JPH0843261A - 動弁系の検査方法およびその装置 - Google Patents

動弁系の検査方法およびその装置

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JPH0843261A
JPH0843261A JP17436294A JP17436294A JPH0843261A JP H0843261 A JPH0843261 A JP H0843261A JP 17436294 A JP17436294 A JP 17436294A JP 17436294 A JP17436294 A JP 17436294A JP H0843261 A JPH0843261 A JP H0843261A
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JP
Japan
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valve
lift
lift amount
rotation angle
constant velocity
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Application number
JP17436294A
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English (en)
Inventor
Hiroo Arataki
博夫 荒滝
Hiroshi Miyanaka
弘志 宮中
Masami Asakuno
正美 朝久野
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Mazda Motor Corp
Original Assignee
Mazda Motor Corp
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Publication date
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Publication of JPH0843261A publication Critical patent/JPH0843261A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 バルブ挙動における等速リフト領域のリフト
高さを求めることにより、バルブ挙動の良否判定および
バルブ挙動の調整を容易に行い得るようにする。 【構成】 エンジンの動弁系におけるバルブ2のリフト
量およびカムシャフト1の回転角をカムシャフト1を強
制的に回転駆動させつつリフト量検出手段(例えば、磁
気スケール7)および回転角検出手段(例えば、エンコ
ーダ6)により検出する検出工程と、該検出工程におい
て検出された検出値に基づいてバルブ2の等速リフト領
域を判定する判定工程とを順次実施する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本願発明は、エンジンにおける動
弁系の検査方法およびその装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】エンジンの動弁系は、所定のプルフィー
ルを有するカムを備えたカムシャフトと該カムシャフト
の回転に伴って前記カムにより開閉動作されるバルブ
(例えば、吸気バルブ、排気バルブ)とによって構成さ
れており、その開閉動作の良否はエンジン性能に大きく
影響するとともに、閉弁時の衝撃音発生の原因ともなる
ところから、エンジンの各種検査のうちでも重要なもの
されている。
【0003】このような要求から、従来からバルブの挙
動の良否を判定する検査方法が種々提案されている。例
えば、特開平5−202705号公報に開示されている
ように、吸気通路あるいは排気通路内にそのエア圧を検
出するエア圧検出手段を設け、前記吸気通路あるいは排
気通路に所定圧のエア圧を供給しつつエンジンのクラン
クシャフトを強制的に回転させ、吸気バルブあるいは排
気バルブが閉弁状態にあるべきクランク角において前記
エア圧の変化が検出されるか否かによりバルブシートあ
るいはタペットクリアランスの良否を判定するようにし
たものがある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術の場合、
バルブ挙動を吸気通路あるいは排気通路におけるエア圧
の変化により間接的に知ろうとしているのであり、実際
のバルブ挙動を正確に反映させることが難しい場合があ
るとともに、吸気通路あるいは排気通路のエア圧を検出
するためには、エンジンの組立完了後でなければ検査で
きず、不良と判定された場合の手直しが難しいという不
具合もある。
【0005】ところで、実際のバルブ挙動は、図10に
示すように、着座状態から等速でリフト量が増大した
後、非等速でリフト量が増大して最大リフト量に至り、
その後非等速でリフト量が減少した後、再度等速で減少
して閉弁状態となる。つまり、バルブの開弁直後および
閉弁直前の等速リフト領域X1,X2と、該等速リフト領
域X1,X2に挟まれた非等速リフト領域Yとが存在する
のである。
【0006】そこで、前記等速リフト領域X1,X2の高
さ(即ち、リフト高さ)を正確に知ることができれば、
バルブ挙動の良否判定は勿論、バルブ挙動の調整が容易
に行えるであろう。このことに着目して本願発明はなさ
れたものである。
【0007】本願発明は、上記の点に鑑みてなされたも
ので、バルブ挙動における等速リフト領域のリフト高さ
を求めることにより、バルブ挙動の良否判定およびバル
ブ挙動の調整を容易に行い得るようにすることを目的と
するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本願発明にかかる動弁系
の検査方法は、エンジンの動弁系におけるバルブのリフ
ト量とカムシャフトの回転角とをカムシャフトを強制的
に回転駆動させつつ検出する検出工程と、該検出工程に
おいて検出された検出値に基づいてバルブの等速リフト
領域を判定する判定工程とを順次実施することを特徴と
している。
【0009】また、本願発明にかかる動弁系の検査装置
は、エンジンの動弁系におけるカムシャフトを強制的に
回転駆動させる駆動手段と、バルブのリフト量を検出す
るリフト量検出手段と、カムシャフトの回転角を検出す
る回転角検出手段と、前記リフト量検出手段および回転
角検出手段により検出された検出値に基づいてバルブの
等速リフト領域を判定する等速リフト領域判定手段とを
備えていることを特徴としている。
【0010】本願発明にかかる動弁系の検査方法あるい
は検査装置においては、次のような好ましい実施の態様
がある。
【0011】前記動弁系の検査方法あるいは検査装置に
おいて、前記判定工程において(あるいは、前記バルブ
特性判定手段により)判定されたバルブ等速リフト領域
に基づき目標とするバルブ特性を設定する設定工程を実
施する(あるいは、バルブ特性設定手段を付設する)の
がバルブ特性を適正且つ容易に設定し得る点で好まし
い。
【0012】前記動弁系の検査方法あるいは検査装置に
おいて、前記検出工程におけるバルブリフト量およびカ
ムシャフト回転角の検出を、シリンダヘッドに対して動
弁系を仮組付けした状態で実施する(あるいは、前記駆
動手段、前記リフト量検出手段および前記回転角検出手
段を、動弁系が組み付けられた状態のシリンダヘッドを
位置決めする位置決め手段を有する検査台に設ける)の
が不良発生時における手直し等を容易に行える点で好ま
しい。
【0013】前記動弁系の検査装置において、前記等速
リフト領域判定手段を、初期化されたリフト量検出手段
および回転角検出手段により検出された検出値を回転角
ーリフト量特性線図として表現する特性線図形成手段
と、該特性線図形成手段により得られた回転角ーリフト
量特性線図からリフト開始点と等速リフト領域から非等
速リフト領域へ移行する変曲点とのリフト高さを演算す
る演算手段とによって構成するのが等速リフト領域にお
けるリフト高さ(即ち、リフト開始点から変曲点までの
リフト高さ)を実測により正確に求めることができる点
で好ましい。
【0014】前記動弁系の検査装置において、前記演算
手段による変曲点の演算を、前記リフト量検出手段およ
び回転角検出手段により検出された検出値により定まる
前記回転角ーリフト量特性線図上の点の前後における積
分値の差分から得られる勾配の変化に基づいて求めるも
のとするのが変曲点を実測値により正確に求めることが
できる点で好ましい。
【0015】前記動弁系の検査装置において、前記演算
手段によるリフト高さの演算を、前記リフト量検出手段
により得られた最大リフト量とカムプロフィールにより
定まる定数とに基づいて推定するものとするのが実測値
である最大リフト量を用いて等速リフト領域におけるリ
フト高さ(即ち、リフト開始点から変曲点までのリフト
高さ)を正確に求めることができる点で好ましい。
【0016】前記動弁系の検査装置において、前記演算
手段によるリフト高さの演算を、前記リフト量検出手段
および回転角検出手段により検出された検出値により変
曲点の演算が可能な場合にはリフト開始点と変曲点との
リフト高さにより求めるものとし、リフト量検出手段お
よび回転角検出手段により検出された検出値により変曲
点の演算が不可能な場合には前記リフト量検出手段によ
り得られた最大リフト量とカムプロフィールにより定ま
る定数とに基づいて推定するものとするのが等速リフト
領域を実測できる場合と実測できない場合のいずれにお
いても実測値に基づいて等速リフト領域におけるリフト
高さ(即ち、リフト開始点から変曲点までのリフト高
さ)を正確に求めることができる点で好ましい。
【0017】前記動弁系の検査装置において、前記バル
ブとしてタペットタイプのバルブを採用するとともに、
前記バルブ特性設定手段を、前記リフト開始点と変曲点
とのリフト高さに基づき前記バルブにおけるカム当接面
に介在させる最適シムを選定するものとするのがバルブ
特性設定を容易ならしめる点で好ましい。
【0018】
【作用】本願発明にかかる動弁系の検査方法あるいは検
査装置では、上記手段によって次のような作用が得られ
る。
【0019】即ち、エンジンの動弁系におけるバルブの
リフト量とカムシャフトの回転角とがカムシャフトを強
制的に回転駆動させつつ実測により検出され、両者の検
出値に基づいてバルブの等速リフト領域が判定される。
【0020】また、本願発明にかかる動弁系の検査方法
あるいは検査装置における好ましい実施の態様では、上
記手段によって次のような作用が得られる。
【0021】前記動弁系の検査方法あるいは検査装置に
おいて、前記判定工程において(あるいは、前記バルブ
特性判定手段により)判定されたバルブ等速リフト領域
に基づき目標とするバルブ特性を設定する設定工程を実
施した(あるいは、バルブ特性設定手段を付設した)場
合、判定工程(あるいは、バルブ特性判定手段)におい
て判定されたバルブ等速リフト領域に基づき目標とする
バルブ特性が適正且つ容易に設定される。
【0022】前記動弁系の検査方法あるいは検査装置に
おいて、前記検出工程におけるバルブリフト量およびカ
ムシャフト回転角の検出を、シリンダヘッドに対して動
弁系を仮組付けした状態で実施した場合(あるいは、前
記駆動手段、前記リフト量検出手段および前記回転角検
出手段を、動弁系が組み付けられた状態のシリンダヘッ
ドを位置決めする位置決め手段を有する検査台に設ける
ようにした場合)、エンジンの組立完了前のサブアッセ
ンブリ状態のシリンダヘッドを対象として動弁系の検査
が行えることとなり、不良発生時における手直し等が極
めて容易に行えることとなる。
【0023】前記動弁系の検査装置において、前記等速
リフト領域判定手段を、初期化されたリフト量検出手段
および回転角検出手段により検出された検出値を回転角
ーリフト量特性線図として表現する特性線図形成手段
と、該特性線図形成手段により得られた回転角ーリフト
量特性線図からリフト開始点と等速リフト領域から非等
速リフト領域へ移行する変曲点とのリフト高さを演算す
る演算手段とによって構成した場合、実測により得られ
た特性線図上において等速リフト領域におけるリフト高
さ(即ち、リフト開始点から変曲点までのリフト高さ)
が正確に求められる。
【0024】前記動弁系の検査装置において、前記演算
手段による変曲点の演算を、前記リフト量検出手段およ
び回転角検出手段により検出された検出値により定まる
前記回転角ーリフト量特性線図上の点の前後における積
分値の差分から得られる勾配の変化に基づいて求めるも
のとした場合、カムシャフトの各回転角に対応するリフ
ト量検出値に極めて小さな誤差が生じる場合であっても
これらの検出誤差が平均化されることとなり、変曲点演
算のための勾配変化方向が実測値により正確に求められ
る。
【0025】前記動弁系の検査装置において、前記演算
手段によるリフト高さの演算を、前記リフト量検出手段
により得られた最大リフト量とカムプロフィールにより
定まる定数とに基づいて推定するものとした場合、実測
値である最大リフト量を用いて等速リフト領域における
リフト高さ(即ち、リフト開始点から変曲点までのリフ
ト高さ)が正確に求められる。
【0026】前記動弁系の検査装置において、前記演算
手段によるリフト高さの演算を、前記リフト量検出手段
および回転角検出手段により検出された検出値により変
曲点の演算が可能な場合にはリフト開始点と変曲点との
リフト高さにより求めるものとし、リフト量検出手段お
よび回転角検出手段により検出された検出値により変曲
点の演算が不可能な場合には前記リフト量検出手段によ
り得られた最大リフト量とカムプロフィールにより定ま
る定数とに基づいて推定するものとした場合、等速リフ
ト領域を実測できる場合と実測できない場合のいずれに
おいても実測値に基づいて等速リフト領域におけるリフ
ト高さ(即ち、リフト開始点から変曲点までのリフト高
さ)が正確に求められる。
【0027】前記動弁系の検査装置において、前記バル
ブとしてタペットタイプのバルブを採用するとともに、
前記バルブ特性設定手段を、前記リフト開始点と変曲点
とのリフト高さに基づき前記バルブにおけるカム当接面
に介在させる最適シムを選定するものとした場合、リフ
ト開始点と変曲点とのリフト高さに基づいて最適シムを
選定するだけでバルブ特性設定が適正且つ容易に行える
こととなる。
【0028】
【発明の効果】本願発明にかかる動弁系の検査方法ある
いは検査装置によれば、エンジンの動弁系におけるバル
ブのリフト量とカムシャフトの回転角とをカムシャフト
を強制的に回転駆動させつつ実測により検出し、両者の
検出値に基づいてバルブの等速リフト領域を判定するよ
うにしているので、バルブ挙動の良否を実測値に基づい
て判定でき、誤判定のない正確な検査が容易に実施でき
るという優れた効果がある。
【0029】また、本願発明にかかる動弁系の検査方法
あるいは検査装置において、判定工程において(あるい
は、バルブ特性判定手段により)判定されたバルブ等速
リフト領域に基づき目標とするバルブ特性を設定する設
定工程を実施した(あるいは、バルブ特性設定手段を付
設した)場合、判定工程(あるいは、バルブ特性判定手
段)において判定されたバルブ等速リフト領域に基づき
目標とするバルブ特性が適正且つ容易に設定されること
となり、精度の良いバルブ挙動の調整が容易に行えると
いう優れた効果が得られる。
【0030】
【実施例】以下、添付の図面を参照して本願発明の好適
な実施例を説明する。
【0031】図1には、本願発明の実施例にかかる動弁
系の検査装置のハード構成が示されている。該動弁系の
検査装置は、エンジンの動弁系を構成するカムシャフト
(例えば、吸気バルブ用カムシャフト)1およびバルブ
(例えば、吸気バルブ)2,2・・を仮組付けしたシリ
ンダヘッド3を検査対象とするものであり、前記カムシ
ャフト1を強制的に回転駆動させる駆動手段として作用
するパルスモータ5と、前記カムシャフト1の回転角を
検出する回転角検出手段として作用するエンコーダ6
と、前記バルブ2,2・・のリフト量を検出するリフト
量検出手段として作用する磁気スケール7,7・・とを
備えて構成されている。なお、本実施例のエンジンは、
吸気バルブおよび排気バルブを2個ずつ有する4弁タイ
プの4気筒エンジンとされている。従って、吸気バルブ
2は8個、カムシャフト1におけるカム4は8個、磁気
スケール7も8個とされている。
【0032】前記パルスモータ5は、パルスモータコン
トローラ8からの制御信号を受けたドライバー9により
駆動制御されることとなっている。
【0033】前記エンコーダ6により検出されたカムシ
ャフト1の回転角は、電気信号に変換されてカウンタ1
0に入力されることとなっている。
【0034】前記磁気スケール7,7・・により検出さ
れた吸気バルブ2,2・・のリフト量は、電気信号に変
換され、コントローラ11,11・・および12,12
・・を経て並列入出力可能なインタフェース13,14
に入力されることとなっている。なお、本実施例の場
合、インタフェース13には、第1および第2気筒にお
ける4個の吸気バルブ2,2・・のリフト量に対応する
電気信号が、インタフェース13には、第3および第4
気筒における4個の吸気バルブ2,2・・のリフト量に
対応する電気信号がそれぞれ入力されることとなってい
る。符号15は、各種スイッチからのリセット信号、レ
ディ信号等が入力されるインタフェースである。そし
て、前記パルスモータコントローラ8、カウンタ10お
よびインタフェース13〜15は、コントロールユニッ
ト16を構成することとなっている。
【0035】前記コントロールユニット16は、パソコ
ン17との間の信号授受により動作せしめられ、その結
果はプリンタ18によりプリントアウトされることとな
っている。
【0036】次に、上記動弁系の検査装置の具体的構成
を図2ないし図4を参照して詳述する。
【0037】この動弁系の検査装置は、動弁系(即ち、
吸気バルブ用カムシャフト1および吸気バルブ2)が組
み付けられた状態のシリンダヘッド3を位置決めする位
置決め手段として作用する位置決めピン20,20を有
する検査台19を備えている。なお、前記シリンダヘッ
ド3には、吸気バルブ用カムシャフト1および吸気バル
ブ2とともに排気バルブ用カムシャフト1′および排気
バルブ2′が仮組付けされている。
【0038】前記検査台19上においてシリンダヘッド
位置決め部の側方には、案内レール21,21上に架設
され、位置決めされた状態のシリンダヘッド3に対して
近接あるいは離隔する方向に移動自在とされた可動台2
2が設けられており、該可動台22上には、前記パルス
モータ5および前記エンコーダ6が設けられている。前
記パルスモータ5の回転軸5aは、前記カムシャフト1
に対して係脱自在とされる第1出力軸23bを有する動
力伝達機構23の入力軸23aに対してカップリング2
4を介して動力伝達可能に連結され、また、前記動力伝
達機構23の第2出力軸23cは、前記エンコーダ6の
入力軸6aに対してカップリング25を介して動力伝達
可能に連結されている。なお、前記第1出力軸23bの
端部には、ボス26が結合されており、該ボス26の端
面には、カムシャフト1の端面に回転中心から偏心して
突設された係止ピン27を嵌合する嵌合穴28が形成さ
れている。そして、前記係止ピン27と嵌合穴28との
嵌合により第1出力軸23bとカムシャフト1とが共回
り可能とされることとなっている。
【0039】前記カムシャフト1は、図4に示すよう
に、該カムシャフト1のカム4によりタペットタイプの
バルブ2を直接駆動する直接駆動式オーバーヘッドカム
とされており、例えば吸気バルブ2について説明する
と、吸気バルブ2の上端に設けられたバルブリフタ29
を直接カム4が押圧することとされている。符号30は
バルブガイド、31はバルブスプリング、32はバルブ
スプリングリテーナ、33はコッタ、34はバルブクリ
アランス調整用のシムである。なお、排気バルブ系の各
部品については符号に′を付している。
【0040】しかして、前記検査台19におけるシリン
ダヘッド位置決め部の下方には、前記磁気スケール7が
その接触子7aを前記吸気バルブ2の下端に当接せしめ
た状態で配設されている。
【0041】ついで、上記実施例にかかる動弁系の検査
装置を用いた動弁系の検査方法について詳述する。
【0042】まず、検査台19における位置決めピん2
0,20に対して動弁系(即ち、カムシャフト1および
バルブ2)を仮組付けした状態のシリンダヘッド3を位
置決めし、可動台22を移動させて動力伝達機構23の
第1出力軸23bとカムシャフト1とを連結する。その
状態のもとにパルスモータ5を駆動させてカムシャフト
1を強制的に回転駆動させて、磁気スケール7およびエ
ンコーダ6によりバルブ2のリフト量およびカムシャフ
ト1の回転角度を測定するのであるが、それに先立って
磁気スケール7の初期化およびカウンタの初期化を行う
必要がある。
【0043】(I)磁気スケール7の初期化 吸気バルブ2および排気バルブ2′は、下記表1に示す
ように、所定のオフセット量およびリセット位置を有し
ている。
【0044】
【表1】
【0045】そこで、図5のフローチャートに示すよう
に、カムシャフト1を原点リミットまで回転させ(ステ
ップS1)、ついでカムシャフト1を表1におけるオフ
セット量だけ反転させ(ステップS2)、その状態でカ
ウンタ10を初期化する(ステップS3)。しかる後、
ステップS4においてエンコーダ6および磁気スケール
7を表1のリセット位置にリセットする。
【0046】(II) カウンタの初期化 吸気バルブ2および排気バルブ2′は、下記表2に示す
ように、所定のオフセット量および計測位置を有してい
る。
【0047】
【表2】
【0048】そこで、図6のフローチャートに示すよう
に、カムシャフト1を原点リミットまで回転させ(ステ
ップS1)、ついでカムシャフト1を表2におけるオフ
セット量だけ反転させ(ステップS2)、その状態でカ
ウンタ10を初期化する(ステップS3)。しかる後、
ステップS4においてエンコーダ6および磁気スケール
7により表2の計測位置にて計測を開始する。
【0049】次に、上記検査装置による検査の手順を図
7に示すフローチャートを参照して詳述する。
【0050】ステップS1において各種パラメータの初
期設定を行った後、ステップS2においてスタートキー
がONされると、ステップS3において上述した要領で
磁気スケール7の初期化が行われ、ステップS4におい
て磁気スケール7およびエンコーダ6によるリフト量L
および回転角度θの計測が行われる。当該計測により図
10に示す回転角ーリフト量特性線図が得られる。該回
転角ーリフト量特性線図は、パソコン17の演算機能で
ある等速リフト領域判定手段を構成する特性線図形成手
段により形成され、これによれば、バルブ挙動は、着座
状態から等速でリフト量Lが増大した後、非等速でリフ
ト量Lが増大して最大リフト量Bに至り、その後非等速
でリフト量Lが減少した後、再度等速で減少して閉弁状
態となる。つまり、バルブ2の開弁直後および閉弁直前
の等速リフト領域X1,X2と、該等速リフト領域X1
2に挟まれた非等速リフト領域Yとが存在するのであ
る。なお、等速リフト領域X1と等速リフト領域X2は同
形状を呈する。
【0051】次に、前記回転角ーリフト量特性線図に基
づいて最大リフト量Bおよび変曲点高さD(即ち、等速
リフト領域X2から非等速領域Yへ移行する点Pの高
さ)がステップS5において演算される。該演算は、前
記特性線図形成手段とともに等速リフト領域判定手段を
構成する演算手段により行われる。しかる後、その結果
がステップS6においてプリンタ18に出力される。そ
の後、再度スタートキーがONされると(ステップ
7)、磁気スケール7の初期化は省略され、ステップ
4以降の処理がなされる。
【0052】ところで、上記のような処理によりバルブ
挙動における等速リフト領域の判定がなされるが、この
等速リフト領域判定における最大リフト量Bおよび変曲
点高さDの演算について図8に示すフローチャートを参
照してさらに詳述する。ここでは、閉弁時における等速
リフト領域X2について説明する。
【0053】まず、ステップS1において磁気スケール
7により検出されたリフト量Lのノイズ除去をメディア
ンフイルターにより行い、ステップS2において前記し
た回転角ーリフト量特性線図(図10参照)上の点Pi
(即ち、等速リフト領域X2における点)の前後5点P
j(j=i−4〜i−1)およびPj(j=i+1〜i
+4)における積分値の差分Liを次式の微分処理によ
り求める。
【0054】
【数1】
【0055】かくして求められた差分Liは、回転角ー
リフト量特性線図における勾配の変化を表しており、つ
いで、ステップS3において、次式により差分Liの平
滑化を行うことにより、図11に示す微分曲線が得られ
る。
【0056】
【数2】
【0057】次に、ステップS4において前記のように
して求められた差分の絶対値|Li|と変曲点シキイ値L
isとを比較し、|Li|≦Lisとなる点を変曲点P
として検出する。なお、この時の検出リフト量L<最大
リフト量ー6500とされる。このようにして変曲点P
を検出すると、カムシャフト1の各回転角θに対応する
リフト量検出値Lに極めて小さな誤差が生じる場合であ
ってもこれらの検出誤差が平均化されることとなる。
【0058】上記のようにして変曲点Pが検出される
と、ステップS5において最大リフト量Bおよび変曲点
高さDが演算される。
【0059】上記のようにすれば、磁気スケール7およ
びエンコーダ6による実測値(即ち、リフト量Lおよび
回転角θ)に基づいて変曲点高さD(換言すれば、等速
リフト領域)を精度良く求めることができるのである。
【0060】ところで、上記のようにして変曲点Pを検
出する場合、回転角ーリフト量特性線図(図10参照)
上の点Pi(即ち、等速リフト領域X2における点)の
前後5点Pj(j=i−4〜i−1)およびPj(j=
i+1〜i+4)が等速リフト領域X2上に位置しない
ことがあり、変曲点Pの高さを測定できない場合があ
る。
【0061】この場合には、図12に示すカムプロフィ
ールから次のような手順で変曲点Pの高さDを推定す
る。
【0062】即ち、バルブ挙動を示す回転角ーリフト量
特性線図は、カムプロフィールと同形状を呈するが、カ
ムプロフィールは、設計時点でバルブの実最大リフト量
BにタペットクリアランスCを加えた最大リフト量ネラ
イ値K1を有している。
【0063】そこで、カムプロフィールのベースと変曲
点Pとの高さ(即ち、ランプ高さ)をTとすると、 T=D+C (1) K1=B+C (2) となる。
【0064】上記式(1),(2)から D=B−(K1−T) (3) 上記式(3)においてK1−Tは設計時点で得られる定
数なので、K1−T=K(定数)と置き換えると、 D=B−K (4) が得られる。
【0065】ここで、最大リフト量Bは実測値なので、
この場合にも実測値に基づいて変曲点Pの高さDを求め
ることができる。
【0066】また、変曲点Pを検出する他の演算方法と
しては、図13に示すように、リフト量<最大リフト量
−6500の範囲において、検出点Piの前後2点Pi
−1,Pi+1におけるリフト量の変化量ΔLiを求
め、この変化量ΔLiと所定の変曲点シキイ値ΔLis
とを比較し、ΔLi≦ΔLisとなる点を変曲点Pとし
て検出する方法、あるいは図14に示すように、等速リ
フト領域の理論式L=aθ+bから外れる点を変曲点P
として検出する方法も採用できる。これらの場合にも、
実測値であるリフト量Lおよび回転角θに基づいた変曲
点検出となる。
【0067】次に、上記のようにして得られた変曲点高
さDに基づいて、パソコン17の演算機能であるバルブ
特性設定手段によりバルブ特性の設定を行うが、本実施
例の場合、バルブ特性の設定は、バルブ2におけるカム
当接面に介在される(具体的には、バルブリフタ29に
付設される)最適なシム34を選定することにより行わ
れることとなっている(図4参照)。
【0068】そこで、上記の最適シムの選定について、
図9のフローチャートを参照して説明する。
【0069】まず、ステップS1において基準となるマ
スターシムを組み付け、その状態のもとに、ステップS
2において上記した要領により最大リフト量B′および
変曲点高さD′を測定する。しかる後、ステップS3
おいて前述した演算により得られた変曲点高さDとステ
ップS2において計測された変曲点高さD′との差D−
D′により最適シムを選定して組み付ける。この最適シ
ム選定は、76種のシムのうちから最適なものを選定す
ることにより行われる。そして、ステップS4において
再び変曲点高さD″を測定し、ステップS5においてー
15μm<D″<15μmであるか否かの判定を行い、
肯定判定の場合には、ステップS6において当該シムを
最適シムとなす。なお、ステップS5において否定判定
された場合には、ステップS3に戻り、シム選定のやり
直しを行い、同様な処理を行う。
【0070】上記のようにすれば、実測値に基づいて判
定された変曲点高さDに基づき目標とするバルブ特性
(換言すれば、最適シム)が適正且つ容易に設定できる
のである。
【0071】また、本実施例においては、バルブリフト
量Lおよびカムシャフト回転角θの検出を、シリンダヘ
ッド3に対して動弁系(即ち、カムシャフト1およびバ
ルブ2)を仮組付けした状態で実施するようにしている
ため、エンジンの組立完了前のサブアッセンブリ状態の
シリンダヘッド3を対象として動弁系の検査が行えるこ
ととなり、不良発生時における手直し等が極めて容易に
行えることとなる。本願発明は、上記実施例の構成に限
定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲に
おいて適宜設計変更可能なことは勿論である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明の実施例にかかる動弁系の検査装置の
ハード構成を示すブロック図である。
【図2】本願発明の実施例にかかる動弁系の検査装置の
概略構造を示す平面図である。
【図3】本願発明の実施例にかかる動弁系の検査装置の
概略構造を示す側面図である。
【図4】図2のIV−IV断面図である。
【図5】本願発明の実施例にかかる動弁系の検査装置に
おいて磁気スケールの初期化を行う場合のフローチャー
トである。
【図6】本願発明の実施例にかかる動弁系の検査装置に
おいてカウンタの初期化を行う場合のフローチャートで
ある。
【図7】本願発明の実施例にかかる動弁系の検査装置に
よる検査手順を示すフローチャートである。
【図8】本願発明の実施例にかかる動弁系の検査装置に
おける変曲点高さの演算手順を示すフローチャートであ
る。
【図9】本願発明の実施例にかかる動弁系の検査装置に
おけるバルブ特性設定(換言すれば、最適シム選定)の
手順を示すフローチャートである。
【図10】本願発明の実施例にかかる動弁系の検査装置
により検出された回転角ーリフト量特性線図である。
【図11】本願発明の実施例にかかる動弁系の検査装置
により検出された回転角ーリフト量特性線図の微分線図
である。
【図12】一般のカムプロフィールを説明する特性図で
ある。
【図13】変曲点検出の他の方法を説明する説明図であ
る。
【図14】変曲点検出のもう一つの他の方法を説明する
説明図である。
【符号の説明】
1はカムシャフト、2はバルブ、3はシリンダヘッド、
4はカム、5は駆動手段(パルスモータ)、6は回転角
検出手段(エンコーダ)、7はリフト量検出手段(磁気
スケール)、16はコントロールユニット、17はパソ
コン、19は検査台、20は位置決め手段(位置決めピ
ン)、34はシム、Bは最大リフト量、Dは変曲点高
さ、Lはリフト量、Pは変曲点、θは回転角。

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エンジンの動弁系におけるバルブのリフ
    ト量とカムシャフトの回転角とをカムシャフトを強制的
    に回転駆動させつつ検出する検出工程と、該検出工程に
    おいて検出された検出値に基づいてバルブの等速リフト
    領域を判定する判定工程とを順次実施することを特徴と
    する動弁系の検査方法。
  2. 【請求項2】 前記判定工程後に、該判定工程において
    判定されたバルブ等速リフト領域に基づき目標とするバ
    ルブ特性を設定する設定工程を実施することを特徴とす
    る前記請求項1記載の動弁系の検査方法。
  3. 【請求項3】 前記検出工程におけるバルブリフト量お
    よびカムシャフト回転角の検出は、シリンダヘッドに対
    して動弁系を仮組付けした状態で実施されることを特徴
    とする前記請求項1および請求項2のいずれか一項記載
    の動弁系の検査方法。
  4. 【請求項4】 エンジンの動弁系におけるカムシャフト
    を強制的に回転駆動させる駆動手段と、バルブのリフト
    量を検出するリフト量検出手段と、カムシャフトの回転
    角を検出する回転角検出手段と、前記リフト量検出手段
    および回転角検出手段により検出された検出値に基づい
    てバルブの等速リフト領域を判定する等速リフト領域判
    定手段とを備えていることを特徴とする動弁系の検査装
    置。
  5. 【請求項5】 前記等速リフト領域判定手段により判定
    されたバルブ等速リフト領域に基づき目標とするバルブ
    特性を設定するバルブ特性設定手段を付設したことを特
    徴とする前記請求項4記載の動弁系の検査装置。
  6. 【請求項6】 前記駆動手段、前記リフト量検出手段お
    よび前記回転角検出手段は、動弁系が仮組付けされた状
    態のシリンダヘッドを位置決めする位置決め手段を有す
    る検査台に設けられていることを特徴とする前記請求項
    4および請求項5のいずれか一項記載の動弁系の検査装
    置。
  7. 【請求項7】 前記等速リフト領域判定手段は、初期化
    されたリフト量検出手段および回転角検出手段により検
    出された検出値を回転角ーリフト量特性線図として表現
    する特性線図形成手段と、該特性線図形成手段により得
    られた回転角ーリフト量特性線図からリフト開始点と等
    速リフト領域から非等速リフト領域へ移行する変曲点と
    のリフト高さを演算する演算手段とからなっていること
    を特徴とする前記請求項4ないし請求項6のいずれか一
    項記載の動弁系の検査装置。
  8. 【請求項8】 前記演算手段による変曲点の演算は、前
    記リフト量検出手段および回転角検出手段により検出さ
    れた検出値により定まる前記回転角ーリフト量特性線図
    上の点の前後における積分値の差分から得られる勾配の
    変化に基づいて求めるものとされていることを特徴とす
    る前記請求項7記載の動弁系の検査装置。
  9. 【請求項9】 前記演算手段によるリフト高さの演算
    は、前記リフト量検出手段により得られた最大リフト量
    とカムプロフィールにより定まる定数とに基づいて推定
    するものとされていることを特徴とする前記請求項7記
    載の動弁系の検査装置。
  10. 【請求項10】 前記演算手段によるリフト高さの演算
    は、前記リフト量検出手段および回転角検出手段により
    検出された検出値により変曲点の演算が可能な場合には
    リフト開始点と変曲点とのリフト高さにより求めるもの
    とされ、リフト量検出手段および回転角検出手段により
    検出された検出値により変曲点の演算が不可能な場合に
    は前記リフト量検出手段により得られた最大リフト量と
    カムプロフィールにより定まる定数とに基づいて推定す
    るものとされていることを特徴とする前記請求項7記載
    の動弁系の検査装置。
  11. 【請求項11】 前記バルブはタペットタイプのバルブ
    とされており、前記バルブ特性設定手段は、前記リフト
    開始点と変曲点とのリフト高さに基づき前記バルブにお
    けるカム当接面に介在させる最適シムを選定するものと
    されていることを特徴とする請求項5ないし請求項10
    のいずれか一項記載の動弁系の検査装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008075613A (ja) * 2006-09-25 2008-04-03 Nissan Motor Co Ltd 内燃機関のバルブリフト量計測方法および計測装置
JP2010127226A (ja) * 2008-11-28 2010-06-10 Daihatsu Motor Co Ltd バルブクリアランス検査装置及び方法
CN118150174A (zh) * 2024-01-22 2024-06-07 中国第一汽车股份有限公司 测量装置及测量方法

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