JPH0841103A - 吸水性セルロース材料の製造方法 - Google Patents

吸水性セルロース材料の製造方法

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JPH0841103A
JPH0841103A JP17417494A JP17417494A JPH0841103A JP H0841103 A JPH0841103 A JP H0841103A JP 17417494 A JP17417494 A JP 17417494A JP 17417494 A JP17417494 A JP 17417494A JP H0841103 A JPH0841103 A JP H0841103A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 各種の塩を含む水溶液に対しても吸水量が高
く、しかもゲル強度に優れるセルロース誘導体からなる
吸水性セルロース材料を容易に、且つ低コストで製造す
る方法を提供する。 【構成】 カルボキシル基が全て酸型である架橋された
セルロース誘導体を、水中に分散させた後、アルカリを
添加してカルボキシル基を部分的に中和して塩型にする
ことで膨潤度が3〜30g/gのセルロース誘導体ゲル
を生成させ、次いで該ゲルを水から分離後、水と相溶性
を有する有機溶媒中でアルカリの添加により残存する酸
型のカルボキシル基を塩型に戻し、更に該ゲルを前記溶
媒から分離した後、前記有機溶媒を用いて該ゲル中の水
分を置換して除去した後乾燥する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高吸水性セルロース材
料の製造方法に関するものであり、特に塩水吸水能力と
ゲル強度に優れた吸水性セルロース材料の製造方法に関
するものである。本発明で得られる吸水性材料は、多量
の水を吸水するばかりでなく、食塩水や尿のようにイオ
ンを含んでいる水溶液に対しても高い吸水能力を示すも
のであって、各種の衛生材料、農業資材、食品包装材
料、土木・建築材料などの広い分野において有用なもの
である。
【0002】
【従来の技術】水、又は食塩水のように塩類を含んだ水
溶液の吸水材料としては、近年、高吸水性樹脂と呼ばれ
る一群の材料が知られ、実用化に供されている。これら
の樹脂材料は、基本的には水溶性高分子をわずかに架橋
し、水に対して不溶化した化学構造を有するものであ
る。このような高吸水性材料としては、例えば澱粉にア
クリロニトリルをグラフト重合した後、これを加水分解
したもの、澱粉にアクリル酸金属塩をグラフト重合した
もの、アクリル酸を共重合性架橋剤とともに重合した架
橋樹脂、メタクリル酸メチル−酢酸ビニル共重合体の加
水分解物など数多くのものが提案されており、これらの
いくつかは実用化されている。
【0003】伝統的な吸水性材料として知られている
綿、パルプ、紙、布、スポンジなどは毛細管現象によっ
て吸水するものであるが、これに対し、上記の高吸水性
樹脂は吸水の原理が浸透圧にあるため、毛細管現象より
もはるかに多量の水を吸収することができる。又、高吸
水性樹脂は、吸水状態で圧力がかかっても簡単に水を再
放出しないという優れた特徴を有している。このため高
吸水性樹脂の用途として、使い捨て紙おむつ、生理用品
などの衛生材料分野、土壌保水剤、育苗用シートなどの
農業資材分野、食品鮮度保持材、脱水材などの食品分
野、トンネル掘削時の逸泥防止、建物の結露防止シート
などの土木・建築材料として広範囲に使用されている。
【0004】しかしこれらの高吸水性樹脂は、食塩水や
尿のように塩を含む溶液に対して用いられた時、吸水の
原動力である浸透圧が減少するため、その吸水量が著し
く低下し、同時にゲルの機械的強度が低下するという欠
点を有している。しかしながら、上記の高吸水性樹脂の
応用分野においては、塩を含む溶液を対象にする場合が
多いため、塩の存在下でも高い吸水量を示す材料の開発
が望まれている。又、紙おむつ、生理用品などのサニタ
リー分野においては、加圧下での塩水の吸水能力が必要
になることから、ゲル強度の向上も求められている。
【0005】従来の高吸水性樹脂の上記の欠点を解決す
るために、ポリアクリル酸ナトリウムなどの合成高分子
とは異なり、塩水中でも分子が糸まり状とならず、比較
的広がったコンフォメーションを保持できる多糖類を利
用することが試みられている。例えば多糖類に親水性モ
ノマーをグラフト重合する方法(特開昭56ー7641
9号公報、特開昭56ー76481号公報)、多糖類そ
のものを架橋する方法(特開昭56ー5137号公報、
特開昭58ー79006号公報、特開昭60ー5844
3号公報)などが知られている。また多糖類としてセル
ロース誘導体(特にカルボキシメチルセルロースを用い
ることが多い)を用いる方法(特開昭49ー12898
7号公報、特開昭50ー85689号公報、特開昭54
ー163981号公報、特開昭56ー28755号公
報、特開昭58ー1701号公報、特開昭60ー944
01号公報、特開昭61ー89364号公報、特開平5
ー80482号公報)も数多く検討されている。しかし
何れの方法によっても、高吸水性樹脂の有する欠点が十
分改善されたとはいい難い。
【0006】一方、本発明者等は、水不溶化されたセル
ロース誘導体を、水と有機溶媒との混合液中において、
膨潤度が3〜30g/gになるように膨潤させて前記セ
ルロース誘導体のゲルを生成させ、溶媒から分離し、ゲ
ル中の水を、水と相溶性を有する有機溶媒で置換して除
去し、乾燥することからなり、前記有機溶媒の炭素数と
含有率を特定の範囲に維持することによる、塩水の吸水
能力に優れた高吸水性セルロース材料の製造方法を提案
した(特開平6ー172401号公報)。しかしなが
ら、この方法では塩水吸水量に優れたセルロース材料は
得られるが、この材料はゲル強度が劣り、型くずれを起
こすので紙おむつや生理用品のような衛生材料としては
使用できないという欠点がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明者等は、かかる
従来技術の有する欠点を解決すべく、塩水溶液の吸水能
力とゲル強度の両方の特性に優れるセルロース材料の製
造方法について鋭意検討した結果、架橋結合により水不
溶化され、且つカルボキシル基の全てが酸型のセルロー
ス誘導体を水中において、前記酸型のカルボキシル基を
アルカリにより部分的に中和して塩型とすることによ
り、特定の範囲の割合で膨潤させると、均一に、且つ連
続的に前記セルロース誘導体を膨潤させることができ、
それによって吸水能力とゲル強度の両方の特性が優れた
セルロース誘導体が得られることを見出し、本発明を完
成させるに至った。
【0008】本発明の目的は、各種の塩を含む水溶液に
対しても吸水量が高く、しかもゲル強度に優れるセルロ
ース誘導体からなる吸水性セルロース材料を容易に、且
つ低コストで製造する方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、架橋結合によ
り水不溶化され、且つカルボキシル基が全て酸型のセル
ロース誘導体を、水媒体中に分散させた後、アルカリを
添加してカルボキシル基を中和し膨潤度が3〜30g/
gのセルロース誘導体ゲルを生成させ、次いで該ゲルを
水から分離して水と相溶性を有する有機溶媒中に入れ、
アルカリを加えて該ゲル中に残存する酸型のカルボキシ
ル基を塩型に戻し、更に該ゲルを前記溶媒から分離した
後、前記有機溶媒を用いて該ゲル中の水を置換して除去
し、乾燥することを特徴とする、塩水吸水能力とゲル強
度に優れた吸水性セルロース材料の製造方法である。
【0010】
【作用】本発明に使用される架橋結合により水不溶化さ
れ、且つカルボキシル基が全て酸型であるセルロース誘
導体としては、カルボキシメチルセルロース、カルボキ
シメチルヒドロキシエチルセルロース、カルボキシエチ
ルセルロースなどカルボキシル基を有する水溶性セルロ
ース誘導体を原料として、これらの中から適宜選択して
1種以上が用いられて、架橋が施され、且つカルボキシ
ル基が全て酸型にされたものがある。この水溶性のセル
ロース誘導体に架橋を施す方法に格別の限定はないが、
加熱することによって架橋を行う方法(熱架橋)や、架
橋剤を化学的に反応させる方法を用いることができる。
【0011】この場合の架橋剤としては、ホルムアルデ
ヒド、グリオキザールなどのアルデヒド類;ジメチロー
ルウレア、ジメチロールエチレンウレア、ジメチロール
イミダゾリドンなどのN−メチロール化合物類;蓚酸、
マレイン酸、こはく酸、ポリアクリル酸などの多価カル
ボン酸類;エチレングリコールジグリシジルエーテル、
ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、および
ジエポキシブタンなどの多価エポキシ化合物類;ジビニ
ルスルホン、メチレンビスアクリルアミドなどのジビニ
ル化合物類;ジクロロアセトン、ジクロロプロパノー
ル、およびジクロロ酢酸などの多価ハロゲン化合物類;
エピクロルヒドリン、エピブロモヒドリンなどのハロヒ
ドリン化合物類;並びに多価アジリジン化合物類などが
使用できる。
【0012】又、本発明方法に用いられる、架橋結合に
より水不溶化され、且つカルボキシル基が全て酸型であ
るセルロース誘導体の別の製造方法として、セルロース
又はセルロース誘導体に、或る特定の単量体をグラフト
共重合させ、さらに必要に応じてこれに加水分解及び前
記の架橋を行い、且つカルボキシル基が全て酸型にされ
たものであってもよい。この場合の原料セルロース誘導
体としては上記水溶性セルロース誘導体のほか、メチル
セルロース、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセル
ロース、ヒドロキシプロピルセルロース、シアノエチル
セルロース、アセチルセルロースなど非電解質系のセル
ロース誘導体も使用できる。
【0013】前記グラフト共重合に用いられる単量体と
しては、アクリル酸、メタクリル酸及びこれらのアルカ
リ金属塩などのようにカルボキシル基を有する単量体、
アクリルアミド、メタクリルアミド、アクリロニトリ
ル、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、メタクリル
酸メチル、メタクリル酸エチルなどのように加水分解に
よってカルボキシル基を生じる基を含んだ単量体が使用
できる。
【0014】架橋処理は、グラフト重合の前で或いは後
で行ってもよく、或いは電解質系の水溶性セルロース誘
導体の場合と同様な方法によって架橋しても良いし、更
にグラフト共重合の過程で前記単量体と共重合可能なジ
ビニル化合物、例えばN,Nーメチレンビスアクリルア
ミド、N,N´ーメチレンビスメタアクリルアミド、エ
チレングリコールジアクリレートなどの存在下でグラフ
ト共重合を行っても良い。
【0015】例示した原料としてのセルロース誘導体
は、一般的に、カルボキシル基にアルカリ金属イオンが
結合した塩型の状態で製造される。本発明では、まず、
アルカリ金属イオンを除去してカルボキシル基を酸型の
状態にするが、そのためには、強酸の水溶液に原料のセ
ルロース誘導体を浸漬して、pHを1以下に保つ方法が
最も簡単である。
【0016】セルロース誘導体のカルボキシル基を酸型
にするために用いられる強酸としては、pHを1以下に
下げ得る酸であればよく、塩酸、硝酸、臭素酸、ヨウ素
酸、硫酸、過塩素酸、リン酸などの無機化合物、アスパ
ラギン酸、クエン酸、グルタミン酸、シュウ酸、サリチ
ル酸、マロン酸、ホスフィン酸、ホスホン酸などの有機
化合物が例示される。しかしながら、製造コストや取り
扱い易さを考慮すれば、塩酸又は硫酸が最も適してい
る。強酸水溶液の酸濃度は、酸やセルロース誘導体の種
類によって変わるが、0.5〜4規定である。濃度が低
いと完全に酸型にならず、また高すぎると原料のセルロ
ース誘導体自体が加水分解されたり、余分な酸の除去が
困難になるため好ましくない。
【0017】強酸水溶液の添加量は、酸の種類や濃度と
の関係で決定されるが、処理中の溶液のpHは常に1以
下に保たれる必要があり、絶乾セルロース誘導体1kg
当り10〜150kg添加すればよい。添加量が少ない
と完全に酸型にならず、又多過ぎると酸の使用量が増え
るので好ましくない。強酸水溶液に浸漬する時間も、酸
濃度やセルロース誘導体の種類によって変わるが、10
分〜2時間である。この時間は、セルロース誘導体のカ
ルボキシル基が全て酸型になるために必要な時間であれ
ばよいが、時間の長い方が得られる高吸水性セルロース
誘導体のゲル強度が向上する傾向にある。なお、この反
応は、揮発性の強酸を用いる場合を考えれば、5〜30
℃の室温で行うことが好ましい。上記方法で処理された
原料セルロース誘導体は、濾過、遠心脱水などにより酸
水溶液から分離され、その後水洗して付着した余分の酸
を除去することでカルボキシル基が全て酸型であるセル
ロース誘導体を得ることが出来る。
【0018】次いで、このようにして得られた酸型のセ
ルロース誘導体を水中に分散させてアルカリを添加し、
セルロース誘導体の膨潤度が3〜30g/gとなるよう
に中和して酸型のカルボキシル基の一部を塩型にするこ
とで、セルロース誘導体を膨潤させてゲルにする。ここ
で「膨潤度」とは被膨潤材料が保持している水の重量で
あって、具体的には後に記載される方法で測定される。
膨潤度は様々な因子によって決定されるが、主な因子は
酸型のカルボキシル基が塩型に転換された割合である。
架橋されたセルロース誘導体は、カルボキシル基が全て
酸型の場合は水に膨潤しないが、これを塩型に転換して
いくと、転換された割合に応じて膨潤度が変化する。前
記膨潤度を得るためのカルボキシル基の酸型から塩型へ
の転換割合は、セルロース誘導体の種類及び架橋密度に
よって異なるが、全カルボキシル基中の20〜70%の
範囲である。
【0019】以上に述べた因子を適宜調節することによ
って、セルロース誘導体を前記膨潤度を有するゲルとす
ることができる。膨潤度が3g/g未満では吸水性とゲ
ル強度において所望の性能を得ることができず、逆に膨
潤度が30g/g以上になるとゲルが柔らかくなり過ぎ
て、水媒体からゲルを濾過、遠心脱水などによって分離
することが困難になるので適さない。
【0020】酸型のカルボキシル基を有するセルロース
誘導体に添加して中和のために用いられるアルカリとし
ては、水酸化ナトリウム、水酸化リチウム、水酸化カリ
ウム、水酸化ルビジウム、水酸化セシウムなどを挙げる
ことができるが、水酸化ナトリウムが好適である。酸型
のカルボキシル基を有するセルロース誘導体を分散させ
るための水の添加量は、セルロース誘導体の種類及び架
橋密度によって変更されるべきものであるが、絶乾セル
ロース誘導体1kg当り50〜100kgの範囲であ
る。添加量が50kg未満のように少ないと、ゲルの膨
潤が不均一になって高吸水性材料を得ることが出来ず、
又、100kgを越えて高くなると、ゲルからの水分の
分離が困難になるので適さない。
【0021】続いて、生成されたゲルを濾過し、得られ
たゲルを今度は、水と相溶性のある有機溶媒中に分散さ
せて膨潤を抑制しながらアルカリを加えて残りの酸型の
カルボキシル基を塩型に戻す。この時の有機溶媒の添加
量は、ゲルの種類や膨潤度によって異なるが、ゲル化し
た絶乾セルロース誘導体1kg当り20〜30kgであ
る。添加量が少ないと均一な塩型にならず、又多過ぎる
と有機溶媒の使用量が増え、無駄となる。濾過は、公知
の濾布、金網を用いた濾過装置、遠心脱水機を用いて、
ゲルの状況に合わせて濾材のメッシュを選択して行われ
る。又、有機溶媒はできるだけアルカリを溶解するもの
が好ましく、メタノール、エタノールなどの一価アルコ
ール、グリセリンなどが好適である。とりわけ、繊維状
の高吸水性セルロース材料を得るためには、メタノール
が最も適している。
【0022】塩型に変えたセルロース誘導体のゲルは水
を含んでいるので、そのまま乾燥すると水によってゲル
の粒子同士が付着し、固い樹脂状物となる。このもの
は、高い吸水量を示さず、そのままでは使用できないか
ら粉砕及び分散のための余分なコストを必要とする。そ
こで塩型にした前記ゲルを濾過してゲルを溶媒から分離
し、再度、水と相溶性のある有機溶媒で浸漬した後、濾
過することによってゲル中に残留する水分を有機溶媒で
置換することができるので、このように処理されたセル
ロース誘導体のゲルを加熱乾燥して吸水性セルロース材
料を得ることができる。又、本発明における吸水性セル
ロース材料の形状は、繊維状、粉末状、粒子状、シート
状など格別の限定はないが、繊維状のものは吸水速度に
優れている。
【0023】本発明方法によって優れた高吸水性材料が
得られる理由については、未だ十分に明らかではない
が、最も重要な点は、架橋されたセルロース誘導体を膨
潤させることにあると考えられる。膨潤させることによ
って得られる効果の一つは、ゲル中の水溶性成分の減少
である。本発明で用いる架橋されたセルロース誘導体
は、前記したごとく、水溶性高分子に架橋を行って合成
する。この場合、確率上、水溶性高分子の一部が架橋さ
れずに水溶性成分としてゲル中に残ることは避けられな
い。そして、もしこの水溶性成分がゲル中に多量に存在
すると、ゲルを膨潤させた時にべたつき、ままこなどの
生成原因になり、吸水能力とゲル強度の低下につなが
る。
【0024】従って、理論的に架橋密度を高くするとと
もに、水溶性成分を除去する必要があり、このためには
架橋されたセルロース誘導体を水で洗浄する方法も考え
られるが、この場合前記セルロース誘導体は、非常に多
量の水を吸収して膨潤するので、乾燥に莫大な熱エネル
ギーを要し現実的ではない。そこでセルロース誘導体の
膨潤を抑制し、かつ均一に膨潤させて、水溶性成分を除
く方法が要望されるが、そのような方法として水の代わ
りに、水と相溶性のある有機溶媒の混合物を用いて膨潤
を抑制する方法や、水と塩の混合物を用いて膨潤を抑制
する方法も考えられる。しかしながら、前者では通常、
体積相転移という現象により不連続に膨潤するので、膨
潤度を任意に制御することは出来ないし、後者では多量
の塩を混合しないと膨潤を効果的に抑制することができ
ず、又ゲル中に多量の塩が残留するので好ましくない。
【0025】これに対し、本発明のように架橋結合によ
り水不溶化され、且つカルボキシル基が全て酸型である
セルロース誘導体を水中に分散させ、これにアルカリを
添加してカルボキシル基を部分的に中和して塩型にする
ことで、膨潤度が3〜30g/gになるように膨潤の程
度を調整すると、体積相転移による不連続な膨潤が大幅
に抑制され、カルボキシル基の酸型を塩型へ転換する割
合を変えることで、ほぼ連続的な膨潤に変えることがで
きるのである。
【0026】一方、本発明によって高吸水量の吸水材料
が得られる理由は、上記の水溶性成分の除去のみでは説
明できず、実際には水溶性成分の除去から推定される吸
水量よりはるかに高い吸水量が得られる。このような効
果は、膨潤によって、セルロース誘導体において発達し
た分子間水素結合の切断或いは架橋点の切断が一部起こ
り、網目構造が変形して分子の網目の間に水を取り込み
易い状態になることが原因であると推定される。
【0027】従って、この状態のゲルを、水と相溶性の
ある有機溶媒で洗浄するか、或いは前記有機溶媒に浸漬
することによって、ゲル中の水分を有機溶媒で置換して
除去することができ、それによってゲルを容易に乾燥す
ることができる。しかも、この場合、膨潤によって形成
された大部分の網目構造が保存されているので、高い吸
水性が発現すると考えられる。もし、前記有機溶媒によ
るゲル中の水の除去を行わずにゲルを乾燥すると、ゲル
中の水分の影響で水素結合が再形成され、網目構造を変
形させた効果が減少するばかりか、得られる吸水性材料
が固い樹脂状物になるので高い吸水性能は得られない。
【0028】更に、高いゲル強度が得られる理由につい
ては、セルロース誘導体の膨潤が水中で行われるため、
ゲル中の水溶性成分の除去が完全に行われること、並び
にセルロース誘導体のカルボキシル基を酸型にする際に
分子間でエステル結合が新たに生じて架橋が強化される
ことが考えられる。
【0029】以上詳細に説明したごとく、本発明によれ
ば塩水吸水量とゲル強度が共に顕著に向上した高吸水性
セルロース材料を得ることができる。
【0030】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明をより具体的に
説明するが、勿論本発明は、これらによって限定される
ものではない。なお、実施例及び比較例において%とあ
るのは全て重量%を示す。
【0031】実施例1 絶乾重量で20gの針葉樹晒クラフトパルプを家庭用ミ
キサーで離解して綿状物とした。この綿状物を反応容器
に入れ、これにイソプロパノール400ml、水40m
l、及び水酸化ナトリウム6.20gを混合し、一時間
攪拌してアルカリセルロースとした。これにモノクロロ
酢酸ナトリウム17.3gとエピクロルヒドリン0.6
gを添加し、30分間攪拌し、更に30分間放置した。
次に反応容器に還流冷却器を取り付け、混合液をオイル
バスで3時間還流加熱した。反応生成物をガラスフィル
ター(2G)で濾過し、70%のメタノールー水混合液
で十分洗浄後、100%メタノールで2回洗浄し、真空
乾燥器で乾燥して、繊維状の架橋されたカルボキシメチ
ルセルロース(以下CMCと称する)ナトリウム塩30
g(置換度1.0)を得た。
【0032】500mlビーカーに前記架橋されたCM
Cナトリウム塩3g(絶乾)をとり、1規定の塩酸30
0mlを入れて30分間攪拌、30分間放置した。この
混合物をガラスフィルター(2G)で濾過して酸型のカ
ルボキシル基を有する架橋されたCMCを分離し、更に
余分な酸を除去するため純水で洗浄及び濾過を繰り返し
た。この酸型のカルボキシル基を有する架橋されたCM
Cを300mlビーカーにとり、純水200mlを入れ
て分散後、1規定水酸化ナトリウム水溶液6.64ml
を添加して攪拌しながら部分的に中和し膨潤させてゲル
を生成させた。なお、この膨潤条件における塩型への転
換割合は60%で、架橋されたCMCの膨潤度は28g
/gであった。
【0033】前記混合物をガラスフィルター(2G)で
濾過してゲルを分離し、200mlビーカーに移した。
このゲルに100%メタノール60mlを加えて分散
後、1規定の水酸化ナトリウムーメタノール溶液3.1
0mlを添加して攪拌しながら、残存する酸型のカルボ
キシル基を塩型に戻した。1時間静置後、前記ゲルをガ
ラスフィルター(2G)で濾過し、濾過物を100%メ
タノールの100ml中に浸漬し、ゲル中の水分をメタ
ノールで置換して除去した。1時間静置後、ゲルをガラ
スフィルター(2G)で濾過し、再度100%メタノー
ルで洗浄後、50℃で3時間減圧乾燥して、繊維状の吸
水性セルロース材料を得た。
【0034】得られた吸水性セルロース材料を用いて下
記に示す試験法により人工尿液の吸水量及びゲル強度を
試験し、その品質を評価した。その結果を表1に示す。
【0035】試験方法 (1)人工尿液の吸水量 供試材料の絶乾0.8gを大きさ10cm角の250メ
ッシュのナイロンワイヤー製の袋に封入し、これを下記
組成の人工尿液中に10分間浸漬して吸水させた。これ
を引き上げて吊り下げ、10分間水切りを行った後、重
量を測定し、試料絶乾1g当りに吸収した人工尿液の重
量をもって吸水量(g/g)を示した。この吸水量が4
0g/g以上であれば、実用的に使用可能である。 人工尿組成 成分 % 尿素 2.00 塩化ナトリウム 0.80 硫酸マグネシウム 0.08 塩化カルシウム 0.03 純水 97.09
【0036】(2)ゲル強度 供試材料の絶乾1gを100ml秤量ビンにとり、上記
人工尿液20mlを加えて均一なゲルを作った。2時間
放置後、得られたゲルを指で押してゲルの硬さを次の4
段階で評価した。ゲル強度は、○(硬い)及び◎(非常
に硬い)を合格とした。 ◎:非常に硬い ○:硬い △:柔らかい ×:非常に柔らかい
【0037】(3)膨潤度 供試材料の絶乾1gを本発明の実施例及び比較例に従っ
てゲル化させた。即ち、酸型のカルボキシル基を有する
架橋されたCMCを300mlビーカーにとり、純水2
00mlに入れて分散後、所定の水酸化ナトリウム水溶
液を添加して撹拌しながら膨潤させてゲルを生成した。
このゲルを大きさ10cm角の250メッシュのナイロ
ンワイヤー製の袋に封入し、吊り下げて10分間水を切
り、次いで袋にいれたまま上下10枚の濾紙の間に挟ん
で水平なプレス台の上に置き、その上に直径16cm、
重量100gのステンレス板を重ね、更にその上に1k
gの重りをのせて5分間ゲルに圧力をかけ、ゲルとゲル
の隙間に存在する水を濾紙に吸い取らせた。その後ゲル
の重量を測定し、試料絶乾1g当りに吸収されている水
の重量をもって膨潤度(g/g)とした。
【0038】実施例2 実施例1と同じ方法で得られた架橋されたCMCナトリ
ウム塩3gを500mlビーカーにとり、2規定の硫酸
を300mlを入れて30分間攪拌した後、30分間放
置した。この混合物を濾過して酸型のカルボキシル基を
有する架橋されたCMCを分離し、更に余分な酸を除去
するため純水で洗浄及び濾過を繰り返した。この酸型の
架橋されたCMCを300mlビーカーにとり、純水2
00mlを入れて分散後、1規定水酸化ナトリウム水溶
液3.32mlを添加して攪拌しながら部分的に中和し
膨潤させてゲルを生成させた。なお、この膨潤条件にお
ける塩型への転換割合は30%で、架橋されたCMCナ
トリウム塩の膨潤度は15g/gであった。
【0039】前記混合物を実施例1と同様にして濾過し
てゲルを分離し、200mlビーカーに移した。このゲ
ルにエタノール60mlを加えて分散後、1規定水酸化
ナトリウムーエタノール溶液5.43mlを添加して攪
拌しながら、残存する酸型のカルボキシル基を塩型に戻
した。1時間静置後ゲルを濾過し、100%エタノール
100mlを加えてゲル中の水分を置換して除去した。
1時間静置してゲルを濾過し、再度100%エタノール
で洗浄後乾燥して、繊維状の吸水性材料を得た。この材
料の人工尿液吸水量及びゲル強度を測定し、その結果を
表1に示しす。
【0040】実施例3 架橋剤(商品名:SUMITEX、NF−500K、住
友化学製)2.0g、その助剤(商品名:SUMITE
X、Accelerator、MX、住友化学製)1.
0g及び水297.0gを混合して混合液300gを作
り、その中へ絶乾20gの針葉樹晒クラフトパルプを3
0分間浸漬した。パルプ中に混合液が固形分換算で24
g含まれるように、余分な混合液を濾過とプレスにより
除去した。得られたシート状のパルプは室温で十分に乾
燥させた後、140℃の送風乾燥機中で30分間加熱し
て架橋を行った。この架橋されたパルプを家庭用ミキサ
ーで離解して綿状物とした。この綿状物を反応容器に入
れ、これにイソプロパノール400ml、水40ml、
及び水酸化ナトリウム5.93gを混合し、一時間攪拌
してアルカリセルロースとした。これにモノクロロ酢酸
ナトリウム17.3gを添加し、30分間攪拌し、更に
30分間放置した。次に、反応容器に還流冷却器を取り
付け、混合液をオイルバスで3時間還流加熱した。反応
生成物をガラスフィルター(2G)で濾過し、70%メ
タノールで十分洗浄後、100%メタノールで2回洗浄
し、その後、真空乾燥器で乾燥して、繊維状の架橋され
たCMCナトリウム塩30g(置換度1.0)を得た。
【0041】500mlビーカーに前記架橋されたCM
Cナトリウム塩3gをとり、1.5規定の塩酸を300
mlを入れて30分間攪拌、30分間放置した。この混
合物を濾過して酸型の架橋CMCを分離し、更に余分な
酸を除去するため純水で洗浄及び濾過を繰り返した。こ
の酸型のカルボキシル基を有する架橋されたCMCを3
00mlビーカーにとり、純水200mlを入れて分散
後、1規定水酸化ナトリウム水溶液6.64mlを添加
して攪拌しながら部分的に中和し膨潤させてゲルを生成
させた。なお、この膨潤条件における塩型への転換割合
は60%で、架橋されたCMCの膨潤度は28g/gで
あった。前記の混合物を濾過してゲルを分離し、200
mlビーカーに移した。このゲルに100%メタノール
60mlを加えて分散後、1規定水酸化ナトリウムーメ
タノール溶液3.10mlを添加して攪拌しながら、残
りの酸型のカルボキシル基を塩型に戻した。1時間静置
後ゲルを濾過し、100%メタノール100mlを加え
てゲル中の水分を置換して除去した。1時間静置してゲ
ルを濾過し、再度100%メタノールで洗浄後乾燥し
て、繊維状の吸水性材料を得た。この材料を用いて人工
尿液吸水量及びゲル強度を測定し、その結果を表1に示
した。
【0042】実施例4 市販の粉末状CMCナトリウム塩(置換度:0.65、
1%水溶液の粘度:280cps、商品名:セロゲンW
S−C、第一工業製薬製)30gにイソプロパノール3
33ml、水78ml、水酸化ナトリウム2g、及びエ
チレンオキサイド22gをオートクレーブに仕込み、こ
の混合物を70℃で2時間反応させた。次に反応混合物
を酢酸で中和した後、濾過して反応溶媒の大部分を除
き、60℃で4時間乾燥してヒドロキシエチルカルボキ
シメチルセルロースナトリウム塩(以下、HECMCナ
トリウム塩という)を調製した。このHECMCナトリ
ウム塩30gを反応容器に入れ、これにイソプロパノー
ル600ml、水120ml、及びエチレングリコール
ジグリシジルエーテル4.5gを混合した。反応容器に
還流冷却器を取り付け、混合物をオイルバスで2時間還
流加熱して架橋反応を行った。反応生成の混合物をガラ
スフィルター(2G)で濾過し、70%メタノールで十
分洗浄後、100%メタノールで2回洗浄し、真空乾燥
器で乾燥して架橋されたHECMCナトリウム塩を得
た。
【0043】1リットルビーカーに前記架橋されたHE
CMCナトリウム塩3gをとり、0.7規定の塩酸45
0mlを入れて30分間攪拌し、90分間放置した。こ
の混合物を濾過して酸型のカルボキシル基を有する架橋
されたHECMCを分離し、更に余分な酸を除去するた
め純水で洗浄及び濾過を繰り返した。この酸型の架橋さ
れたHECMCを300mlビーカーにとり、純水30
0mlを入れて分散後、1規定水酸化ナトリウム水溶液
3.32mlを添加して攪拌しながら部分的に中和し膨
潤させてゲルを生成させた。この膨潤条件における塩型
への転換割合は30%で、架橋されたHECMCの膨潤
度を測定したところ、25g/gであった。前記混合物
を濾過してゲルを分離し、200mlビーカーに移し
た。このゲルに100%メタノール60mlを加えて分
散後、1規定水酸化ナトリウムーメタノール溶液5.4
3mlを添加して攪拌しながら、残存する酸型のカルボ
キシル基を塩型に戻した。1時間静置後ゲルを濾過し、
100%メタノール100mlを加えてゲル中の水分を
置換して除去した。1時間静置してゲルを濾過し、再度
100%メタノールで洗浄した後乾燥して、粉末状の吸
水性材料を得た。この材料を用いて人工尿液吸水量及び
ゲル強度を測定し、その結果を表1に示した。
【0044】実施例5 絶乾7gの針葉樹晒クラフトパルプに0.1%濃度の硝
酸154gとアクリロニトリル14gを加え、良く混合
した。次にグラフト重合開始剤として硝酸第二セリウム
アンモニウム370mgを添加し、室温で1時間グラフ
ト重合を行った。反応生成物を水で十分洗浄し、濾過し
て脱水後、3%水酸化ナトリウム水溶液1000mlを
加えて、100℃で2時間加熱することにより、グラフ
ト共重合パルプに加水分解を施した。この反応生成物を
濾過により分離し、76%メタノール水溶液で洗浄後、
真空乾燥して、グラフト共重合パルプの加水分解物を得
た。 次にこの加水分解物5gにイソプロパノール50
ml、水10ml、及び水酸化ナトリウム1.5gを加
え、室温で1時間攪拌した後、これにモノクロロ酢酸ナ
トリウム4.4gを加え、更にこの混合液を40℃で3
時間加熱して前記加水分解生成物にカルボキシメチル化
を施し、70%メタノールで洗浄後、真空乾燥した。こ
のようにしてカルボキシメチル化されたグラフト共重合
パルプの加水分解物が得られた。
【0045】ビニール袋に前記カルボキシメチル化され
たグラフト共重合パルプの加水分解物3gをとり、4規
定の塩酸60mlを加えて30分間ビニール袋の外から
手で揉みながら混合し、30分間放置した。この混合物
を濾過して酸型のグラフト共重合パルプを分離し、更に
余分な酸を除去するため純水で洗浄及び濾過を繰り返し
た。この酸型のグラフト共重合パルプを300mlビー
カーにとり、純水150mlを入れて分散後、1規定水
酸化ナトリウム水溶液7.75mlを添加して攪拌しな
がら部分的に中和し膨潤させてゲルを生成させた。この
膨潤条件における塩型への転換割合は70%で、グラフ
ト共重合パルプの膨潤度は28g/gであった。前記混
合物を濾過してゲルを分離し、200mlビーカーに移
した。このゲルにメタノール90mlを加えて分散後、
2規定水酸化ナトリウムメタノール溶液1.16mlを
添加して攪拌しながら、残存する酸型のカルボキシル基
を塩型に戻した。1時間静置後ゲルを濾過し、100%
メタノール100mlを加えてゲル中の水分を置換して
除去した。1時間静置してゲルを濾過し、再度100%
メタノールで洗浄した後乾燥して、繊維状の吸水性材料
を得た。この材料を用いて人工尿液吸水量及びゲル強度
を測定し、その結果を表1に示した。
【0046】実施例6 前記市販の粉末状CMCナトリウム塩10gに水酸化ナ
トリウム3gと水80gを加え、1時間撹拌混合してC
MCを溶解した。次に、エピクロルヒドリン3gを加え
てさらに1時間撹拌混合し、その後40℃で6時間架橋
反応を行った。生成したゲルを10×5×1mmの寸法
に切断し、70%メタノール500ml中で2時間攪拌
した。このゲルを濾過し、100%メタノール500m
l中で1時間攪拌した後、再度濾過して50℃の真空乾
燥器で乾かした。これを粉砕して、粒子状の架橋された
CMCナトリウム塩を得た。この架橋されたCMCナト
リウム塩を実施例1と同様に処理して、粒子状の吸水性
材料を得た。この材料を用いて人工尿液吸水量及びゲル
強度を測定し、その結果を表1に示す。
【0047】実施例7 酸型のカルボキシル基を有する架橋されたCMCをアル
カリで部分的に中和し膨潤させてゲルを生成させる際に
1規定水酸化ナトリウム水溶液を2.21ml添加して
用いたこと以外は、実施例1と同様にして繊維状の吸水
性材料を得、この材料を用いて人工尿液吸水量及びゲル
強度を測定し、その結果を表1に示した。なお、用いた
膨潤条件における塩型への転換割合は20%で、架橋さ
れたCMCの膨潤度は4g/gであった。
【0048】比較例1 実施例1で得られた酸型にする前の、繊維状の架橋され
たCMCナトリウム塩を用いて人工尿液吸水量及びゲル
強度を測定し、結果を表1に示した。
【0049】比較例2 実施例3で得られた酸型にする前の、繊維状の架橋され
たCMCナトリウム塩を用いて人工尿液吸水量及びゲル
強度を測定し、結果を表1に示した。
【0050】比較例3 実施例4で得られた酸型にする前の、粉末状の架橋され
たHECMCナトリウム塩を用いて人工尿液吸水量及び
ゲル強度を測定し、結果を表1に示した。
【0051】比較例4 実施例5で得られた酸型にする前の、繊維状のグラフト
重合されたCMCナトリウム塩を用いて人工尿液吸水量
及びゲル強度を測定し、結果を表1に示した。
【0052】比較例5 実施例6で得られた酸型にする前の、粒子状の架橋され
たCMCナトリウム塩を用いて人工尿液吸水量及びゲル
強度を測定し、結果を表1に示した。
【0053】比較例6 酸型のカルボキシル基を有する架橋されたCMCをアル
カリで部分的に中和し膨潤させてゲルを生成させる際
に、1規定水酸化ナトリウム水溶液を1.11ml添加
して用いたこと以外は、実施例1と同様にして繊維状の
吸水性材料を得、この材料を用いて人工尿液吸水量及び
ゲル強度を測定し、その結果を表1に示した。なお、用
いた膨潤条件における塩型への転換割合は10%で、架
橋されたCMCの膨潤度は2g/gであった。
【0054】比較例7 酸型のカルボキシル基を有する架橋されたCMCをアル
カリで部分的に中和し膨潤させてゲルを生成させる際
に、1規定水酸化ナトリウム水溶液を8.86ml添加
して用いたこと以外は、実施例1と同様にして処理し
た。しかしながら、膨潤度が高過ぎて、極めて柔らかい
ゲルとなったため、濾過によってゲルを分離することが
できず、高吸水性材料を得ることはできなかった。な
お、用いた膨潤条件における塩型への転換割合は80%
で、架橋されたCMCの膨潤度は60g/gであった。
【0055】比較例8 酸型のカルボキシル基を有する架橋されたCMCをアル
カリで部分的に中和して膨潤させゲルを生成させた後、
ゲル中の残存する酸型のカルボキシル基を塩型に戻さな
かったこと以外は、実施例1と同様にして繊維状の吸水
性材料を得、この材料を用いて人工尿液吸水量及びゲル
強度を測定し、その結果を表1に示した。
【0056】比較例9 実施例1と同じ操作を行い、酸型のカルボキシル基を有
する架橋されたCMCをアルカリで部分的に中和し膨潤
させてゲルを生成させ、ゲル中に残存する酸型のカルボ
キシル基を塩型に変えた後、ゲルを濾過した。その後、
メタノールでゲル中の水分を置換して除去することなく
乾燥して固い樹脂状の吸水性材料を得、この材料を用い
て人工尿液吸水量及びゲル強度を測定し、その結果を表
1に示した。
【0057】比較例10 実施例1で得られた繊維状の架橋されたCMCナトリウ
ム塩3gを用い、カルボキシル基を酸型に変えることな
く、48.8%のイソプロパノール水溶液63.3gで
膨潤によるゲルを生成させ、実施例1と同様にして水分
を除去し、繊維状の吸水性材料を得、この材料を用いて
人工尿液吸水量及びゲル強度を測定し、その結果を表1
に示した。この膨潤条件での架橋されたCMCの膨潤度
は5g/gであった。
【0058】
【表1】
【0059】表1から分かるように、本発明によるセル
ロース誘導体からなる高吸水性材料は、人工尿液の吸水
量が高く、ゲル強度に優れている(実施例1〜7)。こ
れに対し、酸型に変える前の塩型のカルボキシル基を有
する架橋されたセルロース誘導体は、吸水量はやや低い
か、同等であるが、ゲル強度が極端に悪く(比較例1〜
5)、実用に適さない。本発明と同じ手法であっても膨
潤度が低いと(比較例6)、吸水量は同程度であるが、
ゲル強度が低く、更に、セルロース誘導体のカルボキシ
ル基を酸型にせず塩型のままアルコールー水系の溶媒で
膨潤させゲルを生成させると(比較例10)、吸水量は
顕著に高いが、ゲル強度は低く、共に実用には適さな
い。本発明と同じ手法に準じて膨潤度を高くし過ぎると
(比較例7)、生成されたゲルは濾過分別できないほど
柔らかくなり、処理不可能となる。一方、中和による部
分的な膨潤によりゲルを生成させても、残存する酸型の
カルボキシル基を塩型に戻さなかったり(比較例8)、
或いは濾過により生成されたゲルを分別した後に、ゲル
中に残留する水分をメタノールのような水と相溶性のあ
る有機溶媒で置換せずにそのまま乾燥すると(比較例
9)、吸水量もゲル強度も悪く、実用できないものであ
った。
【0060】
【発明の効果】本発明は、比較的少量の有機溶媒で合成
することができ、純水はもちろん各種の塩を含む水溶液
に対しても高い吸水性を示し、吸水した後のゲル強度が
優れているので取扱いが容易であり、広い分野での用
途、とりわけ衛生材料に好適に使用できるセルロース誘
導体からなる吸水性材料の製造方法を提供するという効
果を奏する。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 架橋結合により水不溶化され、且つカル
    ボキシル基が全て酸型のセルロース誘導体を、水中に分
    散させた後、アルカリを添加してカルボキシル基を中和
    し膨潤度が3〜30g/gのセルロース誘導体ゲルを生
    成させ、次いで該ゲルを水から分離して水と相溶性を有
    する有機溶媒中に入れ、アルカリを加えて該ゲル中に残
    存する酸型のカルボキシル基を塩型に戻し、更に該ゲル
    を前記溶媒から分離した後、前記有機溶媒を用いて該ゲ
    ル中の水を置換して除去し、乾燥することを特徴とす
    る、塩水吸水能力とゲル強度に優れた吸水性セルロース
    材料の製造方法。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH08243388A (ja) * 1995-03-13 1996-09-24 New Oji Paper Co Ltd 吸水性セルロース材料の製造方法
WO1998029454A1 (de) * 1996-12-30 1998-07-09 Chp Carbohydrate Pirna Gmbh & Co. Kg Biologisch abbaubares absorptionsmittel
JP2010018670A (ja) * 2008-07-09 2010-01-28 Asahi Kasei Fibers Corp 高吸水性樹脂およびその製造方法
JP5937066B2 (ja) * 2011-04-27 2016-06-22 独立行政法人国立高等専門学校機構 吸水性および吸液性高分子
JP2018030966A (ja) * 2016-08-26 2018-03-01 王子ホールディングス株式会社 繊維状セルロース含有物

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