JPH0834075A - タイヤ車輪の形成方法 - Google Patents

タイヤ車輪の形成方法

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JPH0834075A
JPH0834075A JP6171101A JP17110194A JPH0834075A JP H0834075 A JPH0834075 A JP H0834075A JP 6171101 A JP6171101 A JP 6171101A JP 17110194 A JP17110194 A JP 17110194A JP H0834075 A JPH0834075 A JP H0834075A
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博文 菊池
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邦郎 町田
Yoshihide Fukahori
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ホイールを軽量な樹脂製にし、かつ、ホイー
ル成形時にタイヤとホイールとの一体化を図ることによ
り、軽量でかつユニフォミティに優れたタイヤ車輪の形
成方法を提供することにある。 【構成】 左右のビード部7相互が離隔したトロイド状
をなしているゴム質タイヤ5を、ビード部7の内周面1
0と緊密嵌合するリム部材11と合体してこのタイヤ内
部9に流体18を充填した状態で、ゴム質タイヤ5の外
形輪郭に合致した樹脂製ホイール成形用金型2のキャビ
ティ1の一部4aにセットし、その後、前記キャビティ
1の残りの部分4bに溶融樹脂3を充填することによ
り、樹脂製ホイール6の成形を行うとともに、タイヤ5
のビード部7の周りを前記樹脂3で取り囲んで強固に固
定して、タイヤ5とホイール6を一体化することを特徴
とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ホイール成形時にタイ
ヤとホイールを一体化してタイヤ車輪を形成する方法に
関するものであり、より具体的には、ゴム質タイヤを樹
脂製ホイール成形用金型のキャビティの一部にセットし
た後、ガラス、カーボン等の繊維等を含む溶融樹脂を前
記金型のキャビティの残りの部分に充填することによ
り、タイヤとホイールを一体化させた、軽量で、ユニフ
ォミティに優れたタイヤ車輪を形成する方法に関するも
のである。特に、本発明では、タイヤ車輪において、従
来、良好なユニフォミティを得るには不利であったタイ
ヤのリム組み工程を省略できる。
【0002】
【従来の技術】自動車は、近年重視されている省エネル
ギーの観点から、軽量にすることが強く望まれるように
なり、ホイールのようなバネ下部材についても、燃費の
改善、機動性の向上の点から、軽量化への要求が年々高
まりつつある。
【0003】ホイールは、一般には、スチール又は軽合
金(例えば、アルミ合金,マグネシウム合金)でできて
いるが、スチール製ホイールは重量が重いという欠点を
有し、また、軽合金製ホイールは、スチール製ホイール
に比べて、1/3程度の重量である反面、材料コストが
3〜5倍と非常に高価であるという欠点を有する。
【0004】このため、材料コストを増加させることな
く、軽量なホイールを開発する必要があった。このよう
な背景のもと、最近、樹脂に短繊維又は長繊維の強化繊
維を混合したFRP(繊維強化プラスチック)の樹脂製
ホイールが注目されるようになってきた。この樹脂製ホ
イールは、金属製ホイールに比し軽量で成形性に優れる
上に、生産性も良好で製品のコストダウンが図れ、しか
も彩色等のデザイン性の面においても極めて優れている
という利点がある。
【0005】ところで、ホイールにタイヤを組み付けて
タイヤ車輪を形成する場合、このタイヤ車輪は、良好な
ユニフォミティを有していることが必要とされる。
【0006】タイヤ車輪の形成は、通常、タイヤとホイ
ールを別々に製造し、その後、タイヤをホイールのリム
に組み付けて形成する方法が用いられる。この方法によ
るタイヤのリム組み手順を説明すると、まず、リムのフ
ランジ部及びビードシート部と、これに対応するタイヤ
のビード部表面とにそれぞれ潤滑剤、例えば、セッケン
水やオイルなどを塗布し、次いで、タイヤとホイールを
回転させながら一方のタイヤビード部を順次ホイールの
センタードロップ部に落し込ませ、その後、残りのタイ
ヤビード部を同様にセンタードロップ部に落し込ませ、
最後に、タイヤ内部に空気を充填することによるタイヤ
内圧を利用することにより、センタードロップ部に落し
込んでいたタイヤビード部を、フランジ部に接触するま
でリムのビードシート部上をリムの幅方向外側方向に摺
動させてタイヤをリム組みする。
【0007】しかし、この方法で形成したタイヤ車輪
は、仮に、タイヤとホイールをそれぞれ精度よく製造し
てユニフォミティを良好に調整したとしても、タイヤを
リム組みする際に、タイヤのビード部がホイールのリム
の全周にわたって均一に組付けることが一般に難しいた
め、タイヤ車輪のユニフォミティが予期していたよりも
悪い場合があった。タイヤ車輪のユニフォミティが悪い
と、自動車の操縦安定性、振動、乗り心地性等に悪影響
を及ぼすため、タイヤ車輪のユニフォミティを良好にす
るための手段を開発する必要性があった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明の目的
は、ホイールを軽量な樹脂製にし、かつ、従来法による
リム組み工程を行うことなく、ホイール成形時にタイヤ
とホイールを一体化することにより、軽量でかつユニフ
ォミティに優れたタイヤ車輪の形成方法を提供すること
にある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明は、左右のビード部相互が離隔したトロイド
状をなしているゴム質タイヤを、ビード部の内周面と緊
密嵌合するリム部材と合体してこのタイヤ内部に流体を
充填した状態で、ゴム質タイヤの外形輪郭に合致した樹
脂製ホイール成形用金型のキャビティの一部にセット
し、その後、前記キャビティの残りの部分に溶融樹脂を
充填することにより、樹脂製ホイールの成形を行うとと
もに、タイヤのビード部の周りを前記樹脂で取り囲んで
強固に固定して、タイヤとホイールを一体化することを
特徴とするタイヤ車輪の形成方法である。また、突起又
は窪みを内周面に設けたリム部材を使用することが好ま
しい。なお、ここでいうゴム質タイヤとは、加硫済み
の、空気入りタイヤ、ソリッドタイヤ、又は、ニューマ
チック形クッションタイヤ(JATMA YEAR B
OOK(1992年)に記載されているもの)を意味す
る。また、ゴム質タイヤを、樹脂製ホイール成形用金型
のキャビティの一部に、ビード部内周面に緊密嵌合する
リム部材と合体してこのタイヤ内部に流体を充填した状
態でセットする代わりに、ゴム質タイヤの内部に可溶融
性中子を充填した状態でセットしてもよい。
【0010】
【作用】本発明によれば、左右のビード部相互が離隔し
たトロイド状をなしているゴム質タイヤを、ビード部内
周面に緊密嵌合するリム部材と合体してこのタイヤ内部
に流体を充填した状態で、ゴム質タイヤの外形輪郭に合
致した樹脂製ホイール成形用金型のキャビティの一部に
セットし、その後、前記キャビティの残りの部分に溶融
樹脂を充填することにより、溶融樹脂の充填時に生じる
樹脂圧でタイヤが変形することがなく、タイヤ本来の設
計形状を保持した状態で、タイヤのビード部をホイール
のリムに均一に配置することができ、その結果、タイヤ
車輪において、タイヤの径方向、幅方向、周方向の振れ
が低減されて良好なユニフォミティが得られ、また、タ
イヤの負荷転動時の転がり抵抗も小さくなる。しかも、
タイヤ車輪のユニフォミティを悪化させる原因になって
いたリム組み工程を省略できる利点がある。
【0011】また、タイヤのビード部を、その周りを取
り囲んで強固に固定すること、具体的には、前記ビード
部を、内側フランジ部と外側フランジ部とで挟み込んで
強固に固定することで、タイヤの構成部材でありタイヤ
重量に占める割合が大きいビードワイヤーの量を低減で
きるので、タイヤ自体の軽量化も図れ、樹脂製ホイール
の軽量化と併せてタイヤ車輪としての大幅な軽量化が図
れる。加えて、リム部材の内周面に突起又は窪みを設け
ることで、リム部材と樹脂とを、いわゆるアンカー効果
によって、より強固に接合し一体化できる。
【0012】さらに、ゴム質タイヤを、樹脂製ホイール
成形用金型のキャビティの一部に、ビード部内周面に緊
密嵌合するリム部材と合体してこのタイヤ内部に流体を
充填した状態でセットする代わりに、ゴム質タイヤの内
部に可溶融性中子を充填した状態でセットすることによ
っても前述と同様な作用がある。
【0013】
【実施例】本発明に従う代表的なタイヤ車輪の形成方法
を図1(a)〜(d)を参照しながら説明する。この形
成方法に用いた樹脂製ホイール成形用金型2は、2個の
構成部材2a,2bからなり、キャビティ1を形成する
(図1(e))。この形成方法は、樹脂製ホイール成形
用金型2を図1(a)に示すように開き、次いで、構成
部材2aに、ビード部7の内周面と緊密嵌合するリム部
材11と合体してこのタイヤ内部9に液体又は気体から
なる流体18を充填した状態で、左右のビード部7相互
が離隔したトロイド状をなしているゴム質タイヤ5をセ
ットした後(図1(b))、他の構成部材2bを閉じる
(図1(c))。このとき、ゴム質タイヤ5は、その外
形輪郭に合致した樹脂製ホイール成形用金型2のキャビ
ティ1の一部4aにセットされる。その後、前記キャビ
ティ1の残りの部分4bに溶融樹脂3を充填することに
より、樹脂製ホイール6の成形を行うとともに、タイヤ
5のビード部7の周りを前記樹脂3で取り囲んで強固に
固定してタイヤ5とホイール6を一体化してタイヤ車輪
8を形成する(図1(d))。この形成方法によって製
造したタイヤ車輪8を図2に示す。
【0014】以下、この形成方法をより詳細に説明す
る。 (1)リム部材の役割 リム部材11は、主に、前記金型2のキャビティ1の残
りの部分4bに溶融樹脂3を充填した際に、タイヤ内部
9に溶融樹脂3が浸入するのを防止する役割と、ビード
部の位置決めと支持を行うとともに、樹脂圧でタイヤが
変形しないようにする役割とがある。リム部材11は、
図3(a)に示すように、タイヤ5に、その両ビード部
7の内周面10と緊密嵌合するビードシート部12と、
タイヤビード部7の位置決めと支持を兼ねて通常のハン
プよりも高くした内側フランジ部13とを有し、このリ
ム部材11をタイヤ5に取り付ける(図3(b))。こ
の取付は、通常のリム組み方法で行うことも可能である
が、内側フランジ部13を高くするため取付が困難な場
合がある。この場合は、リム部材11を、その幅方向に
切断した数個の部材で構成することが好ましい。一例と
して、4個の部材33a,33b,33c,33dから
なるリム部材11を図4に示す。この場合、これらの部
材33a〜33dをリム部材11に組み立てたときに、
これらの部材間のすり合わせ部分34を通じて溶融樹脂
や可溶融性中子が出入りするのを防止するため、各部材
のすり合わせ部分34は、例えば、図14(a)、
(b)に示すような断面形状にすることが好ましい。リ
ム部材11のタイヤビード部7への取付は、嵌合による
摩擦力を利用しただけでも機能的には問題ないが、ビー
ド部7の剛性アップや強度アップを望む場合は、タイヤ
5とリム部材11が密着する部分にプライマー又は接着
剤等を取付前に塗布しておくことにより、嵌合による摩
擦力とともにこの接着力を利用するのが好ましい。
【0015】また、このリム部材11は、ホイール成形
時にホイール6と一体化させる必要があるため、リム部
材11は、その内周面14にも、プライマー又は接着剤
を予め塗布しておき、溶融樹脂3の金型2への充填と同
時に、リム部材11に溶融樹脂3を接触させて一体化さ
せるだけでもよいが、リム部材11と樹脂製ホイール6
をより強固に一体化するには、図5に示すように、リム
部材11の内周面14に突起15又は窪み16を内周に
沿って連続的又は断続的に設けることにより、いわゆる
アンカー効果を発揮させて、リム部材11とホイール6
とをより強固に接合することが好ましい。
【0016】リム部材11の材質としては、タイヤ車輪
8の軽量化を図る点から、なるべく軽い方がよい。例え
ば、アルミ合金,マグネシウム合金,チタン合金などの
軽合金、又はガラス,カーボン,セラミックなどの繊
維、ウィスカーなどで強化した樹脂材料が望ましい。
【0017】(2)可溶融性中子 他の実施例として、リム部材の代わりに、可溶融性中子
17を使用してもよい。可溶融性中子17は、タイヤ5
を金型2にセットする前に、図6(b)に示すような断
面形状になるようにタイヤ内部に充填しておく。この可
溶融性中子の形成方法は、例えば、次の二つの方法が考
えられる。第一の方法は、上述したリム部材をタイヤビ
ード部に嵌合しておき、閉空間となったタイヤ内部に可
溶融性材料を注入し固化させた後、リム部材を取り除く
ことによって、可溶融性中子を形成する方法である。ま
た、第二の方法は、タイヤ空洞部の断面形状をもつリン
グ状の可溶融性中子を、予め可溶融性材料で作製してお
き、これを図4のリング部材のように数分割しておき、
これらを順次入れることでタイヤ空洞内に可溶融性中子
を形成する方法である。従って、これらの場合は、溶融
樹脂3の充填時に、リム部材11をタイヤに取り付ける
必要はなく、図6(c)に示すようにして、タイヤ5と
ホイール6を一体化したタイヤ車輪8を形成できる。可
溶融性中子17の材質としては、溶融樹脂3の充填時
に、溶融することがない材質、例えば、低融点合金(錫
/ビスマス合金等)、低融点樹脂、水溶性樹脂などを用
いる。
【0018】(3)ホイール成形時の樹脂圧によってタ
イヤが変形しないための手段 ホイール成形時の樹脂圧によってタイヤが変形しないよ
うにするための手段は、リム部材4を用いた場合は、タ
イヤ内部9に液体又は気体からなる流体18を充填して
タイヤ内圧を高めておくことである。この場合は、タイ
ヤ5のリム部材11に、図7(a)に示すようにバルブ
19を設けておき、このバルブ19からタイヤ内部9に
流体18を充填した後、バルブ19を閉めることによ
り、タイヤ5が樹脂圧Pによって変形しないようにする
ことができる。バルブ19は、図7(a)では、ホイー
ル成形時にホイールに埋め込まれる位置に配置したとき
の例であり、エアーバルブが必要な場合は、その後、新
たに穴を開けてエアーバルブを設ければよい。また、図
8に示すように、バルブ19を、その後形成されるホイ
ール6を貫通するように配置にしておけば、そのままエ
アーバルブとしても利用できる。
【0019】また、可溶融性中子17を用いた場合は、
ホイール成形後、金型2から取り出したタイヤ車輪8に
エアバルブ用の穴を開け、この穴を利用して可溶融性中
子17を溶かし出せばよい。
【0020】(4)ゴム質タイヤを前記金型のキャビテ
ィ内の所定位置にセットする手段 ホイール6を成形する際、タイヤに取り付けたリム部材
11には樹脂圧Pが直接作用し、タイヤ5やリム部材1
1が所定の位置からずれるおそれがある。これを防止す
るには、図9に示すように、リム部材11のビードシー
ト部12の側周面20上に間隔を置いて、それぞれその
幅方向外側方向に突出する複数本の位置決めピン21を
設けるとともに、前記ピン21に対応する金型2の位置
に位置決めピン21を差し込む穴を設けることによっ
て、図10に示すように、ゴム質タイヤ5を前記金型2
のキャビティ1内の所定位置に固定することができる。
位置決めピン21は、成型後に取り除けばよい。
【0021】また、樹脂圧Pによって依然としてタイヤ
5がずれたり変形したりして、タイヤ5と金型2の間に
スキマができバリ等が発生しやすい場合には、図11に
示すように、リム部材11の内側フランジ部13をなる
べく高くして、この内側フランジ部13と、金型2に設
けた喰い切り部22との間でタイヤ5を押え込むように
すればよい。
【0022】(5)タイヤのビード部の周りを前記樹脂
で取り囲んで強固に固定する手段 タイヤ5のビード部7の周りを樹脂3によって取り囲ん
で強固に固定する手段は、リム部材11を用いた場合
は、タイヤビード部7の外面23と内周面10と内面2
4とを、それぞれ、ホイール成形時に形成した外側フラ
ンジ部25と、リム部材11のビードシート部12と、
リム部材11の内側フランジ部13とに密着させ、ビー
ド部7をこれらの部分25,12,13で挟み込むこと
で、タイヤ5のビード部7とホイール6とを一体化する
ことができる(図2)。
【0023】また、可溶融性中子17を用いた場合は、
溶融樹脂3の浸入を阻止する可溶融性中子17の表面2
6の断面形状を、図6(b)に示すような形状に設定す
ることにより、リム部材11を用いた場合と同様に、ビ
ード部7を樹脂3で挟み込むことができる。
【0024】(6)ホイール材料 樹脂製ホイール6の成形材料として用いる合成樹脂とし
ては、いずれの合成樹脂であってもよく、各種の熱硬化
性樹脂又は熱可塑性樹脂等が挙げられる。具体的には、
熱硬化性樹脂としては、フェノール樹脂,エポキシ樹
脂,不飽和ポリエステル樹脂,ビニルエステル樹脂,ポ
リウレタン樹脂,フタル酸ジアリル樹脂,アルキド樹
脂,ユリア樹脂,メラミン樹脂あるいはこれらの変性物
等を用いることができる。これらのうち、不飽和ポリエ
ステル樹脂,ビニルエステル樹脂,フェノール樹脂,エ
ポキシ樹脂等が好ましく、とりわけ、ビニルエステル樹
脂,不飽和ポリエステル樹脂が望ましい。これらの熱硬
化性樹脂は1種を単独で用いても2種以上の混合物とし
て用いても良い。
【0025】また、熱可塑性樹脂としては、各種ポリア
ミド樹脂、具体的には、ナイロン6,6・6,4・6,
6・10,10,11,12等、ポリブチレンテレフタ
レート(PBT),ポリフェニレンスルフィド(PP
S),アセタール樹脂(POM),ポリカーボネート
(PC),ポリエチレンテレフタレート(PET),ポ
リプロピレン(PP),ポリエーテルスルホン(PE
S),ポリスルホン(PSF),ポリエーテルエーテル
ケトン(PEEK),ポリフェニレンオキサイド(PP
O),ポリアミドイミド(PAI),ポリイミド(P
I),ポリエステル、各種液晶ポリマー等を用いること
ができる。これらのうち、各種ポリアミド樹脂,PB
T,PPS,POM,PC,PES,PI,PAI,P
EEK,ポリエステル、各種液晶ポリマー等が好まし
い。これらの熱可塑性樹脂は1種を単独で用いても2種
以上の混合物として用いても良い。
【0026】これらの合成樹脂には、耐候性,耐熱性,
耐摩耗性,流動性,熱膨張性,難燃性,耐薬品性などを
改良する目的で各種の充填剤,老化防止剤,架橋剤,オ
イル,可塑剤,オリゴマー,エラストマーなどの必要量
を混合することも可能である。
【0027】上記合成樹脂に配合する補強繊維として
は、ガラス,カーボン,グラファイト,アラミド,ポリ
エチレン,セラミック(SiC,Al2 3 など),金
属(ボロン,ステンレスなど)等の繊維が挙げられる。
このような補強繊維の直径は、あまりに小さいと十分な
補強効果が得られず、逆にあまりに大きいと成形が困難
となり、成形性が悪くなる。このため、補強繊維の直径
は0.1〜100μm、特に0.5〜50μmの範囲と
するのが好ましい。このような補強繊維の配合量が少な
過ぎると十分な補強効果が得られず、逆に多過ぎるとマ
トリックス樹脂が不足して成形性が悪くなる。このた
め、補強繊維の配合量は成形材料に対する配合割合で5
〜70体積%とするのが好ましく、特に10〜60体積
%とするのが好ましい。
【0028】特に好ましい成形材料としては、連続繊維
と熱可塑性樹脂を用い、これを引抜き成形法で成形した
直径2.5〜3mmの棒状体を、例えば10mm長に切
断した粒状体が挙げられる。この場合、上述の如く、含
有される補強繊維長さは切断長さで任意に調整できる。
また、引抜き成形で成形されるため長繊維にもかかわら
ず繊維間への樹脂含浸性は十分である。また、この種の
長繊維強化樹脂は、上述の如く、通常の短繊維強化樹脂
に比べ機械物性は著しく向上するにもかかわらず、成形
性,加工性は損なわれることは殆どなく、同程度の成形
性,加工性を得ることができる。なお、これらの長繊維
補強物の加工性などを改良するために、通常の短繊維補
強樹脂を混合して使用することは極めて有効である。こ
の場合、短繊維補強樹脂の混合率は重量で全体の70%
以下、望ましくは60%以下が好ましい。
【0029】(7)樹脂製ホイールの成形方法 成形方法は、射出成形法を用いることが好ましいが、圧
縮成形法や射出圧縮成形法のいずれを用いても良い。
【0030】(8)他の実施例 (a)タイヤパンク防止手段の付与 タイヤパンク時にタイヤ交換できる場所まで安全に走行
できるシステムとして、タイヤ5とホイール6の間に回
転中子27を装着する方法がある。この回転中子27
を、図12(b)に示すように、リム部材11と一体化
しておけば、手間のかかる回転中子27の組立が不要に
なる。また、リム部材11を、図12(a)のように分
割構成にしておくと、タイヤへの組み込みが容易にな
る。
【0031】(b)タイヤの空洞共鳴防止手段の付与 タイヤの空洞共鳴を低減させるため、図13(a)〜
(d)に示すような種々の手段を付与することが好まし
い。図13(a)は、発泡体やわた状体等の吸音体28
をリム部材11に接着した場合、同図(b)は、タイヤ
内部9と連通する補助空気充填室29を設けた場合、同
図(c)は、タイヤの内部空洞を部分的に区画する遮音
板30を設けた場合、同図(d)は、リム部材11にダ
イナミックダンパー31を取り付けた場合を、それぞれ
一例として示したものである。
【0032】なお、上述したところは、本発明の実施例
を示したにすぎず、請求の範囲において、種々の変更を
加えることができる。
【0033】また、以上述べてきた様々な実施例は全て
空気入りタイヤについての場合であるが、タイヤ内部9
に、ゴムや各種エラストマー、又はそれらの発泡体を充
填したソリッドタイヤにおいても、本発明のタイヤ車輪
の形成方法を適用することができる。この場合は、タイ
ヤ内部9に樹脂3が浸入することがないため、リム部材
11は基本的には不要である。しかし、充填材が溶融樹
脂の温度で劣化等の問題が生じるおそれがある場合は、
リム部材11を使用してもよい。
【0034】
【発明の効果】本発明によれば、タイヤ5のビード部7
をホイール6のリムに均一に配置することができ、その
結果、タイヤ車輪8の径方向、幅方向、周方向の振れが
低減されて、タイヤ車輪8における良好なユニフォミテ
ィが得られ、転がり抵抗が低減する。従って、このタイ
ヤ車輪8を自動車に装着した場合、操縦安定性が向上
し、また、振動が少なく、乗り心地性も向上する。しか
も、従来法で一般に行われ、タイヤ車輪のユニフォミテ
ィを悪化させる原因になっていた、タイヤのリム組み工
程を省略できる利点がある。
【0035】また、タイヤ5のビード部7を、その周り
を取り囲んで強固に固定すること、具体的には、前記ビ
ード部7を、内側フランジ部13と外側フランジ部25
とで挟み込んで強固に固定することで、ビードワイヤー
32の量を低減できるので、タイヤ5自体の軽量化も図
れ、樹脂製ホイール6の使用と併せてタイヤ車輪8の大
幅な軽量化が図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)〜(d)は、本発明に従う代表的なタイ
ヤ車輪の形成方法の説明図であり、(e)は、樹脂製ホ
イール成形用金型2のキャビティ1を示すための図であ
る。
【図2】図1の形成方法によって製造したタイヤ車輪8
の幅方向断面の要部を示す図である。
【図3】(a)は、リム部材11をタイヤ5に取り付け
る前、(b)は、リム部材11をタイヤ5に取り付けた
後の状態を示す図である。
【図4】4個の部材で構成したリム部材11を示した斜
視図である。
【図5】リム部材11の内周面14に、(a)が突起1
5を、(b)が窪み16をそれぞれ設けたときの断面図
である。
【図6】(a)〜(c)は、リム部材11の代わりに、
可溶融性中子17を用いた他の実施例を説明するための
図である。
【図7】(a)は、タイヤ5に取り付けたリム部材11
にバルブ19を設け、このバルブ19からタイヤ内部9
に流体18を充填した状態を示す図であり、(b)は、
(a)の状態のタイヤ5を金型2にセットし、バルブ1
9をホイールに埋め込まれる位置に配置した図である。
【図8】リム部材11のバルブ19を、ホイール6を貫
通するように配置した図である。
【図9】リム部材11のビードシート部12の側周面2
0上に間隔を置いて、それぞれその幅方向外側方向に突
出する複数本の位置決めピン21を設けたときの図であ
る。
【図10】前記ピン21に対応する金型2の穴に位置決
めピン21を差し込んで金型2内にタイヤ5を位置決め
した図である。
【図11】リム部材11の内側フランジ部13と、金型
2に設けた喰い切り部22との間でタイヤ5を押え込む
ようにした図である。
【図12】(a)は、4個の部材で構成するリム部材1
1に一体的に回転中子27を設けたときの図であり、
(b)は、(a)図に示すA−A線上の断面図である。
【図13】(a)〜(d)は、タイヤの空洞共鳴防止手
段の種々の例を示す図である。
【図14】(a),(b)はリング部材11を4個の部
材で構成する場合の、各部材間のすり合わせ部分34の
好適例を示した断面図である。
【符号の説明】
1 キャビティ 2 樹脂製ホイール成形用金型 2a,2b 前記金型の構成部材 3 溶融樹脂 4a キャビティの一部 4b キャビティの残りの部分 5 ゴム質タイヤ 6 樹脂製ホイール 7 タイヤ5のビード部 8 タイヤ車輪 9 タイヤ内部 10 ビード部7の内周面 11 リム部材 12 リム部材のビードシート部 13 リム部材の内側フランジ部 14 リム部材の内周面 15 突起 16 窪み 17 可溶融性中子 18 流体 19 バルブ 20 ビードシート部12の側周面 21 位置決めピン 22 金型2の喰い切り部 23 ビード部7の外面 24 ビード部7の内面 25 ホイール6のリムの外側フランジ部 26 可溶融性中子の表面 27 回転中子 28 吸音体 29 補助空気充填室 30 遮音板 31 ダイナミックダンパー 32 ビードワイヤー 33a, 33b, 33c, 33d リム部材を構成する部材 34 すり合わせ部分 P 樹脂圧
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // B29L 31:32

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 左右のビード部相互が離隔したトロイド
    状をなしているゴム質タイヤを、ビード部の内周面と緊
    密嵌合するリム部材と合体してこのタイヤ内部に流体を
    充填した状態で、ゴム質タイヤの外形輪郭に合致した樹
    脂製ホイール成形用金型のキャビティの一部にセット
    し、その後、前記キャビティの残りの部分に溶融樹脂を
    充填することにより、樹脂製ホイールの成形を行うとと
    もに、タイヤのビード部の周りを前記樹脂で取り囲んで
    強固に固定して、タイヤとホイールを一体化することを
    特徴とするタイヤ車輪の形成方法。
  2. 【請求項2】 突起又は窪みを内周面に設けたリム部材
    を使用した請求項1に記載のタイヤ車輪の形成方法。
  3. 【請求項3】 左右のビード部相互が離隔したトロイド
    状をなしているゴム質タイヤを、その内部に可溶融性中
    子を充填した状態で、ゴム質タイヤの外形輪郭に合致し
    た樹脂製ホイール成形用金型のキャビティの一部にセッ
    トし、その後、前記キャビティの残りの部分に溶融樹脂
    を充填して、樹脂製ホイールの成形を行うとともに、タ
    イヤのビード部の周りを前記樹脂で取り囲んで強固に固
    定することにより、タイヤとホイールを一体化すること
    を特徴とするタイヤ車輪の形成方法。
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