JPH083605A - 単分散性貴金属粉末の製造方法及びその貴金属粉末 - Google Patents

単分散性貴金属粉末の製造方法及びその貴金属粉末

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JPH083605A
JPH083605A JP6222703A JP22270394A JPH083605A JP H083605 A JPH083605 A JP H083605A JP 6222703 A JP6222703 A JP 6222703A JP 22270394 A JP22270394 A JP 22270394A JP H083605 A JPH083605 A JP H083605A
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Akihiro Nagao
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Abstract

(57)【要約】 【構成】貴金属塩含有水溶液中に還元剤含有水溶液を加
えて貴金属粉末を還元析出させる方法であって、貴金属
塩含有水溶液又は還元剤含有水溶液のどちらか一方に予
め分散剤を添加しておき、その後、貴金属粉末の析出後
で粒子の二次凝集が生じる前に、更に分散剤を添加する
ことを特徴とする単分散性貴金属粉末の製造方法。 【効果】本発明の方法により、球状で粒子径がほぼ一定
で各粒子が均一であり、且つ単分散性に優れた貴金属粉
末を工業的に安定して製造することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は還元析出法により得られ
る貴金属粉末の製造方法及び当該方法により製造される
貴金属粉末に関する。詳しくは、コンデンサー用内部電
極又は高温センサー用回路等の電子部品に好適に使用さ
れる貴金属粉末の製造方法及び当該方法により製造され
る貴金属粉末に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、積層用コンデンサーの内部電極又
は高温センサー用回路等の電子部品に貴金属粉末をガラ
スフリットとともに有機ビヒクル中に加え、混練して製
造される貴金属ペーストが使用されている。前記貴金属
ペーストのための貴金属粉末には、粒子径が適当に小さ
く、粒度が揃っていることが要求される。そこで、この
ような貴金属粉末の提供を目的とした製造方法として、
特公昭44−21968号公報及び特公平1−3504
4号公報などが開示されている。
【0003】しかし、近年、コストの低減化を図るため
に、積層コンデンサー等の電子部品の小型化及び電極材
料の使用量の抑制等によって、電極の厚みを更に薄くす
る必要性が生じている。この要求に応えるためには、粒
子径が小さく且つ均等であるだけでなく、凝集していな
い単分散した粒子であることも要求されるようになっ
た。
【0004】ところで、分散剤の添加により単分散され
た粒子が得られることが知られている。例えば、特公昭
61−55562号公報、特開昭63−213606号
公報、特開平4−333504号公報及び特開平4−2
35205号公報などである。
【0005】特公昭61−55562号公報は銅微粉末
の製造方法に関し、難溶性の酸化銅を保護コロイドの存
在下、ヒドラジン系の還元剤で還元する方法である。保
護コロイドは難溶性の酸化銅を水溶液中に分散、懸濁さ
せる作用、及び還元析出した銅の微粒子同士がくっつき
あうことを防止する作用を有すると記載されている。
【0006】特開昭63−213606号公報は銀−パ
ラジウム複合粉末の製造方法に関し、銀とパラジウムの
可溶性金属塩の水溶液中に分散剤を加え、更に還元剤を
徐々に加えて銀−パラジウム共沈粉末を製造する方法で
ある。分散剤は析出した金属の粒子を溶液中に分散さ
せ、安定な懸濁液を作る作用をし、これにより析出され
てくる金属の結晶は溶液中の各部分において同様に成長
するため粒径のばらつきが小さくなると記載されてい
る。
【0007】特開平4−333504号公報は、銀微粉
の連続製造方法に関し、生成される銀粒子の単分散化及
び球状化を図るために還元剤溶液中に水溶性の高分子物
質を添加しても良いと記載されている。
【0008】特開平4−235205号公報は、銅粉の
製造方法に関し、反応溶液中に保護コロイドを分割添加
しながら銅塩水溶液を段階的に還元させることにより単
分散した球状銅粉を製造する方法である。保護コロイド
の分割添加は、水酸化銅の核生成前(初期添加)と、水
酸化銅から金属銅に還元させた銅粒子の粒成長中(後添
加)の2段階に分けて行う。水酸化銅が析出する以前の
段階で全添加量の40〜60重量%を添加することで、
水酸化銅の析出粒子をコントロールする。その析出水酸
化銅の粒子径及び形状等の形態が還元される銅粒子の形
態を決定するからである。その後に残りの保護コロイド
を追加することで、銅の核を凝集させることなく粒成長
させるので、粒度分布の極めて狭い球状単分散粒子が得
られるとしている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】上記特開昭63−21
3606号公報及び特開平4−333504号公報記載
の方法では、粒子形状及び粒度の制御が十分とはいえ
ず、未だ不満の残るものであった。
【0010】また、特公昭61−55562号公報及び
特開平4−235205号公報は銅粉のみを対象とした
もので貴金属粉末に関するものではなく、更に難溶性酸
化銅の懸濁(特公昭61−55562号公報)、硫酸銅
から還元される疎水性コロイドの水酸化銅の分散(特開
平4−235205号公報)工程を要し、可溶性金属塩
溶液から還元剤により直接金属を析出させる貴金属粉末
の製造においては、貴金属の析出反応凝集が早過ぎるた
め十分に粒度等の制御ができない。
【0011】本発明者らは、貴金属粉末、特に銀−パラ
ジウム複合粉末の製造方法に関し、組成が均一で粒度分
布の幅の狭い球状粉末の製造方法を提供することを目的
として鋭意研究を進め、既に、特願平5−70781
号、特願平5−275977号、特願平5−31402
0号、特願平5−340247号を出願した。
【0012】例えば、特願平5−70781号は、銀−
パラジウム複合粉末の製造方法に関し、詳しくは、還元
剤を含有する溶液に銀塩とパラジウム塩が溶解する混合
溶液を分散させ、銀とパラジウムに同時に還元して析出
させる方法である。当該方法により銀の一次粒子とパラ
ジウムの一次粒子とが均一に混合して成る粉末を得る。
【0013】還元剤には、主として銀塩を銀に還元する
のに有効な還元剤と、パラジウム塩をパラジウムに還元
するのに有効な還元剤の2種以上を組み合わせて用い
る。組み合わせの例には、蟻酸と次亜リン酸、蟻酸ナト
リウムと亜二チオン酸ナトリウム、ホルムアルデヒドと
ロンガリット、ホルムアルデヒドと次亜リン酸、ホルム
アルデヒドと蟻酸アンモニウム、L−アスコルビン酸と
次亜リン酸、ロンガリットと次亜リン酸、ロンガリット
と蟻酸アンモニウム、ロンガリットと蟻酸、蟻酸アンモ
ニウムとヒドラジン又は抱水ヒドラジン、ロンガリット
とヒドラジン又は抱水ヒドラジンなどがある。また、ロ
ンガリット、硫酸ヒドラジン、抱水ヒドラジン又はL−
アスコルビン酸を使用する場合には、いずれか一種のみ
で銀とパラジウムとを同時に還元析出できる。尚、パラ
ジウム塩にはジクロロジアミンパラジウムが好適であ
る。
【0014】しかし、上記出願によっても、粒度の揃っ
た粒子を得ることはできるけれども、粒子の凝集を完全
に免れることはできなかった。そこで、粒度が揃ってい
るだけでなく、単分散している粒子及び前記粒子を工業
的に安定して得られる製造方法を提供することを目的と
する。
【0015】
【課題を解決するための手段】上述の如く電子部品の小
型化・薄膜化を達成するために分散剤の添加に着目し、
更に研究を進めたところ、分散剤を所定の方法で分割添
加することにより単分散した貴金属粉末粒子が得られる
ことを見出し、本発明を完成するに至った。
【0016】即ち、本発明は貴金属塩含有水溶液中に還
元剤含有水溶液を加えて貴金属粉末を還元析出させる方
法であって、貴金属塩含有水溶液又は還元剤含有水溶液
のどちらか一方に予め分散剤を添加(以下「分散剤の第
一添加」という)しておき、その後、貴金属粉末の析出
後で粒子の二次凝集が生じる前に、更に分散剤を添加
(以下「分散剤の第二添加」という)することを特徴と
する単分散性貴金属粉末の製造方法及び当該方法により
製造されて得られる極めて粒度分布の幅の狭い球状の単
分散性貴金属粉末に関する。
【0017】
【作用】本発明の製造方法の特徴は一連の工程において
分散剤を段階ごとに複数回添加することにあり、詳しく
は貴金属塩含有溶液又は還元剤含有溶液のどちらか一方
に分散剤の第一添加を行い、次に貴金属塩含有溶液中に
還元剤含有溶液を加え、還元反応が終了して一次粒子の
析出後に速やかに第二添加を行う。
【0018】まず、分散剤の第一添加により析出核の量
をコントロールし、同時に引き続き還元される貴金属の
析出速度をコントロールする。分散剤の第二添加により
析出した貴金属粒子の二次凝集を防止する。故に第二添
加は一次粒子の析出が終了した時点で二次凝集が生じる
までの間に迅速に行うことが肝要である。
【0019】この結果、生成される貴金属粒子はその粒
子の大きさが厳格に制御されたもので粒度分布の非常に
狭い均一な粒子であり且つ単分散されている粒子とな
る。特に銀−パラジウム等の複合粉末については、粒子
ごとの組成にばらつきのない均等に分散された複合粉末
を得ることができる。
【0020】以上の如く本発明は、パラジウム粉末、プ
ラチナ粉末、銀−パラジウム複合粉末などの貴金属粉末
の製造方法を提供するものであり、その中でも銀−パラ
ジウム複合粉末の製造には粒子間の銀とパラジウムの組
成とのばらつきをなくすことができるので、特に適して
いる。
【0021】従って、特開昭63−213606号公報
及び特開平4−333504号公報に記載の如く、金属
塩溶液又は還元剤溶液に分散剤を1回だけ添加する方法
とは本発明は大きく異なる。本発明では、適切な粒子径
が得られるように量の制御された分散剤の存在下で還元
析出反応を行い、更に第二添加を行うことで、粒子の大
きさの制御をより厳格にすることができ、且つ単分散性
も格段に向上させている。
【0022】また、本発明は特開平4−235205号
公報に記載の如く銅粉の製造方法ではなく、パラジウ
ム、銀−パラジウム複合粉末、プラチナなどの貴金属粉
の製造方法に関するものである。その上、前記公報では
硫酸銅水溶液から水酸化銅、亜酸化銅を経て金属銅へと
徐々に還元させているが、本発明では貴金属塩水溶液か
ら直接に貴金属へと還元させている点でも相違する。
【0023】即ち、反応凝集が早過ぎるため制御し得な
いとする前記公報において解決し得なかった課題(前記
公報段落番号0020参照)は、本発明では解決されて
おり、直接に貴金属を還元析出させても、析出核の大き
さの制御を十分に可能とし、極めて粒度分布の幅の狭い
均一且つ単分散している粒子を得ることができる。従っ
て、製造工程が単純化されているため、この点からも製
造コストの低減化を図ることができる。
【0024】更に、前記公報と本発明とでは第二添加
(後添加)の作用が異なる。本発明において、第二添加
により結晶の粒成長を抑止させ、必要最低量以上の量の
分散剤を添加することで、析出粒子の凝集を確実に防
ぐ。従って、粒成長をも考慮して第二添加量を調節して
いる前記公報に比べ、単分散性にも優れている。
【0025】本発明の製造方法において、分散剤の第二
添加の作用をより確実に行わせることで、極めて単分散
性に優れた貴金属粉末を得ることができる。小粒径で粒
度が揃い且つ単分散性に優れた貴金属粉末をペースト状
にしたものを電子用部品に使用した場合には、小型化・
薄膜化強いては製造コストの低減化が図れるためより好
適である。
【0026】第二添加を効率的に行うには、反応溶液中
に如何に混合性良く第二添加のための分散剤を投入する
かということである。そのための手段として、第二添加
の際のガス発生物質の投入、スタティックミキサーの使
用、邪魔板等の導入による攪拌混合などが挙げられる。
【0027】具体的には、例えば第二添加と同時に又は
第二添加の直前若しくは直後に、反応溶液中でガスを発
生する物質を添加することが好ましい。反応溶液は発生
するガスにより攪拌され、第二添加の分散剤が反応溶液
中に均一に攪拌混合されるので、第二添加による二次凝
集防止効果がより効率的に作用するからである。
【0028】他に、前記ガス発生物質の添加に代えて或
いはガス発生物質の添加に加えて、スタティックミキサ
ーを使用することもできる。前記ミキサーの翼板の捻り
に依って、第二添加の分散剤は反応溶液中に均一に混合
されるので、二次凝集防止効果が増強される。
【0029】或いは、邪魔板を導入した容器に反応溶液
を入れて攪拌混合しても同様の効果が得られる。攪拌は
第二添加直前からでも、第二添加と同時であっても構わ
ない。
【0030】
【好適な実施態様】本発明の製造方法において、分散剤
には、第一添加にはアラビアゴム、デキストリン、トリ
エタノールアミン、ゼラチン、グリセリンなどが好適で
ある。第一添加の添加形態については、分散剤の種類に
応じて貴金属塩含有溶液又は還元剤含有溶液のどちらら
一方を選択し添加する。例えば、アラビアゴム、グリセ
リンは貴金属塩含有溶液に添加される方が特に好まし
く、ゼラチンは還元剤含有溶液に添加される方が特に好
ましい。
【0031】第二添加のための分散剤にはゼラチン、ト
リエタノールアミン、グリセリンなどが好適であるが、
特にゼラチンが効果的である。本発明においては、第一
添加又は第二添加の所与の目的を達成できれば相互に分
散剤の種類が異なっていても構わない。
【0032】好ましい添加量は、第一添加では析出粒子
の形態に影響を与えない最少範囲内である。前記範囲よ
り多いと、反応溶液中の貴金属塩は多数の微細な核とし
て析出し所望の大きさの粒子が得られない。また、分散
剤が多量に存在するにも関わらず析出粒子も多量に存在
するために却って凝集を招き易くなる。一方、少ないと
分散効果が表われず核が均一に析出しなくなり球状粒子
が得られない。
【0033】具体的な好ましい第一添加の添加量は選択
される分散剤の種類によって異なる。例えば、ゼラチン
では0.02g/L未満、より好ましくは0.001〜
0.004g/Lであり、アラビアゴムでは0.04g
/L未満、より好ましくは0.01〜0.02g/Lで
あり、デキストリンでは0.002〜2.0g/L、よ
り好ましくは0.005〜0.2g/Lであり、特に好
ましくは0.01〜0.02g/Lである。
【0034】一方、第二添加では、二次凝集防止作用を
表わす必要量以上の添加を行い、より好ましくは1.2
から10.0g/L程度である
【0035】尚、一般に反応は超音波攪拌、回転子によ
る攪拌、プロペラによる攪拌などの攪拌が行われる反応
槽にて行う。超音波攪拌の場合には40kHz前後が好
ましいが、これより高くても構わない。回転子又はプロ
ペラによる攪拌の場合には、回転数を100〜3000
rpmとするのが好ましい。
【0036】上述の第二添加をより効率的に行うため
に、第二添加の際に、ガス発生物質を添加する、又は/
及びスタティックミキサーの使用による混合或いは邪魔
板を導入して攪拌混合することが好ましい。
【0037】ここで、反応溶液中に投入した際にガスを
発生する物質とは、即ち水中でガスを発生する物質をい
い、例えば、炭酸アンモニウム、炭酸水素アンモニウ
ム、ドライアイス、液体N2などである。
【0038】ガス発生物質の添加時期は、ガス発生によ
る攪拌混合作用が第二添加の分散剤に及ぶのであれば、
分散剤の第二添加と同時であるか、又は第二添加の直前
若しくは直後のいずれでも構わない。また、添加量は、
最低限第二添加の分散剤が攪拌される程度の量を必要と
し、それは、反応溶液2リットルに対して0.1モル程
度以上のガスが発生する量であり、例えば炭酸アンモニ
ウムでは10g程度を必要とする。
【0039】前記ガス発生物質の添加に代えてスタティ
ックミキサーを使用する場合は、例えば第二添加直後の
反応溶液をスタティックミキサーを通して混合する、或
いは、第二添加前の反応溶液と第二添加の分散剤溶液と
を同時にスタティックミキサーを通して混合する。
【0040】ガス発生物質に加えてスタティックミキサ
ーを使用する場合は、例えば第二添加及びガス発生物質
の添加が行われた直後の反応溶液をスタティックミキサ
ーを通して混合する。又は第二添加直後の反応溶液をス
タティックミキサーを通して混合し、更にガス発生物質
を溶解させた水溶液をスタティックミキサー通して反応
溶液中に添加する。若しくは第二添加直後の反応溶液と
ガス発生物質を溶解させた水溶液とを同時にスタティッ
クミキサーを通して混合する。
【0041】別の方法としては、第二添加が行われる前
の反応溶液と第二添加の分散剤溶液とを同時にスタティ
ックミキサーを通して混合し、更にガス発生物質を溶解
させた水溶液をスタティックミキサーを通して混合す
る。或いは、第二添加前の反応溶液にガス発生物質を予
め添加しておき、この溶液と第二添加の分散剤溶液とを
同時にスタティックミキサーに通し混合する。
【0042】更に混合度をよくしたい場合には、複数の
スタティクミキサーを用いるか、スタティックミキサー
に流れる溶液の流速を速めるために補助的にポンプを用
いるなどをしても構わない。
【0043】スタティックミキサーとしては、図42に
示すように捻り角度180°を有する右捻り要素11と
左捻り要素12からなる板状のミキサーエレメント1を
軸方向に交互に且つ隣接する要素の端部を接続角度90
℃をもって交叉させて連続してなるものを基本的構造と
するもので、これに各種のバリエーションを加えたもの
も使用できる。反応溶液は、各ミキサーエレメント毎に
1/2に分割され、更に各捻り要素の通過時に反応溶液
に回転・旋回運動が生ずることにより、混合が促進され
る。
【0044】或いは、第二添加時には反応槽に邪魔板を
導入して、混合攪拌しても同等の効果が得られる。初め
から邪魔板を設けてある反応槽にて反応を行っても良い
が、邪魔板の壁面に貴金属が析出してくるため避けた方
が好ましい。
【0045】第二添加前に邪魔板を導入した容器内に反
応溶液を移して、攪拌しながら第二添加のための分散溶
液及び必要に応じてガス発生物質を添加する。攪拌器具
によって生じた攪拌流は邪魔板に当たって反射して、新
たなうねりを起こし、反応溶液全体が攪拌混合される。
従って、邪魔板の大きさは、攪拌流が反射される程度の
大きさであって、別の邪魔板にその反射流が伝播するの
を阻害しない程度の大きさであることが必要であり、反
応槽の大きさに応じて調整する。
【0046】この際の攪拌態様は上述の通りであり、例
えば回転子等が設けられた攪拌棒の好ましい回転数は1
00〜3000rpm程度である。100rpmより回
転数が少いと攪拌効果が不十分であり、逆に3000r
pmより回転数が多いと攪拌流が強過ぎて弊害を与え
る。図43〜図45は邪魔板の態様を例示したものであ
るが、前述の攪拌混合作用を有する限りにおいて本発明
はこれらに限定されない。
【0047】本発明の製造方法では、還元剤の選択、反
応温度又はpHなどに関しては、公知の方法に従えば十
分に目的を達成し得る。例えば、還元剤には塩酸ヒドラ
ジン、硫酸ヒドラジン、抱水ヒドラジンなどのヒドラジ
ン化合物、亜硫酸塩、水素化ホウ素ナトリウム、ヒドロ
キシルアミン、亜硫酸ナトリウム、蟻酸、蟻酸ナトリウ
ム、亜硫酸水素ナトリウム、次亜リン酸、亜二チオン酸
ナトリウム、無水亜硫酸ナトリウム、L(+)酒石酸、
蟻酸アンモニウム、ロンガリット、L−アスコルビン
酸、又はこれらの混合物などが用いられ、ヒドラジン化
合物を含むことが好ましい。温度に関しては、還元析出
反応は25℃以上で行うのが好ましく、加温しながら4
0℃以上で行うことがより好ましく、40〜80℃の範
囲内で行うのが最も好ましい。pHについてはpH3〜
10程度の範囲内で反応させることが好ましい。
【0048】しかし、本発明者らが既に出願した特願平
5−275977号、特願平5−314020号、特願
平5−340247号の方法に従えば、これらの出願で
開示された貴金属粉末よりも更に粒度が均等に揃ったも
のとなり、しかも単分散性に優れている貴金属粉末を得
ることができる。
【0049】特願平5−275977号は銀−パラジウ
ム複合粉末の製造方法に関し、銀及びパラジウムの添加
総合計量の0.2〜20.0mol%の銀粉末、パラジ
ウム粉末又は銀−パラジウム粉末を核として予め分散さ
せた溶液中に還元剤を添加し、更に銀塩とパラジウム塩
とが溶解する混合溶液を分散させ、前記核上に同時に銀
とパラジウムとを還元析出させる方法である。
【0050】核として予め分散させる貴金属粒子の粒子
径としては、好ましくは0.1〜10μmであり、より
好ましくは0.1〜0.5μmであり、湿式還元析出法
又は水素等の不活性ガスにより貴金属塩を還元させて得
る。この貴金属粒子を核として前もって分散させる量
は、前記の如く銀及びパラジウムの添加総合計量の0.
2〜20mol%であり、好ましくは0.5〜10mo
l%、より好ましくは2mol%である。この際、含有
量の少ないパラジウムは、全部とならないようにする。
銀との共沈作用により、複合粉末の銀−パラジウム間の
固着力が強まり、酸化増量の減少、酸化開始温度の遅延
化を招来すると考えられるからである。
【0051】従って、本発明に上記方法を利用するに
は、核となる貴金属粉末を分散剤の存在下(第一添加)
で分散させ、これに還元剤、更に銀塩とパラジウム塩の
含有溶液を加え、銀−パラジウムの析出反応の後、分散
剤の第二添加を行えば良い。
【0052】特願平5−314020号は銀−パラジウ
ム複合粉末の製造方法に関し、(a)銀塩とパラジウム
塩とを含有する溶液(以下、金属塩含有溶液という)の
pHをアルカリ性領域に調整する工程、及び別途に
(b)蟻酸アンモニウム及び抱水ヒドラジン化合物を還
元剤とする還元剤含有溶液のpHを酸性領域に調整する
工程、(c)前記工程(a)で調製した金属塩含有溶液
と前記工程(b)で調製した還元剤含有溶液の少なくと
も一方に酢酸アンモニウム又は炭酸アンモニウムの一種
以上を添加する工程、及び(d)前記金属塩含有溶液と
前記還元剤含有溶液とを混合し、銀とパラジウムとを同
時に還元析出せしめる工程、とからなる。
【0053】金属塩含有溶液のpHは7〜11であるこ
とが好ましく、還元剤含有溶液のpHは4〜7であるこ
とが好ましい。そして、両溶液を混合して金属析出反応
が行われる時のpHは7〜10.5の範囲内にあること
が好ましい。
【0054】当該方法では、還元剤の種類の限定及びp
Hの制御に加え、金属塩含有溶液及び還元剤含有溶液の
少なくとも一方に酢酸アンモニウム又は炭酸アンモニウ
ムを添加することが肝要であり、これらにより、還元析
出反応の速度を調和し制御する。前記アンモニウム化合
物の好ましい添加形態としては、金属塩含有溶液には硝
酸アンモニウム又は酢酸アンモニウム又は炭酸アンモニ
ウムから選択される少なくとも1種以上を添加し、又は
/及び還元剤含有溶液には硝酸アンモニウム又は酢酸ア
ンモニウムを添加することである。
【0055】但し、金属塩含有溶液に硝酸アンモニウム
を添加する場合は更に金属塩含有溶液に酢酸アンモニウ
ム又は炭酸アンモニウムから少なくとも一種を添加する
か、還元剤含有溶液に酢酸アンモニウムを添加すること
を要する。一方、還元剤含有溶液に硝酸アンモニウムを
添加する場合には、同様に更に還元剤含有溶液に酢酸ア
ンモニウムを添加するか、金属塩含有溶液に酢酸アンモ
ニウム又は炭酸アンモニウムの中少なくとも一種を添加
しなければならない。
【0056】従って、本発明においては、(a)金属塩
含有溶液に分散剤の第一添加を行い、更にpHをアルカ
リ性領域に調整する工程、及び別途に(b)蟻酸アンモ
ニウム及び抱水ヒドラジン化合物を還元剤とする還元剤
含有溶液のpHを酸性領域に調整する工程、(c)前記
工程(a)で調製した金属塩含有溶液と前記工程(b)
で調製した還元剤含有溶液の少なくとも一方に酢酸アン
モニウム又は炭酸アンモニウムの一種以上を添加する工
程、及び(d)前記金属塩含有溶液と前記還元剤含有溶
液とを混合し、銀とパラジウムとを同時に還元析出せし
め、その後に分散剤の第二添加を行う工程、となる。
【0057】特願平5−340247号の方法とは、ス
リップ剤を含有する電気絶縁性プラスチックから形成さ
れ且つ凹痕がない内側壁面を有する反応槽にて貴金属の
還元析出反応を行わせるものであり、ヒドラジン化合物
の少なくとも一種以上を還元剤とする。当該方法では、
反応槽内壁面での金属析出反応が起こり難くなる。
【0058】電気絶縁性プラスチックには、例えばポリ
エチレン、ポリエチレン/ナイロン、ポリプロピレン、
ナイロンなどがある。スリップ剤とは、前記プラスチッ
クに相溶性があり且つ耐熱性が良く表面分子層を形成し
て帯電防止効果を示すものであり、例えばステアリン酸
等の脂肪酸、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸
カルシウム、ステアリン酸ナトリウム等の脂肪酸の金属
化合物、ワックス、パラフィン、ポリエチレングリコー
ル、安息香酸ナトリウム、精製タルクなどが挙げられ、
100〜300ppm添加されるのが好ましい。
【0059】還元剤には前記ヒドラジン化合物が少なく
とも一種以上含有していることを要する。また、これに
金属還元析出法の還元に汎用されている他の化合物を組
み合わせて用いることが好ましい。
【0060】従って、この場合内側壁面が上記のような
材料から形成され且つ凹痕がない反応槽に、貴金属塩含
有溶液を入れ、そこに分散剤を第一添加し、次に還元剤
含有溶液を徐々に加え、反応後迅速に分散剤の第二添加
を行う。
【0061】以上の上述の方法は全て、必要に応じて第
二添加の際に、更にガス発生物質の添加、スタティック
ミキサーの使用、反応槽への邪魔板の導入を行い、生成
粒子の二次凝集防止効果を高めることができる。このよ
うにして、上述の方法により製造された貴金属粉末は、
いずれも粒度分布の幅が、当該出願のものに比べ更に狭
くなり一定の粒径のものが多く、且つ良好に単分散され
ており、電子部品に好適に使用される。
【0062】
【実施例】次に実施例を用いて本発明について詳説す
る。但し、本発明はこれら実施例に限定されるものでは
ない。
【0063】(本発明例1)ガラスビーカーに蒸留水1
30mLを入れ適度に加温しながら硝酸銀1.21gと
硝酸パラジウム(パラジウム金属含有量12.76重量
%)2.52gを加え、50℃になるまで加熱しながら
攪拌し溶解させた。更に、水酸化アンモニウムでpHを
10.4に調整し、貴金属塩含有溶液とした。この50
℃の溶液中へ、還元剤含有溶液と混合後の反応溶液中の
ゼラチンの濃度が0.001g/Lとなるようにゼラチ
ン水溶液を添加し攪拌混合した(分散剤の第一添加)。
【0064】別に、蟻酸アンモニウム2.24gと抱水
ヒドラジン0.48gとを蒸留水100mLに50℃に
なるまで加熱しながら攪拌し溶解させた。硝酸でpH
6.4に調整後、緩衝剤として酢酸アンモニウム5gを
投入攪拌し完全に溶解させ、還元剤含有溶液とした。こ
の還元剤含有溶液を前記貴金属塩含有溶液に添加して、
銀−パラジウムを還元析出させた。更に反応時の泡発生
後に、反応溶液中のゼラチンの濃度が1.2g/L(第
一添加分は考慮しない)となるようにゼラチン水溶液を
添加し攪拌混合した(分散剤の第二添加)。
【0065】反応終了後溶液を冷却し、ガラスフィルタ
ーにて瀘過し、フィルター上の銀−パラジウム複合粉末
を残存塩類がなるなるまで蒸留水で洗浄を繰り返した
後、メタノールで洗い水分を除去し、室温で乾燥させ
た。
【0066】<実施例1>分散剤の添加形態を表1に記
したように種々変更させる他は前記本発明例1と同様に
して、銀−パラジウム複合粉末を製造した。各方法で得
られた銀−パラジウム複合粉末について、該粉末を蒸留
水に懸濁させレーザー回折式粒度分布測定器(Master S
izer)で粒度分布を測定した。結果は表1及び図1〜図
4に示す。尚、粒度分布の測定については、以下の実施
例についても同様にして行った。
【0067】
【表1】
【0068】分散剤の添加が第一添加又は第二添加の1
回だけ行われた貴金属粉末(図2〜図4)に比べて、本
発明の方法に従って製造された貴金属粉末は図1に示さ
れる如く、粒度分布の幅が極めて狭く、粒度が均一であ
る。また、実際の粒子径の平均と粒度測定による粒子径
の平均との差は、本発明の方法により製造された貴金属
粉末が最も小さく、粒子の凝集が少ないことを示した。
【0069】<実施例2>第一添加に好適な分散剤を調
べるために、分散剤は前もって貴金属塩含有溶液に添加
しておき、これに還元剤含有溶液を加えて銀−パラジウ
ム粉末を製造し、得られた粉末の粒度分布を調べた。簡
易的に、分散剤の添加は本発明でいう第一添加のみの1
回だけで製造した。尚、分散剤の種類及び添加形態以外
については上述の本発明例1と同様の操作をした。使用
した分散剤の種類は表2に示し、結果は表2及び図5〜
図11に示す。
【0070】
【表2】
【0071】アラビアゴム、デキストリン、トリエタノ
ールアミン、ゼラチン、グリセリンは、粒度分布のグラ
フにおいて、一定の粒度のものが多く第一添加に好適な
分散剤であるが、アラビアゴム、デキストリンはその中
でも特に山が高く且つ裾野の幅の狭い形を表わし、極め
て好適であることを示した。
【0072】<実施例3>次に、分散剤の第一添加の添
加形態について検討した。グリセリン及びアラビアゴム
についてそれぞれ貴金属塩含有溶液又は還元剤含有溶液
のどちらか一方に前もって添加し、貴金属塩含有溶液に
還元剤含有溶液を加えていき銀−パラジウム粉末を製造
し、得られた粉末の粒度分布を調べた。簡易的に、分散
剤の添加は本発明でいう第一添加のみの1回だけで製造
した。尚、分散剤の種類及び添加形態以外については上
述の本発明例1と同様の操作をした。結果は表3及び図
12〜図15に示した。
【0073】
【表3】
【0074】グリセリン、アラビアゴム共に金属塩含有
溶液に第一添加を行った方が粒度分布の幅が狭く且つ単
分散性に優れていた。尚、前記実施例1における比較例
1(図2)及び比較例2(図3)を比較すると、ゼラチ
ンでは還元剤含有溶液に分散剤の第一添加を行った方が
好ましいことがわかる。
【0075】<実施例4>表4に記載の分散剤を用いて
それぞれ第二添加を行って、貴金属粉末を製造し、得ら
れた粉末の粒度分布を調べた。尚、分散剤の種類及び添
加形態以外については上述の本発明例1と同様の操作を
した。結果は表4及び図16〜図19に示す。
【0076】
【表4】
【0077】第二添加には、ゼラチン、トリエタノール
アミン、グリセリンがデキストリンに比べて粒度分布の
幅が狭くなり好適であることを示した。特にゼラチンを
用いた時が最も粒子の凝集が少なく、デキストリンの第
一添加のみの場合(前記参考例2)に比較して、分散剤
の2回添加による凝集抑制の効果を明確に表わした。
【0078】<実施例5>次に、第二添加の添加時期に
ついて検討を加えた。貴金属塩含有溶液に還元剤含有溶
液を添加してからそれぞれ所定の時間経過後に第二添加
を行って、貴金属粉末を製造し、得られた粉末の粒度分
布を調べた。第二添加の添加時期は表5に示す通りであ
り、分散剤の添加に関する以外については本発明例1と
同様の方法で製造した。結果は表5及び図20〜図23
に示す。
【0079】
【表5】
【0080】ここで、反応溶液の色と反応の進行程度に
ついては次の関係にあると考えられる。反応溶液の色が
薄茶色になった時は、金属パラジウムが核として析出し
てきた段階であり、引き続き銀が析出してくると泡を発
生し始め、銀−パラジウム、特に銀の析出がほぼ完了す
ると反応溶液が灰色に変化していく。
【0081】貴金属塩含有溶液に還元剤含有溶液を添加
してかなりの時間が経過し、貴金属の析出反応がほぼ完
全に終了してから更に時間をおいて分散剤の第二添加を
行うと、粒子の凝集がかなり起こっている。従って、反
応後所定時間内に速やかに第二添加を行うことが必要で
ある。
【0082】<実施例6>分散剤の第二添加を次に示す
時期に行う他は、実施例5と同様にして貴金属粉末を製
造した。但し、反応温度は40℃で行った。
【0083】分散剤の第二添加時期 比較例8 :貴金属塩含有溶液に還元剤含有溶液を添加
混合直後 本発明例6:反応時の泡発生後(反応溶液は薄茶色) 本発明例7:反応溶液が灰色に変色後30秒後
【0084】得られた粒子の電子顕微鏡写真を図24〜
図26に示す。比較例8では貴金属粒子の還元析出反応
が途中であり、一次粒子の成長が未発達であるため、図
24では粒径が0.1μm以下のブラック粒子の存在が
多数認められた。一方、図25又は図26では一次粒子
の成長は十分であり、ほぼ均等の粒子が製造されてい
た。
【0085】従って、粒子の析出反応終了前に第二添加
を行うことは避けられるべきである。つまり、分散剤の
第二添加は、貴金属粉末の析出後で粒子の二次凝集が生
じる前の所定時間内に行うことが肝要である。
【0086】<実施例7>表6に記載の製造設計に従
い、本発明例1と同様の操作によって銀−パラジウム複
合粉末を製造し、粒度分布を調べた。結果は表6及び図
27〜図29に示す。
【0087】
【表6】
【0088】いずれの粒度分布のグラフにおいても、山
が高く且つ裾野の幅の狭い形を表わし、粒度が揃った貴
金属粉末が製造され、しかも見かけの粒子径と実際の粒
子径との差が小さく、粒子の凝集が少ないことを示し
た。即ち、本発明の方法により製造される貴金属粉末
は、粒度が揃っており且つ単分散性に優れている。
【0089】また、特筆すべきは、分散剤にゼラチンを
用いた場合、図8に示されるように第一添加のみでは、
粒度の揃った粉末は得難いが、ゼラチンにて第一添加及
び第二添加を行う本発明の方法では、図28又は図29
に示される如く粒度の揃った粉末を得ることができた。
従って、分散剤を分割添加することを特徴とする本発明
の製造方法の効果がここでも確認された。
【0090】(本発明例11)1Lのガラスビ−カーに
蒸留水200mLを入れ適度に加温しながらパラジウム
化合物として、ジクロジアミンパラジウム([Pd(N
32Cl2n)1gと緩衝剤として酢酸アンモニウム
8gを投入攪拌し、溶液が60℃になるまで加熱し完全
に溶解させパラジウム化合物含有溶液とした。この溶液
はpH6.2であった。このパラジウム含有溶液中に分
散剤としてデキストリン0.004gを添加し、溶解さ
せた(分散剤の第一添加)。
【0091】別に、塩化ヒドラジニウム1.0gを60℃
の蒸留水25mLに溶解させた塩化ヒドラジニウム水溶
液を製し還元剤含有溶液とした。この還元剤含有溶液を
前記パラジウム化合物含有溶液に迅速に追加し、パラジ
ウムを還元析出させた。更に、反応開始後約20秒後に
ゼラチン7gを蒸留水20gに溶解させた水溶液が前記
反応溶液中に添加された(分散剤の第二添加)。
【0092】反応を完了させるために、97℃で煮沸を
1時間続けた後溶液を冷却し、ガラスフィルターにて瀘
過し、フィルター上のパラジウム粉を残存塩類がなくな
るまで蒸留水で洗浄を繰り返した後、メタノールで洗い
水分を除去し、室温で乾燥させた。
【0093】こうして得られたパラジウム粉を電子顕微
鏡で観察したところ、形状はほぼ球形で粒子の直径は約
0.5μmであった。また、このパラジウム粉を蒸留水
に懸濁させレーザー回折式粒度分布測定器(Master Siz
er)で粒度分布を測定したところ、平均粒子径は1.2
0μmであり分散性が良好であった。
【0094】(比較例9及び比較例10)パラジウム化
合物含有溶液中に予め、分散剤としてデキストリン0.
004gのみを添加した場合(比較例9)及び分散剤を
用いなかった場合(比較例10)で、その他は上記本発
明例11に従い、パラジウム粉を製造した。
【0095】それぞれ得られたパラジウム粉についての
電子顕微鏡観察での粒子径は共に直径が約0.5μmで
あった(図示せず)。そしてその粒度分布はレーザー回
折式粒度分布測定器(Master Sizer)で粒度分布を測定
したところ、平均粒子径はそれぞれ1.60μm(比較
例9)及び1.70μm(比較例10)であり、上記本
発明例11と比較して単分散性に劣ったものであった
(図示せず)。
【0096】<実施例8>更に、本発明の製造方法に従
って、下記本発明例12〜16の銀−パラジウム複合粉
末を製造し、上述までの実施例と同様にしてそれぞれの
本発明品についての粒度分布を測定した。結果は表7及
び図30〜34に示す通りである。
【0097】
【表7】
【0098】本発明例12〜13に示すような分散剤の
二回添加に加えて、更に第二添加の際に、ガス発生物質
を添加した本発明例14〜16は、より見かけの粒子径
が小さいものであり、粒子の二次凝集がより確実に防止
されていることが判る。
【0099】(本発明例12及び本発明例13)ガラス
ビーカーに蒸留水1000mLを入れ、適度に加温しな
がら硝酸銀8.95g(銀として7g)と、硝酸パラジ
ウム(パラジウム金属含有量12.76重量%)23.
51g(パラジウムとして3g)とを加え、反応温度が
40℃(本発明例12)又は50℃(本発明例13)に
なるまで加熱しながら攪拌し溶解させた。更に、水酸化
アンモニウムでpHを9.4に調整し貴金属塩含有溶液
とした。この反応溶液中へ、ゼラチンを0.0023g
添加し攪拌混合した(分散剤の第一添加)。
【0100】別に、蟻酸アンモニウム6.17gと80
重量%抱水ヒドラジン4.41gとを蒸留水1300m
Lに投入し、前記の反応温度と同じ温度になるまで加熱
しながら攪拌し溶解した。硝酸でpH6.4に調整後、
緩衝剤として酢酸アンモニウム50gを投入攪拌し完全
に溶解させ、還元剤含有溶液とした。この還元剤含有溶
液を前記貴金属塩含有溶液に添加して、銀−パラジウム
を還元析出させた。
【0101】更に反応時の泡発生後の反応溶液中に2.
76gのゼラチンを若干量の蒸留水に溶かした溶液を添
加し攪拌混合した(分散剤の第二添加)。反応終了後溶
液を冷却し、ガラスフィルターにて≪過し、フィルター
上の銀−パラジウム複合粉末を残存塩類がなくなるまで
蒸留水で洗浄を繰り返した後、メタノールで洗い水分を
除去し、室温で乾燥させた。
【0102】(本発明例14、本発明例15及び本発明
例16)ガラスビーカーに蒸留水1000mLを入れ、
適度に加温しながら硝酸銀8.95g(銀として7g)
と、硝酸パラジウム(パラジウム金属含有量12.76
重量%)23.51g(パラジウムとして3g)とを加
え、反応温度が40℃(本発明例14)又は50℃(本
発明例15)若しくは60℃(本発明例16)になるま
で加熱しながら攪拌し溶解させた。更に、水酸化アンモ
ニウムでpHを9.4に調整し貴金属塩含有溶液とし
た。この反応溶液中へ、ゼラチンを0.0023g添加
し攪拌混合した(分散剤の第一添加)。
【0103】別に、蟻酸アンモニウム6.17gと80
重量%抱水ヒドラジン4.41gとを蒸留水1300m
Lに投入し、前記の反応温度と同じ温度になるまで加熱
しながら攪拌し溶解させた。硝酸でpH6.4に調整
後、緩衝剤として酢酸アンモニウム50gを投入攪拌し
完全に溶解させ、還元剤含有溶液とした。この還元剤含
有溶液を前記貴金属塩含有溶液に添加して、銀−パラジ
ウムを還元析出させた。
【0104】更に反応時の泡発生後の反応溶液中に2.
76gのゼラチンを若干量の蒸留水に溶かした溶液を添
加し攪拌混合した(分散剤の第二添加)。その後即座
に、炭酸アンモニウム20gを添加して攪拌混合した
(ガス発生物質の添加)。反応終了後溶液を冷却し、ガ
ラスフィルターにて≪過し、フィルター上の銀−パラジ
ウム複合粉末を残存塩類がなくなるまで蒸留水で洗浄を
繰り返した後、メタノールで洗い水分を除去し、室温で
乾燥させた。
【0105】<実施例9>第一添加の分散剤を代えて、
実施例8と同様にして下記本発明例17〜19の銀−パ
ラジウム複合粉末を製造し、それぞれの本発明品につい
ての粒度分布を測定した。結果は表8及び図35〜37
に示す通りである。
【0106】
【表8】
【0107】実施例8の結果と同様に、更に第二添加の
際にガス発生物質を添加した本発明例では、粒子の二次
凝集がより確実に防止された。またデータは示していな
いが、第二添加の直前或いは第二添加と同時にガス発生
物質を反応溶液に添加した場合にも同等の二次凝集防止
効果が得られた。
【0108】(本発明例17)ガラスビーカーに蒸留水
1000mLを入れ、適度に加温しながら硝酸銀8.9
5g(銀として7g)と、硝酸パラジウム(パラジウム
金属含有量12.76重量%)23.51g(パラジウ
ムとして3g)とを加え、反応温度が50℃になるまで
加熱しながら攪拌し溶解させた。更に、水酸化アンモニ
ウムでpHを9.4に調整し貴金属塩含有溶液とした。
この反応溶液中へ、デキストリンを0.046g添加し
攪拌混合した(分散剤の第一添加)。
【0109】別に、蟻酸アンモニウム6.17gと80
重量%抱水ヒドラジン4.41gとを蒸留水1300m
Lに投入し、前記の反応温度と同じ温度になるまで加熱
しながら攪拌し溶解させた。硝酸でpH6.4に調整
後、緩衝剤として酢酸アンモニウム50gを投入攪拌し
完全に溶解させ、還元剤含有溶液とした。この還元剤含
有溶液を前記貴金属塩含有溶液に添加して、銀−パラジ
ウムを還元析出させた。
【0110】更に反応時の泡発生後の反応溶液中に2.
76gのゼラチンを若干量の蒸留水に溶かした溶液を添
加し攪拌混合した(分散剤の第二添加)。反応終了後溶
液を冷却し、ガラスフィルターにて≪過し、フィルター
上の銀−パラジウム複合粉末を残存塩類がなくなるまで
蒸留水で洗浄を繰り返した後、メタノールで洗い水分を
除去し、室温で乾燥させた。
【0111】(本発明例18)ガラスビーカーに蒸留水
1000mLを入れ、適度に加温しながら硝酸銀8.9
5g(銀として7g)と、硝酸パラジウム(パラジウム
金属含有量12.76重量%)23.51g(パラジウ
ムとして3g)とを加え、反応温度が60℃になるまで
加熱しながら攪拌し溶解させた。更に、水酸化アンモニ
ウムでpHを9.4に調整し貴金属塩含有溶液とした。
この反応溶液中へ、デキストリンを0.046g添加し
攪拌混合した(分散剤の第一添加)。
【0112】別に、蟻酸アンモニウム6.17gと80
重量%抱水ヒドラジン4.41gとを蒸留水1300m
Lに投入し、前記の反応温度と同じ温度になるまで加熱
しながら攪拌し溶解させた。硝酸でpH6.4に調整
後、緩衝剤として酢酸アンモニウム50gを投入攪拌し
完全に溶解させ、還元剤含有溶液とした。この還元剤含
有溶液を前記貴金属塩含有溶液に添加して、銀−パラジ
ウムを還元析出させた。
【0113】更に反応時の泡発生後の反応溶液中に2.
76gのゼラチンを若干量の蒸留水に溶かした溶液を添
加し攪拌混合した(分散剤の第二添加)。その後即座
に、炭酸アンモニウム20gを添加して攪拌混合した
(ガス発生物質の添加)。反応終了後溶液を冷却し、ガ
ラスフィルターにて≪過し、フィルター上の銀−パラジ
ウム複合粉末を残存塩類がなくなるまで蒸留水で洗浄を
繰り返した後、メタノールで洗い水分を除去し、室温で
乾燥させた。
【0114】(本発明例19)第一添加用の分散剤に
0.046gのアラビアゴムを用いる以外は本発明例1
8と同様にして、銀−パラジウム複合粉末を製造した。
【0115】<実施例10>更に、下記本発明例20〜
23の銀−パラジウム複合粉末を製造し、それぞれの本
発明品についての粒度分布を測定した。結果は表9及び
図38〜41に示す通りである。
【0116】
【表9】
【0117】ガス発生物質に代えて、スタティックミキ
サーを使用して、第二添加直後から反応終了まで攪拌し
た場合にも、ガス発生物質を添加した場合と同様に二次
凝集防止効果が増強された。
【0118】またデータは示していないが、本発明例2
3と同様の攪拌器を用いて(図44及び図45参照)、
攪拌しながら反応溶液に第二添加用の分散剤溶液を添加
した場合にも同等に二次凝集防止効果が増強された。
【0119】(本発明例20)ガラスビーカーに蒸留水
1000mLを入れ、適度に加温しながら硝酸銀8.9
5g(銀として7g換算)と、硝酸パラジウム(パラジ
ウム金属含有量12.76重量%)23.51g(パラ
ジウムとして3g換算)を加え、反応温度が75℃にな
るまで加熱しながら攪拌し溶解させた。更に、水酸化ア
ンモニウムでpHを調整後炭酸アンモニウム50gを添
加しpH8.6として貴金属塩含有溶液とした。この反
応溶液中へゼラチンを0.0023g添加し攪拌混合し
た(分散剤の第一添加)。
【0120】別に、蟻酸アンモニウム6.17gと80
重量%抱水ヒドラジン4.41gとを蒸留水1300m
Lに反応温度と同じ75℃になるまで加熱しながら攪拌
し溶解させた。硝酸でpHを調整後、緩衝剤として炭酸
アンモニウム50gを投入攪拌し完全に溶解させ、pH
を8.6に調整して還元剤含有溶液とした。この還元剤
含有溶液を前記貴金属塩含有溶液に添加して、銀−パラ
ジウムを還元析出させた。
【0121】更に、反応時の泡発生後の反応溶液中に
2.76gのゼラチンを若干量の蒸留水に溶かした溶液
を添加し攪拌混合した(分散剤の第二添加)。反応終了
後溶液を冷却し、ガラスフィルターにて≪過し、フィル
ター上の銀−パラジウム複合粉末を残存塩類がなくなる
まで蒸留水で洗浄を繰り返した後、メタノールで洗い水
分を除去し、室温で乾燥させた。
【0122】(本発明例21及び本発明例22)ガラス
ビーカーに蒸留水1000mLを入れ、適度に加温しな
がら硝酸銀8.95g(銀として7g換算)と、硝酸パ
ラジウム(パラジウム金属含有量12.76重量%)2
3.51g(パラジウムとして3g換算)を加え、反応
温度が60℃(本発明例21)又は75℃(本発明例2
2)になるまで加熱しながら攪拌し溶解させた。更に、
水酸化アンモニウムでpHを調整後炭酸アンモニウム5
0gを添加しpH8.6として貴金属塩含有溶液とし
た。この反応溶液中へゼラチンを0.0023g添加し
攪拌混合した(分散剤の第一添加)。
【0123】別に、蟻酸アンモニウム6.17gと80
重量%抱水ヒドラジン4.41gとを蒸留水1300m
Lに反応温度と同じ温度になるまで加熱しながら攪拌し
溶解させた。硝酸でpHを調整後、緩衝剤として炭酸ア
ンモニウム50gを投入攪拌し完全に溶解させ、pHを
8.6に調整して還元剤含有溶液とした。この還元剤含
有溶液を前記貴金属塩含有溶液に添加して、銀−パラジ
ウムを還元析出させた。
【0124】更に、反応時の泡発生後の反応溶液中に
2.76gのゼラチンを若干量の蒸留水に溶かした溶液
を添加し攪拌混合した(分散剤の第二添加)。その後即
座に、炭酸アンモニウム20gを添加して攪拌混合した
(ガス発生物質の添加)。反応終了後溶液を冷却し、ガ
ラスフィルターにて≪過し、フィルター上の銀−パラジ
ウム複合粉末を残存塩類がなくなるまで蒸留水で洗浄を
繰り返した後、メタノールで洗い水分を除去し、室温で
乾燥させた。
【0125】(本発明例23)ガラスビーカーに蒸留水
1000mLを入れ、適度に加温しながら硝酸銀8.9
5g(銀として7g換算)と、硝酸パラジウム(パラジ
ウム金属含有量12.76重量%)23.51g(パラ
ジウムとして3g換算)を加え、反応温度が75℃にな
るまで加熱しながら攪拌し溶解させた。更に、水酸化ア
ンモニウムでpHを調整後炭酸アンモニウム50gを添
加しpH8.6として貴金属塩含有溶液とした。この反
応溶液中へゼラチンを0.0023g添加し攪拌混合し
た(分散剤の第一添加)。
【0126】別に、蟻酸アンモニウム6.17gと80
重量%抱水ヒドラジン4.41gとを蒸留水1300m
Lに反応温度と同じ75℃になるまで加熱しながら攪拌
し溶解させた。硝酸でpHを調整後、緩衝剤として炭酸
アンモニウム50gを投入攪拌し完全に溶解させ、pH
を8.6に調整して還元剤含有溶液とした。この還元剤
含有溶液を前記貴金属塩含有溶液に添加して、銀−パラ
ジウムを還元析出させた。
【0127】この反応時の泡発生後の反応溶液を図43
に示される邪魔板を導入した反応槽に移し、攪拌しなが
ら2.76gのゼラチンを若干量の蒸留水に溶かした溶
液を添加し(分散剤の第二添加)た。反応終了後溶液を
冷却し、ガラスフィルターにて≪過し、フィルター上の
銀−パラジウム複合粉末を残存塩類がなくなるまで蒸留
水で洗浄を繰り返した後、メタノールで洗い水分を除去
し、室温で乾燥させた。
【0128】
【発明の効果】本発明の製造方法により、粒子径がほぼ
一定であり、且つ単分散された貴金属粉末を製造するこ
とができる。特に、銀−パラジウム粉末においては粒子
間で組成のばらつきがみられないため、特にその製造に
好適である。即ち、本発明の貴金属粉末は粒度が揃い且
つ単分散性に優れているため、コンデンサー用の電極又
は高温センサー回路等の電子部品に好適に用いることが
できる。
【0129】また、必要に応じて二次凝集防止効果を増
強することができるので、所望により極めて単分散性を
更に向上させた貴金属粉末を得ることができる。従っ
て、電極等の小型化・薄膜化が益々容易になり、製造コ
ストをより引き下げることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】貴金属塩含有溶液にゼラチンを第一添加し、還
元剤含有溶液をこれに徐々に加え、反応時の泡の発生後
に更にゼラチンを第二添加して製造された、本発明例1
の貴金属粉末の粒度分布を表わしたグラフである。
【図2】貴金属塩含有溶液に、ゼラチンを添加した還元
剤含有溶液を徐々に加えて製造された、比較例1の貴金
属粉末の粒度分布を表わしたグラフである。従って、分
散剤の添加は本発明でいう第一添加の1回だけである。
【図3】貴金属塩含有溶液にゼラチンを添加し、還元剤
含有溶液をこれに徐々に加えて製造された、比較例2の
貴金属粉末の粒度分布を表わしたグラフである。従っ
て、分散剤の添加は本発明でいう第一添加の1回だけで
ある。
【図4】貴金属塩含有溶液に還元剤含有溶液を徐々に加
えて、反応時の泡発生後にゼラチンを添加して製造され
た、比較例3の貴金属粉末の粒度分布を表わしたグラフ
である。従って、分散剤の添加は本発明でいう第二添加
の1回だけである。
【図5】貴金属塩含有溶液にアラビアゴムを添加し、還
元剤含有溶液をこれに徐々に加えて製造された、参考例
1の貴金属粉末の粒度分布を表わしたグラフである。従
って、分散剤の添加は本発明でいう第一添加の1回だけ
である。
【図6】貴金属塩含有溶液にデキストリンを添加し、還
元剤含有溶液をこれに徐々に加えて製造された、参考例
2の貴金属粉末の粒度分布を表わしたグラフである。従
って、分散剤の添加は本発明でいう第一添加の1回だけ
である。
【図7】貴金属塩含有溶液にトリエタノールアミンを添
加し、還元剤含有溶液をこれに徐々に加えて製造され
た、参考例3の貴金属粉末の粒度分布を表わしたグラフ
である。従って、分散剤の添加は本発明でいう第一添加
の1回だけである。
【図8】貴金属塩含有溶液にゼラチンを添加し、還元剤
含有溶液をこれに徐々に加えて製造された、参考例4の
貴金属粉末の粒度分布を表わしたグラフである。従っ
て、分散剤の添加は本発明でいう第一添加の1回だけで
ある。
【図9】貴金属塩含有溶液にグリセリンを添加し、還元
剤含有溶液をこれに徐々に加えて製造された、参考例5
の貴金属粉末の粒度分布を表わしたグラフである。従っ
て、分散剤の添加は本発明でいう第一添加の1回だけで
ある。
【図10】貴金属塩含有溶液にジエチレングリコールを
添加し、還元剤含有溶液をこれに徐々に加えて製造され
た、参考例6の貴金属粉末の粒度分布を表わしたグラフ
である。従って、分散剤の添加は本発明でいう第一添加
の1回だけである。
【図11】貴金属塩含有溶液にポリアクリル酸を添加
し、還元剤含有溶液をこれに徐々に加えて製造された、
参考例7の貴金属粉末の粒度分布を表わしたグラフであ
る。従って、分散剤の添加は本発明でいう第一添加の1
回だけである。
【図12】貴金属塩含有溶液に、アラビアゴムを添加し
た還元剤含有溶液を徐々に加えて製造された、参考例8
の貴金属粉末の粒度分布を表わしたグラフである。従っ
て、分散剤の添加は本発明でいう第一添加の1回だけで
ある。
【図13】貴金属塩含有溶液にアラビアゴムを添加し、
還元剤含有溶液をこれに徐々に加えて製造された、参考
例9の貴金属粉末の粒度分布を表わしたグラフである。
従って、分散剤の添加は本発明でいう第一添加の1回だ
けである。
【図14】貴金属塩含有溶液に、グリセリンを添加した
還元剤含有溶液を徐々に加えて製造された、参考例10
の貴金属粉末の粒度分布を表わしたグラフである。従っ
て、分散剤の添加は本発明でいう第一添加の1回だけで
ある。
【図15】貴金属塩含有溶液にグリセリンを添加し、還
元剤含有溶液をこれに徐々に加えて製造された、参考例
11の貴金属粉末の粒度分布を表わしたグラフである。
従って、分散剤の添加は本発明でいう第一添加の1回だ
けである。
【図16】貴金属塩含有溶液にデキストリンを第一添加
し、還元剤含有溶液をこれに徐々に加え、反応時の泡の
発生後で反応溶液が薄茶色を呈している時に、更にゼラ
チンを第二添加して製造された、本発明例2の貴金属粉
末の粒度分布を表わしたグラフである。
【図17】貴金属塩含有溶液にデキストリンを第一添加
し、還元剤含有溶液をこれに徐々に加え、反応時の泡の
発生後で反応溶液が薄茶色を呈している時に、更にデキ
ストリンを第二添加して製造された、比較例4の貴金属
粉末の粒度分布を表わしたグラフである。
【図18】貴金属塩含有溶液にデキストリンを第一添加
し、還元剤含有溶液をこれに徐々に加え、反応時薄茶色
の反応溶液が灰色に変色してから1分後に、更にトリエ
タノールアミンを第二添加して製造された、比較例5の
貴金属粉末の粒度分布を表わしたグラフである。
【図19】貴金属塩含有溶液にデキストリンを第一添加
し、還元剤含有溶液をこれに徐々に加え、反応時薄茶色
の反応溶液が灰色に変色してから1分後に、更にグリセ
リンを第二添加して製造された、比較例6の貴金属粉末
の粒度分布を表わしたグラフである。
【図20】貴金属塩含有溶液にアラビアゴムを第一添加
し、還元剤含有溶液をこれに徐々に加え、反応時の泡の
発生後で反応溶液が薄茶色を呈している時に、更にゼラ
チンを第二添加して製造された、本発明例3の貴金属粉
末の粒度分布を表わしたグラフである。
【図21】貴金属塩含有溶液にアラビアゴムを第一添加
し、還元剤含有溶液をこれに徐々に加え、反応時薄茶色
の反応溶液が灰色に変色してから30秒後に、更にゼラ
チンを第二添加して製造された、本発明例4の貴金属粉
末の粒度分布を表わしたグラフである。
【図22】貴金属塩含有溶液にアラビアゴムを第一添加
し、還元剤含有溶液をこれに徐々に加え、反応時薄茶色
の反応溶液が灰色に変色してから1分後に、更にゼラチ
ンを第二添加して製造された、本発明例5の貴金属粉末
の粒度分布を表わしたグラフである。
【図23】貴金属塩含有溶液にアラビアゴムを第一添加
し、還元剤含有溶液をこれに徐々に加え、反応時薄茶色
の反応溶液が灰色に変色してから2分後に、更にゼラチ
ンを第二添加して製造された、比較例7の貴金属粉末の
粒度分布を表わしたグラフである。
【図24】貴金属塩含有溶液にアラビアゴムを第一添加
し、還元剤含有溶液をこれに徐々に加え、還元剤含有溶
液を完全に貴金属塩含有溶液と添加混合した直後にゼラ
チンを第二添加して製造された、比較例8の貴金属粉末
の粒子構造を表わした電子顕微鏡写真である。(a)は
倍率×1000であり、(b)は前記(a)の白枠部分
を倍率×5000に拡大したものである。
【図25】貴金属塩含有溶液にアラビアゴムを第一添加
し、還元剤含有溶液をこれに徐々に加え、反応時の泡の
発生後で反応溶液が薄茶色を呈している時に、更にゼラ
チンを第二添加して製造された、本発明例6の貴金属粉
末の粒子構造を表わした電子顕微鏡写真である。(a)
は倍率×1000であり、(b)は前記(a)の白枠部
分を倍率×5000に拡大したものである。
【図26】貴金属塩含有溶液にアラビアゴムを第一添加
し、還元剤含有溶液をこれに徐々に加え、反応時薄茶色
の反応溶液が灰色に変色してから30秒後に、更にゼラ
チンを第二添加して製造された、本発明例7の貴金属粉
末の粒子構造を表わした電子顕微鏡写真である。(a)
は倍率×1000であり、(b)は前記(a)の白枠部
分を倍率×5000に拡大したものである。
【図27】貴金属塩含有溶液にアラビアゴムを第一添加
し、還元剤含有溶液をこれに徐々に加え、反応時の泡の
発生後で反応溶液が薄茶色を呈している時に、更にゼラ
チンを第二添加して製造された、本発明例8の貴金属粉
末の粒度分布を表わしたグラフである。
【図28】貴金属塩含有溶液にゼラチンを第一添加し、
還元剤含有溶液をこれに徐々に加え、反応時の泡の発生
後で反応溶液が薄茶色を呈している時に、更にゼラチン
を第二添加して製造された、本発明例9の貴金属粉末の
粒度分布を表わしたグラフである。
【図29】貴金属塩含有溶液にゼラチンを第一添加し、
還元剤含有溶液をこれに徐々に加え、反応時の泡の発生
後で反応溶液が薄茶色を呈している時に、更にゼラチン
を第二添加して製造された、本発明例10の貴金属粉末
の粒度分布を表わしたグラフである。
【図30】貴金属塩含有溶液にゼラチンを第一添加し、
還元剤含有溶液をこれに徐々に加え、反応時の泡の発生
後にゼラチンを第二添加して製造された、本発明例12
の貴金属粉末の粒度分布を表わしたグラフである。
【図31】貴金属塩含有溶液にゼラチンを第一添加し、
還元剤含有溶液をこれに徐々に加え、反応時の泡の発生
後にゼラチンを第二添加して製造された、本発明例13
の貴金属粉末の粒度分布を表わしたグラフである。
【図32】貴金属塩含有溶液にゼラチンを第一添加し、
還元剤含有溶液をこれに徐々に加え、反応時の泡の発生
後にゼラチンを第二添加し、更にその直後にガス発生物
質としての炭酸アンモニウムを添加して製造された、本
発明例14の貴金属粉末の粒度分布を表わしたグラフで
ある。
【図33】貴金属塩含有溶液にゼラチンを第一添加し、
還元剤含有溶液をこれに徐々に加え、反応時の泡の発生
後にゼラチンを第二添加し、更にその直後にガス発生物
質としての炭酸アンモニウムを添加して製造された、本
発明例15の貴金属粉末の粒度分布を表わしたグラフで
ある。
【図34】貴金属塩含有溶液にゼラチンを第一添加し、
還元剤含有溶液をこれに徐々に加え、反応時の泡の発生
後にゼラチンを第二添加し、更にその直後にガス発生物
質としての炭酸アンモニウムを添加して製造された、本
発明例16の貴金属粉末の粒度分布を表わしたグラフで
ある。
【図35】貴金属塩含有溶液にデキストリンを第一添加
し、還元剤含有溶液をこれに徐々に加え、反応時の泡の
発生後にゼラチンを第二添加して製造された、本発明例
17の貴金属粉末の粒度分布を表わしたグラフである。
【図36】貴金属塩含有溶液にデキストリンを第一添加
し、還元剤含有溶液をこれに徐々に加え、反応時の泡の
発生後にゼラチンを第二添加し、更にその直後にガス発
生物質としての炭酸アンモニウムを添加して製造され
た、本発明例18の貴金属粉末の粒度分布を表わしたグ
ラフである。
【図37】貴金属塩含有溶液にアラビアゴムを第一添加
し、還元剤含有溶液をこれに徐々に加え、反応時の泡の
発生後にゼラチンを第二添加し、更にその直後にガス発
生物質としての炭酸アンモニウムを添加して製造され
た、本発明例19の貴金属粉末の粒度分布を表わしたグ
ラフである。
【図38】貴金属塩含有溶液にゼラチンを第一添加し、
還元剤含有溶液をこれに徐々に加え、反応時の泡の発生
後にゼラチンを第二添加して製造された、本発明例20
の貴金属粉末の粒度分布を表わしたグラフである。
【図39】貴金属塩含有溶液にゼラチンを第一添加し、
還元剤含有溶液をこれに徐々に加え、反応時の泡の発生
後にゼラチンを第二添加し、更にその直後にガス発生物
質としての炭酸アンモニウムを添加して製造された、本
発明例21の貴金属粉末の粒度分布を表わしたグラフで
ある。
【図40】貴金属塩含有溶液にゼラチンを第一添加し、
還元剤含有溶液をこれに徐々に加え、反応時の泡の発生
後にゼラチンを第二添加し、更にその直後にガス発生物
質としての炭酸アンモニウムを添加して製造された、本
発明例22の貴金属粉末の粒度分布を表わしたグラフで
ある。
【図41】貴金属塩含有溶液にゼラチンを第一添加し、
還元剤含有溶液をこれに徐々に加え、反応時の泡の発生
後にゼラチンを第二添加し、更にその直後に後記図43
に示す邪魔板を導入して反応終了まで攪拌混合されて製
造された、本発明例23の貴金属粉末の粒度分布を表わ
したグラフである。
【図42】本発明の製造方法に好適に使用されるスタテ
ィックミキサーの基本構造を表わす側面図である。
【図43】本発明の製造方法に好適に使用される邪魔板
の一実施態様を表わす模式図である。(a)は全体の概
略図であり、(b)は邪魔板の上面図であり、(c)は
その側面図である。
【図44】本発明の製造方法に好適に使用される邪魔板
の別の一実施態様を表わす模式図である。(a)は全体
の概略図であり、(b)は邪魔板の上面図であり、
(c)はその正面図及び側面図である。
【図45】本発明の製造方法に好適に使用される邪魔板
の更なる一実施態様を表わす模式図である。(a)は全
体の概略図であり、(b)は邪魔板の上面図であり、
(c)はその正面図及び側面図である。
【符号の説明】
1…ミキサーエレメント
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 阿部 規之 愛知県名古屋市西区則武新町三丁目1番36 号 株式会社ノリタケカンパニーリミテド 内 (72)発明者 滝本 昭夫 愛知県名古屋市西区則武新町三丁目1番36 号 株式会社ノリタケカンパニーリミテド 内 (72)発明者 長尾 明洋 愛知県名古屋市西区則武新町三丁目1番36 号 株式会社ノリタケカンパニーリミテド 内

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】貴金属塩含有水溶液中に還元剤含有水溶液
    を加えて貴金属粉末を還元析出させる方法であって、貴
    金属塩含有水溶液又は還元剤含有水溶液のどちらか一方
    に予め分散剤を添加(以下「分散剤の第一添加」とい
    う)しておき、その後、貴金属粉末の析出後で粒子の二
    次凝集が生じる前に、更に分散剤を添加(以下「分散剤
    の第二添加」という)することを特徴とする単分散性貴
    金属粉末の製造方法。
  2. 【請求項2】前記分散剤の第一添加では、任意な径の球
    状粒子が均一に析出する最少範囲量の分散剤が添加され
    ることを特徴とする請求項1記載の製造方法。
  3. 【請求項3】前記分散剤の第一添加に使用する分散剤
    は、デキストリン、トリエタノールアミン、ゼラチン、
    グリセリンから選択されることを特徴とする請求項2記
    載の製造方法。
  4. 【請求項4】前記分散剤の第二添加では、二次凝集防止
    作用を現わす最低量以上の分散剤を添加することを特徴
    とする請求項1から3の一に記載の製造方法。
  5. 【請求項5】前記分散剤の第二添加に使用する分散剤
    は、ゼラチンであることを特徴とする請求項4記載の製
    造方法。
  6. 【請求項6】更に、前記分散剤の第二添加と同時に、又
    は第二添加の直前若しくは直後の少なくともいずれか一
    の時に、反応溶液中でガスを発生する物質を添加するこ
    とを特徴とする請求項1から5のいずれか一に記載の製
    造方法。
  7. 【請求項7】前記ガスを発生する物質が、炭酸アンモニ
    ウム、炭酸水素アンモニウム、ドライアイス、液体N2
    から選択されること特徴とする請求項6記載の製造方
    法。
  8. 【請求項8】第二添加又はガスを発生する物質を添加し
    た直後に、反応溶液をスタティックミキサーに通して混
    合させることを特徴とする請求項1から7のいずれか一
    に記載の製造方法。
  9. 【請求項9】第二添加を行う際に、第二添加が行われる
    前の反応溶液と第二添加の分散剤溶液とを同時にスタテ
    ィックミキサーに通して混合させること特徴とする請求
    項1から7のいずれか一に記載の製造方法。
  10. 【請求項10】邪魔板を導入した容器内で攪拌しながら
    分散剤の第二添加を行うことを特徴とする請求項1から
    7のいずれか一に記載の製造方法。
  11. 【請求項11】貴金属塩含有水溶液中に還元剤含有水溶
    液を加えて貴金属粉末を還元析出させる方法であって、
    貴金属塩含有水溶液又は還元剤含有水溶液のどちらか一
    方に予め分散剤の第一添加を行い、その後、貴金属粉末
    の析出後で粒子の二次凝集が生じる前に、更に分散剤の
    第二添加を行うことにより製造されたことを特徴とする
    粒度分布の幅の極めて狭い、球状単分散性貴金属粉末。
  12. 【請求項12】前記分散剤の第二添加と同時に、又は第
    二添加の直前若しくは直後の少なくともいずれか一の時
    に、反応溶液中でガスを発生する物質を添加して製造さ
    れたことを特徴とする請求項11に記載の球状単分散性
    貴金属粉末。
  13. 【請求項13】第二添加又はガス発生物質を添加した直
    後の反応溶液がスタティックミキサーを通して混合され
    たことを特徴とする請求項11又は12記載の球状単分
    散性貴金属粉末。
  14. 【請求項14】第二添加を行う際に、第二添加が行われ
    る前の反応溶液と第二添加の分散剤溶液とが同時にスタ
    ティックミキサーを通して混合されたこと特徴とする請
    求項11又は12記載の球状単分散性貴金属粉末。
  15. 【請求項15】邪魔板を導入した容器内で攪拌されなが
    ら分散剤の第二添加が行われたことを特徴とする請求項
    11又は12記載の球状単分散性貴金属粉末。
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