JPH0844371A - 能動型振動制御装置及び能動型騒音制御装置 - Google Patents

能動型振動制御装置及び能動型騒音制御装置

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JPH0844371A
JPH0844371A JP17406794A JP17406794A JPH0844371A JP H0844371 A JPH0844371 A JP H0844371A JP 17406794 A JP17406794 A JP 17406794A JP 17406794 A JP17406794 A JP 17406794A JP H0844371 A JPH0844371 A JP H0844371A
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JP
Japan
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vibration
adaptive digital
digital filter
coefficient
filter
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Application number
JP17406794A
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English (en)
Inventor
Shigeki Sato
佐藤  茂樹
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Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】大幅な演算負荷の増大等を招くことなく、適応
ディジタルフィルタの高次の発散を抑制できるようにす
る。 【構成】適応ディジタルフィルタWのフィルタ係数Wi
の更新演算が一区切り付いたタイミングで、図4の処理
を実行し、先ずそのステップ201,202において、
適応ディジタルフィルタWのタップ数を表す出力回数T
y と、適応ディジタルフィルタWの振幅を表すフィルタ
係数Wi の最大値WMAX とに基づいて、適応ディジタル
フィルタWが発散し易い状況にあるか否かを判定する。
ここで、発散し易い場合には、ステップ203に移行
し、適応ディジタルフィルタWの各フィルタ係数Wi
ら、適応ディジタルフィルタW自身のフィルタ係数Wi
を振動の半波長分(Ty /2)だけずらして得られる値
である修正用係数を減算して仮のフィルタ係数Wi ' を
演算し、ステップ206でフィルタ係数Wi をその仮の
フィルタ係数Wi ' に置換する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、エンジン等の振動源
から発せられ車体を伝搬する周期的な振動に制御振動を
干渉させることにより振動の低減を図る能動型振動制御
装置及びエンジン等の騒音源から車室等に伝達される周
期的な騒音に制御音を干渉させることにより騒音の低減
を図る能動型騒音制御装置に関し、特に、振動又は騒音
の発生状態を表す基準信号をフィルタ処理して制御振動
源又は制御音源を駆動する駆動信号を生成する適応ディ
ジタルフィルタと、この適応ディジタルフィルタの各フ
ィルタ係数を適応アルゴリズムに従って逐次更新する手
段とを備えた能動型振動制御装置及び能動型騒音制御装
置において、大幅な演算負荷の増大等を招くことなく従
って安価な構成で、制御の発散を抑制し安定した振動低
減制御又は騒音低減制御が実行できるようにしたもので
ある。
【0002】
【従来の技術】振動低減を図る従来の技術として、例え
ば実公平1−41952号公報に記載される装置があ
り、かかる従来の振動低減装置は、特に車体の振動を低
減するための装置であって、簡単に説明すれば、車体に
固定された加振機に対する制御信号の位相を適宜制御す
ることにより、振動と逆位相の加振力がその加振機から
車体に入力されるようにして、振動を加振力で打ち消し
て車体振動の低減を図るようにしていた。
【0003】しかし、この従来の振動低減装置は、単に
振動と逆位相の加振力が発生するように加振機に対して
正弦波状の制御信号を付与する構成であったため、振動
伝達系の特性等が例えば各構成部品の劣化等によって変
動してしまうと、充分な振動低減効果が得られなくなる
可能性が高く、場合によっては振動を悪化させてしまう
恐れさえあった。
【0004】このような不具合に対処し得る従来の技術
として、例えば“日本音響学会 平成4年度春季研究発
表会講演論文集”の515〜516頁に記載された能動
型騒音制御装置があり、この従来の技術は、同期式Fi
ltered−X LMSアルゴリズムを適用した能動
型騒音制御装置である。即ち、LMSアルゴリズムと
は、適応アルゴリズムの一つであって、例えば騒音低減
装置にLMSアルゴリズムを適用する場合には、騒音の
発生状態を表す基準信号を取り込み、その基準信号を適
応ディジタルフィルタでフィルタ処理して制御音源を駆
動する信号を生成する一方で、騒音の低減状態を表す残
留騒音信号を取り込み、その残留騒音信号と基準信号と
に基づきLMSアルゴリズムに従って適応ディジタルフ
ィルタの各フィルタ係数を逐次更新するように構成する
ことになる。そして、このような適応アルゴリズムを用
いることにより、制御系の特性が未知であっても或いは
制御系の特性が当初の状態から変動してしまった場合で
あっても、騒音を低減し得る制御音を制御音源から発生
させることができるのである。
【0005】なお、上記論文集に開示されたLMSアル
ゴリズムは、特に同期式Filtered−X LMS
アルゴリズムと呼ばれていて、周期的な振動や騒音を低
減する場合に有利なアルゴリズムであって、騒音の基本
周波数に同期したインパルス列を適用した点に特徴があ
る。即ち、基準信号がインパルス列であるため、乗算が
不要となり加算のみで畳み込み演算が行える、場合によ
っては加算も不要となるから、演算量の大幅な低減が図
られ処理が高速で行えるという利点がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
たようなLMSアルゴリズムを用いた従来の装置であっ
ても、安定した制御状態から何らかの外乱入力が生じた
とき、適応ディジタルフィルタのフィルタ係数が不安定
になる状態を回避するための対策を有していなければ、
制御が発散して却って振動や騒音が増大してしまうとい
う問題点が生じてしまう。
【0007】ここで、LMSアルゴリズム等の適応アル
ゴリズムを用いて周期的な振動を低減する場合を具体的
に考えてみる。例えば車両のエンジンで発生する周期的
な振動を車体側に伝達する前に打ち消してしまう所謂ア
クティブ・エンジンマウントにLMSアルゴリズムを適
用する場合を考えると、エンジンのクランク軸の回転に
同期した信号を基準信号,エンジンマウントの車体側取
付け点近傍の振動を残留振動信号とし、その基準信号を
適応ディジタルフィルタでフィルタ処理して制御振動源
としてのエンジンマウントに対する駆動信号を生成する
一方で、それら基準信号及び残留振動信号に基づいてL
MSアルゴリズムを実行して適応ディジタルフィルタの
各フィルタ係数を更新することになる。
【0008】そして、制御が特に発散傾向にない状況で
は、打ち消すべき振動が周期的であることから、図12
(a)に示すように、その適応ディジタルフィルタの各
フィルタ係数は、振動と同じ周期の正弦波状の軌跡を描
くようになる。ただし、適応ディジタルフィルタは、有
限インパルス応答(FIR)型のディジタルフィルタで
ある。
【0009】しかし、特にエンジン回転数が低回転であ
る時やアイドリング時等には、残留振動信号が、制御対
象の機械的な共振の影響によりエンジンで発生する周期
的な振動の周波数(20〜30Hz)の高次周波数にお
いて発散し易い傾向があり、その発散傾向にある残留振
動信号に基づいて適応ディジタルフィルタの各フィルタ
係数が更新されると、図12(b)に示すように、適応
ディジタルフィルタに基準信号の周波数以外にその高次
周波数の成分が表れ、制御が発散傾向になり、このまま
放っておくと図12(c)に示すように高次周波数の成
分が過大となって制御が発散してしまうのである。例え
ば、エンジンマウントが取り付けられる一般的なメンバ
の機械的な弾性共振が100〜200Hzに存在するた
め、そのような周波数が高次周波数となるような振動が
発生している状況で、特に制御が発散する可能性が高く
なるのである。
【0010】なお、このような高次発散を抑制する従来
の技術として、本出願人が先に提案した例えば特開平3
−204354号公報に開示されるようにサンプリング
時間を可変としたものがある。しかし、これでは演算負
荷が大きいため、演算能力の高い従って高価な演算処理
装置を用いなければならず、コスト的には得策ではなか
った。
【0011】本発明は、このような従来の技術が有する
未解決の課題に着目してなされたものであって、特に周
期的な振動や騒音の低減を図るにあたって、安価な構成
で、制御が発散することを未然に防止することができる
能動型振動制御装置及び能動型騒音制御装置を提供する
ことを目的としている。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1に係る発明は、振動源から発せられた周期
的な振動と干渉する制御振動を発生可能な制御振動源
と、前記振動源の振動発生状態を検出し基準信号として
出力する基準信号生成手段と、前記干渉後の振動を検出
し残留振動信号として出力する残留振動検出手段と、前
記基準信号をフィルタ処理して前記制御振動源を駆動す
る駆動信号を生成する適応ディジタルフィルタと、前記
基準信号及び前記残留振動信号に基づいて前記干渉後の
振動が低減するように適応アルゴリズムに従って前記適
応ディジタルフィルタのフィルタ係数を更新する適応処
理手段と、を備えた能動型振動制御装置において、前記
適応ディジタルフィルタのフィルタ係数から、当該適応
ディジタルフィルタのフィルタ係数を前記周期的な振動
の半波長分若しくは略半波長分ずらして得られる修正用
係数を減算する修正演算手段を設けた。
【0013】また、請求項2に係る発明は、上記請求項
1に係る発明である能動型振動制御装置において、前記
修正演算手段は、前記適応ディジタルフィルタの各フィ
ルタ係数から前記修正用係数を減算する際に、それらフ
ィルタ係数及び修正用係数に重み付けを行うこととし
た。そして、請求項3に係る発明は、上記請求項1又は
請求項2に係る発明である能動型振動制御装置におい
て、前記適応ディジタルフィルタが発散し易い状況にあ
るか否かを判定する状況判定手段を設け、前記修正演算
手段は、前記状況判定手段によって前記適応ディジタル
フィルタが発散し易い状況にあると判定された場合に前
記減算を行うこととした。
【0014】さらに、請求項4に係る発明は、上記請求
項3に係る発明である能動型振動制御装置において、前
記状況判定手段は、前記適応ディジタルフィルタの状態
に応じて前記判定を行うこととした。また、請求項5に
係る発明は、上記請求項1に係る発明である能動型振動
制御装置を車両に適用したものであって、前記騒音源を
エンジンとした。
【0015】そして、請求項6に係る発明は、上記請求
項5に係る発明である能動型振動制御装置において、前
記修正演算手段は、前記適応ディジタルフィルタの各フ
ィルタ係数から前記修正用係数を減算する際に、それら
フィルタ係数及び修正用係数に前記車両の走行状況に応
じた重み付けを行うこととした。さらに、請求項7に係
る発明は、上記請求項1〜請求項6に係る発明である能
動型振動制御装置において、前記修正演算手段は、他の
演算の負荷が小さい場合に前記減算を行うこととした。
【0016】一方、上記目的を達成するために、請求項
8に係る発明は、騒音源から発せられた周期的な騒音と
干渉する制御音を発生可能な制御音源と、前記騒音源の
騒音発生状態を検出し基準信号として出力する基準信号
生成手段と、前記干渉後の騒音を検出し残留騒音信号と
して出力する残留騒音検出手段と、前記基準信号をフィ
ルタ処理して前記制御音源を駆動する駆動信号を生成す
る適応ディジタルフィルタと、前記基準信号及び前記残
留騒音信号に基づいて前記干渉後の騒音が低減するよう
に適応アルゴリズムに従って前記適応ディジタルフィル
タのフィルタ係数を更新する適応処理手段と、を備えた
能動型騒音制御装置において、前記適応ディジタルフィ
ルタのフィルタ係数から、当該適応ディジタルフィルタ
のフィルタ係数を前記周期的な騒音の半波長分若しくは
略半波長分ずらして得られる修正用係数を減算する修正
演算手段を設けた。
【0017】また、請求項9に係る発明は、上記請求項
8に係る発明である能動型騒音制御装置において、前記
修正演算手段は、前記適応ディジタルフィルタの各フィ
ルタ係数から前記修正用係数を減算する際に、それらフ
ィルタ係数及び修正用係数に重み付けを行うこととし
た。そして、請求項10に係る発明は、上記請求項8又
は請求項9に係る発明である能動型騒音制御装置におい
て、前記適応ディジタルフィルタが発散し易い状況にあ
るか否かを判定する状況判定手段を設け、前記修正演算
手段は、前記状況判定手段によって前記適応ディジタル
フィルタが発散し易い状況にあると判定された場合に前
記減算を行うこととした。
【0018】さらに、請求項11に係る発明は、上記請
求項10に係る発明において、前記状況判定手段は、前
記適応ディジタルフィルタの状態に応じて前記判定を行
うこととした。また、請求項12に係る発明は、上記請
求項8に係る発明である能動型騒音制御装置を車両に適
用したものであって、前記騒音源をエンジンとした。
【0019】そして、請求項13に係る発明は、上記請
求項12に係る発明である能動型騒音制御装置におい
て、前記修正演算手段は、前記適応ディジタルフィルタ
の各フィルタ係数から前記修正用係数を減算する際に、
それらフィルタ係数及び修正用係数に前記車両の走行状
況に応じた重み付けを行うこととした。さらに、請求項
14に係る発明は、上記請求項8〜請求項13に係る発
明である能動型騒音制御装置において、前記修正演算手
段は、他の演算の負荷が小さい場合に前記減算を行うこ
ととした。
【0020】
【作用】請求項1に係る発明にあっては、修正演算手段
によって、適応ディジタルフィルタのフィルタ係数から
修正用係数が減算される修正演算が行われる。ここで、
修正用係数は、適応ディジタルフィルタのフィルタ係数
を半波長分又は略半波長分ずらして得られる値である。
【0021】従って、フィルタ係数から修正用係数が減
算されると、振動源で発生する周期的な振動と同じ周期
の成分は、理論的には倍若しくは略倍になるはずであ
る。なぜならば、低減対象である振動が周期的な振動で
あるため、適応ディジタルフィルタのフィルタ係数が描
く曲線はその振動と同じ周期の正弦波状になり、正弦波
を半波長(半周期)分だけずらした波形は、元の正弦波
と中心線を挟んで相反する形になる(図12の例であれ
ば、大きさは同じで極性だけが反対となる)からであ
る。
【0022】これに対し、振動の周波数に対して2次や
4次等の高次の成分は、フィルタ係数から修正用係数が
減算されると、理論的には零若しくは略零になり、修正
後の適応ディジタルフィルタのフィルタ係数から消滅す
る若しくは小さくなるはずである。なぜならば、元の適
応ディジタルフィルタのフィルタ係数に含まれていた例
えば2次の高調波成分は、半波長ずらしても同じ波形を
描くから、減算は2次の高調波成分を弱める方向に働く
からである。
【0023】つまり、修正演算手段による修正演算が行
われると、基本周波数である1次の成分は低減しない
(単純な減算だけではレベルが倍になるが、これは減算
結果を1/2倍するか、或いは請求項2に係る発明のよ
うに減算時に適宜重み付けを行えば全く問題はない)か
ら、適応ディジタルフィルタに含まれていた有用な情報
は失われることなく、適応ディジタルフィルタのフィル
タ係数に含まれていた外乱成分である2次や4次等の高
調波成分が低減される。
【0024】なお、適応ディジタルフィルタのフィルタ
係数の描く曲線が正確な正弦波の場合には、単純な減算
を行うだけで(或いは減算結果を1/2倍すれば)修正
演算の結果は1次の成分だけになるが、実際問題とし
て、適応ディジタルフィルタのフィルタ係数が描く曲線
は、中心線よりも上側への振幅と下側への振幅とが同じ
大きさにならない場合も多い。その理由は、振動源で発
生する振動は略正弦波を描くのに、制御振動源から発生
する力にはその制御振動源の機械的或いは電気的な特性
から非線形性がある場合が多く、そのような場合には適
応ディジタルフィルタがその非線形性を補うような形状
になる必要があるからである。
【0025】そして、そのような場合に適応ディジタル
フィルタのフィルタ係数から修正用係数を減算してしま
うと、修正前の適応ディジタルフィルタのフィルタ係数
の1次成分の波形が変形してしまい、修正演算が却って
制御特性を悪化させる可能性がある。そこで、請求項2
に係る発明のように、減算の際に適宜重み付け(例え
ば、適応ディジタルフィルタのフィルタ係数を0.75倍
し、修正用係数を0.25倍してから減算)すれば、元の
波形の基本的な形状を崩すことなく、高調波成分が除去
される。
【0026】また、請求項3に係る発明にあっては、状
況判定手段によって適応ディジタルフィルタが発散し易
い状況にあるか否かが判定され、発散し易い状況である
と判定された場合に、修正演算手段による修正演算が行
われる。従って、適切なタイミングで修正演算が行われ
る。適応ディジタルフィルタが発散し易い状況にあるか
否かは、例えば請求項4に係る発明のように、適応ディ
ジタルフィルタ自身の状態に応じて判定される。例え
ば、適応ディジタルフィルタのタップ数が大きい場合に
は、基本周波数である1次成分が比較的低周波であるた
め、高調波の成分が表出し易く、その結果発散し易いと
判定できる。或いは、適応ディジタルフィルタの各フィ
ルタ係数の値が大きい場合には、出力が大きいため発散
し易いと判定できる。
【0027】次に、請求項5に係る発明にあっては、エ
ンジンで発生し車体に伝達される振動が低減される。そ
して、エンジンで発生する周期的な振動の高次成分周波
数の近傍に車体側部材の共振周波数が存在する場合で
も、修正演算手段による修正演算によって適応ディジタ
ルフィルタに含まれていた外乱成分としての基本周波数
の高調波成分が低減される。
【0028】また、請求項6に係る発明にあっては、上
記請求項2に係る発明と同様の作用が得られる。この場
合、重み付けは車両の走行状況に応じて決定されるが、
これは車両の走行状況(エンジン回転数等)が判れば、
制御振動源の非線形性の影響を受ける状態であるか否か
が判定できるからである。そして、請求項7に係る発明
にあっては、適応処理手段による適応ディジタルフィル
タのフィルタ係数の更新演算等の他の演算の負荷が小さ
いときに、修正演算手段による修正演算が行われる。つ
まり、実際に演算処理を行うマイクロプロセッサ等に余
裕がある場合に修正演算が行われる。
【0029】ここで、上記請求項1乃至請求項7に係る
発明はいずれも振動を対象としているのに対し、請求項
8乃至請求項14に係る発明は騒音を対象としている。
従って、それら請求項8乃至請求項14に係る発明の作
用は、振動と音との違いはあるが、実質的に上記請求項
1乃至請求項7に係る発明と同様である。
【0030】
【実施例】以下、この発明の実施例を図面に基づいて説
明する。図1及び図2は本発明の一実施例の構成を示す
図であり、本実施例は、本発明に係る能動型振動制御装
置を、エンジンから車体に伝達される振動を能動的に低
減する所謂アクティブ・エンジンマウントに適用したも
のである。なお、図1は制御振動源としてのエンジンマ
ウント1を中心としたアクティブ・エンジンマウントの
システム全体を表す図、図2は図1のシステムを車両4
0に搭載した状態の概念図である。
【0031】先ず、構成を説明すると、このエンジンマ
ウント1は、振動源としてのエンジン30への取付け用
の取付けボルト2aを上部に一体に備え且つ内側が空洞
で下部が開口した取付部材2を有し、この取付部材2の
下部外面には内筒3の上端部がかしめ止めされている。
この内筒3の内側には、取付部材2及び内筒3の内側の
空間を上下に二分するように、それら取付部材2及び内
筒3のかしめ止め部分に挟み込まれてダイアフラム4が
配設されていて、このダイアフラム4によって二分され
た空間のうち、ダイアフラム4の上側の空間は大気圧に
通じ、ダイアフラム4の下側の空間にはオリフィス構成
体5が配設されている。
【0032】一方、内筒3の外周面には、内周面及び外
周面の軸方向位置が内周側が高くなるように成形されて
いる円筒状の支持弾性体6の内周面が加硫接着されてい
て、その支持弾性体6の外周面は外筒7の内周面に加硫
接着されている。そして、外筒7の下端部は円筒形のア
クチュエータ保持部材8の上部にかしめ止めされてい
て、そのアクチュエータ保持部材8の下端面には、メン
バ35側への取付け用の取付けボルト9aを下部に一体
に備えた円板状の取付部材9が固定されている。
【0033】また、アクチュエータ保持部材8の上端面
には、これと一体に外筒7の下端部にかしめ止めされた
円筒部材10が固定されていて、さらに、この円筒部材
10の内周面には、アクチュエータ保持部材8の上端面
との間に所定のクリアランスをもち且つ円筒形の弾性体
11により上下方向に変位可能に可動部材12が保持さ
れている。かかる可動部材12は、磁化可能な材料から
なり且つ上面が凹陥した円板状に成形されている。
【0034】そして、アクチュエータ保持部材8の内側
には、永久磁石や電磁コイル等を含んで構成され、外部
から供給される制御信号に応じて可動部材12を上下方
向に変位させる電磁アクチュエータ13が配設されてい
る。さらに、本実施例では、支持弾性体6の下面及び可
動部材12の上面によって画成された部分に主流体室1
5が形成され、ダイアフラム4及びオリフィス構成体5
によって画成された部分に副流体室16が形成されてい
て、これら主流体室15及び副流体室16間が、オリフ
ィス構成体5に形成されたオリフィス5aを介して連通
している。なお、これら主流体室15,副流体室16及
びオリフィス5a内には油等の流体が封入されている。
【0035】かかるオリフィス5aの流路形状等で決ま
る流体マウントとしての特性は、走行中のエンジンシェ
イク発生時、つまり5〜15Hzでエンジンマウント1
が加振された際に高動バネ定数,高減衰力を示すように
調整されている。そして、電磁アクチュエータ13はコ
ントローラ20に接続されていて、かかるコントローラ
20から供給される駆動信号yv に応じて所定の電磁力
を発生するようになっている。
【0036】コントローラ20は、マイクロコンピュー
タ,必要なインタフェース回路,A/D変換器,D/A
変換器,アンプ等を含んで構成されていて、オリフィス
5aを通じて主流体室15及び副流体室16間で流体が
移動不可能な周波数帯域の振動、つまり上述したエンジ
ンシェイクよりも高周波の振動であるアイドル振動やこ
もり音振動・加速時振動が入力されている場合には、そ
の振動に同期し、取付部材9への伝達力が“0”となる
ように(具体的には支持弾性体6の弾性変形による入力
と主流体室15の容積変動による入力を相殺できるよう
に)、駆動信号yv を生成し電磁アクチュエータ13に
供給するようになっている。
【0037】ここで、アイドル振動やこもり音振動は、
例えばレシプロ4気筒エンジンの場合、エンジン回転2
次成分の周波数な振動としてのエンジン振動がエンジン
マウント1を介してメンバ35に伝達されることが主な
原因であるから、そのエンジン回転2次成分に同期して
駆動信号yv を生成し出力すれば、振動伝達率の低減が
可能となる。そこで、本実施例では、エンジン30のク
ランク角の回転に同期した(例えば、レシプロ4気筒エ
ンジンの場合には、クランクが180度回転する度に一
つの)インパルス信号を生成し基準信号xとして出力す
る基準信号生成手段としてのパルス信号生成器21を設
けていて、その基準信号xが、エンジン30における振
動の発生状態を表す信号としてコントローラ20に供給
されるようになっている。
【0038】一方、メンバ35には、エンジンマウント
1の取り付け位置に近接して、メンバ35の振動状況を
加速度の形で検出し残留振動信号ev として出力する残
留振動検出手段としての加速度センサ22が固定されて
いて、その残留振動信号evが干渉後における振動を表
す信号としてコントローラ20に供給されている。そし
て、コントローラ20は、それら基準信号x及び残留振
動信号ev に基づき、逐次更新形の適応アルゴリズムの
一つであるFiltered−X LMSアルゴリズ
ム、より具体的には、同期式Filtered−X L
MSアルゴリズムに従って駆動信号yv を生成し出力す
るようになっている。
【0039】即ち、コントローラ20は、フィルタ係数
i (i=0,1,2,…,I−1:Iはタップ数)可
変の適応ディジタルフィルタWを有していて、最新の基
準信号xが入力された時点から所定サンプリング・クロ
ックの間隔で、その適応ディジタルフィルタWのフィル
タ係数Wi を順番に駆動信号yv として出力する一方、
エンジン30からエンジンマウント1を介してメンバ3
5に伝達される振動が低減するように、基準信号x及び
残留振動信号ev に基づいて適応ディジタルフィルタW
のフィルタ係数Wi を適宜更新する処理を実行する。
【0040】適応ディジタルフィルタWの更新式は、F
iltered−X LMSアルゴリズムに従った下記
の(1)式のようになる。 Wi (n+1)=Wi (n)−αRT v (n) ……(1) ここで、(n)が付く項はサンプリング時刻nにおける
値であることを表し、また、αは収束係数と呼ばれる係
数であってフィルタ係数Wi の収束の速度やその安定性
に関与する係数である。RT は、理論的には、基準信号
xを、エンジンマウント1及び加速度センサ22間の伝
達関数Cを表す伝達関数フィルタC^でフィルタ処理し
た値(リファレンス信号若しくはFiltered-X信号)であ
るが、この実施例では同期式Filtered−X L
MSアルゴリズムを適用した結果基準信号xがインパル
ス列であるため、伝達関数フィルタC^のインパルス応
答を基準信号xに同期して次々に生成した場合のそれら
インパルス応答波形のサンプリング時刻nにおける和に
一致する。
【0041】また、理論的には、適応ディジタルフィル
タWで基準信号xをフィルタ処理して駆動信号yv を生
成することになり、フィルタ処理はディジタル演算では
畳み込み演算に該当するが、基準信号xがインパルス列
であるので、上述したように最新の基準信号xが入力さ
れた時点から、所定サンプリング・クロックの間隔で適
応ディジタルフィルタWの各フィルタ係数Wi を順番に
駆動信号yv として出力しても、フィルタ処理の結果を
駆動信号yv としたのと同じ結果になる。
【0042】さらに、本実施例のコントローラ20は、
適応ディジタルフィルタWのフィルタ係数Wi の更新演
算が一区切りついたタイミングで(つまり、更新演算の
負荷が小さい場合に)、適応ディジタルフィルタWのフ
ィルタ係数Wi から基本周波数の高次成分を取り除く修
正演算処理を実行するようになっている。また、その修
正演算処理が実行されると、先ず適応ディジタルフィル
タWのタップ数及びフィルタ係数Wi の大きさに応じ
て、その適応ディジタルフィルタWが発散し易い状況で
あるか否かを判定する処理を実行するようになってい
る。そして、発散し易い状況であると判定された場合に
は、適応ディジタルフィルタWの各フィルタ係数Wi
ら所定の修正用係数を減算する一方、発散し易い状況で
あると判定されなかった場合には、上記減算は行わない
ようになっている。
【0043】次に、本実施例の作用を説明する。即ち、
エンジンシェイク発生時には、オリフィス5aの流路形
状等を適宜選定している結果、このエンジンマウント1
は高動バネ定数,高減衰力の支持装置として機能するた
め、エンジン30で発生したエンジンシェイクがエンジ
ンマウント1によって減衰され、メンバ35側の振動レ
ベルが低減される。なお、かかる場合には、特に可動部
材12を変位させる必要はない。
【0044】一方、オリフィス5a内の流体がスティッ
ク状態となり主流体室15及び副流体16間での流体の
移動が不可能になるアイドル振動周波数以上の周波数の
振動が入力された場合には、コントローラ20は、所定
の演算処理を実行し、電磁アクチュエータ13に駆動信
号yv を出力し、エンジンマウント1に振動を低減し得
る能動的な制御力を発生させる。
【0045】これを、アイドル振動,こもり音振動入力
時にコントローラ20内で実行される処理の概要を示す
フローチャートである図3に従って具体的に説明する。
先ず、そのステップ101において所定の初期設定が行
われた後に、ステップ102に移行し、伝達関数フィル
タC^に基づいてリファレンス信号RT が演算される。
なお、このステップ102では、一周期分のリファレン
ス信号RT がまとめて演算される。
【0046】そして、ステップ103に移行し、カウン
タiが零クリアされた後に、ステップ104に移行し
て、適応ディジタルフィルタWのi番目のフィルタ係数
i が駆動信号yv として出力される。ステップ104
で駆動信号yv を出力したら、ステップ105に移行
し、残留振動信号ev が読み込まれ、ステップ106で
カウンタjが零クリアされ、次いでステップ107に移
行し、適応ディジタルフィルタWのj番目のフィルタ係
数Wj が上記(1)式に従って更新される。
【0047】ステップ107における更新処理が完了し
たら、ステップ108に移行し、次の基準信号xが入力
されているか否かを判定し、ここで基準信号xが入力さ
れていないと判定された場合は、適応ディジタルフィル
タWの次のフィルタ係数の更新又は駆動信号yv の出力
処理を実行すべく、ステップ109に移行する。ステッ
プ109では、カウンタjが、出力回数Ty (正確に
は、カウンタjは0からスタートするため、出力回数T
y から1を減じた値)に達しているか否かを判定する。
この判定は、ステップ104で適応ディジタルフィルタ
Wのフィルタ係数Wi を駆動信号yv として出力した後
に、適応ディジタルフィルタWのフィルタ係数を、駆動
信号yv として必要な数だけ更新したか否かを判断する
ためのものである。そこで、このステップ109の判定
が「NO」の場合には、ステップ110でカウンタjを
インクリメントした後に、ステップ107に戻って上述
した処理を繰り返し実行する。
【0048】しかし、ステップ109の判定が「YE
S」の場合には、適応ディジタルフィルタWのフィルタ
係数のうち、駆動信号yv として必要な数のフィルタ係
数の更新処理が完了したと判断できるから、ステップ1
11に移行する。ステップ111では、適応ディジタル
フィルタWのフィルタ係数Wi の修正演算処理が実行さ
れるが、その内容については後述する。
【0049】そして、ステップ111からステップ11
2に移行してカウンタiをインクリメントした後に、上
記ステップ104の処理を実行してから所定のサンプリ
ング・クロックの間隔に対応する時間が経過するまで待
機し、サンプリング・クロックに対応する時間が経過し
たら、上記ステップ104に戻って上述した処理を繰り
返し実行する。
【0050】しかし、ステップ109で基準信号xが入
力されたと判断された場合には、ステップ113に移行
し、カウンタi(正確には、カウンタiが0からスター
トするため、カウンタiに1を加えた値)を最新の出力
回数Ty として保存した後に、ステップ102に戻っ
て、上述した処理を繰り返し実行する。このような処理
を繰り返し実行する結果、基準信号x,駆動信号yv
び伝達関数フィルタC^の関係を表す図5に示すよう
に、コントローラ20からエンジンマウント1に対して
は、基準信号xが入力された時点から、サンプリング・
クロックの間隔で、適応ディジタルフィルタWのフィル
タ係数Wi が順番に駆動信号yv として供給されるが、
適応ディジタルフィルタWの各フィルタ係数Wi は、同
期式Filtered−X LMSアルゴリズムに従っ
た上記(1)によって逐次更新されるため、ある程度の
時間が経過して適応ディジタルフィルタWの各フィルタ
係数Wi が最適値に収束した後は、駆動信号yv がエン
ジンマウント1に供給されることによって、エンジン3
0からエンジンマウント1を介してメンバ35側に伝達
されるアイドル振動やこもり音振動が低減されるように
なる。なお、エンジンマウント1における制御力は、電
磁アクチュエータ13から発せられる電磁力によって可
動部材12が振動し、その振動が主流体室15内の流体
及び支持弾性体6の拡張バネを介して内筒3及び外筒7
間の力として作用することにより得られるものである。
【0051】一方、ステップ111における修正演算処
理の具体的な流れは、図4に示すようになっていて、先
ずそのステップ201において、出力回数Ty が所定値
βよりも大きいか否かが判定される。ここで、出力回数
y は、サンプリング・クロックが固定であれば、その
まま振動の周期を表すことになるから、このステップ2
01の判定は、振動の周期が所定周期より長いか否かを
判定していることになる。
【0052】そして、振動の周期が長い場合に、残留振
動信号ev の高次発散の影響を受けて適応ディジタルフ
ィルタWが発散する可能性が高くなるのであるから、逆
に振動の周期が短い場合には特に発散傾向に移行する可
能性は極めて小さいと考えられる。そこで、ステップ2
01の判定が「NO」の場合には、ステップ202以降
の処理は実行せずに、この図4の処理を終了して図3の
処理に戻る。なお、所定値βの大きさは、特に限定され
るものではなく、実際に発散が発生し易い振動の周期を
実験的に求め、その求められた周期をサンプリング・ク
ロックの間隔で割って算出することになる。
【0053】一方、ステップ201の判定が「YES」
の場合には、ステップ202に移行して、適応ディジタ
ルフィルタWの振幅を表すフィルタ係数Wi の最大値W
MAXが、所定値γより大きいか否かが判定される。ここ
で、適応ディジタルフィルタWのフィルタ係数Wi の値
が過大になっている状況では、制御が発散し易い大出力
が出されていると判断できるから、そのような場合にの
みフィルタ係数Wi の修正演算処理が必要であると考え
て、ステップ203の処理が実行されるのである。従っ
て、ステップ202の判定が「NO」の場合にはステッ
プ203の処理は実行せずに、この図4の処理を終了し
て図3の処理に戻るようになる。なお、発散傾向にある
ときには、適応ディジタルフィルタWのフィルタ係数W
i は正負両方向に略同じように振れることから、ステッ
プ202では、適応ディジタルフィルタWの片側の振幅
のみに基づいて、適応ディジタルフィルタWの振幅が所
定幅以上であるか否かを判定することとしている。
【0054】また、このステップ202における処理
は、最適値に収束している過程にある適応ディジタルフ
ィルタWを、無意味に拘束することを避ける意味もあ
る。つまり、フィルタ係数Wi が未だ小さい状態は、高
次発散となる可能性も小さく、フィルタ係数Wi が十分
確定する前であるとも判断できるから、その値を修正す
ることは望ましくないのである。
【0055】そして、ステップ202の判定が「YE
S」の場合には、ステップ203に移行し、下記の
(2)式若しくは(2)' 式に従って、適応ディジタル
フィルタWの仮のフィルタ係数Wi ' が演算される。 Wi ' =Wi −Wi+Ty/2 ……(2) Wi ' =(Wi −Wi+Ty/2)/2 ……(2)' このように、フィルタ係数Wi から、適応ディジタルフ
ィルタW自身のフィルタ係数Wi をエンジン30で発生
する振動の半波長分(Ty /2)だけずらして得られる
値である修正用係数Wi+Ty/2を減算することにより(或
いは、さらにその結果を1/2倍することにより)、仮
のフィルタ係数Wi ' が演算される。
【0056】ただし、(i+Ty /2)がTy より大き
い場合には、下記の(3)式若しくは(3)' 式に従っ
て仮のフィルタ係数Wi ' が演算される。 Wi ' =Wi −Wi-Ty/2 ……(3) Wi ' =(Wi −Wi-Ty/2)/2 ……(3)' そして、ステップ204に移行し、下記の(4)式に従
ってフィルタ係数Wiを仮のフィルタ係数Wi ' に置き
換えてから、この図4の処理を終了して図3の処理に戻
る。
【0057】 Wi =Wi ' ……(4) 即ち、この図4に示すような修正演算処理が実行される
と、適応ディジタルフィルタWに含まれていた2次や4
次の高次成分が低減するため、発散が抑制されるように
なり、図12(c)に示すような本格的な発散状態に至
ることが回避されるのである。
【0058】つまり、基準信号xが図6(a)に示すよ
うな間隔で表れている場合、その基準信号xと同じ周期
の振動がエンジン30で発生することから、適応ディジ
タルフィルタWのフィルタ係数Wi が描く波形は、理想
的には図6(b)に示すように基準信号xと同じ周期の
正弦波となる。また、高次発散で最も問題となる基本周
波数の2次成分は、図6(c)に示すように基準信号x
の1/2の周期の正弦波となる。
【0059】そして、それら両正弦波を、基準信号xの
半波長分だけそれら正弦波をずらしてみると、図6
(e),(f)のようになる。つまり、基準信号xと同
じ周期の正弦波を基準信号xの半波長分ずらすと、図6
(e)に一点鎖線で示すように、実線で表される元の正
弦波を中心線に対して上下に反転させた波形となる。こ
れに対し、基準信号xの1/2の周期の正弦波を基準信
号xの半波長分ずらすと、図6(f)に示すように、元
の正弦波に丁度重なりあってしまう。
【0060】従って、上記(2)式及び(3)式(或い
は、(2)' 式及び(3)' 式)で表される修正演算が
行われると、基準信号xと同じ周期の成分は強められる
のに対し(或いは、変化することがないのに対し)、基
準信号xの1/2の周期の成分は、消滅することにな
る。つまり、仮に図12(b)に示すような発散傾向と
なったとしても、ステップ111(図4)の処理が実行
されれば、高次成分は消滅或いは弱められるから、制御
が本格的な発散に至ることが回避されるのである。
【0061】そして、そのような有利な作用効果も、上
記(2)式及び(3)式(或いは、(2)' 式及び
(3)' 式)で表される減算のみ(或いは、減算と割り
算からなる)簡易な演算を行うだけで実現できるから、
大幅な演算負荷の増大を招くこともなく、従って高価な
演算処理装置を導入する必要もなく、コスト的にも得策
である。
【0062】特に、本実施例では、修正演算処理を、適
応ディジタルフィルタWのフィルタ係数Wi の更新演算
(ステップ107〜110)が一区切り付いたタイミン
グで実行するようにしている。このことは、図3の処理
を所定サンプリング・クロックに同期して実行するため
に必要な待機時間に合わせて(つまり、演算負荷が小さ
い場合に)、修正演算処理が実行されるようなっている
ことを意味するものであり、演算処理装置の演算負荷を
実質的に増大させないから、修正演算処理を他の演算処
理を実行する上で大きな負担になることを避けることが
できる。
【0063】また、図4に示す修正演算処理も、ステッ
プ201,202の処理によって適応ディジタルフィル
タWが発散し易い状態にあると判定された場合にのみ減
算が行われるようになっているから、無駄な演算が行わ
れることもなく、演算処理装置の能力を効率的に活用す
ることができる。そして、適応ディジタルフィルタWが
発散し易い状況であるか否かも、その適応ディジタルフ
ィルタWのタップ数及びフィルタ係数の大きさに従って
判定しているため、かかる判定のために大幅な演算負荷
の増大を招くこともない。
【0064】ここで、本実施例にあっては、ステップ1
07の処理によって適応処理手段が構成され、ステップ
203の処理によって修正演算手段が構成され、ステッ
プ201,202の処理によって状況判定手段が構成さ
れる。図7乃至図9は本発明の第2実施例を説明するた
めの図面であって、図7はタップ数が10の適応ディジ
タルフィルタWの各フィルタ係数Wi (i=0,1,
…,9)の状態を表している。なお、エンジンマウント
等の構成は、上記第1実施例と同様であるため、その図
示及び説明は省略する。
【0065】即ち、この適応ディジタルフィルタWの各
フィルタ係数Wi は、正側に振れる場合と負側に振れる
場合とで、振幅レベルが異なっている。その理由は、図
1に示したようなエンジンマウントでは、制御特性の非
線形性を有する場合が多く、そのような場合には可動部
材を近づける場合と遠ざける場合とでは、図8に示すよ
うに異なる大きさの駆動信号yv を供給する必要があ
り、それを補償するために適応ディジタルフィルタWの
フィルタ係数Wi の正側への振幅と負側への振幅とが異
なる大きさになるからである。
【0066】このような場合に、上記第1実施例のよう
な修正演算を行ってしまうと、適応ディジタルフィルタ
Wの非線形性が崩れてしまい、却って好ましくない結果
を招いてしまう。特に、エンジンで発生する振動の周波
数が低い場合(つまり、車両走行状況としてのエンジン
回転数が低回転数である場合)や、可動部材の変位が大
きい場合には、エンジンマウント出力の非線形性が大き
くなるため、適応ディジタルフィルタWの非線形性を保
つ必要性が大きくなる。
【0067】そこで、本実施例では、上記第1実施例の
図4に対応する図9に示すように、修正演算処理が実行
されると、ステップ201,202の処理の後に、ステ
ップ301に移行し、適応ディジタルフィルタWのタッ
プ数を表す出力回数Ty が、ステップ201で用いた所
定値βよりも大きい所定値β' (例えば、β=8なら
ば、β' =12のように設定する。)よりも大きいか否
かを判定し、この判定が「YES」の場合(つまり、車
両走行状況としてのエンジン回転数が低回転数であると
判定された場合)にはステップ302に移行して重み付
け係数εを、 ε=0.75 とする一方、その判定が「NO」の場合(つまり、車両
走行状況としてのエンジン回転数がそれほど低回転数で
ないと判定された場合)には、ステップ303に移行す
る。ステップ303では、出力回数Ty が奇数であるか
否かを判定し、その判定が「YES」の場合にはステッ
プ302に移行して上述のように重み付け係数εを設定
する一方、その判定が「NO」の場合にはステップ30
4に移行して重み付け係数εを、 ε=0.50 とする。なお、ステップ303で、適応ディジタルフィ
ルタWのタップ数を表す出力回数Ty が奇数であるか否
かを判定し、奇数である場合にはステップ302に移行
して重み付け係数εを比較的大きく設定し、偶数である
場合にはステップ304に移行して重み付け係数εを比
較的小さく設定する理由は、タップ数が奇数の場合に
は、正確に半波長ずれたフィルタ係数Wi が存在しない
ため、誤差が大きくなる可能性が高いから、適応ディジ
タルフィルタWのフィルタ係数Wi が描く元の波形をあ
まり崩さない方が望ましいからである。
【0068】そして、ステップ302又はステップ30
4からステップ305に移行し、下記の(5)式に従っ
て仮のフィルタ係数Wi ' が演算される。 Wi ' =εWi −(1−ε)Wi+Ty/2 ……(5) ただし、(i+Ty /2)がTy より大きい場合には、
下記の(6)式に従って仮のフィルタ係数Wi ' が演算
される。
【0069】 Wi ' =εWi −(1−ε)Wi-Ty/2 ……(6) 仮のフィルタ係数Wi ' が演算されたら、ステップ20
4に移行し上記(4)式に従ってフィルタ係数Wi を仮
のフィルタ係数Wi ' に置換し、この図9に示す処理を
終了して図3に示す処理に戻る。このように、本実施例
にあっては、ステップ301において適応ディジタルフ
ィルタWの非線形性が大きいと判定された場合や、ステ
ップ303においてタップ数が奇数であると判定された
場合には、修正演算前の適応ディジタルフィルタWの各
フィルタ係数Wi が描く波形を崩さない方が望ましいと
判断し、重み付け係数εを比較的大きい値(この例では
ε=0.75)に設定して、上記(5)式又は(6)式に
従って仮のフィルタ係数Wi ' を演算することとしてい
る。
【0070】そして、0.50よりも大きい重み付け係数
εを用いて上記(5)式又は(6)式に従って仮のフィ
ルタ係数Wi ' を演算すると、仮のフィルタ係数Wi '
に対する影響は、元のフィルタ係数Wi の方が、修正用
係数Wi+Ty/2又はWi-Ty/2よりも大きくなるため、修正
前の適応ディジタルフィルタWの各フィルタ係数Wi
描く波形を大きく崩すことなく、その適応ディジタルフ
ィルタWに含まれていた高次成分を低減することができ
る。その他の作用効果は、上記第1実施例と同様であ
る。
【0071】ここで、本実施例にあっては、ステップ3
01〜305の処理によって修正演算手段が構成され
る。図10は本発明の第3実施例を示す図であって、こ
の実施例は、本発明に係る能動型騒音制御装置を、エン
ジン30から車両40の車室41内に伝達される周期的
な騒音としてのこもり音の低減を図る車両用能動型騒音
制御装置50に適用したものである。なお、上記第1実
施例と同様の構成には、同じ符号を付しその重複する説
明は省略する。
【0072】即ち、この車両用能動型騒音制御装置50
は、車室41内に制御音を発生可能に配設された制御音
源としての複数M個のラウドスピーカ51a,51b…
と、車室41内の乗員耳位置になるべく近い位置に配設
された残留騒音検出手段としての複数L個のマイクロフ
ォン52a,52b,52c,52d…と、を有してい
て、ラウドスピーカ51a,51b…には、コントロー
ラ20からそれぞれ駆動信号ynm(m=1,2,…,
M)が供給され、マイクロフォン52a〜52dが測定
した残留騒音信号enl(l=1,2,…,L)がコント
ローラ20に供給されるようになっている。
【0073】そして、コントローラ20では、パルス生
成器21から供給される基準信号xと、残留騒音信号e
nlとに基づいて、上記第1実施例と同様に図3及び図4
に示すものと同等の処理が実行されるようになってい
る。この結果、音と振動との違いはあるが、この第3実
施例においても上記第1実施例と同様の作用が得られる
から、残留騒音信号enlに含まれていた基本周波数の高
次成分が適応ディジタルフィルタWに影響を与えても、
その適応ディジタルフィルタW内の高次成分は消滅或い
は弱められるから、制御が本格的な発散に至ることが回
避されるのである。また、上記第2実施例と同様に重み
付けを行うことにより、この騒音を低減する装置にあっ
ても、上記第2実施例と同様の作用効果を付加できる。
【0074】図11は本発明の第4実施例を示す図であ
り、この実施例は、上記第1実施例と第3実施例の両方
の構成を備えるようにしたものである。即ち、本実施例
では、エンジン30から車体側に伝達される振動を上記
第1実施例と同様にエンジンマウント1によって低減
し、エンジン30から車室41内に伝達される騒音を上
記第3実施例と同様にラウドスピーカ52a,52b…
から発せられる制御音によって打ち消すことにより、振
動及び騒音の両方を低減させて快適な車室内空間を実現
するものである。
【0075】コントローラ20内における処理は上記第
1実施例における図3及び図4と同様であり、具体的に
は、ステップ102,104,105,107,111
における処理を振動及び騒音のそれぞれについて行えば
よく、本実施例によれば、上記第1実施例及び第3実施
例の作用効果を合わせた作用効果が得られる。なお、本
実施例では、残留振動信号ev 及びラウドスピーカ52
a,52b…間のクロス成分や、残留騒音信号enl及び
エンジンマウント1間のクロス成分を考慮して、制御性
能を向上させるようにしてもよい。
【0076】また、本実施例では、上記第1実施例及び
第3実施例の構成を両方備えるといっても、演算処理の
大まかな流れを共通とすることにより、比較的高価か構
成要素であるコントローラ20を共用しているため、コ
ストパフォーマンスを向上できるという利点がある。そ
して、本実施例にあっても、上記第2実施例と同様に重
み付けを行うことにより、上記第2実施例と同様の作用
効果を付加できる。
【0077】なお、上記各実施例では、適応アルゴリズ
ムとして同期式Filtered−X LMSアルゴリ
ズムを用いた場合について説明したが、適用可能な適応
アルゴリズムはこれに限定されるものではなく、例え
ば、通常のFiltered−X LMSアルゴリズム
等であってもよい。また、上記第2実施例では、重み付
け係数εを0.75又は0.50に設定することとしている
が、重み付け係数εの大きさはこれらに限定されるもの
ではなく、また二段階に限定されるものでもない。
【0078】そして、上記各実施例では、本発明に係る
能動型振動制御装置及び能動型騒音制御装置を、車両の
エンジン30からメンバ35に伝達される振動の低減を
図る所謂アクティブ・エンジンマウントに適用した場合
及びエンジン30から車室41内に伝達される騒音の低
減を図る車両用能動型騒音制御装置50に適用した場合
について説明したが、本発明の適用対象はこれに限定さ
れるものではなく、周期的な振動,騒音であればエンジ
ン30以外から発せられる振動,騒音の低減を図る装置
であってもよいし、車両以外に適用して例えば工作機械
からフロアや室内に伝達される振動,騒音を低減する装
置等に適用してもよい。
【0079】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1又は請求
項8に係る発明にあっては、修正演算手段によって所定
の減算を行うようにしたため、コストアップ等の不具合
を招くことなく、しかも基本周波数である1次の成分は
低減させずに、適応ディジタルフィルタのフィルタ係数
に含まれていた外乱成分である高調波成分を低減できる
から、高次の発散を招く悪循環を断ち切ることができ、
本格的な発散に至ることが回避されるという効果があ
る。
【0080】また、請求項2又は請求項9に係る発明に
あっては、元の波形の基本的な形状を崩すことなく、高
調波成分を除去して、本格的な発散に至ることを回避で
きるという効果がある。そして、請求項3又は請求項1
0に係る発明にあっては、適切なタイミングで修正演算
が行われるから、無駄な演算負荷増大を招かないという
効果がある。特に、請求項4又は請求項11に係る発明
であれば、演算負荷の大幅な増大等を招くことなく、適
応ディジタルフィルタが発散し易い状況にあるか否かを
判定できるという効果がある。
【0081】また、請求項5又は請求項12に係る発明
にあっては、修正演算手段による修正演算によって適応
ディジタルフィルタに含まれていた外乱成分としての基
本周波数の高調波成分が低減されるから、高次の発散を
招く悪循環が断ち切られ、本格的な発散に至ることが回
避されるという効果がある。そして、請求項6又は請求
項13に係る発明にあっては、制御振動源や制御音源の
非線形性を容易に判定して、元の波形の基本的な形状を
崩すことなく、高調波成分を除去して、本格的な発散に
至ることを回避できるという効果がある。
【0082】さらに、請求項7又は請求項14に係る発
明にあっては、実際に演算処理を行うマイクロプロセッ
サ等に余裕がある場合に修正演算が行われるから、修正
演算処理が他の演算処理を実行する上で大きな負担にな
ることが避けられるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例の構成を示す断面図であ
る。
【図2】第1実施例の全体構成を示す概念図である。
【図3】コントローラ内で実行される処理の概要を示す
フローチャートである。
【図4】コントローラ内で実行される他の処理の概要を
示すフローチャートである。
【図5】基準信号,駆動信号及び伝達関数フィルタの関
係を表す波形図である。
【図6】第1実施例の作用を説明する波形図である。
【図7】第2実施例の適応ディジタルフィルタの形状を
示す図である。
【図8】第2実施例の駆動信号の波形図である。
【図9】第2実施例のコントローラ内で実行される処理
の概要を示すフローチャートである。
【図10】第3実施例の全体構成を示す概念図である。
【図11】第4実施例の全体構成を示す概念図である。
【図12】適応ディジタルフィルタが発散する過程を説
明するための波形図である。
【符号の説明】
1 エンジンマウント(制御振動源) 13 電磁アクチュエータ 20 コントローラ 21 パルス生成器(基準信号生成手段) 22 加速度センサ(残留振動検出手段) 30 エンジン(振動源,騒音源) 35 メンバ 40 車両 41 車室 50 車両用能動型騒音制御装置 51a,51b ラウドスピーカ(制御音源) 52a〜52d マイクロフォン(残留騒音検出手段) x 基準信号 yv ,ynm 駆動信号 ev ,evl 残留振動信号
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G05B 13/02 S 7531−3H

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 振動源から発せられた周期的な振動と干
    渉する制御振動を発生可能な制御振動源と、前記振動源
    の振動発生状態を検出し基準信号として出力する基準信
    号生成手段と、前記干渉後の振動を検出し残留振動信号
    として出力する残留振動検出手段と、前記基準信号をフ
    ィルタ処理して前記制御振動源を駆動する駆動信号を生
    成する適応ディジタルフィルタと、前記基準信号及び前
    記残留振動信号に基づいて前記干渉後の振動が低減する
    ように適応アルゴリズムに従って前記適応ディジタルフ
    ィルタのフィルタ係数を更新する適応処理手段と、を備
    えた能動型振動制御装置において、 前記適応ディジタルフィルタのフィルタ係数から、当該
    適応ディジタルフィルタのフィルタ係数を前記周期的な
    振動の半波長分若しくは略半波長分ずらして得られる修
    正用係数を減算する修正演算手段を設けたことを特徴と
    する能動型振動制御装置。
  2. 【請求項2】 前記修正演算手段は、前記適応ディジタ
    ルフィルタの各フィルタ係数から前記修正用係数を減算
    する際に、それらフィルタ係数及び修正用係数に重み付
    けを行う請求項1記載の能動型振動制御装置。
  3. 【請求項3】 前記適応ディジタルフィルタが発散し易
    い状況にあるか否かを判定する状況判定手段を設け、前
    記修正演算手段は、前記状況判定手段によって前記適応
    ディジタルフィルタが発散し易い状況にあると判定され
    た場合に前記減算を行う請求項1又は請求項2記載の能
    動型振動制御装置。
  4. 【請求項4】 前記状況判定手段は、前記適応ディジタ
    ルフィルタの状態に応じて前記判定を行う請求項3記載
    の能動型振動制御装置。
  5. 【請求項5】 車両に適用され、前記騒音源はエンジン
    である請求項1記載の能動型振動制御装置。
  6. 【請求項6】 前記修正演算手段は、前記適応ディジタ
    ルフィルタの各フィルタ係数から前記修正用係数を減算
    する際に、それらフィルタ係数及び修正用係数に前記車
    両の走行状況に応じた重み付けを行う請求項5記載の能
    動型振動制御装置。
  7. 【請求項7】 前記修正演算手段は、他の演算の負荷が
    小さい場合に前記減算を行う請求項1乃至請求項6のい
    ずれかに記載の能動型振動制御装置。
  8. 【請求項8】 騒音源から発せられた周期的な騒音と干
    渉する制御音を発生可能な制御音源と、前記騒音源の騒
    音発生状態を検出し基準信号として出力する基準信号生
    成手段と、前記干渉後の騒音を検出し残留騒音信号とし
    て出力する残留騒音検出手段と、前記基準信号をフィル
    タ処理して前記制御音源を駆動する駆動信号を生成する
    適応ディジタルフィルタと、前記基準信号及び前記残留
    騒音信号に基づいて前記干渉後の騒音が低減するように
    適応アルゴリズムに従って前記適応ディジタルフィルタ
    のフィルタ係数を更新する適応処理手段と、を備えた能
    動型騒音制御装置において、 前記適応ディジタルフィルタのフィルタ係数から、当該
    適応ディジタルフィルタのフィルタ係数を前記周期的な
    騒音の半波長分若しくは略半波長分ずらして得られる修
    正用係数を減算する修正演算手段を設けたことを特徴と
    する能動型騒音制御装置。
  9. 【請求項9】 前記修正演算手段は、前記適応ディジタ
    ルフィルタの各フィルタ係数から前記修正用係数を減算
    する際に、それらフィルタ係数及び修正用係数に重み付
    けを行う請求項8記載の能動型騒音制御装置。
  10. 【請求項10】 前記適応ディジタルフィルタが発散し
    易い状況にあるか否かを判定する状況判定手段を設け、
    前記修正演算手段は、前記状況判定手段によって前記適
    応ディジタルフィルタが発散し易い状況にあると判定さ
    れた場合に前記減算を行う請求項8又は請求項9記載の
    能動型騒音制御装置。
  11. 【請求項11】 前記状況判定手段は、前記適応ディジ
    タルフィルタの状態に応じて前記判定を行う請求項10
    記載の能動型騒音制御装置。
  12. 【請求項12】 車両に適用され、前記騒音源はエンジ
    ンである請求項8記載の能動型騒音制御装置。
  13. 【請求項13】 前記修正演算手段は、前記適応ディジ
    タルフィルタの各フィルタ係数から前記修正用係数を減
    算する際に、それらフィルタ係数及び修正用係数に前記
    車両の走行状況に応じた重み付けを行う請求項12記載
    の能動型騒音制御装置。
  14. 【請求項14】 前記修正演算手段は、他の演算の負荷
    が小さい場合に前記減算を行う請求項8乃至請求項13
    のいずれかに記載の能動型騒音制御装置。
JP17406794A 1994-07-26 1994-07-26 能動型振動制御装置及び能動型騒音制御装置 Pending JPH0844371A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20180076477A (ko) * 2016-12-28 2018-07-06 충남대학교산학협력단 능동소음제어 시스템의 발산 억제 방법 및 장치
CN121631770A (zh) * 2026-02-05 2026-03-10 洛阳理工学院 一种回转窑筒体中心线动态监测方法及系统

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