JPH0848607A - ゴキブリ忌避剤 - Google Patents
ゴキブリ忌避剤Info
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- JPH0848607A JPH0848607A JP6184766A JP18476694A JPH0848607A JP H0848607 A JPH0848607 A JP H0848607A JP 6184766 A JP6184766 A JP 6184766A JP 18476694 A JP18476694 A JP 18476694A JP H0848607 A JPH0848607 A JP H0848607A
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- oil
- cypress
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 人体に無害で、取り扱いが容易なゴキブリ忌
避剤。 【構成】 ヒノキ針葉油を有効成分とするゴキブリ忌避
剤、または、ヒノキ針葉油を有効成分とし、この有効成
分をデキストリンで包接した包接複合体から成るゴキブ
リ忌避剤。 【効果】 スギ針葉油を有効成分とするゴキブリ忌避剤
と同等の忌避効力を有し、また、スギ針葉油の有効成分
をデキストリンで包接した包接複合体は忌避効力に持続
性がある。
避剤。 【構成】 ヒノキ針葉油を有効成分とするゴキブリ忌避
剤、または、ヒノキ針葉油を有効成分とし、この有効成
分をデキストリンで包接した包接複合体から成るゴキブ
リ忌避剤。 【効果】 スギ針葉油を有効成分とするゴキブリ忌避剤
と同等の忌避効力を有し、また、スギ針葉油の有効成分
をデキストリンで包接した包接複合体は忌避効力に持続
性がある。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はゴキブリ忌避剤に関す
る。
る。
【0002】
【従来の技術】ゴキブリは単に食物等の害虫としてのみ
ではなく、衛生上の害虫でもあり、特に近年は冬期間中
も繁殖し、また、住宅、ビル等に年中生息しており、そ
の防除が問題となっていた。また、従来から行われてい
るゴキブリの防除法としては、粘着剤を塗布した紙製の
捕獲器を用いて捕獲する方法、ホウ酸を食物に混入した
餌を出没場所に置く方法、或いはフェニトチオン等の殺
虫剤を用いる方法がしられている。
ではなく、衛生上の害虫でもあり、特に近年は冬期間中
も繁殖し、また、住宅、ビル等に年中生息しており、そ
の防除が問題となっていた。また、従来から行われてい
るゴキブリの防除法としては、粘着剤を塗布した紙製の
捕獲器を用いて捕獲する方法、ホウ酸を食物に混入した
餌を出没場所に置く方法、或いはフェニトチオン等の殺
虫剤を用いる方法がしられている。
【0003】前記従来のゴキブリ防除法のうち、餌とし
て食物中に混入するホウ酸の致死量は幼児で5gであ
り、また、殺虫剤として用いるフェニトロチオンは猛毒
である。そして、ゴキブリを駆除するために毒性のある
ホウ酸、フェニトロチオンのような薬剤を本来毒があっ
ては困る場所、例えば食器棚、流し台、冷蔵庫などの下
側に載置するため、身体に触れやすく極めて危険である
という問題がある。
て食物中に混入するホウ酸の致死量は幼児で5gであ
り、また、殺虫剤として用いるフェニトロチオンは猛毒
である。そして、ゴキブリを駆除するために毒性のある
ホウ酸、フェニトロチオンのような薬剤を本来毒があっ
ては困る場所、例えば食器棚、流し台、冷蔵庫などの下
側に載置するため、身体に触れやすく極めて危険である
という問題がある。
【0004】また、前記従来のゴキブリの防除法はいず
れもゴキブリを殺すことに主眼が置かれているため、そ
の取り扱いには充分な注意が必要であるという問題があ
る。
れもゴキブリを殺すことに主眼が置かれているため、そ
の取り扱いには充分な注意が必要であるという問題があ
る。
【0005】そこで、本出願人は従来の捕獲法、殺虫法
とは異なり、人的には無害であって、ゴキブリを容易に
防除する手段として、先に特開平6-87718号公報で「ス
ギ針葉から抽出した精油、またはその精油より分離した
成分を有効成分とするゴキブリ忌避剤」を提案した。
とは異なり、人的には無害であって、ゴキブリを容易に
防除する手段として、先に特開平6-87718号公報で「ス
ギ針葉から抽出した精油、またはその精油より分離した
成分を有効成分とするゴキブリ忌避剤」を提案した。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】特開平6-87718号公報
で提案せるゴキブリ忌避剤は、人体には無害であると共
に、少量で優れた忌避効力を発揮出来るという利点を有
している。
で提案せるゴキブリ忌避剤は、人体には無害であると共
に、少量で優れた忌避効力を発揮出来るという利点を有
している。
【0007】前記スギ針葉の場合は原材料集荷、確保等
の問題から、スギ材に代わり、スギ針葉から得られた精
油、或いはこの精油より分離した成分と同等の忌避効力
があるゴキブリ忌避剤の出現が望まれていた。
の問題から、スギ材に代わり、スギ針葉から得られた精
油、或いはこの精油より分離した成分と同等の忌避効力
があるゴキブリ忌避剤の出現が望まれていた。
【0008】本発明はスギ針葉に限定することなく、低
沸点部に有効成分を有する針葉精油からも、忌避効力に
持続性があり、かつ、人的には無害であるゴキブリ忌避
剤を提供することを目的とする。
沸点部に有効成分を有する針葉精油からも、忌避効力に
持続性があり、かつ、人的には無害であるゴキブリ忌避
剤を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは前記目的を
達成すべく鋭意検討した結果、スギ針葉は高沸点部に忌
避効力の有効成分があるが、ヒノキ針葉は高沸点部より
も低沸点部に忌避効力の有効成分を有することを知見し
た。
達成すべく鋭意検討した結果、スギ針葉は高沸点部に忌
避効力の有効成分があるが、ヒノキ針葉は高沸点部より
も低沸点部に忌避効力の有効成分を有することを知見し
た。
【0010】しかし、スギ針葉から得られた精油成分と
は異なり、ヒノキ針葉から得られた精油成分のように低
沸点部に忌避効力が優れている場合には、低沸点部の成
分は揮散しやすいため、忌避効力の持続性に欠けるとい
う問題がある。
は異なり、ヒノキ針葉から得られた精油成分のように低
沸点部に忌避効力が優れている場合には、低沸点部の成
分は揮散しやすいため、忌避効力の持続性に欠けるとい
う問題がある。
【0011】そこで、有効成分に徐放性を付与すること
により忌避効力の持続性を持たせる手段として、有効成
分を他の物質で包接すること、そして包接物質として人
的に無害であるデキストリンに着目した。即ち、デキス
トリンを用いて有効成分の包接複合体とすることによ
り、揮散を制御して有効成分に徐放性を持たせることが
出来る。
により忌避効力の持続性を持たせる手段として、有効成
分を他の物質で包接すること、そして包接物質として人
的に無害であるデキストリンに着目した。即ち、デキス
トリンを用いて有効成分の包接複合体とすることによ
り、揮散を制御して有効成分に徐放性を持たせることが
出来る。
【0012】本発明のゴキブリ忌避剤は、前記知見に基
づきなされたものであり、ヒノキ針葉から抽出した精
油、またはその精油より分離した成分を有効成分とす
る。
づきなされたものであり、ヒノキ針葉から抽出した精
油、またはその精油より分離した成分を有効成分とす
る。
【0013】もう一つのゴキブリ忌避剤は、ヒノキ針葉
から抽出した精油、またはその精油より分離した成分を
有効成分とし、これをデキストリンにより包接した包接
複合体から成る。
から抽出した精油、またはその精油より分離した成分を
有効成分とし、これをデキストリンにより包接した包接
複合体から成る。
【0014】
【作用】ヒノキ針葉から抽出した精油、または精油から
分離した成分はゴキブリに対する忌避性がある。
分離した成分はゴキブリに対する忌避性がある。
【0015】ヒノキ針葉から抽出した精油、または精油
から分離した成分をデキストリンにより包接した包接複
合体は忌避性に持続性がある。
から分離した成分をデキストリンにより包接した包接複
合体は忌避性に持続性がある。
【0016】
【実施例】本発明のゴキブリ忌避剤は、精油、または精
油から分離した成分をそのままガラス製容器、プラスチ
ック製容器等の開放容器内に充填して使用してもよい
が、ゴキブリに対する忌避の持続性、取り扱いの容易
性、保存性等を考慮すると、デキストリンで包接するこ
とがよい。また、有効成分をそのまま、或いは有効成分
をデキストリンで包接した後、紙、布等の基材に含浸ま
たは塗布して適宜な場所に設置するか、或いは食器棚、
流し台等の扉材や床材に含浸または塗布して使用する。
油から分離した成分をそのままガラス製容器、プラスチ
ック製容器等の開放容器内に充填して使用してもよい
が、ゴキブリに対する忌避の持続性、取り扱いの容易
性、保存性等を考慮すると、デキストリンで包接するこ
とがよい。また、有効成分をそのまま、或いは有効成分
をデキストリンで包接した後、紙、布等の基材に含浸ま
たは塗布して適宜な場所に設置するか、或いは食器棚、
流し台等の扉材や床材に含浸または塗布して使用する。
【0017】先ず、本発明のゴキブリ忌避剤について説
明する。 1. 試料 静岡県(静岡大学構内)産のスギ針葉およびヒノキ針葉
をミキサーで粉砕した後、水蒸気蒸留して得られた葉油
をゴキブリ忌避効力試験に試供した。
明する。 1. 試料 静岡県(静岡大学構内)産のスギ針葉およびヒノキ針葉
をミキサーで粉砕した後、水蒸気蒸留して得られた葉油
をゴキブリ忌避効力試験に試供した。
【0018】また、試供虫として静岡大学木材化学研究
室で累代飼育中のゴキブリ(Periplaneta fuliginosa
S.)の2〜4令の幼虫クロゴキブリを用いた。
室で累代飼育中のゴキブリ(Periplaneta fuliginosa
S.)の2〜4令の幼虫クロゴキブリを用いた。
【0019】2. ヒノキ針葉油とスギ針葉油並びに市販
品忌避剤との対比試験 種々の含浸量のヒノキ針葉油の含浸量の忌避剤含浸ろ紙
試料を作成し、忌避試験をスランティングカードおよび
箱試験法に基づいて行った。
品忌避剤との対比試験 種々の含浸量のヒノキ針葉油の含浸量の忌避剤含浸ろ紙
試料を作成し、忌避試験をスランティングカードおよび
箱試験法に基づいて行った。
【0020】忌避試験は先ず、ろ紙(東洋ろ紙株式会社
製、No.2、幅3.5cm、長さ10cm)にヒノキ針葉油より分
離した各グループ成分の夫々をアセトンに溶解させたア
セトン溶液を含浸させ、乾燥させてアセトンを除去した
後、八つに折り曲げてひだを付け(八つ折り)、これを
忌避剤含浸ろ紙試料とした。同様に忌避剤を含まない無
含浸ろ紙試料を作成した。
製、No.2、幅3.5cm、長さ10cm)にヒノキ針葉油より分
離した各グループ成分の夫々をアセトンに溶解させたア
セトン溶液を含浸させ、乾燥させてアセトンを除去した
後、八つに折り曲げてひだを付け(八つ折り)、これを
忌避剤含浸ろ紙試料とした。同様に忌避剤を含まない無
含浸ろ紙試料を作成した。
【0021】次ぎに、忌避剤含浸ろ紙試料と、無含浸ろ
紙試料を直方体形プラスチック容器(高さ9.7cm、幅25.
5cm、長さ19cm)の中に設置し、該容器中に前記ゴキブ
リ10匹放飼し、暗所に20時間放置した後、夫々のろ紙試
料に潜伏または静止していたゴキブリの数をかぞえ、次
の数式
紙試料を直方体形プラスチック容器(高さ9.7cm、幅25.
5cm、長さ19cm)の中に設置し、該容器中に前記ゴキブ
リ10匹放飼し、暗所に20時間放置した後、夫々のろ紙試
料に潜伏または静止していたゴキブリの数をかぞえ、次
の数式
【0022】
【数1】
【0023】により忌避率(%)を算出した。尚、1試
料について10回反復試験を行い忌避率の平均値を求
め、その結果を表1に示す。
料について10回反復試験を行い忌避率の平均値を求
め、その結果を表1に示す。
【0024】忌避試験のスランティングカードおよび箱
試験法は、ゴキブリが夜間活動し、昼間は狭い暗所に潜
伏する性質を利用するものである。即ち、針葉油中に忌
避成分が含まれており、針葉油含浸ろ紙試料を避けて、
未含浸ろ紙試料の方に全ての供試虫が潜伏すれば忌避率
は100%となり、忌避成分含浸ろ紙試料と、未含浸ろ
紙試料の両方に等しく潜伏すれば忌避率は0%となる。
また、忌避剤含浸ろ紙試料の方に20匹全て潜伏した場
合は忌避率は−100%となり、この忌避率がマイナス
になれば針葉油中にゴキブリの誘引物質が含まれている
ことになる。
試験法は、ゴキブリが夜間活動し、昼間は狭い暗所に潜
伏する性質を利用するものである。即ち、針葉油中に忌
避成分が含まれており、針葉油含浸ろ紙試料を避けて、
未含浸ろ紙試料の方に全ての供試虫が潜伏すれば忌避率
は100%となり、忌避成分含浸ろ紙試料と、未含浸ろ
紙試料の両方に等しく潜伏すれば忌避率は0%となる。
また、忌避剤含浸ろ紙試料の方に20匹全て潜伏した場
合は忌避率は−100%となり、この忌避率がマイナス
になれば針葉油中にゴキブリの誘引物質が含まれている
ことになる。
【0025】また、比較のためにスギ針葉油含浸量の異
なる忌避剤含浸ろ紙試料、並びに市販品のゴキブリ忌避
剤N,N-Diethl-m-toluamide(略称DET)含浸量の異な
る忌避剤含浸ろ紙試料を用いて前記ヒノキ針葉油のゴキ
ブリ忌避剤と同様にゴキブリ忌避率を求めた。その結果
を表1に示す。
なる忌避剤含浸ろ紙試料、並びに市販品のゴキブリ忌避
剤N,N-Diethl-m-toluamide(略称DET)含浸量の異な
る忌避剤含浸ろ紙試料を用いて前記ヒノキ針葉油のゴキ
ブリ忌避剤と同様にゴキブリ忌避率を求めた。その結果
を表1に示す。
【0026】
【表1】
【0027】表1から明らかなように、ヒノキ針葉油お
よびスギ針葉油を有効成分とする忌避剤は、両者とも忌
避効力を有し、市販品のゴキブリ忌避剤N,N-Diethl-m-t
oluamideよりも優れた忌避効力を有している。
よびスギ針葉油を有効成分とする忌避剤は、両者とも忌
避効力を有し、市販品のゴキブリ忌避剤N,N-Diethl-m-t
oluamideよりも優れた忌避効力を有している。
【0028】また、ろ紙へのヒノキ針葉油およびスギ針
葉油の含浸量を変え、有効最小濃度(minimum effectiv
e concentration of 80% repellency;MEC80)値(mg
/m2)を求めた。その結果、スギ針葉油のゴキブリ忌避
効力MEC80値は300mg/m2であるのに対し、ヒノキ針葉
油のゴキブリ忌避効力MEC80値は10mg/m2とスギ針葉
油に比して極めて低い値で忌避効力が得られることが分
かった。
葉油の含浸量を変え、有効最小濃度(minimum effectiv
e concentration of 80% repellency;MEC80)値(mg
/m2)を求めた。その結果、スギ針葉油のゴキブリ忌避
効力MEC80値は300mg/m2であるのに対し、ヒノキ針葉
油のゴキブリ忌避効力MEC80値は10mg/m2とスギ針葉
油に比して極めて低い値で忌避効力が得られることが分
かった。
【0029】また、表1から明らかなように、同一含浸
量で比較するとヒノキ針葉油の方がスギ針葉油よりも忌
避効力は若干優れていると判断されたため、ヒノキ針葉
油の沸点別に分画し、どの画分が忌避効力を示すのかに
ついて検討することにした。
量で比較するとヒノキ針葉油の方がスギ針葉油よりも忌
避効力は若干優れていると判断されたため、ヒノキ針葉
油の沸点別に分画し、どの画分が忌避効力を示すのかに
ついて検討することにした。
【0030】3. 葉油成分の分画とゴキブリ忌避効力 静岡県(静岡大学構内)産のヒノキより得た針葉をミク
ロ分別蒸留装置を用いて水蒸気蒸留法により抽出し、各
沸点毎に分画して精油を得た。
ロ分別蒸留装置を用いて水蒸気蒸留法により抽出し、各
沸点毎に分画して精油を得た。
【0031】ヒノキ針葉中の精油を精油定量装置(水蒸
気蒸留法)を用いて定量した結果、精油含有量は3.7ml
/100gであった。尚、この時、前処理としてヒノキ針葉
を出来るだけ粉砕して細胞を破壊してやると、短時間で
効率よく精油が留出してくることは前記特開平6-87718
号公報で提案のスギ針葉より精油を抽出する場合と同様
である。
気蒸留法)を用いて定量した結果、精油含有量は3.7ml
/100gであった。尚、この時、前処理としてヒノキ針葉
を出来るだけ粉砕して細胞を破壊してやると、短時間で
効率よく精油が留出してくることは前記特開平6-87718
号公報で提案のスギ針葉より精油を抽出する場合と同様
である。
【0032】各沸点毎に分画されたヒノキ針葉油成分を
ガスクロマトグラフィー分析(担体:OV-1、キャピラ
リーカラム:0.25mm×25m、カラム温度および保持時間:5
0℃×10分、50〜200℃(昇温5℃/分)、200℃×10分:略
称GC分析)を行った結果、約40種の成分が含まれて
いることが確認された。
ガスクロマトグラフィー分析(担体:OV-1、キャピラ
リーカラム:0.25mm×25m、カラム温度および保持時間:5
0℃×10分、50〜200℃(昇温5℃/分)、200℃×10分:略
称GC分析)を行った結果、約40種の成分が含まれて
いることが確認された。
【0033】そこで、ヒノキより得た針葉油をミクロ分
別蒸留装置を用いて、沸点別に33〜125℃までの8
画分と、125℃では分留されない残渣画分に分別し、
その結果を表2に示す。
別蒸留装置を用いて、沸点別に33〜125℃までの8
画分と、125℃では分留されない残渣画分に分別し、
その結果を表2に示す。
【0034】
【表2】
【0035】夫々の画分についてガスクロマトグラフィ
ー分析を行ったところ、画分−1(以下フラクション1
という)には保持時間(以下RTという)5分までの成
分、画分−3(以下フラクション2という)にはRT5
〜10分の成分、画分−5(以下フラクション3とい
う)にはRT15〜20分の成分、画分−7(以下フラ
クション4という)にはRT20〜30分の成分、残渣
画分にはRT30分以降の成分が含有されており、沸点
別に5グループに大別することが出来た。
ー分析を行ったところ、画分−1(以下フラクション1
という)には保持時間(以下RTという)5分までの成
分、画分−3(以下フラクション2という)にはRT5
〜10分の成分、画分−5(以下フラクション3とい
う)にはRT15〜20分の成分、画分−7(以下フラ
クション4という)にはRT20〜30分の成分、残渣
画分にはRT30分以降の成分が含有されており、沸点
別に5グループに大別することが出来た。
【0036】そこで、これらの画分のゴキブリ忌避効力
を比較検討し、針葉油成分と忌避効力の関係を明らかに
すべく、窒素気流中で留出してきた各留分、即ち、ヒノ
キ針葉油より分離した前記5グループの各フラクション
(RT5分までの成分、RT5〜10分までの成分、R
T15〜20分の成分、RT20〜30分の成分)並び
に残渣成分に分け、前記忌避試験法に基づいて各成分の
忌避率を調べた。その結果を表3に示す。
を比較検討し、針葉油成分と忌避効力の関係を明らかに
すべく、窒素気流中で留出してきた各留分、即ち、ヒノ
キ針葉油より分離した前記5グループの各フラクション
(RT5分までの成分、RT5〜10分までの成分、R
T15〜20分の成分、RT20〜30分の成分)並び
に残渣成分に分け、前記忌避試験法に基づいて各成分の
忌避率を調べた。その結果を表3に示す。
【0037】
【表3】
【0038】表3により明らかなように、忌避率はフラ
クション1(Fr.1)、フラクション2(Fr.
2)、フラクション3(Fr.3)、フラクション4
(Fr.4)、残渣(R)の順に減少し、沸点の高い成
分になるほど忌避効力が低下すること、即ち、最初に分
留した低沸点成分(フラクション1)が忌避効力に優れ
ていることが分かる。
クション1(Fr.1)、フラクション2(Fr.
2)、フラクション3(Fr.3)、フラクション4
(Fr.4)、残渣(R)の順に減少し、沸点の高い成
分になるほど忌避効力が低下すること、即ち、最初に分
留した低沸点成分(フラクション1)が忌避効力に優れ
ていることが分かる。
【0039】また、残渣画分成分には忌避効力が見られ
ず、弱い誘引性を示した。
ず、弱い誘引性を示した。
【0040】4. ヒノキ針葉油のガスクロマトグラフィ
ー分析 ヒノキ針葉を水蒸気蒸溜して沸点別に分画したヒノキ油
についてガスクロマトグラフィー分析を行い、分画状況
を確認した。
ー分析 ヒノキ針葉を水蒸気蒸溜して沸点別に分画したヒノキ油
についてガスクロマトグラフィー分析を行い、分画状況
を確認した。
【0041】そこで最も高い忌避効力を示した低沸点成
分のフラクション1(Fr.1)についてGC−MS分
析を行ったところ、図1に示すように、ピークA、B、
CおよびDはいずれも分子量136のモノテルペン類で
あり、GC−MS分析による標品との保持時間(RT)
の比較から、夫々のピークはα−ピネン、サビネン、ミ
ルセン、リモネンであることが推定された。
分のフラクション1(Fr.1)についてGC−MS分
析を行ったところ、図1に示すように、ピークA、B、
CおよびDはいずれも分子量136のモノテルペン類で
あり、GC−MS分析による標品との保持時間(RT)
の比較から、夫々のピークはα−ピネン、サビネン、ミ
ルセン、リモネンであることが推定された。
【0042】また、モノテルペン類の数種の標品につい
て、忌避試験を行った結果、Δ−カレン、ミルセン、α
−テルピネンに忌避性があり、また、木材の芳香成分で
あるα−ピネン、D−リモネンには忌避効力は見られな
かった。
て、忌避試験を行った結果、Δ−カレン、ミルセン、α
−テルピネンに忌避性があり、また、木材の芳香成分で
あるα−ピネン、D−リモネンには忌避効力は見られな
かった。
【0043】5. ゴキブリ忌避効力の持続性について 表3の結果から、低沸点成分がゴキブリ忌避効力に優れ
ていることが明らかになったが、低沸点成分は揮発しや
すいため効力の持続性に欠ける恐れがある。
ていることが明らかになったが、低沸点成分は揮発しや
すいため効力の持続性に欠ける恐れがある。
【0044】この点を確認するために、ヒノキ針葉油の
低沸点成分をろ紙に2,000mg/m2含浸させて直ちに忌避効
力試験を行った場合(A)と、含浸後7日間大気中に放
置した後、忌避効力試験を行った場合(B)の忌避率を
調べた結果、(A)では100%の忌避率を示すのに対
し、(B)では21%であり、忌避成分が揮散すること
により忌避効力が低下することが分かった。この結果を
表4に示す。
低沸点成分をろ紙に2,000mg/m2含浸させて直ちに忌避効
力試験を行った場合(A)と、含浸後7日間大気中に放
置した後、忌避効力試験を行った場合(B)の忌避率を
調べた結果、(A)では100%の忌避率を示すのに対
し、(B)では21%であり、忌避成分が揮散すること
により忌避効力が低下することが分かった。この結果を
表4に示す。
【0045】そこで、忌避効力の持続性を図る目的で、
ヒノキ針葉油をβ−シクロデキストリン(略称β−C
D)で包接した包接複合体を調製した。尚、本発明にお
いて包接とはβ−シクロデキストリンの分子空洞内にヒ
ノキ針葉油の有効成分を取り込み、複合体を形成するこ
とを表す。
ヒノキ針葉油をβ−シクロデキストリン(略称β−C
D)で包接した包接複合体を調製した。尚、本発明にお
いて包接とはβ−シクロデキストリンの分子空洞内にヒ
ノキ針葉油の有効成分を取り込み、複合体を形成するこ
とを表す。
【0046】また、包接複合体の調製は次のようにして
行った。β−シクロデキストリン1.55gに水100mlを加
え、これにβ−シクロデキストリン量の1/2量のヒノ
キ針葉油の低沸点成分を加え、マグネチックスターラー
で2時間撹拌した。これを遠心分離器により10,000rpm
×10分間の遠心分離を行って、上澄み液を除去し、沈殿
物を回収した後、該沈殿物に水を加えて撹拌し、再度遠
心分離を行う操作を3回繰り返した後、風乾して包接複
合体を調製した。
行った。β−シクロデキストリン1.55gに水100mlを加
え、これにβ−シクロデキストリン量の1/2量のヒノ
キ針葉油の低沸点成分を加え、マグネチックスターラー
で2時間撹拌した。これを遠心分離器により10,000rpm
×10分間の遠心分離を行って、上澄み液を除去し、沈殿
物を回収した後、該沈殿物に水を加えて撹拌し、再度遠
心分離を行う操作を3回繰り返した後、風乾して包接複
合体を調製した。
【0047】尚、包接複合体中のヒノキ針葉油量を求め
た後、2,000mg/m2の含浸量に相当する包接複合体を秤量
して供試した。
た後、2,000mg/m2の含浸量に相当する包接複合体を秤量
して供試した。
【0048】そして調製直後の包接複合体、並びに調製
後7〜60日間大気中に放置し、所定日数放置した包接
複合体を用いて、前記忌避試験法に基づいて各包接複合
体の夫々について忌避率を調べた。その結果を表4に示
す。
後7〜60日間大気中に放置し、所定日数放置した包接
複合体を用いて、前記忌避試験法に基づいて各包接複合
体の夫々について忌避率を調べた。その結果を表4に示
す。
【0049】
【表4】
【0050】表4から明らかなように、β−シクロデキ
ストリンで包接されたヒノキ針葉油の包接複合体は包接
後、7〜60日間放置しても高い忌避率を安定して示
し、ヒノキ針葉油のβ−シクロデキストリンによる包接
はゴキブリ忌避効力の持続性付与に有効であることが確
認された。
ストリンで包接されたヒノキ針葉油の包接複合体は包接
後、7〜60日間放置しても高い忌避率を安定して示
し、ヒノキ針葉油のβ−シクロデキストリンによる包接
はゴキブリ忌避効力の持続性付与に有効であることが確
認された。
【0051】このようにヒノキ針葉油とβ−シクロデキ
ストリンの包接複合体は、包接調製後30日間放置した
忌避剤においても高い忌避率を示した。
ストリンの包接複合体は、包接調製後30日間放置した
忌避剤においても高い忌避率を示した。
【0052】6. まとめ スギ針葉油並びにヒノキ針葉油を有効成分とする忌避剤
は、市販品のゴキブリ忌避剤であるN,N-Diethl-m-tolua
mide(略称DET)よりも優れた忌避効力を示す。ま
た、ヒノキ針葉油を有効成分とする忌避剤はスギ針葉油
を有効成分とする忌避剤よりも若干効力が高かった。
は、市販品のゴキブリ忌避剤であるN,N-Diethl-m-tolua
mide(略称DET)よりも優れた忌避効力を示す。ま
た、ヒノキ針葉油を有効成分とする忌避剤はスギ針葉油
を有効成分とする忌避剤よりも若干効力が高かった。
【0053】また、ヒノキ針葉油を沸点別に分画した結
果、高沸点成分よりも低沸点成分に高い忌避効力が認め
られた。
果、高沸点成分よりも低沸点成分に高い忌避効力が認め
られた。
【0054】ヒノキ針葉油の低沸点成分を有効成分とし
てゴキブリ忌避剤に用いる場合、低沸点成分は揮散しや
すいため、忌避効力の持続性に欠けるという問題がある
が、ヒノキ針葉油をβ−シクロデキストリンで包接する
ことにより解決することが出来、包接調製後60日間大
気中に放置した包接複合体でも高い忌避効力を有してい
る。
てゴキブリ忌避剤に用いる場合、低沸点成分は揮散しや
すいため、忌避効力の持続性に欠けるという問題がある
が、ヒノキ針葉油をβ−シクロデキストリンで包接する
ことにより解決することが出来、包接調製後60日間大
気中に放置した包接複合体でも高い忌避効力を有してい
る。
【0055】
【発明の効果】このように本発明によるときは、人体に
無害であると共に、従来の市販されているゴキブリ忌避
剤であるN,N-Diethl-m-toluamideに比して少量で優れた
忌避効力を有し、取り扱いが容易であり、かつスギ針葉
油を有効成分とするゴキブリ忌避剤と同等の忌避効力を
有する等の効果がある。
無害であると共に、従来の市販されているゴキブリ忌避
剤であるN,N-Diethl-m-toluamideに比して少量で優れた
忌避効力を有し、取り扱いが容易であり、かつスギ針葉
油を有効成分とするゴキブリ忌避剤と同等の忌避効力を
有する等の効果がある。
【0056】また、ヒノキ針葉油より抽出した精油、ま
たはその精油より分離した有効成分をデキストリンによ
り包接して包接複合体とするときは、包接後60日間大
気中に放置しても有効成分の徐放性が得られて忌避効力
に持続性がある。
たはその精油より分離した有効成分をデキストリンによ
り包接して包接複合体とするときは、包接後60日間大
気中に放置しても有効成分の徐放性が得られて忌避効力
に持続性がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 ヒノキ針葉油のフラクション1のガスクロマ
トグラム。
トグラム。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 前川 吉弘 静岡県浜松市寺島町200番地 株式会社河 合楽器製作所内
Claims (2)
- 【請求項1】 ヒノキ針葉から抽出した精油、またはそ
の精油より分離した成分を有効成分とするゴキブリ忌避
剤。 - 【請求項2】 ヒノキ針葉から抽出した精油、またはそ
の精油より分離した成分を有効成分とし、これをデキス
トリンにより包接した包接複合体から成るゴキブリ忌避
剤。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP6184766A JPH0848607A (ja) | 1994-08-05 | 1994-08-05 | ゴキブリ忌避剤 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP6184766A JPH0848607A (ja) | 1994-08-05 | 1994-08-05 | ゴキブリ忌避剤 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0848607A true JPH0848607A (ja) | 1996-02-20 |
Family
ID=16158958
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP6184766A Pending JPH0848607A (ja) | 1994-08-05 | 1994-08-05 | ゴキブリ忌避剤 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0848607A (ja) |
Citations (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH04108707A (ja) * | 1990-08-27 | 1992-04-09 | Sumitomo Chem Co Ltd | ヒノキ精油を有効成分とする害虫忌避剤 |
| JPH04202105A (ja) * | 1990-11-29 | 1992-07-22 | Sumitomo Chem Co Ltd | 害虫忌避性樹脂成形体 |
| JPH05201821A (ja) * | 1991-06-11 | 1993-08-10 | Nippon Getsutou Kk | 防虫抗菌性物質 |
| JPH0672820A (ja) * | 1992-08-13 | 1994-03-15 | Nippon Paper Ind Co Ltd | ゴキブリ忌避剤 |
-
1994
- 1994-08-05 JP JP6184766A patent/JPH0848607A/ja active Pending
Patent Citations (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH04108707A (ja) * | 1990-08-27 | 1992-04-09 | Sumitomo Chem Co Ltd | ヒノキ精油を有効成分とする害虫忌避剤 |
| JPH04202105A (ja) * | 1990-11-29 | 1992-07-22 | Sumitomo Chem Co Ltd | 害虫忌避性樹脂成形体 |
| JPH05201821A (ja) * | 1991-06-11 | 1993-08-10 | Nippon Getsutou Kk | 防虫抗菌性物質 |
| JPH0672820A (ja) * | 1992-08-13 | 1994-03-15 | Nippon Paper Ind Co Ltd | ゴキブリ忌避剤 |
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