JPH0834167B2 - コイルの巻線方法および巻線装置 - Google Patents

コイルの巻線方法および巻線装置

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JPH0834167B2
JPH0834167B2 JP5040156A JP4015693A JPH0834167B2 JP H0834167 B2 JPH0834167 B2 JP H0834167B2 JP 5040156 A JP5040156 A JP 5040156A JP 4015693 A JP4015693 A JP 4015693A JP H0834167 B2 JPH0834167 B2 JP H0834167B2
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bobbin
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coil
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享司 竹田
周司 竹田
洋司 末兼
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、トランスコイルやスイ
ッチングコイルなどを構成するボビンへ線材を巻線する
方法および装置に係り、詳しくは線材の直角入れ作業の
機械化を可能とする巻線方法および巻線装置に関する。
【0002】
【従来の技術】トランスコイル等の巻線方法として、例
えば図16および図17に示すように巻線機のスピンド
ルSにアーバAを取り付けてその先端にボビンBを装着
し、ノズルNの先端から線材Wを繰り出しつつノズルN
をボビンBの巻回始端用の端子ピンPの回りに旋回させ
て端子ピンPに線材Wをからげた後、ノズルNをアーバ
Aの固定端側(スピンドルSへの取り付け側)へ移動さ
せつつスピンドルSによりボビンBを軸線回りに回転さ
せて巻線を行なうものがある(例えば特開昭63−24
2868号公報参照)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、スイッチン
グコイルのようにコイル巻数が少ないものでは、線材の
巻き付け開始位置のずれによりコイルの巻数が変化して
コイルの電気的性能が大きく変化する。このため、この
種の巻線を行なう際には、図18に示すように端子ピン
PからボビンBの軸線方向に真っ直ぐ線材Wを引き出し
た後、線材WをボビンBの周方向へほぼ直角に屈曲させ
るいわゆる直角入れを行なって線材巻き付け開始位置を
常に一定に保つ必要がある。しかし、この直角入れを行
なうには、巻線中の張力による屈曲部Wkの変形を避け
るため、巻線開始から暫くの間(2〜3周程度)何等か
の手段で屈曲部WkをボビンB上に拘束する必要があ
り、この点が障害となって上述したノズルとボビンの相
対回転による巻線では直角入れができなかった。
【0004】すなわち、図18に示すように線材Wの屈
曲部Wkを拘束部材RでボビンBに押え付けた上でボビ
ンBを回転させて直角入れを行なうとすれば、ボビンB
と拘束部材Rとを同期して回転させる必要がある。この
ためにはアーバAなどの回転部分に拘束部材Rやこれを
ボビンBに当接離間させる機構を取り付けざるを得ない
が、回転部分が著しく大型化するのでこのような構成を
採ることは現実的ではない。
【0005】そこで、ボビンBを固定しノズルNをボビ
ンBの回りに回転させて直角入れを行なうことも考えら
れる。しかし、この場合には不図示の線材供給源からノ
ズルNの繰り込み端N1に至るまでの線材W1がボビン
BやアーバAへ絡み付くのを防ぐため、図中2点鎖線で
示すように、ノズルNの線材繰り込み端N1側を線材繰
り出し端N2側よりもアーバAの自由端(先端)側へ倒
し込んで線材W1をボビンBの前方へ取り回した状態で
ノズルNを旋回させる必要がある。ところが、この状態
でノズルNを旋回させればノズルNと拘束部材Rとが干
渉するので、結局直角入れは不可能である。
【0006】以上の理由より、直角入れを必要とすると
きは、線材の端子ピンへのからげから線材の引き出し、
屈曲を経て線材を数周巻き付けるまでの工程を作業者が
手作業で行なった後、機械による自動巻線を行なってお
り、これらの直角入れに伴う作業を完全に機械化できる
巻線方法および装置の提供が切に望まれていた。
【0007】また、スイッチングコイルなどでは、その
電気的特性を上げるために図19に示すようにノズルN
Dに複数(図では2本)の線材Wa,Wbを並列に挿通
し、線材Wa,Wbを同時に巻線することがある。この
場合には、図20(a)に示すように線材Wa,Wbの
直角入れから巻き付けまでの工程で線材Wa,Wbが完
全に整列するように注意しなければならず、巻線過程で
線材Wa,Wbが捩れると図20(b)に示すように線
材Wa,Wbの整列状態が崩れてコイル特性が大きく損
われる。
【0008】本発明の第1の目的は、線材の直角入れを
容易に機械化できる巻線方法および巻線装置を提供する
ことにあり、第2の目的は複数本の線材を整列状態にて
直角入れできる巻線方法および巻線装置を提供すること
にある。
【0009】
【課題を解決するための手段】一実施例を示す図1に対
応付けて説明すると、本発明の巻線方法では、ノズル3
から繰り出した線材WをボビンBの軸線方向一端側に設
けた巻回始端保持部P1に取り付けた後、線材Wをボビ
ンBの軸線方向中心側へ一定長引き出してからボビンB
の周方向へ屈曲させてボビンBとノズル3との相対回転
による巻線を開始する。そして、ボビンBを巻回始端保
持部P1の側が固定端側となるように片持ち支持し、巻
回始端保持部P1に取り付けた線材WをボビンBの自由
端側へ引き出しつつ、ボビンBと当接可能なコイル押え
634により引き出された線材WをボビンBに押し付け
た後、一定巻数に達するまでの巻線を、コイル押え63
4による線材Wの押し付け位置よりもボビン3の自由端
側に配置したノズル3をボビンBの回りに公転運動させ
て行なうことにより第1の目的を達成する。請求項2の
巻線方法では、図10および図11に示すように、請求
項2のコイルの巻線方法において、ノズル8に複数本の
線材Wa,Wbを並列に挿通し、ノズル8をボビンBの
回りに公転運動させる際、ノズル8の同一面がボビンB
と常に対向するようにノズル8の公転周期と同一周期で
ノズル8を自転させることにより上述した第2の目的を
達成する。
【0010】また、図1〜図4に対応付けて説明する
と、本発明の巻線装置では、ノズル3とボビンBとの相
対移動によりノズル3から繰り出された線材Wをボビン
Bの軸線方向一端側に設けた巻回始端保持部P1に取り
付けるとともに、ノズル3とボビンBとの相対回転によ
り巻回始端保持部P1から引き出した線材WをボビンB
に巻線する。そして、ボビンBを巻回始端保持部P1の
側が固定端側となるように片持ち支持可能なボビン支持
体A1と、巻回始端保持部P1から引き出された線材W
をボビンBに押え付け可能なコイル押え634と、ノズ
ル3をコイル押え634による線材Wの押し付け位置よ
りもボビンBの自由端側に位置させた状態で、ノズル3
をボビンBの回りに公転運動させるノズル公転運動創成
手段10とを備えることにより、上述した第1の目的を
達成する。請求項4の巻線装置では、図12〜図14に
示すように、請求項4の巻線装置において、ノズル8が
複数本の線材Wa,Wbを並列に挿通可能に設けられ、
ノズル公転運動創成手段10によりノズル8をボビンB
の軸線回りに公転運動させる際、ノズル8の同一面が常
にボビンBと対向するようにノズル8の公転周期と同一
周期にてノズル8を自転させるノズル自転運動創成手段
90が設けられることにより、上述した第2の目的を達
成する。
【0011】
【作用】本発明の巻線方法では、ボビンBをその巻回始
端保持部P1の側が固定端側となるように片持ち支持す
るので、巻回始端保持部P1に取り付けた線材Wをボビ
ンBの自由端側に一定長さ引き出した後に周方向へ屈曲
させる際、ノズル3をコイル押え634よりもボビンB
の自由端側へ位置させてノズル3や線材Wとコイル押え
634やボビンBとの干渉を避けることができる。ま
た、ノズル3や線材Wとコイル押え634やボビンBと
の干渉を避けつつ線材Wの直角入れから一定巻数までの
巻線を行なうことができる。請求項2の方法では、ノズ
ル8の同一面が常にボビンBと対向するので、ノズル8
がボビンBの回りに公転しても線材Wa,Wbが捩れな
い。
【0012】本発明の巻線装置では、ボビン支持体A1
によりボビンBをその線材巻回始端部P1の側が固定端
側となるように片持ち支持した後、ノズル3をボビンB
に対してボビンBの自由端側に相対移動させて線材Wを
引き出し、その途中をコイル押え634でボビンBに押
え付ける。続いてノズル3をボビンBの回りに公転運動
させ、線材Wをコイル押え634による押し付け位置を
境として屈曲させる。請求項4の装置では、ノズル8を
ボビンBの回りに公転運動させる際、ノズル8の同一面
が常にボビンBと対向するようにノズル8を自転させて
線材Wa,Wbの捩れを防止する。
【0013】なお、本発明の構成を説明する上記課題を
解決するための手段と作用の項では、本発明を分かり易
くするために実施例の図を用いたが、これにより本発明
が実施例に限定されるものではない。
【0014】
【実施例】−第1実施例− 図1〜図9を参照して本発明の第1実施例を説明する。
なお、以下の説明では、巻線機の動作方向につき図3の
左右方向をX軸方向、図3および図4の上下方向をZ軸
方向、図4の左右方向をY軸方向とし、各図に対応する
方向を示した。
【0015】図3および図4に示すように、本実施例の
巻線機は、機械本体1の前面側にX軸方向へ一定ピッチ
で並べられた4つのスピンドル2と、これらスピンドル
2と同一方向へ同一ピッチで並べられた4つのノズル3
とを備え、これらの相対移動により、不図示の線材供給
源からテンションユニット4を経てノズル3に繰り込ま
れる線材Wを4つのボビンに同時に巻線する。スピンド
ル2は不図示のサーボモータによりそれぞれの軸線を中
心として回転可能とされ、各々の前面側には図1に示す
アーバA1が同軸に取り付け可能とされている。また、
スピンドル2は、不図示のモータ制御回路により適当な
ピッチ(例えば1゜刻み)で位置決め可能とされてい
る。ノズル3は、本体1の上部に設けられたノズル移動
機構10によりX軸,Y軸,Z軸の3軸方向へ移動可能
とされるとともに、ノズル旋回機構20によりX軸の回
りに旋回可能とされている。なお、アーバA1について
は後述する。
【0016】図5および図6に詳細に示すように、ノズ
ル移動機構10は、機械本体1の上面に固定されたベー
ス11と、ベース11上に直線案内軸受け120を介し
て取り付けられてX軸方向へ移動可能なサドル12と、
サドル12に直線案内軸受け130を介して取り付けら
れてY軸方向へ移動可能なラム13と、ラム13に直線
案内軸受け140を介して取り付けられてZ軸方向へ移
動可能なヘッド14と、サドル12をX軸方向へ移動さ
せるサーボモータ121およびボールねじ122と、ラ
ム13をY軸方向へ移動させるサーボモータ131およ
びボールねじ132と、ヘッド14をZ軸方向へ移動さ
せるサーボモータ141およびボールねじ142とを有
するもので、サドル12、ラム13およびヘッド14の
移動を組合わせてヘッド14に取り付けられたノズル3
をノズル旋回機構20とともに所望の位置へ移動させ
る。
【0017】ノズル旋回機構20は、ノズル3が取り付
けられた角柱状のノズルホルダ21を、ヘッド14のX
軸方向左端側(図5の左側)に取り付けたモータ22に
より軸210を中心として旋回させるものである。ノズ
ルホルダ21の回転位置は、ヘッド14のX軸方向右端
側(図5の右側)に取り付けた3つのカム211〜21
3と、これらカム211〜213の外周のカム面を追従
し、その起伏に応じてオン・オフする不図示のリミット
スイッチで検出される。
【0018】本実施例では、ノズル3がZ軸方向に直立
した位置(図5の位置)と、ノズル3がその線材繰り出
し端3bを中心としてスピンドル2側へY軸方向と平行
をなすまで倒れた位置(図6の位置)と、ノズル3がそ
の線材繰り出し端3bを中心としてスピンドル2と反対
側へY軸方向と平行をなすまで倒れた位置(図6の位置
から180゜反転した位置)にてリミットスイッチがオ
ンするようにカム211〜213の位置が調整され、こ
れらの位置にてノズルホルダ21が停止可能とされてい
る。なお、ノズル3は線材Wを挿通するに十分な内径の
管状をなす周知のもので、本実施例では、上述の従来例
と同様に線材Wが挿入される側を繰り込み端3a、線材
Wが引き出される側を繰り出し端3bと呼ぶ。図4,6
において5は線材Wを切断するためのエアーニッパであ
り、エアーシリンダ50によりZ軸方向へ移動可能とさ
れている。
【0019】図3および図4に示すように、機械本体1
の前面下部にはスイッチングアダプタ6が配置されてい
る。このスイッチングアダプタ6は、スイッチングコイ
ルの巻線作業に特有のテーピングや直角入れ、直角出し
を行なうためのもので、3種類のテーピングユニット6
0,61,62と、コイル押えユニット63と、これら
ユニット60〜63をX軸、Y軸、Z軸方向へ移動させ
るアダプタ移動機構64とを備える。
【0020】図7および図8に詳細に示すように、アダ
プタ移動機構64は、機械本体1に固定されるフレーム
65と、このフレーム65に直線案内軸受け660を介
して取り付けられてZ軸方向へ移動可能な昇降ステージ
66と、昇降ステージ66に直線案内軸受け670を介
して取り付けられてY軸方向へ移動可能なサドル67
と、サドル67に直線案内軸受け680を介して取り付
けられてX軸方向へ移動可能なテーブル68と、昇降ス
テージ66をZ軸方向へ昇降させるサーボモータ661
およびボールねじ662と、サドル67をY軸方向へ移
動させるサーボモータ671およびボールねじ672
と、テーブル68をX軸方向へ移動させるサーボモータ
681およびボールねじ682とを有するもので、昇降
ステージ66、サドル67およびテーブル68の移動を
組合わせて各種ユニット60〜63を所望の位置へ移動
させる。
【0021】図7〜図9に詳細に示すように、コイル押
えユニット63は、テーブル68に固定されたブラケッ
ト630と、ブラケット630の両端に取り付けられた
エアーシリンダ631によりZ軸方向へ昇降せしめられ
るホルダブロック632と、ホルダブロック632上に
X軸方向へスピンドル2と同一ピッチで取り付けられて
上下端がブラケット630に摺動自在に支持された5本
のガイドロッド633と、ガイドロッド633の上端に
固定され、ガイドロッド633を中心としてX軸方向両
側へ等しい長さ突出する平板状のコイル押え634とを
有するもので、テーブル68のX軸、Y軸、Z軸方向へ
の移動とエアーシリンダ631によるガイドロッド63
3のZ軸方向への移動との組合わせによってスピンドル
2に対するコイル押え634の相対位置を変化させる。
なお、図9に2点鎖線で示すように、コイル押え634
はスピンドル2よりも上方まで移動可能とされている。
また、図3,図4,図6において7はノズル3から繰り
出された線材Wの端部を保持するカットホルダである。
【0022】次に本実施例の巻線機による巻線手順を図
1〜図3を参照して説明する。本実施例の巻線機で巻線
を行なうには、まず図1に示すようにスピンドル2にア
ーバA1を同軸に取り付け、アーバA1の先端にボビン
Bを装着する。ここでボビンBは上述した図16〜図2
0と同様にその軸線方向一端側に線材Wの巻回始端をか
らげる端子ピンP1が設けられたものである。アーバA
1は図16〜図20のアーバAとほぼ同様であるが、ボ
ビンBの端子ピンP1がアーバA1の固定端側(スピン
ドル2側)となるようにボビンBを片持ち支持する点を
特徴とする。かかる向きでのボビンBの支持を実現する
には、ボビンBを図1の向きでのみ取付け可能とする場
合と、ボビンBを軸線方向いずれの側からもアーバA1
に取付け可能とする場合の2通りがある。
【0023】ボビンBをアーバA1に取り付けたなら
ば、巻線機を起動して以下の手順で巻線を行なう。ま
ず、ノズル旋回機構20によりノズル3をZ軸方向に直
立した状態に位置決めし、ノズル移動機構10によるノ
ズル3のX軸およびY軸方向の移動を組合わせてノズル
3を端子ピンP1の回りに旋回させ、ノズル3から繰り
出される線材Wを端子ピンP1にからげる。続いて、図
1(a)および図2に示すようにノズル3をボビンBの
軸線方向に沿ってボビンBの自由端側(アーバA1の先
端側)へ真っ直ぐ移動させ、端子ピンP1にからげられ
た線材WをボビンBの中心側へ引き出す。ついで、アダ
プタ位置決め機構64およびコイル押えユニット63の
エアーシリンダ631によりコイル押え634を移動さ
せ、端子ピンP1から引き出した線材Wをコイル押え6
34でボビンBに押え付ける。なお、図2ではコイル押
え634の左端側で線材Wを押え付けたが、線材Wの位
置によってはコイル押え634の右端側で線材Wを押え
ても良い。
【0024】この後、図2に2点鎖線で示すようにノズ
ル旋回機構20により、ノズル3をY軸と平行になるま
で線材繰り出し端3bを中心としてアーバA1の自由端
側へ回動させる。そして、図1(b)に示すようにノズ
ル移動機構10によりノズル3をボビンBの回りに公転
運動させ、ノズル3から繰り出される線材WをボビンB
に徐々に巻回する。この公転運動は、ノズル3のZ軸方
向とX軸方向の運動を組合わせて創成する。線材Wの巻
数が所定数(2〜3周程度)に達したならばノズル3の
公転運動を停止し、ノズル3をZ軸方向へ直立する位置
に起立させるとともに、コイル押え634をボビンBか
ら離間させる。
【0025】以上の手順によれば、線材Wがコイル押え
634による押し付け位置を境にほぼ直角に屈曲してボ
ビンBに巻き付けられ、手作業に頼ることなく直角入れ
が実施される。線材Wを2〜3周程度巻回した後は、線
材Wの巻回部分とボビンBとの摩擦力により線材Wの屈
曲部分の変形が阻止されるので、以降、ノズル3をZ軸
方向へ直立させた状態でY軸方向へ移動させつつスピン
ドル2によりボビンBを回転させて線材Wの巻き付けを
速やかに行なうことができる。ノズル3をY軸方向へ往
復させて多層に巻線を行なうときは、各層の巻線が終了
する毎に必要に応じてテーピングユニット60,61,
62を駆動し、ボビンBにテーピングを施す。
【0026】線材Wの巻線終了後は、線材Wの巻回終端
部をコイル押え634によりボビンBへ押し付けた上
で、ノズル3をボビンBの固定端側または自由端側(図
1,2では固定端側)に植設した巻回終端用の端子ピン
P2に向けて移動させ、端子ピンP2に線材Wをからげ
る。これにより、線材Wの巻回終端を直角に引き出すい
わゆる直角出しが実施可能となる。この後、からげた線
材Wの余長をカットホルダ7で支持するとともに、線材
Wの端子ピンP2から引き出された部分をエアーニッパ
5で切断して全工程を終了する。
【0027】以上から明らかなように、本実施例ではボ
ビンBをその巻回始端保持用の端子ピンP1が固定端側
となるように片持ち支持したので、線材Wの屈曲部をコ
イル押え634で押えてその変形を防止すると同時に、
ノズル3をコイル押え634による線材Wの押し付け位
置よりもボビンBの自由端側へ後退させてノズル3や線
材WとボビンBやアーバA1との干渉を避けながら線材
Wを一定数巻き付けることができ、ノズル3とボビンB
との相対移動による直角入れおよびこれに伴う巻線作業
を機械化して作業効率を改善できる。しかも、ノズル3
をボビンBの回りに公転運動させて直角入れを行なうの
で、線材WをボビンBへ押し付けるためのコイル押え6
34をボビンBに同期して回転させる必要がなく、線材
Wを押し付けるための機構が簡素となる。
【0028】−第2実施例− 図10〜図14を参照して本発明の第2実施例を説明す
る。なお、本実施例の巻線機は複数本の線材を同時に巻
き付けるもので、図3〜図9に示すものと比較してノズ
ルおよびその周囲が異なるのみである。したがって、以
下では、本実施例の特徴部分であるノズル周辺を中心に
説明し、上述した第1実施例と共通する部分には同一符
号を付して説明を省略する。
【0029】図12〜図14に示すように、本実施例の
巻線機は、複数本の線材を案内するノズル8と、ノズル
8をX軸の回りに旋回させるノズル旋回機構80と、ノ
ズル8を自転させるノズル自転機構90とを有する。ノ
ズル8は、2本の線材Wa,Wbが1本ずつ挿通される
2本の管状のガイド筒8A,8Bを、円筒状のノズル本
体8Cの軸線に関して対称に並べた状態でノズル本体8
Cに取付けたもので、ノズル旋回機構80のノズルホル
ダ81にブッシュ810を介して嵌装され、ノズル本体
8Cの軸線回りに回転可能とされている。なお、図12
では2組のノズル8のみを図示するが、本実施例では第
1実施例と同じく4つのノズル8がX軸方向へスピンド
ル2と同一ピッチで配置されている。
【0030】ノズル旋回機構80は、ノズル移動機構1
0のヘッド14(図3,4参照)のX軸方向左端側に取
付けられたモータ82によりノズルホルダ81を軸81
1a,811bの回りに回転させる点で第1実施例のノ
ズル旋回機構20と共通するが、ノズルホルダ81の回
転位置を検出するためのカム812〜814がモータ8
2側に配置される点、およびX軸方向右端側の軸811
bがノズル自転機構90のギア900の中心部に回転自
在に嵌装される点で異なる。なお、820はモータ82
の回転を軸811aに伝達するベルトである。
【0031】ノズル自転機構90は、ヘッド14のX軸
方向右端側(図12の右側)に取り付けたサーボモータ
901の回転を一対のギア900,902によりノズル
ホルダ81上の駆動軸903に伝達し、この駆動軸90
3の回転を一対のウォーム904およびウォームホイー
ル905により減速してウォームホイール905と一体
に固定されたノズル本体8Cに伝達し、ノズル8をノズ
ル本体8Cの軸線回りに回転させる。なお、駆動軸90
3はノズルホルダ81上に適当なピッチで取付けた複数
のブラケット906により回転自在に支持されている。
【0032】以上の構成の巻線機では、上述した第1実
施例と同様にボビンBをアーバA1に取り付けた後、ノ
ズル8の線材繰り出し端8bから線材Wa,Wbを繰り
出しつつノズル8をボビンBの回りに公転運動させて線
材Wa,Wbの直角入れを行なうが、ノズル8の公転運
動に同期してノズル8を自転させる点が第1実施例と異
なる。すなわち、本実施例の巻線機で直角入れを行なう
場合には、図10および図11に示すように端子ピンP
1から線材Wa,Wbを引き出してコイル押え634で
押えた後、ノズル8をY軸方向に倒してボビンBの回り
に公転運動させるとともに、ノズル8の同一面が常にボ
ビンBを対向するように、図中矢印Uで示すごとくノズ
ル8をその公転方向と同一方向へ同一周期にて自転させ
る。
【0033】このようにノズル8を自転させた場合、ノ
ズル8のガイド筒8A,8BとボビンBの表面との関係
が常に一定になるので、線材Wa,Wbをその捩れを防
止しつつ整列状態でボビンBへ巻き付けることができ
る。ノズル8を自転させる場合、ノズル8の線材繰り込
み端8aの手前側でノズル8の回転分だけ線材Wa,W
bが捩れるので、予め逆方向に線材Wa,Wbを捩って
おくか、巻線終了後にノズル8を回転させて捩れを解消
させることが望ましい。また、本実施例ではノズルホル
ダ81を旋回させるとギア900,902が相対回転し
てノズル8が自転するため、ノズルホルダ81の旋回時
にはこれに伴うノズル8の自転を打消すようにモータ9
01を回転させる必要がある。
【0034】なお、本実施例の巻線機では、図15の左
側に示すように端子ピンP1(P2)に線材Wa,Wb
をからげる際、端子ピンP1(P2)を中心としてノズ
ル8を公転させつつ同一周期で自転させることにより、
ボビンBへの巻線時と同様に端子ピンP1(P2)へ複
数の線材Wa,Wbを整列状態でからげることができ
る。また、図15の右側に示すように、ボビンBの溝G
に線材Wa,Wbを挿通させる際、ガイド筒8A,8B
の並び方向が溝Gの方向と一致するようにノズル8を自
転させ、狭い箇所でのノズル8の取り回し性を改善する
こともできる。
【0035】以上の実施例と請求項との対応において、
端子ピンP1がボビンの巻回始端保持部を、アーバA1
がボビン支持体を、ノズル移動機構10およびノズル旋
回機構20,80がノズル公転運動創成手段を、ノズル
自転機構90がノズル自転運動創成手段を構成する。線
材の巻回始端保持部は端子ピンに限らず、突起、溝など
線材の巻回始端を保持し得るものであれば種類を問わな
い。ノズルの公転運動は円軌道のものに限らず、ボビン
を中心として旋回する運動であれば楕円状の軌道や方形
状の軌道など種々変更可能である。複数の線材を同時に
巻線する場合もその本数は2本に限らない。
【0036】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の巻線方法
によれば、ボビンの巻回始端保持部から引き出された線
材をボビンの周方向へ屈曲させる際、線材をコイル押え
でボビンへ押え付けて線材屈曲部の変形を防止すると同
時に、ノズルをコイル押えよりもボビンの自由端側へ位
置させてノズルや線材とコイル押えあるいはボビン等と
の干渉を避けることができ、従来手作業に依存せざるを
得なかった直角入れ作業を容易に機械化して作業効率の
改善を図り得る。また、ノズルの公転運動により直角入
れを行なうので、コイル押え側を回転させる必要がな
く、コイル押え側の構成が簡素化されて直角入れの機械
化を一層容易に実現できる。請求項2の方法では、ノズ
ルの同一面を常にボビンと対向させてノズルの公転時の
線材の捩れを防止できるので、複数本の線材の整列状態
での直角入れを機械化して作業効率を大きく改善でき
る。
【0037】また、本発明の巻線装置によれば、本発明
の巻線方法を機械化して直角入れを伴う巻線作業を効率
良く行なうことができる。請求項4の装置によれば、直
角入れを伴う複数本の線材の巻線作業を効率良く行なう
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例での直角入れの処理手順を
示す図。
【図2】本発明の第1実施例での直角入れの処理手順を
示す斜視図。
【図3】本発明の第1実施例に係る巻線機の正面図。
【図4】第1実施例の巻線機の右側面図。
【図5】図3のV部の拡大図。
【図6】図4のVI部の拡大図。
【図7】図3のVII部の拡大図。
【図8】図4のVIII部の拡大図。
【図9】図7のIX部の拡大図。
【図10】本発明の第2実施例での直角入れの処理手順
を示す斜視図。
【図11】本発明の第2実施例における直角入れ時のボ
ビンとノズルとの位置関係をボビンの軸線方向からみた
状態で示す図。
【図12】本発明の第2実施例の巻線機のノズル周辺を
巻線機の正面側からみた状態を示す図。
【図13】図12のXIII部の拡大図。
【図14】図13のXIV−XIV線における断面図。
【図15】本発明の第2実施例の巻線機によるからげ処
理および溝入れ処理の一例を示す図で、(a)はボビン
をその端子ピンに沿う方向からみた状態を示す図、
(b)はボビンを同図(a)のXVb方向からみた状態を
示す図。
【図16】従来の巻線機による巻線手順を示す図。
【図17】図16の巻線手順を同図の矢印XVII方向から
みた状態を示す図。
【図18】従来の問題点を説明するための図。
【図19】複数本の線材を同時に巻線する際の従来の手
順を示す図。
【図20】図19の手順による問題点を説明するための
図。
【符号の説明】
2 スピンドル 3,8 ノズル 10 ノズル移動機構 20,80 ノズル旋回機構 63 コイル押えユニット 64 アダプタ移動機構 90 ノズル自転機構 634 コイル押え

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ノズルから繰り出した線材をボビンの軸
    線方向一端側に設けた巻回始端保持部に取り付けた後、
    当該線材を前記ボビンの軸線方向中心側へ一定長引き出
    してから当該ボビンの周方向へ屈曲させて前記ボビンと
    前記ノズルとの相対回転による巻線を開始するコイルの
    巻線方法において、 前記ボビンを前記巻回始端保持部の側が固定端側となる
    ように片持ち支持し、前記巻回始端保持部に取り付けた
    線材を前記ボビンの自由端側へ引き出しつつ、前記ボビ
    ンと当接可能なコイル押えにより引き出された線材を前
    記ボビンに押し付けた後、一定巻数に達するまでの巻線
    を、前記コイル押えによる前記線材の押し付け位置より
    も前記ボビンの自由端側に配置したノズルを前記ボビン
    の回りに公転運動させて行なうことを特徴とするコイル
    の巻線方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のコイルの巻線方法におい
    て、 前記ノズルに複数本の線材を並列に挿通し、 前記ノズルを前記ボビンの回りに公転運動させる際、当
    該ノズルの同一面が前記ボビンと常に対向するように前
    記ノズルの公転周期と同一周期で前記ノズルを自転させ
    ることを特徴とするコイルの巻線方法。
  3. 【請求項3】 ノズルとボビンとの相対移動により前記
    ノズルから繰り出された線材を前記ボビンの軸線方向一
    端側に設けた巻回始端保持部に取り付けるとともに、前
    記ノズルと前記ボビンとの相対回転により前記巻回始端
    保持部から引き出した線材を前記ボビンに巻線する巻線
    装置において、 前記ボビンを前記巻回始端保持部の側が固定端側となる
    ように片持ち支持可能なボビン支持体と、 前記巻回始端保持部から引き出された線材を前記ボビン
    に押え付け可能なコイル押えと、 前記ノズルを前記コイル押えによる前記線材の押し付け
    位置よりも前記ボビンの自由端側に位置させた状態で、
    当該ノズルを前記ボビンの回りに公転運動させるノズル
    公転運動創成手段と、 を備えることを特徴とする巻線装置。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の巻線装置において、 前記ノズルが複数本の線材を並列に挿通可能に設けら
    れ、 前記ノズル公転運動創成手段により前記ノズルを前記ボ
    ビンの回りに公転運動させる際、当該ノズルの同一面が
    常に前記ボビンと対向するように前記ノズルの公転周期
    と同一周期にて前記ノズルを自転させるノズル自転運動
    創成手段が設けられていることを特徴とする巻線装置。
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