JPH0848835A - 耐劣化性熱可塑性樹脂組成物 - Google Patents

耐劣化性熱可塑性樹脂組成物

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JPH0848835A
JPH0848835A JP6185592A JP18559294A JPH0848835A JP H0848835 A JPH0848835 A JP H0848835A JP 6185592 A JP6185592 A JP 6185592A JP 18559294 A JP18559294 A JP 18559294A JP H0848835 A JPH0848835 A JP H0848835A
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JP
Japan
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polypropylene
thermoplastic resin
weight
resin composition
ppm
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JP6185592A
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English (en)
Inventor
Ryuichi Sugimoto
隆一 杉本
Kazuhiko Yamamoto
一彦 山本
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Mitsui Toatsu Chemicals Inc
Original Assignee
Mitsui Toatsu Chemicals Inc
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Abstract

(57)【要約】 【構成】金属に接触する熱可塑性樹脂組成物として、ハ
ロゲンが2重量ppm以下であるポリプロピレンとハロ
ゲンが2重量ppm以下である熱可塑性エラストマーよ
りなることを特徴とする耐金属劣化性熱可塑性樹脂組成
物。 【効果】耐劣化性が良好なポリプロピレン系熱可塑性樹
脂組成物で、従来金属劣化が激しくて使用できなかった
種々の金属との複合体成形物として使用でき物性バラン
スに優れた成形物として得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は優れた耐劣化性を有する
ポリプロピレン系熱可塑性樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来技術】ポリプロピレン系熱可塑性樹脂は成形加工
性が容易であり、優れた電気的、機械的、化学的性質を
有し、可尭性があり、耐熱性があり、疎水性がありまた
安価に入手することが出来るといった特徴を有している
ため多くの製品に利用されている。ところがポリプロピ
レン自体はは銅、鉄、マンガン、コバルト等の金属と接
触していると、いわゆる銅害を受けて急速に老化或いは
酸化劣化して機械的強度が低下することが知られてい
る。
【0003】すなわちポリプロピレンはその構造のなか
に3級炭素を持っているため、基本的にラジカル分解し
易く、光や熱、放射線、酸素などにより酸化、劣化を受
け易い。特に銅、マンガン、鉄、コバルトなどの金属と
の接触によって劣化が著しく促進され、この劣化は加熱
によりさらに加速されることが知られている。
【0004】金属劣化のメカニズムは正確には判ってい
ないが、銅などの金属とポリプロピレンが接触すると、
それらの金属イオンがポリプロピレン中に拡散してい
き、ポリプロピレンのラジカル分解反応の触媒として働
いているものと考えられている。このような金属劣化は
ポリプロピレンと熱可塑性エラストマーよりなるポリプ
ロピレン系熱可塑性樹脂組成物においても同様に生じ
る。
【0005】一般的に金属劣化を防止するために銅等の
金属と安定な化合物を形成するトリアゾール類、テトラ
ゾール類、置換ヒドラジン類、マロン酸アミド類、蓚酸
アミド類あるいはラジカル反応を抑制するフェノール系
酸化防止剤と過酸化物を分解する硫黄系酸化防止剤等の
いわゆる銅害防止剤が添加されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながらこれらの
銅害防止剤のなかには添加により物性に悪影響を与える
ものもあり、機械物性の改良のために添加される無機充
填剤の種類によっては耐劣化効果の十分見られない場合
もある。すなわち現在使用されているポリプロピレン系
熱可塑性樹脂組成物の銅害防止効果は十分であるとは言
えず、さらに耐銅害性に優れたポリプロピレン系熱可塑
性樹脂が使用できれば金属−ポリプロピレン系熱可塑性
樹脂複合体成形物の安定性を高めることが可能になって
ポリプロピレン系熱可塑性樹脂の有する特性をさらに広
い範囲の製品に使用することができるようになり、工業
上極めて有益である。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記問題
点を解決するため鋭意研究を行い、通常ポリプロピレン
系熱可塑性樹脂に添加される炭酸カルシウムにも若干の
銅害防止効果が見られることに着目して熱可塑性樹脂に
含まれる触媒残渣や添加物等の不純物の影響を種々検討
したところ、熱可塑性樹脂に含まれる不純物の中の特定
の成分が金属による劣化に大きな影響を与えており、そ
の成分を除去すれば耐劣化性の良好な特性を有すること
を見いだし本発明を完成した。
【0008】即ち本発明は、金属に接触する熱可塑性樹
脂組成物として、ハロゲンが2重量ppm以下であるポ
リプロピレンとハロゲンが2重量ppm以下である熱可
塑性エラストマーとの混合物を用いることを特徴とする
耐金属劣化性熱可塑性樹脂組成物である。
【0009】本発明に使用されるポリプロピレンはプロ
ピレンの単独重合体のみならず2種類以上の他のオレフ
ィンとのランダム共重合体、あるいはブロック共重合体
も含まれる。例えば、ポリプロピレン、ポリブテン、ポ
リペンテン、ポリヘキセン、ポリヘプテン、ポリオクテ
ン等のポリ−α−オレフィンやポリシクロペンテン、ポ
リノルボルネン等の環状ポリオレフィンとの複合体や、
プロピレンと炭素数2〜20のオレフィンとの共重合体
が例示されるが、プロピレン以外の成分の使用割合とし
ては、ランダム共重合では10重量%未満、ブロック共
重合の際には、プロピレン単独での重合が全体の50重
量%以上であるのが好ましい。
【0010】これらのポリプロピレンは工業的に入手す
ることが可能であり、また容易に製造することもでき
る。ポリプロピレンを製造するに用いる触媒としては、
例えば三塩化チタン触媒や塩化マグネシウム等の担体上
に三塩化チタンや四塩化チタンを担持した担体触媒等が
用いられる。さらにジシクロペンタジエニルジルコニウ
ムジクロリドとアルミノキサンの組み合わせで代表され
るような均一系の触媒も利用できる。
【0011】重合方法は溶媒重合法、塊状重合法、気相
重合法など従来の重合法が用いられ、触媒の活性が充分
に高くない場合には生成した重合体を洗浄することによ
り触媒残渣を少なくする事ができる。上記の触媒中には
塩素などのハロゲンが多く含まれているため洗浄後でも
ハロゲンの含有量が多い場合にはさらにアミン化合物、
オキシラン化合物、アンモニア、有機脂肪酸などで脱ハ
ロゲン処理を行うことが好ましい。
【0012】本発明に使用される熱可塑性エラストマー
はエチレンとヘキセン、オクテン、デセン、ウンデセン
などの高級オレフィンと共重合して得られるエラストマ
ー、プロピレン・エチレンラバー、プロピレン・エチレ
ン・ジエンラバー等のオレフィン系エラストマーやスチ
レン・ブタジエンラバー、スチレン・イソプレンラバー
及びこれらに水素添加したエラストマーが挙げられる。
【0013】これらの熱可塑性エラストマーはすでに工
業的に入手することが可能であり、さらにジシクロペン
タジエニルジルコニウムジクロリドとアルミノキサンの
組み合わせで代表されるような均一系の触媒を用いて製
造することもできる。
【0014】これらの熱可塑性エラストマーに含まれる
ハロゲンの含有量が多い場合にはさらにアミン化合物、
オキシラン化合物、アンモニア、有機脂肪酸などで脱ハ
ロゲン処理を行い含有するハロゲンが2重量ppm以下
にすることが必要である。
【0015】このように本発明においては、含有するハ
ロゲンが2重量ppm以下であるポリプロピレンとハロ
ゲンが2重量ppm以下である熱可塑性エラストマーと
の混合物を用いることを必須とするものであり、従って
最終的に得られる熱可塑性組成物の含有するハロゲンは
2重量ppm以下となる。熱可塑性組成物のハロゲンが
2重量ppmを越えると金属に対する耐劣化性が低下
し、また、ハロゲンが2重量ppm以下になると耐劣化
性は大幅に改良される。
【0016】ここでハロゲンの定量方法としては、公知
の方法が利用できる。例えば塩素を定量する方法として
は、試料にステアリン酸ナトリウムを加え燃焼させるこ
となく揮散させ、灰化後NaClとして捕集された塩素
を水で抽出し、チオシアン酸第二水銀による比色法で定
量する方法(比色法)や、試料をアルゴンガスと酸素ガ
スの混合気流中で燃焼し、生成した塩素イオンを電量的
に発生させた銀イオンで滴定して定量する方法(クーロ
メトリー法)、また同様にして試料を燃焼した後、生成
した塩素イオンをイオンクロマトグラフで定量する方法
(イオンクロマトグラフ法)、あるいは平板または錠剤
型にした試料にX線を照射して、得られた蛍光X線の強
度により定量する方法(蛍光X線法)、試料に熱中性子
を照射し、核反応によって生成する塩素の放射性核種の
放射能を定量する方法(放射化分析法)などが挙げられ
る。
【0017】本発明は上記のポリプロピレン系熱可塑性
樹脂組成物であり、これを使用した金属−熱可塑性樹脂
複合体成形物として、銅や鉄などの金属の線、管などを
本熱可塑性樹脂組成物で被覆したり、金属のフィラーを
添加した金属フィラー熱可塑性樹脂複合体を成形加工し
た成形物として利用することができる。
【0018】本発明の金属−ポリプロピレン系熱可塑性
樹脂組成物を使用した金属−熱可塑性樹脂複合体成形物
は高い耐劣化性を有することが特徴であり、耐劣化性は
次のようにして測定した。試験方法は熱可塑性樹脂組成
物シートに銅板を密着させて包み込み、空気恒温浴法で
130℃の熱風が循環するオーブン中に入れ、劣化(粉
砕脆化)が認められるまでの時間を測定した。また劣化
点の確認は粉末状劣化の発生を観察する方法で行った。
130℃の寿命時間より常用温度での寿命時間をアレニ
ウスプロットより推定した。
【0019】本発明の組成物を用いて成形物を成形する
ときには、通常のポリオレフィンに使用される種々の安
定剤を添加して用いる事ができる。また、種々の無機微
粒子や有機の微粒子、例えばシリカ、アルミナ、カオリ
ン、タルク、ゼオライト、酸化チタン、炭酸カルシウ
ム、珪酸カルシウム、ステアリン酸エステル等、通常ポ
リオレフィンに使用される添加物を添加することもでき
る。
【0020】
【実施例】以下に実施例を示しさらに本発明を説明す
る。
【0021】実施例1 直径12mmの鋼球9kgの入った内容積4リットルの
粉砕用ポットを4個装備した振動ミルを用意する。各ポ
ットに窒素雰囲気中で塩化マグネシウム300g、フタ
ル酸ジイソブチル75ml、四塩化チタン60mlを加
え40時間粉砕した。
【0022】上記共粉砕物10gを200mlのフラス
コに入れトルエン60mlを加え114℃で30分間撹
拌処理し、次いで静置して上澄液を除去した。次いでn
−ヘプタン100mlで20℃で3回、固形分を洗浄し
さらに100mlのn−ヘプタンに分散して固体触媒成
分スラリーとした。得られた固体触媒成分はチタンを
1.9重量%含有し、フタル酸ジイソブチルを14.2
重量%含有していた。
【0023】内容積5リットルの充分に乾燥し窒素で置
換したオートクレーブを準備し、n−ヘプタン100m
lに希釈したトリエチルアルミニウム0.2ml、シク
ロヘキシルメチルジメトキシシラン0.1ml、上記遷
移金属触媒15mgを加えプロピレン1.5kg、水素
1.7Nリットルを加え70℃で2時間重合した。重合
後未反応のプロピレンをパージしたのち、水を0.02
gとプロピレンオキサイド1mlを添加して、さらに9
0℃で15分間処理した。減圧下で5分間の乾燥処理を
3回繰り返して、生成ポリマーを取り出して秤量したと
ころ675gのポリプロピレンが得られた。
【0024】またポリプロピレンの135℃テトラリン
溶液で測定した極限粘度(以下、ηと略記する。)は
1.65、ソックスレー抽出器で測定した沸騰n−ヘプ
タン抽出残率(抽出残ポリマーの重量/抽出前ポリマー
の重量を100分率で表示、以下、IIと略記する。)
は98.1%、ゲルパーミエーションクロマトグラフで
135℃の1,2,4-トリクロロベンゼンを溶媒として測定
した重量平均分子量と数平均分子量の比(以下、Mw/
Mnと略記する。) は5.5であった。
【0025】このポリプロピレンの灰分を測定するた
め、試料20gを磁性の坩堝に入れ、急激に燃えないよ
うにゆっくりと灰化させた。さらに850℃の電気炉の
中に入れて30分間加熱して完全に灰化させた。乾燥し
たデシケータ中で冷却して灰分を測定したところ231
量ppmであった。さらに塩素の量を放射化分析法で測
定して求めたところ0.54重量ppmであった。
【0026】熱可塑性エラストマーとしてエチレン・オ
クテン系エラストマー(ダウ社製、ENGAGE800
1をプロピレンオキサイドで同様に処理したもの、塩素
含有率0.82ppm)を用いた。
【0027】このポリプロピレンパウダー100重量部
に対して、上記熱可塑性エラストマー40重量部、2,6-
ジ-t- ブチル-p- クレゾール0.1重量部、カルシウム
ステアレート0.01重量部、及びイルガノックス-133
0(商品名、チバガイギー社)0.2重量部を添加混合し
てから、250℃で押出しペレット化した。次いでこの
ペレットを270℃で射出成形して、厚さ2mm、長
さ、幅とも50mmのシートを得た。このシート表面を
アセトン洗浄で脱脂した後、厚さ 0.5mmの銅箔をシー
ト表面に密着させて包んだものを試料とした。この試料
を130℃の熱風が循環する空気雰囲気のオーブン中に
入れ、シートに粉末状劣化の発生が認められるまでの時
間を測定したところ、粉末状劣化は690時間で発生し
た。
【0028】実施例2 実施例1においてシクロヘキシルメチルジメトキシシラ
ン0.1mlの代わりにジプロピルジメトキシシラン
0.1mlを用いて、水素1.7Nリットルを加え重合
温度を75℃とした他は実施例1と同様にして1250
gのポリプロピレンを得た。このポリプロピレンのηは
1.70、IIは98.2%、Mw/Mnは5.1であ
った。このポリプロピレンの灰分を測定したところ13
重量ppmであり、さらに塩素の量を測定したところ
0.48重量ppmであった。このポリプロピレンパウ
ダーを用いて実施例1と同様にして作成したシートの粉
末状劣化の発生が認められるまでの時間は870時間で
あった。
【0029】比較例1 実施例1においてポリプロピレンの重合が終わってから
水とプロピレンオキサイドの添加処理を行なわなかった
他は実施例1と同様にして620gのポリプロピレンを
得た。このポリプロピレンのηは1.65、IIは9
8.0%、Mw/Mnは5.3であった。このポリプロ
ピレンの灰分を測定したところ26重量ppmであり、
さらに塩素の量を測定したところ12.8重量ppmで
あった。このポリプロピレンパウダーを用いて実施例1
と同様にして作成したシートの粉末状劣化の発生が認め
られるまでの時間は200時間であった。
【0030】実施例3 常法にしたがって合成したイソプロピルシクロペンタジ
エニル-1- フルオレンをリチウム化し、四塩化ジルコニ
ウムと反応することで得たイソプロピル(シクロペンタ
ジエニル-1- フルオレニル) ジルコニウムジクロリドを
メチルリチウムでメチル化して得られるイソプロピル
(シクロペンタジエニル−1−フルオレニル)ジルコニ
ウムジメチル0.2gをトルエン100mlに溶解し、
トリエチルアルミニウム4.3gを加え触媒成分とし
た。次いで、トルエン100リットルを装入した容積2
00リットルのオートクレーブに上記触媒成分を挿入し
た。
【0031】プロピレンを加えて3kg/cm2 ゲージ
として、20℃に昇温してから、トリフェニルメタンテ
トラ(ペンタフルオロフェニル)硼素1.28gをトル
エン100mlに溶解した溶液をオートクレーブ中に加
えて重合を開始し、3kg/cm2 ゲージに保ちながら
20℃で2時間重合した。
【0032】重合終了後、内容物を濾過、乾燥してポリ
マーを6.9kg得た。また13C−NMRによればシン
ジオタクチックペンタッド分率は0.88であり、ηは
1.13、Mw/Mnは2.2であった。このポリプロ
ピレンの塩素の量を測定したところ0.8重量ppmで
あり、このポリプロピレンパウダーを用いて実施例1と
同様にして作成したシートの粉末状劣化の発生が認めら
れるまでの時間は610時間であった。
【0033】
【発明の効果】本発明のポリプロピレン系熱可塑性樹脂
組成物は耐劣化性が良好で、従来金属劣化が激しくて使
用できなかった種々の金属との複合体成形物として使用
でき物性バランスに優れた成形物得られ、工業的に極め
て価値がある。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】金属に接触する熱可塑性樹脂組成物とし
    て、ハロゲンが2重量ppm以下であるポリプロピレン
    とハロゲンが2重量ppm以下である熱可塑性エラスト
    マーよりなることを特徴とする耐金属劣化性熱可塑性樹
    脂組成物。
JP6185592A 1994-08-08 1994-08-08 耐劣化性熱可塑性樹脂組成物 Pending JPH0848835A (ja)

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