JPH0838192A - モノクローナル抗体産生細胞、その製造法、モノクローナル抗体及びその製造法 - Google Patents

モノクローナル抗体産生細胞、その製造法、モノクローナル抗体及びその製造法

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JPH0838192A
JPH0838192A JP6182241A JP18224194A JPH0838192A JP H0838192 A JPH0838192 A JP H0838192A JP 6182241 A JP6182241 A JP 6182241A JP 18224194 A JP18224194 A JP 18224194A JP H0838192 A JPH0838192 A JP H0838192A
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antibody
protein
cell
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JP6182241A
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Kenzo Baba
憲三 馬場
Mitsuo Yamaki
光男 山木
Yasuyuki Kuroiwa
保幸 黒岩
Kiyotaka Kawagoe
清隆 川越
Akishi Iguchi
晃史 井口
Shunei Morikawa
俊英 守川
Yoshiki Nakao
義喜 中尾
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Resonac Corp
Original Assignee
Hitachi Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 タンパク質に対して特異的な反応性を有する
モノクローナル抗体を産生する抗体産生細胞の製造法に
おいて、未変性タンパク質又は変性タンパク質のいずれ
か一方で免疫を惹起し、次いで他方のタンパク質により
追加免疫した動物から取得した抗体産生細胞と、骨髄腫
細胞とを融合させることを特徴とするモノクローナル抗
体産生細胞の製造法、この製造法により得られたモノク
ローナル抗体産生細胞、このモノクローナル抗体産生細
胞を培養することを特徴とするモノクローナル抗体の製
造法及びこの製造法により作製されたモノクローナル抗
体。 【効果】 タンパク質のなかで従来法ではモノクローナ
ル抗体の製造が困難であったものを効率的に製造するこ
とができる。得られたモノクローナル抗体は目的とする
タンパク質を特異的に検出するための各種診断法、各種
試薬に有用であり、また医薬品としても有用である。ま
た、得られた抗体産生細胞は上記抗体を産生することの
他に抗体遺伝子のソースとしても有用である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、従来取得が困難である
タンパク質に特異的なモノクローナル抗体の産生能を有
するモノクローナル抗体産生細胞、その効率的な製造
法、モノクローナル抗体及びその製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】モノクローナル抗体及びその産生細胞の
作製は、1975年にKohlerとMilsteinにより報告されて以
来、数多くの報告がなされている。しかしながら、一般
的に抗原性の高いタンパク質に対するモノクローナル抗
体の作製は容易であるが、抗原性の低いタンパク質に対
するモノクローナル抗体の作製は難しい。さらに、抗原
性の高いタンパク質であっても、抗原部位によりその抗
原性は大きく異なっており、抗原性の低い抗原部位に対
するモノクローナル抗体の作製は、困難を極めている。
例えば、クラミジア・ニューモニエの外膜に存在する分
子量39.5Kダルトンのタンパク質である、外膜主要タン
パク質(Major Outer Memblane Protein、以下、MOM
Pと略す)は、種特異的な抗原部位と属特異的な抗原部
位を有し、かつ量的にも多く含まれているため、検出す
る抗原として好ましい。また、属特異的な抗原部位に対
するモノクローナル抗体は、すでに取得されていること
から、本抗原部位は、抗原性が高いと推測されるが、ク
ラミジア・ニューモニエに対するモノクローナル抗体の
作製が試みられているにもかかわらず、種特異的なモノ
クローナル抗体の報告はないことより、本抗原部位は、
抗原性が低いと考えられる。クラミジア・ニューモニエ
基本小体(EB)やMOMP等を用いた通常の免疫方法
では、MOMPの抗原性の低い抗原部位に特異的に反応
するモノクローナル抗体を産生する細胞を得ることは困
難であり、現在までMOMPの抗原性の低い部位に特異
反応的なモノクローナル抗体及びその抗体産生細胞は得
られていない。
【0003】クラミジア・ニューモニエに対するモノク
ローナル抗体として、Iijima等は、種々のものを報告し
ているが(J. Clinical Microbiology, 32(3), 583-588
(1994))、この中にMOMPに特異的に反応するモノク
ローナル抗体の報告はない。Cho-chou Kuo等は、クラミ
ジア・ニューモニエに特異的な反応性を有するモノクロ
ーナル抗体(RR402)を報告しているが(J. Clinical Micr
obiology, 24(6), 1034-1037(1986)、特表昭64-500083
号公報)、このモノクローナル抗体(RR402)が認識する抗
原は、明らかにされていない(Y. Iijima, J. Clinical
Microbiology, 32(3), 583-588(1994))。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、クラミ
ジア・ニューモニエ由来MOMPを具体例として検討
し、MOMPの立体的な構造(3次構造)は抗原性が高
く、平面的な抗原構造やアミノ酸配列そのものは抗原性
が低いと推定し、鋭意検討した結果、従来取得が困難で
あったMOMPの低抗原性部位に対するモノクローナル
抗体を産生する細胞を製造することができ、本発明を完
成するに至った。
【0005】
【課題を解決するための手段】即ち本発明は、タンパク
質に対して特異的な反応性を有するモノクローナル抗体
を産生する抗体産生細胞の製造法において、未変性タン
パク質又は変性タンパク質のいずれか一方で免疫を惹起
し、次いで他方のタンパク質により追加免疫した動物か
ら取得した抗体産生細胞と、骨髄腫細胞とを融合させる
ことを特徴とするモノクローナル抗体産生細胞の製造
法、該製造法により得られるモノクローナル抗体産生細
胞、前記モノクローナル抗体産生細胞を培養することを
特徴とするモノクローナル抗体の製造法、及び、該製造
法により得られるモノクローナル抗体に関する。本発明
のモノクローナル抗体産生細胞の製造法は、免疫する動
物に対する免疫法に特徴を有するが、それ以外は一般の
方法、即ち、動物の免疫、細胞融合、融合細胞の選択、
特異抗体産生細胞の選択、クローニング等の工程を経て
調製することができる。本発明の製造法を適用できるタ
ンパク質としては、クラミジア属、特にクラミジア・ニ
ューモニエのMOMP、細菌、ウイルス、ヒト及び動植
物由来の各種タンパク質が挙げられる。
【0006】未変性タンパク質とは、その本来形成して
いる立体構造が破壊されていないタンパク質であり、ク
ラミジア、細菌、ウイルス等の生物体自身、例えばクラ
ミジアの場合はその基本小体(EB)そのものであって
もよいし、タンパク質の部分精製物又はタンパク質の完
全な精製物であっても良い。クラミジア・ニューモニエ
の場合、未変性なタンパク質抗原としては、例えば、Y
K−41株、TWAR株のEB等が挙げられる。変性タ
ンパク質とは、各種処理により生理的溶液中で本来形成
しているその立体構造が破壊された状態のタンパク質を
いい、好ましくは、そのジスルフィド結合(S−S結
合)も切断された、アミノ酸配列自体を抗原部位として
認識できる状態のタンパク質である。この免疫により、
未変性タンパク質の免疫のみでは前記タンパク質に対す
るモノクローナル抗体産生細胞を得ることが困難な場合
でも、そのタンパク質の低抗原性部位に対する抗体産生
細胞が充分に増幅されるため、容易に前記抗体産生細胞
を得ることができる。なお、いずれか一方のタンパク質
のみを免疫用抗原として用いた場合は、該タンパク質中
の高い抗原部位に対する抗体産生のみが誘導され、目的
とする低抗原部位に対する抗体を効率的に誘導すること
が困難である。タンパク質の変性法は特に制限されない
が、還元剤又は界面活性剤で処理する方法、熱処理によ
る方法、有機溶媒処理による方法等があるが、還元剤又
は界面活性剤で処理する方法が好ましい。還元剤として
は、特に制限はないが、2-メルカプトールエタノールが
好ましい。界面活性剤としては、特に制限はないが、S
DS(ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム)が好ま
しい。免疫される哺乳動物としては、マウス、ラット、
ウサギ、ヒツジ、ニワトリ等が挙げられるが、マウスが
特に好ましい。
【0007】免疫方法は、いずれか一方のタンパク質で
免疫を惹起し、最終免疫用抗原として、他方のタンパク
質を用いるが、未変性タンパク質で免疫を惹起し、最終
免疫用抗原として、変性タンパク質を用いる方が好まし
い。例えばクラミジア・ニューモニエの場合は、EB
(基本小体)又はその未変性なMOMPで免疫を惹起し、
最終免疫用抗原として、変性タンパク質、例えばクラミ
ジア・ニューモニエの場合は還元剤及び界面活性剤処理
を施すことにより変性させたMOMPを用いることが推
奨される。また、免疫の際にアジュバントを用いるのが
好ましく、例えば、フロイントの完全アジュバント(以
下、FCAと略す)、フロイントの不完全アジュバント
(以下、FIAと略す)等が好ましいものとして挙げら
れる。免疫の惹起は、通常1回〜5回程度の免疫操作で
行えるが、免疫する抗原により6回以上の免疫操作によ
り惹起を行うこともできる。免疫で使用する抗原量は、
動物あたり通常1ng〜10mg程度の量が使用できるが、
抗原によってより多い抗原量やより少ない抗原量も使用
できる。最終免疫も、通常1回〜5回程度の免疫操作で
行えるが、免疫する抗原により6回以上の免疫操作によ
り惹起を行うこともできる。免疫で使用する抗原量は、
動物あたり通常1ng〜10mg程度の量が使用できるが、
抗原によってより多い抗原量やより少ない抗原量も使用
できる。また、通常惹起に用いた抗原量の1/100〜
10倍量程度用いられる。上記方法による充分な免疫
後、免疫した哺乳動物から、脾細胞、リンパ球B細胞等
を抗体産生能を有する親株として摘出する。
【0008】ハイブリドーマ作製のもう一方の親株とし
ては、一般に骨髄腫(ミエローマ)細胞が用いられる。
例えば、マウス由来のP3U1、NS−1、653、S
P2、X63、MPC−11等、ラット由来のAG1、
AG2、AG3、RCY3、210等、ヒト由来のSK
O−007等が使用できるが、マウス由来の細胞が好ま
しく、特にP3U1、653等が好ましい。細胞融合は
ポリエチレングリコールを用いる方法、センダイウイル
スを用いる方法、電気融合法等が使用できるが、ポリエ
チレングリコールを用いる方法が好ましい。ハイブリド
ーマの選択は、ハイブリドーマのみが生育できる選択培
地中で培養することにより行うことができる。例えばH
AT(ヒポキサンチン−アミノプテリン−チミジン)培
地、HAz(ヒポキサンチン−アザセリン)培地等が好
ましいものとして挙げられる。
【0009】特異抗体産生細胞の選択は、上記培養によ
りハイブリドーマの増殖が認められたウエルの上清を採
取し、目的とするタンパク質等(例えばクラミジアニュ
ーモニエの場合、EB、MOMP)を用い酵素抗体法、
免疫ブロッティング法等により抗体産生の有無を調べる
ことにより行うことができる。クローニングとは、上記
特異抗体産生細胞を1つのクローンに由来する均一な細
胞集団とすることであり、例えば、限界希釈法、ソフト
アガー上のコロニーを拾い上げる方法、シングルセルマ
ニュピュレーション法、FACS法等が挙げられるが、
限界希釈法が簡便で好ましい。以上の方法により、モノ
クローナル抗体産生細胞を得ることができる。本発明の
方法により得られたモノクローナル抗体産生細胞の一例
である、クラミジア・ニューモニエ由来MOMPに特異
的な反応性を有するモノクローナル抗体を産生するハイ
ブリドーマCP−6を、工業技術院生命工学工業技術研
究所に寄託し、1994年7月20日に寄託番号 生命
研菌寄第14436号(FERM P−14436)と
して受託された。
【0010】上記方法により得られたモノクローナル抗
体産生細胞を好適な培地で培養することにより、モノク
ローナル抗体を製造することができる。培地としては例
えば、牛胎児血清を添加した変性イーグル培地(MEM
培地)、ダルベッコの変性イーグル培地(DMEM培
地)、RPMI1640培地等が好ましいものとして挙
げられる。モノクローナル抗体の回収は、培養上清を集
め、プロティンAカラム、プロティンGカラム等を用い
たアフィニティークロマトグラフィー法、イオン交換ク
ロマトグラフィー法、ポリエチレングリコール分画法、
エタノール分画法、硫酸アンモニウム分画法等により行
うことができるが、アフィニティークロマトグラフィー
法が好ましい。得られたモノクローナル抗体は、目的と
するタンパク質に対して特異的な反応性を有するか否か
評価することができる。例えば、生物を適当な処理液で
処理し、電気泳動し、これを用いたウエスタンブロット
法により、前記タンパク質のバンドと特異的に反応する
ものを選択することができる。
【0011】本発明のモノクローナル抗体の製造法によ
れば、その種類は現在知られているどのようなタイプ
(グロブリンクラス)のものも製造できる。また、さら
にモノクローナル抗体の部分分解物又はモノクローナル
抗体の部分構造を有するものとして使用することもでき
る本発明の製造法により得られるモノクローナル抗体
は、従来取得が困難であったタンパク質の低抗原性部位
を抗原決定部位として認識するものである。具体的に
は、そのタンパク質の平面構造やアミノ酸配列自体を抗
原決定部位として認識するものである。
【0012】本発明により得られるモノクローナル抗体
は、必要に応じて他のモノクローナル抗体又はポリクロ
ーナル抗体と組み合わせて目的とするタンパク質の検出
法に用いることができる。具体的にはラジオイムノアッ
セイ、エンザイムイムノアッセイなどの免疫反応を利用
した検出法に使用できる。また、その為の診断薬又は研
究用試薬の一成分として使用できる。さらに直接又はキ
メラ抗体やドラフト化抗体として医薬品にも使用でき
る。また、本発明のモノクローナル抗体をポリメラーゼ
チェーンリアクションなどと組み合わせた診断キットに
使用することもできる。本発明の抗体産生細胞は、抗体
遺伝子のソースとしても使用できる。さらにこの抗体遺
伝子は、各種の細胞で発現させることもできる。
【0013】
【実施例】本実施例では従来法では取得できなったクラ
ミジア・ニューモニエ由来MOMPに特異的に反応する
モノクローナル抗体を得ることを目的とした。 1.クラミジア・ニューモニエEBの調製 クラミジア・ニューモニエEBの調製にはYK−41株
を用いた。YK−41株のヒト肺由来細胞(HL細胞と
略す)への感染は、岸本らの方法(検査と技術,18
(7),959-964(1990))に従った。24ウエル又は6ウ
エルシャーレで培養した感染細胞を細胞剥離し、培地ご
と回収した後、6,000rpm、30分間遠心した。上清を除去
し沈澱物をシュークロース-リン酸-グルタミン溶液(7.
5%(w/v)シュークロース、3.8mM KH2PO4、7mM K2HPO4
5mM グルタミン酸(pH7.4)、SPGと略す)に懸濁し
た。懸濁液をホモジナイザーで破砕した後、2,500rpmで
10分間遠心した。上清を除去し沈澱物をSPGに懸濁し
た。この操作を5回繰り返した後、上清を回収した。回
収液を23%(v/v)ウログラフィン(日本シェーリング
社)、50%シュークロースと2容:2容:1容の比で混
合し遠心分離(8,000rpm,1時間)した。上清除去後、
下層(50%(w/v) シュークロース層)を回収しSPGに
懸濁、洗浄し、遠心分離(10,000rpm、30分間)後、上
清を吸引除去し、沈澱物をSPGに懸濁後、26.6〜38%
(v/v)ウログラフィンDensity Gradientと1容:4容の
比で混合し遠心分離(8,000rpm,1時間)し、中間層を
回収、SPGに懸濁した。遠心分離(10,000rpm、30分
間)後、上清を吸引除去し、沈澱物を適当量のSPGに
懸濁しEB溶液とした。保存は分注後、4℃又は-70℃で
行った。
【0014】2.クラミジア・ニューモニエMOMPの
調製 上記方法により得られたEB溶液をディスクプレパラテ
ィブ電気泳動により分離精製し、MOMPを調製した。
すなわち、得られたEB溶液(タンパク(EB)濃度72
7μg/ml) 0.5mlと0.5mlの 2倍濃度のサンプルバッフ
ァー(0.31Mトリス−塩酸(pH6.8)、1.6%(w/v)ドデシ
ル硫酸ナトリウム(SDSと略す)、1mM ジチオスレ
イトール、16%(v/v)グリセリン、0.005%(w/v)ブロモ
フェノールブルー)を混合し、煮沸(100℃、3分間)
によりタンパクを可溶化後、全量をディスクゲル(濃縮
ゲル4%、分離ゲル10%)に付加、電気泳動(装置:デ
ィスクプレパラティブ電気泳動装置NA−1800型、日本
エイドー社、泳動条件100V(定電圧))し、一定量ず
つ(0.26ml/フラクション)回収した。フラクションご
とのSDSスラブ電気泳動を行い(装置:DNA-PAGE用電
気泳動装置NB−5000型、日本エイドー社、泳動条件10
0V(定電圧))分子量39.5KのMOMPをフラクション
33〜45番に回収したことを確認した(タンパク濃度0.21
mg/ml)。
【0015】3.ハイブリドーマ及びモノクローナル抗
体の製造 上記方法により得られたEBの生理食塩液溶解液0.5ml
をFCA(ディフコ社)0.6mlと混和、超音波破砕機
(ブランソン社)を用いて油中水型のエマルジョンを作
製し免疫用抗原とし、生後8週令のBALB/c雌性マウス5
匹に、200μlずつ腹腔内注射した(1回あたりEB免疫
量10μg/マウス)。6日後及び12日後にFIA(ディフ
コ社)を用いて免疫を行った。その6日後、部分採血し
各々の血清について抗体価をDot Immuno Binding Assay
法(以下DIBA法と略す)で測定し、抗体価の一番高いも
のについて、測定日から3日間最終免疫として上記方法
により得られた精製MOMP200μl(1回あたりMOM
P免疫量1μg/マウス)を尾静脈より投与した。最終免
疫3日目の翌日にマウスの頚椎脱臼後脾臓を摘出し単細
胞分散を行い細胞融合用の脾細胞とした。細胞融合用の
パートナー細胞には10%(v/v)牛胎児血清加ダルベッコ
MEM培地(10F培地と略す)であらかじめ培養した
(ナプコ製CO2インキュベーター、37℃、5%炭酸ガ
ス、飽和湿度下)、P3U1マウスミエローマ細胞を用
いた。
【0016】上記の脾細胞1.1×108個とマウスミエロー
マP3U1細胞2.1×107個とを混合し、遠心分離(1,00
0rpm、10分)後、上清を吸引除去し、軽く振動を与えて
細胞ペレットをほぐした後、細胞融合剤(50%(v/v)ポ
リエチレングリコール;M.W.=4000メルク社)を0.
2ml加えた。1分45秒後、培養液10mlを1分間かけて加
え、さらに培養液20mlを加え懸濁後、段階的に遠心し分
離した(300rpm 3分、500rpm 3分、700rpm 3分)。
上清を吸引除去し、細胞ペレットに5%ブライクローン
(大日本製薬)を含有する10F培地(10F+Bri培地と
略す)を加え、細胞浮遊液を調製した。細胞浮遊液を96
ウエルのプラスチック平底マルチプレート(コーニング
社)にミエローマ細胞換算で4×104個/ウエル/0.1mlに
なるよう分注し、37℃、5%炭酸ガス、飽和湿度下で培
養した。翌日HATを含有する10F培地(1×10-4Mヒ
ポキサンチン、4×10-7Mアミノプテリン、1.6×10-5
チミジン及び10%牛胎児血清を添加したダルベッコME
M培地、HAT培地と略す)を0.1ml/ウエル加え、更に
3、4日間隔で培養上清の半量をHAT培地におきか
え、いわゆるHATセレクションを約2週間にわたって
行い、ハイブリドーマの増殖が認められたウエルの上清
を採取して Dot Immuno Binding Assay法(以下、DIBA
法と略す)によりEBに対する抗体産生の有無をスクリ
ーニングした。
【0017】DIBA法は96ウエルのU底マルチプレート
(コーニング社)を用い、あらかじめ、1ドット当り0.
02μgのEBを抗原として固定した3mm角のメンブラン
フィルター(アドバンテック47mm径格子入フィルターA0
45b047A)に10%(v/v)FCS(Fetal Calf Serum)を加え
室温に15分、ついで上清除去後、ハイブリドーマの培養
上清100μlを加え室温に1時間、ついで上清除去後パー
オキシダーゼ標識ウサギ抗マウスイムノグロブリン抗体
(カッペル社)の500倍希釈液100μlを加えて同様に1
時間それぞれ反応させて最後に基質として4−クロル1
ナフトールを加えて発色させた。抗原を固定したメンブ
ランフィルター上に肉眼的に発色を認めたものを抗体産
生陽性と判定した。このスクリーニングの結果、抗体産
生陽性のウエルのハイブリドーマをさらに限界希釈法に
よりクローニングを行なった。すなわち、該抗体産生陽
性のハイブリドーマのHAT含有培地による浮遊液を調
製し細胞濃度を測定して新しいマイクロプレートにハイ
ブリドーマが2〜100個/100μl/ウエルになるよう希釈
液を分注して培養した。この時希釈液にはHT+5%ブ
ライクローン培地を用いた。
【0018】高希釈のウエルでハイブリドーマの増殖が
認められた場合は抗体産生能の測定と顕微鏡観察を行い
モノクローンであることを確認した上さらに再度同じ操
作を繰り返し、抗体持続産生能の高い抗EBモノクロー
ナル抗体産生クローンを得た。得られた各クローンは培
養スケールを徐々に上げ最終的に50mlの10F培地で培養
し、その培養上清につき抗体の性質を調べた。以上の実
験操作を前後2回にわたって行い、最終的に表1に示す
モノクローナル抗体産生クローンを10株得た。10株のハ
イブリドーマクローンの産生するモノクローナル抗体の
グロブリンクラスはISOTYPE Ab-STAT-Iキット(Sang St
at Medical社)により測定した(表1参照)。表1に示
すようにモノクローナル抗体CP−1、CP−2、CP
−4、CP−5、CP−6、CP−7、CP−8はクラ
ミジア・トラコマティスへの反応性を示さず、クラミジ
ア・ニューモニエへの反応性を示した。
【0019】
【表1】
【0020】さらに、表1のモノクローナル抗体すべて
をそれぞれ産生するハイブリドーマクローンにつき10F
培地で培養して増殖した細胞をプリスタン(和光純薬)
0.5ml/マウスを投与し前処理したBALB/cマウスの腹腔内
に1×107個づつ接種して2〜3週間後に得られた腹水か
ら本発明のモノクローナル抗体を精製した。ハイブリド
ーマクローンNo.6の腹水は下記の如くプロテインA
を固定化したアフィニティカラムによる方法で精製し
た。すなわち、マウス腹水と同量の1.5Mグリシン+3
MNaCl(pH8.9)を加え0.45μmのナイロンフィルター
(コーニング社)を通過させたのちプロテインA−ポロ
ス(日本ガイシ)のアフィニティカラムに付し1.5Mグ
リシン+3M NaCl(pH8.9)で洗浄した。ついで150mM
NaClを含むリン酸−クエン酸緩衝液(pH6.0)で溶出さ
せた。溶出液は1M Tris-HCl緩衝液(pH9.0)で中和後冷
却し、PBSで一晩透析後、回収液の280nmの吸光度を
測定(U-2000、日立製作所)し、0.2μmのセルロースア
セテートフィルター(コーニング社)を通過させ-80℃
で保存し精製抗体の保存液とした。
【0021】4.モノクローナル抗体の特異性解析 モノクローナル抗体の特異性解析をウエスタンブロット
法で行った。クラミジア・ニューモニエとの反応性は上
記1.に記載した方法により得られたEB溶液(EB濃
度727μg/ml)を使用した。具体的には、EB50μgを含
むEB溶液とサンプル処理液(0.063M Tris、5%(v/v)
2−メルカプトエタノール、10%(v/v)グリセリン、2.3
%(w/v) SDS、0.001%(w/v)BPB(Bromphenol Blue)(pH
6.8))を1容:1容で混合し、10分間煮沸した後100μ
l付加し、電気泳動した(電気泳動装置:AE-6560(アト
ー社)、ゲル:アトーパジェル1020DL、泳動用バッファ
ー:0.025M Tris、0.192M グリシン、0.1%(w/v) SDS
(pH8.3)、泳動条件:20mA定電流、80分間泳動)。転
写装置は、NA-1510(日本エイドー社)を使用した。あ
らかじめ氷中に浸しておいた転写用バッファー(0.025M
Tris、0.192M グリシン、20% メタノール(pH8.3))
に泳動後のゲル、3mm厚ろ紙(ワットマン社)2枚及び
ニトロセルロース膜(バイオラッド社)を転写用バッフ
ァーに15分間浸した。パット上にろ紙、ゲル、ニトロセ
ルロース膜、ろ紙の順に乗せ、更にパットではさみ装置
にセットした。装置を氷中に置き、50V定電圧、2時間
通電し、ニトロセルロース膜にタンパク質を移動させ
た。ニトロセルロース膜をPBS(日水製薬)で洗浄
(2分間、2回、振とう)後、10%FCS/PBSでブ
ロッキング(30分間、室温、振とう)した。ニトロセル
ロース膜をPBS(日水製薬)で洗浄(2分間、3回、
振とう)後、表1に示す全てのハイブリドーマの培養上
清とそれぞれ反応(1時間、室温、振とう)させた。P
BSで洗浄(2分間、3回、振とう)後、500倍希釈し
たパーオキシダーゼ標識ウサギ抗マウスイムノグロブリ
ン抗体(カッペル社)と反応(1時間、室温、振とう)
させた。PBSで洗浄(2分間、3回、振とう)後、発
色液(3mg/ml 4−クロロ−1−ナフトール 1ml、P
BS 5ml 過酸化水素水 2μl)を添加しタンパク質の
バンドが出現するまで反応させた後、蒸留水で膜を数回
洗浄し反応を停止した。クラミジア・トラコマティスと
の反応性の解析には精製クラミジア・トラコマティスE
B(L2株)を使用し、上記条件と同様にウエスタンブ
ロットした。その結果、本発明のモノクローナル抗体C
P−6とCP−7はクラミジア・トラコマティスのMO
MPとの反応性を示さず、クラミジア・ニューモニエの
MOMPとの反応性のみを示した。
【0022】5.蛍光抗体法による抗体の解析(トラコ
マティス、シッタシ、ペコラムとの反応性) クラミジア・トラコマティス、シッタシ、ペコラム各々
の分離株を1μl点置したスライドグラスに、表1に示
す全てのハイブリドーマの培養上清8μlを載せ、湿箱
に入れ37℃に3時間反応させ、PBSと蒸留水で洗浄
し、風乾した。風乾後、10倍希釈FITC標識抗マウス
免疫グロブリン・ヤギ血清(KPL社)8μlを点置部位が
全て覆われるように載せ、湿箱に入れ37℃で30分間反応
後、洗浄、風乾し封入液(50%グリセリン−PBS)10
0μlで封入し、蛍光顕微鏡で観察した。その結果、本
発明のモノクローナル抗体CP−6とCP−7はクラミ
ジア・ニューモニエのEBとのみ点々と輝いて見え、抗
体がEBと反応していることがわかった。このモノクロ
ーナル抗体CP−6を産生するハイブリドーマをCP−
6として生命工学工業技術研究所へ寄託した(寄託番
号:生命研菌寄第14436号(FERM P−144
36))。
【0023】
【発明の効果】本発明のモノクローナル抗体及びその産
生細胞の製造法によれば、タンパク質のなかで従来法で
はモノクローナル抗体の製造が困難であったものを効率
的に製造することができる。得られたモノクローナル抗
体は目的とするタンパク質を特異的に検出するための各
種診断法、各種試薬に有用であり、また医薬品としても
有用である。また、得られた抗体産生細胞は上記抗体を
産生することの他に抗体遺伝子のソースとしても有用で
ある。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【書類名】 受託番号変更届
【提出日】 平成7年7 月20日
【旧寄託機関の名称】 工業技術院生命工学工業技術研
究所
【旧受託番号】 FERM P−14436
【新寄託機関の名称】 工業技術院生命工学工業技術研
究所
【新受託番号】 FERM BP−5155
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // C12N 15/02 (C12P 21/08 C12R 1:91) (72)発明者 川越 清隆 茨城県日立市東町四丁目13番1号 日立化 成工業株式会社医薬品研究所内 (72)発明者 井口 晃史 茨城県日立市東町四丁目13番1号 日立化 成工業株式会社医薬品研究所内 (72)発明者 守川 俊英 茨城県日立市東町四丁目13番1号 日立化 成工業株式会社医薬品研究所内 (72)発明者 中尾 義喜 茨城県日立市東町四丁目13番1号 山崎産 業株式会社内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 タンパク質に対して特異的な反応性を有
    するモノクローナル抗体を産生する抗体産生細胞の製造
    法において、未変性タンパク質又は変性タンパク質のい
    ずれか一方で免疫を惹起し、次いで他方のタンパク質に
    より追加免疫した動物から取得した抗体産生細胞と、骨
    髄腫細胞とを融合させることを特徴とするモノクローナ
    ル抗体産生細胞の製造法。
  2. 【請求項2】 タンパク質に対して特異的な反応性を有
    するモノクローナル抗体を産生する抗体産生細胞の製造
    法において、未変性タンパク質で免疫を惹起し、次いで
    変性したタンパク質により追加免疫した動物から取得し
    た抗体産生細胞と、骨髄腫細胞とを融合させることを特
    徴とするモノクローナル抗体産生細胞の製造法。
  3. 【請求項3】 変性したタンパク質が、未変性タンパク
    質を界面活性剤又は還元剤処理したものである請求項1
    又は2記載のモノクローナル抗体産生細胞の製造法。
  4. 【請求項4】 免疫し抗体産生細胞を取得する動物がマ
    ウスであり、骨髄腫細胞がマウス由来である請求項1、
    2又は3記載のモノクローナル抗体産生細胞の製造法。
  5. 【請求項5】 タンパク質が、クラミジアの外膜主要タ
    ンパク質である請求項1、2、3又は4記載のモノクロ
    ーナル抗体産生細胞の製造法。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5のいずれかに記載の製造法
    により作製されたモノクローナル抗体産生細胞。
  7. 【請求項7】 請求項6記載のモノクローナル抗体産生
    細胞を培養することを特徴とするモノクローナル抗体の
    製造法。
  8. 【請求項8】 請求項7記載の製造法により作製された
    モノクローナル抗体。
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AU28313/95A AU692889B2 (en) 1994-08-03 1995-08-02 Monoclonal antibodies having a reactivity specific to Chlamydia pneumoniae, method for production of the monoclonal antibodies, such antibody producing cells, method for production of the cells, method for detection and/or measurement of Chlamydia pneumoniae, reagents for the method, method and agents for diagnosis of chlamydia pneumoniae infection
CN 95115823 CN1133192A (zh) 1994-08-03 1995-08-03 对肺炎衣原体具有特异反应性的单克隆抗体及其制造方法
EP95112207A EP0699688A3 (en) 1994-08-03 1995-08-03 Chlamydia pneumoniae specific monoclonal antibodies and their diagnostic use

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