JPH084550A - カム式エンジン - Google Patents

カム式エンジン

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JPH084550A
JPH084550A JP13601894A JP13601894A JPH084550A JP H084550 A JPH084550 A JP H084550A JP 13601894 A JP13601894 A JP 13601894A JP 13601894 A JP13601894 A JP 13601894A JP H084550 A JPH084550 A JP H084550A
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cylinders
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 小型軽量で大きな出力が得られる低コストの
エンジンを実現する。 【構成】 カムケース2の周囲に180度隔てられて半
径方向に対向する2個のシリンダ3を一体に形成したケ
ーシング1と、カムケース2内に延びる出力軸5を一体
に有して、等間隔に2個以上の偶数個のカム山4a,4
bを有し、カム曲線に沿ってリム4cを形成したカム4
と、各シリンダ3内に摺動可能に設けられて、カムのリ
ム4cにそれぞれ外接および内接するカムフォロワ1
0,13,14を回転可能に保持したピストン7と、各
シリンダ3に設けられた給排気手段17,18および点
火手段19、またはディーゼルの場合は給排気手段と燃
料噴射手段とを備え、カム4の1回転で吸入、圧縮、膨
張、排気の4ストロークサイクルを行なう。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、従来の往復式内燃機関
におけるクランクシャフトおよびコネクティングロッド
を廃し、ピストンの往復運動を直接カムの回転運動に変
換するカム式エンジンに関する。
【0002】
【従来の技術】従来のガソリンエンジンやディーゼルエ
ンジンにおいては、シリンダ内を摺動するピストンの往
復運動をコネクティングロッドを介してクランクシャフ
トの回転運動に変換している。4ストロークサイクルエ
ンジンの場合は、ピストンの2回の往復運動に対しクラ
ンクシャフトが2回転し、その間に吸入、圧縮、膨張、
排気の4ストロークサイクルが行なわれる。
【0003】このような往復式の内燃機関とは別にロー
タリ式のエンジンが知られている。これは往復式のピス
トンに相当する部分が三角形のロータになっており、こ
のロータと繭型のロータハウジングとの間に3つの燃焼
室が形成され、ロータが偏心しながら1/3回転する間
に各燃焼室において吸入、圧縮、膨張、排気の4サイク
ルが行なわれる。したがって、このロータリ式エンジン
の場合は、クランクシャフトもコネクティングロッドも
必要なく、ロータの回転を、偏心シャフトや遊星ギヤ等
を介して出力軸に伝えてそれを回転させる。すなわちロ
ータの回転から回転出力が得られるので、回転がスムー
ズで騒音も少ない特徴がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の往復式エンジンにおいては、ピストンが2回往復運
動する間に爆発が1回しか行なわれないので、大きな出
力を得るには限界があった。また、出力トルクの反力以
外にもコネクティングロッドの貫性力がピストンに側圧
として作用するために、その側圧の最大値は大きくな
り、シリンダに対する摩耗や衝撃が大きくなる。またコ
ネクティングロッドとピストンやクランクシャフトとの
連結部にも絶えず異なる方向の力が加わるので、これら
の強度や剛性および仕上げには高い品質が要求され、低
コストを実現することが難しかった。さらに、コネクテ
ィングロッドおよびクランクシャフトを使用する関係か
ら、エンジンを小型軽量化する上で限界があった。一
方、ロータリ式エンジンの場合は、燃費の点で若干不利
なため往復式エンジンのようには普及しておらず、往復
式エンジンがこれまでに培ってきた優れた技術を利用で
きないという問題があった。本発明は、このような従来
の問題を解決するものであり、小型軽量で大きな出力が
得られる低コストのカム式エンジンを提供することを目
的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するために、カムケースの周囲に180度隔てられて
半径方向に対向する2個のシリンダが一体に設けられて
いるケーシングと、前記カムケース内に延びる出力軸を
中心部に有して周方向に等間隔に2個以上の偶数個のカ
ム山を有し、カム曲線に沿って側方へ突出したリムを有
する確動カムと、前記各シリンダ内に往復摺動可能に設
けられたピストンと、前記各ピストンに回転可能に設け
られて前記確動カムのリムに外接する外接カムフォロワ
および前記外接カムフォロワに対向して前記各ピストン
に回転可能に設けられ前記リムに内接する内接カムフォ
ロワと、前記各シリンダに設けられた給気手段および着
火手段とを備え、前記確動カムの前記リムの形状が、前
記各ピストンが同時期に逆方向へ移動するようにして前
記各シリンダ内を往復摺動する間に該確動カムが一方向
へ回転することを可能にするようなものになっている構
成にしたものである。
【0006】また、本発明は、カムケースの周囲に18
0度隔てられて半径方向に対向する2個のシリンダから
なるシリンダ対が複数個一体に設けられているケーシン
グと、前記カムケース内に延びる出力軸を中心部に有し
て周方向に等間隔に2個以上の偶数個のカム山を有し、
カム曲線に沿って側方へ突出したリムを有する確動カム
と、前記各シリンダ内に往復摺動可能に設けられたピス
トンと、前記各ピストンに回転可能に設けられて前記確
動カムのリムに外接する外接カムフォロワおよび前記外
接カムフォロワに対向して前記各ピストンに回転可能に
設けられ前記リムに内接する内接カムフォロワと、前記
各シリンダに設けられた給気手段および着火手段とを備
え、前記各シリンダ対は前記カムケースの周囲に所定間
隔だけ隔てられた位置にあり、前記確動カムの前記リム
の形状は、前記各シリンダ対を構成するシリンダ内を摺
動する各2個のピストンが同時期に逆方向へ移動するよ
うにして全てのピストンが前記各シリンダ内を往復摺動
する間に該確動カムが一方向へ回転することを可能にす
るようなものになっている構成にしたものである。
【0007】
【作用及び効果】したがって、本発明によれば、ピスト
ンの往復運動をカムフォロワを介して確動カムの回転運
動に変換するので、機械効率がよく小型軽量で低コスト
のエンジンを実現することができる。また、確動カムが
1回転する間に、ピストンが少なくとも2往復して吸
入、圧縮、膨張、排気の4行程を行ない、シリンダおよ
びカム山の数に応じて複数回の爆発を行なうので、大き
な出力トルクが得られる。さらに、ピストンの往復運動
に対して出力軸が減速されているので、出力回転数およ
び発熱や振動が抑えられ、エネルギー変換効率が向上す
る。さらにまた、カムフォロワがカムに転がり接触する
ので、機械効率がよく、シリンダ配置およびカム形状が
180度対称になるので、動的バランスがよく振動が少
ない。さらにまた、吸入、圧縮、膨張、排気のすべての
行程で所望の運動と変位を与えることができるので、エ
ネルギー変換効率の改善およびエンジンの最適化を図る
ことができ、振動や運転性能等の動特性を最適化するこ
とができる。さらに、本発明のカム式エンジンにおいて
は、ピストンには出力トルクの反力以外の側圧は作用せ
ず、従って、コネクティングロッドの貫性力が側圧とし
て作用する従来の往復式エンジンにおける既述の欠点を
解消することができる。
【0008】
【実施例】図1は本発明の第1の実施例を示すガソリン
式4ストロークサイクルエンジンの概略断面正面図であ
り、図2は同エンジンの概略断面側面図である。図1お
よび図2において、符号1はケーシングであり、カムケ
ース2とその両側に180度方向に一体に形成された2
個のシリンダ3(本実施例では、カムケース2を中心に
180度対称になっているので、一方の要素だけに符号
を付してある。)とからなる。カムケース2内には、確
動カムである繭型のカム4が収容されており、このカム
4は、180度方向に2個のカム山4a,4bを有し、
その外周面にはカム曲線に沿って両側に突出するリム4
cが形成されており、中心部には出力軸5が一体に形成
されている。出力軸5は、カムケース2にベアリング6
により回転可能に支持されている。多連構造の場合は、
出力軸5はその両側でベアリングにより支持される。ま
た出力軸5は、カム4と別体で形成して後で一体化する
ようにしてもよい。各シリンダ3内には、内部が空洞の
ピストン7が摺動可能に設けられており、各ピストン7
は、それぞれ上部外周部にピストンリング8が嵌装さ
れ、下部内部には、ピストンピン9によりローラ状の外
接カムフォロワ10が回転可能に取り付けられ、さらに
ピン11,12によりローラ状の内接カムフォロワ1
3,14が回転可能に取り付けられている。1個の外接
カムフォロワ10は、カム4のリム4cの外周面を接触
して転動し、2個の内接カムフォロワ13,14は、カ
ム4のリム4cの内周面に接触して転動する。また、各
シリンダ3の上部には、吸気管に接続される吸気通路1
5および排気管に接続される排気通路16が形成され、
吸気通路15および排気通路16のシリンダ内上部に開
口する部分には、それぞれ吸気弁17および排気弁18
が設けられており、吸気弁17と排気弁18との間に
は、着火手段である点火プラグ19がシリンダ3内に向
けて取り付けられている。その他、図示してない部分
は、従来の4ストロークサイクルガソリンエンジンと同
様な構成を備えている。
【0009】第1実施例では、カム4のリム4cの形状
は、各ピストン7が同時期に逆方向へ同一量移動するよ
うにして各シリンダ3内を往復摺動する間にカム4が一
方向へ回転することを可能にするようなものになってい
る。なお、確動カムとしては、上記実施例の他に、カム
の少なくとも一方の側面にガイド溝を設け、このガイド
溝にピストンに回転可能に保持したローラ状のカムフォ
ロワを嵌合させる構成を用いてもよい。
【0010】次に上記実施例の動作について説明する。
以下の説明では上側のピストン7に着目して説明する
が、図4に示すように、下側のピストン7も同じ動きを
する。まずスタータにより出力軸5が回転を始め、カム
4が反時計回り方向に回転すると、リム4cに外接およ
び内接するカムフォロワ10および13,14により、
ピストン7が図1の状態からカム山4aを下降し、開い
た吸気弁17を介してガソリンと空気の混合気をシリン
ダ3に吸入して、図3のように下死点に至る。カム4が
さらに回転すると、ピストン7がカム山4bを上昇して
シリンダ3内の混合気がピストン7により圧縮され、上
死点の位置で点火プラグ19により着火して爆発膨張
し、再びピストン7がカム山4bを下降して下死点に至
る。この状態から再びピストンがカム4aを上昇する
と、シリンダ3内の排気ガスが開いた排気弁18を通し
て排気され、図1の状態に戻る。このようにして、カム
4が1回転する間に、2個のピストン7が2往復し、吸
入、圧縮、膨張、排気の4ストロークサイクルを行い、
各シリンダ3について1回の爆発が行なわれる。
【0011】このように、上記実施例によれば、カム4
の1回転で各ピストン7が2往復して、吸入、圧縮、膨
張、排気の4ストロークサイクルを行ない、。各シリン
ダ3について1回の爆発を行なうので、小型軽量で大き
な出力が得られる。また、各ピストン7の2回の往復運
動に対してカム4が1回転するので、出力軸5の回転が
減速され、出力回転数および発熱や振動が抑えられ、エ
ネルギー変換効率がよい。さらに、カムフォロワ10お
よび13,14を用いているので、滑り対隅を少なくす
ることができ、機械効率がよい。さらにまた、各ピスト
ン7とシリンダ3は180度対称に配置され、カム4も
180度対称に形成され、各ピストン7の往復運動も対
称となるので、動的バランスがよく振動も少ない。
【0012】上記実施例では、対向する2個のシリンダ
3内のピストン7を、図4に示すように同じ工程で動作
させているが、2行程ずつずらして、すなわち一方が吸
入、圧縮、膨張、排気を行なうとき、他方は膨張、排
気、吸入、圧縮を行なうように制御することもできる。
【0013】図5は本発明の第2の実施例を示すガソリ
ン式4ストロークサイクルエンジンの概略断面正面図で
あり、図6は同エンジンの概略断面側面図である。図5
および図6において、符号21はケーシングであり、カ
ムケース22とその両側に180度方向に一体に形成さ
れた2個のシリンダ23(本実施例では、カムケース2
2を中心に180度対称になっているので、一方の要素
だけに符号を付してある。)とからなる。カムケース2
2内には、確動カムである曲線カム24が収容されてお
り、このカム24は、90度間隔に4個のカム山24
a,24b,24c,24dを有し、互いに対向するカ
ム山24a,24cの組とカム山24b,24dの組と
では、そのカム曲線が異なっている。すなわちカム山2
4a,24cの組は、谷から谷までの角度が100度に
形成され、カム山24b,24dの組は、谷から谷まで
の角度が80度に形成されている。カム24はまた、そ
の外周面にはカム曲線に沿って両側に突出するリム24
eが形成されており、中心部には出力軸25が一体に形
成されている。出力軸25は、カムケース22にベアリ
ング26により回転可能に支持されているが、多連構造
の場合は、その両側でベアリングにより支持される。ま
た出力軸25は、カム24と別体で形成して後で一体化
するようにしてもよい。各シリンダ23内には、内部が
空洞のピストン27が摺動可能に設けられており、各ピ
ストン27は、それぞれ上部外周部にピストンリング2
8が嵌装され、下部内部には、ピストンピン29により
ローラ状の外接カムフォロワ30が回転可能に取り付け
られ、さらにピン31,32によりローラ状の内接カム
フォロワ33,34が回転可能に取り付けられている。
1個の外接カムフォロワ30は、カム24のリム24c
の外周面を接触して転動し、2個の内接カムフォロワ3
3,34は、カム24のリム24cの内周面に接触して
転動する。また、各シリンダ23の上部には、吸気管に
接続される吸気通路35および排気管に接続される排気
通路36が形成され、吸気通路35および排気通路36
のシリンダ内上部に開口する部分には、それぞれ吸気弁
37および排気弁38が設けられており、吸気弁37と
排気弁38との間には、着火手段である点火プラグ39
がシリンダ23内に向けて取り付けられている。その
他、図示してない部分は、従来の4ストロークサイクル
ガソリンエンジンと同様な構成を備えている。第2実施
例では、カム24のリム24eの形状は、各ピストン2
7が同時期に逆方向へ同一量移動するようにして各シリ
ンダ23内を往復摺動する間にカム24が一方向へ回転
することを可能にするようなものになっている。なお、
確動カムとしては、上記実施例の他に、カムの少なくと
も一方の側面にガイド溝を設け、このガイド溝にピスト
ンに回転可能に保持したローラ状のカムフォロワを嵌合
させる構成を用いてもよい。
【0014】次に上記実施例の動作について説明する。
以下の説明では上側のピストン27に着目して説明する
が、図8に示すように、下側のピストン27も同じ動き
をする。まずスタータにより出力軸25が回転を始め、
カム24が反時計回り方向に回転すると、カム山24a
の部分のリム24eに外接および内接するカムフォロワ
30および33,34によりピストン7が図5の状態か
ら下降し、開いた吸気弁37を介してガソリンと空気の
混合気がシリンダ23に吸入され、カム山24aは50
度回転して、ピストン27は、図7のように下死点に至
る。次にカム24が40度回転すると、ピストン27が
カム山24bを上昇してシリンダ23内の混合気がピス
トン27により圧縮され、上死点の位置で点火プラグ3
9により着火して爆発膨張し、カム山24bが40度回
転してピストン27が再び下降し、下死点に至る。この
状態からカム24が50度回転してピストン27がカム
山24cを上昇すると、シリンダ23内の排気ガスが開
いた排気弁38を通して排気される。同様にして、ピス
トン27がカム山24cを下降して吸入行程を行ない、
カム山24dを上昇して圧縮行程を行ない、カム山24
dを下降して膨張行程を行ない、カム山24aを上昇し
て排気行程を行ない、図5の状態に戻る。このようにし
て、カム24が1回転する間に、2個のピストン27が
4往復し、吸入、圧縮、膨張、排気の4ストロークサイ
クルを2回行ない、各シリンダ23について2回の爆発
が行なわれる。
【0015】このように、上記実施例によれば、カム2
4の1回転で各ピストン27が4往復して、吸入、圧
縮、膨張、排気の4ストロークサイクルを2回行ない、
各シリンダ23について2回の爆発を行なうので、小型
軽量で大きな出力が得られる。また、各ピストン27の
4回の往復運動に対してカム24が1回転するので、出
力軸25の回転が減速され、出力回転数および発熱や振
動が抑えられ、エネルギー変換効率がよい。さらに、カ
ムフォロワ30および33,34を用いているので、滑
り対隅を少なくすることができ、機械効率がよい。さら
にまた、各ピストン27とシリンダ23は180度対称
に配置され、各対向するピストン27の往復運動も対称
となり、動的バランスがよく振動も少ない。さらにま
た、吸入行程と排気行程に費やす時間を圧縮行程と膨張
行程に費やす時間よりも多く取ることができ、混合気の
吸入と排気ガスの排出とを十分に行なうことができるの
で、エンジンの最適化を図ることができ、エネルギー変
換効率の改善および振動や運転性能等の動特性を最適化
することができる。
【0016】図9は、上記第1実施例において、内接カ
ムフォロワ13,14を支持するピン11,12をそれ
ぞれ外側に延長して、その両端部にローラ40,41を
回転可能に支持するとともに、このローラ40,41に
対向するカムケース2の壁面にピストン7と同方向のガ
イド溝42,43を設けて、ローラ40,41を転動案
内するようにしたものである。図9に示す例では、各ピ
ストン7が、ガイド溝42,43を転動するローラ4
0,41により周方向の回転を規制されるので、シリン
ダ3内の往復運動を確実にすることができる。なお、上
記第2実施例に図9に示した構成を採用することは、も
ちろん可能である。
【0017】上記各実施例において、各実施例で示した
カム式エンジンを多連構造にする場合には、隣接するエ
ンジンにおける爆発タイミングが重ならないように適切
に配置することにより、動的バランスおよび制振性を向
上させることができる。また、振動および騒音吸収のた
めに、バランサやフライホイールを設けることができ
る。
【0018】上記各実施例では、カムケース2,22の
周囲に180度隔てられて半径方向に対向する2個のシ
リンダ3,23を設け、それに対応して2個のピストン
7,27を設けたが、これらシリンダ及びピストンの数
を増加させることも可能である。即ち、カムケースの周
囲に180度隔てられて半径方向に対向する2個のシリ
ンダからなるシリンダ対を、各シリンダ対がカムケース
の周囲に所定間隔だけ隔てられるようにして、複数個設
けることが可能である。また、カムのカム山の数は、第
1実施例では2個であり、第2実施例では4個であった
が、カム曲線を異にした180度対称であれば、6個以
上の偶数個のカム山を設けることができ、カム曲線を種
々に設定してエンジンの特性を変更することができる。
【0019】図10は、図1に示した第1実施例を変更
し、シリンダ及びピストンの数を増加させた構成を示し
ている。即ち、図10の構成では、カムケースの周囲に
180度隔てられて半径方向に対向する2個のシリンダ
3を1つのシリンダ対とし、また他の2個のシリンダ3
Aを他の1つのシリンダ対として、それらシリンダ対が
2個設けられている。この場合、1つのシリンダ対3と
他のシリンダ対3Aとは、カムケースの周囲に所定間隔
即ち角度αだけ隔てて設けられ、各シリンダ内をピスト
ン7,7Aが摺動する。カム4の前記リムの形状は、1
つのシリンダ対を構成するシリンダ3内を摺動する2個
のピストン7が同時期に逆方向へ同一量移動し、また他
のシリンダ対を構成するシリンダ3A内を摺動する2個
のピストン7Aが同時期に逆方向へ同一量移動するよう
にして全てのピストンが各シリンダ内を往復摺動する間
にカム4が一方向へ回転することを可能にするようなも
のになっている。
【0020】図11は第1実施例のカムの形状を変更し
た構成を示している。即ち図11におけるカム54は、
カム曲線を異にした180度対称の2個のカム山54
a,54bを有し、カム54の1回転で各ピストン7が
2往復して第1実施例と同様な吸入、圧縮、膨脹、排気
行程を行う。但し、この図11の構成では、2個のピス
トン7は同時期に逆方向へ移動するが、両ピストンの同
時期の逆方向への移動量は同一ではない。このように、
ピストンの移動量を変えることにより、エンジンの特性
を変更することができる。
【0021】上記各実施例では、ガソリンエンジンを例
示したが、吸気通路15,35からシリンダ3,23内
には混合気ではなく空気のみを吸入して、点火プラグの
代わりに着火手段として燃料噴射ノズルを設けることに
より、ディーゼルエンジンを構成することができる。
【0022】さらに、本発明は、従来の4ストロークサ
イクルエンジンにおける近年の成果である排気ガス対策
や燃費向上のための各種の技術、例えば空燃比制御、点
火制御、燃料噴射制御、EGR制御、給排気制御等の電
子制御技術や、副室燃焼技術、渦流室燃焼技術等を適宜
応用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例を示すカム式エンジンの概
略正面断面図。
【図2】同エンジンの概略側面断面図。
【図3】同エンジンの動作を説明するための概略正面断
面図。
【図4】同エンジンの動作を説明するための概略カム線
図。
【図5】本発明の第2実施例を示すカム式エンジンの概
略正面断面図。
【図6】同エンジンの概略側面断面図。
【図7】同エンジンの動作を説明するための概略正面断
面図。
【図8】同エンジンの動作を説明するための概略カム線
図。
【図9】前記第1実施例の構成の変更例を示す、図2と
同様の図。
【図10】前記第1実施例のエンジンを、シリンダ及び
ピストンの数を増加するように変更した構成例を示す概
略正面断面図。
【図11】前記第1実施例のエンジンにおけるカムの形
状を変更した例を示す概略正面断面図。
【符号の説明】
1,21 ケーシング 2,22 カムケース 3,23 シリンダ 4,24,54 カム 4a,4b;24a,24b,24c,24d;54
a,54b カム山 4c,24e リム 5 出力軸 7,27 ピストン 10,30 外接カムフォロワ 13,14;33,34 内接カムフォロワ 15,35 吸気通路 16,36 排気通路 17,37 吸気弁 18,38 排気弁 19,39 点火プラグ 40,41 ローラ 42,43 ガイド溝

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 カムケースの周囲に180度隔てられて
    半径方向に対向する2個のシリンダが一体に設けられて
    いるケーシングと、前記カムケース内に延びる出力軸を
    中心部に有して周方向に等間隔に2個以上の偶数個のカ
    ム山を有し、カム曲線に沿って側方へ突出したリムを有
    する確動カムと、前記各シリンダ内に往復摺動可能に設
    けられたピストンと、前記各ピストンに回転可能に設け
    られて前記確動カムのリムに外接する外接カムフォロワ
    および前記外接カムフォロワに対向して前記各ピストン
    に回転可能に設けられ前記リムに内接する内接カムフォ
    ロワと、前記各シリンダに設けられた給気手段および着
    火手段とを備え、前記確動カムの前記リムの形状は、前
    記各ピストンが同時期に逆方向へ移動するようにして前
    記各シリンダ内を往復摺動する間に該確動カムが一方向
    へ回転することを可能にするようなものになっているカ
    ム式エンジン。
  2. 【請求項2】 カムケースの周囲に180度隔てられて
    半径方向に対向する2個のシリンダからなるシリンダ対
    が複数個一体に設けられているケーシングと、前記カム
    ケース内に延びる出力軸を中心部に有して周方向に等間
    隔に2個以上の偶数個のカム山を有し、カム曲線に沿っ
    て側方へ突出したリムを有する確動カムと、前記各シリ
    ンダ内に往復摺動可能に設けられたピストンと、前記各
    ピストンに回転可能に設けられて前記確動カムのリムに
    外接する外接カムフォロワおよび前記外接カムフォロワ
    に対向して前記各ピストンに回転可能に設けられ前記リ
    ムに内接する内接カムフォロワと、前記各シリンダに設
    けられた給気手段および着火手段とを備え、前記各シリ
    ンダ対は前記カムケースの周囲に所定間隔だけ隔てられ
    た位置にあり、前記確動カムの前記リムの形状は、前記
    各シリンダ対を構成するシリンダ内を摺動する各2個の
    ピストンが同時期に逆方向へ移動するようにして全ての
    ピストンが前記各シリンダ内を往復摺動する間に該確動
    カムが一方向へ回転することを可能にするようなものに
    なっているカム式エンジン。
  3. 【請求項3】 各ピストンが周方向の回り止め手段を備
    えた請求項1または2に記載のカム式エンジン。
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