JPH083521B2 - 磁性薄膜の磁化特性測定装置 - Google Patents

磁性薄膜の磁化特性測定装置

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JPH083521B2
JPH083521B2 JP4881988A JP4881988A JPH083521B2 JP H083521 B2 JPH083521 B2 JP H083521B2 JP 4881988 A JP4881988 A JP 4881988A JP 4881988 A JP4881988 A JP 4881988A JP H083521 B2 JPH083521 B2 JP H083521B2
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透 中島
修司 田辺
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グローリー工業株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】 発明の目的; (産業上の利用分野) この発明は、磁気テープや磁気カードの磁気ストライ
プ、或いは磁気ディスク等の磁性薄膜の磁化特性を正確
に測定するための磁化特性測定装置に関する。
(従来の技術) 情報化社会の進展に伴ない、磁気カードあるいはデー
タ記録媒体としての磁気テープ,磁気ディスク等は既に
大きな市場になっているが、今後もさらに大きく発展す
ることは容易に予測できる。これらの媒体が大量,安
定,低価格に生産されるためには、更に研究開発の進
展,品質レベルの向上などが求められており、これらの
ことを支援するための手段の一つとして、媒体の磁化特
性を測定する装置が使用されている。例えば、磁気テー
プ等の磁性薄膜の磁化特性を記録する装置としては、現
在横河電機(株)製3257型直流磁化特性自動記録装置,
理研電子(株)製BHS−40,BHH−50,BHU−60型直流磁化
B−H特性自動記録装置等が商品化されている。
ここにおいて、上記装置での検出方法の一例として、
先ず環状資料における磁化特性の一般的な検出方法を説
明する。測定しようとする磁性体に磁界Hを印加する
と、この大きさによって磁性体に発生する磁束量Φが変
化する。そして、磁界Hを横軸に、磁束Φを縦軸にし
て、この様子をグラフにしたものを磁化曲線(ヒステリ
シスループ)というが、この磁化曲線は一般的に第29図
に示す構成で得られる。すなわち、円環状の磁性体100
の1次側に磁化コイル101が巻回されると共に(巻数
N1)、2次側に検出コイル102が巻回されている(巻数N
2)。そして、磁化コイル101に低周波発振器103から低
周波の正弦波が印加されると共に、抵抗R1が直列に介挿
されている。
ここで、磁性体100内の磁界Hは磁化コイル101に流れ
る電流I1に比例するとみなせるので、磁性体100の磁路
長をlとすると となる。一方、発生する磁束Φは検出コイル102の出力
電圧V2を積分することによって得られる。つまり、出力
電圧VCは であるから となる。このような電圧V1,VCを測定することによって
磁化曲線(Φ−H曲線)が得られる。また、電圧V2を縦
軸にとると、透磁率に比例した出力が得られる。
このような原理に基づく磁性体測定装置の動作は、19
73年発行の“横河技報Vol.17 No.2"の49頁〜72頁に述べ
られている。
(発明が解決しようとする課題) 上記測定装置は高透磁率材料,永久磁石などの板、ブ
ロック材,磁性粉,磁性薄膜などを測定対象にして汎用
性をもたせているが、機能,操作性,価格などに難点が
ある。また、上記測定装置では、例えば紙製カードに熱
転写または塗布により作成された磁気ストライプ、磁性
テープが貼着されたカードや通帳、表面にコーティング
の施された磁気カード等の磁化特性の測定は、カード等
から磁性薄膜を切取って装置の構成上ある大きさに備え
て、第30図に示す如く10枚程度の厚さにした試料110を
用いなければならず、非常に面倒であった。また、磁気
カード等の磁気ストライプの磁化特性の測定を、磁気カ
ードに層設した状態のままで行なうことは不可能であっ
た。更に、磁化特性の良否を判断するのに、装置の設け
られたX−Yレコーダ等で紙面上に一度描画したヒステ
リシスカーブから使用者が飽和磁束,残留磁気,保持力
等の磁化特性値を目視で読取って計算等をして判断しな
ければならず、非常に手間がかかっていた。しかも、磁
化特性値の工程能力が分析可能な測定器は未だ存在しな
いという問題点がある。又、現在商品化されている装置
では、例えば励磁増幅部,信号処理用積分器,X−Yレコ
ーダ等を個別の装置として組合せて構成されており、装
置自体が極めて大型化してしまうという欠点がある。
また、広い面積を有する磁性シートの磁気特性を、シ
ートを切断したりせずシートの小部分の磁気特性を測定
する装置として、特公昭46−3143号公報に示されるもの
がある。この装置では2個の磁気ヘッドの差動出力を利
用しているが、この2個の磁気ヘッド、即ち検出ヘッド
とキャンセルヘッドの特性を完全に一致させることは実
際上不可能であるので、試料信号の他にアンバランス成
分が乗ってしまう欠点がある。また、ギャプ部周辺から
の漏れ磁束を含んだデータとなってしまい、見掛上試料
のヒステリシスループが飽和しないデータとなる欠点が
ある。
この発明は上記各問題点に鑑みなされたもので、この
発明の目的は、磁気テープ,磁気ストライプ,磁気ディ
スク等の磁性薄膜の磁化特性を、試料の磁気テープ等を
切取るといった物理的に破壊したり変形することなく測
定することができるようにした磁化特性測定装置を提供
することにある。しかも、ギャップ部の漏れ磁束を補正
して正確に磁化特性値を測定できる測定装置を提供する
ことを目的としている。
発明の構成; (課題を解決するための手段) この発明は高精度な磁化特性測定装置に関するもの
で、この発明の上記目的は、差動型磁気ヘッドと、この
差動型磁気ヘッドを三角波信号で励磁する三角波信号発
生手段と、前記差動型磁気ヘッドの差動出力電圧をサン
プリングしてデジタル値に変換する測定データ変換手段
と、前記差動型磁気ヘッドのギャップ部の外側のヘッド
側面からの漏れ磁束による影響を補正するための補正係
数αを記憶する記憶手段と、測定すべき磁性薄膜に対す
る前記デジタル値を順次入力すると共に、前記記憶手段
に記憶された補正係数αに基づいて前記測定すべき磁性
薄膜の磁化特性値を補正算出する測定データ解析手段と
を具備したことにより達成される。又、予め記憶手段に
記憶させておく補正係数αは次のようにして求める。前
記磁性薄膜の通常試料及び帯状試料で前記磁界H対磁化
率μ特性の差Δμ(i)を求め、前記Δμ(i)の全サ
ンプリング点の積分平均値をμLとしたとき、μL/μm
を前記補正係数αとしている。更に、測定すべき磁性薄
膜の磁化特性を、磁界H対磁化率μ特性の正負ピーク値
を▲μ+ m▼,▲μ− m▼としたとき、μm=(▲μ+
m▼−μm)/2として、μ≧0のときはμ′=μ−α・
μm、μ<0のときはμ′=μ+α・μmで補正してお
り、前記補正係数αを、前記通常試料に対する前記磁界
H対磁化率μ特性の尖鋭度Qに対して、係数をγ,δと
して、α=γQ−δで補正したり、ピーク位置Hmを境に
してα1・μm,α2・μmのように修正している。
(作用) この発明では、磁性測定部の差動型磁気ヘッドを磁性
薄膜上又は近傍位置に移動させた後に三角波信号を印加
し、前記差動型磁気ヘッドの差動出力電圧をデータ変換
部でデジタル信号のデータに変換し、このデータに基づ
いて測定データ解析部でソフトウエア積分によって磁化
特性値を演算するようにし、更にこの磁化特性演算結果
に基ずいて前記磁性薄膜の磁化特性の良否を判定するよ
うにしている。また、実際の磁化特性測定時に漏れ磁束
分を補正して測定しているため、特に精度の高い磁化特
性の測定を行なうことができる。
(実施例) 第1図は、この発明の一実施例である磁化特性測定装
置80の外観構成を示している。この磁化特性測定装置
(以下、単に測定装置と称す)80には、磁性薄膜が層設
された磁気カード等、或いは後述する帯状試料を挿入し
て載置するテーブル82が正面パネルの左方に設けられて
おり、このテーブル82の上方には磁気カード等の磁性薄
膜の測定部の位置決めを行なうためのマーカ83が進退可
能に設けられている。更にマーカ83の上方には、テーブ
ル82に載置された磁気カード等を固定する昇降可能な押
えアーム81と磁気特性を読取るための磁気ヘッド1とが
設けられている。磁気カード等の位置決めが終了した時
点で別途操作ボタンを押すと、押えアーム81が矢印N方
向に下降して磁気カード等を固定する。測定部位置をマ
ーカ83により再確認した後、別途操作ボタンを押すとマ
ーカ83が矢印M方向に取込まれて収納されると共に、磁
気ヘッド1が所定方向に移動して、マーカ83の縦線で示
されていた磁性薄膜の測定部に位置され、磁性薄膜の磁
化特性の測定を行なうようになっている。また、パネル
右方には操作手順や必要データを入力するためのテンキ
ー等を有したキーボード29が設けられており、パネル面
の左方上部には磁性薄膜の磁化特性の測定項目等を表示
するディスプレイ68が設けられている。更に、測定装置
80の右側面パネル下方には電源スイッチ84が設けられて
いる。
第2図は測定装置80の回路系をブロック構成で示して
おり、この回路系は磁気テープ等の磁性薄膜の磁化特性
を測定する磁性測定部20と、この磁性測定部20で測定さ
れた電圧信号VDをデジタル信号に変換したり、磁性測定
部20を駆動する三角波信号SD2を発生する測定データ変
換部21と、この測定データ変換部21で変換されたデジタ
ル信号をコンピュータ処理として磁化特性値の表示をし
たり、磁化特性の良否の判定や自己診断等の機能を有し
た測定データ解析部60とから構成されている。
磁性測定部20には、上下及び左右に対称のH字状の磁
気ヘッド1が設けられており、磁気ヘッド1の磁気コア
には、巻数N1の直列に接続された1次コイル2及び3が
巻回されると共に、巻数N2の2次コイル4及び5がそれ
ぞれ分離して巻回されている。1次コイル2及び3に
は、測定データ変換部21より1〜10Hz程度の低周波の三
角波信号SD2が増幅器19を介して入力されている。な
お、三角波信号SD2の周波数は数MHzまで可能である。磁
気コア1の下部には検出側のギャップ部1Aが、上部には
非検出側のギャップ部1Bがそれぞれ設けられている。2
次コイル4の出力電圧VSは増幅器10を介して得られ、2
次コイル5の出力電圧VSCは増幅器11を介して得られ、
出力電圧VS及びVSCは差動増幅器12へ入力されている。
ここでは増幅器10〜12の各ゲインを便宜上“1"と設定す
る。
ここにおいて、磁気ヘッドの測定原理について説明す
る。まず、コイル部の磁気コア1の断面積をS,ギャップ
部1Aの磁気コア断面積をSg,コア磁路長をl,ギャップ長
をlg,磁気コアの透磁率をμ,空気の透磁率をμoとす
る。
ギャップ部1Aに何も媒体を接触させない状態の磁束Φ
は、磁気コア1の磁気抵抗をR(=l/μS)、ギャップ
部1Aの磁気抵抗をRg(=lg/μoSg)とすると、 であり、ギャップ部1Aの磁界Hgは である。ここで、 とすると、磁界Hgと電流Iの関係は、 となる。
次に、磁気抵抗R<<Rgの関係により第3図に示すよ
うにギャップ部1Aにおいては磁束Φは広がりを有し、磁
性薄膜200の内部にも一部の磁束が見かけ上ギャップ長l
gの方向に平行に近い状態になる。磁性薄膜200をギャッ
プ部1Aに接続させた時の磁束をΦ1とすると、2次コイ
ル4の起電圧VSは であり、非検出側の2次コイル5の起電圧VSCは磁束を
ΦCとすると、 となる。従って、差動増幅器12の出力電圧VDは(7)〜
(9)式より、磁性薄膜200が無いときは であり、磁性薄膜200が有るときは となる。磁束Φは、測定データ変換部21より低周波の三
角波SD2が1次コイル2及び3に印加されていることか
ら単調増加又は単調減少する。このような差動増幅器12
の出力電圧VD,VD1を測定データ変換部21で変換し、測定
データ解析部60に取込んでメモリ部61のRAM62,63に記憶
させておくと共に、印加磁界Hで同期をとり、RAM62,63
よりデータを読出して前記(10)及び(11)式の差をと
ることによって、磁性薄膜200を設定したことによる磁
束Φの増分に基づく出力電圧VD′を算出することができ
る。
そして、磁性薄膜200の断面積をS1(=厚さd×幅
W)とすると、この部分の磁束密度B1は、 Φ1−Φ=Φ′=B1・S1 ………(13) とおくことができ、(12)式より である。
磁性薄膜200の透磁率μ1(正確には磁化率xとな
り、μ1=x=μ1′−1,μ1′は真の透磁率)は となる。(12)式において各磁界強度におけるデータを
加算することによって、ソフトウェア積分を行なう。す
なわち、 であるから となる。ここに、Δtはサンプリング周期であり、加算
は印加磁界Hの1周期分とする。
ここで、上記ソフトウエア積分を説明すると、第4図
の特性Iは磁界Hに対する前記(12)式による電圧VD′
の変化v(H)を示すものであり、この特性Iにおいて
任意の点をviとする。次に、この初期値viからデータサ
ンプリング周期ΔHを使って以下のような積分値Ψを得
る。
従って、磁束Φi+1に対応した値Ψi+nが横軸H(磁
界)に対しての積分値となる。この特性は第4図におい
てIIで示される。つまり、第4図の特性Iをviから積分
して行くと、特性IIの曲線が得られるのである。磁束
Φ′は以下のような補正を施せば求めることができる。
ここで、ΨiとΨi+aは磁化曲線の重心に対して対称
な値とする。尚、Ψiは必ずしも積分初期値を選ぶ必要
はなく、重心対称値であればよい。ここに、nは初期値
iからサンプリング周期ΔHごとに数えられた整数を表
わす。
以上のようにして得られた磁界Hと磁束Φ′で磁化曲
線を描くと、第5図のように特性IIを縦軸方向にシフト
した曲線となる。
ここに、第3図に示すような磁性薄膜、つまり磁気ヘ
ッド1の先端部のギャップ長lgよりも広い検出領域を有
する磁性薄膜(通常試料とする)のH−Φ′特性では、
磁界Hに対して磁束Φ′が第5図の如く飽和しない傾向
がある。これに対し、第6図に示すようにギャップ長lg
とほぼ同一の幅wを有する磁性薄膜200A(以下、帯状試
料とする)の場合には、第5図の特性Aの如く飽和し易
い。これは通常試料の場合には、第3図の如くギャップ
部側面から漏れ磁束LFが生じていると考えられるためで
ある。すなわち、第7図のモデル図で磁性薄膜200内の
位置xの磁界Hは、ギャップ中心部の磁界Hoで正規化す
ると第8図のような分布となる。ここに、前述した1次
側電流Iから換算した磁界Hは、ギャップ中心部の磁界
Hoを示すようにしているが、通常試料の場合には第8図
の如くギャップ部以外の場所では磁界Hoよりはるかに小
さい磁界HL,HL2が印加されることになる。これを磁界H
−磁化率μで表わすと第9図の特性〜のようになる
(式(17)でΦを求めるための積分前の値VD′は、式
(15)より明らかなように磁化率μ1に比例いているの
で以下便宜上VD′のかわりに磁化率μを用いて説明す
る)。特性は磁界Hoに対する応答を、特性は磁界HL
1に対する応答を、特性は磁界HL2に対する応答をそれ
ぞれ示している。つまり、正規の磁界Hoによる磁化率μ
がほぼ零になった領域(電流値)においても磁界HL1,HL
2等によって磁性薄膜200が磁化され続け、その分の応答
(磁束増加分)を磁気ヘッド1の2次コイル4から検出
してしまう。そして、帯状試料200Aの場合には第9図の
特性のみのデータを得るが、通常試料の場合にはそれ
に加えて特性,等が重ね合せられたデータを得るこ
とになる。
なお、第9図では説明を分り易くするために,の
ピークを示したが、実質的にはHL1,HL2はHoに比べはる
かに小さく、,のピークはμ>0のとき図のはるか
右側、μ<0のときははるか左側になり、通常の測定範
囲内ではこのようなピークは現われてこない。さらに、
言及すれば、,等のもれ磁束を重ね合せた量は、図
でH≒0付近の(図中○印)特性を横方向にフルレン
ジまで拡大し、かつ縦軸方向に縮小した形となり、 であるから式(15)よりHL1,HL2に対応するVD′は、Ho
によるものよりはるかに小さいため、これらもれ磁束に
よる応答分は、実質的に磁界Hに無関係にわずかな右上
りの傾きをもったほぼ一定量になると考察される。
この発明はかかる漏れ磁束の影響を除去して、通常試
料の磁化特性を正確に測定するようにしている。この発
明では予め、通常試料200Aと帯状試料200Aとについて第
10図で示すようなμ−H特性を得る。第10図において、
通常試料200の特性は曲線Bであり、帯状試料200Aの特
性は曲線Cであり、両者の差Δμ(i)=B−Cをとる
と第11図の特性Dの如く、磁界Hにほぼ無関係に一定の
値μLとなる。つまり、通常試料200の磁化率μは、帯
状試料200Aに対してμLがオフセットされたものであ
り、μLはギャップ部以外からの漏れ磁束LFに相当して
いる。そして、測定データのピーク値μmに対して材
質,厚みの異なる種々の試料のμL/μm値を求めると、
次の表1の如く材質,厚みに関係なくほぼ一定の値、つ
まり磁性材γ−Fe2O3に対して約0.04、磁性材CrO2に対
しては約0.06となっている。
ただし、μm=(▲μ+ m▼−▲μ− m▼)/2 μLはΔμ(i)の全サンプリング点の積分平均値であ
る。
以上の結果より漏れ磁束LFの補正として、補正前の生
データμに対して補正後のデータをμ′とすると、オフ
セット分μLを加減算すれば良いので、μL/μm=αを
補正係数として μ≧0のときは μ′=μ−α・μm ……(20) (ただし、μ′<0ならばμ′=0とする) μ<0のときは μ′=μ+α・μm ……(21) (ただし、μ′>0ならばμ′=0とする) となる。ここでは、ピーク値μmの精度を上げるために
▲μ+ m▼と▲μ− m▼の平均値をとっているが、どち
らか一方のピーク値を用いてもよいし、(20)式でμm
のかわりに▲μ+ m▼とし、(21)式でμmのかわりに
−▲μ− m▼とするなど、ピーク値μmとして種々の値
を用いることができる。なお、上記考察からすれば補正
用はμo(磁界H=0のときの磁化率μの値)に比例し
た値とする方が望ましいのであるが、実際にはこの領域
はデータのS/N比が劣り、正しい値を定めにくいためピ
ーク値μmを用いている。勿論、後述するように移動平
均法等の手段によりμoを精度良く求めることができれ
ば、μmのかわりにμoを用いて補正量を決定すること
が可能である。
上述のようにして求めた補正係数αをROM69に格納し
ておき、通常試料の測定毎に補正係数αを読出して測定
データを補正すれば、漏れ磁束を補償した正確な磁化特
性値を得ることができる。
このようにして固定の補正係数αを用いて通常試料の
測定データを補正すると、通常試料の材質等によって多
少の誤差を生じることになる。さらに、誤差を少なくす
る為には、たとえば第12図に示すように測定データのピ
ークの尖鋭度Qに応じて補正係数αを、 α=γQ−δ ………(22) で修正する。これによって、表1に示される材質間のバ
ラツキが補正される。ただし、γ及びδは実験的に求め
た補正用定数であり、ピーク位置をHm、半値幅をH(1/
2)としたとき、尖鋭度QはQ=H(1/2)/Hmである。
また、第13図に示すようにピーク位置Hmを境にして、補
正係数αをα1・μm,α2・μm(α1,α2は定数)の
ように変化させても良い。更には、H=0のときの補正
係数をαo,βを傾き係数として、第14図に示す如く α=αo+β・H ………(23) 補正係数αに傾きを持たせても良い。いずれの場合も
補正精度が向上する。一方、第15図に示すように、H=
0のときの値μoの定数倍α・μoにより補正量を求め
ても良い。
μ≧0のときは μ′=μ−α・μo(ただしμ′<0ならばμ′=0と
する) μ<0のときは μ′=μ+α・μo(ただしμ′>0ならばμ′=0と
する) ただし、μo=(▲μ+ o▼−▲μ− o▼)/2 ▲μ+ o▼;μ>0側のH=0のときのμの値 ▲μ− o▼;μ<0側のH=0のときのμの値 また、上記μoのかわりに、μo≧0のときには▲μ
+ o▼を用い、μ<0のちきには−▲μ− o▼を用いて
も良い。ただし、この場合、精度良くμo,▲μ+ o▼,
▲μ− o▼を求めるために、移動平行法等の平均化手段
(南 茂夫編「科学計測のための波形データ処理」P.86
〜P90昭和61年4月QC出版)を用いるのが望ましい。
なお、第12図〜第15図はμの正側についてのみ示して
いるが、負側についても同様である。
測定データ変換部21には、測定データ解析部60との間
でデータの交信を行なうためのパラレル入出力インタフ
ェース17が設けられており、パラレル入出力インタフェ
ース17からの制御信号SD1が三角波発生回路18に入力さ
れ、三角波信号SD2が発生されて増幅器19を介して磁性
測定部20へ入力される。又、サンプルホールド回路14が
設けられており、このサンプホールド回路14には磁性測
定部20から増幅器13で増幅された電圧VD1(磁性薄膜が
あるとき)又は電圧VD(磁性薄膜ないとき)が入力され
ている。サンプルホールド回路14は、三角波発生回路18
からのタイミング信号SHにより、上記電圧VD1又は電圧V
Dをサンプリングし、サンプリングデータSD3をA/Dコン
バータ15に入力する。A/Dコンバータ15は三角波発生回
路18からのタイミング信号STCにより上記サンプリング
データSD3をデジタル信号DS1に変換し、パラレル入出力
インタフェース17を介して測定データ解析部60へ伝送す
る。
ここで、測定データ変換部21での三角波信号SD2の発
生方法について説明する。第16図は三角波発生回路18及
び増幅器19の詳細を示す図であり、三角波発生回路18内
にはクロック信号PS1を発生するクロック発振器120と、
磁化力設定信号GS1の設定値Nに基づきクロック信号PS1
を計数してパルス信号PS2を出力するN進カウンタ99
と、パルス信号PS2をカウントしてカウント値PS3を出力
するカウンタ98と、カウント値PS3に基づいて三角波の
波形を形成するための電圧値(振幅値)PS4,PS5が予め
格納されているROM96(上位ビット),ROM97(下位ビッ
ト)とが設けられている。また、出力された電圧値PS4,
PS5をアナログ信号の三角波PS6に変換するD/Aコンバー
タ95と、三角波PS6の極性を変えて三角波PS7を発生する
変換器94と、三角波PS6,PS7をカウンタ98からのタイミ
ング信号PS7に基づいて切換えて三角波信号SD2を出力す
るスイッチ回路121とが設けられている。更に、カウン
タ98からのタイミング信号PS8の波形を変換して、タイ
ミング信号STC,SHを発生するワンショット回路122〜125
が設けられている。
一方、増幅器19内には、磁化力設定信号GS2により三
角波信号SD2の振幅を可変して三角波信号SD3を出力する
抵抗R〜8Rで成る振幅制御回路93と、三角波信号SD3を
増幅して磁性測定部20へ供給する増幅器91,92とが設け
られている。尚、磁化力の大きさと発生する三角波の周
期とは比例するようにしているが10000[Oe]のとき三
角波の周期が1.024[S]とすると、磁化力を1000[O
e]に設定したときには、三角波の周期は0.1024[S]
となるようにしている。これは、dΦ/dtを一定にする
為である。
このような構成において、上記三角波発生回路18は第
17図(A)に示すように時間T内に発生する三角波TRの
1周期分の波形を、サンプリング数8192として、各サン
プリング値毎に予め電圧値PS4,PS5(PS4とPS5とを合せ
て1つの電圧値としている)がROM96,97に記憶されてい
る。ここで、パルスt1はt1=T/8192であり、t1の幅はパ
ルス信号PS2の周期に等しい。パルス信号PS2の計数値に
対応してROM96,97から電圧値が読出され、図示の如く階
段状の波形が発生され、D/Aコンバータ95及び変換器94
によりアナログの三角波信号SD2に変換され増幅器19を
介して出力される。また、第17図(B)は上記パルス幅
t1とタイミング信号SH,STCの関係を示しており、例えば
カウンタ98がパルス信号PS2を8個計数する毎に得られ
るパルス信号PS8により、1個のタイミング信号SHと1
個のタイミング信号STCを得るようにしている。タイミ
ング信号SHとタイミング信号STCとの間は、時間差t3を
生じるようになっている。即ち、第17図(C)に示すよ
うにt8毎にタイミング信号SH,STCを得て、磁性測定部20
からの電圧VD1又は電圧VDをデジタル変換する。尚、増
幅器19は定電流となるようフィードバック制御されてお
り、その出力三角波電流Iの振幅は増幅器19のゲイン振
幅制御回路93の設定抵抗値から知ることができる。ま
た、A/Dコンバータ15によるサンプリング個数は例えば
(8192/8)=1024に固定されており、CPUでは励磁三角
波の振幅とA/Dコンバータ15により変換され取込まれた
データの順番から、その時の励磁電流Iの値と電圧VD1,
VDとは対応づけられるようになっている。
測定データ解析部60には、各部の制御,メモリ部61の
RAM62,63よりデータを読出して演算を行なうCPU73と、
制御プログラム等が記憶されているROM69とが設けられ
ると共に、磁性薄膜200が磁気ヘッド1上にある場合の
磁気ヘッド1の差動出力電圧データを記憶するRAM62
と、磁性薄膜200が無い場合の磁気ヘッド1の差動出力
電圧データを記憶するRAM63とを有し、その他各種入力
データを記憶するメモリ部61が設けられている。更に、
日付,時刻をディスプレイ68に表示するためのクロック
64が設けられ、インタフェースとして、GP−IBインタフ
ェース22と、パラレル入出力インタフェース24,70とが
設けられており、GP−IBインタフェース22にはGP−IB用
出力コネクタ23が接続され、パラレル入出力インタフェ
ース24にはマーカ83を移動するためのマーカ移動モータ
26と、押えアーム81を移動するための押えアーム移動モ
ータ27と、磁気ヘッド1を移動するための磁気ヘッド移
動手段としての磁気ヘッド移動モータ25とが接続されて
いる。また、パラレル入出力インタフェース70には磁化
特性の良否を音で報知するブザー72と、磁化特性値をプ
リンタで出力するためのプリンタ用出力コネクタ71とが
接続されている。更にコントローラとして、ディスプレ
イ68を駆動するための表示コントローラ67と、キーボー
ド29からの入力データを制御するキーコントローラ28と
が設けられており、表示コントローラ67には2画面分の
画像を記憶するビデオRAM65,66が接続されている。
このような構成において、測定装置80の動作を第18図
のフローチャートを参照して説明する。
先ず測定装置80の電源スイッチ84をオンにし、キーボ
ード29のテンキーで磁性薄膜200の磁化特性値の合格範
囲および磁化力のレンジ設定値(1000[Oe]〜10000[O
e]までの10段階)を入力すると(ステップS1)、合格
範囲のデータが測定データ解析部60のメモリ部61に記憶
される。この合格範囲のデータは、飽和磁束Φm(飽和
磁束密度Bm),残留磁束Φr(残留磁束密度Br),保持
力HC,角形比D(=Φr/Φm=Br/Bm)等の下限値,上限
値を適宜入力する。次に、キーボード29でモードの選択
を行なうが(ステップS2)、測定モードを選択した場
合、テーブル82に測定すべき磁気カード等の通常試料を
挿入して載置すると共に、磁性薄膜200の測定部分をマ
ーカ83に合せて位置決めする(ステップS3)。通常試料
の測定データはデジタル化されてメモリ部61に記憶さ
れ、(20)式又は(21)式の補正演算式が実行される。
この場合、帯状試料200Aの特性を予め別途求めて前記補
正係数αをROM69に格納しておき、通常試料の測定時に
前記格納されている補正係数αを読出して補正演算を行
なう。補正係数αの修正を第12図〜第15図のようにして
実行してもよい。そして、キー操作を行なうと押えアー
ムモータ27が駆動されて押えアーム81がN方向に下降さ
れ、載置された磁気カード等の試料が押圧されて固定さ
れる。その後、磁性薄膜200の測定部分がずれていない
か再確認してキー操作を行なうと、マーカ移動用モータ
26が駆動され、マーカ83が第1図でM方向に後退して装
置内に収納されると共に、磁気ヘッド移動モータ25が駆
動されて磁気ヘッド1がセットされた磁気カード等の磁
性薄膜200上に位置され、測定データ解析部60より測定
データ変換部21に制御信号が伝送されて磁化特性の測定
が開始される(ステップS4)。測定データ変換部21の三
角波発生回路18から出力された三角波信号SD2は、増幅
器19を経て磁性測定部20の磁気ヘッド1の1次コイル2,
3に印加され、磁気ヘッド1のギャップ1A,1B間に磁界H
を発生させる。2次コイル4,5からは磁気コア1内を流
れる磁束の時間変化に比例した電圧が発生され、前述の
如く増幅器10,11及び差動増幅器12を介して電圧信号VD1
が得られ、このVD1が測定データ変換部21内のサンプル
ホールド回路14に入力される。そして、サンプリングさ
れたサンプリングデータSD3がA/Dコンバータ15でデジタ
ル信号DS1に変換され、パラレル入出力インタフェース1
7を介して測定データ解析部60に入力される。三角波1
周期分について時間t8毎に電圧信号VD1が全てRAM62に記
憶されると、磁気ヘッド移動モータ25が駆動され磁気ヘ
ッド1が磁性薄膜200上から離れ、同様にして三角波1
周期分について時間t8毎に電圧信号VDが全てRAM63に記
憶され、その後RAM62,63の各々に対応する信号が差引き
される。上述のようにしてCPU73で演算されヒステリシ
スカーブ及び磁化特性値Φr,Φm,Hc,D等が、それぞれ測
定値としてメモリ部61に記憶される(ステップS5)。こ
の場合、この発明では測定をN回繰り返して平行を求め
るようにしているので、第19図に示す如く1回のサンプ
リングではノイズが有っても、平均値(破線)を求める
ことによってノイズが除去される。尚、磁気ヘッド1が
磁性薄膜200上にあるときに、三角波N周期分のデータ
を加算してRAM62に記憶し、その後磁気ヘッド1を磁性
薄膜200上から離し、三角波N周期分のデータを加算し
てRAM63に記憶させても良い。また、この発明では補正
量α・μmが元のデータμより大きくなった場合は補正
後の値μ′=0となるようにしているが、第20図に示す
ようにデータμの中にノイズが含まれていると、Φ−H
特性の計算中の積分時に補正によって残された残ノイズ
分が積分され(同図のRN)、磁束Φの値が実際より大き
めになり角形比D=Φr/Φmが小さくなってしまう。し
かし、この発明ではデータを平均化してノイズを除去し
ているので、かかる不都合も解決される。
CPU73は予め設定されている合格範囲と上記測定値と
を比較し、その合否を「OK」,「NG」という文字で第21
図に示す如くヒステリシスカーブ,測定値等をディスプ
レイ68に表示すると共に、表示コントローラ67を介して
画像メモリとしてビデオRAM65,66に記憶する。又パラレ
ル入出力インタフェース70を介してブザー72を駆動さ
せ、上記「OK」の場合にはブザー72でたとえば“ピー”
と連続音を発生させ(ステップS6,S7)、上記「NG」の
場合にはたとえば“ピッピッ…”と断続音を発生させる
(ステップS6,S8)。これらの磁化特性値は、いずれも
メモリ部61に記憶される(ステップS9)。なお、メモリ
部61のメモリエリアはRAM内に100データ分確保されてお
り、順次時系列的にデータがクロック64からの測定時刻
データと共にロギングされる。また、マーカ83の初期位
置への復帰は磁気ヘッド1が磁性薄膜200から離れると
きに同時に行なわれ、押えアーム81の上方への退避は電
圧信号VDが全てサンプリングされた後に行われる。
一方、キー入力によりモード変換が指定されない場合
は、次の磁気カード等の測定待ち状態となり、キー入力
でデータ処理モードIが選択された場合は(ステップS1
0,S2)、CPU73はメモリ部61のロギングデータを演算
し、第22図(A),(B)に示すような選択された特定
の磁化特性値(例えばΦr)のX−R管理図をディスプ
レイ68に表示する。
ここにおいて、X−R管理図の作成要領を説明する
と、先ず前提条件としてN:データ総数,n:群の大きさ,k:
群の数を設定する。そして、Nはメモリ内のデータを自
動計数し、nはユーザ入力とする(n=3,4,5より選
択)。又、kはk=N/nで求められた商とし、余りとな
るデータは使用しない。例えばN=98,n=3のときk=
32とし、97番目以降のデータは使用しない。群ごとの平
均値は であり、群ごとの平均値の総平均値 は(=CL) であり、また、上下管理限界線UCL,LCLは である。ただし、A2,D4は次の表2により求める。
以上のデータをグラフに表示すると、第22図(A)に
示すようなグラフとなる。ただし、横軸は群番号を表示
し、n=3のとき“33"まで“5"ずつの目盛であり、n
=4,n=5のとき“25"まで“5"ずつの目盛である。ま
た、縦軸はxを表示し、LCL〜UCL間をドット数固定して
数値はLCL,CL,UCLを表示している。そして、群ごとのバ
ラツキRは Rj=xmax−xmin ………(28) であり、バラツキRの群ごとの総平均値は であり、上下管理限界線UCLは UCL=D4 ………(30) である。ただし、D4は上記表2より求める。以上のデー
タをグラフに表示すると、第22図(B)に示すようなグ
ラフとなる。ただし、0〜UCL間をドット数固定(CLの
線は自動計算表示)し、数値はCL,UCLを表示し、各線は
実線,破線を図示のように使い分ける。
又、キー入力によりデータ処理モードIIが選択された
場合(ステップS2)、CPU73ではメモリ部61のロギング
データを演算し(ステップS13)、選択された特定の磁
化特性値(例えばΦr)のヒストグラムをディスプレイ
68に表示する(ステップS14)。この場合、先ず前提条
件として横軸の最大クラス数を“10"とし、縦軸のレン
ジを80,40,20の3通りに自動設定する。更に、横軸の目
盛りはxmax,xminの値を表示する。そして、クラス分け
として級の数kを として、きざみ幅HM,平均値,標準偏差σを で求める。上記(31)〜(34)式にデータを代入してグ
ラフに表示すると、第23図に示すようなグラフとなる。
ただし、データ数Nはメモリ部61に記憶されているデー
タを自動的に計数し、最大データ数は“100"とする。
又、測定データ解析部60は、ディスプレイチェック,
ブザーチェック,モータチェック,ROM・RAMチェック,
プリンタチェックなどの自己診断機能を有しているの
で、キー入力でメンテナンスを行なうことができる。
(変形例) この発明に用いる磁気ヘッドの磁気コア及び1次コイ
ル,2次コイルの巻回は第2図のものに限定されるもので
なく、第2図の磁気コア1を縦軸中央部又は横軸中央部
で折曲した構造でも良く、第24図に示すように磁気コア
1の接続アーム1Cに1次コイル30を巻回しても良い。ま
た、第25図に示すように磁気コア1の各アームに1次コ
イル31〜34を直列に巻回すると共に、たとえば1次コイ
ル31及び34に重ねて2次コイルを巻回しても良く、第26
図に示す如く磁気コア40,41に分離してシールド材42で
磁気シールドすると共に、磁気コア40に1次コイル43及
び2次コイル44を巻回し、磁気コア41に1次コイル45及
び2次コイル46を巻回しても良い。第27図に示す如く磁
気コア50及び51を完全分離し、各磁気コア50及び51にそ
れぞれ1次コイル及び2次コイルを巻回するようにして
も良い。さらに、第28図に示すように板状の磁気コア60
に1次コイル61を巻回すると共に、磁気コア60の両端部
に結合されたコの次状の磁気コア62及び63にそれぞれ2
次コイル64及び65を巻回しても良い。さらに又、上述で
は定周波の三角波を1次コイルに印加するようにしてい
るが、正弦波等であっても良い。また、ソフトウエアに
よる積分方式を採用せずに、CRの積分回路によって差動
出力電圧VD1を積分してもよい。なお、この場合磁性薄
膜200がないときの差動出力電圧VDを無視することがで
きないときには、磁性薄膜200があるときの差動出力電
圧VD1の積分値と、ないときの差動出力電圧VDの積分値
とをコンピュータ内に取込み、印加磁界で同期をとり、
差をとることによって精度を高めることも可能である。
発明の効果; 以上のようにこの発明の磁化特性測定装置によれば、
装置に磁気印刷,磁気テープ,磁気ディスク,磁気カー
ド等の磁性薄膜部分をセットするだけで磁性薄膜の磁化
特性の測定をもれ磁束を補正して正確に行なうことがで
き、更に磁化特性の合否判定をデイスプレイの画面やブ
ザー音で表示するため、検査工程が省力化されるという
利点がある。又、予め設定した基準に従って品質が表示
されるので、品質基準の共通化が容易であるという利点
がある。さらにクロック機能を内蔵しているため、時刻
データに対応した測定データの保持と演算,分析及びプ
リントアウトが可能であり、データ処理も容易な利点が
ある。又、従来の装置のように大型でなく、しかも一体
型なので運搬が容易であり、ディスプレイ画面から案内
が行なわれるので操作性が良い。又、自己診断機能を有
しているためメンテナンス性に優れているという利点が
ある。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の一実施例である磁化特性測定装置の
外観構成を示す図、第2図はその回路ブロック構成図、
第3図は磁気ヘッドのギャップ部における磁束の様子を
示す図、第4図及び第5図は磁界の特性図、第6図は帯
状試料に対する磁束を説明するための図、第7図〜第9
図は通常試料の磁界変化を説明するための図、第10図及
び第11図は通常試料と帯状試料の特性相違及びオフセッ
トを説明するための図、第12図〜第15図はそれぞれ補正
係数の修正例を示す図、第16図は三角波発生回路の詳細
図、第17図(A)〜(C)は三角波の発生方法を説明す
る図、第18図は磁化特性測定装置の動作フローチャー
ト、第19図及び第20図はこの発明によるノイズ除去の効
果を説明するための図、第21図〜第23図はディスプレイ
に表示されるグラフの様子を示す図、第24図〜第28図は
それぞれ磁気ヘッドの他の構造例を示す図、第29図は一
般的な磁化特性の検出方法を説明する図、第30図は磁気
テープの様子を示す図である。 1……磁気ヘッド、2,3……1次コイル、4,5……2次コ
イル、10,11,13,19……増幅器、12……差動増幅器、14
……サンプルホールド回路、15……A/Dコンバータ、17
……パラレル入出力インタフェース、18……三角波発生
回路、20……磁性測定部、21……測定データ変換部、29
……キーボード、60……測定データ解析部、68……ディ
スプレイ、80……磁化特性測定装置、81……押えアー
ム、82……テーブル、83……マーカ、84……電源スイッ
チ。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】差動型磁気ヘッドと、この差動型磁気ヘッ
    ドを三角波信号で励磁する三角波信号発生手段と、前記
    差動型磁気ヘッドの差動出力電圧をサンプリングしてデ
    ジタル値に変換する測定データ変換手段と、前記差動型
    磁気ヘッドのギャップ部の外側のヘッド側面からの漏れ
    磁束による影響を補正するための補正係数αを記憶する
    記憶手段と、測定すべき磁性薄膜に対する前記デジタル
    値を順次入力すると共に、前記記憶手段に記憶された補
    正係数αに基づいて前記測定すべき磁性薄膜の磁化特性
    値を補正算出する測定データ解析手段とを具備したこと
    を特徴とする磁性薄膜の磁化特性測定装置。
  2. 【請求項2】前記測定すべき磁性薄膜の磁化特性値を、
    磁界H対磁化率μ特性のピーク値をμmとしたとき、μ
    ≧0のときはμ′=μ−α・μm,μ<0のときはμ′=
    μ+α・μmで補正するようにし、この補正結果を積分
    して磁界H対磁束Φ特性又は磁界H対磁束密度B特性を
    求めるようにした請求項1に記載の磁性薄膜の磁化特性
    測定装置。
  3. 【請求項3】前記測定すべき磁性薄膜の磁化特性値を、
    磁界H対磁化率μ特性の正負ピーク値を▲μ+ m▼,▲
    μ− m▼としたとき、μm=(▲μ+ m▼−▲μ
    − m▼)/2として、μ≧0のときはμ′=μ−α・μ
    m、μ<0のときはμ′=μ+α・μmで補正するよう
    にし、この補正結果を積分して磁界H対磁束Φ特性又は
    磁界H対磁束密度B特性を求めるようにした請求項1に
    記載の磁性薄膜の磁化特性測定装置。
  4. 【請求項4】前記測定すべき磁性薄膜の磁化特性値を、
    磁界H対磁化率μ特性の正負ピーク値を▲μ+ m▼,▲
    μ− m▼としたとき、μ≧0のときはμ′=μ−α・▲
    μ+ m▼、μ<0のときはμ′=μ−α・▲μ− m▼で
    補正するようにし、この補正結果を積分して磁界H対磁
    束Φ特性又は磁界H対磁束密度B特性を求めるようにし
    た請求項1に記載の磁性薄膜の磁化特性測定装置。
  5. 【請求項5】前記測定すべき磁性薄膜の磁化特性値を、
    磁界H対磁化率μ特性の正負H=0のときの値を▲μ+
    o▼,▲μ− o▼としたとき、μo=(▲μ+ o▼−▲
    μ− o▼)/2としてμ≧0のときはμ′=μ−α・μ
    o、μ<0のときはμ′=μ+α・μoで補正するよう
    にし、この補正結果を積分して磁界H対磁束Φ特性又は
    磁界H対磁束密度B特性を求めるようにした請求項1に
    記載の磁性薄膜の磁化特性測定装置。
  6. 【請求項6】前記測定すべき磁性薄膜の磁化特性値を、
    磁界H対磁化率μ特性の正負H=0のときの値を▲μ+
    o▼,▲μ− o▼としたとき、μ≧0のときはμ′=μ
    −α・▲μ+ o▼、μ<0のときはμ′=μ−α・▲μ
    − o▼で補正するようにし、この補正結果を積分して磁
    界H対磁束Φ特性又は磁界H対磁束密度B特性を求める
    ようにした請求項1に記載の磁性薄膜の磁化特性測定装
    置。
  7. 【請求項7】前記補正係数αを、前記測定すべき磁性薄
    膜の前記磁界H対磁化率μ特性の尖鋭度Qに対して、係
    数をγ,δとして、α=γQ−δで補正するようにした
    請求項1ないし請求項6に記載の磁性薄膜の磁化特性測
    定装置。
  8. 【請求項8】前記補正係数αを、前記測定すべき磁性薄
    膜の前記磁界H対磁化率μ特性のピーク位置を境にし
    て、α1,α2を定数としてα1・μm,α2・μmとする
    請求項7に記載の磁性薄膜の磁化特性測定装置。
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