JPH08337601A - 成形性の高い酢酸セルロースおよびその製造法 - Google Patents

成形性の高い酢酸セルロースおよびその製造法

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JPH08337601A
JPH08337601A JP6260296A JP6260296A JPH08337601A JP H08337601 A JPH08337601 A JP H08337601A JP 6260296 A JP6260296 A JP 6260296A JP 6260296 A JP6260296 A JP 6260296A JP H08337601 A JPH08337601 A JP H08337601A
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俊紀 岡野
Hiroki Taniguchi
寛樹 谷口
Atsunobu Kiyose
篤信 清瀬
Shu Shimamoto
周 島本
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 平均重合度が高いにも拘らず、溶液粘度が小
さく、成形性の高い酢酸セルロースを得る。 【解決手段】 酢酸セルロース(平均酢化度59.0〜62.5
%のCTAなど)の低分子量成分を洗浄溶媒で溶出さ
せ、分子量分布Mw/Mn1〜1.7 の酢酸セルロースを
製造する。洗浄溶媒には、酢酸セルロースを膨潤又は部
分的に溶解する溶媒、例えば、酢酸セルロースの 0.1〜
30重量%を溶解する溶媒が使用できる。このような溶媒
には、例えば、溶解度パラメーターδ7〜12.5の溶媒
(ケトン類、エーテル類、有機酸、エステル類など)が
含まれる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、フィルムなどへの
成形性の高い酢酸セルロース(特に三酢酸セルロース)
及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般的に酢酸セルロースは、セルロース
を出発原料にして、無水酢酸を用いてエステル化されて
得られる半合成高分子である。現在、市販されている酢
酸セルロースは主に酢化度によって大きく2つのものに
分けられる。1つは酢化度が59%以上の三酢酸セルロー
ス(以下CTA)、もう1つは二酢酸セルロースである
が、その範囲は広く、酢化度で50〜59%ぐらいのものを
二酢酸セルロース(CDA)と称している。それは、一
方ではアセトンに可溶な酢酸セルロースという言い方も
できる。
【0003】酢酸セルロース、特にCTAは、優れた物
性、特に易加工性と高い光学的性質を有しているため、
プラスチック、繊維、フィルム(例えば、写真用フィル
ムなど)などの分野において長年にわたり利用されてい
る。また、酢酸セルロースは生分解性などを有するた
め、近年では、地球環境の観点からも脚光を浴びてい
る。
【0004】CTAなどの酢酸セルロース成形品は、通
常、溶媒に溶解した酢酸セルロース溶液を、所望の形態
に流動させた後、溶媒を蒸発などにより除去することに
より得られる(特公昭45-9074 号公報、特公昭49-4554
号公報、特公昭49-5614 号公報等)。
【0005】一方、酢酸セルロースの用途の拡大に伴っ
て、加工技術の高速化が要求されているとともに、高速
成形、高速紡糸、成形品の高速処理が試みられている。
例えば、フィルムの製造においては、酢酸セルロース溶
液を高速で流延し、フィルム成形することが検討されて
いる。このような高速化に対応して成形性を向上させる
ためには、酢酸セルロースの濃厚な溶液粘度を小さくす
ることが考えられる。濃厚溶液の粘度を低下させるため
には、一般に、酢酸セルロースの平均重合度を低下させ
ることが行われている。しかし、重合度の小さな酢酸セ
ルロースを用いると、成形品の力学強度が低下する
(「糸の物理機械的性質に対するCTAの重合度の影
響」, Krim Volokna, 1985, No.3, p46〜47など)。)
特に、酢化度の高い酢酸セルロース、中でもCTAにお
いては、高い重合度を維持しつつ、溶液粘度を低下させ
ることが困難である。
【0006】さらに、一般に酢酸セルロースの成形品は
堅く、脆いということがあり、それは酢化度が高くなれ
ばなるほど顕著になる。一高分子材料の物性はその結晶
性に依存するところが大きい。すなわち、結晶性の高い
ものは、強度は出るが、柔らかさ、具体的には伸度が低
くなり脆くなる。CTAも例外ではなく、その構造の均
一性に起因して結晶性が高い。すなわち酢酸セルロース
の場合、その酢化度が高くなれば結晶性は高くなる。ま
た、一般に分子量の小さいものが核となって結晶を形成
する。そこでCTA、CDAを用いる場合には可塑剤を
添加して成形品にやわらかさを付与する処置がなされる
のが一般的である。たとえば、ドライバーの柄などに用
いられるアセテートプラスチックなどには、ジエチルフ
タレートなどフタル酸系の可塑剤を用いることが多い。
また、酢酸セルロース、特にCTAの場合、その優れた
透明性から各種フィルム素材としての用途があるが、フ
ィルムが堅く、脆いという欠点があり、その物性的な欠
点を補うため、やはりここでも可塑剤が用いられること
が多い。可塑剤等の成分を添加することは、成形時のブ
リードアウトによる完成品の収率悪化を伴うだけでな
く、経済的にも不利である。そこで、CTAの性能を有
しつつ、可塑剤を少量使用することにより、優れた物性
を有するフィルムが得られる素材の開発が望まれてい
た。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、分子量及び重合度が高いにも拘らず、溶液粘度の小
さな成形性に優れる酢酸セルロースを提供することにあ
る。
【0008】本発明の他の目的は、平均重合度及び平均
置換度が高いにも拘らず、溶媒に対する溶解性及び成形
性の高い酢酸セルロースを提供することにある。
【0009】本発明のさらに他の目的は、溶液粘度が小
さな酢酸セルロース溶液を用い、加工速度が大きな成形
法により、耐湿性、寸法精度の高い成形品を得る上で有
用な酢酸セルロースを提供することにある。
【0010】本発明の別の目的は、前記の如き優れた特
性を有する酢酸セルロースの製造方法を提供することに
ある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者らは前記目的を
達成するため鋭意検討の結果、(1)CTAなどの酢酸
セルロースを溶媒で処理し、低分子量成分を溶出する
と、酢酸セルロースの分子量分布の指標Mw/Mnが狭
くなること、(2)低分子量成分の除去により、分子量
が高いにも拘らず、Mw/Mnが特定の範囲では、濃厚
溶液の粘度が有意に小さくなり、成形性を改良できるこ
と、(3)素材の結晶性を低くすること、すなわち、結
晶形成の核となる低分子量物を取り除くことにより、成
形品の物性、特にフィルム強度が向上し、しなやかさが
増すことを見いだし、本発明を完成した。
【0012】すなわち、本発明の酢酸セルロースは、ゲ
ルパーミエーションクロマトグラフィーによる分子量分
布Mw/Mn1〜1.7 を有しており、成形性が高い。こ
のような酢酸セルロースには、例えば、平均酢化度が52
〜62.5%であり、分子量分布Mw/Mnが1.2 〜1.7 程
度の酢酸セルロース、さらには、アセトン抽出分が5%
以下で、粘度平均重合度(DP)が 290以上であり、かつ
粘度平均重合度(DP)に対する落球粘度法による濃厚溶
液粘度(η)が下記の式(1) で表されることを特徴とす
る酢酸セルロース、特にCTAが含まれる。 2.814×ln(DP)-11.753 ≦ln(η)≦7.28×ln(DP)-37.059 (1) このような酢酸セルロースは、酢酸セルロースの低分子
量成分を溶出する溶媒を用いて、酢酸セルロースを洗浄
することにより得ることができる。洗浄溶媒には、酢酸
セルロースを膨潤又は部分的に溶解する溶媒、例えば、
温度25℃、固形分濃度5重量%で酢酸セルロースを分散
させたとき、酢酸セルロースの 0.1〜30重量%を溶解す
る溶媒などが含まれる。洗浄溶媒としては、ケトン類、
エーテル類、有機酸及びエステル類などが例示できる。
このような溶媒の溶解度パラメーターδは7〜12.5程度
である場合が多い。
【0013】
【発明の実施の形態】以下に、本発明を詳細に説明す
る。酢酸セルロースは、セルロースの酢酸エステル(酢
酸セルロース)であるのが好ましいものの、酢酸エステ
ルを主成分とする限り、他の有機酸との混酸エステル
〔例えば、炭素数3又は4程度の脂肪族有機酸とのエス
テル(例えば、酢酸セルロースプロピオネート、酢酸セ
ルロースブチレートなど)、酢酸セルロースフタレート
など〕、無機酸との混酸エステル(例えば、硝酸酢酸セ
ルロースなど)であってもよい。
【0014】本発明の酢酸セルロースは、ゲルパーミエ
ーションクロマトグラフィーによる分子量分布Mw/M
n(Mwは重量平均分子量、Mnは数平均分子量を示
す)が狭いという特色がある。すなわち、本発明の酢酸
セルロースのMw/Mnは、1〜1.7(例えば、 1.2〜1.
7)、好ましくは 1.3〜1.65、さらに好ましくは 1.4〜1.
65程度であり、 1.3〜1.6 程度である場合が多い。分子
量分布Mw/Mnが前記範囲の上限を外れると、酢酸セ
ルロース溶液の粘度が大きくなり、流延法などによる成
形性(特に、高速での成形加工性)が低下する。Mw/
Mnの下限が1.0に近づく程溶液粘度は低下するもの
の、成形品の強度を損なうためMw/Mnは1を超える
範囲が好ましい。
【0015】酢酸セルロースの重量平均分子量は、特に
制限されず、用途に応じて選択でき、例えば、1×104
〜 100×104 、好ましくは5×104 〜75×104 、さらに
好ましくは10×104 〜50×104 程度である。
【0016】さらに、本発明の酢酸セルロースは、低分
子量成分が除去されているため、従来の酢酸セルロース
に比べて、分子量及び重合度が高くても、濃厚溶液の粘
度が小さいという特色がある。この理由は定かではない
が、高分子の溶液における見掛け粘度は、高分子量物が
支配的に働くことが考えられ、本発明の場合、平均分子
量は高くなるが、高分子量物の量は変化しないことによ
るものと推定できる。そのため、酢酸セルロースの平均
重合度は成形品の機械的特性などを損なわない範囲で選
択でき、酢酸セルロース(特にCTA)の粘度平均重合
度(DP)は、例えば、好ましくは 290以上(例えば、 2
90〜400)、さらに好ましくは 250〜350(例えば、 300〜
350)程度であるのが好ましい。酢酸セルロースの粘度平
均重合度が 100未満であると成形品の力学的特性が低下
し易い。
【0017】酢酸セルロースの酢化度(結合酢酸%)
は、52〜62.5%の範囲から選択できる。好ましい酢酸セ
ルロースの酢化度は、59%以上(例えば、59.0〜62.5
%)、特に59〜62%(例えば、60〜61.5%) 程度であ
る。なお、酢化度が小さい場合には、吸湿性が増大し、
寸法安定性が低下しやすい。そのため、特に好ましい酢
酸セルロースには、酢化度の高い酢酸セルロース、例え
ば、CDA及びCTA、特にCTAが含まれる。
【0018】このような酢酸セルロースのうち、下記の
特性を有するCTAは、耐湿性及び寸法安定性が高いと
ともに、酢化度が高いにも拘らず、溶媒に対する溶解性
が高く、溶液の低粘度化が可能であるため、成形性が高
い。 分子量分布(Mw/Mn): 1.3〜1.65、特に 1.4〜1.
65 重量平均分子量(Mw,×104):5〜100 、特に10〜50 酢化度:59.0〜62.5%、特に59〜62%(例えば60〜62
%)。
【0019】前記のように本発明の酢酸セルロースは、
酢化度が高くても溶媒に対する溶解性が高いため、溶液
中の酢酸セルロース含有量、酢酸セルロース溶液の粘度
は、用途に応じて選択できる。なお、酢酸セルロースの
溶液粘度は、高速成形性、特に流延法や紡糸法における
高速成形性の尺度となり得る。すなわち、溶液粘度の低
い酢酸セルロースは、高速での流延塗布や紡糸を可能に
するとともに、表面が短時間内に平滑化する(すなわ
ち、レベリング性が高い)ので、高速で成形しても成形
性が高く、成形品の生産性を向上できる。酢酸セルロー
スの溶液粘度は、高速での成形性を損なわない範囲で選
択でき、例えば、酢酸セルロース13重量%及びトリフェ
ニルフォスフェート2重量%を含む15%溶液粘度は、下
記の落球粘度法1により、20〜70秒、好ましくは30〜65
秒程度である。
【0020】落球粘度法1 CTAなどの酢酸セルロース42.7重量部を、可塑剤とし
てのトリフェニルフォスフェート 6.8重量部(酢酸セル
ロースに対して16重量%)と、混合溶媒〔n−ブタノー
ル/メタノール/ジクロロメタン=3/15/82(重量
比)〕280.5 重量部に溶解し、トリフェニルフォスフェ
ートを含めた固形分15重量%の酢酸セルロース溶液を調
製する。この溶液をガラス管(直径2.53cm、長さ31.9c
m、標線間距離9.93cm) に注入し、25℃で溶液中に所定
の鋼球(直径3.20mm、ステンレス製、比重7.87g/cm
3(23℃))を落下させ、ガラス管の標線間を鋼球が通過
する秒数を粘度の指標とする。
【0021】さらに、本発明の酢酸セルロースは、アセ
トン抽出分が5%以下で、粘度平均重合度(DP)が 290
以上であり、且つ粘度平均重合度(DP)に対する落球粘
度法2による濃厚溶液粘度(η)が下記の式(1) で表さ
れることを特徴とする。 2.814×ln(DP)-11.753 ≦ln(η)≦7.28×ln(DP)-37.059 (1) 本発明における上記の式(1) は、本発明者等が行った実
験から得たものである。粘度平均重合度 290以上の酢酸
セルロースにおいては、一般的に重合度が高くなると濃
厚溶液の粘度が指数的に増加していくのに対し、本発明
の酢酸セルロースは、それとは異なる挙動を示す。そこ
で、粘度平均重合度と濃厚溶液粘度のプロットから、式
(1) を算出した。尚、下記の式(2) を満たすことが特に
好ましい。 2.814×ln(DP)-11.753 ≦ln(η)≦6.29×ln(DP)-31.469 (2) 落球粘度法2による濃厚溶液粘度(η)の測定方法は以
下の通りである。 落球粘度法2 酢酸セルロースを15重量%になるように、メチレンクロ
ライド:メタノール=8:2(重量比)に溶解し、溶液
を内径 2.6cmの粘度管に注入し、25℃に調温後、溶液中
に所定の鋼球、直径3.15mm、 0.135gを落下させて、間
隔10cmの標線間を通過する秒数を粘度とした。
【0022】本発明においては、常法により得られたC
TAを、ケトン類、酢酸エステル類、セロソルブ類など
で洗浄し、低分子量物を除去することにより、結晶化を
抑制し、物性的に優れたフィルムを提供する素材とな
る。
【0023】この洗浄により得られるCTAの特徴とし
ては、常法により得られるCTAを一回洗浄を行うと、
洗浄液中に存在する低分子量CTAの量が10〜15%程度
存在するが、洗浄後の酢酸セルロースは再度洗浄抽出を
しても5%以下になる。言い換えると、洗浄抽出によ
り、再度抽出しても、低分子量CTAが5%以下になる
ように洗浄抽出する必要がある。
【0024】フィルム等の物性が向上した理由として
は、洗浄除去することにより、製品中の低分子量物が除
去されることにより、成形時に無用の結晶を形成せず、
その結果、フィルム中に非結晶部分が増えることによ
り、フィルムにしなやかさとさらなる透明性を付与でき
るものと考えられる。
【0025】酢酸セルロースは、慣用の方法、例えば、
硫酸触媒法、酢酸法、メチレンクロライド法などの方法
で製造できる。酢酸セルロースは、通常、セルロースを
酢酸などにより活性化処理した後、硫酸触媒を用いて無
水酢酸によりトリアセテートを調製し、ケン化(加水分
解)により酢化度を調整する場合が多い。このような方
法で得られる酢酸セルロースのMw/Mnは、通常、
1.8〜3.0 程度である。
【0026】本発明の方法では、酢酸セルロースを溶媒
で洗浄処理することにより、分子量分布幅の狭い酢酸セ
ルロースを製造する。前記溶媒としては、酢酸セルロー
スを完全に溶解することなく、膨潤又は部分的に溶解す
る溶媒が使用できる。酢酸セルロースを膨潤又は一部溶
解する溶媒は、低分子量成分を溶解・溶出可能な溶媒で
あればよく、高分子量成分を分画できる限り、溶媒によ
る酢酸セルロースの溶解成分の割合は特に制限されな
い。酢酸セルロースの低分子量成分を除去し、高分子量
成分を効率よく得るためには、常温(25℃)、固形分濃
度5重量%で酢酸セルロースを分散させたとき、酢酸セ
ルロースの 0.1〜30重量%、好ましくは1〜25重量%、
さらに好ましくは5〜15重量%を溶解する溶媒を用いる
のが好ましい。低分子量成分を溶出可能な溶媒は、通
常、酢酸セルロースの1〜20重量%程度を溶解する溶媒
である場合が多い。溶媒による酢酸セルロースの溶解成
分が0.1 重量%未満であると、繰り返し洗浄しても低分
子量成分を溶出できず、30重量%を超えると経済的でな
く工業的に効率よく酢酸セルロースを製造することが困
難となる。
【0027】このような洗浄溶媒は、酢酸セルロースの
種類に応じて選択できる。洗浄溶媒の選択に際しては、
溶解度パラメーターδを参照できる(例えば、H. Burre
ll;Off. Dig.,29, 1069(1957)) 。この溶解性パラメー
ターδは、例えば、J.H. Hildebrand, R.L. Scott; "So
lubility of Non-electrolytes" Chap.20, Rein hold(1
950)に記載されているように、下記式に従って求めるこ
とができる。 δ=(E/V)0.5 〔式中、Eはモル蒸発熱(cal) を示し、Vは分子容(cc)
を示す〕。
【0028】洗浄溶媒としては、例えば、アセトン(1
0.0、以下、単に溶解度パラメーターδの値を括弧内に
示す)、メチルエチルケトン(9.3) 、ジエチルケトン
(8.8) 、メチルイソブチルケトン(8.4) 、ジイソプロピ
ルケトン(8.0) 、ジイソブチルケトン(7.8) などのケト
ン類;ジブチルエーテル(7.1) 、ジオキサン(9.9) 、テ
トラヒドロフラン(10.2)などのエーテル類;ギ酸、酢
酸、プロピオン酸、酪酸、乳酸などの有機酸;酢酸メチ
ル(9.6) 、酢酸エチル(9.1) 、酢酸イソプロピル(8.4)
、酢酸ブチル(8.5) 、酢酸アミル(8.5) 、酢酸セロソ
ルブ(8.7) 、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチ
ル、乳酸エチルなどのエステル類;メチルセロソルブ
(9.9) 、エチルセロソルブ、イソプロピルセロソルブ、
プロピルセロソルブ、ブチルセロソルブ(8.9) 、メチル
セロソルブアセテート、セロソルブアセテートなどのセ
ロソルブ類;メチルカルビトール、エチルカルビトール
(9.6) 、プロピルカルビトール、ブチルカルビトール
(8.9) などのカルビトール類;クロロホルム(9.3) 、ジ
クロロメタン(10.2)、ジクロロエタン(9.5) 、四塩化炭
素などのハロゲン化炭化水素類;ニトロメタン(12.7)、
ニトロエタン(11.1)、ニトロプロパンなどのニトロ化合
物;アセトニトリル(11.9)、N,N−ジメチルホルムア
ミド(12.1)、N,N−ジエチルホルムアミド(10.6)、ジ
メチルアセトアミド(10.8)、ジエチルアセトアミド(9.
9) 、ジメチルスルホキシドなどの非プロトン性極性溶
媒;及びこれらの混合溶媒などが例示できる。
【0029】さらに、前記溶媒は、酢酸セルロースに対
する溶解性を調整するため、他の溶媒、例えば、水、メ
タノール(14.5)、エタノール(12.7)、n−プロパノール
(11.9)、イソプロパノール、n−ブタノール(11.4)、イ
ソブタノール、ジアセトンアルコール、シクロヘキサノ
ール(11.4)などのアルコール類;ペンタン(7.0) 、ヘキ
サン(7.3) 、ヘプタン(7.4) 、オクタン(7.2) などの脂
肪族炭化水素類;シクロヘキサン(8.2) 、メチルシクロ
ヘキサン(7.8) などの脂環族炭化水素類;ベンゼン(9.
2) 、トルエン(8.9) 、キシレン(8.8) 、エチルベンゼ
ン(8.8) などの芳香族炭化水素類などとの混合溶媒とし
て使用してもよい。なお、ジクロロメタン単独やジクロ
ロメタンとエタノールとを重量比9:1で混合した混合
溶媒は、殆ど酢酸セルロースに対する良溶媒であり、溶
解性が高い。このような良溶媒では、混合溶媒の成分の
割合、他の溶媒の添加により、酢酸セルロースに対する
溶解度を調整することができる。また、前記溶媒のうち
水は、通常、親水性溶媒、特にアセトン、酢酸などの水
溶性溶媒とともに用いられる。
【0030】好ましい洗浄溶媒には、溶解度パラメータ
ーδが7〜12.5、好ましくは8〜12(例えば、 8.5〜1
1.5) 、さらに好ましくは9〜11(例えば、9〜10.5)
程度の溶媒が含まれる。低分子量成分を効率よく溶出す
るためには、ハロゲン化炭化水素類を除く極性溶媒、例
えば、ケトン類、エーテル類、有機酸、エステル類、セ
ロソルブ類、カルビトール類などから選択された少なく
とも一種の溶媒を用いる場合が多い。特に、低分子量成
分の溶出効率を高めるためには、前記溶解度パラメータ
ーの如何に拘らず、例えば、アセトンなどのケトン類、
テトラヒドロフランなどのエーテル類、酢酸などの有機
酸、酢酸メチルなどのエステル類などが好ましい。特に
好ましい溶媒には、ケトン類、エーテル類、有機酸及び
エステル類から選択され、かつ溶解度パラメーターが
8.5〜11.5(好ましくは9〜11)程度の溶媒が含まれ
る。
【0031】酢酸セルロースが酢化度の高いCDAやC
TA、特にCTAである場合、洗浄溶媒としては、ケト
ン類(アセトンなど)、エステル類(酢酸メチルな
ど)、炭素数2〜4の有機酸(酢酸など)、エーテル類
(テトラヒドロフランなど)などが好ましい。
【0032】なお、洗浄溶媒として貧溶媒(例えば、水
及び/又はアルコール類など)を含む混合溶媒を用いる
場合、貧溶媒の割合が多くなると、低分子量成分の溶出
効率が損なわれる。そのため、低分子量成分に対して貧
溶媒の割合は、酢酸セルロースの低分子量成分を溶出可
能な範囲で選択でき、例えば、洗浄溶媒全体の40重量%
以下(例えば、5〜35重量%)、好ましくは30重量%以
下(例えば、10〜30重量%)程度である。
【0033】酢酸セルロースの洗浄処理に際して、酢酸
セルロースは、種々の形態、例えば、粉末状、粒状、繊
維状、フレーク状などのいずれであってもよい。酢酸セ
ルロースの洗浄処理は、慣用の方法、例えば、前記溶媒
中に酢酸セルロースを浸漬又は分散させる方法、前記溶
媒を酢酸セルロースに湿潤又は含浸させた後、必要に応
じて溶媒を追加し、溶媒を遠心分離などにより分離する
方法などが挙げられる。洗浄処理は、必要に応じて、低
分子量成分の溶出効率を高めるため、加温又は加熱下、
例えば、30℃〜溶媒の沸点の範囲(例えば、40〜90℃程
度)で行ってもよい。洗浄処理に際して、酢酸セルロー
スの1〜50重量%、好ましくは3〜30重量%、さらに好
ましくは5〜20重量%(例えば、5〜15重量%)程度を
洗い出す場合が多い。
【0034】前記溶媒の使用量は、特に制限されず、広
い範囲から選択でき、例えば、酢酸セルロース 100重量
部に対して、50〜5000重量部、好ましくは 100〜2500重
量部程度である場合が多い。溶媒による洗浄処理に供さ
れた酢酸セルロースは、通常、濾過、遠心分離などによ
り分離され、乾燥される。
【0035】このようにして得られた酢酸セルロースを
成形材料として用いると、成形品の強度に影響を及ぼす
平均分子量を低下させることなく、成形品の生産性を高
めることができる。本発明の酢酸セルロースは、成形法
の種類に応じた種々の形態(例えば、粉末状、ペレット
状など)で成形に供してもよいが、溶媒に対する高い溶
解性を維持しているとともに、溶液粘度が小さいので、
通常、酢酸セルロース溶液(ドープ)として使用され
る。酢酸セルロース溶液を用いた代表的な成形法として
は、例えば、スピン法なども含む流延法によるフィルム
やシート(写真用フィルムなど)の製造、紡糸法による
繊維の製造などが挙げられる。さらに、本発明の酢酸セ
ルロースは、溶液粘度が小さいので、他の用途、例え
ば、プラスチック、塗料のラッカー、電気絶縁材などの
用途にも利用できる。なお、酢酸セルロース溶液は、酢
酸セルロースの種類に応じて、良溶媒を用いることによ
り調製でき、良溶媒は、前記例示の溶媒(例えば、ジク
ロロメタンなどのハロゲン化炭化水素など)などから適
当に選択できる。
【0036】本発明の酢酸セルロースの成形に際して
は、他のセルロースエステル(例えば、セルロースプロ
ピオネート、セルロースブチレートなどの有機酸エステ
ル、硝酸セルロース、硫酸セルロース、リン酸セルロー
スなどの無機酸エステル)などを併用してもよい。ま
た、酢酸セルロースには、必要に応じて、前記溶媒に加
えて、種々の添加剤、例えば、エステル系可塑剤(例え
ば、トリアセチン、トリエチレングリコールジアセテー
ト、トリエチレングリコールジプロピオネート、ジブチ
ルフタレート、ジメトキシエチルフタレート、クエン酸
トリエチルエステルなど)、無機粉体(例えば、カオリ
ン、タルク、ケイソウ土、石英、炭酸カルシウム、硫酸
バリウム、酸化チタン、アルミナなど)、熱安定化剤
(例えば、カルシウム、マグネシウムなどのアルカリ土
類金属の塩など)、着色剤などを添加してもよい。
【0037】
【発明の効果】本発明の酢酸セルロースは、分子量分布
Mw/Mnが小さく、低分子量成分が除去されているの
で、重合度を低下させることなく、溶液粘度を低下で
き、成形性を高めることができる。また、酢酸セルロー
スは平均重合度及び平均置換度が高いにも拘らず、溶媒
に対する溶解性及び成形性が高い。そのため、溶液粘度
が小さな酢酸セルロース溶液を用い、加工速度が大きな
成形法により、耐湿性、寸法精度の高い成形品を得る上
で有用である。本発明の方法では、溶媒による洗浄処理
という簡単な操作で、前記の如き優れた特性を有する酢
酸セルロースを製造できる。
【0038】
【実施例】以下に、実施例及び比較例に基づいて本発明
をより詳細に説明する。なお、実施例及び比較例におい
て、濃厚溶液の粘度は、前記「落球粘度法」に従って測
定した。また、分子量、分子量分布、酢化度、粘度平均
重合度、フィルムの力学物性、アセトン抽出分は次のよ
うにして測定した。
【0039】(1)分子量及び分量分布 ゲル濾過カラムに、屈折率、光散乱を検出する検出器を
接続した高速液体クロマトグラフィーシステム「GPC-LA
LLS 」を用いて測定した。測定条件は、以下の通りであ
る。 溶媒:メチレンクロラロイド カラム:GMHx1(東ソー(株)製) 試料濃度:0.1 %(w/v) 流量:1ml/分 試料注入量:300 μl 標準試料:ポリメタクリル酸メチル(Mw=188,200) 温度:23℃。
【0040】(2)酢化度(%) 酢化度はケン化法により測定できる。すなわち、乾燥し
たCTAなどの酢酸セルロースを精秤し、アセトンとジ
メチルスルホキシドとの混合溶媒(容量比4:1)に溶
解した後、所定量の1N−水酸化ナトリウム水溶液を添
加し、25℃で2時間ケン化する。フェノールフタレイン
を指示薬として添加し、1N−硫酸(濃度ファクター:
F)で過剰の水酸化ナトリウムを滴定する。また、上記
と同様の方法により、ブランクテストを行う。そして、
下記式に従って酢化度を算出する。 酢化度(%)=(6.005×(B−A)×F)/W (式中、Aは試料の滴定に要した1N−硫酸のml数、B
はブランクテストの滴定に要した1N−硫酸のml数、F
は1N−硫酸の濃度ファクター、Wは試料重量を示
す)。
【0041】(3)粘度平均重合度(DP)の測定方法、
及び算出方法 絶乾した酢酸セルロース約 0.2g(精秤)を、メチレン
クロライド:エタノール=9:1の溶液 100mlに溶解す
る。これをオストワルド粘度計にて25℃で溶液の落下秒
数を測定する。重合度を以下の式によって求める。 ηrel = T/T0 T :測定試料溶液の落下秒数 〔η〕=(lnηrel )/c T0 :溶剤単独の落下秒数 DP=〔η〕/km c :濃度(g/l) km :6×10-4
【0042】(4)フィルム調製方法 力学強度の測定に供するフィルムは、所定量の酢酸セル
ロース、可塑剤を溶媒に溶解し、濾過した後、ガラス板
上でクリアランスおよび流延速度が一定になるように流
延し、乾燥することにより調整した。
【0043】(5)フィルムの力学物性 フィルムの力学強度は引張強度、耐折強度、引裂
強度、引張伸度の4種の試験を行った。それぞれの評
価方法を以下に示す。 引張強度の測定 10cmに切り出したフィルムをISO1184-1983の規格に従
い、初期試料長5cm引張速度20mm/分で引っ張り、切断
時の荷重から求めた。 耐折強度の測定 12cmの長さに切り出したフィルムをISO8776-1988の規格
に従って、折り曲げによって切断するまでの往復回数を
測定した。 引裂強度の測定 5×6.4cm に切り出したフィルムをISO6383/2-1983の規
格に従って、引裂に要した引裂荷重を求めた。 引張伸度の測定 10cmに切り出したフィルムをISO1184-1983の規格に従
い、初期試料長5cm引張速度20mm/分で引っ張り、切断
時のフィルム伸度から求めた。
【0044】(6)アセトン抽出分の測定方法 酢酸セルロース2gをソックスレー抽出装置を用いてア
セトンを溶媒として、8時間抽出を行う。抽出残分を絶
乾し、その重量を測定することによって、アセトン抽出
分を算出した。
【0045】実施例1〜4 セルロース 100重量部(水分5%含む)を酢酸36重量部
で前処理活性化した後、硫酸 7.8重量部、無水酢酸 260
重量部及び酢酸 400重量部を用いて36℃で 120分エステ
ル化した。酢酸マグネシウムで中和した後、63℃で30分
ケン化熟成することにより、CTAを得た。得られたC
TAを4等分し、各CTAに対して、それぞれ10重量倍
の酢酸メチル(実施例1)、アセトン(実施例2)、テ
トラヒドロフラン(実施例3)、及び80%酢酸水溶液
(実施例4)を添加し、室温で 120分攪拌した後、濾
過、乾燥させることにより、精製CTAを得た。なお、
CTAの洗い出し量は、酢酸メチル(実施例1)におい
て25重量%、アセトン(実施例2)において15重量%、
テトラヒドロフラン(実施例3)において8重量%、酢
酸水溶液(実施例4)において12重量%であった。
【0046】比較例1〜4 エステル化条件及びケン化条件を変える従来の方法によ
り、4種類の異なる分子量を持つ酢酸セルロースを作製
した。すなわち、セルロース 100重量部(水分5%含
む)を酢酸36重量部で前処理活性化した後、硫酸 7.8重
量部、無水酢酸 260重量部及び酢酸 400重量部を用いて
36〜40℃で 100〜110 分エステル化し、酢酸マグネシウ
ムで中和した後、60〜63℃で20〜40分間ケン化熟成する
ことにより、4種類の酢酸セルロースを作製した。
【0047】比較例5 実施例1で得られたCTAを、低分子量成分に対する貧
溶媒を用いて洗浄処理した。すなわち、実施例1で得ら
れたCTAに対して、10重量倍の酢酸水溶液(酢酸/水
=5/5(重量比))を用い、実施例1と同様にして洗
浄処理し、濾過、乾燥することにより酢酸セルロースを
得た。
【0048】前記実施例及び比較例で得られた酢酸セル
ロースの酢化度、分子量(Mn,Mw)、分子量分布及
び濃厚溶液の粘度(落球粘度法1)を表1に、アセトン
抽出分、粘度平均重合度(DP)、粘度平均重合度と濃厚
溶液落球粘度(落球粘度法2)の関係、フィルム物性を
表2に示す。また、重量平均分子量と落球粘度(落球粘
度法1)との関係を図1に示す。
【0049】
【表1】
【0050】
【表2】
【0051】表1、表2及び図1からも明らかなよう
に、実施例で得られた酢酸セルロースは、同じ分子量で
比較すると、比較例の酢酸セルロースよりも、溶液粘度
が低い。
【0052】実施例5 常法により得られた酢酸セルロース(酢化度60.9%、粘
度平均重合度299)を10重量倍のアセトン中、室温で30分
攪拌し、脱液、乾燥させて、アセトン可溶分 0.4%の酢
酸セルロースを得た。その性状は、平均酢化度60.9%、
粘度平均重合度322、分子量分布1.59であった。一方、
アセトン中に抽出除去された成分は、原料重量に対して
12重量%存在し、その性状は、酢化度60.9%、粘度平均
重合度196 であった。得られた低重合度物除去試料のフ
ィルム物性を表3に示す。また、この試料の粘度平均重
合度と濃厚溶液落球粘度の関係は、ln(η)=4.66で4.
50<ln(η)<4.85<4.98となり、式(1) 及び式(2) を
満たすものであった。
【0053】比較例6 実施例1で合成したアセトン洗浄前の酢酸セルロース
(アセトン可溶分12%)を用いた。この試料の粘度平均
重合度と濃厚溶液落球粘度との関係は、ln(η)=4.31
で4.29<ln(η)<4.39<4.44となり、式(1) 及び式
(2) を満たすものであった。また、分子量分布は、2.20
であった。そのフィルム性状を表1に示す。
【0054】比較例7 常法により平均酢化度60.8、粘度平均重合度 314の酢酸
セルロースを得た。この試料はアセトン可溶分13%を含
んでいる。この試料の粘度平均重合度と濃厚溶液落球粘
度との関係は、ln(η)=4.74であり、4.43<4.69<ln
(η)<4.80となり式(1) は満たすものの、式(2) を満
たすものではなかった。また、分子量分布は、2.07であ
った。このもののフィルム物性を表1に示す。
【0055】比較例8 常法により平均酢化度61.7%、粘度平均重合度 291の酢
酸セルロースを得た。この試料はアセトン可溶分12%を
含んでいる。この試料の粘度平均重合度と濃厚溶液落球
粘度との関係は、ln(η)=4.68であり、4.21<4.22<
4.24<ln(η)となり式(1) 及び式(2) を満たすもので
はなかった。また、分子量分布は、2.11であった。
このもののフィルム物性を表1に示す。
【0056】
【表3】
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、実施例1〜4及び比較例1〜5で得ら
れた酢酸セルロースの重量平均分子量と落球粘度との関
係を示すグラフである。

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ゲルパーミエーションクロマトグラフィ
    ーによる分子量分布Mw/Mnが1〜1.7 である成形性
    の高い酢酸セルロース。
  2. 【請求項2】 平均酢化度が52〜62.5%であり、分子量
    分布Mw/Mnが1.2 〜1.7 である請求項1記載の酢酸
    セルロース。
  3. 【請求項3】 平均酢化度が59.0〜62.5%であり、分子
    量分布Mw/Mnが1.4 〜1.65である請求項1記載の酢
    酸セルロース。
  4. 【請求項4】 アセトン抽出分が5%以下で、粘度平均
    重合度(DP)が 290以上であり、かつ粘度平均重合度
    (DP)に対する落球粘度法による濃厚溶液粘度(η)が
    下記の式(1) で表されることを特徴とする請求項1〜3
    のいずれか1項に記載の酢酸セルロース。 2.814×ln(DP)-11.753 ≦ln(η)≦7.28×ln(DP)-37.059 (1)
  5. 【請求項5】 粘度平均重合度(DP)に対する落球粘度
    法による濃厚溶液粘度(η)が下記の式(2) で表される
    ことを特徴とする請求項4記載の酢酸セルロース。 2.814×ln(DP)-11.753 ≦ln(η)≦6.29×ln(DP)-31.469 (2)
  6. 【請求項6】 粘度平均重合度(DP)が 290〜400 であ
    る請求項4又は5記載の酢酸セルロース。
  7. 【請求項7】 酢酸セルロースの低分子量成分を溶出す
    る溶媒を用いて、酢酸セルロースを洗浄し、請求項1〜
    6の何れか1項に記載の酢酸セルロースを製造する方
    法。
  8. 【請求項8】 洗浄溶媒が、酢酸セルロースを膨潤又は
    部分的に溶解する溶媒である請求項7記載の酢酸セルロ
    ースの製造方法。
  9. 【請求項9】 洗浄溶媒が、温度25℃、固形分濃度5重
    量%で酢酸セルロースを分散させたとき、酢酸セルロー
    スの 0.1〜30重量%を溶解する溶媒である請求項7又は
    8記載の酢酸セルロースの製造方法。
  10. 【請求項10】 洗浄により、酢酸セルロースの1〜50
    重量%を洗い出す請求項7〜9のいずれかの項に記載の
    酢酸セルロースの製造方法。
  11. 【請求項11】 酢酸セルロースを、溶解度パラメータ
    ーδが7〜12.5である溶媒で洗浄する請求項7記載の酢
    酸セルロースの製造方法。
  12. 【請求項12】 洗浄溶媒が、ケトン類、エーテル類、
    有機酸及びエステル類から選択された少なくとも一種の
    溶媒である請求項7〜11のいずれか1項に記載の酢酸セ
    ルロースの製造方法。
  13. 【請求項13】 洗浄溶媒が、アセトン又は酢酸メチル
    である請求項12記載の酢酸セルロースの製造方法。
  14. 【請求項14】 平均酢化度が59.0〜62.5%の三酢酸セ
    ルロースを、ケトン類、エーテル類、有機酸及びエステ
    ル類から選択され、かつ溶解度パラメーターが 8.5〜1
    1.5の溶媒で洗浄処理する請求項7記載の酢酸セルロー
    スの製造方法。
  15. 【請求項15】 さらに水又はアルコールを含むととも
    に、酢酸セルロースの低分子量成分を溶出可能な洗浄溶
    媒を用いる請求項14記載の酢酸セルロースの製造方法。
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