JPH0849099A - 亜鉛−クロム系電気めっき方法 - Google Patents
亜鉛−クロム系電気めっき方法Info
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- JPH0849099A JPH0849099A JP18324494A JP18324494A JPH0849099A JP H0849099 A JPH0849099 A JP H0849099A JP 18324494 A JP18324494 A JP 18324494A JP 18324494 A JP18324494 A JP 18324494A JP H0849099 A JPH0849099 A JP H0849099A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】品質面への悪影響を危惧することなく、かつア
ニオンの蓄積を起こすことなく、亜鉛−クロムめっき浴
にCr3+イオンの補給しつつ電気めっきを行うことがで
きる亜鉛−クロム系電気めっき方法を提供する。 【構成】Cr3+イオンおよびZn2+イオンを含有し、か
つ炭酸ストロンチウムおよび/または硫酸ストロンチウ
ムを0.1〜10g/l含有するめっき液を用い、この
めっき液に金属クロムを溶解することによりCr3+イオ
ンを補給しながらめっきを行うことにより、前記目的を
達成する。
ニオンの蓄積を起こすことなく、亜鉛−クロムめっき浴
にCr3+イオンの補給しつつ電気めっきを行うことがで
きる亜鉛−クロム系電気めっき方法を提供する。 【構成】Cr3+イオンおよびZn2+イオンを含有し、か
つ炭酸ストロンチウムおよび/または硫酸ストロンチウ
ムを0.1〜10g/l含有するめっき液を用い、この
めっき液に金属クロムを溶解することによりCr3+イオ
ンを補給しながらめっきを行うことにより、前記目的を
達成する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、亜鉛−クロム合金めっ
き、亜鉛−クロム−アルミナ複合めっき等、Cr3+イオ
ンおよびZn2+イオンを主に含有するめっき液を用いた
亜鉛−クロム系電気めっき方法に関する。詳しくは、金
属クロムを用いて連続的にCr3+イオンを補充しながら
操業を行う亜鉛−クロム系電気めっき方法に関する。
き、亜鉛−クロム−アルミナ複合めっき等、Cr3+イオ
ンおよびZn2+イオンを主に含有するめっき液を用いた
亜鉛−クロム系電気めっき方法に関する。詳しくは、金
属クロムを用いて連続的にCr3+イオンを補充しながら
操業を行う亜鉛−クロム系電気めっき方法に関する。
【0002】
【従来の技術】亜鉛めっき、亜鉛−ニッケル合金めっき
等の従来の亜鉛系電気めっきでは、めっき浴中にアニオ
ンが蓄積するのを防ぐために、めっき浴への金属イオン
の補給は、補給する金属イオンに対応する炭酸塩や可溶
性の酸化物をめっき浴に溶解することにより行ってい
た。また、亜鉛イオンを補給する場合、金属亜鉛の溶解
速度が比較的速いことから、金属亜鉛を直接めっき液に
溶解させる方法も用いられている。
等の従来の亜鉛系電気めっきでは、めっき浴中にアニオ
ンが蓄積するのを防ぐために、めっき浴への金属イオン
の補給は、補給する金属イオンに対応する炭酸塩や可溶
性の酸化物をめっき浴に溶解することにより行ってい
た。また、亜鉛イオンを補給する場合、金属亜鉛の溶解
速度が比較的速いことから、金属亜鉛を直接めっき液に
溶解させる方法も用いられている。
【0003】一方、亜鉛−クロム系電気めっきでは、浴
中のCr3+イオンをクロム析出のイオン源とするが、C
r3+イオンを補給するのに適した可溶性の炭酸塩、酸化
物は存在しない。めっき層中へのクロムの電析量が少な
い場合であれば、硫酸塩や塩化物により補給を行って
も、ドラグアウトによる対アニオンの持ち出しにより、
バランスさせることは可能であるが、めっき層中のクロ
ムの含有量が5%を超えるようなめっきを製造する場合
には、Cr3+イオンの補給が困難となり、浴中のアニオ
ン濃度を調整する等の何らかの手段を講じる必要があっ
た。
中のCr3+イオンをクロム析出のイオン源とするが、C
r3+イオンを補給するのに適した可溶性の炭酸塩、酸化
物は存在しない。めっき層中へのクロムの電析量が少な
い場合であれば、硫酸塩や塩化物により補給を行って
も、ドラグアウトによる対アニオンの持ち出しにより、
バランスさせることは可能であるが、めっき層中のクロ
ムの含有量が5%を超えるようなめっきを製造する場合
には、Cr3+イオンの補給が困難となり、浴中のアニオ
ン濃度を調整する等の何らかの手段を講じる必要があっ
た。
【0004】このような問題を解決する方法として、特
開平1−215997号公報には、Cr6+化合物をめっ
き浴へ添加して、これを金属亜鉛と接触させてCr3+に
還元することによりイオン補給を行う方法が開示されて
いる。しかし、めっき浴中のCr6+はめっき品質を著し
く劣化させることがわかっている。また、未反応Cr6+
の流出などを考慮した場合必ずしも最良の方法とは言え
なかった。これは、Cr6+化合物は特定化学物質に該当
し、その取扱いには厳重な注意と環境保護対策を要する
からである。
開平1−215997号公報には、Cr6+化合物をめっ
き浴へ添加して、これを金属亜鉛と接触させてCr3+に
還元することによりイオン補給を行う方法が開示されて
いる。しかし、めっき浴中のCr6+はめっき品質を著し
く劣化させることがわかっている。また、未反応Cr6+
の流出などを考慮した場合必ずしも最良の方法とは言え
なかった。これは、Cr6+化合物は特定化学物質に該当
し、その取扱いには厳重な注意と環境保護対策を要する
からである。
【0005】また、金属クロムをCr3+イオンの補給源
に使用しても、金属クロムは、常温、大気雰囲気におい
て不働態となっており、希酸、濃厚酸、アルカリのいず
れにもほとんど溶解しない。従って、従来の亜鉛系電気
めっきで利用されている、金属を直接めっき液に溶解す
る方法は利用できない。また、金属クロムをアノード電
解による溶解することも考えられるが、金属クロムは過
不働態状態でのみ溶解可能であり、このとき、溶解によ
って生成するイオンはCr6+であるため、この方法も利
用することができない。
に使用しても、金属クロムは、常温、大気雰囲気におい
て不働態となっており、希酸、濃厚酸、アルカリのいず
れにもほとんど溶解しない。従って、従来の亜鉛系電気
めっきで利用されている、金属を直接めっき液に溶解す
る方法は利用できない。また、金属クロムをアノード電
解による溶解することも考えられるが、金属クロムは過
不働態状態でのみ溶解可能であり、このとき、溶解によ
って生成するイオンはCr6+であるため、この方法も利
用することができない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、前記
従来技術の問題点を解決することにあり、品質面への悪
影響を危惧することなく、かつアニオンの蓄積を起こす
ことなく、亜鉛−クロムめっき浴にCr3+イオンの補給
を行いつつ電気めっきを行うことができる亜鉛−クロム
系電気めっき方法を提供することにある。
従来技術の問題点を解決することにあり、品質面への悪
影響を危惧することなく、かつアニオンの蓄積を起こす
ことなく、亜鉛−クロムめっき浴にCr3+イオンの補給
を行いつつ電気めっきを行うことができる亜鉛−クロム
系電気めっき方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、金属クロ
ムの表面を覆っている不働態皮膜を除去することができ
れば、金属亜鉛と同様に容易にめっき浴に溶解すること
ができると考え、不働態皮膜を除去する方法について鋭
意検討を行った。その結果、亜鉛、アルミニウム、マグ
ネウシム、マンガン等の酸性溶液中で溶解活性な金属に
クロムを接触させると、不働態であったクロムが活性態
に変換することを見出した。しかも変換に必要な接触時
間は、クロムと接触させる金属の表面積の比や溶液のp
Hにより変化するが、概ね数秒程度という短時間で変換
可能であることを知得した。
ムの表面を覆っている不働態皮膜を除去することができ
れば、金属亜鉛と同様に容易にめっき浴に溶解すること
ができると考え、不働態皮膜を除去する方法について鋭
意検討を行った。その結果、亜鉛、アルミニウム、マグ
ネウシム、マンガン等の酸性溶液中で溶解活性な金属に
クロムを接触させると、不働態であったクロムが活性態
に変換することを見出した。しかも変換に必要な接触時
間は、クロムと接触させる金属の表面積の比や溶液のp
Hにより変化するが、概ね数秒程度という短時間で変換
可能であることを知得した。
【0008】ここで、亜鉛−クロム系電気めっきでは、
多くの場合において鉛系不溶性陽極を使用して硫酸酸性
浴でめっきが行われるが、めっきの際に陽極から解け出
して来るPb2+イオンが、活性体となった金属クロム上
に析出して金属クロム表面を覆い、金属クロムの溶解を
阻害するという問題点がある。本発明者らは、この問題
点を解決するためにさらに鋭意検討を重ねた結果、めっ
き液に炭酸ストロンチウムおよび/または硫酸ストロン
チウムを添加することによって、Pb2+イオンを除去で
きることを見出し、本発明を完成した。
多くの場合において鉛系不溶性陽極を使用して硫酸酸性
浴でめっきが行われるが、めっきの際に陽極から解け出
して来るPb2+イオンが、活性体となった金属クロム上
に析出して金属クロム表面を覆い、金属クロムの溶解を
阻害するという問題点がある。本発明者らは、この問題
点を解決するためにさらに鋭意検討を重ねた結果、めっ
き液に炭酸ストロンチウムおよび/または硫酸ストロン
チウムを添加することによって、Pb2+イオンを除去で
きることを見出し、本発明を完成した。
【0009】すなわち、本発明は、Cr3+イオンおよび
Zn2+イオンを含有し、かつ炭酸ストロンチウムおよび
/または硫酸ストロンチウムを0.1〜10g/l含有
するめっき液を用い、このめっき液に金属クロムを溶解
することによりCr3+イオンを補給しながらめっきを行
うことを特徴とする亜鉛−クロム系電気めっき方法を提
供する。
Zn2+イオンを含有し、かつ炭酸ストロンチウムおよび
/または硫酸ストロンチウムを0.1〜10g/l含有
するめっき液を用い、このめっき液に金属クロムを溶解
することによりCr3+イオンを補給しながらめっきを行
うことを特徴とする亜鉛−クロム系電気めっき方法を提
供する。
【0010】また、金属クロムの表面に形成されている
不働態皮膜の少なくとも一部を除去もしくは破壊した
後、前記めっき液に金属クロムを溶解させるのが好まし
い。
不働態皮膜の少なくとも一部を除去もしくは破壊した
後、前記めっき液に金属クロムを溶解させるのが好まし
い。
【0011】また、金属亜鉛と金属クロムとを酸性溶液
中で接触させることにより、金属クロム表面の不働態皮
膜を除去するのが好ましい。
中で接触させることにより、金属クロム表面の不働態皮
膜を除去するのが好ましい。
【0012】さらに、金属アルミニウム、金属マグネウ
シムおよび金属マンガンから選ばれる少なくとも1種の
金属と、金属クロムとを酸性溶液中で接触させることに
より、金属クロム表面の不働態皮膜を除去するのが好ま
しい。
シムおよび金属マンガンから選ばれる少なくとも1種の
金属と、金属クロムとを酸性溶液中で接触させることに
より、金属クロム表面の不働態皮膜を除去するのが好ま
しい。
【0013】
【発明の作用】以下、本発明の亜鉛−クロム系電気めっ
き方法について詳細に説明する。本発明の亜鉛−クロム
系電気めっき方法(以下、電気めっき方法とする)にお
いて、利用可能なめっき浴(液)としては、亜鉛とクロ
ムとを必須成分とする電気めっき浴がすべて利用可能で
ある。具体的には、亜鉛−クロムめっき浴、亜鉛−クロ
ム−シリカめっき浴、亜鉛−クロム−鉄族金属(ニッケ
ル・コバルト・鉄)めっき浴、亜鉛−コバルト−クロム
−アルミナめっき浴等が挙げられる。また、必要に応じ
て、酸化物微粒子、酸化防止剤、有機添加剤、pH緩衝
剤等のこの種のめっき浴に配合されるものを含んでいて
もよい。
き方法について詳細に説明する。本発明の亜鉛−クロム
系電気めっき方法(以下、電気めっき方法とする)にお
いて、利用可能なめっき浴(液)としては、亜鉛とクロ
ムとを必須成分とする電気めっき浴がすべて利用可能で
ある。具体的には、亜鉛−クロムめっき浴、亜鉛−クロ
ム−シリカめっき浴、亜鉛−クロム−鉄族金属(ニッケ
ル・コバルト・鉄)めっき浴、亜鉛−コバルト−クロム
−アルミナめっき浴等が挙げられる。また、必要に応じ
て、酸化物微粒子、酸化防止剤、有機添加剤、pH緩衝
剤等のこの種のめっき浴に配合されるものを含んでいて
もよい。
【0014】このめっき浴は、後述する理由によって、
pH≦3.93の酸性浴であることが好ましく、特に、
Cr3+イオンの補充のための金属クロムの溶解速度を迅
速にすることができる点で、より好ましくはpH≦3.
0である。
pH≦3.93の酸性浴であることが好ましく、特に、
Cr3+イオンの補充のための金属クロムの溶解速度を迅
速にすることができる点で、より好ましくはpH≦3.
0である。
【0015】本発明の電気めっき方法は、めっき液に、
炭酸ストロンチウムおよび/または硫酸ストロンチウム
を0.1〜10g/l含有せしめ、かつ、金属クロムを
溶解することによって、めっき浴にCr3+イオンを補給
しながらめっきを行う。
炭酸ストロンチウムおよび/または硫酸ストロンチウム
を0.1〜10g/l含有せしめ、かつ、金属クロムを
溶解することによって、めっき浴にCr3+イオンを補給
しながらめっきを行う。
【0016】ここで、一般に、クロム、ニッケル、コバ
ルト、鉄等の鉄族金属元素は、不働態と呼ばれる異常に
高い耐食性を示す状態を取りやすいことが知られてい
る。特に、金属クロムは大気中においても容易に酸化皮
膜を形成し、酸・アルカリに対してその濃度に関係なく
高い耐食性を示すことが知られている。この性質を利用
したのがステンレス鋼であり、表面処理分野でもクロム
めっきなどに利用されている。従って、このような高い
耐食性を有する金属クロムをめっき液に溶解しようとし
ても、ほとんど溶解しない。
ルト、鉄等の鉄族金属元素は、不働態と呼ばれる異常に
高い耐食性を示す状態を取りやすいことが知られてい
る。特に、金属クロムは大気中においても容易に酸化皮
膜を形成し、酸・アルカリに対してその濃度に関係なく
高い耐食性を示すことが知られている。この性質を利用
したのがステンレス鋼であり、表面処理分野でもクロム
めっきなどに利用されている。従って、このような高い
耐食性を有する金属クロムをめっき液に溶解しようとし
ても、ほとんど溶解しない。
【0017】しかしながら、平衡論的にはクロム溶解反
応の標準電極電位はCr3+/Cr0=−0.74Vで、
金属亜鉛の溶解反応の標準電極電位Zn2+/Zn0 =−
0.76Vと比較しても溶解反応の活性は高いといえ
る。本発明者らは、この点に注目して金属クロムの表面
を覆っている不働態皮膜を除去することができれば、金
属亜鉛と同様に容易にめっき液に溶解することができる
と考え、不働態皮膜を除去する方法について鋭意検討を
重ねた。その結果、亜鉛、アルミニウム、マグネウシ
ム、マンガン等の酸性溶液中で溶解活性な金属と金属ク
ロムとを、酸性溶液中で接触させると、不働態であった
クロムが活性態に変換され、しかも変換に必要な接触時
間は、クロムと接触させる金属の表面積の比や溶液のp
Hにより変化するが、概ね数秒程度という短時間で変換
可能であることを知得した。
応の標準電極電位はCr3+/Cr0=−0.74Vで、
金属亜鉛の溶解反応の標準電極電位Zn2+/Zn0 =−
0.76Vと比較しても溶解反応の活性は高いといえ
る。本発明者らは、この点に注目して金属クロムの表面
を覆っている不働態皮膜を除去することができれば、金
属亜鉛と同様に容易にめっき液に溶解することができる
と考え、不働態皮膜を除去する方法について鋭意検討を
重ねた。その結果、亜鉛、アルミニウム、マグネウシ
ム、マンガン等の酸性溶液中で溶解活性な金属と金属ク
ロムとを、酸性溶液中で接触させると、不働態であった
クロムが活性態に変換され、しかも変換に必要な接触時
間は、クロムと接触させる金属の表面積の比や溶液のp
Hにより変化するが、概ね数秒程度という短時間で変換
可能であることを知得した。
【0018】さらに重要なことは、活性態に変換したク
ロムを別の不働態となっているクロムに接触させると、
亜鉛やアルミニウム、マグネウシム、マンガンに接触さ
せた場合と同様に活性態への変換が可能であることであ
る。このことは、溶解不活性なクロムが部分的にでも亜
鉛などによって活性化されると、その後は不活性なクロ
ムと接触するごとに、連鎖反応的に活性化が進行するこ
とを示している。すなわち、亜鉛などの金属は、あくま
でもクロムの活性化反応を開始するための起爆剤的な役
割を担っているのであって、活性化反応が開始した後は
不要である。従って、活性化した金属クロムがめっき液
中に存在すれば、連続的に金属クロムをめっき液に溶解
して、めっき浴にCr3+イオンを補給しながら電気めっ
きを行うことができる。
ロムを別の不働態となっているクロムに接触させると、
亜鉛やアルミニウム、マグネウシム、マンガンに接触さ
せた場合と同様に活性態への変換が可能であることであ
る。このことは、溶解不活性なクロムが部分的にでも亜
鉛などによって活性化されると、その後は不活性なクロ
ムと接触するごとに、連鎖反応的に活性化が進行するこ
とを示している。すなわち、亜鉛などの金属は、あくま
でもクロムの活性化反応を開始するための起爆剤的な役
割を担っているのであって、活性化反応が開始した後は
不要である。従って、活性化した金属クロムがめっき液
中に存在すれば、連続的に金属クロムをめっき液に溶解
して、めっき浴にCr3+イオンを補給しながら電気めっ
きを行うことができる。
【0019】クロム等の不働態皮膜がどのような構造の
物質であるかについては、必ずしも明らかになっている
訳ではないが、活性態との外見上の差違がないことか
ら、厚さ10nm以下の極薄い酸化物質であると考えら
れている。この他の特徴としてこの皮膜は酸・アルカリ
ともに難溶で電子伝導性であることなどが知られてい
る。
物質であるかについては、必ずしも明らかになっている
訳ではないが、活性態との外見上の差違がないことか
ら、厚さ10nm以下の極薄い酸化物質であると考えら
れている。この他の特徴としてこの皮膜は酸・アルカリ
ともに難溶で電子伝導性であることなどが知られてい
る。
【0020】クロムの酸化物層は、Cr2 O3 ないしは
これに似た構造を持った酸化物であるものと推測され
る。酸化皮膜がCr2 O3 であるものと仮定すると、亜
鉛等の酸性溶液中で溶解活性な金属と金属クロムとの接
触による不働態皮膜破壊の機構は、次のように説明する
ことができる。
これに似た構造を持った酸化物であるものと推測され
る。酸化皮膜がCr2 O3 であるものと仮定すると、亜
鉛等の酸性溶液中で溶解活性な金属と金属クロムとの接
触による不働態皮膜破壊の機構は、次のように説明する
ことができる。
【0021】例えば、亜鉛との接触により反応が開始さ
れる場合、 亜鉛のアノード溶解により発生した電子が、接触に
より金属クロムに移動する。 この電子により、金属クロム表面を覆っている酸化
皮膜Cr2 O3 の一部が還元し、Cr2+イオンとなって
液相に溶解する。 酸化膜が除去されてむき出しとなった金属クロムが
アノード溶解する。 金属Crのアノード溶解により発生した電子が、
の酸化皮膜の還元を促進し、酸化皮膜の除去が自発的に
進行する。
れる場合、 亜鉛のアノード溶解により発生した電子が、接触に
より金属クロムに移動する。 この電子により、金属クロム表面を覆っている酸化
皮膜Cr2 O3 の一部が還元し、Cr2+イオンとなって
液相に溶解する。 酸化膜が除去されてむき出しとなった金属クロムが
アノード溶解する。 金属Crのアノード溶解により発生した電子が、
の酸化皮膜の還元を促進し、酸化皮膜の除去が自発的に
進行する。
【0022】クロムについて調べられている電気−pH
平衡図を基にさらに考察を進めると、Cr2 O3 の還元
反応は次式で表すことが可能である。 Cr2 O3 +6H+ +2e- →2Cr2+ +3H2 O このときの標準電極電位は次のように表され、 E0 =0.289−0.177pH−0.0591lo
g〔Cr2+〕 pH≦1.63かつ〔Cr2+〕≦1.0Mであれば、E
0 ≧0となり、平衡論的には自発的に進行しうる反応で
あることがわかる。
平衡図を基にさらに考察を進めると、Cr2 O3 の還元
反応は次式で表すことが可能である。 Cr2 O3 +6H+ +2e- →2Cr2+ +3H2 O このときの標準電極電位は次のように表され、 E0 =0.289−0.177pH−0.0591lo
g〔Cr2+〕 pH≦1.63かつ〔Cr2+〕≦1.0Mであれば、E
0 ≧0となり、平衡論的には自発的に進行しうる反応で
あることがわかる。
【0023】また、不働態皮膜の形成反応は次式で表す
ことが可能で、 Cr3++3H2 O → Cr2 O3 +6H+ 皮膜を形成するpHとCr3+濃度の関係は次式で示すこ
とができる。 pH=3.93−1/3log〔Cr3+〕 上式よりCr3+≦1.0Mの酸性水溶液中では、pH≦
3.93であれば、一度活性態となったクロムの再不働
態化は起こらないことになる。
ことが可能で、 Cr3++3H2 O → Cr2 O3 +6H+ 皮膜を形成するpHとCr3+濃度の関係は次式で示すこ
とができる。 pH=3.93−1/3log〔Cr3+〕 上式よりCr3+≦1.0Mの酸性水溶液中では、pH≦
3.93であれば、一度活性態となったクロムの再不働
態化は起こらないことになる。
【0024】通常、亜鉛−クロム系電気めっきは、その
ほとんどが浴pH≦3で行われる。従って、前述のよう
に、活性化した金属クロムが存在すれば、攪拌を十分に
行うことにより、再不働態化をすることなく連続的に金
属クロムを溶解することが可能である。また、液流停止
などにより金属クロムの再不働態化が起こったとして
も、亜鉛と接触させることにより活性化が可能であり、
なんら問題とはならない。
ほとんどが浴pH≦3で行われる。従って、前述のよう
に、活性化した金属クロムが存在すれば、攪拌を十分に
行うことにより、再不働態化をすることなく連続的に金
属クロムを溶解することが可能である。また、液流停止
などにより金属クロムの再不働態化が起こったとして
も、亜鉛と接触させることにより活性化が可能であり、
なんら問題とはならない。
【0025】本発明の方法において、不働態皮膜を除去
するために金属クロムと接触させる金属は、酸性溶液に
溶解して電子を与えることが可能な金属であればいずれ
のものでもよく、特に制限されない。溶解反応速度が早
く、金属クロムの活性態への変換に長い時間を必要とせ
ず、溶解した金属イオンがめっき品質に影響を与えない
点で、亜鉛、アルミニウム、マグネシウムおよびマンガ
ンが好ましい。特に、亜鉛−クロム系電気めっきである
本発明においては、金属亜鉛が最も好ましい。また、不
働態皮膜を除去するために金属クロムと接触させる金属
は、いずれの形状であってもよく、特に制限されない
が、1〜10mm程度の大きさの粒子状または小片状の
ものが好ましい。
するために金属クロムと接触させる金属は、酸性溶液に
溶解して電子を与えることが可能な金属であればいずれ
のものでもよく、特に制限されない。溶解反応速度が早
く、金属クロムの活性態への変換に長い時間を必要とせ
ず、溶解した金属イオンがめっき品質に影響を与えない
点で、亜鉛、アルミニウム、マグネシウムおよびマンガ
ンが好ましい。特に、亜鉛−クロム系電気めっきである
本発明においては、金属亜鉛が最も好ましい。また、不
働態皮膜を除去するために金属クロムと接触させる金属
は、いずれの形状であってもよく、特に制限されない
が、1〜10mm程度の大きさの粒子状または小片状の
ものが好ましい。
【0026】金属クロムとの接触の態様としては、溶解
槽に金属クロムと不働態皮膜除去のための金属とを同時
に混合接触させ、溶解させる酸性溶液を導入して活性化
を行う方法が最も簡便である。皮膜除去のための金属と
クロムの形状・大きさがほぼ等しい場合、この金属の投
入量は、通常、金属クロムとの重量比で0.01〜20
%程度であるが、活性態に変換した後のクロムが、他の
溶解不活性なクロムと接触することで活性化が可能であ
ることから、0.01%未満の投入量でも有効である。
また、酸性溶液としては、硫酸溶液、塩酸溶液、さらに
は形成するめっきに対応するめっき液等が例示される。
金属クロムの活性体への変換を行うための設備は、特に
限定されず、攪拌式や流動槽式等の形式のものが利用で
きる。局部的なpH上昇を防止する観点から、強攪拌可
能な装置が望ましいが、金属亜鉛を溶解することができ
る設備であれば利用して差し支えない。
槽に金属クロムと不働態皮膜除去のための金属とを同時
に混合接触させ、溶解させる酸性溶液を導入して活性化
を行う方法が最も簡便である。皮膜除去のための金属と
クロムの形状・大きさがほぼ等しい場合、この金属の投
入量は、通常、金属クロムとの重量比で0.01〜20
%程度であるが、活性態に変換した後のクロムが、他の
溶解不活性なクロムと接触することで活性化が可能であ
ることから、0.01%未満の投入量でも有効である。
また、酸性溶液としては、硫酸溶液、塩酸溶液、さらに
は形成するめっきに対応するめっき液等が例示される。
金属クロムの活性体への変換を行うための設備は、特に
限定されず、攪拌式や流動槽式等の形式のものが利用で
きる。局部的なpH上昇を防止する観点から、強攪拌可
能な装置が望ましいが、金属亜鉛を溶解することができ
る設備であれば利用して差し支えない。
【0027】また、不働態皮膜除去のための金属がめっ
き浴への補給の対象である場合には、めっき浴中で金属
クロムと接触させることによって金属クロムの不働態皮
膜を除去してもよい。
き浴への補給の対象である場合には、めっき浴中で金属
クロムと接触させることによって金属クロムの不働態皮
膜を除去してもよい。
【0028】本発明の電気めっき方法においては、上記
メカニズムに基づいて、金属クロムをめっき液に溶解す
ることによって、めっき浴にCr3+イオンを補給しつつ
めっきを行う。溶解に用いる金属クロムの形状には特に
限定はないが、1〜100mm程度の大きさの粒子状ま
たは小片状のものであるのが好ましい。なお、めっき液
中に活性体となったクロムが存在する場合には、不働態
皮膜で覆われた金属クロムを用いてもよいのは前述のと
おりである。また、本発明の方法によるめっき浴へのC
r3+の補給は、金属クロム等の必要な物を充填する流動
槽を用い、これをめっき浴に接続してめっき液を循環
(供給)する方法、金属クロム等を充填するメッシュ状
のカゴ等をめっき浴に浸漬する方法、金属クロムを直接
めっき浴に投入する方法等の各種の方法によればよい。
メカニズムに基づいて、金属クロムをめっき液に溶解す
ることによって、めっき浴にCr3+イオンを補給しつつ
めっきを行う。溶解に用いる金属クロムの形状には特に
限定はないが、1〜100mm程度の大きさの粒子状ま
たは小片状のものであるのが好ましい。なお、めっき液
中に活性体となったクロムが存在する場合には、不働態
皮膜で覆われた金属クロムを用いてもよいのは前述のと
おりである。また、本発明の方法によるめっき浴へのC
r3+の補給は、金属クロム等の必要な物を充填する流動
槽を用い、これをめっき浴に接続してめっき液を循環
(供給)する方法、金属クロム等を充填するメッシュ状
のカゴ等をめっき浴に浸漬する方法、金属クロムを直接
めっき浴に投入する方法等の各種の方法によればよい。
【0029】ところで、亜鉛−クロム系電気めっきで
は、めっき浴として硫酸酸性浴を用いることがほとんど
であるが、硫酸酸性浴では通常は陽極に鉛系不溶性陽極
が使用されている。この場合、めっきを行うことによっ
て鉛が陽極から溶け出してくるが、鉛の標準電極電位は
Pb2+/Pb0 =−0.13Vであり、クロムの標準電
極電位であるCr3+/Cr0 =−0.74Vよりもはる
かに貴であるため、溶出したPb2+イオンは、金属クロ
ム上に置換析出して、活性になった金属クロム表面を覆
い、金属クロムの溶解を阻害する。
は、めっき浴として硫酸酸性浴を用いることがほとんど
であるが、硫酸酸性浴では通常は陽極に鉛系不溶性陽極
が使用されている。この場合、めっきを行うことによっ
て鉛が陽極から溶け出してくるが、鉛の標準電極電位は
Pb2+/Pb0 =−0.13Vであり、クロムの標準電
極電位であるCr3+/Cr0 =−0.74Vよりもはる
かに貴であるため、溶出したPb2+イオンは、金属クロ
ム上に置換析出して、活性になった金属クロム表面を覆
い、金属クロムの溶解を阻害する。
【0030】そのため、本発明のめっき方法において
は、炭酸ストロンチウムおよび/または硫酸ストロンチ
ウムをめっき液に添加して、Pb2+イオンを除去する。
炭酸ストロンチウムあるいは硫酸ストロンチウムによる
Pb2+イオンの除去機構は、下記の様に示される。 SrCO3 +H2 SO4 → SrSO4 +H2 O+CO2 ↑ SrSO4 +Pb2+ → SrSO4 (Pb2+) ∴吸着 また、鉛系陽極以外の陽極を用いる場合でも、系外から
不純物として鉛が混入する可能性があるため、めっき液
中に炭酸ストロンチウムおよび/または硫酸ストロンチ
ウムを添加しておく必要がある。
は、炭酸ストロンチウムおよび/または硫酸ストロンチ
ウムをめっき液に添加して、Pb2+イオンを除去する。
炭酸ストロンチウムあるいは硫酸ストロンチウムによる
Pb2+イオンの除去機構は、下記の様に示される。 SrCO3 +H2 SO4 → SrSO4 +H2 O+CO2 ↑ SrSO4 +Pb2+ → SrSO4 (Pb2+) ∴吸着 また、鉛系陽極以外の陽極を用いる場合でも、系外から
不純物として鉛が混入する可能性があるため、めっき液
中に炭酸ストロンチウムおよび/または硫酸ストロンチ
ウムを添加しておく必要がある。
【0031】本発明のめっき方法において、めっき液の
炭酸ストロンチウムおよび/または硫酸ストロンチウム
の含有量は、0.1〜10g/lである。炭酸ストロン
チウム等の含有量が0.1g/l未満では、Pb2+イオ
ンを十分に除去することができず、含有量が10g/l
を超えても、効果が飽和して過剰な分がコスト増となっ
てしまうばかりか、配管詰まりや外観上の汚れ等を引き
起こす原因となるのでは好ましくない。なお、本発明に
おいては、Pb2+イオンの除去によって消費された分の
炭酸ストロンチウムや硫酸ストロンチウムを補充して、
めっき液中の炭酸ストロンチウムおよび/または硫酸ス
トロンチウムの含有量を0.1〜10g/lに保つ必要
がある。
炭酸ストロンチウムおよび/または硫酸ストロンチウム
の含有量は、0.1〜10g/lである。炭酸ストロン
チウム等の含有量が0.1g/l未満では、Pb2+イオ
ンを十分に除去することができず、含有量が10g/l
を超えても、効果が飽和して過剰な分がコスト増となっ
てしまうばかりか、配管詰まりや外観上の汚れ等を引き
起こす原因となるのでは好ましくない。なお、本発明に
おいては、Pb2+イオンの除去によって消費された分の
炭酸ストロンチウムや硫酸ストロンチウムを補充して、
めっき液中の炭酸ストロンチウムおよび/または硫酸ス
トロンチウムの含有量を0.1〜10g/lに保つ必要
がある。
【0032】本発明の電気めっき方法は、基本的に上記
構成を有するものであり、これ以外の各種のめっき条
件、例えば、電流密度、めっき液流速、めっき浴温等
は、目的とするめっき組成や目付量等に応じて適宜決定
すればよく、特に限定はない。
構成を有するものであり、これ以外の各種のめっき条
件、例えば、電流密度、めっき液流速、めっき浴温等
は、目的とするめっき組成や目付量等に応じて適宜決定
すればよく、特に限定はない。
【0033】以上、本発明の亜鉛−クロム系電気めっき
方法について詳細に説明したが、本発明は上述の例に限
定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、各
種の改良や変更を行ってもよいのはもちろんである。
方法について詳細に説明したが、本発明は上述の例に限
定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、各
種の改良や変更を行ってもよいのはもちろんである。
【0034】
【実施例】以下、実施例により本発明を具体的に説明す
る。
る。
【0035】[実験例]下記の各種の方法で、金属クロ
ム(純度99.99%、5〜10mmの不定形粒子状)
の溶解速度を調査した。
ム(純度99.99%、5〜10mmの不定形粒子状)
の溶解速度を調査した。
【0036】<実験例1>Pb2+を5ppm含む1N硫
酸液に金属クロムを投入し、室温下、24時間撹拌した
後に水洗・乾燥し、重量変化を測定したが、金属クロム
は全く溶解していなかった。
酸液に金属クロムを投入し、室温下、24時間撹拌した
後に水洗・乾燥し、重量変化を測定したが、金属クロム
は全く溶解していなかった。
【0037】<実験例2>Pb2+を6ppm含む1N硫
酸液に金属クロムを添加した後、10mm角の板状金属
亜鉛を金属クロムとの重量比で5%前後となるよう投入
し、30秒間攪拌した後、未溶解の金属亜鉛のみを取り
出した。このとき、金属クロムの表面からのガスの発生
はわずかで、室温下、24時間攪拌した後溶解残渣を水
洗・乾燥し重量変化を測定したところ、投入した金属ク
ロムが重量1kgあたり42g溶解していた。
酸液に金属クロムを添加した後、10mm角の板状金属
亜鉛を金属クロムとの重量比で5%前後となるよう投入
し、30秒間攪拌した後、未溶解の金属亜鉛のみを取り
出した。このとき、金属クロムの表面からのガスの発生
はわずかで、室温下、24時間攪拌した後溶解残渣を水
洗・乾燥し重量変化を測定したところ、投入した金属ク
ロムが重量1kgあたり42g溶解していた。
【0038】<実験例3>(本発明に対応) Pb2+を6ppmと炭酸ストロンチウム1g/lとを含
む1N硫酸液に金属クロムを添加した後、10mm角の
板状金属亜鉛を金属クロムとの重量比で5%前後となる
よう投入し、30秒間攪拌した後、未溶解の亜鉛のみを
取り出した。このとき、金属クロムの表面から激しくガ
スが発生した。室温下、24時間攪拌した後、溶解残渣
を水洗乾燥し重量変化を測定したところ、投入したクロ
ムが重量1kgあたり528g溶解していた。
む1N硫酸液に金属クロムを添加した後、10mm角の
板状金属亜鉛を金属クロムとの重量比で5%前後となる
よう投入し、30秒間攪拌した後、未溶解の亜鉛のみを
取り出した。このとき、金属クロムの表面から激しくガ
スが発生した。室温下、24時間攪拌した後、溶解残渣
を水洗乾燥し重量変化を測定したところ、投入したクロ
ムが重量1kgあたり528g溶解していた。
【0039】<実験例4>(本発明に対応) Pb2+を6ppmと炭酸ストロンチウム1g/lとを含
む1N硫酸液に金属クロムを添加した後、10mm角の
板状の金属アルミニウムを金属クロムとの重量比で5%
前後となるよう投入し、30秒間攪拌した後、未溶解の
アルミニウムのみを取り出した。このとき、金属クロム
の表面から激しくガスが発生した。室温下、24時間攪
拌した後、溶解残渣を水洗乾燥し重量変化を測定したと
ころ、投入したクロムが重量1kgあたり540g溶解
していた。
む1N硫酸液に金属クロムを添加した後、10mm角の
板状の金属アルミニウムを金属クロムとの重量比で5%
前後となるよう投入し、30秒間攪拌した後、未溶解の
アルミニウムのみを取り出した。このとき、金属クロム
の表面から激しくガスが発生した。室温下、24時間攪
拌した後、溶解残渣を水洗乾燥し重量変化を測定したと
ころ、投入したクロムが重量1kgあたり540g溶解
していた。
【0040】<実験例5>(本発明に対応) Pb2+を6ppmと炭酸ストロンチウム0.2g/lと
を含む1N硫酸液に金属クロムを添加した後、3mm幅
のマグネシウムリボンを金属クロムとの重量比で5%前
後となるよう投入し、30秒間攪拌した後、未溶解のマ
グネシウムのみを取り出した。このとき、金属クロムの
表面からは激しくガスが発生した。室温下、24時間攪
拌した後、溶解残渣を水洗・乾燥し重量変化を測定した
ところ、投入したクロムが重量1kgあたり543g溶
解していた。
を含む1N硫酸液に金属クロムを添加した後、3mm幅
のマグネシウムリボンを金属クロムとの重量比で5%前
後となるよう投入し、30秒間攪拌した後、未溶解のマ
グネシウムのみを取り出した。このとき、金属クロムの
表面からは激しくガスが発生した。室温下、24時間攪
拌した後、溶解残渣を水洗・乾燥し重量変化を測定した
ところ、投入したクロムが重量1kgあたり543g溶
解していた。
【0041】<実験例6>(本発明に対応) Pb2+を4ppmと硫酸ストロンチウム5g/lとを含
む1N硫酸液に金属クロムを添加した後、10mm程度
のフレーク状の金属マンガンを金属クロムとの重量比で
5%前後となるよう投入し、30秒間攪拌した後、未溶
解のアルミニウムのみを取り出した。このとき、金属ク
ロムの表面からは激しくガスが発生した。室温下、24
時間攪拌した後、溶解残渣を水洗・乾燥し重量変化を測
定したところ、投入したクロムが重量1kgあたり53
0g溶解していた。
む1N硫酸液に金属クロムを添加した後、10mm程度
のフレーク状の金属マンガンを金属クロムとの重量比で
5%前後となるよう投入し、30秒間攪拌した後、未溶
解のアルミニウムのみを取り出した。このとき、金属ク
ロムの表面からは激しくガスが発生した。室温下、24
時間攪拌した後、溶解残渣を水洗・乾燥し重量変化を測
定したところ、投入したクロムが重量1kgあたり53
0g溶解していた。
【0042】<実験例7>金属クロムと平均粒径5mm
の金属Zn粒子(球状)とを充填した筒状の流動槽に、
Pb2+を6ppm含有する浴温50℃の亜鉛−クロムめ
っき液〔硫酸亜鉛1.0M、硫酸クロム0.3M、硫酸
ナトリウム0.3M、アセチレングリコール(分子量1
100)1.0g/l、pH1.5〕を、空塔速度0.
3m/secで送り込み、連続溶解を行った。5時間運
転後の流動槽中の溶解残渣を水洗・乾燥後、重量減少を
測定したところ、金属クロムの充填量1kgあたり7.
4gが溶解した。
の金属Zn粒子(球状)とを充填した筒状の流動槽に、
Pb2+を6ppm含有する浴温50℃の亜鉛−クロムめ
っき液〔硫酸亜鉛1.0M、硫酸クロム0.3M、硫酸
ナトリウム0.3M、アセチレングリコール(分子量1
100)1.0g/l、pH1.5〕を、空塔速度0.
3m/secで送り込み、連続溶解を行った。5時間運
転後の流動槽中の溶解残渣を水洗・乾燥後、重量減少を
測定したところ、金属クロムの充填量1kgあたり7.
4gが溶解した。
【0043】<実験例8>(本発明に対応) 金属クロムと平均粒径3mmの金属亜鉛粒子(球状)と
を充填した筒状の流動槽に、Pb2+を6ppmと硫酸ス
トロンチウム4g/lとを含有する浴温50℃の亜鉛−
クロムめっき液〔硫酸亜鉛1.0M、硫酸クロム0.3
M、硫酸ナトリウム0.3M、アセチレングリコール
(分子量1100)1.0g/l、pH1.5〕を、空
塔速度0.3m/secで送り込み、連続溶解を行っ
た。5時間運転後の流動槽中の溶解残渣を水洗・乾燥
後、重量減少を測定したところ、金属クロムの充填量1
kg当たり、93.2gが溶解していた。
を充填した筒状の流動槽に、Pb2+を6ppmと硫酸ス
トロンチウム4g/lとを含有する浴温50℃の亜鉛−
クロムめっき液〔硫酸亜鉛1.0M、硫酸クロム0.3
M、硫酸ナトリウム0.3M、アセチレングリコール
(分子量1100)1.0g/l、pH1.5〕を、空
塔速度0.3m/secで送り込み、連続溶解を行っ
た。5時間運転後の流動槽中の溶解残渣を水洗・乾燥
後、重量減少を測定したところ、金属クロムの充填量1
kg当たり、93.2gが溶解していた。
【0044】以上の各実験例に示されるように、本発明
の電気めっき方法によれば、鉛系不溶性電極を用いた電
気めっきにおいて、めっき液に金属クロムを溶解してC
r3+イオンを補給しながらめっきを行うことができる。
の電気めっき方法によれば、鉛系不溶性電極を用いた電
気めっきにおいて、めっき液に金属クロムを溶解してC
r3+イオンを補給しながらめっきを行うことができる。
【0045】[実施例]鉛陽極を備えた鋼板の連続めっ
き装置(電極長2mの水平型めっき槽を6槽有する)に
前記実験例8と同様の金属クロム、金属亜鉛を充填した
筒状流動槽(金属クロム充填量773kg)を接続し、
鋼板(幅1m)の通板速度60m/min、温度50
℃、電流密度75A/dm2 で、硫酸亜鉛0.7M、硫
酸クロム0.15M、硫酸ナトリウム0.33M、アセ
チレングリコール(分子量1100)1g/l、炭酸ス
トロンチウム4g/l、pH=1.5のめっき液で連続
亜鉛−クロム合金めっきを行った。この時、筒状流動槽
へのめっき液の空塔速度は0.3m/secであった。
めっきによるめっき液中のCr3+の消費速度14.40
kg/時間に対し、Cr3+の補給速度は14.41kg
/時間でバランスしており、陽極からのPb2+イオンの
影響を受けずに連続めっきができた。
き装置(電極長2mの水平型めっき槽を6槽有する)に
前記実験例8と同様の金属クロム、金属亜鉛を充填した
筒状流動槽(金属クロム充填量773kg)を接続し、
鋼板(幅1m)の通板速度60m/min、温度50
℃、電流密度75A/dm2 で、硫酸亜鉛0.7M、硫
酸クロム0.15M、硫酸ナトリウム0.33M、アセ
チレングリコール(分子量1100)1g/l、炭酸ス
トロンチウム4g/l、pH=1.5のめっき液で連続
亜鉛−クロム合金めっきを行った。この時、筒状流動槽
へのめっき液の空塔速度は0.3m/secであった。
めっきによるめっき液中のCr3+の消費速度14.40
kg/時間に対し、Cr3+の補給速度は14.41kg
/時間でバランスしており、陽極からのPb2+イオンの
影響を受けずに連続めっきができた。
【0046】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明の亜
鉛−クロム系電気めっき方法は、めっき浴へのCr3+イ
オンの補給を、取り扱いが容易でかつ環境汚染のおそれ
が無い金属クロムの活性溶解で行うことができ、その工
業的価値は大変大きいものである。
鉛−クロム系電気めっき方法は、めっき浴へのCr3+イ
オンの補給を、取り扱いが容易でかつ環境汚染のおそれ
が無い金属クロムの活性溶解で行うことができ、その工
業的価値は大変大きいものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 片 桐 知 克 千葉県千葉市中央区川崎町1番地 川崎製 鉄株式会社鉄鋼開発・生産本部鉄鋼研究所 内 (72)発明者 朝比奈 秀 一 千葉県千葉市中央区川崎町1番地 川崎製 鉄株式会社鉄鋼開発・生産本部鉄鋼研究所 内 (72)発明者 望 月 一 雄 千葉県千葉市中央区川崎町1番地 川崎製 鉄株式会社鉄鋼開発・生産本部鉄鋼研究所 内
Claims (4)
- 【請求項1】Cr3+イオンおよびZn2+イオンを含有
し、かつ炭酸ストロンチウムおよび/または硫酸ストロ
ンチウムを0.1〜10g/l含有するめっき液を用
い、このめっき液に金属クロムを溶解することによりC
r3+イオンを補給しながらめっきを行うことを特徴とす
る亜鉛−クロム系電気めっき方法。 - 【請求項2】金属クロムの表面に形成されている不働態
皮膜の少なくとも一部を除去もしくは破壊した後、前記
めっき液に金属クロムを溶解させる請求項1に記載の亜
鉛−クロム系電気めっき方法。 - 【請求項3】金属亜鉛と金属クロムとを酸性溶液中で接
触させることにより、金属クロム表面の不働態皮膜を除
去する請求項2に記載の亜鉛−クロム系電気めっき方
法。 - 【請求項4】金属アルミニウム、金属マグネウシムおよ
び金属マンガンから選ばれる少なくとも1種の金属と、
金属クロムとを酸性溶液中で接触させることにより、金
属クロム表面の不働態皮膜を除去する請求項2に記載の
亜鉛−クロム系電気めっき方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP18324494A JPH0849099A (ja) | 1994-08-04 | 1994-08-04 | 亜鉛−クロム系電気めっき方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP18324494A JPH0849099A (ja) | 1994-08-04 | 1994-08-04 | 亜鉛−クロム系電気めっき方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0849099A true JPH0849099A (ja) | 1996-02-20 |
Family
ID=16132305
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP18324494A Withdrawn JPH0849099A (ja) | 1994-08-04 | 1994-08-04 | 亜鉛−クロム系電気めっき方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0849099A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2010037532A1 (de) | 2008-10-01 | 2010-04-08 | Voestalpine Stahl Gmbh | Verfahren zum elektrolytischen abscheiden von chrom und chromlegierungen |
-
1994
- 1994-08-04 JP JP18324494A patent/JPH0849099A/ja not_active Withdrawn
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2010037532A1 (de) | 2008-10-01 | 2010-04-08 | Voestalpine Stahl Gmbh | Verfahren zum elektrolytischen abscheiden von chrom und chromlegierungen |
| DE102008050034A1 (de) | 2008-10-01 | 2010-04-15 | Voestalpine Stahl Gmbh | Verfahren zum elektrolytischen Abscheiden von Chrom und Chromlegierungen |
| DE102008050034B4 (de) * | 2008-10-01 | 2013-02-21 | Voestalpine Stahl Gmbh | Verfahren zum elektrolytischen Abscheiden von Chrom und Chromlegierungen |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20011106 |