JPH0834713B2 - 可変速誘導電動機 - Google Patents

可変速誘導電動機

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JPH0834713B2
JPH0834713B2 JP62176475A JP17647587A JPH0834713B2 JP H0834713 B2 JPH0834713 B2 JP H0834713B2 JP 62176475 A JP62176475 A JP 62176475A JP 17647587 A JP17647587 A JP 17647587A JP H0834713 B2 JPH0834713 B2 JP H0834713B2
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winding
voltage
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利彦 佐竹
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Satake Engineering Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 【産業上の利用分野】
本発明は、トルク特性および効率が良く速度制御が容
易な可変速誘導電動機に関する。
【従来技術とその問題点】
誘導電動機の速度を制御する方法の一つとして電源周
波数を変える方法がある。この方法は連続的かつ広範囲
な速度制御が可能である半面、この方法で必要とする周
波数変換装置を高価であり、また周波数変換装置により
交流を直流に変換して再度交流に変換する過程において
一般に高調波および電波が発生し、これらによってコン
ピューター,その他各種電気制御機器の誤動作あるいは
コンデンサーの過熱等の障害を招くことがある。このう
ち高調波障害に対しては、フィルターを設置することに
より対策を講じることもできるが、フィルターの設置に
はコストがかかる。電源周波数を変える方法はまた、低
速時において一般に性能が不十分となる等の欠点を有す
るものである。 電動機の極数を運転中に切換えて速度を制御する方法
もあるが、この方法では、極数の変換によって段階的に
速度を変えることはできても、無段階的に滑かな速度制
御をすることができない欠点がある。 電源の電圧を変えて速度を制御する方法では、速度制
御が連続的に行える半面、特に低速度領域において効率
が悪くなる欠点がある。 巻線型電動機において二次抵抗を変化させすべりを変
えて速度制御を行う方法がある。この方法は、比較的簡
単に連続的な速度制御が可能である半面、外部からブラ
シとスリップリングを介して回転子巻線回路へ抵抗を挿
入するために、ブラシの消耗による保守点検を必要とす
る。なお、かご形誘導電動機は、二次抵抗を変化させて
速度制御を行うことができない。 上記問題点に対処する技術として、例えば、特開昭54
−29005号公報に開示されている。このものは、2組の
回転子鉄心に跨って共通に設置され、かつ両端にてそれ
ぞれ短絡環を介して相互間を短絡したかご形導体と、2
組の回転子鉄心間におけるかご形導体の中央箇所にてか
ご形導体の相互間を短絡する高抵抗体とを備え、回転子
鉄心に対向してそれぞれ独立する固定子に巻線を備え、
始動時には固定子巻線の相互間の位相を180゜ずらせ、
始動後の運転時には位相を合わせて給電することを特徴
とした双鉄心かご形電動機である。この電動機は始動時
に固定子巻線の相互間の位相を180゜ずらすことにより
始動トルクを大にして始動特性を向上し、運転時には固
定子巻線の相互間の位相を合わせて通常のトルク特性で
運転できる点に特徴を有するものである。したがって、
この電動機では始動特性を向上する効果は認められて
も、本来、可変速電動機の提供が目的ではないから変速
を必要とする負荷の動力源として使用することができな
いものである。 なお、上記特開昭54−29005号公報において、起動か
ら定常運転への移行に伴うトルクの急激な変動によるシ
ョックを緩和する目的で、一時的に両固定子巻線の給電
回路への接続を直列接続とする中間ステップを設けるこ
とが1例として記載されているが、こうしてできること
は、回転磁界の位相のずれを0゜と180゜に限定できる
だけであって変速制御ができるようになる訳ではない。
しかも直列接続に切り換えたことにより、各固定子に加
わる電圧は半減されるのでトルクは1/4に減殺されると
も相俟って変速制御が全く不可能になることは、この公
報に開示する要旨が変速を目的としていないことからも
明白なところである。 要するに、特開昭54−29005号公報における「固定子
巻線を給電回路に対して直列接続と並列接続とに切り換
える中間ステップ」云々との記載中、この直列接続は変
速を目的とするするものではないのである。 また、特開昭49−86807号公報に提案されている技術
は、かご形ロータと多相巻線を備えたステータとを有す
る非同期電気モータであって伝導バー、短絡回路端環お
よび強磁積層からなるものにおいて、ステータは第一と
第二の巻線区分からなり、これらの区分は相互におよび
ロータの異る部分に隣接して共軸状に配置され、かつ同
じ周波数の交流を供給されることができ、また第二巻線
区分によりロータの巻線に誘導される起電力を変化する
手段を設けたことを特徴とする非同期電気モータである
が、このものは、機械的あるいは電気的手段により、2
個のステーター区分間の位相差を設けて一応回転速度を
変えることができるものではあるが、2個のステーター
区分間の位相角が同相のときを除いてトルクが小さく、
負荷が掛ると直ちに運転が停止する欠陥を持つ実用に全
く供しないものであり、負荷を連結した状態において、
起動・停止を頻繁に反復するための動力源としては運転
することのできない等の重大な問題点を未解決とするも
のであった。
【発明の目的】
本発明は、上記従来技術の欠点を改善するためのもの
で、上記特開昭54−29005号公報および特開昭49−86807
号公報に開示されている技術の総和では奏することので
きない特異なトルク特性を求め、速度制御領域を広範囲
に且つその速度制御を無段階的として任意の所望速度に
設定できると共に、任意のトルクで起動させることがで
き、また起動点から最高回転速度までの全速度領域に亘
り、最高回転速度時点とほぼ同等の定格電流を作用させ
ることにより現われる優れたトルク特性と効率とを有す
る優れた可変速誘導電動機を提供することである。
【問題点を解決するための手段】
上記技術的課題を達成するために、本発明は同一回転
軸に空間又は非磁性体コア部を介在して軸着した2個の
回転子コアを有し、該2個の回転子コアに連通する複数
個の導体を、回転子コア円周の半径を異にする位置に同
心円的に、第1導体群と第2導体群として2組配設して
一体的に形成したかご形回転子と、前記各回転子コアの
外周部に対峙して2個の固定子コアを並設し、該各固定
子コアに巻装された固定子巻線を直列に連結した固定子
と、前記2個の回転子コア間の前記空間又は非磁性体コ
ア部において回転子コアの最外円周に設けられた第1導
体群の複数個の導体を相互に抵抗短絡する連結材と、2
個の固定子のうち特定の固定子がこれに対峙する回転子
の周囲に生じる回転磁界と、他の固定子がこれに対峙す
る回転子の周囲に生じる回転磁界との間に位相差を生じ
させる電圧移相装置とを有する可変速誘導電動機によっ
て上記問題点を解決するための手段とした。
【作 用】
本発明は、任意手段により、それぞれの固定子に生起
する回転磁界の磁束に位相のずれを生じさせると、磁束
の位相のずれに応じて回転子導体に誘起する電圧が変化
することにより、即ち回転子導体に誘起する電圧を増減
制御することにより回転子の回転速度を任意に変えるも
のである。 ところで、2個の固定子に巻装したそれぞれの巻線を
直列に接続した構成と、回転子コア円周の半径を異にす
る位置に装設した2組の導体のうち回転子コアの最外円
周に設けられた第1導体群の複数個の導体を相互に連結
材を介して短絡した構成とにより、次のごとき作用が生
れる。即ち、連結材を介した第1導体群には各固定子に
対応する回転子導体部分に誘起する電圧に基づき、回転
子導体に流れる電流の大きさが等しくなるという強制力
が生じる作用と、固定子の回転磁界間の位相差に起因す
る回転子導体に流れるベクトル差分の電流が、複数個の
回転子導体を短絡的に連結する連結材を通って必然的に
流れるという強制力が生じる作用が生まれる。一方、連
結材を介しない導体には固定子の回転磁界間の位相差に
反比例的に電流が流れる。即ち、位相差180゜の時は理
論的には回転子導体に電流は流れない。これらの相乗効
果により、位相差θを変化させることで、すべりとは無
関係に連結材を介した回転子導体に流れる電流と連結材
に流れる電流の比率と、連結材を介しない回転子導体に
流れる電流とを制御することができる。その結果、位相
差θを操作することにより、前記2組の複数個の回転子
導体のうち連結材を設けた第1導体群の回転子導体を相
互に連結する連結材の作用は任意の大きさに定まり、よ
ってトルク特性は位相差θによって変化し連結材の作用
で特異のトルク特性を発揮し、更に連結材を設けていな
い第2導体群の回転子導体の電流は、位相差θによって
反比例的なトルク特性を発揮することによって、電動機
のトルク特性は、前記連結材のある第1導体群の回転子
導体と連結材のない第2導体群の回転子導体との相方の
トルク特性を合成したトルク特性を有する電動機とする
ことができる。したがって起動時は勿論のこと低速回転
から高速回転までの全域に亘り大きなトルクを安定的に
得ることができ、それによって効率も改善されるもので
ある。
【実施例】
本発明の実施例を第1図〜第19図に基づき説明する。 第1図〜第4図により本発明の一実施例を説明する。
第1図及び第3図において、符号1は本発明による誘導
電動機であり、該誘導電動機1は以下のように構成を有
する。磁性材料からなる回転子コア2,3を任意の間隔を
設けて回転子軸4に装着し、回転子コア2,3間に非磁性
体コア9を介設する。回転子コア2,3に装設した複数個
の導体からなる1組の第1導体群5A…と、回転子円周の
前記第1導体群5Aより小さい半径位置に装設した複数個
の導体からなる1組の第2導体群5B…で導体5を構成
し、第1導体群5Aと第2導体群5Bのそれぞれは回転子コ
ア2,3に連通させて一体的な回転子8を形成し、その連
通させた第1導体群5A…と第2導体群5B…の複数個の導
体5…の両端部は短絡環6,7により短絡される。また、
回転子コア2,3及び非磁性体コア9に、回転子8の両側
部10,11に連絡する複数子の通風胴12…を設け、通風胴1
2…から回転子8の外周部に向けては複数個の通気孔13
…が穿設されている(第2図参照)。回転子8に装設さ
れた第1導体群5A…は回転子コア2,3間の非磁性体コア
9部において、複数個の導体5…のそれぞれを任意のベ
クトル差の電流が流れると通電する連結材を介して、即
ちニクロム線,炭素混入鋼,通電性セラミック等からな
る抵抗材r…を介して短絡してある。第1図,第2図を
参照すれば明らかなように、円筒状の機枠14の両側部に
は軸受盤15,16が連結棒17…にナット18…を締めること
により一体的に組付けられる。回転子8の両側部に冷却
用翼車19,20を装着し、回転子軸4の両端部を軸受盤15,
16に嵌装した軸受21,21に軸支し、回転子4を回転自在
としてある。 回転子巻線22,23を施した第1固定子24と第2固定子2
5とは回転子コア2,3に対峙する外側部において機枠14に
並設される。機枠14と第1固定子24,第2固定子25との
間にすべり軸受26,27を装設し、すべり軸受26,27を機枠
14に嵌装したストツプリング28…によって固定する。第
2図,第3図を参照すれば明らかなように、第1固定子
24と第2固定子25の一側外周面にキヤー33A,33Bが嵌着
されている。機枠14の外周部にはパルスモーター35が載
設され、その駆動軸には一体的に形成された第1駆動歯
車36と中継歯車34とが固着される。機枠14の外側部には
更に中継歯車30と第2駆動歯車31とを有した中継軸29を
回転自在に軸支した軸受台32が装着される。第1駆動歯
車36と第2駆動歯車31とは機枠14に設けられた開口部3
7,37から機枠14内に臨み、第1固定子24に嵌着されてい
るギヤ33Aおよび第2固定子25に嵌着されているギヤ33B
にそれぞれ噛合する。このように構成することにより、
第1固定子24と第2固定子25とはパルスモーター35の作
動によって回転子8と同心的に回動する。第1固定子24
と第2固定子25とが回動することによって電圧移相装置
38が構成される。39は機枠14の外周囲部に穿設された排
風孔、40は軸受盤15,16に複数個穿設した通風孔であ
る。 次に第4図を参照して第1固定子24と第2固定子25の
それぞれに巻装した巻線22,23を三相電源への結線につ
いて説明する。第2固定子25にスター結線を施した巻線
23は第1固定子24に同様にスター結線を施した各巻線22
にそれぞれ直列に接続された後、電源に連結される。即
ち、第1固定子24の巻線22の端子A,B,Cを商用3相電源
A,B,Cに連結すると共に、巻線22の端子a,b,cを第2固定
子25の巻線23の端子A,B,Cに連結し、巻線23の端子a,b,c
を短絡して連結してある。 以下に上記構成における作用を説明する。 第1固定子24の巻線22に商用3相電源から電力を供給
すると、固定子24,25に回転磁界が生じ、この回転磁界
に基づき、回転子8の導体5…に電流が流れて回転子8
は回転する。第1固定子24に対する第2固定子25の回動
量をゼロとしたときには、それぞれの固定子24,25に生
じる回転磁界に位相のずれがなく、その詳細は後述する
如く第1導体群5A…に設けた連結材である抵抗材r…に
は電流が流れず、一般の誘導電動機と同一のトルク特性
を持つものである。 次に、パルスモーター35を作動して第1固定子24と第
2固定子25のそれぞれを逆方向に回動し、位相差を電気
角でθになるよう回動した場合における第1導体群5A…
に関して説明する。電圧移相装置38となす第1固定子24
と第2固定子25が作る回転磁界の磁束φ1,φ2の位相は
電気角でθだけずれており、そのため、第1固定子24と
第2固定子25により回転子8の導体5…に誘起される電
圧1,2の位相もθだけずれることになる。今、第2
固定子25によって回転子8の導体5…に誘起される電圧
2を基準にとり、該電圧を2=SEとする。ここでS
はすべり,Eはすべり1のときの誘起電圧である。このと
き第1固定子24によって導体5に誘起される電圧
1は、1=SEεjθとなる。 第5図に示すものは、非磁性体コア9部において導体
5…を短絡する抵抗材r…が装着されていない第2導体
群5B…単独の場合の回転子8のすべりSとトルクTとの
関係を示すものである。位相差がθ=0゜のときトルク
は最大となり、0゜<θ<180゜のときはそれよりも小
さなものとなる。ここで導体5…の抵抗およびインダク
タンスをRおよびLとし、電源の角速度をωとすれば、
トルクの最大値は S=(R/ωL)のとき現われる。 次に、回転子8の導体5を短絡する抵抗材r…が装着
されている第1導体群5A…の場合につき説明する。第1
導体群5A…の短絡環6,7から連結材rまでのそれぞれの
抵抗をR1,R2、またインダクタンスをL1,L2、電源の角周
波数をω、第1導体群5A…のそれぞれを短絡する抵抗材
の抵抗をrとすれば、回転子8の電気的等価回路は第6
図のようになる。符号I1,I2,I3は各枝路を流れる電流を
示す。 第6図に示す等価回路を両固定子24,25側からみた等
価回路に変換すると第7図のようになる。R1=R2,L1=L
2で電気角θ=0゜のときにはI3=I1−I2=0となり抵
抗材rには電流が流れないことになる。このことは、θ
=0゜のときにはトルクTはrがないときの値に等しい
ことを意味している。従って、θ=0゜のときは従来の
誘導電動機と同一のトルク特性を持つことになる。 次に、R1=R2,L1=L2でθ=180゜のときには、I1=−
I2,I3=I1−I2=2I1となり、回転子導体の抵抗をR1=R2
=Rとすれば回転子導体の全抵抗はR+2rに増加したと
同様な結果となっている。 次に、第1固定子24と第2固定子25のそれぞれに巻装
した巻線22,23を直列に連結した作用につき説明する。 巻線22,23は直列に接続されているため、巻線22に商
用3相電源から電力を供給すれば仮に、巻線22,23のそ
れぞれの抵抗の相違あるいは両固定子24,25の容量の大
きさに相違があっても、それとは無関係に、それぞれの
巻線22,23に流れる電流の大きさは等しい。したがっ
て、連結材を介した第1導体群5A…の場合、第1固定子
24と第2固定子25のそれぞれの回転磁界の磁束によっ
て、回転子8の第1導体群5A…に誘起して流れる電流の
絶対値は等しくなる。この作用と、電圧移相装置38の第
1固定子24と第2固定子25の回動差、即ち両固定24,25
間の回転磁界の位相差に基づくベクトル差分の電流は複
数個の導体5…のそれぞれを連結材となす抵抗材r…を
介して必然的に流れるという強制力が生れる作用との相
乗効果により、第8図に示す、すべりとトルク特性のよ
うに、効率を改善し、且つそれぞれの変速領域において
大きな駆動トルクを出すことができる。したがって、負
荷を連結した状態においてもそれぞれの速度領域ごとに
2次側に任意に連結材の抵抗が付加されることにより、
起動を容易とすること、負荷の起動特性に順応して滑ら
かな起動とすること、あるいは高出力で起動すること等
任意に使い分けができる。起動・停止を頻繁に反復する
動力源に最適に対応できる。上記のように、回転子8の
変速は、電圧移相装置38により位相のずれを制御して、
任意に行うことができる。 なお、巻線22,23を直列に連結した第1固定子24と第
2固定子25のそれぞれから回転子8の第1導体群5A…に
流れる電流の大きさに対する第1動態群5A…間に設けら
れた抵抗材r…を介して流れる電流の比率は、抵抗材r
…の抵抗値およびすべりSとは無関係に位相差(電気
角)θの値によって決定される。 (上記比率は、θ=πが最大でθ=0でゼロとな
る。)θが一定であれば、一般の巻線形誘導電動機の二
次挿入抵抗を一定とした場合と同様のすべりとトルク特
性になり、θが小になると連結材となす抵抗材rに流れ
る電流の比率が小となり、θを小さくすることは一般の
巻線形誘導電動機の二次挿入抵抗を小さくすることと同
等の作用をすることとなる。そして両固定子24,25に定
格電流を流した場合において、位相差θを任意に変えて
も、すべり値の選定と連結材の抵抗値の設計次第によ
り、最高速度時の定格電流と定格トルク特性とを、それ
ぞれの変速領域においてもほぼ同時に作用させることが
できる。 上記に対し、第1固定子24と第2固定子25の巻線22,2
3のそれぞれを並列に商用3相電源に連結した場合に
は、第1固定子24と第2固定子25の巻線22,23に入力す
る電圧は等しく、両固定子24,25のそれぞれから回転子
8の導体5…に誘起する電圧は同等でその電圧の位相は
θだけ異なり、複数組の導体5…のうち第1導体5A…間
を連結材となす抵抗材r…を介して流れる電流は、(1/
2)×(第1,第2固定子24,25のそれぞれから回転子導体
に誘起した差電圧)÷(抵抗材r…の抵抗値)にほぼ比
例した電流となる。しかしながら、回転子8の第1導体
群5A…には抵抗材r…に流れる電流の他に(第1,第2固
定子の回転子導体に誘起する和電圧)÷(回転子導体の
インピーダンス)にほぼ比例した電流が重畳して流れ
る。上記和電圧は、θ=πがゼロで、θ=0で最大とな
り、回転子導体のインピーダンスは導体の抵抗と二次漏
れリアクタンスよりなるのですべりによって異なる。し
たがって、回転子8の第1導体群5A…に流れる電流の大
きさに対し、抵抗材r…を介して流れる電流の比率は、
θが一定でもすべりおよび抵抗値によって異なる。θを
一定とした場合のすべりとトルク特性は、一般の巻線形
誘導電動機の二次挿入抵抗を一定とした場合の特性と、
一般の誘導電動機の一次電圧を制御した場合の特性とを
混合したような特性、すなわち第9図に示す如き特性に
なる。この特性は、第1,第2固定子24,25の巻線22,23を
直列に連結した場合の特性に対して速度制御の範囲が狭
くなるものとなる。 次に第1導体群5Aと第2導体群5Bとを設けたことによ
る作用について説明する。第5図は第2導体群5B…によ
るトルクとすべりを示し、第8図は高抵抗の連結材を介
した第1導体群5A…によるトルクとすべりを示すグラフ
である。グラフ中の一点鎖線は同じ電流値の場合のトル
クとすべりの関係を示すものである。第8図において、
位相角30゜ないし60゜の範囲で同電流値においてトルク
が低下すると共に位相差0゜の場合にも一般の誘導電動
機と比較してすべりが大きくなる。また、第5図におい
ては位相差が大きくなるに従ってほぼ比例的に出力が小
さくなる。第10図は2組の複数個の導体を装設して第1
導体群5A…に連結材を介して短絡し、第2導体群5B…に
は連結材を介しない場合のトルクとすべりの関係を示す
ものである。これによると、2組の導体5がそれぞれの
リアクタンスの影響を受け、低すべり側で作用する第2
導体群5B…と高すべり側で作用する第1導体群5A…との
相乗効果により、図中一点鎖線で示す同一電流によるト
ルクが得られ起動時は勿論のこと低速回転から高速回転
までの全域に亘り大きなトルクを安定的に得ることがで
き、それによって効率も改善される。また2組の複数個
の導体5の抵抗値を適宜選定すれば連結材を用いること
なく、低速回転から高速回転までの領域でトルクとすべ
りの関係が改善でき、従来の可変速誘導電動機では奏す
ることのできないトルク特性が得られる。 これらの電動機の冷却は以下のような方法により実施
される。上記回転子8の回転により、冷却用翼車19,20
は、軸受盤15,16に穿設した通風口40…から機枠14内に
外気を吸引し、第1,第2固定子24,25、巻線22,23を直接
的に冷却すると共に、通風胴12…を介し通気孔13…に流
通する風により回転子コア2,3、導体5…、抵抗材r…
等を冷却してそれぞれの機能を安定的に作用させる。第
1,第2固定子24,25の回動はパルスモーター35をスイッ
チにより正・逆回転させて行うが、回動手段としては、
パルスモーター35に限定される訳ではなく、他の正逆転
モータでも、また気体,液体シリンダー等によりサーボ
機構等任意の駆動装置を転用できるものであり、また更
には、手動ハンドルによって操作することもできる。な
お、図示実施例の場合、第1固定子24と第2固定子25の
双方を回動できるようになっているが、第1固定子24と
第2固定子25のいずれか一方のみを回動する場合もあ
る。固定子の回動駆動装置の作動に関連した固定子の回
動の開放およびロックは公知の任意の作動機構により行
われる。 次に、第11図により第1固定子24および第2固定子25
のそれぞれに複数種の極数に形成する巻線の結線につい
て説明する。 第1固定子24に2重巻線41A,41Bを施し、また第2固
定子25にも2重巻線42A,42Bを施し、巻線41A,42Aのそれ
ぞれには4極用と8極用の端子U2,V2,W2およびU4,V4,W4
を設け、巻線41B,42Bのそれぞれには6極用と12極用の
端子U1,V1,W1およびU3,V3,W3とを設けてある。第1固定
子24の巻線41Aと第2固定子25の巻線42AとをスイッチS
18を介して直列に接続し、同様に両固定子24,25の巻線4
1Bと巻線42BとをスイッチS14を介して直列に接続してあ
る。 さらに詳細に説明すると、第1固定子24の巻線41Aの
端子U4,V4,W4はスイッチS1を介し、また巻線41Bの端子U
3,V3,W3はスイッチS5を介しそれぞれ商用3相電源に連
結される。そして、巻線41Aの端子U2,V2,W2はスイッチS
3,S8を介し、また巻線41Bの端子U1,V1,W1はスイッチS7,
S11を介しそれぞれを商用3相電源に連結してある。 第1固定子24の巻線41Aの端子X2,Y2,Z2はスイッチS18
を介して第2固定子25の巻線42Aの端子V2,W2,U2に接続
され、第1固定子24の巻線41Bの端子X1,Y1,Z1はスイッ
チS14を介して第2固定子25の巻線42Bの端子V1,W1,U1に
接続される。第2固定子25の巻線42Aの端子X2,Y2,Z2は
スイッチS4,S9を介し、また巻線42Aの端子U4,V4,W4はス
イッチS2を介しそれぞれ商用3相電源に連結してあり、
第2固定子25の巻線42Bの端子X1,Y1,Z1はスイッチS10,S
12を介し、また巻線42Bの端子U3,V3,W3はスイッチS6を
介してそれぞれ商用3相電源に連結される。 また、巻線41Aの端子U2,V2,W2はスイッチS20を介して
巻線42Aの端子U4,V4,W4に接続すると共にスイッチS19を
介して巻線41AのZ2,X2,Y2に接続する。また、巻線42Aの
U2,V2,W2はスイッチS17を介して巻線42AのZ2,X2,Y2に接
続する。同様に、巻線41Bの端子U1,V1,W1はスイッチS15
を介して巻線42Aの端子U3,V3,W3に接続すると共にスイ
ッチS16を介してZ1,V1,W1はスイッチS13を介して巻線42
BのZ1,V1,W1に接続する。第1,第2固定子24,25に施した
巻線41A,41Bおよび巻線42A,42Bの結線と極数切換用のス
イッチS1〜S20以外の構成については第1図〜第3図に
示すものと同一であるので詳細説明を省略する。 上記構成における作用を第1図〜第3図、第10図を併
用して説明する。 第1固定子24に巻装した巻線42Aと第2固定子25に巻
装した巻線42Aの極数は4極と8極であり、第1固定子2
4に巻装した巻線巻線41Bと、第2固定子25に巻装した巻
線42Bの極数は6極と12極であるから、それぞれの極数
における同期速度は下表のようになる。 上記極数と同期速度との関係から、今仮に60Hz地区に
おいて回転子軸4に求められる回転速度が1100rpm.であ
る場合を説明する。極数切換スイッチS5,S12,S13,S15,S
16を投入し、その他のスイッチは開放した状態で、商用
3相電源から第1,第2固定子24,25の巻線41B,42Bに電力
を供給すると、回転子軸4は、両固定子24,25から回転
子8の導体5…に誘起する電圧により6極の同期速度の
1200rpm.となる。ここで1100rpm.までの100rpm.分の回
転速度を低下させるためには、パルスモーター35を作動
して第1,第2固定子24,25それぞれを異方向に回動さ
せ、両固定子24,25間に生じる位相のずれを制御して所
望回転速度に調整する。次に、回転子軸4に求められる
回転速度が400rpm.である場合を説明する。この場合極
数切換スイッチS7,S10,S14を投入してその他のスイッチ
を開放した状態のもとで得られる12極の同期速度600rp
m.から400rpm.までの200rpm.の小範囲の速度制御をパル
スモーター35により両固定子24,25を回動させて調整す
る。 次に、回転子軸4に求められる回転速度が800rpm.で
ある場合を説明する。この場合には、極数切換スイッチ
S8,S9,S18を投入してその他のスイッチを開放すると、
回転子軸4は8極の同期速度900rpm.となるので、さら
にパルスモーター35によって両固定子24,25を回動して
位相のずれを制御し800rpm.となるように調整する。 そして、回転子軸4に1600rpm.が求められるときに
は、極数切換スイッチS1,S4,S17,S19,S20を投入し他の
スイッチを開放すると、回転子軸4は4極の同期速度18
00となるので、パルスモーター35により両固定子24,25
を回動して1600rpm.となるように位相のずれを制御す
る。 上記実施例における回転数の制御は、極数切換スイッ
チS1〜S20を適宜操作することにより、所望回転速度近
辺迄への大幅な変速を先ず即時に行うこと共に、両固定
子24,25の僅かな回動量の調整により所望回転数への最
終的な制御を行うものである。これにより、迅速な速度
制御を無段階的に実施でき、速度制御範囲を広範囲にす
ることに併せ、それぞれの同期速度近辺で作用すること
ができるので効率が良い。このことは第12図の4極と8
極のときのすべりとトルクの関係を示したグラフからも
理解できる。勿論前記実施例で説明した両固定子24,25
のそれぞれに巻装した巻線を直列に連結した作用との相
乗効果により、広範囲な制御領域において効率を改善す
ることができると共に大きなトルクを出すことができ、
起動・停止・変速制御を頻繁に行われ、かつ広範囲な速
度制御を必要とする動力源に用いて顕著な効果を奏す
る。 なお、両固定子24,25に巻装する巻線の極数は変速を
必要とする速度制御領域に合せて任意の極数を選定して
採用できるものである。更に例えば、固定子を4個設け
てそれぞれに複数種の巻線を施し、求められる回転速度
に近い同期速度を有する極数の巻線を極数切換スイッチ
により選択して通電すると共に、電圧移相装置により位
相のずれを制御すれば、さらに広範囲な回転速度の制御
ができる。なお、大幅な速度制御は極数変換により行
い、電圧移相装置38となす両固定子24,25は小範囲の速
度調整を目的とし、その回動量は小さくてよいため、両
固定子24,25の双方を回動させることは必ずしも必要で
なく、いずれか一方のみを回動させてもよく、また双方
の回動速度に差を設け、且つ同一方向に回動させること
により正確な位相の制御を行うことも可能である。 次に、第13図を参照しながら固定子に巻装した巻線に
位相切換スイッチを接続して電圧移相装置とした他の形
式の電圧移相装置の構成を説明する。 第1,第2固定子24,25のそれぞれに施した単一巻線43,
44にはそれぞれ2つの極数に変換する端子を設けてい
る。即ち、第1,第2固定子24,25の巻線43,44のそれぞれ
には、端子U1,V1,W1およびU2,V2,W2が設けられている。
巻線46の端子U2,V2,W2は極数切換スイッチS21を介し、
また、端子U1,V1,W1は数切換スイッチS22を介してそれ
ぞれ商用3相電源に連結される。巻線43の端子U1とZ1、
端子V1とX1、端子W1とY1はそれぞれ位相切換スイッチS
23を介して接続される。巻線43と巻線44とを直列に連結
する連結行程路45と巻線44と商用3相電源との連結行程
路46とに電圧移相装置47となす位相切換装置を複数個介
設してある。 即ち、位相切換スイッチS23に連結した巻線43の回路
を巻線44の端子U2,V2,W2に位相切換スイッチS25を介し
て連結し、巻線44の端子U1とZ1を、端子V1とX1を、端子
W1とY1のそれぞれを位相切換スイッチS24を介して連結
し、その各端子の回路は位相切換スイッチS25を介して
商用3相電源に連結する。このようにすることにより、
巻線43と巻線44とは直列、且つ同相に接続されたことに
なる。 さらに、巻線43と巻線44とを直列に連結する連結行程
路45と、巻線44の各端子と商用3相電源との連結行程路
46には、位相切換スイッチS26〜S39のそれぞれず介設さ
れている。それぞれのスイッチと巻線44の各端子との連
結の詳細は後述する作用の説明に併せて行うものとす
る。この実施例において、第1,第2固定子24,25は回動
させる必要がなく、双方が機枠14に固着されているこ
と、極数切換スイッチS21,S22及び、位相切換スイッチS
23〜S39が設けられている点のみ第1図,第2図に示す
ものと異なり、その他の構成については同一であるので
その詳細な説明を省略する。位相切換スイッチS23〜S39
により電圧移相装置47が構成されている。 以下に上記実施例における作用を第1図,第2図,第
12図を併用して説明する。 先ず、最高速度において運転するときは、極数切換ス
イッチS13と、位相切換スイッチS15,S16,S17,S25のそれ
ぞれを投入しその他のスイッチを開放にする。こうする
ことにより巻線43,44は同相、且つ直列に連結されるこ
とになり、一般の誘導電動機と同一のトルク特性とな
る。次いで、極数切換スイッチS21を投入のままの状態
において、位相切換スイッチS23,S24,S27,S35を投入し
て他のスイッチを開放にすると、位相切換スイッチS23
に連結した巻線43の各端子と、巻線44の位相切換スイッ
チS24に連結した各端子の回路とは位相切換スイッチS35
を介して通電し、その電流は巻線44の端子U2,V2,W2から
位相切換スイッチS27を介して商用3相電源に流れる。
巻線43に入力する電圧の位相に対して、巻線44に入力す
る電圧の位相は60゜ずれたものとなり、この位相のずれ
60゜に応じて回転子8の回転速度は低下する。 次いで、極数切換スイッチS21を投入したままの状態
において、位相切換スイッチS23,S24,S28,S32を投入す
ると巻線43に入力する電圧の位相に対して、巻線44に入
力する電圧の位相は120゜ずれたものとなり、位相のず
れが60゜のときよりも回転子8の回転速度は更に低速度
回転となる。この状態よりもさらに低速度回転とするに
は、極数切換スイッチS21と、を投入のままとし、位相
切換スイッチS23,S24,S30,S31を投入し、他のスイッチ
の全てを開放すればよく、こうすることにより、巻線43
に入力する電圧の位相と巻線44に入力する電圧の位相は
180゜ずれ、同一極数においては最低速回転とすること
ができる。この場合、トルクが低下するので、巻線43,4
4に施した前記極数よりも多極数の別の極数に切換えて
から回転速度を制御するのが効率的である。以下にその
操作につき説明する。 先ず、巻線43側の極数切換スイッチS22と、位相切換
スイッチS29,S34を投入し他のスイッチを開放すると、
巻線43と巻線44とは連結行程路45に介設した位相切換ス
イッチS26を介して通電し、その電流は位相切換スイッ
チS29を介して商用3相電源に流れ、巻線43,44のそれぞ
れに入力する電圧の位相は同相となるため、この極数に
おける最高回転速度となる。次いで、極数切換スイッチ
S22を投入したままの状態において、位相切換スイッチS
38,S35を投入しその他のスイッチを開放すると、巻線43
の端子X1,Y1,Z1は巻線44の端子Y1,Z1,X1に通電し、その
電流は、巻線44の端子U1,V1,W1から位相切換スイッチS
38を介して商用3相電源に流れる。巻線43,44のそれぞ
れに入力する電圧の位相は60゜ずれたものとなり、同相
のときよりもこの位相のずれに応じた分だけ回転速度は
低下する。 次いで、極数切換スイッチS22を投入のままとして位
相切換スイッチS39,S36を投入し他のスイッチを開放す
ると、巻線43,44それぞれの位相は120゜ずれて、位相の
ずれが60゜のときよりも更に低回転速度となる。さらに
最低回転速度とするには、極数切換スイッチS22を投入
のままとし、位相切換スイッチS30,S37を投入し他のス
イッチを開放すればよく、こうすることにより、巻線4
3,44のそれぞれに入力する電圧の位相は180゜ずれ、最
低回転速度とすることができる。 上記したように電圧移相装置47となす位相切換スイッ
チS23〜S39と極数切換スイッチS21,S22とを適宜操作す
ることにより、単一極数の巻線を施した複数の固定子に
入力する電圧の位相を制御することができ、効率のよい
回転数制御を行うことができる。 電圧移相装置47を位相切換スイッチで構成したこの実
施例の特徴は、無段階的に回転速度の制御を行うことは
できないが、極数と位相の切換により、迅速に回転速度
を制御することができる点にある。なお、この実施例に
第1,第2固定子24,25の双方あるいは一方を回動させる
ことにより補助的に位相を制御できる構成とすれば無段
階的に変速することができ、その制御も迅速に行うこと
ができる。また、電圧移相装置47に電圧調整装置を付設
しても回転速度を任意に変速することができる。 次に、第14図を参照しながら電圧移相装置の更に別実
施例を説明する。 第1固定子24の巻線22の端子A,B,Cを商用3相電源A,
B,Cに連結すると共に、巻線22の端子a,b,cを単相変圧器
49と結線切換スイッチ48とにより構成される電圧移相装
置50を介して第2固定子25の巻線23の端子A,B,Cに直列
連結する。具体的に説明すると、巻線22の端子a,b,cに
単相変圧器49の一次側及び結線切換スイッチS40,S42に
連結され、また単相変圧器49の二次側は結線切換スイッ
チS41,S43に図示の如く連結される。第2固定子25の巻
線23の端子A,B,Cは結線切換スイッチS40〜S43のそれぞ
れに図示の如く連結される。 以下に、この実施例における作用を説明する。巻線22
の端子A,B,Cを商用3相電源に接続すると共に、結線切
換スイッチ48の電磁スイッチS40のみを投入し他のスイ
ッチを開放すると、巻線22,23のそれぞれの電圧の位相
は同相となり、回転子軸4の回転速度は最高回転速度と
なる。次に、結線切換スイッチS41のみを投入して他の
スイッチを開放にすると、変圧器49を介して巻線23に入
力する電圧の位相は巻線22に入力する電圧の位相に対し
て60゜進んだ電圧となり、電圧の位相が同相のときより
も遅い回転速度となる。 そして、結線切換スイッチS42のみを投入すると、巻
線23に入力する電圧の位相は巻線22に入力する電圧の位
相に対して120゜進んだ電圧となり、位相のずれが60゜
のときよりも更に遅い回転速度となる。次に、結線切換
スイッチS43のみを投入すると、巻線23に入力する電圧
の位相は巻線23に入力する電圧の位相に対して180゜進
んだ電圧となり、最低回転速度となる。この実施例にお
けるトルク特性も第8図に示すものと同一である。な
お、それぞれの結線切換によって第1固定子24,第2固
定子25間に生じる電圧の位相のずれは段階的に変化する
ものであるが、第1,第2固定子24,25の双方またはどち
らか一方を回動させることにより任意の回転速度に制御
することができる。この場合、大幅な回転速度の変速を
結線切換スイッチにより行い、補助的な回転速度の変速
を固定子の回動により行うので、固定子の回動量を小範
囲として迅速な変速制御を行うことができる。 次に、電圧移相装置のさらに別の実施例を第15図を参
照して説明する。この実施例の電圧移相装置は、枠体に
固設された固定子51aとその内部に回動自在に軸着され
る回転子51bとを有し、固定子51aに1次巻線52を、また
回転子51bに2次巻線53を施して構成される3相誘導電
圧調整器51である。 第1固定子24の巻線22の端子A,B,Cは商用3相電源A,
B,Cに連結される。3相誘導電圧調整器51の一次巻線52
の端子A,B,Cは第1固定子24の巻線22の端子a,b,cに接続
されると共に、二次巻線53の端子a,b,cに接続される。
二次巻線53の端子A,B,Cは第2固定子25の巻線23の端子
A,B,Cに接続される。即ち、電動機の固定子巻線22,23は
中間に電圧移相装置となす3相誘導電圧調整器51を介し
て直列に連結される。 この実施例においては、二次巻線53を施した3相誘導
電圧調整器51の回転子51bを任意量回動することによ
り、第1,第2固定子24,25の巻線22,23に入力する電圧の
位相をずらすことができ、要求される回転速度に応じ
て、回転子軸4の回転数を制御することができる。 次に第16図に基づき第1,第2固定子24,25に巻装した
巻線の結線方法について説明する。第1固定子24に巻装
した巻線22の端子U,V,WはスイッチM1を介して、また端
子X,Y,ZはスイッチM6により相互に短絡し得るようにな
っている。また巻線22の端子U,V,Wと端子Z,X,Yとはスイ
ッチM2を介して接続し得るようになっている。他方、巻
線23の端子U,V,WはスイッチM9を介して、また端子X,Y,Z
はスイッチM3を介して商用3相電源に連結される。巻線
23の端子U,V,Wは短絡用スイッチM7により相互に短絡し
得るようになっている。また巻線23の端子U,V,Wと端子
X,Y,ZとはスイッチM4を介して相互に接続し得るように
なっている。そして巻線22の端子R,V,Wと巻線23の端子
X,Y,Zとの間をスイッチM8を介して、また巻線22の端子
X,Y,Zと巻線23の端子U,V,Wとの間をスイッチM10を介し
て接続することにより、巻線22と巻線23とは、相互に直
列に連結し得るようになっている。 以下に上記構成における作用を第1図および第16図に
基づき説明する。 第1,第2固定子24,25の巻線22,23の結線を、スイッチ
M1,M3およびM10を投入しその他のスイッチを開放するこ
とによりデルタ結線とし、巻線22,23に商用3相電源か
ら電力を供給すると、固定子24,25に回転磁界が生じ、
この回転磁界に基づき回転子8の導体5…に電流が流れ
て回転子8は回転する。第1,第2固定子24,25の回動量
をゼロとしたときには、それぞれの固定子24,25の巻線2
2,23に入力する電圧には位相のずれがなく、一般の誘導
電動機と同一のトルク特性を持ち、回転子軸4の回転速
度は最高回転速度となる。 パルスモーター35を作動し第1,第2固定子24,25を回
動させることによって回転速度を連続的に制御すること
ができる。両固定子24,25間の電圧の位差相が180゜にな
ったときには回転速度の低下は一応限界に達する。固定
子巻線22,23をデルタ結線としたときの位相角θ=0゜
からθ=180゜までにおけるすべりとトルクとの関係は
第17図に示すとおりであり、すべりS1〜S2の範囲におい
ては、回転子軸4の回転速度を任意に制御して使用でき
る。 しかしながら、上記状態においては、すべりSがS=
S2からS=1.0の範囲において速度制御が不能となる。
即ち、第17図のハッチングで示す領域の速度制御は不能
となる。 上記現象に対処するには、スイッチM6,M8及びM9を投
入すると共に他のスイッチを開放して巻線22,23の結線
をスター結線に切換え。この状態においては、第1固定
子24と第2固定子25が作る回転磁界の磁束φ1′,
φ2′は同相となる。しかも第1,第2固定子24,25の巻
線22,23のそれぞれがスター結線となるため、巻線22,23
に加わる電圧はデルタ結線のときの になる。したがっても磁束φ1′,φ2′によって回転
子8の導体5…に誘起する電圧も となり、回転子8のトルクは電圧の2乗に比例するので
トルクは1/3となる。 したがって、第17図においてθ=0゜ S=1.0のと
きのトルクをT1とし、θ=180゜ S=1.0のときのトル
クをT2とすると、第1,第2固定子24,25の巻線22,23の結
線をスイッチによってスター結線に切換えることによ
り、そのトルク特性は第18図に示す如く、θ=180゜
S=1.0のときのトルクはT1/3となり、またθ=0゜
S=1.0のときのトルクはT2/3となり、ハッチングで示
す速度制御不能領域はかなり小さくなる。そこで、T2=
T1/3となるように設計し、第1,第2固定子24,25の巻線2
2,23の結線をスイッチによってデルタ結線とし、第1,第
2固定子24,25を回動して回転子8の導体5…に誘起す
る電圧の位相差を0゜から180゜まで変化させ、次いで
両固定子24,25の巻線22,23の結線をスイッチによってス
ター結線に切換えると両固定子24,25間の位相差はなく
なるので、第1,第2固定子24,25を上記とは逆回動して
電圧の位相を0゜から180゜に向けて変化させると、負
荷の反抗トルクTrの大きな変化に対応して広範囲な速度
制御を行うことができ、その低速度制御領域においても
大きなトルクを確保することもできる。 第19図に示すものは、回転子コア2,3間の空間または
非磁性体コア9部において、回転子コア2,3に連通して
装設した複数個の導体5…のそれぞれと回転子軸4に嵌
挿する高抵抗環54とを連結材となす抵抗材r…により短
絡する一実施例である。なお、連結材となす抵抗材r…
は全ての導体5…に連結されていなくても応分の作用を
得ることができる。また、導体5…間に介設する連結材
として逆極性に直列に連結して一組とした定電圧ダイオ
ードを用いること、また抵抗材と前記一組とした定電圧
ダイオードとを直列に直列して連結材とすること、ある
いは抵抗材と前記一組の定電圧ダイオードとを導体間に
並設して連結することにより力率とトルクの改善を行う
場合がる。 そして、電圧移相装置は上記実施例に限定されるもの
ではなく、両固定子間に位相のずれを生起する装置であ
れば任意に選択採用できる。また、回転子コアに装設す
る導体は、低抵抗性のものであっても各導体間に連結材
を設けて短絡すれば、上記に説明した本発明のトルク特
性と効率の改善を確保することができる。また固定子に
巻装する巻線が極数変換をし得るように数種類施したも
のでない場合には、複数個の回転子コアそれぞれに巻線
を施して相互を直列に連結し、その行程中に連結材とし
て抵抗材を介設すれば、前記した作用と同一効果を得ら
れる。回転子コアに巻装される巻線はスター結線あるい
はデルタ結線のいずれをも選択して使用できるものであ
る。 次に、第20図に示すブロック図を参照して、可変速誘
導電動機を自動制御する場合の一実施例を説明する。 入出力制御回路56,制御回路57,演算回路58,記憶回路5
9等で構成される制御装置55の入力側には、速度表示器6
1を備えたタコゼレネーター等の速度検出器60と、磁気
センサー等の固定子回動位置検出器62と、機枠14内の適
所に装着した温度検出器63と、ディスプレイを備えたキ
ーボード64とを接続する。他方、制御装置55の出力側に
はパルスモーター35、回動側固定子の回動をロックまた
は開放する電磁石65と、巻線22,23,導体5…,抵抗材r
…等を冷却する空気を機枠14の適所から送風する送風機
を駆動する電動機66等が接続される。キーボード64から
制御装置55の記憶回路59には以下のような制御値が予め
入力されている。即ち、位相角0゜〜180゜に対する回
転固定子の回動量と、固定子の回動量に対するパルスモ
ーター35のパルス制御値と、位相角0゜〜180゜に対す
る固定子の位置検出器62との関係と、機枠14内の冷却を
開始する温度基準値とが予め入力されている。回転子軸
4の速度制御値をキーボード64を介して制御装置55に入
力すると、入力された速度制御値とするために必要な固
定子の回動量が演算され、その固定子の回動量に対応し
たパルスモーター35に対するパルス制御値が演算され
る。制御装置55からの出力信号に基づき電磁石65が作動
し、固定子のロックを開放すると共に、制御装置55から
の信号を受けて、パルスモーター35が作動して変速制御
を行う。回転子軸4に装着した速度検出器60から送られ
てくる速度検出値と速度制御値とを比較し、両者間に相
違がある場合には、制御装置55からパルスモーター35に
出力して回転速度を補正制御する。一方、両者間に相違
がない場合には、所望回転速度に制御されたものとし
て、電磁石65によって固定子の回動をロックする。 制御装置55に連絡された温度検出器63の温度検出値が
記憶回路59に設定された温度基準値よりも高温になる
と、制御装置55から出力する信号により、送風機の電動
機66が起動し、機枠14内に送風して巻線22,23,導体5
…,抵抗材r…等の冷却を開始する。上記運転中におい
て、キーボード64から新たに回転速度値を入力すると、
固定子回動位置検出器62から連絡された固定子の現在位
置を基準に所望速度値に対してパルスモーター35を作動
するパルス制御値が演算され、制御装置55からの出力信
号に基づき電磁石65およびパルスモーター35が再作動さ
れ回転速度が制御される。 なお、制御装置55の出力側に極数切換スイッチ68、位
相切換スイッチ69等を接続して、制御装置55に入力され
る速度制御値に対応した自動制御を行うこともあり、ま
た、送風機に空気冷却装置67を連結し、制御装置55に設
定した温度基準値に対して空気冷却装置67を作動させる
場合もある。 さらに本発明の可変速誘導電動機は誘導発電機として
も使用することができ、その場合、回転子軸4にタービ
ン,ガスタービン,太陽熱発電機等を直接連結して発電
すれば高価な調速機を省略することもできる。また、内
燃機を原動機として連結して発電を行う場合には、その
内燃機の最小燃費の回転数に対応して発電することがで
き、風水をエネルギー源とするパワーが弱く不安定な場
合においても、その最高出力を取出せる回転数で発電す
ることができる。水力発電においては、流速に応じて効
率よく発電でき、複雑高価な可変悦ピッチ装置あるいは
調相機を省略できる。また外部電力に対しての同期も高
価な同期装置なしで行える。また、回転子相に他の回転
軸を連結すると共に固定子巻線の入力側の2相を入替え
るスイッチを設け、該スイッチにより回転子軸を正転,
逆転自在とすれば、該スイッチと電圧移相装置との操作
より、電機制動機としても使用することができる。電圧
移相装置により回転速度を制御することにより、回転子
軸に連結した回転軸の制動力を効率よく調整できる。
【発明の効果】
上記に説明した如く本発明によれば、複数個の固定子
に巻装した巻線を直列に連結し、前記固定子の少なくと
も1個に関連して電圧移相装置を有し、固定子と対峙し
ない回転子コア間において抵抗の異なる2組の複数個の
導体を装設してあり、また、それぞれの固定子の巻線を
直列に連結することと、2組の複数個の回転子導体のう
ち最外円周の複数個の回転子導体を相互に連結材を介し
て短絡したことの組合せによる効果は、連結材を介した
導体には各固定子に対応する回転子導体に誘起して、回
転子コア個別の回転子導体に流れる電流の大きさが相互
に等しくなるという強制力が生じる作用と、それぞれの
固定子間の回転磁界の位相差に起因するベクトル差分の
電流が、複数個の回転子導体間を短絡的に連結した連結
材を介して必然的に流れるという強制力が生じる作用
と、一方、連結材を介しない導体には固定子間の電圧の
位相差に反比例的に電流が流れるという作用の相乗効果
により、それぞれの変速領域において最高回転時点とほ
ぼ同等の定格電流と定格トルクを確保することができる
もので、前記引用公報の総和で以ってしては奏すること
のできないトルク特性および効率の改善を目的とする課
題を見事に達成することができたものである。 したがって、負荷に順応した滑かな起動制御ができる
ことは勿論、負荷に定められた任意の特性による起動と
変速を任意に制御することができ、起動・停止・変速を
頻繁に反復する動力源に用いて顕著な効果を奏するもの
である。
【図面の簡単な説明】
第1図〜第20図は、本発明の実施例図である。第1図は
誘導電動機の側断面図、第2図は固定子の回動機構を示
す断面図、第3図は固定子の回動機構を示す一部を破断
して示した側面図、第4図は固定子巻線を直列に連結し
た結線図、第5図は回転子のすべりと有効電力の関係を
示すグラフ、第6図は回転子の電気的等価回路、第7図
は第6図の電気的等価回路を固定子側からみた電気的等
価回路、第8図は回転子導体を相互に抵抗材により短絡
すると共に、固定子巻線を直列に連結したときのすべり
とトルクの関係を示すトルク特性図、第9図は固定子巻
線のそれぞれを並列に電源に連結したときのすべりとト
ルクの関係を示すトルク特性図、第10図は複数組の導体
のうち任意の一組を抵抗材により短絡すると共に固定子
巻線を直列に連結したときのすべりとトルクの関係を示
すトルク特性図。第11図は固定子に複数種の巻線を施し
スイッチにより極数を切換える場合の結線図、第12図は
4極と8極におけるすべりとトルクとの関係を示すトル
ク特性図、第13図は電圧移相装置となす位相切換スイッ
チの固定子巻線への結線図、第14図は電圧移相装置を単
相変圧器と位相切換スイッチとにより構成した実施例
図、第15図は電圧移相装置を誘導電圧調整器で構成した
実施例図、第16図は固定子巻線をデルタ結線またはスタ
ー結線にスイッチにより切換える結線図、第17図および
第18図はすべりとトルクとの関係を示すトルク特性図、
第19図は複数個の導体間に抵抗材を連結したときの部分
断面図、そして第20図は本発明による誘導電動機を自動
制御する場合のブロック構成図である。 1……誘導電動機、2,3……回転子コア、4……回転子
軸、5……導体、5A……第1導体群、5B……第2導体
群、6,7……短絡環、8……回転子、9……非磁性コ
ア、10,11……側部、12……通風胴、13……通気孔、14
……軸、15,16……軸受盤、17……連結棒、18……ナッ
ト、19,20……冷却用翼車、21……軸受、22,23……巻
線、24……第1固定子、25……第2固定子、26,27……
すべり軸、28……ストップリング、29……中継軸、30…
…中継用歯車、31……第2駆動用歯車、32……軸受台、
33A,33B……ギヤー、34……中継歯車、35……パルスモ
ーター、36……第1駆動歯車、37……開口部、38……電
圧移相装置、39……排風孔、40……通風孔、41A,41B…
…巻線、42A,42B……巻線、45,46……連結行程路、47…
…電圧移相装置、48……結線切換スイッチ、49……単相
変圧器、50……電圧移相装置、51……誘導電圧調整器、
52……一次巻線、53……二次巻線、54……高抵抗環、55
……制御装置、56……入出力回路、57……制御回路、58
……演算回路、59……記憶回路、60……速度検出器、61
……速度表示器、62……固定子回動位置検出器、63……
温度検出器、64……キーボード、65……電磁石、66……
電動機、67……空気冷却装置、68……極数切換スイッ
チ、69……位相切換スイッチ。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】同一回転軸に空間又は非磁性体コアを介在
    して軸着した2個の回転子コアを有し、該2個の回転子
    コアに連通する複数個の導体を、回転子コア円周の半径
    を異にする位置に同心円的に、第1導体群と第2導体群
    として2組配設して一体的に形成したかご形回転子と、
    前記各回転子コアの外周部に対峙して2個の固定子コア
    を並設し、該各固定子コアに巻装された固定子巻線を直
    列に連結した固定子と、前記2個の回転子コア間の前記
    空間又は非磁性体コア部において、回転子コアの最外円
    周に設けられた第1導体群の複数個の導体を相互に抵抗
    短絡する連結材と、2個の固定子のうち特定の固定子が
    これに対峙する回転子の周囲に生じる回転磁界と、他の
    固定子がこれに対峙する回転子の周囲に生じる回転磁界
    との間に位相差を生じさせる電圧移相装置とを有するこ
    とを特徴とする可変速誘導電動機。
  2. 【請求項2】前記電圧移相装置は、前記2個の固定子間
    の位相差を0゜から180゜の範囲内で任意の位相差に設
    定できるように、特定の固定子を他の固定子に対して相
    対的に回動させる固定子回動手段からなることを特徴と
    した特許請求の範囲第(1)項記載の可変速誘導電動
    機。
  3. 【請求項3】前記電圧移相装置は、特定の固定子の固定
    子巻線と他の固定子巻線と電源との間に設けられた位相
    切換スイッチからなり、段階的な位相差を生じさせる特
    許請求の範囲第(1)項記載の可変速誘導電動機。
  4. 【請求項4】前記電圧移相装置は、単相変圧器と結線切
    換スイッチとにより形成した特許請求の範囲第(1)項
    記載の可変速誘導電動機。
  5. 【請求項5】前記電圧移相装置は、誘導電圧調整器とな
    した特許請求の範囲第(1)項記載の可変速誘導電動
    機。
  6. 【請求項6】前記2個の固定子のそれぞれに複数種の極
    数を形成する巻線を施し、該巻線の端子に極数切換スイ
    ッチを連結した特許請求の範囲第(1)項〜第(5)項
    のいずれかに記載の可変速誘導電動機。
  7. 【請求項7】前記2個の固定子の各巻線の結線を、デル
    タ結線またはスター結線のいずれかに切換自在とするス
    イッチを設けた特許請求の範囲第(1)項〜第(5)項
    のいずれかに記載の可変速誘導電動機。
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