JPH08500573A - コロイド粒子の水性懸濁液、その懸濁液の調製及び使用 - Google Patents

コロイド粒子の水性懸濁液、その懸濁液の調製及び使用

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Abstract

(57)【要約】 粒子がシリカをベースとするアニオン性粒子及び水中で膨張性であるスメクタイト型のクレーの膨潤粒子の両方であるコロイド粒子の水性懸濁液及びその調製方法。懸濁液は、特に、紙の製造においてポリマー類と組み合わせて、凝集剤として有益である。

Description

【発明の詳細な説明】 コロイド粒子の水性懸濁液、その懸濁液の調製及び使用 本発明は、粒子がシリカをベースとするアニオン性粒子及ひ水中で膨張するス メクタイト型のクレーの水和粒子の両方であるコロイド粒子の水性懸濁液に関す る。また、本発明は、その懸濁液の製造方法並びに、特に、紙及びパルプの製造 における、そしてまた水精製のための、両性ポリマーまたはカチオン性ポリマー と組み合わせて凝集剤としてのこれらの使用に関する。 近年、アニオン性コロイド粒子及びカチオン性または両性の合成または天然の ポリマーをベースとする系が増大した用途、特に、歩留り(retention)及び脱水 を増大するための紙の製造における用途を獲得していた。アニオン性コロイド粒 子は、これによると、シリカ系であり、またはベントナイトの如きクレー物質か らなっていた。このような系が、例えば、欧州特許第41056号、同第218674号及 び同第0235893号明細書に開示されている。一般に、かなり多量のベントナイト が必要とされ、一方、かなり高価なシリカゾルがかなり少ない用量で良好な結果 を生じる。欧州特許第0310959号明細書から、カチオン性澱粉と一緒にシ リカゾル及びベントナイトの両方を使用することがまた知られている。これによ れば、シリカゾル及びベントナイトが同時に、または交互に添加され、また原料 への添加の直前にベントナイトをシリカゾルと混合することが可能であることが 示されている。 シリカをベースとする粒子は、主としてゾル粒子のサイズに応じて、種々の乾 燥固形分の水性ゾルの形態で配送される。ゾル粒子は実質的に球形である。クレ ー材料、例えば、ベントナイトは所望の効果を生じるために使用時に水和される べきであり、この形態においてそれらは、貯蔵されまた輸送されるのに充分に高 い乾燥固形分の安定な水性調製物として供給し得ない。こうして、ベントナイト は粉末形態で取り扱われ、そして使用直前に粉末が湿潤されて必要とされる膨潤 を与え、そして高剪断力が表面を自由にするのに必要とされる。シリカ粒子と対 照的に、クレー粒子はフレーク状の構造を有する。粉末材料の取扱は望ましくな い。何となれば、粉末材料のあらゆる取扱は粉塵問題及び用量上の問題を生じる からであり、また各使用者が湿潤用の装置を必要とするからである。 本発明によれば、驚くことに、コロイドのアニオン性シリカをベースとする粒 子及びスメクタイト型の膨張性クレーのコロイド水和粒子の両方を含む安定な水 性懸濁液を調製することが可能であることがわかった。このようなものとして懸 濁液という用語は、小さい固体粒子が液体媒体中に実質的に均一に分散されてい る系を意味する。本発明の懸濁液において、異なる型のコロイド粒子、即ち、球 形シリカ粒子及びフレーク状クレー粒子が、こうして水中に実質的に均一に分散 されている。本発明の懸濁液は、約40%までの比較的高い乾燥固形分を有するこ とができ、また予備調製された懸濁液が顧客に配送でき、その後、顧客が粉末材 料の取扱の際の上記の問題を回避する。懸濁液は天然ポリマー及び合成ポリマー の両方と組み合わせて非常に良好な効果を有し、しかも非常に原価効率が良い。 懸濁液中の夫々の型の粒子の量により予測し得た効果よりもかなり高い効果が、 懸濁液で得られる。懸濁液がカチオン性ポリアクリルアミドの如き合成ポリマー と組み合わせて使用される場合に、特に良好な効果が得られる。本発明の懸濁液 を用いて、比較的低い比表面積、即ち、比較的高い粒子サイズ(約50〜約7nmに相 当する約50〜400m2/g)を有するシリカをベースとする粒子が良好な結果で使用し 得る。これらの大きな粒子サイズを有するシリカゾルそれ自体は、歩留り−脱水 の分野内で商用されるのに充分に良好な結果を生じなかった。 こうして、本発明は、請求の範囲に更に特定されるような懸濁液に関する。 本発明の懸濁液中に使用し得るシリカをベースとする粒子、即ち、SiO2をベー スとする粒子として、コロイドシリカ及びコロイドのアルミニウム変性シリカま たはケイ酸アルミニウム並びに異なる型のポリケイ酸が挙げられる。好適なシリ カゾルは、欧州特許第41056号及び同第185068号明細書に開示されているような ものである。これらのゾル中のコロイドシリカは、50〜1000m2/gの比表面積を有 することが好ましく、約100〜1000m2/gの比表面積を有することが更に好ましい 。約400〜600m2/gの比表面積を有する不連続の粒子を含むこの型の市販のゾルが 通常使用され、その平均粒子サイズは通常20nm未満であり、殆どの場合、約10〜 約1nmである。上記のように、この型の更に大きな粒子、即ち、約50〜約400m2/g の比表面積を有する粒子がまた有利に使用し得る。特に適したシリカゾルは、8 〜45%の範囲内のS値を有し、かつ750〜1000m2/gの範囲の比表面積を有し、2 〜25%の程度 までアルミニウムで表面変性されているようなシリカゾルである。この型のシリ カゾルがPCT出願WO 91/07350号明細書に記載されている。また、シリカをベース とする粒子は、ポリケイ酸をベースとするゾルに由来でき、これは、ケイ酸材料 が、欧州特許出願第348366号、同第359552号及びPCT出願WO 89/06637号明細書に 開示されているように、1000m2/g〜約1700m2/gの非常に高い比表面積を有し、か つ或る程度の凝集物またはミクロゲルを形成して、1nm程度の非常に小さい粒子 の形態で存在することを意味する。更に、シリカをベースとする粒子は、或る程 度の凝集物またはミクロゲルを形成し、15〜40%のS値に相当し、シリカ粒子を 含むシリカゾルに由来でき、これらのシリカ粒子はアルミニウム変性されていて もよく、またアルミニウム変性されていなくてもよく、かつ300〜700m2/g、好ま しくは400〜650m2/gの範囲内の比表面積を有する。 本発明の懸濁液中に存在するその他の型の粒子は、水中で膨張でき、かつスメ クタイト型のものであるクレーの水和粒子である。スメクタイト型のクレーは層 状ケイ酸塩鉱物であり、天然産材料及び合成材料の両方を含む。これらの材料は 化学処理でき、例えば、アルカリ処理してもよい。クレーは水中で分散性である べきであり、それにより、大きい表面積を有する粒子が得られるように膨張する 。水中で膨張性であり、かつ本発明の懸濁液中で使用し得るスメクタイト型のク レーの例は、モンモリロナイト/ベントナイト、ヘクロライト、バイデライト、 ノントロナイト及びサポナイトである。ベントナイト、特に、欧州特許第023589 3号明細書に開示されているようなベントナイトが好ましく、これは膨潤後に400 〜800m2/gの表面積を有することが好ましい。 本発明の懸濁液において、ゾル粒子対クレー粒子の重量比は、乾燥材料で計算 して、20:1〜1:10の範囲内である。その重量比は適当に10:1〜1:5の範囲、好ま しくは6:1〜1:3の範囲である。懸濁液の乾燥固形分は5重量%を越え、40重量% に達してもよい。乾燥固形分は8重量%を越えることが好適である。その上限は 30重量%が適切であり、好ましくは25重量%である。本発明の懸濁液は安定であ り、これはそれらが高乾燥固形分かつ満足な粘度で調製し得ることを意味し、こ れはそれらが商業上許される期間内に調製でき、貯蔵でき、かつその後の使用の ために輸送し得ることを意味する。安定性の目安として、懸濁液の調製の3週後 のそれら の粘度が、ブルックフィールド粘度計DV III、スピンドル18、30rpm、20℃で測 定して1000cpを越えるべきではないことが適当であると言い得る。驚くことに、 本発明の安定な懸濁液が高固形分のスメクタイト型の水和クレー材料を用いて調 製し得る。本発明の安定な懸濁液は、保護コロイドまたは分散剤を使用しないで 調製でき、また或る程度までの球形シリカ粒子がクレー材料の分散剤として作用 し、薄いフレーク状クレー粒子が凝集することを防止すると推定される。懸濁液 はシリカ材料とクレー材料の両方を含み、これはそれらが相当する量のクレー材 料のみを含む懸濁液の粘度よりもかなり低い粘度を有することを意味する。こう して本発明の懸濁液中のシリカ材料は、分散剤として、また使用時の凝集効果の ための活性物質として、二重の効果を有する。本発明の懸濁液が分散用の付加的 な薬品を使用しないで調製し得ることは、利点である。何となれば、このような 薬品は懸濁液の使用時に凝集効果に悪影響を持つかもしれないからである。しか しながら、保護コロイド及び/または分散剤が、特に、高乾燥固形分の懸濁液に つき、所望により使用し得る。このような薬剤は、例えば、アニオン特性または ノニオン特性のものであってもよい。好適な保護コロイドの例として、水溶性セ ルロース誘導体、例えば、ヒドロキシエチルセルロース、及びヒドロキシプロピ ルセルロース、メチルヒドロキシプロピルセルロース及びエチルヒドロキシエチ ルセルロース、メチルセルロース並びにカルボキシメチルセルロース、ゼラチン 、澱粉、グアーゴム、キサンタンゴム、ポリビニルアルコール、等が挙げられる 。任意の分散剤はアニオン特性かつ/またはノニオン特性のものであるべきであ る。アニオン性分散剤は、例えば、アルキル−またはアルキルアリール−スルフ ェート、スルホネート、−エーテルスルフェート、−ホスフェートまたは−エー テルホスフェート、ポリアクリル酸及びポリアクリル酸の塩、等であってもよい 。ノニオン性分散剤は、例えば、エトキシル化脂肪アルコール、脂肪酸、アルキ ルフェノールまたは脂肪酸アミド、エトキシル化または非エトキシル化グリセロ ールエステル、脂肪酸のソルビタンエステル、等であってもよい。また、懸濁液 は防腐剤の如きその他の添加剤を含んでいてもよい。 本発明の懸濁液は、例えば、最初にクレーを水と混合し、次いでシリカをベー スとするゾルを添加し、その後、クレーが水中で膨張する時間を有し、続いて注 意して分散させることにより調製し得る。しかしながら、懸濁液は、クレーをシ リカをベースとする粒子のゾルに混合し、続いて高剪断力を使用してこの中で注 意して分散させることにより調製されることが好ましい。分散方法は、例えば、 ウルトラ−タラックス(Ultra-Turrax)またはその他の強力ミキサーを使用して行 い得る。実際の分散方法につき、時間が、使用される剪断力に関して調節される 。分散は10〜15分で終了し得るが、通常の装置を使用すると、1時間または2時 間が分散に一般に必要とされる。分散時に、クレー粒子が膨潤する。懸濁液のpH は2以上、かつ11以下が適当である。 本発明の懸濁液は、例えば、パルプ及び紙の製造において、また異種の廃水の 精製及びパルプ及び紙の工業からの白液の特別な精製の両方に関する、水精製の 分野内で、凝集剤としての使用に適する。懸濁液は、天然ポリマーであってもよ く、即ち、炭水化物をベースとしていてもよく、また合成のものであってもよい カチオン性または両性のポリマーと組み合わせて凝集剤として使用し得る。好適 なポリマーの例として、カチオン性澱粉及び両性澱粉、カチオン性グアーガム及 び両性グアーガム、カチオン性アクリルアミドをベースとするポリマー及び両性 アクリルアミドをベースとするポリマー、カチオン性ポリエチレンイミン、ポリ アミドアミン及びポリ(ジアリル−ジメチルアンモニウムクロリド)が挙げられ る。懸濁液がカチオン性ポリアクリルアミドと組み合わせて使用された場合に、 特に良好な結果が得られた。たとえ、任意の添加順序が使用し得るとしても、ポ リマーは懸濁の前にパルプ、原料または水に添加されることが好ましい。 ポリマーと組み合わせた懸濁液の使用に好ましい分野は、紙の製造における歩 留り及び脱水の改良に関するものである。これによれば、懸濁液は、乾燥原料系 、即ち、繊維及び任意の填料を基準として乾燥分として計算して、1トン当たり 0.05〜5kgの量、好ましくは1トン当たり0.1〜3kgの量で添加されることが適当 である。原料への添加時の懸濁液の乾燥固形分は0.1〜10重量%に調節されるこ とが適当である。合成のカチオン性または両性のポリマーにつき、乾燥分として 計算して、乾燥原料系1トン当たり少なくとも0.01kgのポリマーが通常使用され 、1トン当たり0.01〜3kgの量が適切であり、好ましくは0.03〜2kgの量が使用さ れる。炭水化物をベースとするカチオン性ポリマーまたは両性ポリマー、例えば 、澱粉 及びグアーガムにつき、乾燥原料系を基準として乾燥分として計算して、少なく とも0.1kg/トンの量が通常使用される。これらのポリマーにつき、0.5〜30kg/ト ンの量が適切に使用され、好ましくは1〜15kg/トンの量が使用される。 ポリマーと組み合わせた懸濁液は、セルロースを含む繊維の異なる型の原料、 例えば、硫酸パルプ及び亜硫酸パルプの如き化学パルプ、ケモサーモメカニカル パルプ(CTMP)、サーモメカニカルパルプ、リファイナパルプまたは広葉樹及び針 葉樹の両方からの砕木パルプからの原料からの紙の製造に使用でき、またリサイ クル繊維をベースとする原料につき使用し得る。原料は、勿論、通常の型の無機 填料、例えば、カオリン、二酸化チタン、チョーク、タルク並びに天然炭酸カル シウム及び合成炭酸カルシウムの両方を含み得る。また、良好な結果が、通常、 困難と考えられる原料で得られた。このような原料の例は、砕木パルプの如きメ カニカルパルプを含む原料、リサイクル繊維をベースとする原料及び白水系のた めに多量のアニオン性不純物、例えば、リグニンまたは溶解有機化合物及び/ま たは高固形分の電解質を含む原料である。また、非常に良好な結果が、リサイク ル繊維を含む新聞故紙及び過酸化水素漂白古雑誌につき得られた。シリカをベー スとするゾルそれ自体につき公知であるように、歩留り及び脱水効果の改良がま た原料へのアルミニウム化合物の添加により本発明の懸濁液につき得られる。ど んな紙製造においても、それ自体知られているアルミニウム化合物、例えば、ミ ョウバン、アルミン酸塩、塩化アルミニウム、硝酸アルミニウム及びポリアルミ ニウム化合物、例えば、ポリ塩化アルミニウム、ポリ硫酸アルミニウム並びに塩 化物イオン及び硫酸イオンの両方を含むポリアルミニウム化合物が使用し得る。 本発明が下記の実施例において更に説明されるが、これらの実施例は本発明を 限定することを目的とするものではない。部数及び%は、特にことわらない限り 、重量部及び重量%に関する。実施例1 約8.7%の乾燥固形分を有する2種の懸濁液、即ち、懸濁液1a)及び1b)をシリ カゾル及びNa-ベントナイトから調製した。シリカゾル(ゾル1)は、約890m2/gの 比表面積を有する粒子を含む8.5%のゾルであり、この粒子は7%の程度までア ルミニウム変性された。ゾルのS値は30%であり、pH値は約9.2であった。 懸濁液1a)をシリカゾル100g、ベントナイト8.93g及び水91.07gから調製した。 こうして、この懸濁液中のアルミニウム変性シリカ対ベントナイトの比は約1:1 であった。懸濁液1b)をシリカゾル133.3g、ベントナイト5.95g及び水60.72gから 出発して調製した。こうして、この懸濁液中のシリカ対ベントナイトの比は約2: 1であった。ベントナイトをシリカゾルに添加し、分散を10000rpmで10分間でウ ルトラタラックスにより行った。懸濁液の粘度をブルックフィールド粘度計DV-I II(スピンドルno.18、30rpm)で測定した。次いで懸濁液を55℃で40日貯蔵し、こ れは室温で400日の貯蔵に相当する。粘度を20日及び40日の貯蔵後に測定した。 明らかなように、懸濁液は非常にわずかな粘度変化のみを示し、これは非常に 良好な安定性を示す。実施例2 実施例1と同様にして、本発明の懸濁液を実施例1と同じシリカゾル125g及び Na-ベントナイト5gから調製した。約6時間後、ベントナイトはゾル中に完全に 分散されていた。こうして、この懸濁液(懸濁液2)は2:1の比のアルミニウム変性 シリカ対ベントナイト及び約12重量%の乾燥固形分を有していた。実施例1のよ うにして測定した粘度は11.3cpであった。実施例3 実施例1に相当する方法において、懸濁液を、Na-ベントナイト7gと、約500m2 /gの比表面積を有し、表面の基中のケイ素原子の9%がアルミニウム原子により置 換されていた粒子を含む15%のシリカゾル(ゾル2)93gとから調製した。約10時間 後、ベントナイトはシリカゾル中に完全に分散されていた。この懸濁液の粘度は 、上記のように測定して、33cpであった。比較として、ベントナイトのみの6% の懸濁液は約2900cpの粘度を有し、こうして非常に取扱難かったと言い得る。こ の実施例の懸濁液を、以下、懸濁液3と称する。実施例4 230m2/gの比表面積を持った粒子を有し、29%のSiO2及び0.3%のAl2O3を含むゾ ルを、水と混合され、水中で水和されたベントナイト11.2gと混合することによ り懸濁液を調製した。このように調製した懸濁液は、10重量%の乾燥固形分及び 1:2のシリカ対ベントナイトの比を有していた。実施例5 この試験において、歩留り効果、即ち、貯蔵20日後の懸濁液1a)及び1b)の、紙 製造における繊維及び填料の歩留りを調べ、単独のシリカゾルとの比較を行った 。組成60%の漂白カバスルフェート+40%の漂白マツスルフェートを有するパル プ(これに、填料としての30%のチョーク及び0.3g/lのNa2SO4・10H2Oを添加した) をベースとする標準原料を使用した。原料は4.9g/lの濃度及び0.376g/lの微粉(f ine fraction)含量を有していた。 この実施例及び下記の実施例における歩留り特性を、ブリット・ダイナミック ・ドレイネージ・ジャー(Britt Dynamic Drainage Jar)により800rpmで評価した 。これは紙工業において歩留りに関する通常の試験方法である。懸濁液を、0.8 %の窒素を含む高度にカチオン化された澱粉4kg/tと組み合わせて0.8kg/tの量で 使用した。カチオン性澱粉を懸濁液またはシリカゾルの前に添加した。この実施 例及び下記の実施例に示される量は、乾燥原料系、即ち、繊維及び填料を基準と して乾燥分として計算される。 懸濁液1a)は60.8%の歩留りを示し、また懸濁液1b)は58.8%の歩留りを示した 。ゾル1は0.5kg/tの量で添加された時に51.8%の歩留りを示し、また0.6kg/tの 量で添加された時に55.6%の歩留りを示した。実施例6 この実施例において、実施例2の懸濁液の歩留り効果を調べた。懸濁液中に存 在するのと同種のシリカゾル(ゾル1)、そしてベントナイトとの比較を行った。 原料は、組成60%の漂白カバスルフェート+40%の漂白マツスルフェートを有す る標準原料であった。30%のチョークを填料としてパルプに添加し、次いでパル プを約5g/lの濃度に希釈した。次いで0.3g/lのNa2SO4・10H2Oを添加した。原料は 36.6%の微粉含量及び8.1のpHを有していた。懸濁液、シリカゾル及びベントナ イトの効果を、0.042の置換度を有する通常の低カチオン化澱粉(商品名ライサミ ル (Raisamyl)142として販売される)と組み合わせて調べ、全ての試験においてこの 澱粉を乾燥原料系(繊維+填料)1トン当たり8.0kgの量で添加した。試験は下記 の歩留り結果を生じた。 1kg/tの量の懸濁液1a:62.4% 0.5kg/tの量のゾル1:47.0% ベントナイトを用いる試験を夫々2、4及び6kg/トンの量で行い、歩留り結果 :夫々34.3%、42.0%及び48.1%を生じた。 こうして、本発明の懸濁液を、ゾルを単独で添加した場合のゾルの量に相当す る量で添加した場合に、かなり改良された結果を得、またその量のベントナイト を懸濁液に混合した場合のこの効果は歩留りの改良に何らかの寄与をするとは予 測し得なかった。実施例7 実施例5と正確に同じ原料を使用して、また実施例3の懸濁液を用いて歩留り の研究を行い、そしてこの懸濁液中に使用したゾル単独との比較を行った。実施 例6と同じ澱粉を使用し、またこの場合8.0kg/tの量で使用した。 試験は下記の歩留り結果を生じた。 2kg/tの量の懸濁液3:62.4% 3kg/tの量の懸濁液3:73.5% 1kg/tの量のゾル2:48.7% 2kg/tの量のゾル2:69.1% また、この懸濁液につき、ゾル単独を使用した場合と同じゾルの量を得るよう にこれを添加した場合に、かなり改良された結果を得、またその量のベントナイ トを懸濁液に混合した場合のこの効果は歩留りの改良に何らかの寄与をするとは 予測し得なかった。実施例8 標準原料(30%のチョーク及び0.3g/lのNa2SO4・10H2Oを添加した60%の漂白カ バスルフェート+40%の漂白マツスルフェートのパルプをベースとする)を用 いて、歩留り試験を行った。原料濃度は約5g/lであり、微粉含量は37.4%であり 、pHは8.1であった。これらの試験において、懸濁液2、ゾル1及びベントナイ トをカ チオン性ポリアクリルアミド、即ち、10モル%のカチオン電荷及び約1000万の分 子量を有するフローガー(Floerger)Fo 4190 PGと組み合わせて使用した。カチオ ン性ポリアクリルアミドを1.0kg/tの量で使用した。 得られた歩留りの結果は下記のとおりであった。 0.5kg/tの量で単独で添加したベントナイトは72.0%の歩留りを生じた。 こうしてまた、懸濁液を、ゾルを単独で添加した場合と同じゾルの量に相当す る量で添加した場合のカチオン性ポリアクリルアミドとの組み合わせにつき、か なり改良された結果を得、またその量のベントナイトを懸濁液に混合した場合の この効果は、歩留りの改良への寄与がこのことにつき予測し得ないようなもので あった。実施例9 この実施例において、実施例4に相当する懸濁液を用いて歩留り試験を行った 。その懸濁液と同種のシリカゾル、またベントナイトとの比較を行った。全ての 試験において、先に使用したのと同じカチオン性ポリアクリルアミド0.5kg/tを 使用した。先のと同種の標準パルプを用いて歩留り試験を行った。原料は約5g/l の濃 度及び38.3%の微粉含量を有していた。 歩留りの結果は下記のとおりであった。 1.5kg/tの量で添加した懸濁液4:69.0% 1.0kg/tの量で添加したゾル4:32.8% 夫々2、4及び6kg/tの量で添加したベントナイト:夫々51.4%、53.5%及び54. 0% この実施例に使用したゾルは極めて低い表面積を有し、しかも単独では歩留り に関して顕著な効果を有しない。しかしながら、このゾルを含む懸濁液、またベ ントナイトを含む懸濁液を用いて、歩留りの顕著な改良を得、またこれはその量 のベントナイトに関して予測し得なかった。実施例10 この実施例において、シリカ粒子及びNa-ベントナイト(ホワイトベントナイト )の含量を変えて一連の懸濁液を調製した。15分間で最大rpmを使用してワーリン グミキサー中で分散させることにより懸濁液を調製した。使用したシリカゾルは 、ゾルA=約890m2/gの比表面積を有し、5%の程度までアルミニウム変性され た粒子を含むゾル、ゾルAのS値は30%であり、pHは約8.8であった;ゾルB=5 00m2/gの比表面積を有する粒子を含むゾル、またこれらの粒子は9%の程度まで アルミニウム変性され、そのゾルは約40:1のモル比SiO2:Na2Oまでアルカリ安定 化された;ゾルC=粒子がアルミニウム変性されなかった以外はゾルBに相当す るゾル;ゾルD=220m2/gの比表面積及び5%のアルミニウム変性を有するゾル であり、そのゾルは約90:1のモル比SiO2:Na2Oまでアルカリ安定化された;ゾル E=粒子がアルミニウム変性されておらず、またモル比SiO2:Na2Oが約100:1であ った以外はゾルDに相当するゾル。 調製した懸濁液につき、粘度を、それらの調製の10日後にブルックフィールド 粘度計RVT、スピンドル4により、50rpm、20℃で測定した。測定前に試料をわず かに振とうした。 下記の表1中に、懸濁液の組成及び測定粘度を示す。比Si:Bは、乾燥分として 計算して、懸濁液中のシリカ:ベントナイトの比を表す。 比較として、6.3%のベントナイトを含んでいた懸濁液dの粘度は200cpであり 、一方、6.3%の濃度のベントナイト単独の懸濁液はその調製30分後に既に約300 0の粘度を有し、こうしてゲルと分類されたことが記載し得る。 或る懸濁液につき、脱水効果をまた“カナダ標準ろ水度試験器”により調べ、 これはSCAN-C 21:65に記載の脱水能力の特性決定に関する通常の方法である。薬 品の全ての添加を1000rpmの混合速度で行った。原料は、夫々30%の沈降炭酸カ ルシウムを添加し、3g/lの濃度を有する60/40の漂白広葉樹硫酸パルプ及び漂白 マツ材硫酸パルプからの通常の原料であった。懸濁液の脱水効果を、カチオン性 澱粉及びカチオン性ポリアクリルアミドの両方の添加と組み合わせて調べ、これ らを懸濁液の前に原料に添加した。実施例6と同種の澱粉を10kg/tの量で添加し 、実施例8と同種のカチオン性ポリアクリルアミドを0.5kg/tの量で添加した。 更に、0.5kg/tのミョウバンを最初に原料に添加した。全ての場合に、懸濁液を0 .5kg/tのシリカ粒子の量に相当する量で添加した。 比較として、1トン当たり0.5kgのシリカ粒子の量で単独で添加したゾルは500 のCSF値を示し、また1kg/tの量で単独で添加したベントナイトは380のCSF値を示 したと記載し得る。ポリマー及びミョウバンのみを添加した原料のCSF値は355で あった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI D21H 17/67 (72)発明者 トカルツ マレク スウェーデン国、エス―442 39 クンガ ルブ、ハコンス ガタ 4

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.粒子がシリカをベースとするアニオン性粒子及び水中で膨張性であるスメク タイト型のクレーの水和粒子の両方であり、それにより、シリカをベースとする 粒子対クレー粒子の重量比が20:1〜1:10の範囲内であり、かつ懸濁液の乾燥固形 分が5〜40重量%の範囲内であることを特徴とするコロイド粒子の水性の安定な 懸濁液。 2.シリカをベースとする粒子対クレー粒子の重量比が6:1〜1:3の範囲内である ことを特徴とする請求の範囲第1項に記載の懸濁液。 3.前記懸濁液の乾燥固形分が8〜30重量%の範囲内であることを特徴とする請 求の範囲第1項または第2項に記載の懸濁液。 4.前記シリカをベースとする粒子が8〜45%の範囲内のS値を有し、かつ750 〜1000m2/gの範囲内の比表面積を持つシリカ粒子を有するシリカをベースとする ゾルに由来し、その粒子が2〜25%の程度までアルミニウム変性されていること を特徴とする請求の範囲第1項〜第3項のいずれかに記載の懸濁液。 5.前記クレー粒子がベントナイト粒子であることを特徴とする請求の範囲第1 項〜第4項のいずれかに記載の懸濁液。 6.水中で膨張性であるスメクタイト型のクレーをシリカをベースとする粒子の ゾルに混合し、懸濁液の生成のためにこの中で分散させ、シリカをベースとする 粒子対クレー粒子の重量比が20:1〜1:10の範囲内であり、かつ懸濁液の乾燥固形 分が5〜40重量%の範囲内であることを特徴とするコロイド粒子の水性懸濁液の 調製方法。 7.パルプ及び紙の製造においてカチオン性または両性のポリマーと組み合わせ て凝集剤として、また水精製のための、粒子がシリカをベースとする粒子及び水 中で膨張性であるスメクタイト型のクレーの水和粒子の両方であり、それにより 、懸濁液中のシリカをベースとする粒子対クレー粒子の重量比が20:1〜1:10の範 囲内であり、かつ懸濁液の乾燥固形分が5〜40重量%の範囲内であるコロイド粒 子の水性懸濁液の使用。 8.前記懸濁液が紙製造の際の歩留り及び脱水の改良のための凝集剤として使用 される請求の範囲第7項に記載の使用。 9.前記懸濁液がカチオン性澱粉及び/またはカチオン性アクリルアミドをベー スとするポリマーと組み合わせて使用される請求の範囲第7項または第8項に記 載の使用。 10.前記懸濁液がカチオン性アクリルアミドをベースとするポリマーと組み合わ せて使用される請求の範囲第9項に記載の使用。
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