JPH0835117A - 改善された風合い及び発色性を呈するポリエステル繊維 - Google Patents

改善された風合い及び発色性を呈するポリエステル繊維

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JPH0835117A
JPH0835117A JP16934694A JP16934694A JPH0835117A JP H0835117 A JPH0835117 A JP H0835117A JP 16934694 A JP16934694 A JP 16934694A JP 16934694 A JP16934694 A JP 16934694A JP H0835117 A JPH0835117 A JP H0835117A
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JP
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polyester
fiber
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barium sulfate
liquid
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JP16934694A
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Takeshi Masuda
剛 益田
Kenji Kawakami
賢治 川上
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Teijin Ltd
Original Assignee
Teijin Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 感触とドレープ性とが良好な改善された風合
いを呈し、且つ発色性も良好な布帛を製造し得るポリエ
ステル繊維を提供すること。 【構成】 繰返し単位の80モル%以上がエチレンテレ
フタレートであるポリエステルを主たる構成ポリマーと
するポリエステル繊維中に、平均粒子径が0.1〜0.
6μmの硫酸バリウムを0.5〜3.0重量%、及び2
5℃下の粘度が1000ポイズ以下で水酸基価が10m
gKOH/g以下である液状ポリエステルを1.0〜
5.0重量%含有させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、感触とドレープ性とが
改善された風合いを呈し、且つ発色性にも優れた布帛を
得るに適したポリエステル繊維に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、ポリエステルは多くの優れた
特性を有するため、合成繊維として広く用いられてい
る。しかし、その高弾性率のために繊維が屈曲し難くド
レープ性が不充分であり、また繊維表面が滑らかなため
独特のワキシー感を呈する、といった欠点を有するもの
であった。
【0003】このような欠点を解決するため、特公平4
―9205号公報には、硫酸バリウムのような低屈折率
で且つ高比重の無機微粒子を5重量%以上含有させたポ
リエステル繊維をアルカリ減量処理して、繊維表面に特
定の微細孔を形成して繊維表面を粗面化する方法が提案
されている。たしかにこの方法によれば、繊維自体が高
比重になると共に繊維相互間の摩擦係数が低下するため
ドレープ性が向上し、また染色時のパステル化も減少す
る。しかし、微粒子の含有量が多すぎるため、製糸時の
工程安定性に乏しく、また光の内部散乱によるパステル
化も満足し得るレベルまでは低下せず発色性は未だ不充
分なレベルである。
【0004】一方特公昭59―24233号公報、及び
特開昭59―130363号公報には、超微粒子を含有
するポリエステル繊維をアルカリ減量処理して繊維表面
に超微細な粗面を形成する方法が提案されている。これ
らの方法によれば、ドライタッチの感触のみならず発色
性も大巾に向上させることができるものの、得られた粗
面が後加工工程でつぶれてその部分が淡色に見える、所
謂アタリという欠点を生じ易く、またドレープ性も充分
なものではなかった。
【0005】また特開昭63―256717号公報に
は、ポリエステルの屈折率に近い屈折率を有し且つ平均
粒径が0.3〜1.2μmである無機微粒子を1〜5重
量%含有するポリエステル繊維をアルカリ減量処理する
方法が提案されている。この方法によれば、微粒子によ
る光の内部散乱が減少するために発色性は改善される
が、その程度は未だ満足し得るレベルではなく、またド
レープ性も今一歩不足している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記従来技
術に鑑みなされたもので、その目的は、ドライタッチな
感触及び良好なドレープ性といった改善された風合いを
呈すると共に、発色性にも優れた布帛を製造し得るポリ
エステル繊維を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
を達成するため鋭意検討した結果、発色性を維持しなが
らドレープ性を良好ならしめるには、ポリエステルの屈
折率に近い屈折率を有する微粒子を添加するのみでは不
充分で、特定の液状ポリエステルを共存させることによ
って初めて達成できることを見い出し、本発明に到達し
た。
【0008】すなわち、本発明よれば、繰返し単位の8
0モル%以上がエチレンテレフタレートであるポリエス
テルをマトリックスポリマーとするポリエステル繊維で
あって、該繊維中には、繊維重量を基準として、平均粒
子径が0.1〜0.6μmの硫酸バリウムを0.5〜
3.0重量%、及び25℃での粘度が1000ポイズ以
下で且つ水酸基価が10mgKOH/gである液状ポリ
エステルを1.0〜5.0重量%含有していることを特
徴とする、改善された風合い及び発色性を呈するポリエ
ステル繊維が提供される。
【0009】本発明のポリエステル繊維を構成するマト
リックスポリマーとしては、繰返し単位の80モル%以
上がエチレンテレフタレートであるポリエステル、例え
ばポリエチレンテレフタレート、並びに共重合成分とし
てイソフタル酸、アジピン酸、セバシン酸、5―ナトリ
ウムスルホイソフタル酸、プロピレングリコール、ジエ
チレングリコールなどを使用したポリエチレンテレフタ
レート系共重合ポリエステルをあげることができる。な
かでも、エチレンテレフタレート単位が90モル%以上
特に95モル%以上のポリエステルが好ましい。またポ
リエステルの固有粘度は、あまりに低いと繊維の力学的
特性が低下し易くなり、また後述する液状ポリエステル
を混合する際に反応し易くなるため、0.6以上である
ことが好ましい。なお、このマトリックスポリマーに
は、本発明の目的を阻害しない範囲内で他種ポリマーを
少量配合してもかまわない。
【0010】本発明における硫酸バリウムは、天然に産
する原石を粉砕したもの、硫化バリウムの溶液に硫酸ナ
トリウム溶液を加え沈殿させてつくる沈降性硫酸バリウ
ム、及びこれらの表面を処理したものいずれも使用でき
るが、なかでも表面処理を施した沈降性硫酸バリウム
は、ポリエステル繊維中への分散性が良好で、しかもポ
リエステルとの接着性が向上して界面剥離が生じ難くな
るため、発色性が向上するため好ましくない。
【0011】本発明における硫酸バリウムの平均粒径
は、0.1〜0.6μmの範囲にする必要がある。特に
0.2〜0.4μmの範囲内が好ましい。平均粒径が
0.1μm未満の場合には、アルカリで減量処理した際
に繊維表面に形成される微細孔が小さすぎるため、後加
工工程において微細孔がつぶれて発色性が低下するだけ
でなく、ポリエステルの結晶化も阻害するため、繊維比
重が低下してドレープ性が低下したり繊維の力学的特性
が低下したりするのが好ましくない。一方0.6μmを
超える場合には、製糸工程において紡糸パック内圧上昇
を大きくし、また糸切れ等のトラブルを誘発すると共
に、光の内部散乱も増大させて発色性を低下させるため
好ましくない。
【0012】さらに、上記硫酸バリウムの含有量は、繊
維重量を基準として0.5〜3.0重量%の範囲にする
必要があり、好ましくは1.5〜2.5重量%の範囲に
するのがよい。硫酸バリウムの含有量が0.5重量%未
満の場合には、繊維比重が低下してドレープ性が不充分
となるだけでなく、アルカリ減量処理しても繊維表面に
充分な量の微細孔が形成されず、繊維表面が充分粗面化
されないために摩擦係数低下が小さくなってドライタッ
チな感触を発現させることができない。一方3.0重量
%を越える場合には、ポリエステル繊維の機械的特性が
低下し、また紡糸時の濾過圧上昇、光の内部散乱増加に
よる発色性低下等を引起すので好ましくない。
【0013】本発明においては、上記硫酸バリウムに加
えて以下の特性を有する液状ポリエステルを含有してい
ることが肝要である。すなわち、25℃での粘度が10
00ポイズ以下、好ましくは300ポイズ以下で水酸基
価が10mgKOH/g以下、好ましくは5mgKOH
/g以下の液状ポリエステルを含有していることが必要
である。25℃での粘度が1000ポイズを越える場合
には、良好なドレープ性を得るために必要な配合量が増
大し、その結果ポリエステル繊維の機械的特性が低下し
たり製糸時にトラブルが多発するようになるので好まし
くない。また水酸基価が10mgKOH/gを越える場
合には、ポリエステルと溶融混合する際に再分配反応を
引起し易く、得られる繊維の機械的特性が低下したり紡
糸調子が悪くなってしまうので好ましくない。なお、上
述の特性を有する液状ポリエステルは、ポリエステルと
の相溶性が良好なためと推定されるが、分散性が良好で
得られる繊維の力学的特性に斑が少なく、またアルカリ
減量処理した際に形成される繊維表面の凹凸(微細孔)
にも斑が少ないという好ましい特徴を有している。
【0014】好ましく用いられる液状ポリエステルとし
ては、アジピン酸、セバシン酸、アゼライン酸等の脂肪
族ジカルボン酸と、エチレングリコール、プロピレング
リコール、1,3―ブタジオール、ペンチレングリコー
ル、ヘキシレングリコール、ジエチレングリコール等の
グリコールと、必要に応じてポリオキシエチレングリコ
ール、ポリオキシプロピレングリコール等のポリオキシ
アルキレングリコール、フタル酸、トリメリット酸等の
芳香族カルボン酸、グリセリン、ビスフェノール類等の
多官能性ヒドロキシ化合物(上記グリコールを除く)等
を共重合した共重合ポリエステルをあげることができ
る。さらには、これらの共重合ポリエステルの少なくと
も一方の末端をメタノール、プロピルアルコール、ブチ
ルアルコール等の1価アルコールまたはラウリン酸、オ
レイン酸等の1価カルボン酸で封鎖したものをあげるこ
とができる。なかでも、アジピン酸とエチレングリコー
ルまたはプロピレングリコールからなる脂肪族ポリエス
テルであって、末端を1価アルコールで封鎖したものが
好ましい。なお、液状ポリエステルの酸価は小さいほど
好ましく、通常は1mgKOH/g以下であることが望
ましい。また、融点は取扱い上低い方が好ましく、−1
0℃以下であることが望ましい。
【0015】このような液状ポリエステルの含有量は、
繊維重量を基準として1.0〜5.0重量%の範囲内に
する必要があり、特に2.0〜4.0重量%の範囲内に
することが好ましい。液状ポリエステルの含有量が1.
0重量%未満の場合には、ドレープ性が不充分となるだ
けでなく、発色性も低下するため好ましくない。一方
5.0重量%が越える場合には、繊維の機械的特性が低
下したり製糸安定性が低下するだけでなく、ポリエステ
ル繊維の本来有している張り・腰といった特性を損なう
ため好ましくない。
【0016】なお、本発明のポリエステル繊維には、上
述の硫酸バリウム及び液状ポリエステルに加えて、従来
より使用されている各種添加剤を併用してもよいが、そ
の際添加量は、本発明の目的を損なわない範囲内に調整
する必要がある。
【0017】本発明において、前述した硫酸バリウム及
び液状ポリエステルをポリエステル繊維中に配合するに
は特別の方法を採用する必要はなく、例えばポリエステ
ルの重合工程で加える方法、硫酸バリウムのみをポリエ
ステルの重合工程で配合し、液状ポリエステルは紡糸直
前のポリエステル融液に添加混合する方法、硫酸バリウ
ムと液状ポリエステルとをあらかじめ混合した液状の添
加組成物(以下液状改質剤ということがある)を紡糸直
前のポリエステル融液中にギアポンプ等で計量しながら
注入混合した後紡糸する方法があげられる。なかでも液
状改質剤として添加する方法は、硫酸バリウム粒子の表
面があらかじめ低粘度の液状ポリエステルで充分濡れて
いるのでポリエステル中の分散が良好となり、また硫酸
バリウムとポリエステルとの界面接着も良好となるの
で、延伸工程等における界面剥離によるボイド形成が抑
制されて発色性も良くなり好ましくない。
【0018】配合後は公知の溶融紡糸方法により繊維化
される。その際の繊維の横断面形状は任意であり、中空
部を有しない中実繊維であっても、中空部を有する中空
繊維であってもよい。また、繊維の横断面における外形
や中空部の形状は円形であっても異形であってもよい。
【0019】かくして得られる本発明のポリエステル繊
維は、必要に応じて混繊処理、仮撚加工処理等を施した
後、または更に布帛となした後に、アルカリ化合物の水
溶液で処理することにより容易に繊維表面を粗面化する
ことができる。
【0020】ここで使用するアルカリ化合物としては、
水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム等
をあげることができ、通常は水酸化ナトリウムが用いら
れる。かかるアルカリ化合物の水溶液の濃度は、用いる
アルカリ化合物の種類及び処理条件等によって異なる
が、通常は0.5〜30重量%の範囲のものが用いられ
る。処理温度は70〜100℃の範囲が好ましく、処理
時間は通常0.5〜2時間の範囲で行われる。また、こ
のアルカリ化合物水溶液により減量する量は、繊維重量
を基準として2重量%以上、好ましくは5重量%以上と
するべきで、かくすることにより繊維表面に繊維軸に配
列したスジ状微細孔にあわせてクレーター状の微細孔が
形成され、特にドライタッチな感触が向上する。
【0021】
【作用】本発明のポリエステル繊維は、比重が4.3と
極めて大きな硫酸バリウム粒子を配合することによる高
比重化と、ポリエチレンテレフタレートとの相溶性が良
好な液状ポリエステルを配合することによる曲げ弾性の
低下により、硫酸バリウム粒子の添加量が少ないにもか
かわらず良好なドレープ性を呈する。
【0022】また、硫酸バリウム粒子はその屈折率が
1.6と、ポリエステル繊維の屈折率(繊維軸に平行方
向約1.7、垂直方向約1.5)に近いため、粒子とポ
リエステルとの界面におけるその散乱反射が低下してい
ることに加えて、液状ポリエステルを併用することによ
り硫酸バリウム粒子の配合量が減少しているので、染色
時のパステル化はほとんど発現しなくなる。しかも液状
ポリエステルは、硫酸バリウム粒子のポリエステル中へ
の分散性及びポリエステルとの接着性を向上させている
ので、繊維中にボイドも形成され難く、さらに染料の吸
着性を向上させるので発色性も良好となる。
【0023】また本発明のポリエステル繊維は、これを
アルカリ減量処理することによって、その繊維表面に繊
維軸に配列したスド状微細孔及びクレーター状の微細孔
を形成することができるため、繊維間摩擦係数が低下し
てドライタッチな感触を呈する。しかもこの微細孔は摩
擦耐久性がよいので、アタリ現象も発生せず、発色性も
良好なものとなるのである。
【0024】
【実施例】以下、実施例によって本発明をさらに具体的
に説明するが、本発明の範囲はこれに限定されるもので
はない。なお、実施例における各特性値は下記方法によ
り測定した。 (強伸度)インストロン型引張り試験機を用い、試料長
25cm、引張り速度30cm/分で測定した。 (繊維密度)JIS L 1013に準拠し、密度勾配
管(四塩化炭素/n―ヘプタン)を用いて25℃で測定
した。 (紡糸断糸率)巻取速度1200m/分で紡糸し、巻取
長106 m当たりの断糸回数で表した。 (延伸断糸率)延伸速度1000m/分で延伸し、巻取
糸長3×105 m当たりの断糸回数で表した。
【0025】(ドレープ性)延伸糸を加撚、サイジング
した250T/MのS撚糸を経糸とし、2500T/M
に加撚したS撚糸とZ撚糸とを2本ずつ交互に緯糸とし
て、織密度152本/インチ×90本/インチの平織物
を製織する。得られる織物を常法にしたがってシボ立
て、精練を行った後に、濃度35g/リットルの水酸化
ナトリウム水溶液中で100℃下、減量率が8%となる
よう減量処理する。次いで、染料Kayalon P
Blue T−S 3%owtで常法にしたがって13
0℃下45分染色して評価に供した。上記布帛を、JI
S L 1096に準拠して測定した。この値が小さい
ほどドレープ性が良好であることを示す。 (発色性)上記染色後の布帛を、マクベス社製カラーア
イを用いL* 値を測定した。なお、L* の小さいものほ
ど発色性が良好であることを示す。 (感触)上記染色後の布帛を、官能評価により5段階で
判定した。なお、ドライタッチな感触に最も優れる場合
を5級、最も悪い場合を1級とし、5人の判定者による
評価結果の平均点で表した。この標点が4.0級以上の
時、ドライタッチな感触を呈し、感触が良好であること
を示す。
【0026】[実施例1]固有粘度が0.65のポリエ
チレンテレフタレートを290℃で加熱溶融し、これに
表1記載の平均粒径の沈降性硫酸バリウム50重量部
と、アジピン酸、プロピレングリコール及びメタノール
から構成される平均分子量が2000、粘度が30ポイ
ズ、水酸基価が9.5mgKOH/gである液状ポリエ
ステル50重量部とをあらかじめ混合した液状改質剤を
ギヤポンプで定量供給し、次いでケニック社製スタティ
ックミキサーを有した配管を通して混合した後、36の
吐出孔を有する紡糸口金から30g/分の吐出量で押出
し1050m/分の速度で巻取った。得られた未延伸糸
を常法にしたがって3.6倍に延伸して表1記載の延伸
糸となし、次いで前記方法により評価した。結果は表1
に示す。
【0027】[実施例2〜5、比較例1〜4]実施例1
において、硫酸バリウムの平均粒子径、含有量並びに液
状ポリエステルの粘度、水酸基価、含有量を表1記載の
とおり変更する以外は実施例1と同様に行なった。結果
は表1にまとめて示す。
【0028】[比較例5、6]実施例1で用いたと同じ
硫酸バリウムをポリエチレンテレフタレート重合時に添
加して得た、固有粘度が0.65の硫酸バリウム含有ポ
リエチレンテレフタレートを温度290℃で溶融吐出
し、実施例1と同様に紡糸延伸した。結果を表1にあわ
せて示す。
【0029】[比較例7]実施例1で用いた液状改質剤
に変えて、イソフタル酸成分をテレフタル酸成分に対し
て30モル%共重合した融点が227℃、固有粘度(3
0℃下オルソクロロフェノール溶媒にて測定)が0.6
2のポリエチレンテレフタレート系共重合ポリエステル
60重量部と、実施例1で用いたと同じ硫酸バリウム4
0重量部とをあらかじめ混合したマスターチップを用
い、固有粘度が0.65のポリエチレンテレフタレート
チップとマスターチップとを混合した後290℃で溶融
吐出し、次いで実施例1と同様に紡糸延伸した。結果を
表1にあわせて示す。
【0030】
【表1】
【0031】
【発明の効果】本発明のポリエステル繊維は、硫酸バリ
ウム微粒子と共に液状ポリエステルも含有しているた
め、ドレープ性と発色性とが共に優れている。また本発
明の繊維はアルカリ減量を施すことによって、繊維表面
にはアタリ現象の発現し難い微細孔が形成されるため、
優れたドライタッチ感触を呈し、ドレープ性も一段と向
上する。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成6年8月9日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0008
【補正方法】変更
【補正内容】
【0008】すなわち、本発明によれば、繰返し単位の
80モル%以上がエチレンテレフタレートであるポリエ
ステルをマトリックスポリマーとするポリエステル繊維
であって、該繊維中には、繊維重量を基準として、平均
粒子径が0.1〜0.6μmの硫酸バリウムを0.5〜
3.0重量%、及び25℃での粘度が1000ポイズ以
下で且つ水酸基価が10mgKOH/gである液状ポリ
エステルを1.0〜5.0重量%含有していることを特
徴とする、改善された風合い及び発色性を呈するポリエ
ステル繊維が提供される。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0010
【補正方法】変更
【補正内容】
【0010】本発明における硫酸バリウムは、天然に産
する原石を粉砕したもの、硫化バリウムの溶液に硫酸ナ
トリウム溶液を加え沈殿させてつくる沈降性硫酸バリウ
ム、及びこれらの表面を処理したものいずれも使用でき
るが、なかでも表面処理を施した沈降性硫酸バリウム
は、ポリエステル繊維中への分散性が良好で、しかもポ
リエステルとの接着性が向上して界面剥離が生じ難くな
るため、発色性が向上するため好ましい。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0011
【補正方法】変更
【補正内容】
【0011】本発明における硫酸バリウムの平均粒径
は、0.1〜0.6μmの範囲にする必要がある。特に
0.2〜0.4μmの範囲内が好ましい。平均粒径が
0.1μm未満の場合には、アルカリで減量処理した際
に繊維表面に形成される微細孔が小さすぎるため、後加
工工程において微細孔がつぶれて発色性が低下するだけ
でなく、ポリエステルの結晶化も阻害するため、繊維比
重が低下してドレープ性が低下したり繊維の力学的特性
が低下したりするので好ましくない。一方0.6μmを
超える場合には、製糸工程において紡糸パック内圧上昇
を大きくし、また糸切れ等のトラブルを誘発すると共
に、光の内部散乱も増大させて発色性を低下させるため
好ましくない。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0017
【補正方法】変更
【補正内容】
【0017】本発明において、前述した硫酸バリウム及
び液状ポリエステルをポリエステル繊維中に配合するに
は特別の方法を採用する必要はなく、例えばポリエステ
ルの重合工程で加える方法、硫酸バリウムのみをポリエ
ステルの重合工程で配合し、液状ポリエステルは紡糸直
前のポリエステル融液に添加混合する方法、硫酸バリウ
ムと液状ポリエステルとをあらかじめ混合した液状の添
加組成物(以下液状改質剤ということがある)を紡糸直
前のポリエステル融液中にギアポンプ等で計量しながら
注入混合した後紡糸する方法があげられる。なかでも液
状改質剤として添加する方法は、硫酸バリウム粒子の表
面があらかじめ低粘度の液状ポリエステルで充分濡れて
いるのでポリエステル中への分散が良好となり、また硫
酸バリウムとポリエステルとの界面接着も良好となるの
で、延伸工程等における界面剥離によるボイド形成が抑
制されて発色性も良くなり好ましい。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0025
【補正方法】変更
【補正内容】
【0025】(ドレープ性)延伸糸を加撚、サイジング
した250T/MのS撚糸を経糸とし、2500T/M
に加撚したS撚糸とZ撚糸とを2本ずつ交互に緯糸とし
て、織密度152本/インチ×90本/インチの平織物
を製織する。得られる織物を常法にしたがってシボ立
て、精練を行った後に、濃度35g/リットルの水酸化
ナトリウム水溶液中で100℃下、減量率が8%となる
よう減量処理する。次いで、染料Kayalon P
Blue T−S 3%owfで常法にしたがって13
0℃下45分染色して評価に供した。上記布帛を、JI
S L 1096に準拠して測定した。この値が小さい
ほどドレープ性が良好であることを示す。 (発色性)上記染色後の布帛を、マクベス社製カラーア
イを用いL* 値を測定した。なお、L* の小さいものほ
ど発色性が良好であることを示す。 (感触)上記染色後の布帛を、官能評価により5段階で
判定した。なお、ドライタッチな感触に最も優れる場合
を5級、最も悪い場合を1級とし、5人の判定者による
評価結果の平均点で表した。この標点が4.0級以上の
時、ドライタッチな感触を呈し、感触が良好であること
を示す。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 繰返し単位の80モル%以上がエチレン
    テレフタレートであるポリエステルをマトリックスポリ
    マーとするポリエステル繊維であって、該繊維中には、
    繊維重量を基準として、平均粒子径が0.1〜0.6μ
    mの硫酸バリウムを0.5〜3.0重量%、及び25℃
    での粘度が1000ポイズ以下で且つ水酸基価が10m
    gKOH/g以下である液状ポリエステルを1.0〜
    5.0重量%含有していることを特徴とする、改善され
    た風合い及び発色性を呈するポリエステル繊維。
  2. 【請求項2】 繰り返し単位の80モル%以上がエチレ
    ンテレフタレートであるポリエステルをマトリックスポ
    リマーとするポリエステル繊維であって、該繊維中に
    は、繊維重量を基準として、平均粒子径が0.1〜0.
    6μmの硫酸バリウムを0.5〜3.0重量%、及び2
    5℃での粘度が1000ポイズ以下で且つ水酸基価が1
    0mgKOH/g以下である液状ポリエステルを1.0
    〜5.0重量%含有し、さらに該繊維表面がアルカリ化
    合物により粗面化されていることを特徴とする、改善さ
    れた風合い及び発色性を呈するポリエステル繊維。
JP16934694A 1994-07-21 1994-07-21 改善された風合い及び発色性を呈するポリエステル繊維 Pending JPH0835117A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101143721B1 (ko) * 2005-12-30 2012-05-09 주식회사 효성 고비중 폴리에스테르 멀티필라멘트 및 이의 제조방법
KR101292081B1 (ko) * 2010-12-30 2013-08-01 웅진케미칼 주식회사 촉감 및 드레이프성이 우수한 폴리에스테르 필라멘트 및 이의 제조방법

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