JPH0849827A - 流動床式焼却炉 - Google Patents

流動床式焼却炉

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JPH0849827A
JPH0849827A JP18499894A JP18499894A JPH0849827A JP H0849827 A JPH0849827 A JP H0849827A JP 18499894 A JP18499894 A JP 18499894A JP 18499894 A JP18499894 A JP 18499894A JP H0849827 A JPH0849827 A JP H0849827A
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隆 能登
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隆 横山
Yasuo Suzuki
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 炉床部を複雑な構成にしなくても、分散板か
ら排出シュートへの不燃物の移動が滞りなく行われる流
動床式焼却炉を提供する。 【構成】 不燃物排出シュート4に向かって下り勾配に
傾斜する分散板2が設けられ、この分散板2には空気を
水平方向に噴出する分散ノズル3が備えられている。そ
して、分散板2と接続している排出シュートの上部6が
その下部7よりも大きく開口し、排出シュートの上部6
に傾斜面が形成されている。上記排出シュート上部6の
傾斜面は垂直線との角度を10°〜40°にする。排出
シュートの上部6に傾斜面を形成すると、排出シュート
上部の移動層51が傾斜面に沿って斜めに流れるので、
この移動層51と不燃物の合流角度が小さくなり、分散
板端部5の不燃物は移動層51に取り込まれて排出シュ
ート内へ入り、容易に排出する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、不燃物を含む被焼却物
を燃焼させる流動床式焼却炉に関する。
【0002】
【従来の技術】都市ごみや産業廃棄物などの被焼却物を
燃焼させる炉の一つとして、流動床式焼却炉が使用され
ているが、上記のような被焼却物中には、不燃物が含ま
れていることがある。このような被焼却物を流動床式焼
却炉で燃焼させる場合、焼却残渣中に残留する不燃物が
炉床に堆積してその排出が滞り、これによって正常な流
動層の形成が阻害されると言う問題が発生する。
【0003】具体的に説明すると、炉内に投入された不
燃物は、流動層が形成されている炉床上を流動媒体の動
きに伴って不燃物排出口の方向へ移動し、その排出口か
ら排出装置によって抜き出されるが、この際、不燃物排
出口に取り付けられている排出シュート内においては、
流動層が形成されておらず、抜き出される流動媒体が一
時滞留している状態になっている。そして、排出シュー
ト内における流動媒体の移動速度(降下速度)は、流動
媒体の抜き出し量によって決まってしまうので、流動層
が形成されている炉床部における不燃物の移動速度より
も遅くなる。このため、流動媒体と共に揺れ動きながら
炉床上を移動してきた不燃物は、排出シュートの入口部
(炉床の端部)で停止したような状態になり、そのまま
炉床の端部に堆積してしまうことがある。
【0004】このような問題に対処し、数多くの改良技
術の提案がなされているが、その一つとして、特開昭6
2−62120号公報に開示された技術がある。図2は
その流動床式焼却炉を示す図である。1は炉壁、2は分
散板、3は分散ノズル、4は不燃物排口のシュートであ
り、50は流動層、52は不燃物を示す。
【0005】この流動床式焼却炉においては、分散板2
が不燃物排出口に向かって下向きに傾斜して形成されて
いる。又、分散板2には、分散ノズル3が不燃物排出口
の方向に向けて設けられ、流動燃焼用空気を水平方向に
噴出させるようになっている。そして、分散ノズル3か
ら噴射される流動燃焼用空気によって、分散板上の不燃
物52を速やかに移動させ、不燃物排出口へ送り込むこ
とを図っている。
【0006】又、特開平5−99145号公報には、図
3に示す流動床式焼却炉が示されている。30は炉床
部、31は風箱、32は空気を噴出させる分散ノズル、
33は不燃物排出シュート、34は不燃物排出装置、3
5は流動ブロア、36は加圧ブロアであり、50は流動
層を示す。
【0007】この流動床式焼却炉においては、炉床部3
0が不燃物排出シュート33に向かって2段階に傾斜し
ている。そして、炉床の傾斜角度は排出シュート33付
近で大きくなり、その角度αが不燃物の安息角以上(3
5°以上)になっている。又、この急角度に傾斜させた
炉床部には、分散ノズル32が水平方向に設けられ、加
圧ブロア36によって昇圧された空気が供給される。
【0008】このように、排出シュート付近の炉床部に
おいては、傾斜角度が大きくなっており、且つ昇圧空気
が噴出しているので、不燃物が昇圧空気によって押し出
されるように排出シュート33内へ移動し、排出される
ようになっている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記いずれの
従来技術にも、解決すべき問題が残されている。まず、
特開昭62−62120号公報の流動床式焼却炉におい
ては、分散ノズル3から吹き込まれる流動燃焼用空気の
噴流によって、不燃物52を不燃物排出口へ送り込むこ
とを図っているが、不燃物52の送り込みは、この噴流
の作用だけでは十分に行われず、不燃物が分散板の端部
に滞りやすいと言う傾向は依然として残されている。
【0010】又、特開平5−99145号公報の流動床
式焼却炉においては、炉床端部の傾斜が大きくなってい
る上に、昇圧空気を噴出させる分散ノズルをも設けてい
るので、分散板から排出シュートへの不燃物の移動は比
較的スムースに行われる。しかし、この流動床式焼却炉
においては、流動燃焼用空気とは別に、昇圧空気を供給
する設備を設置しなくてはならず、設備が複雑になると
言う問題がある。
【0011】本発明は、炉床部を多段に傾斜させたり、
その端部に昇圧空気を供給する設備を備える等、炉床部
を複雑な構成にしなくても、分散板から排出シュートへ
の不燃物の移動が滞りなく行われる流動床式焼却炉を提
供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、請求項1に係わる発明においては、分散板と接続
している不燃物排出シュートの上部がその下部よりも大
きく開口し、この排出シュートの上部に傾斜面が形成さ
れている。
【0013】また、請求項2に係わる発明においては、
上記不燃物排出シュートの上部に形成された傾斜面と垂
直線とのなす角度が10°〜40°になっている。
【0014】
【作用】本発明者らは、分散板の傾斜を多段にしたり、
その端部に昇圧空気を供給しなくても、分散板上から排
出シュートへ不燃物をスムースに移動をさせることがで
きる炉の構造について、種々検討を行った。
【0015】まず、前記特開昭62−62120号公報
の流動床式焼却炉における不燃物の移動状況を考察して
みると、図4に示すように、分散板2上では流動層50
が形成されるが、排出シュート4内及びその上部では流
動媒体が一時滞留し、鉛直方向に流れる移動層51が形
成される。このため、分散板2上では不燃物52の移動
がスムースに行われる状態になっているが、分散板の端
部5ではその移動が行われにくい状態になっている。不
燃物52が排出するためには、分散板2上をその傾斜方
向に沿って移動してきた不燃物52が、排出シュート内
の移動層51と合流しなければならないが、この際、不
燃物52は分散板の端部5(排出シュートの入口部)に
到達した段階で、移動層の流れ方向である鉛直方向に方
向転換し、移動層51中に呑み込まれる状態にならなく
てはならない。
【0016】しかし、上記移動層51の流れ方向が鉛直
方向であるのに対し、不燃物52の移動方向は緩やかに
傾斜している分散板に沿った方向であるので、両者の合
流点においては、不燃物52が鉛直に流れる移動層51
の横に突き当たる状態になり、しかも、分散板2上にお
いては、不燃物52は揺れ動いているので、移動層51
が不燃物52を呑み込む状態にはなりにくい。このた
め、不燃物52を排出シュート内の移動層51に容易に
取り込ませるためには、不燃物が方向転換しなければな
らない角度、すなわち、移動層51と不燃物52の合流
角度θ2 をできるだけ小さくすることが要求される。
【0017】そこで、本発明者らは、移動層と不燃物と
の合流角度θ2 を小さくするための方法についての検討
を行い、その結果、排出シュート上部における移動層の
流れを変えることにした。そして、その手段として、本
発明においては、分散板の傾斜角度を変えるのではな
く、排出シュートの上部に傾斜面を形成させている。
【0018】排出シュートの上部に傾斜面が形成されて
いると、図5に示すように、不燃物排出シュートの上部
6に形成された移動層51においては、中央部のものは
鉛直方向に流れるが、傾斜面付近のものはその斜面に沿
って斜めに流れる。このため、移動層51と不燃物52
の合流角度θ2 が小さくなり、分散板の端部5まで到達
した不燃物52は移動層51中に容易に取り込まれる。
【0019】このように、不燃物の合流角度θ2 は不燃
物が移動層に取り込まれる難易度、すなわち、不燃物排
出の難易度を示す指標となる重要な値であり、排出シュ
ート上部に傾斜面を形成することによってその値が小さ
くなり、不燃物の排出が容易になる。
【0020】しかし、不燃物の合流角度θ2 は、排出シ
ュート上部の傾斜面の角度θ1 を変えることによって一
義的に決まる値ではなく、不燃物の排出が容易に行われ
る上記合流角度θ2 の値は、上記傾斜角度θ1 を適正な
範囲にした場合にのみ得られる。排出シュート上部の傾
斜角度θ1 の好ましい範囲は、後述する実施例に示すよ
うに、10°〜40°である。この傾斜角度θ1 が10
°よりも小さいとθ2が大きくなって、移動層中への不
燃物の取込みが行われにくくなる。又、上記傾斜角度θ
1 が40°より大きいと分散板端部に不燃物が滞留する
ようになり、却って不燃物が移動層へ取り込まれにくく
なる。
【0021】
【実施例】図1は本発明の一実施例を示す概略の部分縦
断面図である。図1において、1は炉壁、2は分散板、
3は流動燃焼用空気を噴出させる分散ノズル、4は不燃
物排出シュートである。又、50は分散板上に形成され
た流動層、51は不燃物排出シュート内に滞留している
砂及び不燃物よりなる移動層を示す。分散板2は排出シ
ュート4に向かって下り勾配に傾斜させて設けられ、こ
の分散板には、その噴出口を排出シュート4の側に向け
ると共に、流動燃焼用空気を略水平方向に噴出させる分
散ノズル3が備えられている。そして、分散板2と接続
している排出シュートの上部6はその下部7よりも大き
く開口しており、この排出シュートの上部6には傾斜面
が形成されている。この排出シュート上部6の傾斜面は
垂直線との角度θ1 が10°〜40°の範囲になるよう
に形成される。
【0022】なお、上記の説明において、分散板2が排
出シュート4に向かって下り勾配に傾斜させている、と
記載されているが、この傾斜させた分散板には、複数に
分割された分散板が階段状に組み立てられ、その組み立
てられた分散板全体が排出シュートに向かって下り勾配
になっているものも含まれる。又、分散ノズル3の流動
燃焼用空気噴出方向が略水平方向である、と記載されて
いるが、流動燃焼用空気の噴出方向は分散板の傾斜面に
沿った方向であってもよい。
【0023】上記の構成による流動床式焼却炉によって
不燃物を含む被焼却物を燃焼させる場合、分散板2上に
は流動層50が形成され、更に、分散ノズル3からは流
動燃焼用空気が水平方向に噴出するので、焼却残渣とな
った不燃物は分散板2上を排出シュート4の方向へ向か
って速やかに移動する。そして、この不燃物は分散板の
端部5に到達すると、移動層51中に取り込まれた後、
砂と共に降下し、図示されない不燃物排出装置によって
系外に抜き出される。
【0024】図7は本発明を使用した場合の不燃物排出
性能を実験的に調べた結果を示す図である。この図にお
ける不燃物排出性能値とは、砂の排出量に対する不燃物
排出量の割合(重量比)を比較した相対値であって、排
出シュートの傾斜角度θ1 が60°の場合を1として表
した値である。
【0025】この図で明らかなように、排出シュートの
傾斜角度θ1 を大きくするに従って、不燃物排出性能値
は良好になるが、傾斜角度θ1 が約30°の場合に最大
値が得られ、傾斜角度θ1 が30°よりも大きくなる
と、逆に、不燃物排出性能値は低下する。この不燃物排
出性能値が低下する現象は、次のようにして起こるもの
と考えられる。排出シュートの傾斜角度θ1 が大きくな
り過ぎると、不燃物排出シュートの傾斜面6上に流動媒
体が停滞するようになり、図6に示すように、不動領域
53ができる。そして、この不動領域53に、分散板の
端部5まで到達した不燃物52が突き当たる状態になる
ので、移動層51中への不燃物52の取込みは行われに
くくなる。
【0026】そして、不燃物排出性能値が2よりも小さ
い値になる条件においては、分散板上に不燃物が滞り、
流動層の状態が悪化するトラブルが発生した。上記不燃
物排出性能値が2より大きい範囲に保たれるのは、排出
シュートの傾斜角度θ1 を約10°〜40°の範囲にし
た場合である。
【0027】従って、排出シュート上部に形成する傾斜
面の角度θ1 の好ましい範囲は約10°〜40°の範囲
であることが判明した。
【0028】
【発明の効果】本発明においては、分散板と接続してい
る排出シュートの上部がその下部よりも大きく開口し、
排出シュートの上部に傾斜面が形成されており、排出シ
ュートの上部に形成される移動層が上記傾斜面に沿って
斜め方向に流れるので、この移動層と不燃物の合流角度
が小さくなり、分散板端部の不燃物は排出シュート内の
移動層中に容易に取り込まれ、排出される。
【0029】このため、炉床部を多段に傾斜させたり、
その端部に昇圧空気供給設備を備えたりして設備を複雑
にすることなく、不燃物排出シュートの形状を変えるだ
けで、不燃物の排出を滞りなく行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す概略の部分縦断面図で
ある。
【図2】従来の流動床式焼却炉を示す図である。
【図3】従来の他の流動床式焼却炉を示す図である。
【図4】従来の流動床式焼却炉において、不燃物が排出
シュート内の移動層中に取り込まれて排出される状況を
示す図である。
【図5】本発明の実施例である流動床式焼却炉におい
て、不燃物が排出シュート内の移動層中に取り込まれて
排出される状況を示す図である。
【図6】排出シュートの傾斜角度が大きすぎる場合の排
出シュート内の物流の状態を表す図である。
【図7】本発明を使用した場合の不燃物排出性能を実験
的に調べた結果を示す図である。
【符号の説明】
1 炉壁 2 分散板 3 流動燃焼用空気を噴出させる分散ノズル 4 不燃物排出シュート 5 分散板の端部 6 不燃物排出シュートの上部 7 不燃物排出シュートの下部 50 流動層 51 移動層 52 不燃物 53 不動領域
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鈴木 康夫 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 炉下部に不燃物排出シュートが設けら
    れ、この排出シュートに向かって下り勾配に傾斜する分
    散板が設けられた流動床式焼却炉において、前記分散板
    と接続している前記排出シュートの上部がその下部より
    も大きく開口し、この排出シュートの上部に傾斜面が形
    成されていることを特徴とする流動床式焼却炉。
  2. 【請求項2】 不燃物排出シュートの上部に形成された
    傾斜面と垂直線とのなす角度が10°〜40°になって
    いることを特徴とする請求項1に記載の流動床式焼却
    炉。
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