JPH0839782A - 印刷機における版把持装置 - Google Patents

印刷機における版把持装置

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JPH0839782A
JPH0839782A JP18026994A JP18026994A JPH0839782A JP H0839782 A JPH0839782 A JP H0839782A JP 18026994 A JP18026994 A JP 18026994A JP 18026994 A JP18026994 A JP 18026994A JP H0839782 A JPH0839782 A JP H0839782A
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JP
Japan
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plate
shaft
gripping
grip
cylinder
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JP18026994A
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English (en)
Inventor
Mineyuki Itou
峰幸 伊藤
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Sakurai Graphic Systems Corp
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Sakurai Graphic Systems Corp
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  • Supply, Installation And Extraction Of Printed Sheets Or Plates (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】第2の端部を曲げ加工することなく版を版胴に
装着し、カムシャフトを回動させるための力の伝達経路
を構成する部品同士の滑らかな動きを確保するととも
に、同部品間でのがたつきを抑制し、各部品の耐久性の
向上を図る。 【構成】第2の版万力18は、緩んだ状態の版8 の第2の
端部8bを把持すべく取付溝16の壁面16b に近接した把持
位置と、把持した版8 を緊張させるべく壁面16bから離
間した緊張位置との間を移動可能である。版万力18は把
持ブロック、可動把持板22及びカムシャフト25を備え
る。端部に係合溝89を有する軸87を版万力18に回動可能
に支持する。カムシャフト25及び軸87に、互いに噛み合
う歯車86,88をそれぞれ取付ける。係合突部94を有する
操作部材93に一対のエアシリンダ95を連結する。両エア
シリンダ95は、操作部材93を軸87に接近させて係合突部
94を係合溝89に係合させた後、操作部材93を回動させ、
これを軸87から後退させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はオフセット印刷機等の印
刷機において、版の版胴への装着に際し、その版の両端
を把持するための版把持装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図15に示すように、一般的なオフセッ
ト印刷機200では、インキローラ群201からのイン
キと水ローラ群202からの水とが混練された状態で、
版胴203に保持された版204に塗布される。版20
4上のインキは、ブラン胴205に保持されたブランケ
ット206に転写された後、圧胴207周面上の印刷用
紙Paに印刷される。このように、版204の状態は二
度にわたる転写により印刷用紙Paに印刷される。従っ
て、版胴203に対する版204の装着状態の良否は印
刷品質を左右することになる。
【0003】図16に示すように、版胴203の取付溝
208には第1及び第2の版万力211,212がそれ
ぞれ取付けられている。版204はアルミニウム合金製
の薄板により形成され、その第1及び第2の端部204
a,204bが専用の加工機によって予め曲げ加工され
ている。版204の装着に際しては、端部204aが版
万力211によって把持される。この状態で版204が
版胴203に巻付けられ、端部204bが版万力212
によって把持される(従来技術1)。しかし、両端部2
04a,204bの曲げ加工に手間がかかるばかりか専
用の曲げ加工機が必要となり、印刷コストが高くなる。
そこで、例えば特開平6−134972号公報には、端
部204bを曲げ加工しなくてもすむ版把持装置が開示
されている(従来技術2)。
【0004】この装置について説明すると、図19
(a)に示すように、版万力212の把持ブロック25
1上には可動把持板253が開閉可能に取付けられ、両
者251,253間には、カム面254aを有するカム
シャフト254とコイルばね255とが介在されてい
る。カムシャフト254がカム面254aにおいて可動
把持板253に当接すると同把持板253が開放され、
図19(b)に示すように、カム面254aとは異なる
個所で当接すると同把持板253が閉塞される。
【0005】さらに、版万力212は、取付溝208内
の把持位置及び緊張位置間で移動可能である。把持位置
は、図19(b)に示すように、緩んだ状態の版204
の端部204bを把持するために、版万力212が取付
溝208の壁面208bに近接する位置である。緊張位
置は、図19(a)に示すように、把持した版204を
緊張させるために版万力212が壁面208bから離間
する位置である。
【0006】可動把持板253を開閉させて端部204
bを把持及び解放させるべく、カムシャフト254を回
動させるための機構が設けられている。図17に示すよ
うに、版胴203の側板216には連結軸256が回動
可能にかつ移動不能に支持されている。連結軸256
は、カップリング257を介しカムシャフト254に連
結されている。より詳しくは、カップリング257の両
端部には、互いに略直交する方向へ延びる一対の係合溝
258,259が形成されている。これらの係合溝25
8,259には、カムシャフト254の係合突部261
と連結軸256の係合突部262とが、それぞれカップ
リング257の半径方向への摺動可能に係合されてい
る。図20(a),(b)に示すように、連結軸256
には、両端にコロ265,266を有するレバー263
が一体回動可能に取付けられ、その近傍には、版胴20
3の半径方向へ前進及び後退してレバー263を回動さ
せる駆動アーム264が設けられている。
【0007】前記構成の従来技術2においては、第2の
端部204bが版万力212によって把持されていない
とき、同版万力212は図17,19(a)に示すよう
に、緊張位置に保持されている。カップリング257及
び連結軸256の各軸線は互いにずれており、係合突部
262の約半分が係合溝259に係合している。駆動ア
ーム264がレバー263から後退し、カム面254a
が可動把持板253に接触し、同把持板253が開放さ
れている。係合溝258及び係合突部261は版万力2
12の移動方向Gに略直交しており、カップリング25
7に対するカムシャフト254の相対移動が不能であ
る。係合溝259及び係合突部262は移動方向Gと略
平行であり、連結軸256に対するカップリング257
の相対移動が可能である。
【0008】端部204bの把持に際し、図20(a)
に示すように、コロ265と駆動アーム264とが対向
する回転位相で、版胴203の回転が停止される。版万
力212が緊張位置から図18に示すように把持位置へ
移動される。この移動に際しては、係合溝259が係合
突部262上を摺動し、カムシャフト254、カップリ
ング257及び連結軸256の各軸線が合致する。続い
て、図20(a)に二点鎖線及び実線で示すように、駆
動アーム264が前進及び後退してコロ265が押圧さ
れ、レバー263が矢印N方向へ約90°回動される。
この回動は連結軸256及びカップリング257を介し
てカムシャフト254に伝達され、そのカム面254a
以外の個所が可動把持板253に接触する。図19
(b)に示すように可動把持板253が閉鎖され、緩ん
だ状態の版204の端部204bが把持される。
【0009】前記回動により、図18に示すように係合
溝258及び係合突部261が移動方向Gに略平行とな
り、カップリング257に対するカムシャフト254の
相対移動が可能となる。係合溝259及び係合突部26
2は移動方向Gに略直交し、連結軸256に対するカッ
プリング257の相対移動が不能となる。
【0010】そして、端部204bを把持した状態の版
万力212が把持位置から緊張位置へ移動され、版20
4が緊張される。この移動に際しては係合突部261が
係合溝258に沿って摺動し、カムシャフト254及び
カップリング257の各軸線がずれる。
【0011】印刷作業が終了して、版胴203から版2
04を取り外す際には、図20(b)に示すように、コ
ロ266と駆動アーム264とが対向する回転位相で版
胴203の回転が停止される。版万力212が緊張位置
から把持位置へ移動され、版204が緩められる。この
移動に際しては、係合突部261が係合溝258に沿っ
て摺動し、図18に示すようにカムシャフト254、カ
ップリング257及び連結軸256の各軸線が合致す
る。
【0012】続いて、駆動アーム264が前進及び後退
してコロ266が押圧され、レバー263が矢印Nとは
反対方向へ回動される。この回動により可動把持板25
3が開放され、それまで把持されていた端部204bが
解放される。
【0013】前記回動により、係合溝259及び係合突
部262が移動方向Gと略平行になり、連結軸256に
対するカップリング257の相対移動が可能となる。そ
して、版万力212は把持位置から緊張位置へ移動し、
図17に示す状態に復帰する。
【0014】このように従来技術2では、版204の版
胴203への装着に際し版万力212を把持位置まで移
動させ、緩んだ状態の版204の端部204bを把持す
る。その把持後に版万力212を緊張位置へ移動させて
版204を緊張させるようにしている。従って、端部2
04bの曲げ加工が不要となる。また、連結軸256の
回動をカップリング257を介してカムシャフト254
に伝達し、可動把持板253を開閉させることができ
る。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】前記印刷機200で
は、版万力212が把持位置に保持されたときに、連結
軸256の回動をカムシャフト254に伝達して可動把
持板253を開閉させることが要求される。また、版万
力212が把持位置及び緊張位置間で移動されるときに
は、可動把持板253を開放状態あるいは閉鎖状態に保
持することが要求される。これらの要求を満たすため
に、従来技術2ではカップリング257を連結軸256
及びカムシャフト254間に配置し、これらを凹凸関係
で連結している。
【0016】このような連結構造では、カップリング2
57が連結軸256及びカムシャフト254のいずれに
も固定されておらず不安定である。カップリング257
をカムシャフト254又は連結軸256に対し滑らかに
移動させるために、係合溝258,259及び係合突部
261,262間にある程度の隙間を設定する必要があ
る。しかし、反面、隙間の拡大にともない係合溝25
8,259及び係合突部261,262ががたついてし
まう。その結果、例えば、係合溝258を移動方向Gと
略平行にして版万力212を移動させる場合には、カッ
プリング257を停止させたいにもかかわらず、同カッ
プリング257がカムシャフト254の移動にともなっ
てずれるおそれがある。
【0017】また、カップリング257の両端には、こ
れを連結軸256及びカムシャフト254に摺動可能に
連結させるために係合溝258,259が形成されてい
る。このため、係合溝258,259を形成せずに別の
手段でカップリング257を連結軸256あるいはカム
シャフト254に連結する場合に比較して、強度の上で
不利である。強度を増すためにカップリング257を大
きくすることが考えられるが、空間的な制約からカップ
リング257を大きくするにも限りがある。前記のよう
に、カップリング257が特殊な形状をなしているこ
と、大きさに制限があること等から、十分に大きな強度
を有するカップリング257を用いることが困難であ
る。
【0018】このように従来技術2では、カムシャフト
254を回動させるための力の伝達経路を構成する構造
に、安定性や耐久性の点で改良の余地がある。本発明は
前述した事情に鑑みてなされたものであり、その目的
は、第2の端部を曲げ加工することなく版を版胴に装着
し、カムシャフトを回動させるための力の伝達経路を構
成する部品間に隙間を形成しなくても、各部品を滑らか
に移動させることができ、部品間でのがたつきを抑制す
るとともに、各部品の耐久性を向上できる印刷機におけ
る版把持装置を提供することにある。
【0019】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に請求項1に記載の第1の発明は、回転可能に設けら
れ、かつ外周の一部に取付溝を有する版胴と、前記取付
溝内に設けられ、版の第1の端部を把持及び解放するた
めの第1の把持機構と、前記第1の端部が第1の把持機
構にて把持され、かつ版胴の外周に巻付けられた状態の
版の第2の端部を把持及び解放するための機構であり、
前記第1の把持機構と対向する取付溝の壁面近傍に配設
された把持ブロックと、同把持ブロックに開閉可能に取
付けられた可動把持板と、把持ブロック及び可動把持板
間に回動可能に設けられたカムシャフトとを有し、その
カムシャフトを回動させて可動把持板を閉鎖させること
により、把持ブロック及び可動把持板間で第2の端部を
把持し、可動把持板を開放させることにより、把持され
た第2の端部を解放するようにした第2の把持機構と、
前記第2の把持機構を、緩んだ状態の版の第2の端部を
把持すべく前記壁面に近接した把持位置と、把持した版
を緊張させるべく前記壁面から離間した緊張位置との間
で移動させる移動手段と、前記第2の把持機構に回動可
能に、かつその回動を前記カムシャフトに伝達可能に取
付けられるとともに、一端に被係合部を有する軸と、前
記軸の被係合部に係合及び離脱する係合部を有する操作
部材と、前記移動手段により第2の把持機構が把持位置
に保持された状態で可動把持板を開閉させるときには、
前記操作部材を前記軸に接近させて係合部を被係合部に
係合させた後、同操作部材を回動させ、さらに前記軸か
ら操作部材を後退させて被係合部から係合部を離脱させ
る駆動手段とを備えている。
【0020】請求項2に記載の第2の発明は、第1の発
明の構成に加え、前記軸は把持ブロックのカムシャフト
近傍に回動可能に支持され、同カムシャフト上及び軸上
には互いに噛み合う歯車が取付けられている。
【0021】
【作用】第1,2の発明においては、版の第1の端部が
第1の把持機構によって把持及び解放される。また、第
1の端部が第1の把持機構にて把持され、かつ版胴の外
周に巻付けられた状態の版の第2の端部は、第2の把持
機構によって把持及び解放される。特に第2の把持機構
は、移動手段により把持位置及び緊張位置間で移動され
る。
【0022】駆動手段は、第2の把持機構が把持位置に
保持されたときに次のように動作する。駆動手段は、可
動把持板を開閉させるときには、操作部材を軸に接近さ
せて係合部を被係合部に係合させる。その後、駆動手段
は操作部材を回動させる。これにともない軸が回動し、
その回動がカムシャフトに伝達され、可動把持板が開閉
する。特に、第2の発明においては、軸の回動が同軸上
の歯車、その歯車に噛み合う歯車を介してカムシャフト
に伝達される。この伝達によりカムシャフトが軸と反対
方向へ回動し、可動把持板が開閉する。可動把持板が閉
鎖されると、把持ブロック及び可動把持板間で第2の端
部が把持される。可動把持板が開放されると、それまで
把持されていた第2の端部が解放される。
【0023】その後、駆動手段は操作部材を軸から後退
させる。すると、被係合部から係合部が離脱される。こ
こで第1,2の発明では、従来のカップリングに代わる
ものとして、端部に被係合部を有する軸を用い、これを
第2の把持機構に回動可能に取付けている。また、従来
の連結軸に代わるものとして、係合部を有する操作部材
を用いている。そして、この操作部材を駆動手段により
軸に接近・後退あるいは回動させるようにしている。こ
のように、カムシャフトを回動させるための力の伝達経
路にカップリングを用いていない。二部材間に、そのい
ずれに対しても移動し得るように介在される部品が存在
せず、軸及び操作部材が安定した状態で連結される。
【0024】また、可動把持板の開閉は、第2の把持機
構が把持位置に保持されている状態で行われる。移動手
段により第2の把持機構が移動されているときには、操
作部材は軸から後退している。可動把持板を開閉させる
ときにのみ、操作部材は軸に接近して被係合部に係合す
る。そして、軸を回動させて可動把持板を開閉させる
と、操作部材は再び軸から後退する。従って、軸の被係
合部に操作部材の係合部が係合したままの状態で、第2
の把持機構が移動することがない。係合部が被係合部に
対し係合あるいは離脱する際には、両者間で摺動が生ず
る。しかし、軸は第2の把持機構に取付けられ、操作部
材は駆動手段に取付けられている。このため、前記摺動
にともなう摩擦力によって、被係合部に対する係合部の
係合及び離脱が妨げられにくい。このため、軸及び操作
部材の滑らかな相対移動のために、両者間に積極的に隙
間を設定しなくてもすむ。隙間設定に起因する軸及び操
作部材間でのがた発生が回避される。
【0025】さらに、軸を操作部材に連結するための被
係合部が、同軸の一端にのみ形成されているので、同被
係合部が軸の両端に形成されている場合に比べて、強度
の上で有利である。
【0026】
【実施例】以下、第1,2の発明を、3色刷りのオフセ
ット印刷機における版把持装置に具体化した一実施例を
図1〜14に従って説明する。
【0027】図3に示すように、オフセット印刷機(以
下、単に印刷機という)1は、第1の印刷ユニット2、
第2の印刷ユニット3及び第3の印刷ユニット4を備え
ている。印刷機1の給紙側(図3の左側)には第1の印
刷ユニット2に近接してフィーダ5が配置され、排紙側
(図3の右側)には第3の印刷ユニット4に近接してデ
リバリ装置6が配置されている。
【0028】各印刷ユニット2〜4内には略円筒状の版
胴7が矢印A方向への回転可能に設けられている。各版
胴7の外周には、アルミニウム合金よりなる薄板状の版
(図4参照)8が取り外し可能に装着される。各版胴7
には、インキローラ群9を介してインキが送られ、水ロ
ーラ群11を介して水が送られる。これらのインキ及び
水は、各版胴7外周の版8上で混練される。各版8上に
印刷模様として残ったインキはブラン胴12上に保持さ
れたブランケット(図示しない)に転写される。
【0029】そして、印刷用紙Paがフィーダ5から移
送胴13を経て第1の印刷ユニット2へ搬送される。印
刷用紙Paは、圧胴14の外周面に保持されてブラン胴
12上のブランケットと接触する。この際、ブランケッ
ト上のインキにより印刷用紙Paに第1色の印刷が行わ
れる。圧胴14の回転にともないブラン胴12も回転
し、印刷用紙Pa全体に印刷が施される。印刷用紙Pa
は移送胴15を経て第2の印刷ユニット3の圧胴14に
送られる。
【0030】第2の印刷ユニット3においては第1の印
刷ユニット2と同様に、印刷用紙Paが圧胴14の外周
面に保持されてブラン胴12上のブランケットと接触
し、この際、印刷用紙Paに第2色の印刷が行われる。
さらに、印刷用紙Paは第3の印刷ユニット4に送ら
れ、第3色の印刷が施される。以上のように印刷された
印刷紙Pbはデリバリ装置6へ移送され印刷が終了す
る。
【0031】次に、各印刷ユニット2〜4において、版
8を版胴7に装着するために用いられる版把持装置につ
いて説明する。なお、各版把持装置は印刷ユニット2〜
4毎に互いに同一構成であるので、ここでは第1の印刷
ユニット2の版把持装置についてのみ説明する。
【0032】図4,9に示すように、版胴7の外周には
取付溝16が設けられている。取付溝16は、版胴7の
軸線Lに沿って延びる一対の壁面16a,16bを備え
ている。取付溝16内の壁面16aの近傍には、版8の
第1の端部8aを把持するために、第1の把持機構とし
ての第1の版万力17が配置されている。この版万力1
7は、取付溝16の底面16cに対し、ボルト33によ
り矢印E方向への回動可能に取付けられている。
【0033】同じく、取付溝16内の壁面16bの近傍
には、第2の把持機構としての第2の版万力18が設け
られている。版万力18は、端部8aが版万力17によ
って把持され、かつ版胴7の周囲に巻付けられた状態の
版8の第2の端部8bを取付溝16内で把持するための
機構である。版万力18は、緩んだ状態の版8の第2の
端部8bを把持すべく壁面16bに近接した把持位置
(図11参照)と、把持した版8を緊張させるべく壁面
16bから離間した緊張位置(図9参照)との間を移動
可能である。また、版万力18は、軸線Lに沿う方向へ
も微動可能である。
【0034】第2の版万力18は、壁面16bの近傍に
配設された把持ブロック21と、その上に開閉可能に取
付けられた可動把持板22とを備えている。可動把持板
22には断面弓形状の座金23が係合されている。ボル
ト24は、これらの座金23及び可動把持板22を貫通
して把持ブロック21に螺合されている。
【0035】把持ブロック21と可動把持板22との間
には、前記軸線Lに沿って延びるカムシャフト25が回
動可能に介在されている。カムシャフト25の外周には
平面状のカム面25aが形成されている。図6に示すよ
うに、カムシャフト25を挟んでボルト24の反対側に
は引張りコイルばね26が配置されており、その一端が
可動把持板22に係止され、他端が把持ブロック21に
係止されている。このコイルばね26により、可動把持
板22の基端部が常に把持ブロック21側へ引っ張られ
ている。
【0036】そして、カムシャフト25のカム面25a
以外の個所が可動把持板22に当接すると、コイルばね
26の引張り力に抗して可動把持板22の先端が把持ブ
ロック21に近づけられ(閉鎖され)、両者間で第2の
端部8bを把持することが可能となる。また、カム面2
5aが可動把持板22に当接する(図9参照)と、その
先端が把持ブロック21から離間(開放)する。この開
放により、それまで把持されていた第2の端部8bが解
放されたり、準備されていた版8の第2の端部8bを挿
入することが可能になったりする。このように、カムシ
ャフト25の回転位相に応じて可動把持板22が開閉さ
れることにより、把持ブロック21との間で第2の端部
8bが把持及び解放される。
【0037】図9に示すように第1の版万力17は、第
2の版万力18と同様に、把持ブロック27、可動把持
板28、座金29、ボルト31、カム面32aを有する
カムシャフト32、引張りコイルばね(図示しない)等
により構成されている。この版万力17では、カムシャ
フト32のカム面32a以外の個所が可動把持板28に
当接したとき、同把持板28が閉鎖されて版8の第1の
端部8aが把持される。また、カム面32aが可動把持
板28に当接したとき、同把持板28が開放されて端部
8aが解放されるようになっている。
【0038】第1の印刷ユニット2は、第2の版万力1
8を把持位置及び緊張位置間で移動させるための移動手
段50を備えている。この移動手段50について説明す
ると、図5,10に示すように、版万力18の把持ブロ
ック21には取付溝16の底面16cと平行にばね収容
穴45が設けられており、ここに挿入されたシャフト4
6が把持ブロック21を貫通している。シャフト46の
頭部46aとばね収容穴45の底部との間には、コイル
ばね47が圧縮状態で介装されている。コイルばね47
により頭部46aが壁面16bに押圧され、把持ブロッ
ク21が緊張位置側へ常に付勢されている。
【0039】図4,5に示すように、取付溝16内の両
版万力17,18間には、軸線Lに沿って延びる駆動シ
ャフト36が配置されている。版胴7の左右両端の側板
37,38にはそれぞれすべり軸受39,41が取付け
られている。駆動シャフト36の左端には支軸42が固
定されている。そして、この支軸42と駆動シャフト3
6の右端とが前記すべり軸受39,41にそれぞれ回動
可能に挿通されている。
【0040】図4,9に示すように、駆動シャフト36
の互いに離間した複数個所には脚片43が挿通され、同
脚片43はナット40によって締付固定されている。各
脚片43は、駆動シャフト36を中心として半径方向外
方へ延びており、その先端にローラ44が支持されてい
る。これらのローラ44は、駆動シャフト36が矢印B
方向へ回動されたとき、前記コイルばね47の付勢力に
抗して把持ブロック21を壁面16b側へ押圧する。
【0041】図5,8に示すように、左側の側板37か
ら突出する支軸42の端部外周には多数の歯48が形成
されている。側板37において支軸42の近傍には、軸
線Lと平行して延びる軸49がボルト51によって固定
され、その軸49上にレバー52が回動可能に支持され
ている。レバー52には、前記歯48に噛み合う複数の
歯53と、軸49を中心として略半径方向外方へ延びる
叩打部54とが形成されている。
【0042】第1の印刷ユニット2内であって、側板3
7近傍にはエアシリンダ55が配設されている。エアシ
リンダ55は、シリンダ本体55aと、圧縮空気により
シリンダ本体55aから出没するピストンロッド56と
を備えている。ピストンロッド56は、版万力18を緊
張位置へ移動させるとき、図8の実線で示すようにシリ
ンダ本体55a内に没入し、叩打部54から離間する。
【0043】また、ピストンロッド56は版万力18を
把持位置へ移動させるとき、シリンダ本体55aから突
出する。ピストンロッド56は叩打部54を押圧し、コ
イルばね47の付勢力に抗してレバー52を二点鎖線で
示す位置まで回動させる。この回動にともない支軸42
が矢印B方向へ回動し、破線で示す脚片43が二点鎖線
で示す位置まで傾動する。その結果、脚片43上のロー
ラ44によって版万力18が壁面16b側へ押される。
【0044】そして、前述した駆動シャフト36、支軸
42、脚片43、ローラ44、コイルばね47、レバー
52及びエアシリンダ55によって移動手段50が構成
されている。
【0045】なお、第1の印刷ユニット2は、版胴7に
巻付けられ、かつ端部8a,8bが版万力17,18に
より把持された版8が予め定められた所定位置からずれ
ているとき、版万力18を軸線Lに沿って微動させて、
版8を所定位置まで移動させるための調整装置60を備
えている。
【0046】前記構成に加え、図1において版胴7の右
側部及びその近傍には、版万力17,18による版8の
把持・解放のために、カムシャフト32,25をそれぞ
れ回動させる機構が設けられている。
【0047】この機構について説明すると、第1の版万
力17のカムシャフト32の右端部外周には歯車81が
一体回動可能に取付けられている。把持ブロック27の
右端部にはカムシャフト32と平行に軸82が回動可能
に支持されている。軸82の外周には、前記歯車81と
同一径であり、かつ同一の歯数を有する歯車83が一体
回動可能に取付けられている。両歯車81,83は互い
に噛み合っており、軸82の回転がこれらの歯車83,
81を介してカムシャフト32に伝達される。軸82の
右端部には、係合溝84が半径方向に沿って形成されて
いる。この係合溝84を含む軸82の右端部は、側板3
8にあけられた孔85内に挿入されている。
【0048】同様に、図1,7に示すように、第2の版
万力18のカムシャフト25の右端部外周には歯車86
が一体回動可能に取付けられている。把持ブロック21
の右端部には、カムシャフト25と平行な軸87が回動
可能に支持されている。軸87の外周には、前記歯車8
6と同一径であり、かつ同一の歯数を有する歯車88が
一体回動可能に取付けられている。両歯車88,86は
互いに噛み合っており、軸87の回動がこれらの歯車8
8,86を介してカムシャフト25に伝達される。軸8
7の右端部には、被係合部としての係合溝89が半径方
向に沿って形成されている。この係合溝89を含む軸8
7の右端部は、版万力18の移動方向Gと平行に延びる
ように側板38にあけられた長孔91内に挿入されてい
る。
【0049】印刷ユニット2において、版胴7の右方近
傍に固定されたフレーム92には、略円柱状をなす操作
部材93が、軸線Lに沿う方向への往復動可能に挿通さ
れている。操作部材93の先端(図1の左端)には、係
合部としての板状の係合突部94が形成されている。こ
の係合突部94は、操作部材93が図1に二点鎖線で示
すように前進して軸87(82)に接近したとき係合溝
89(84)に係合する。係合突部94は、操作部材9
3が図1に実線で示すように軸87(82)から後退し
たとき係合溝89(84)から離脱する。
【0050】操作部材93を前進及び後退させるため
に、フレーム92の右方近傍には、シリンダ本体95a
及びピストンロッド95bを備えたエアシリンダ95が
配設されている。ピストンロッド95bは連結部材96
によって操作部材93に接続されている。ピストンロッ
ド95bがシリンダ本体95a内に没入すると、その動
きが連結部材96を介して操作部材93に伝達され、同
操作部材93が前進する。これとは逆に、ピストンロッ
ド95bがシリンダ本体95aから突出すると、操作部
材93が後退する。
【0051】また、操作部材93は、図12(b)に示
すように係合突部94が移動方向Gと略平行になる第1
の回転位相と、図12(a)に示すように第1の回転位
相に略直交する第2の回転位相との間で回動可能であ
る。
【0052】操作部材93を回動させるために、図1に
示すように、同操作部材93の外周の一部にはその長手
方向へ延びる溝97が形成されている。この溝97を覆
うように、操作部材93の外周には外筒部材98が嵌め
られている。外筒部材98の内周面にはキー99が固定
され、これが溝97に摺動可能に係入されている。この
係入は、操作部材93の外筒部材98に対する相対移動
を許容し、相対回動を規制している。
【0053】外筒部材98は、半径方向外方へ突出する
腕部98aを備えている。一方、図2に示すようにフレ
ーム92には、シリンダ本体101a及びピストンロッ
ド101bを備えたエアシリンダ101が配設されてい
る。ピストンロッド101bは腕部98aの先端にピン
102によって連結されており、同ピストンロッド10
1bがシリンダ本体101aから出没すると、その動き
が外筒部材98を介して操作部材93に伝達される。操
作部材93は、ピストンロッド101bがシリンダ本体
101aから突出されたとき第1の回転位相まで回動さ
れ、没入されたとき第2の回転位相まで回動される。
【0054】そして、本実施例ではエアシリンダ95,
101、連結部材96及び外筒部材98によって駆動手
段100が構成されている。次に、前記のように構成さ
れた本実施例の作用及び効果を、図12〜14を用いて
説明する。これらの図においては、説明の便宜上版胴7
を基準とし、これに対する操作部材93の位置関係を示
している。
【0055】図12(a)は、版8の版胴7への装着前
の状態を示しており、版胴7は軸82と操作部材93と
が対向する回転位相で停止されている。ピストンロッド
95bがシリンダ本体95aから突出し、操作部材93
が軸82から後退している。また、図2に二点鎖線で示
すように、ピストンロッド101bがシリンダ本体10
1a内に没入し、係合突部94が第2の回転位相で保持
されている。軸82の係合溝84の延出方向は係合突部
94の回転位相と対応し、版万力18の移動方向Gと略
直交している。歯車83,81を介して軸82に駆動連
結されたカムシャフト32のカム面32aは、図9に示
すように可動把持板28に当接され、同把持板28が開
放されている。そして、版8の第1の端部8aが把持ブ
ロック27と可動把持板28との間に差し込まれてい
る。
【0056】一方、版万力18においては、軸87の係
合溝89の延出方向が移動方向Gと略平行になってい
る。これに対応してカムシャフト25のカム面25aが
可動把持板22に当接され、同把持板22が開放されて
いる。また、図8に実線で示すように、ピストンロッド
56がシリンダ本体55aに没入しレバー52から離間
している。叩打部54にはピストンロッド56による押
圧力が作用していない。従って、この押圧力は、レバー
52、支軸42、駆動シャフト36、脚片43及びロー
ラ44を介して版万力18に伝達されない。すなわち、
版万力18を取付溝16の壁面16b側へ押そうとする
力が作用しない。このため、版万力18はコイルばね4
7の付勢力によって壁面16bから離間する方向へ押し
出され、緊張位置に保持されている。
【0057】次に、版胴7の回転が停止され、かつピス
トンロッド101bがシリンダ本体101a内に没入し
たままで、すなわち、係合突部94が第2の回転位相に
保持されたままで、ピストンロッド95bがシリンダ本
体95a内へ没入される。これにともない操作部材93
が前進し、係合突部94が係合溝84に係合される。
【0058】シリンダ本体101aからピストンロッド
101bが突出されて、外筒部材98が矢印F方向へ回
動される。これにともない、操作部材93が第2の回転
位相から第1の回転位相まで回動する。係合突部94の
係合された軸82が操作部材93と一体で回動する。こ
の回動は歯車83,81を介してカムシャフト32に伝
達される。カム面32aにおいて可動把持板28に当接
していたカムシャフト32が軸82とは反対方向へ回動
する。図10に示すように、カムシャフト32のカム面
32aとは異なる個所が可動把持板28に当接される。
この当接により把持板28が閉鎖され、版8の第1の端
部8aが把持される。
【0059】版万力17による端部8aの把持後、ピス
トンロッド95bがシリンダ本体95aから突出する。
操作部材93が軸82から後退し、係合突部94が係合
溝84から離脱する。
【0060】なお、版万力18の状態は、前述した図
9,12(a)と同じである。すなわち、可動把持板2
2の開放された版万力18が緊張位置に保持され続けて
いる。第1の端部8aが版万力17によって把持された
状態で、版胴7が図10の矢印A方向へ回転され、その
回転にともない版8が版胴7の周囲に巻付けられる。
【0061】版胴7の回転は、版万力18が把持位置に
保持されたとき(図13(b)参照)の軸87と操作部
材93とが対向する回転位相で停止される。版万力18
は、実際には図13(a)に示すように緊張位置に保持
され、軸87の係合溝89は移動方向Gと略平行であ
り、可動把持板22が開放され続けている。
【0062】図8に二点鎖線で示すように、ピストンロ
ッド56がシリンダ本体55aから突出され、レバー5
2の叩打部54が押圧される。この押圧により、レバー
52が軸49を中心に矢印D方向へ回動し、同レバー5
2に噛み合った支軸42が反対方向(矢印B方向)へ回
動される。駆動シャフト36が支軸42と一体で回動
し、脚片43及びローラ44が図11において二点鎖線
で示す位置から実線で示す位置へ傾動する。この傾動に
より、版万力18がコイルばね47の付勢力に抗して押
圧され、取付溝16の壁面16bに接近される。
【0063】版胴7に巻付けられた版8の第2の端部8
bが、把持ブロック21と可動把持板22との間に差し
込まれる。ピストンロッド101bがシリンダ本体10
1aから突出したままで、すなわち、係合突部94が第
1の回転位相に保持されたままで、ピストンロッド95
bがシリンダ本体95a内へ没入される。これにともな
い操作部材93が前進し、図13(b)に示すように係
合突部94が係合溝89に係合される。
【0064】ピストンロッド101bがシリンダ本体1
01a内へ没入されて、外筒部材98が回動される。こ
れにともない、操作部材93が矢印Fとは反対方向へ回
動し、第1の回転位相から第2の回転位相に切り換わ
る。係合突部94の係合された軸87が操作部材93と
一体で回動する。係合溝89の延出方向が、版万力18
の移動方向Gに対し略直交する。この回動は歯車88,
86を介してカムシャフト25に伝達される。カム面2
5aにおいて可動把持板22に当接していたカムシャフ
ト25が軸87とは反対方向へ回動する。図11に示す
ように、カムシャフト25のカム面25aとは異なる個
所が可動把持板22に当接される。この当接により可動
把持板22が閉鎖され、同把持板22の先端と把持ブロ
ック21との間で版8の第2の端部8bが把持される。
【0065】続いて、ピストンロッド101bがシリン
ダ本体101a内へ没入されたままで、すなわち、操作
部材93が第2の回転位相に保持されたままで、ピスト
ンロッド95bがシリンダ本体95aから突出する。こ
れにともない、操作部材93が後退し、係合突部94が
係合溝89から離脱する。
【0066】図8に実線で示すように、ピストンロッド
56がシリンダ本体55aに没入し、レバー52の叩打
部54から離間される。叩打部54にはピストンロッド
56による押圧力が作用しなくなり、版万力18を取付
溝16の壁面16b側へ押そうとする力が作用しなくな
る。このため、版万力18はコイルばね47の付勢力に
よって壁面16bから離間する方向へ自動的に押し出さ
れる。この版万力18の移動により、版胴7の外周に巻
付けられた版8が緊張される(緩みのない状態で張られ
る)。
【0067】このように版8の版胴7への装着に際して
は、版8が緩められた状態で第2の端部8bが把持位置
の版万力18によって把持される。把持後、版万力18
が緊張位置へ移動されて版8が緊張される。従って、従
来技術1とは異なり、第2の端部8bを曲げ加工しなく
ても版8を版胴7に装着することができる。これにとも
ない専用の曲げ加工機が不要となり、印刷コストの上昇
を抑えることができる。
【0068】印刷作業が終了して、版胴7から版8を取
り外す場合には、版胴7が矢印Aとは反対方向へ回転さ
れる。版胴7の回転は、版万力18が把持位置に保持さ
れたとき(図14(b)参照)の軸87と操作部材93
とが対向する回転位相で停止される。
【0069】図8に二点鎖線で示すように、ピストンロ
ッド56がシリンダ本体55aから突出され、叩打部5
4が押圧される。この押圧により、レバー52が軸49
を中心に矢印D方向へ回動し、支軸42が駆動シャフト
36と一体で反対方向(矢印B方向)へ回動する。脚片
43及びローラ44がコイルばね47の付勢力に抗して
傾動し、版万力18が取付溝16の壁面16bに接近さ
れる。この接近により、緊張されていた版8が緩められ
る。
【0070】ピストンロッド95bの没入により、図1
4(b)に示すように操作部材93が前進し、係合突部
94が軸87の係合溝89に係合する。ピストンロッド
101bの突出により、外筒部材98が操作部材93と
一体で矢印F方向へ回動する。すると、図13(b)に
示すように、操作部材93の回転位相は、第2の回転位
相から第1の回転位相へ切り換わる。これに応じ、カム
シャフト25が軸87とは反対方向へ回動し、カム面2
5aが可動把持板22に当接される。可動把持板22が
開放され、それまで把持されていた版8の第2の端部8
bが開放される。
【0071】操作部材93が第1の回転位相に保持され
たままで、ピストンロッド95bがシリンダ本体95a
から突出される。操作部材93が後退し、係合突部94
が係合溝89から離脱される。
【0072】図8に実線で示すようにピストンロッド5
6が没入し、叩打部54から離間される。レバー52に
はピストンロッド56による押圧力が作用しなくなり、
版万力18を取付溝16の壁面16b側へ押そうとする
力が作用しなくなる。このため、版万力18は図13
(a)に示すように、コイルばね47の付勢力によって
壁面16bから離間する方向へ自動的に押し出される。
【0073】次に、版胴7は、第1の版万力17の軸8
2と操作部材93とが対向する回転位相まで回転され
る。版胴7の回転が停止され、係合突部94が第1の回
転位相に保持されたままで、ピストンロッド95bがシ
リンダ本体95a内へ没入される。これにともない操作
部材93が前進し、係合突部94が係合溝84に係合さ
れる。ピストンロッド101bがシリンダ本体101a
内へ没入されて、外筒部材98が矢印Fとは反対方向へ
回動される。これにともない、操作部材93が第1の回
転位相から第2の回転位相まで回動する。これに応じ、
カム面32aとは異なる個所において可動把持板28に
当接していたカムシャフト32が軸82とは反対方向へ
回動する。図9に示すように、カムシャフト32のカム
面32aが可動把持板28に当接され、同把持板28が
開放される。すると、版胴7から版8を取り外すことが
可能となる。
【0074】第1の端部8aの解放後、ピストンロッド
95bがシリンダ本体95aから突出する。図12
(a)に示すように、操作部材93が軸82から後退
し、係合突部94が係合溝84から離脱する。
【0075】ここで本実施例では、従来技術2のカップ
リング257に代わるものとして、端部に係合溝89を
有する軸87を用い、これを版万力18に回動可能に取
付け、その回動を歯車88,86によってカムシャフト
25に伝達するようにしている。また、従来技術2の連
結軸256に代わるものとして、係合突部94を有する
操作部材93を用いている。そして、この操作部材93
をエアシリンダ95,101等により軸87に接近・後
退あるいは回動させるようにしている。このように、カ
ムシャフト25を回動させるための力の伝達経路にカッ
プリング257を用いていない。二部材間に、そのいず
れに対しても移動し得るように介在される部品が存在せ
ず、軸87及び操作部材93を安定した状態で連結でき
る。
【0076】また、可動把持板22の開閉は、版万力1
8が把持位置に保持されている状態で行われる。版万力
18が移動されているときには、操作部材93は軸87
から後退している。可動把持板22を開閉させるときに
のみ、操作部材93は軸87に接近して係合溝89に係
合する。そして、軸87を回動させて可動把持板22を
開閉させると、操作部材93は再び軸87から後退す
る。従って、係合溝89に係合突部94が係合したまま
の状態で版万力18が移動することがない。係合突部9
4が係合溝89に対し係合あるいは離脱する際には、両
者94,89間で摺動が生ずる。しかし、軸87は版万
力18の把持ブロック21に取付けられ、操作部材93
はエアシリンダ95,101に取付けられているので、
前記摺動にともなう摩擦力によって、係合溝89に対す
る係合突部94の係合及び離脱が妨げられにくい。この
ため、軸87及び操作部材93の滑らかな相対移動のた
めに、両者87,93間に積極的に隙間を設定しなくて
もすむ。隙間設定に起因する、軸87及び操作部材93
間でのがた発生を回避できる。
【0077】さらに、本実施例では軸87を操作部材9
3に連結するための係合溝89が、同軸87の一端にの
み形成されているので、同係合溝89が軸87の両端に
形成されている場合(従来技術2に相当)に比べて、強
度の上で有利である。
【0078】また、従来技術2では駆動アーム264の
動きを版胴203の連結軸256に伝えるために、両端
にコロ265,266を有するレバー263をその連結
軸256に取付けている。換言すると、駆動アーム26
4の動きを、レバー263を介して連結軸256に伝達
するようにしている。このため、レバー263を用いた
分だけ版胴203と一体で回転する部品の数が多くな
る。その結果、印刷機200全体のコストが高くなった
り、調整作業が複雑となったり、故障の起こる要素が増
えたり、耐久性が低下したりする等の不具合がある。
【0079】これに対し、本実施例では、レバー類を用
いずに軸87を直接回動させるようにしている。このた
め、歯車86,88等、若干の部品の追加はあるもの
の、全体としては版胴7と一体で回転する部品が従来技
術2よりも少なくなる。これにともない上述した各種の
不具合を解消することができる。
【0080】さらに、既述したように従来技術2では、
駆動アーム264の動きを連結軸256に伝えるため
に、同連結軸256にレバー263を取付けるという構
成を採っている。このため、版万力212の可動把持板
253を閉鎖させて第2の端部204bを把持する際に
は、コロ265と駆動アーム264とが対向する回転位
相で版胴203の回転を停止させる。可動把持板253
を開放させて第2の端部204bを解放する際には、コ
ロ266と駆動アーム264とが対向する回転位相で版
胴203の回転を停止させる。このように、第2の端部
204bの把持及び解放のために、版胴203を二つの
回転位相で停止させる必要がある。
【0081】これに対し、本実施例では軸87に上記の
ようなレバーを取付けず、操作部材93によって軸87
を直接回動させるという構成を採っている。このため、
版万力18の可動把持板22を閉鎖させて第2の端部8
bを把持する際にも、同可動把持板22を開放させて第
2の端部8bを解放する際にも、軸87と操作部材93
とが対向する回転位相で版胴7の回転を停止させるだけ
ですむ。従って、版胴7の回転を停止させる回転位相が
1つに減り、その分、版胴7の回転のための制御を簡略
化できる。
【0082】また、本実施例では、第1の版万力17の
可動把持板28を開閉させるために、第2の版万力18
と同様の機構を採用している。すなわち、係合溝84を
有する軸82を把持ブロック27に回動可能に取付けて
いる。軸82上に歯車83を取付け、カムシャフト32
上に歯車81を取付け、両歯車83,81を互いに噛み
合わせている。そして、可動把持板28の開閉時には、
軸82が操作部材93に対応する回転位相で版胴7の回
転を停止させる。操作部材93を軸82に接近させて、
係合溝84に係合突部94を係合させた後、同操作部材
93を回動させる。さらに操作部材93を後退させて、
係合溝84から係合突部94を離脱させるようにしてい
る。
【0083】このため、第2の版万力18の可動把持板
22を開閉させるための機構を、第1の版万力17の可
動把持板28を開閉させるためにも共用できる。操作部
材93、エアシリンダ95,101等は一組ですみ、版
万力17,18毎に前記機構を設けた場合に比べて版把
持装置を簡略化することができる。
【0084】なお、本発明は次に示す別の実施例に具体
化することができる。 (1)前記実施例における軸87(82)をカムシャフ
ト25(32)上に取付け、操作部材93の回動を歯車
88,86(83,81)を介さずに直接カムシャフト
25(32)に伝達するようにしてもよい。このように
すれば、軸87(82)の回動をカムシャフト25(3
2)に伝えるための伝達機構(歯車88,86,83,
81)が不要となる。前記実施例のように軸87(8
2)をカムシャフト25(32)とは別体で構成した場
合に比べて部品点数を少なくできる。伝達機構の作動
(歯車88,86,83,81の噛み合い)にともなう
音の発生を防止できる。また、軸87(82)の回動が
カムシャフト25(32)に伝わる過程での力のロスを
回避できる。
【0085】(2)前記係合突部94と係合溝89(8
4)との関係を前記実施例とは逆にしてもよい。すなわ
ち、軸87(82)に係合突部を設け、操作部材93に
係合溝を形成してもよい。このようにしても前記実施例
と同様の作用及び効果を奏する。
【0086】(3)エアシリンダ55,95,101に
かえて油圧シリンダを用いてもよい。以上、本発明の各
実施例について説明したが、各実施例から把握できる請
求項以外の技術的思想について、以下にそれらの効果と
ともに記載する。
【0087】(イ)請求項1に記載の版把持装置におい
て、前記第1の把持機構は、取付溝内に配設された把持
ブロックと、同把持ブロックに開閉可能に取付けられた
可動把持板と、把持ブロック及び可動把持板間に回動可
能に設けられたカムシャフトとを有し、そのカムシャフ
トの回動により、版の第1の端部を把持ブロック及び可
動把持板にて把持及び解放するものであり、前記第1の
把持機構には、端部に被係合部を有する軸が回動可能
に、かつその回動を前記カムシャフトに伝達し得るよう
に取付けられ、可動把持板を開閉させるときには、前記
駆動手段により、操作部材が前記軸に接近されて係合部
が被係合部に係合された後、同操作部材が回動され、さ
らに軸から操作部材が後退されて被係合部から係合部が
離脱されるものである印刷機における版把持装置。
【0088】このような構成とすることにより、第2の
把持機構の可動把持板を開閉させるための機構を、第1
の把持機構の可動把持板を開閉させるためにも共用で
き、版把持装置を簡略化することができる。
【0089】(ロ)請求項1又は上記(イ)に記載の版
把持装置において、前記軸はカムシャフトに一体回動可
能に取付けられている印刷機における版把持装置。この
ような構成とすることにより、軸の回動をカムシャフト
に伝えるための伝達機構が不要となる。軸をカムシャフ
トと別に構成した場合に比べて部品点数を少なくできる
とともに、伝達機構の作動にともなう音の発生を防止で
きる。また、軸の回転が直接カムシャフトに伝わるの
で、伝達機構での力のロスを回避できる。
【0090】
【発明の効果】以上詳述したように第1,2の発明によ
れば、第2の端部を曲げ加工することなく版を版胴に装
着することができる。カムシャフトを回動させるための
力の伝達経路を構成する部品同士の滑らかな動きを確保
することができる。力の伝達経路を構成する部品間での
がたつきを抑制し、各部品の耐久性の向上を図ることが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1,2の発明を具体化した一実施例の版把持
装置の右側部分を拡大して示す正面図である。
【図2】操作部材を回動させるためのエアシリンダ及び
外筒部材を示す側面図である。
【図3】オフセット印刷機の概略構成図である。
【図4】版把持装置の正面図である。
【図5】図4における版把持装置の左側部分を拡大して
示す正面図である。
【図6】図4のY−Y線拡大断面図である。
【図7】第2の版万力におけるカムシャフト、軸及び歯
車の対応関係を示す説明図である。
【図8】エアシリンダのピストンロッドが突出してレバ
ーを回動させる際の状態を示す部分拡大側面図である。
【図9】版の第1の端部が第1の版万力によって把持さ
れる前の状態を示す部分拡大側面図である。
【図10】図9における第1の端部が第1の版万力によ
って把持された状態を示す部分拡大側面図である。
【図11】図10における版の第2の端部が第2の版万
力によって把持された状態を示す部分拡大側面図であ
る。
【図12】(a),(b)は操作部材により第1の版万
力の可動把持板を開閉させる際の作用を説明する部分正
面図である。
【図13】(a),(b)は操作部材により第2の版万
力の可動把持板を開閉させる際の作用を説明する部分正
面図である。
【図14】(a),(b)は操作部材により第2の版万
力の可動把持板を開閉させる際の作用を説明する部分正
面図である。
【図15】従来技術1のオフセット印刷機において、版
胴の周辺を示す概略構成図である。
【図16】従来技術1において、両端を曲げ加工した版
を版胴に装着した状態を示す断面図である。
【図17】従来技術2において、版の緊張のために第2
の版万力を緊張位置へ移動させた状態を示す部分正面図
である。
【図18】従来技術2において、版の把持のために第2
の版万力を把持位置へ移動させた状態を示す部分正面図
である。
【図19】(a),(b)は従来技術2において、第2
の版万力が緊張位置及び把持位置間で移動される状態を
示す部分側面図である。
【図20】(a),(b)は従来技術2において、駆動
アーム及びレバーの対応関係を示す部分側面図である。
【符号の説明】
1…印刷機、7…版胴、8…版、8a…第1の端部、8
b…第2の端部、16…取付溝、16b…壁面、17…
第1の把持機構としての第1の版万力、18…第2の把
持機構としての第2の版万力、21…把持ブロック、2
2…可動把持板、25…カムシャフト、50…移動手
段、86,88…歯車、87…軸、89…被係合部とし
ての係合溝、93…操作部材、94…係合部としての係
合突部。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転可能に設けられ、かつ外周の一部に
    取付溝を有する版胴と、 前記取付溝内に設けられ、版の第1の端部を把持及び解
    放するための第1の把持機構と、 前記第1の端部が第1の把持機構にて把持され、かつ版
    胴の外周に巻付けられた状態の版の第2の端部を把持及
    び解放するための機構であり、前記第1の把持機構と対
    向する取付溝の壁面近傍に配設された把持ブロックと、
    同把持ブロックに開閉可能に取付けられた可動把持板
    と、把持ブロック及び可動把持板間に回動可能に設けら
    れたカムシャフトとを有し、そのカムシャフトを回動さ
    せて可動把持板を閉鎖させることにより、把持ブロック
    及び可動把持板間で第2の端部を把持し、可動把持板を
    開放させることにより、把持された第2の端部を解放す
    るようにした第2の把持機構と、 前記第2の把持機構を、緩んだ状態の版の第2の端部を
    把持すべく前記壁面に近接した把持位置と、把持した版
    を緊張させるべく前記壁面から離間した緊張位置との間
    で移動させる移動手段と、 前記第2の把持機構に回動可能に、かつその回動を前記
    カムシャフトに伝達可能に取付けられるとともに、一端
    に被係合部を有する軸と、 前記軸の被係合部に係合及び離脱する係合部を有する操
    作部材と、 前記移動手段により第2の把持機構が把持位置に保持さ
    れた状態で可動把持板を開閉させるときには、前記操作
    部材を前記軸に接近させて係合部を被係合部に係合させ
    た後、同操作部材を回動させ、さらに前記軸から操作部
    材を後退させて被係合部から係合部を離脱させる駆動手
    段とを備えた印刷機における版把持装置。
  2. 【請求項2】 前記軸は把持ブロックのカムシャフト近
    傍に回動可能に支持され、同カムシャフト上及び軸上に
    は互いに噛み合う歯車が取付けられている請求項1に記
    載の印刷機における版把持装置。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012040746A (ja) * 2010-08-18 2012-03-01 Ryobi Ltd 印刷機の版調整方法及び版調整装置

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