬化剤、有機溶剤は、従来公知のもののいずれもが使用
可能である。また、ベースフィルムの材料としては、ヤ
ング率が 600Kg/mm2であること以外は、従来公知のもの
のいずれもが使用可能であり、特に限定する必要はな
い。
【0024】例えば、磁性粉末としては、γ−Fe2
3 、Fe2 3 、コバルト被着γ−Fe2 3 等の強磁
性酸化鉄系粒子、強磁性二酸化クロム系粒子、Fe、C
o、Ni等の金属やこれらを含んだ合金からなる強磁性
金属系粒子、六角板状の六方晶フェライト微粒子等が例
示される。
【0025】結合剤としては、塩化ビニル、酢酸ビニ
ル、ビニルアルコール、塩化ビニリデン、アクリル酸エ
ステル、スチレン、ブタジエン、アクリロニトリル等の
重合体、或いはこれらの2種以上を組み合わせた共重合
体のほか、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂等が例示さ
れる。
【0026】また、特に磁性粉末をより良好に分散させ
る観点から、スルホン酸金属塩を含んだ樹脂或いはスル
ホン酸金属塩を含んだ樹脂と他の樹脂との複合樹脂等を
用いることが望ましい。
【0027】有機溶剤としては、エーテル類、エステル
類、ケトン類、芳香族炭化水素、脂肪族炭化水素、塩素
化炭化水素等、通常、磁性塗料の分散に用いられている
ものが使用できる。
【0028】また、磁性塗料には、前記磁性粉末、結合
剤の他、添加剤として分散剤、帯電防止剤、防錆剤等を
添加するようにしても良い。これら添加剤としても通常
用いられているものが何れも使用可能である。
【0029】磁性塗料を塗布するベースフィルムとして
は、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン−2,
6−ナフタレート等のポリエステル類、ポリプロピレン
等のポリオレフィン類、セルローストリアセテート、セ
ルロースダイアセテート等のセルロース誘導体、ポリア
ミド、ポリカーボネート等のプラスチックが挙げられ
る。これら非磁性支持体の表面には、磁性層の接着性を
向上させるために、中間層、或いは下塗り層(図9に仮
想線で示す4)を設けても良い。
【0030】また、ベースフィルムの磁性層を形成した
側と反対側の面に、磁気テープの走行性向上の為に、バ
ックコート層(図9に仮想線で示す5)を形成したり、
磁性層上に更に潤滑剤、防錆剤等よりなるトップコート
層(図9に仮想線で示す6)を形成するようにしても良
い。
【0031】バックコート層に使用する非磁性粉末、結
合剤、トップコート層に使用する潤滑剤、防錆剤には、
従来公知の材料を使用することができる。
【0032】次に、本実施例の具体例を比較例と対比し
ながら行った実験について説明する。
【0033】下記表1に示す配合比で磁性塗料組成物を
調合した。
【0034】
【0035】<実施例>上記の組成物をプラネタリーミ
キサーで2時間混合後、2時間プレミキサーで混合し、
更にサンドグラインドミルで4時間混合する。次いで、
この磁性塗料を、硬化剤(日本ポリウレタン工業社製、
コロネートL)を4重量部添加した後、ポリエステルベ
ースフィルム(2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフ
ィルム)に塗布、乾燥し、カレンダ処理を行った。この
後、加熱処理を行い、1/2インチ幅に裁断して磁気テ
ープ(実施例1〜実施例26)を作製した。
【0036】なお、ポリエステルフィルムの厚み、長手
方向のヤング率、磁性層のカレンダ処理後の厚み、巻き
取り時のテンション及び加熱処理の処理時間は、下記表
2、表3に示すように所定の範囲内(ポリエステルベー
スフィルム:厚み9〜11μm、長手方向のヤング率:60
0Kg/mm2 以上、磁性層のカレンダ処理後の厚み:2.5〜
3.0 μm、加熱処理時間:18〜20時間、上記テンショ
ン:18〜25Kg/m)で変化させた。なお、加熱処理回数は
総て1回としている。
【0037】
【0038】
【0039】
【0040】
【0041】
【0042】
【0043】ベースフィルムの長さ方向のヤング率は、
ベースフィルムの製造条件によって変化させた。また、
巻き取り時のテンションは、カレンダ処理機の巻取部の
調整によって変化させた。
【0044】<比較例>ポリエステルベースフィルムの
厚み、長手方向のヤング率、磁性層のカレンダ処理条
件、加熱処理条件を、下記表4、表5に示すようにいず
れかを前述の所定の範囲外で変化させたこと以外は実施
例におけると同様にして磁気テープ(比較例1〜比較例
30)を作製した。
【0045】作製された磁気テープについては、長手方
向の経時寸法変化率を測定した。なお、長手方向の経時
寸法変化率の測定には、ベータカムVTR(ソニー社
製、商品名BVW−75)を用いた。その結果を、ポリエ
ステルベースフィルムの厚み、長手方向のヤング率、磁
性層のカレンダ処理後の厚み、加熱処理条件と併せて表
2〜表5に示す。
【0046】
【0047】
【0048】
【0049】
【0050】
【0051】
【0052】
【0053】表2の実施例1〜14のデータと表4の比較
例1〜13のデータとから、図1〜図6のグラフが作成さ
れる。
【0054】これらのグラフから、ベースフィルムの厚
さを9〜11μmに、磁性層の厚さを2.5 〜3.0 μmに夫
々設定した場合、ベースフィルムの長さ方向のヤング率
を 600Kg/mm2以上とし、加熱処理の処理温度を60〜70
℃、処理時間を18〜25時間とし、この加熱処理時に被処
理物に加えるテンションを 5.0〜6.5Kg/m とすることに
よって、磁気テープの経時寸法変化率を絶対値で0.02%
以下にすることができることが裏付けられる。
【0055】また、実施例1〜14のデータ及び比較例1
〜13のデータに、更に表3の実施例15〜26のデータ及び
表5の比較例14〜30のデータを併せて考察すると、次の
ことが理解できる。
【0056】ベースフィルムの厚さが9μm未満では、
ベースフィルムに生ずる残留応力が大きくなり過ぎ、他
の条件に関係なく残留応力を充分には低下しきれず、磁
気テープの経時寸法変化率が絶対値で0.02%を越えるよ
うになる。ベースフィルムの厚さが9μm以上で、残留
応力を低下でき、磁気テープの経時寸法変化率を絶対値
で0.02%以下にすることが可能である。
【0057】他方、ベースフィルムの厚さが13μm以上
になると、そのヤング率に関係なく上記経時寸法変化率
が絶対値で0.02%以下となるが、ベースフィルムの厚さ
が11μmを越えると、所定容積当たりの磁気記録媒体の
長さが短くなり、記録容量が不充分になる。
【0058】表面平坦化処理後の磁性層の厚さが 2.5μ
m未満であると、磁性層中に生ずる残留応力が大きくな
り過ぎ、他の条件に関係なく残留応力を充分には低下し
きれず、磁気テープの経時寸法変化率が絶対値で0.02%
を越えるようになる。
【0059】他方、磁性層の厚さが 2.5μm以上で上記
経時寸法変化率を絶対値で0.02%以下とすることができ
るが、磁性層の厚さが 3.0μmを越えると、ベースフィ
ルムの厚さとのバランスが悪くなり、可撓性が悪くなっ
て不都合である。
【0060】ベースフィルムのヤング率が 600Kg/mm2
満では、その機械的強度が不足して残留応力が増大し、
この大きな残留応力を充分には低下しきれなくなり、他
の条件に関係なく磁気テープの経時寸法変化率が絶対値
で0.02%を越えるようになる。上記ヤング率が 600Kg/m
m2以上で上記経時寸法変化率を絶対値で0.02%以下とす
ることが可能になる。
【0061】加熱処理の温度が60℃よりも低いと、前記
架橋反応が充分には進行せず、磁性層の機械的強度が不
足し、また磁性層中の残留応力が充分には低下せず、磁
気テープの経時寸法変化率が絶対値で0.02%を越えるよ
うになる。加熱処理の温度が70℃を越えると、シート状
磁気記録媒体の形状が悪くなり、その結果、磁気テープ
を実用に供することが非常に困難になる。加熱処理の温
度を60〜70℃とすることにより、磁気テープの経時寸法
変化率を絶対値で0.02%以下とすることができる。
【0062】加熱処理の時間が18時間未満では、前記架
橋反応が充分には進行せず、磁性層の機械的強度が不足
して磁気テープを実用に供するのに充分な耐久性が得ら
れなくなり、また、磁気テープ中の残留応力が充分には
緩和されず、磁気テープの経時寸法変化率が絶対値で0.
02%を越えるようになる。加熱処理の時間が25時間を越
えると、前記架橋反応による結合剤と硬化剤との結合が
一部破壊し、磁性層の機械的強度が低下して磁気テープ
の経時寸法変化率が絶対値で0.02%を越えるようにな
る。加熱処理の時間を18〜25時間とすることにより、上
記の経時寸法変化率を絶対値で0.02%以下とすることが
可能になる。
【0063】加熱処理時の張力が 5.0Kg/m未満では、ベ
ースフィルムのヤング率を大きくしてもシート状磁気記
録媒体の形状が悪化し、磁気テープの経時寸法変化率が
絶対値で0.02%を越えるようになる。また、上記張力が
6.5Kg/mを越えると、この強い張力によってシート状磁
気記録媒体に新たに残留応力か発生し、その結果、磁気
テープの経時寸法変化率が絶対値で0.02%を越えるよう
になる。上記張力を 5.0〜6.5Kg/m にすることにより、
磁気テープの経時寸法変化率を絶対値で0.02%以下とす
ることが可能になる。
【0064】なお、上記の経時寸法変化率は、磁気テー
プ長さ方向の経時寸法変化率を指しており、負の値をと
る。これに対し、幅方向の経時寸法変化率は、正の値と
なり、絶対値で長さ方向の経時寸法変化率の約1/2に
なる。長さ方向の経時寸法変化率を絶対値で0.02%以下
に抑えれば、これに応じて幅方向の経時寸法変化率は小
さくなり、記録信号再生に支障をきたすことはない。
【0065】上記の実施例は1/2インチ幅のビデオ用
磁気テープについての例であるが、本発明は、8mmビデ
オ用や各種オーディオ用磁気テープの製造、更には例え
ばフロッピーディスクのような広幅で長尺のシート状磁
気記録媒体から打抜きによって製造される磁気記録媒体
の製造にも同様に適用可能である。
【0066】
【発明の作用効果】本発明は、非磁性支持体の厚さを9
〜11μmに、表面平坦化処理後の磁性層の厚さを 2.5〜
3.0 μmに夫々設定して磁気記録媒体の単位容積当たり
の記録容量を大きくしており、磁気記録媒体の厚さを上
記のように小さくしているにも拘らず、次の効果が奏せ
られる。
【0067】非磁性支持体の長さ方向のヤング率を 600
Kg/mm2以上としてその機械的強度を増大させること、加
熱処理の処理温度を60〜70℃、処理時間を18〜25時間と
することにより、磁性層中の結合剤と硬化剤との架橋反
応を確実ならしめて磁性層の機械的強度を増大させるこ
と、上記加熱処理とこの加熱処理時に被処理物に 5.0〜
6.0Kg/m の張力を加えることにより、この加熱処理前に
被処理物に蓄積された残留応力を充分に緩和することと
の相互作用により、磁気記録媒体の寸法の経時変化率を
極めて小さい値にすることができる。その結果、記録ト
ラックに対する再生時の磁気ヘッドのトレース位置のず
れが小さくなり、高密度記録時の良好な再生が保証され
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例及び比較例によるベースフィル
ムの厚さと磁気テープの経時寸法変化率との関係を示す
グラフである。
【図2】同磁性層の厚さと磁気テープの経時寸法変化率
との関係を示すグラフである。
【図3】同ベースフィルムのヤング率と磁気テープの経
時寸法変化率との関係を示すグラフである。
【図4】同加熱処理の処理温度と磁気テープの経時寸法
変化率との関係を示すグラフである。
【図5】同加熱処理の処理時間と磁気テープの経時寸法
変化率との関係を示すグラフである。
【図6】同加熱処理時に加えるテンションと磁気テープ
の経時寸法変化率との関係を示すグラフである。
【図7】本発明の実施例による磁気テープ製造における
磁性塗料塗布からカレンダ処理に至る装置の概略正面図
である。
【図8】同磁気テープ製造における加熱処理迄の工程を
示すプロセスフロー図である。
【図9】同磁気テープの拡大断面図である。
【符号の説明】
1・・・磁気テープ 2、12A・・・ベースフィルム 3・・・磁性層 15・・・乾燥炉 20、33・・・ハブ 21、22、29、30・・・ガイドローラ 23・・・バックアップロール 27・・・ドクターブレード 28・・・グラビアロール 31・・・カレンダ部 32・・・ローラ 34・・・塗料槽 35・・・磁性塗料

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 非磁性支持体上に少なくとも磁性層を形
    成する工程と、この磁性層に表面平坦化処理を施す工程
    と、しかる後に加熱処理を施す工程とを有する、磁気記
    録媒体の製造方法において、 前記非磁性支持体の厚さを9〜11μmに、前記表面平坦
    化処理後の前記磁性層の厚さを 2.5〜3.0 μmに夫々設
    定し、 前記非磁性支持体の走行方向でのヤング率を 600Kg/mm2
    以上とし、 前記加熱処理の処理温度を60〜70℃、処理時間を18〜25
    時間とし、 5.0 〜6.5Kg/m の張力を加えた状態で前記加熱処理を施
    すことを特徴とする、磁気記録媒体の製造方法。
  2. 【請求項2】 少なくとも磁性粉末、結合剤及び硬化剤
    からなる磁性塗料を非磁性支持体に塗布し、この塗布に
    よって形成された塗布層を乾燥及び表面平坦化処理して
    磁性層を形成する工程を前記非磁性支持体の走行下で行
    い、前記表面平坦化処理後に巻き取り、この巻き取り状
    態で張力を加えながら加熱処理をして前記磁性層の熱硬
    化処理を行う、請求項1に記載された、磁気記録媒体の
    製造方法。
  3. 【請求項3】 フィルム状の非磁性支持体を用いる、請
    求項2に記載された、磁気記録媒体の製造方法。
JP15984195A 1995-06-02 1995-06-02 磁気記録媒体の製造方法 Pending JPH08329459A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6635338B1 (en) 2000-09-20 2003-10-21 Fuji Photo Film Co., Ltd. Magnetic recording tape and method for manufacturing the same

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US6635338B1 (en) 2000-09-20 2003-10-21 Fuji Photo Film Co., Ltd. Magnetic recording tape and method for manufacturing the same

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