JPH084165B2 - 気体レ−ザ装置 - Google Patents

気体レ−ザ装置

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JPH084165B2 JP1807187A JP1807187A JPH084165B2 JP H084165 B2 JPH084165 B2 JP H084165B2 JP 1807187 A JP1807187 A JP 1807187A JP 1807187 A JP1807187 A JP 1807187A JP H084165 B2 JPH084165 B2 JP H084165B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明はマイクロ波放電を利用してレーザ励起を行
う気体レーザ装置に関するものである。
〔従来の技術〕
第9図は例えばJournal of Applied Physics Vol.49,
No.7,July 1978,P.3753に記載された従来の気体レーザ
装置を示す断面図,第10図は第9図におけるB−B断面
図である。図において,(3)はマイクロ波を伝送する
導波管,(31)はこの導波管の一部に設けられた導波管
テーパ,(32)はこの導波管テーパ部の空間に設置され
たパイレツクスガラス製のレーザ放電管,(33)はこの
レーザ放電管の端部に設けられたレーザガス導入口,
(34)は同じくレーザガス排出口,(35)は上記レーザ
放電管(32)を包むように配設された冷却ガス送気管,
(36)はこの冷却ガス送気管の端部に設けられた冷却ガ
ス導入口,(37)は同じく冷却ガス排出口,(38)は上
記レーザ放電管(32)の両端に設けられたブリユースタ
ー窓,(39)はDC放電用の陰極,(40)は同じく陽極で
ある。
上記のような従来の気体レーザ装置において,レーザ
放電管(32)中にはレーザガス導入口(33)より例えば
CO2レーザガスのようなレーザ気体が導入され,一方,
導波管(3)中にはTE10モードのマイクロ波が励起され
ている。この導波管(3)は内部に導波管テーパ(31)
を有し,レーザ放電管(32)の設置された位置で導波管
(3)の内径が最小となつているためこの位置でマイク
ロ波の電界が最大となる。この強いマイクロ波電界によ
りレーザ放電管(32)中のレーザ気体が放電破壊し,プ
ラズマを発生し,レーザ媒質が励起される。この時,冷
却ガス送気管(35)中に例えば低温のN2ガスなどを高速
で流し,レーザ放電管(32)を外部から冷却するととも
に,レーザ気体の圧力などの放電条件を適切に選ぶこと
によつてレーザ発振条件が得られ,ブリユースター窓
(38)の外部に図示のないレーザ発振用のミラーを設け
ることによりレーザ発振が行なわれる。
〔発明が解決しようとする問題点〕
上記のような従来の気体レーザ装置では,閉じたレー
ザ放電管(32)を使用しているために,導電性を持つプ
ラズマが発生するとレーザ放電管(32)中のプラズマを
内導体とする同軸モードのマイクロ波モードが支配的と
なり,プラズマ中のマイクロ波電界はレーザ放電管(3
2)の管壁に平行な成分を主成分とする電界となり,プ
ラズマ中へ侵入するマイクロ波は実質的にレーザ放電管
(32)の管壁つまりプラズマ境界に対して垂直に入射す
るモードとなる。このようにプラズマ境界に対して垂直
に入射するマイクロ波によつて発生する放電においては
マイクロ波電界は放電管壁から内部に向けて減少する
が,放電プラズマが定電圧的な特性を持つために僅かな
電界の差異によつて電流密度が大きく変化し,結果とし
て放電管壁付近に集中した著しく不均一なプラズマが発
生することになる。この様子を第11図の断面図に示す。
図において(31)は導波管テーパ,(32)はレーザ放電
管,(69)はマイクロ波電界の電気力線,(70)はプラ
ズマである。従来のマイクロ波放電を利用した気体レー
ザ装置においては第11図に示されるような不均一なプラ
ズマが発生するために放電全体をレーザ励起に適当な状
態とすることが困難となり,またレーザ共振器モードと
プラズマがオーバラツプせずレーザ出力や効率が低いと
いう問題点があつた。
この発明は上記のような問題点を解決するためになさ
れたもので,空間的に一様なマイクロ波放電プラズマを
発生し,高効率,大出力のレーザ動作を可能とする気体
レーザ装置を得ることを目的とする。
〔問題点を解決するための手段〕
この発明に係る気体レーザ装置は,例えば導波管など
のマイクロ波回路の一部を構成する導電体壁と,この導
電体壁に対向して設けられた誘電体との間に形成される
空間にマイクロ波放電によるプラズマを発生するレーザ
気体を封入するとともに,上記マイクロ波回路は上記誘
電体とプラズマの境界に垂直な電界成分を有するマイク
ロ波モードを形成するようにしたものである。
〔作用〕
この発明に係る気体レーザ装置においては,マイクロ
波入射窓である誘電体に対向してプラズマよりも導電性
の高い導電体壁があるために入射マイクロ波の終端電流
はこの導電体壁を流れ,プラズマ中には上記誘電体と導
電体壁の間を貫通する電流が流れることになり,空間的
に一様なプラズマが発生する。
〔実施例〕
第1図はこの発明の一実施例による気体レーザ装置を
示す概観図であり,(1)はマイクロ波発振器であるマ
グネトロン,(2)は導波管,(3)は導波管(2)の
巾を拡げるホーン導波管,(4)はマイクロ波結合窓,
(5)はレーザ発振用のミラー,(6)はレーザヘツド
部であつて,第2図がレーザヘツド部(6)の詳細を示
す第1図A−Aでの断面図である。第2図に示されるよ
うにレーザヘツド部(6)はマイクロ波回路の一種であ
るリツジ導波管型のマイクロ波空胴の構造を持つ。第2
図において,(61)はマイクロ波結合窓(4)に続く空
胴壁,(62)および(63)はこの空胴壁の断面の中央部
に形成されたリツジ,(64)はこの一方のリツジ(62)
に形成された溝であり,(65)はマイクロ波回路の一部
を構成する導電体壁であつて,この実施例では溝(64)
の壁面が使用される。(66)はこの導電体壁(65)に対
向して設けられた例えばアルミナなどの誘電体であり,
(67)はこの誘電体(66)が上記溝(64)を蓋うことに
より上記導電体壁(65)と誘電体(66)との間に形成さ
れる放電空間であつて,この放電空間(67)に例えばCO
2レーザガスなどのレーザ気体が封入される。また(6
8)はリツジ(62)および(63)に形成された冷却水路
である。
上記のように構成されたこの発明による気体レーザ装
置において,マグネトロン(1)で発生されたマイクロ
波は導波管(2)を通つてホーン導波管(3)で拡げら
れ,マイクロ波結合窓(4)でインピダンスマツチング
をとることにより効率よくレーザヘツド部(6)に結合
される。レーザヘツド部(6)は断面図第2図に示され
るようにリツジ空胴状になつており,マイクロ波はリツ
ジ(62),(63)の間に集中する。この集中したマイク
ロ波の強い電磁界により放電空間(67)に封入されたレ
ーザ気体が放電破壊し,プラズマを発生し,レーザ媒質
が励起される。ここで,冷却水路(68)に冷却水を流
し,放電プラズマを冷却するとともに,レーザ気体の圧
力などの放電条件を適切に選ぶことによつてレーザ波発
振条件が得られ,第1図中のミラー(5)および図示の
ないもう一枚のミラーによりレーザ共振器を形成するこ
とでレーザ発振光を得ることができる。この時,本発明
による気体レーザ装置においてはマイクロ波回路の一部
を構成する導電体壁(65)と,この導電体壁(65)に対
向して設けられ,マイクロ波の入射窓となる誘電体(6
6)との間に形成される放電空間(67)においてマイク
ロ波放電を行なわせるため,マイクロ波の入射はプラズ
マの一面からのみ行なわれることになり,プラズマを内
導体とする同軸モードのマイクロ波モードが支配的とな
る現象は起こらず,所期のマイクロ波モードによる放電
を行なわせることができる。また第2図に示されるリツ
ジ空胴のようにマイクロ波回路が上記誘電体(66)のプ
ラズマの境界に垂直な電界成分を有するマイクロ波モー
ドを形成する場合,誘電体(66)と導電体壁(65)は対
向して設置されているので導電体壁(65)にも垂直な電
界成分を有することになり,プラズマを貫く電界ができ
る。この時,導電性を持つプラズマが発生してもマイク
ロ波入射窓である誘電体(66)に対向してプラズマより
も数桁導電性の高い導電体壁(65)があるために入射マ
イクロ波の終端電流はこの導電体壁(65)を流れ,導電
体壁(65)近傍の電界は強制的に導電体壁(65)の表面
に垂直にされ,上記のプラズマを貫く電界が維持され
る。このため,マイクロ波がプラズマ中に浸透し,プラ
ズマを貫く電流が流れ,電流の連続性から空間的に一様
な放電プラズマが得られる。この様子を第3図の拡大断
面図に示す。図において,(69)はマイクロ波電界の電
気力線,(70)は放電プラズマである。本発明による気
体レーザ装置によれば,第3図に示されるような均一な
放電が得られるので,放電全体をレーザ励起に最適な状
態とすることが容易となり,またレーザ共振器モードと
プラズマのオーバラツプが良好となり,従来のマイクロ
波放電を利用した気体レーザ装置に比べ桁違いに高効
率,大出力のレーザ発振を得ることができる。第4図は
第1図および第2図に示される構成で放電長300mmの装
置をCO2レーザに適用した場合の実験結果のグラフであ
り,横軸は周波数2.45GHzのマイクロ波入力,縦軸はCO2
レーザ出力および効率である。第4図に示されるように
最大出力24W,最大効率10.5%が得られ,第9,10図に示さ
れる従来例において報告されたCO2レーザ出力15mWに対
して3桁以上大きな出力が得られ,また従来例ではパル
ス発振しか得られないのに対し,本発明による装置では
CW発振ができることが確認された。
本発明の構成によれば,マイクロ波を閉じ込める金属
壁と放電プラズマが密接しているので,金属壁の外側か
ら自由に効果的な冷却を行うことができ,例えばCO2
ーザなどのレーザ気体の冷却が重要なレーザに適用した
時有利であり,また,磁場の効果を用いていないので,
例えばエキシマレーザなどの高気圧レーザにも適用で
き,磁場発生用の装置が不用であり装置が小型・単純に
なるという利点もある。
以上一実施例について説明したが,マイクロ波回路の
種類および放電空間(67)の構成方法によつて様々な装
置構成をとることができる。第5図はマイクロ波回路と
してマイクロ波空胴または導波管を用いた場合における
放電空間の構成方法の例を示す断面図であり,図におい
て,(65)はマイクロ波回路の一部を構成する導電体
壁,(66)は誘電体,(67)は放電空間である。第5図
(a)はマイクロ波空胴を誘電体板(66)で仕切ること
により放電空間(67)を形成したものであつて,製造が
容易となる利点がある。第5図(b)は放電空間(67)
以外の空間を誘電体(66)で埋めたものであつて,放電
空間(67)以外での不要な放電を防ぐ働きがある。第5
図(c)は空胴壁に形成した溝を放電空間(67)とした
ものであつて,任意の大きさの放電空間(67)を形成で
きる利点がある。第5図(d)は第5図(c)のものに
リツジ(63)を加えたものであつて,第5図(c)のも
のに比べてより高圧のレーザ気体を放電させることがで
きる,マツチングが容易になるなどの利点がある。第5
図(e)は凹みを有する誘電体(66)を利用したもので
あつて,標準的な形状のマイクロ波空胴を使用して任意
の大きさの放電空間(67)を形成できる利点がある。第
5図(f)は第5図(e)のものにリツジ(63)を加え
たものであつて,第5図(e)のものに比べ高圧のレー
ザ気体を放電させることができる。マツチングが容易に
なるなどの利点がある。第5図(g),(h)はこれら
を組合わせて利用したものを示す。第5図に示したよう
に,マイクロ波回路の一部を形成する導電体壁(65)と
この導電体壁に対向して設けられた誘電体(66)を適当
に選ぶことによつて,かなり自由に放電空間(67)を設
計することができ,上記第3図に示したものと類似の均
一な放電を得ることができる。
第6図はマイクロ波回路として同軸線路またはストリ
ツプ線路を用いた場合の実施例を示す断面図である。第
6図(a)は同軸線路の外導体をマイクロ波回路の一部
を構成する導電体壁(65)として利用した実施例を示
し,第6図(b)は同軸線路の内導体を導電体壁(65)
とした実施例であり,第6図(c)はストリツプ線路を
使用したものを示す。第6図に示した同軸線路およびス
トリツプ線路はカツトオフ周波数を持たないため,例え
ば2.45GHzのマイクロ波を用いた場合,マイクロ波空胴
を使用した装置に比べて装置全体として小型な装置構成
をとることができる利点がある。なお第6図(a),
(b),(c)の各々の場合について第5図に示した放
電空間の構成方法に準じて様々な装置構成をとることが
できることはいうまでもない。
第7図はマイクロ波回路として表面波線路を用いた場
合の実施例を示す断面図である。第7図(a)は導体平
板を導電体壁(65)とし,誘電体平板を誘電体(66)と
して放電空間(67)を形成すると同時に表面波線路を構
成するようにした実施例を示し,第7図(b)は導体円
柱を導電体壁(65)とし,この導体円柱を囲む誘電体管
を誘電体(66)として放電空間(67)を形成すると同時
に表面波線路を構成するようにした実施例を示す。第7
図に示されるように,表面波線路を用いると最低限の構
成要素でマイクロ波回路と放電空間を同時に構成でき,
装置が簡単になるという利点がある。第7図(a),
(b)の実施例においても第5図に示した放電空間の構
成方法に準じて様々な装置構成をとることができる。
これまでの実施例ではマイクロ波回路の一部を構成す
る導電体壁(65)と,この導電体壁に対向して設けられ
た誘電体との間に形成される放電空間(67)のほぼ全体
にプラズマを発生させる例を示したが,放電空間(67)
の一部のみにプラズマを発生させることもできる。第8
図はマイクロ波回路の一部に凸部(71)を設け,この凸
部(71)によつて放電空間(67)の一部に発生する強電
磁界部においてプラズマ(70)を発生させる実施例を示
す断面図であつて,第8図(a)は放電空間(67)の外
部に凸部(71)を設けた例を示し,第8図(b)は放電
空間(67)の内部に凸部(71)を設けた例を示す。第8
図の構成により放電空間(67)の一部のみに放電プラズ
マを集中させることができ,3軸直交型のレーザ装置を得
ることが容易になる。高圧のレーザ気体を放電させるこ
とができる,高放電々力密度のプラズマ発生が容易にな
るなどの利点が生ずる。
〔発明の効果〕
以上のようにこの発明によれば,マイクロ波回路の一
部を構成する導電体壁と,この導電体壁に対向して設け
られた誘電体との間に形成される空間にマイクロ波放電
によるプラズマを発生するレーザ気体を封入するととも
に,上記マイクロ波回路を上記誘電体とプラズマとの境
界に垂直な電界成分を有するマイクロ波モードを形成す
るようにしたので,空間的に一様なマイクロ波放電プラ
ズマを発生できるようになり,放電全体をレーザ励起に
適当な状態とすることができ,レーザ共振器モードとプ
ラズマのオーバラツプが良好になり,高効率,大出力の
気体レーザ装置が得られる効果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の一実施例による気体レーザ装置を示
す概観図,第2図は同じく第1図A−Aでの断面図,第
3図は同じ実施例における放電の様子を説明する断面
図,第4図は同じ実施例におけるレーザ発振特性を示す
グラフ,第5図は本発明の他の実施例を示す断面図,第
6図は本発明のまた別の実施例を示す断面図,第7図は
本発明のさらに別の実施例を示す断面図,第8図は本発
明のさらに別の実施例を示す断面図,第9図は従来の気
体レーザ装置を示す断面図,第10図は同じく第9図B−
Bでの断面図,第11図は従来の気体レーザ装置における
放電の様子を説明する断面図である。 図において,(65)はマイクロ波回路の一部を構成する
導電体壁,(66)は誘電体,(67)は放電空間,(70)
は放電プラズマ,(71)はマイクロ波回路の一部に設け
られた凸部である。 なお,各図中同一符号は同一または相当部分を示す。
フロントページの続き (72)発明者 植田 至宏 兵庫県尼崎市塚口本町8丁目1番1号 三 菱電機株式会社応用機器研究所内 (72)発明者 柳 正 兵庫県尼崎市塚口本町8丁目1番1号 三 菱電機株式会社応用機器研究所内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】マイクロ波回路中のマイクロ波放電により
    プラズマを発生しレーザ励起を行う気体レーザ装置にお
    いて,上記マイクロ波回路の一部を構成する導電体壁
    と,この導電体壁に対向して設けられた誘電体との間に
    形成される空間に上記プラズマを発生するレーザー気体
    を封入するとともに,上記マイクロ波回路は,上記誘電
    体とプラズマとの境界に垂直な電界成分を有するマイク
    ロ波モードを形成するものであることを特徴とする気体
    レーザ装置。
  2. 【請求項2】マイクロ波回路がマイクロ波空胴または導
    波管であることを特徴とする特許請求の範囲第1項記載
    の気体レーザ装置。
  3. 【請求項3】マイクロ波回路が同軸線路またはストリツ
    プ線路であることを特徴とする特許請求の範囲第1項記
    載の気体レーザ装置。
  4. 【請求項4】マイクロ波回路が表面波線路であることを
    特徴とする特許請求の範囲第1項記載の気体レーザ装
    置。
  5. 【請求項5】マイクロ波回路の一部に凸部を設け,この
    凸部により発生する強電磁界部に上記プラズマを発生す
    るレーザ気体を封入したことを特徴とする特許請求の範
    囲第1項記載の気体レーザ装置。
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