JPH083618A - ランス - Google Patents
ランスInfo
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- JPH083618A JPH083618A JP13885394A JP13885394A JPH083618A JP H083618 A JPH083618 A JP H083618A JP 13885394 A JP13885394 A JP 13885394A JP 13885394 A JP13885394 A JP 13885394A JP H083618 A JPH083618 A JP H083618A
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- JP
- Japan
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- lance
- refining
- powder
- gas
- section
- Prior art date
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- Furnace Charging Or Discharging (AREA)
- Carbon Steel Or Casting Steel Manufacturing (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】精錬用気体及び/又は精錬用粉体を必要十分な
高速度で吹込むことができ、精錬用気体による攪拌効果
と精錬用粉体による溶鉱中の不純物除去(例えば[S]
の除去)とを両立できるランスを提供する。 【構成】気体を加速させるラバール形内管の先端に粉体
を加速させるストレート形内管を同軸に接続した形状の
内管20と、この内管20を囲んで冷却する外管40と
を備えた。内管20には、先細りになった先細区間22
と最小径の絞り区間24と先太りになった拡大区間26
とからなるラバール区間28を形成し、このラバール区
間28の先端には拡大区間26の先端と同径のストレー
ト区間30を形成した。
高速度で吹込むことができ、精錬用気体による攪拌効果
と精錬用粉体による溶鉱中の不純物除去(例えば[S]
の除去)とを両立できるランスを提供する。 【構成】気体を加速させるラバール形内管の先端に粉体
を加速させるストレート形内管を同軸に接続した形状の
内管20と、この内管20を囲んで冷却する外管40と
を備えた。内管20には、先細りになった先細区間22
と最小径の絞り区間24と先太りになった拡大区間26
とからなるラバール区間28を形成し、このラバール区
間28の先端には拡大区間26の先端と同径のストレー
ト区間30を形成した。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、溶融金属を精錬するに
当たって溶融金属に精錬用気体や精錬用粉体を吹き込む
ランスに関する。
当たって溶融金属に精錬用気体や精錬用粉体を吹き込む
ランスに関する。
【0002】
【従来の技術】溶融金属にその上方のランスから精錬用
気体や精錬用粉体を吹き込んで精錬する処理方法が製鋼
分野において利用されている。精錬用粉体はランス中を
搬送用気体によって搬送されて溶融金属中に吹き込まれ
る。精錬用粉体を吹き込むためのランスとしては、消耗
式のランスと非消耗式のランスが知られており、消耗式
ランスでは単管構造が用いられ、非消耗式ランスでは内
部に冷却水を通す3重管構造のものが用いられるのが一
般的である。精錬用粉体を吹き込む場合は、精錬用粉体
や搬送用気体の流速を超音速にする必要がないので、い
わゆるストレート形のランスが使用されている。
気体や精錬用粉体を吹き込んで精錬する処理方法が製鋼
分野において利用されている。精錬用粉体はランス中を
搬送用気体によって搬送されて溶融金属中に吹き込まれ
る。精錬用粉体を吹き込むためのランスとしては、消耗
式のランスと非消耗式のランスが知られており、消耗式
ランスでは単管構造が用いられ、非消耗式ランスでは内
部に冷却水を通す3重管構造のものが用いられるのが一
般的である。精錬用粉体を吹き込む場合は、精錬用粉体
や搬送用気体の流速を超音速にする必要がないので、い
わゆるストレート形のランスが使用されている。
【0003】一方、精錬用気体を溶融金属中に吹込む場
合には、吹き込んだ精錬用気体と溶融金属との反応効率
の向上を図るために精錬用気体の流速を可能な限り大き
くすることが望ましい。このため、精錬用気体を超音速
にすることが一般的であり、中細区間を有するいわゆる
ラバール形のランスが一般的に用いられている。また、
精錬用粉体と精錬用気体の両者を同時もしくは個別に溶
融金属に吹き込むことがある。この場合、上記のように
それぞれの吹き込みに適した2種類のランスを用いる
か、もしくは2種類のランスを並列に組み合わせた構造
のランスを用いることが一般的である(例えば、特公昭
35−14501号公報、特開昭59−35615号公
報、特開昭60−46313号公報、特開平2−221
312号公報参照)。
合には、吹き込んだ精錬用気体と溶融金属との反応効率
の向上を図るために精錬用気体の流速を可能な限り大き
くすることが望ましい。このため、精錬用気体を超音速
にすることが一般的であり、中細区間を有するいわゆる
ラバール形のランスが一般的に用いられている。また、
精錬用粉体と精錬用気体の両者を同時もしくは個別に溶
融金属に吹き込むことがある。この場合、上記のように
それぞれの吹き込みに適した2種類のランスを用いる
か、もしくは2種類のランスを並列に組み合わせた構造
のランスを用いることが一般的である(例えば、特公昭
35−14501号公報、特開昭59−35615号公
報、特開昭60−46313号公報、特開平2−221
312号公報参照)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来のランス
を使用して精錬する方法としては、 (1)精錬用粉体及び精錬用気体それぞれに適した2種
類のランスを用いる方法 (2)ストレート形のランスを用いて精錬用粉体、精錬
用気体を吹き込む方法 (3)ラバール形のランスを用いて精錬用粉体、精錬用
気体を吹き込む方法 が考えられるが、これら(1)〜(3)の方法にはそれ
ぞれ、下記に述べるような問題点がある。
を使用して精錬する方法としては、 (1)精錬用粉体及び精錬用気体それぞれに適した2種
類のランスを用いる方法 (2)ストレート形のランスを用いて精錬用粉体、精錬
用気体を吹き込む方法 (3)ラバール形のランスを用いて精錬用粉体、精錬用
気体を吹き込む方法 が考えられるが、これら(1)〜(3)の方法にはそれ
ぞれ、下記に述べるような問題点がある。
【0005】(1)の方法では、2種類のランスを用い
るので、ランスの昇降装置などの付帯設備を2式必要と
する上、スペースに余裕がない場合には設置が困難であ
る。また、ランスが水冷構造の場合には3重管になるの
で、単管に比べ費用が2倍以上になる。(2)の方法で
は、精錬用気体のみを吹き込む場合、精錬用気体を超音
速にまで加速できないので、精錬用気体と溶融金属との
反応効率の低下は免れない。また、精錬用粉体を吹き込
む場合、ストレート形であるので加速距離を十分取るこ
とができるにも拘らず、超音速に加速するための中細区
間がないので搬送用気体が音速までにしか加速されな
い。このため、精錬用粉体の速度も十分に大きくならな
い。さらに、ランスの出口形状に広がり角度が無いの
で、精錬用粉体を広域に散布できない。
るので、ランスの昇降装置などの付帯設備を2式必要と
する上、スペースに余裕がない場合には設置が困難であ
る。また、ランスが水冷構造の場合には3重管になるの
で、単管に比べ費用が2倍以上になる。(2)の方法で
は、精錬用気体のみを吹き込む場合、精錬用気体を超音
速にまで加速できないので、精錬用気体と溶融金属との
反応効率の低下は免れない。また、精錬用粉体を吹き込
む場合、ストレート形であるので加速距離を十分取るこ
とができるにも拘らず、超音速に加速するための中細区
間がないので搬送用気体が音速までにしか加速されな
い。このため、精錬用粉体の速度も十分に大きくならな
い。さらに、ランスの出口形状に広がり角度が無いの
で、精錬用粉体を広域に散布できない。
【0006】(3)の方法では、精錬用気体のみを吹き
込む場合は、超音速で吹き込むことができる。しかし、
精錬用粉体を吹き込む場合は、精錬用粉体を搬送する搬
送用気体を超音速にまで加速できるが、精錬用粉体のた
めの十分な加速距離を取ることができないので、精錬用
粉体は低速度のままである。また、上記参照文献には、
ランスの出口形状についての説明がなく、精錬用気体及
び精錬用粉体を高速かつ広域に吹込むことができない。
込む場合は、超音速で吹き込むことができる。しかし、
精錬用粉体を吹き込む場合は、精錬用粉体を搬送する搬
送用気体を超音速にまで加速できるが、精錬用粉体のた
めの十分な加速距離を取ることができないので、精錬用
粉体は低速度のままである。また、上記参照文献には、
ランスの出口形状についての説明がなく、精錬用気体及
び精錬用粉体を高速かつ広域に吹込むことができない。
【0007】本発明は、上記事情に鑑み、精錬用気体及
び/又は精錬用粉体を必要十分な高速度で吹込むことが
でき、精錬用気体による攪拌効果と精錬用粉体による溶
鉱中の不純物除去(例えば[S]の除去)とを両立でき
るランスを提供することを目的とする。
び/又は精錬用粉体を必要十分な高速度で吹込むことが
でき、精錬用気体による攪拌効果と精錬用粉体による溶
鉱中の不純物除去(例えば[S]の除去)とを両立でき
るランスを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明のランスは、溶融金属に気体及び/又は粉体を
吹き込むランスにおいて、前記気体を加速させるラバー
ル形内管と、前記ラバール形内管の先端に同軸に接続さ
れ、前記粉体を加速させるストレート形内管とを備えた
ことを特徴とするものである。ラバール形内管のラバー
ル区間に関しては等エントロピー流れとして流体力学的
にその形状を決定できその設計方法は既知である。スト
レート形内管のストレート区間の直径はラバール区間後
端の直径と同一にし、両区間を滑らかに接続する。スト
レート区間の寸法は、ファノー流れ(Fanno流れ)
として解析できる。
の本発明のランスは、溶融金属に気体及び/又は粉体を
吹き込むランスにおいて、前記気体を加速させるラバー
ル形内管と、前記ラバール形内管の先端に同軸に接続さ
れ、前記粉体を加速させるストレート形内管とを備えた
ことを特徴とするものである。ラバール形内管のラバー
ル区間に関しては等エントロピー流れとして流体力学的
にその形状を決定できその設計方法は既知である。スト
レート形内管のストレート区間の直径はラバール区間後
端の直径と同一にし、両区間を滑らかに接続する。スト
レート区間の寸法は、ファノー流れ(Fanno流れ)
として解析できる。
【0009】ここで、前記粉体の浮遊速度をU、重力加
速度をg、係数をKとしたときに、前記ストレート形内
管がL=K・U2 /gで表される長さを有することが好
ましい。使用する精錬用粉体の浮遊速度をU(m/
s)、重力加速度をg(m/s2)としたときに、係数
Kは、ランスが鉛直線となす角度、精錬用粉体、搬送用
気体の密度、精錬用粉体の粒径、ランス内径などの影響
を受けるが、ストレート形内管のストレート区間におい
て精錬用粉体を必要かつ十分に加速するために少なくと
も0.8以上であり、例えば鉛直ランスを用いて50〜
150μmのCaOをArで搬送する場合には2以上が
望ましい。
速度をg、係数をKとしたときに、前記ストレート形内
管がL=K・U2 /gで表される長さを有することが好
ましい。使用する精錬用粉体の浮遊速度をU(m/
s)、重力加速度をg(m/s2)としたときに、係数
Kは、ランスが鉛直線となす角度、精錬用粉体、搬送用
気体の密度、精錬用粉体の粒径、ランス内径などの影響
を受けるが、ストレート形内管のストレート区間におい
て精錬用粉体を必要かつ十分に加速するために少なくと
も0.8以上であり、例えば鉛直ランスを用いて50〜
150μmのCaOをArで搬送する場合には2以上が
望ましい。
【0010】また、前記ストレート形内管を、末広がり
形状の内管に代えることが好ましい。さらに、末広がり
の角度を、中心軸に対して3°以上10°以下にするこ
とが好ましい。噴射するガスがランス内で過不足なく膨
張でき適正な流れになることが条件であり、角度が上記
範囲よりも小さすぎるとノズル内で十分に膨張できず
に、ノズル外で膨張波を生ずる。一方、角度が上記範囲
よりも大きすぎるとノズル内で膨張波が生ずる。適正な
流れとは、噴射するガスがランス内外の圧力差分だけ過
不足なく膨張し、衝撃波を生じない流れをいう。
形状の内管に代えることが好ましい。さらに、末広がり
の角度を、中心軸に対して3°以上10°以下にするこ
とが好ましい。噴射するガスがランス内で過不足なく膨
張でき適正な流れになることが条件であり、角度が上記
範囲よりも小さすぎるとノズル内で十分に膨張できず
に、ノズル外で膨張波を生ずる。一方、角度が上記範囲
よりも大きすぎるとノズル内で膨張波が生ずる。適正な
流れとは、噴射するガスがランス内外の圧力差分だけ過
不足なく膨張し、衝撃波を生じない流れをいう。
【0011】
【作用】本発明のランスによれば、精錬用気体のみを噴
射する場合は、従来のランスと同様にラバール形内管の
ラバール区間において精錬用気体が超音速にまで加速さ
れる。従来のランスでは、ラバール形内管の先端から噴
射されるが本発明のランスでは、ストレート形内管のス
トレート区間で10%程度の速度減衰を経て噴射され
る。精錬用粉体を噴射する場合は、ラバール区間におい
て搬送用気体が超音速にまで加速され、ストレート区間
において搬送用気体から精錬用粉体にエネルギーが伝達
され、搬送用気体の速度が減衰する一方、精錬用粉体の
速度が上昇して噴射される。従って、精錬用気体のみを
噴射する場合は従来ランスに比べ速度の減衰がほとんど
なく、一方、精錬用粉体を噴射する場合には、従来ラン
スに比べ大幅に速度を向上できる。
射する場合は、従来のランスと同様にラバール形内管の
ラバール区間において精錬用気体が超音速にまで加速さ
れる。従来のランスでは、ラバール形内管の先端から噴
射されるが本発明のランスでは、ストレート形内管のス
トレート区間で10%程度の速度減衰を経て噴射され
る。精錬用粉体を噴射する場合は、ラバール区間におい
て搬送用気体が超音速にまで加速され、ストレート区間
において搬送用気体から精錬用粉体にエネルギーが伝達
され、搬送用気体の速度が減衰する一方、精錬用粉体の
速度が上昇して噴射される。従って、精錬用気体のみを
噴射する場合は従来ランスに比べ速度の減衰がほとんど
なく、一方、精錬用粉体を噴射する場合には、従来ラン
スに比べ大幅に速度を向上できる。
【0012】ここで、粉体の浮遊速度をU、重力加速度
をg、係数をKとしたときに、ストレート形内管の長さ
Lを、L=K・U2 /gで表される長さにした場合は、
必要最小限のランス長さで精錬用粉体を最高速にまで加
速でき、また、精錬用気体の速度低下を抑制できる。ま
た、ストレート形内管に代えて、末広がり形状の内管を
用いた場合は、精錬用気体や精錬用粉体を溶融金属に広
域にわたって吹き込める。
をg、係数をKとしたときに、ストレート形内管の長さ
Lを、L=K・U2 /gで表される長さにした場合は、
必要最小限のランス長さで精錬用粉体を最高速にまで加
速でき、また、精錬用気体の速度低下を抑制できる。ま
た、ストレート形内管に代えて、末広がり形状の内管を
用いた場合は、精錬用気体や精錬用粉体を溶融金属に広
域にわたって吹き込める。
【0013】
【実施例】以下、図面を参照して本発明のランスの実施
例を説明する。図1は、第1実施例のランスを示す断面
図である。ランス10は、気体を加速させるラバール形
内管の先端に粉体を加速させるストレート形内管を同軸
に接続した形状の内管20と、この内管20を囲んで冷
却する外管40とを備えて構成されている。内管20に
は、先細りになった先細区間22と最小径の絞り区間2
4と先太りになった拡大区間26とからなるラバール区
間28が形成されており、このラバール区間28の先端
には拡大区間26の先端と同径のストレート区間30が
形成されている。ラバール形内管とは、ラバール区間2
8からなる内管をいい、ストレート形内管とはストレー
ト区間30からなる内管をいう。また、外管40には、
入側の通水路42と出側の通水路44とを仕切る仕切板
46が備えられている。
例を説明する。図1は、第1実施例のランスを示す断面
図である。ランス10は、気体を加速させるラバール形
内管の先端に粉体を加速させるストレート形内管を同軸
に接続した形状の内管20と、この内管20を囲んで冷
却する外管40とを備えて構成されている。内管20に
は、先細りになった先細区間22と最小径の絞り区間2
4と先太りになった拡大区間26とからなるラバール区
間28が形成されており、このラバール区間28の先端
には拡大区間26の先端と同径のストレート区間30が
形成されている。ラバール形内管とは、ラバール区間2
8からなる内管をいい、ストレート形内管とはストレー
ト区間30からなる内管をいう。また、外管40には、
入側の通水路42と出側の通水路44とを仕切る仕切板
46が備えられている。
【0014】次に、図2を参照してランス10を用いて
溶融金属を精錬した例を説明する。ここでは、RH環流
式脱ガス設備にランス10を備え、脱Sを目的とする精
錬用粉体としてCaOを噴射し、脱Cを目的とする精錬
用気体として酸素を噴射した場合を比較例と共にする。
比較例のランスとしては特公昭35−14501号公報
に記載されたランスを用いた。精錬用気体(酸素)は
0.7MPa−abs×40Nm3 /min、精錬用粉
体(CaO)は250kg/min、精錬用粉体を搬送
するための搬送用気体(Ar)は0.4MPa−abs
×20Nm3 /minとした。表1に、精錬用気体と精
錬用粉体の噴射速度を比較して示す。表1に示されてい
るように、本発明のランスでは精錬用粉体の噴射速度が
従来のランスに比べ1.7倍に向上した。
溶融金属を精錬した例を説明する。ここでは、RH環流
式脱ガス設備にランス10を備え、脱Sを目的とする精
錬用粉体としてCaOを噴射し、脱Cを目的とする精錬
用気体として酸素を噴射した場合を比較例と共にする。
比較例のランスとしては特公昭35−14501号公報
に記載されたランスを用いた。精錬用気体(酸素)は
0.7MPa−abs×40Nm3 /min、精錬用粉
体(CaO)は250kg/min、精錬用粉体を搬送
するための搬送用気体(Ar)は0.4MPa−abs
×20Nm3 /minとした。表1に、精錬用気体と精
錬用粉体の噴射速度を比較して示す。表1に示されてい
るように、本発明のランスでは精錬用粉体の噴射速度が
従来のランスに比べ1.7倍に向上した。
【0015】
【表1】
【0016】この結果、溶鋼面への精錬用粉体の到達速
度も、従来のランスを用いた場合に比べ1.7倍に維持
されており、図2に示されるように、排気ガス中にさら
われる精錬用粉体の割合が減少し、溶融金属面に到達す
る割合(捕捉率と定義する)が向上した。尚、図2で
は、精錬用粉体の粒径をパラメータとして縦軸に示し、
溶鋼面からランス先端までの距離を横軸に示した。
度も、従来のランスを用いた場合に比べ1.7倍に維持
されており、図2に示されるように、排気ガス中にさら
われる精錬用粉体の割合が減少し、溶融金属面に到達す
る割合(捕捉率と定義する)が向上した。尚、図2で
は、精錬用粉体の粒径をパラメータとして縦軸に示し、
溶鋼面からランス先端までの距離を横軸に示した。
【0017】以上説明したように、ランス10を用いる
ことにより、精錬用粉体の速度が従来法に比べ1.7倍
程度に向上するので溶融金属への精錬用粉体の浸漬深さ
が増大し、溶融金属への捕捉率が向上するなどの利点を
有する。従って、例えば極低S鋼の溶製に使用した場合
を例にとると、 (1)同一の精錬用粉体の原単位で処理時間が30%低
減し、次工程とのマッチング精度が向上した。 (2)処理時間が短縮できるので溶鋼の温度降下が少な
くなり、この結果、溶鋼の温度保証が不要になって精錬
プロセスを省力でき、精錬コストが溶鋼加熱設備を用い
る場合に比べ30%に低減した。 (3)(2)と同様の理由で溶鋼加熱設備を省略できる
ので処理中のCピックアップがなくなり溶鋼清浄度が向
上し、製品欠陥が0.3%低減した。
ことにより、精錬用粉体の速度が従来法に比べ1.7倍
程度に向上するので溶融金属への精錬用粉体の浸漬深さ
が増大し、溶融金属への捕捉率が向上するなどの利点を
有する。従って、例えば極低S鋼の溶製に使用した場合
を例にとると、 (1)同一の精錬用粉体の原単位で処理時間が30%低
減し、次工程とのマッチング精度が向上した。 (2)処理時間が短縮できるので溶鋼の温度降下が少な
くなり、この結果、溶鋼の温度保証が不要になって精錬
プロセスを省力でき、精錬コストが溶鋼加熱設備を用い
る場合に比べ30%に低減した。 (3)(2)と同様の理由で溶鋼加熱設備を省略できる
ので処理中のCピックアップがなくなり溶鋼清浄度が向
上し、製品欠陥が0.3%低減した。
【0018】以上述べたようにRH脱ガス設備の大幅な
改造がなく、既存のランス先端部の小改造のみにもかか
わらず、本発明による総合的効果は極めて大きい。尚、
上記の例では、ランスをRH環流式脱ガスに用いたが、
溶融金属に精錬用粉体を上部から噴射する装置(例えば
VODにおける精錬用粉体上吹き)にも適用できること
はいうまでもない。
改造がなく、既存のランス先端部の小改造のみにもかか
わらず、本発明による総合的効果は極めて大きい。尚、
上記の例では、ランスをRH環流式脱ガスに用いたが、
溶融金属に精錬用粉体を上部から噴射する装置(例えば
VODにおける精錬用粉体上吹き)にも適用できること
はいうまでもない。
【0019】次に、図3、図4を参照して本発明のラン
スの第2実施例を説明する。図3は第2実施例のランス
を示す断面図、図4はランス内での気体と粉体の速度を
示すグラフである。ここでは、ランス50から搬送用気
体を用いて精錬用粉体を噴射する場合を例に説明する。
矢印52で示される方向から吹き込まれた搬送用気体
は、ランス入口54からランス50の内部に入り、先細
区間56で音速まで加速され、絞り区間58でちょうど
音速に達する。さらに末広区間60で超音速に加速され
る。精錬用粉体を吹込む時は、搬送用気体のもつエネル
ギーが精錬用粉体に与えられて、末広区間60で精錬用
粉体が加速されていき、ランス出口62において精錬用
粉体は最高速度に達する。末広区間60は、広がり角度
θを有するので、ランス50から噴射された精錬用粉体
噴流は広がりをもち、広域に散布される。
スの第2実施例を説明する。図3は第2実施例のランス
を示す断面図、図4はランス内での気体と粉体の速度を
示すグラフである。ここでは、ランス50から搬送用気
体を用いて精錬用粉体を噴射する場合を例に説明する。
矢印52で示される方向から吹き込まれた搬送用気体
は、ランス入口54からランス50の内部に入り、先細
区間56で音速まで加速され、絞り区間58でちょうど
音速に達する。さらに末広区間60で超音速に加速され
る。精錬用粉体を吹込む時は、搬送用気体のもつエネル
ギーが精錬用粉体に与えられて、末広区間60で精錬用
粉体が加速されていき、ランス出口62において精錬用
粉体は最高速度に達する。末広区間60は、広がり角度
θを有するので、ランス50から噴射された精錬用粉体
噴流は広がりをもち、広域に散布される。
【0020】ここで、ランス内での精錬用粉体の速度と
搬送用気体の速度を測定する方法を説明する。等エント
ロピー流れとして搬送用気体の速度を計算し、精錬用粉
体の速度は、搬送用気体のもつエネルギーが精錬用粉体
を加速させるために消費されるとして計算した。以上よ
り、精錬用粉体の速度と搬送用気体の速度が求められる
ので、精錬用粉体の速度が最大値になる長さをランスの
長さとすればよい。上記の方法で、精錬用粉体の流速と
搬送用気体の流速を求めた結果を図4に示す。搬送用気
体の流速が減少していく分、精錬用粉体の流速は増加し
ていくことがわかる。精錬用粉体の流速が最高ピーク値
に達する距離を、加速のための末広区間60の最適長さ
とする。精錬用気体のみを吹込む場合(ここでは酸素)
は、図4の実線(KTB)で示されるように、640m
/sまで加速されて超音速の流れになる。
搬送用気体の速度を測定する方法を説明する。等エント
ロピー流れとして搬送用気体の速度を計算し、精錬用粉
体の速度は、搬送用気体のもつエネルギーが精錬用粉体
を加速させるために消費されるとして計算した。以上よ
り、精錬用粉体の速度と搬送用気体の速度が求められる
ので、精錬用粉体の速度が最大値になる長さをランスの
長さとすればよい。上記の方法で、精錬用粉体の流速と
搬送用気体の流速を求めた結果を図4に示す。搬送用気
体の流速が減少していく分、精錬用粉体の流速は増加し
ていくことがわかる。精錬用粉体の流速が最高ピーク値
に達する距離を、加速のための末広区間60の最適長さ
とする。精錬用気体のみを吹込む場合(ここでは酸素)
は、図4の実線(KTB)で示されるように、640m
/sまで加速されて超音速の流れになる。
【0021】次に、RH環流式脱ガス設備にランス10
を備え、表2に示す条件で、脱Sを目的とする精錬用粉
体としてCaOを噴射し、脱Cを目的とする精錬用気体
として酸素を噴射した場合を比較例と共に表3、表4に
示す。比較例のランスとしては特公昭35−14501
号公報に記載されたランスを用いた。
を備え、表2に示す条件で、脱Sを目的とする精錬用粉
体としてCaOを噴射し、脱Cを目的とする精錬用気体
として酸素を噴射した場合を比較例と共に表3、表4に
示す。比較例のランスとしては特公昭35−14501
号公報に記載されたランスを用いた。
【0022】
【表2】
【0023】
【表3】
【0024】
【表4】
【0025】ランス50は、精錬用粉体の加速区間を備
え、さらに加速区間が末広がりになっているので、表
3、表4に示されるように、従来のランスに比べ精錬用
粉体が十分に加速されると共に広域に散布された。
え、さらに加速区間が末広がりになっているので、表
3、表4に示されるように、従来のランスに比べ精錬用
粉体が十分に加速されると共に広域に散布された。
【0026】
【発明の効果】以上説明したように本発明のランスによ
れば、精錬用気体のみを噴射する場合は、従来のランス
と同様にラバール形内管のラバール区間において精錬用
気体が超音速にまで加速され、精錬用粉体を噴射する場
合においては、ラバール区間において搬送用気体が超音
速にまで加速され、ストレート区間において搬送用気体
から精錬用粉体にエネルギーが伝達され精錬用粉体の速
度が上昇して噴射される。従って、精錬用気体のみを噴
射する場合は従来ランスに比べて速度の減衰がほとんど
なく、一方、精錬用粉体を噴射する場合には、従来ラン
スに比べ大幅に速度を向上できる。
れば、精錬用気体のみを噴射する場合は、従来のランス
と同様にラバール形内管のラバール区間において精錬用
気体が超音速にまで加速され、精錬用粉体を噴射する場
合においては、ラバール区間において搬送用気体が超音
速にまで加速され、ストレート区間において搬送用気体
から精錬用粉体にエネルギーが伝達され精錬用粉体の速
度が上昇して噴射される。従って、精錬用気体のみを噴
射する場合は従来ランスに比べて速度の減衰がほとんど
なく、一方、精錬用粉体を噴射する場合には、従来ラン
スに比べ大幅に速度を向上できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のランスの第1実施例を示す断面図であ
る。
る。
【図2】第1実施例のランスによる捕捉率と比較例のラ
ンスによる捕捉率を比較して示すグラフである。
ンスによる捕捉率を比較して示すグラフである。
【図3】本発明のランスの第2実施例を示す断面図であ
る。
る。
【図4】ランス内での気体と粉体の速度を示すグラフで
ある。
ある。
10,50 ランス 20 内管 22,56 先細区間 24,58 絞り区間 26 拡大区間 28 ラバール区間 30 ストレート区間 60 末広区間
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 横山 満宣 倉敷市水島川崎通1丁目(番地なし) 川 崎製鉄株式会社水島製鉄所内 (72)発明者 吉田 正弘 倉敷市水島川崎通1丁目(番地なし) 川 崎製鉄株式会社水島製鉄所内
Claims (3)
- 【請求項1】 溶融金属に気体及び/又は粉体を吹き込
むランスにおいて、 前記気体を加速させるラバール形内管と、前記ラバール
形内管の先端に同軸に接続され、前記粉体を加速させる
ストレート形内管とを備えたことを特徴とするランス。 - 【請求項2】 前記粉体の浮遊速度をU、重力加速度を
g、係数をKとしたときに、前記ストレート形内管がL
=K・U2 /gで表される長さを有することを特徴とす
る請求項1記載のランス。 - 【請求項3】 前記ストレート形内管に代えて、末広が
り形状の内管を備えたことを特徴とする請求項1記載の
ランス。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP13885394A JP3598536B2 (ja) | 1994-06-21 | 1994-06-21 | ランス |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP13885394A JP3598536B2 (ja) | 1994-06-21 | 1994-06-21 | ランス |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH083618A true JPH083618A (ja) | 1996-01-09 |
| JP3598536B2 JP3598536B2 (ja) | 2004-12-08 |
Family
ID=15231690
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP13885394A Expired - Fee Related JP3598536B2 (ja) | 1994-06-21 | 1994-06-21 | ランス |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3598536B2 (ja) |
Cited By (7)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| FR2812659A1 (fr) * | 2000-08-07 | 2002-02-08 | Air Liquide | Procede d'injection au four a arc electrique |
| US6514310B2 (en) | 2000-08-07 | 2003-02-04 | L'air Liquide Societe Anonyme A Directoire Et Conseil De Surveillance Pour L'etude Et L'exploitation Des Procedes Georges Claude | Process for injection of a gas with the aid of a nozzle |
| WO2003091460A1 (en) * | 2002-04-24 | 2003-11-06 | The Boc Group Plc | Lance for injecting particulate material into liquid metal |
| JP2005060834A (ja) * | 2003-07-31 | 2005-03-10 | Jfe Steel Kk | 冶金用微粉炭吹き込みバーナー及び冶金炉内への微粉炭吹き込み方法 |
| JP2019052333A (ja) * | 2017-09-12 | 2019-04-04 | 新日鐵住金株式会社 | 溶鋼の精錬装置及び溶鋼の精錬方法 |
| JP2019073780A (ja) * | 2017-10-18 | 2019-05-16 | 新日鐵住金株式会社 | 溶鋼の精錬方法 |
| WO2019117554A1 (ko) * | 2017-12-13 | 2019-06-20 | 주식회사 포스코 | 랜스 |
-
1994
- 1994-06-21 JP JP13885394A patent/JP3598536B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (11)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| FR2812659A1 (fr) * | 2000-08-07 | 2002-02-08 | Air Liquide | Procede d'injection au four a arc electrique |
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| JP2019052333A (ja) * | 2017-09-12 | 2019-04-04 | 新日鐵住金株式会社 | 溶鋼の精錬装置及び溶鋼の精錬方法 |
| JP2019073780A (ja) * | 2017-10-18 | 2019-05-16 | 新日鐵住金株式会社 | 溶鋼の精錬方法 |
| WO2019117554A1 (ko) * | 2017-12-13 | 2019-06-20 | 주식회사 포스코 | 랜스 |
| KR20190070461A (ko) * | 2017-12-13 | 2019-06-21 | 주식회사 포스코 | 랜스 |
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| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JP3598536B2 (ja) | 2004-12-08 |
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