JPH08501638A - 毛管電気泳動による尿蛋白分析のための試料準備方法 - Google Patents

毛管電気泳動による尿蛋白分析のための試料準備方法

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JPH08501638A JP7504023A JP50402395A JPH08501638A JP H08501638 A JPH08501638 A JP H08501638A JP 7504023 A JP7504023 A JP 7504023A JP 50402395 A JP50402395 A JP 50402395A JP H08501638 A JPH08501638 A JP H08501638A
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Abstract

(57)【要約】 体液混合物を前処理し、引き続き、関心のある検体について、前処理された体液混合物を分析するための方法を提供する。混合物を前処理するための方法は、サイズ排除ゲルが関心のある検体を排除または分別することかできるような分子量分別範囲または分子量排除を有するサイズ排除ゲルを提供し、次いで、関心のある検体の分離および分析を妨げる低分子量混合物成分から検体を分離するためにサイズ排除ゲルに混合物を接触させることを含む。処理済の混合物を分析するための方法は、関心のある検体の分離および検出に関する毛管ゾーン電気泳動のような電気泳動法を含む。

Description

【発明の詳細な説明】 毛管電気泳動による尿蛋白分析のための試料準備方法発明の分野 本発明は、一般には、試料成分分離手法を用いての引き続く分析のための体液 試料を準備するための方法に関する。より詳細には、本発明は、尿試料から低分 子量成分を分離し、これにより高分子量種の電気泳動分離および検出を妨げる化 合物のない試料を提供する方法に関する。関連技術の説明 健全な血液、血清、血漿、脳脊髄液、涙、汗、唾液、および尿のような哺乳類 の体液中に存在する蛋白質は、疾病状態の存在または不存在の指標として有用で ある。したがって、体液臨床試料中の種々の蛋白質を特定しまた計量する能力は 、診断の大家に様々な疾病の診断法に導く非常に多くの情報を提供する。 例えば、腎臓病で悩まされる患者は、典型的には健康な個体の尿中に存在しな いアルブミンや他の血清蛋白質を含む尿を排出する。加えて、骨髄腫の患者の尿 は遊離した短鎖ガンマグロブリンを有することが知られており、蛋白質は、通常 、骨髄腫のない患者の尿には排出されない。したがって、臨床尿試料のこれらの および他の蛋白質成分を特定しまた計量するための手法は、腎臓病や患者に存在 する骨髄腫のような異常な状態の指標を提供することができる。 体液中に見出される蛋白質の分析に関する多くの手法が知られている。これら は、蛋白質の存在または不存在を単に指示するだけの湿式化学方法から、非常に 低濃度で存在する蛋白質の分離、特定および計量に関する比較的複雑な方法にわ たる。これらの方法は、典型的には、分離された蛋白質を検出することが続いて 行なわれる電 気泳動またはクロマトグラフィーの手法を用いる流体成分の分離に関する。典型 的に、検出方法は、蛋白質が比較的高い吸光度を有する検出波長を用いてこれら の紫外線吸光度を測定するにより分離蛋白質を直接に分析することを含む。他の 光学的検出方法は、蛍光標識または化学発光標識で試料蛋白質に標識を付け、次 いで蛍光または化学発光検出器を用いて分離蛋白質を検出することに関する方法 を含む。これらの方法の全てが、既知の濃度の既知の蛋白から得られた標準曲線 に関して利用されるとき、質的および量的な情報を提供する利点を有する。 哺乳類の蛋白質は帯電分子であるため、蛋白質の混合物を電気泳動分離手法に 適用することができ、その結果、蛋白質成分の分離を生じる。特に、最近の進歩 した毛管電気泳動手法が、低濃度の帯電種の効果的で急速な分離を提供し、また 、臨床試料の帯電成分の急速な分離および分析のための選択方法となってきた。 一般に、毛管ゲル電気泳動は、試料を毛管カラムに導入し、前記カラムにその 一方から他方へ電場を付与することを含む。電場は、移動方向および速度が各帯 電成分の電気泳動の移動度によって定められるように、帯電試料成分をカラム充 填のゲル内を移動させる。電気泳動の移動度は、ある試料成分が遅い移動度を有 する試料成分より早く移動するより大きい移動度を有するため、複数の試料成分 のそれぞれの集まりに依存する。これは、試料成分が毛管カラム内で分離ゾーン に分解される結果を生じさせる。 毛管電気泳動の他の形態すなわち「開管」毛管電気泳動は、カラムが導電性緩 衝液で満たされていることを除いて、前記したゲル毛管電気泳動に似ている。毛 管に電場を加えると、負に帯電した毛管壁が緩衝液から正のイオンからなる層を 引きつける。電場により引 き起こされた電位の影響下では、電気的中性を維持するために大量の溶液が陰極 へ向けて流動しなければならない。この電気浸透流は、陰極へ向けて中性種およ びイオン種を押しやる不変速度成分を提供する。 典型的には、毛管ゲル電気泳動および開管毛管電気泳動は、分離をモニターし かつ分離成分に関する量的および質的なデータを提供するために紫外線吸光度検 出器または他の光学的に基礎をおいた検出器のようなオンライン検出器を利用す る。蛋白質は本質的に紫外線スペクトルにおいて214nmおよび280nmのところで吸 収し、蛋白質は特別な標識付けを必要としないために紫外線検出器を選択する。 紫外線検出方法の使用に伴う1つの問題は、臨床試料中に比較的高い濃度で存在 する低分子量の試料成分の存在である。典型的には、これらの低分子量成分は関 心のある検体ではなく、蛋白質のためには214nmである好ましいモニター波長で 吸収する。しばしば、これらの低分子量成分は関心のある蛋白質と共に泳動し、 このため、分離および検出上の問題を生じさせる。低分子量成分が共に泳動しな いときでも、これらは、関心のある低濃度成分が検出されない高い相対濃度で存 在することがある。したがって、低分子量成分は、非常に低濃度で典型的に存在 する関心のある高分子量の検体の検出を実質的に妨害する。 妨害試料成分に関連する問題を克服する試みは、一般に、分離を行なう前に試 料から望ましくない成分を除去する方向に向けられた方法を含む。これらの方法 は、低分子量の成分を分離するために試料を透析にかけること、低分子量の成分 を仕切る溶液抽出法、沈殿、および遠心分離を含む。あるケースでは、非常に低 濃度で存在しかつ低分子量の妨害成分の存在で検出不可能であること知られ ている検体の濃度を増大させるために濃縮される。これらの方法は退屈で労働集 約型であり、分析工程にコストと時間とを加え、また、一般に臨床の開業医に受 け入れられないと考えられている。 臨床試料からの低分子量成分の分離の実施は、主として、骨髄腫の疑いのある 患者のベンス・ジョーンス蛋白質のための尿の分析物と、蛋白尿患者のいくつか の血清蛋白質の分析とを必要とする方法に関連する。尿中のベンス・ジョーンス 蛋白質の量は患者によって変わり、また、低分子量の妨害試料成分の存在下で検 出することは困難である。膜透析が前記妨害成分を除去するのに有効である。し かし、この方法は面倒で、時間がかかり、また、多量の緩衝液を必要とする。 したがって、臨床試料の分析を妨げる臨床試料成分を除去するために体液臨床 試料を前処理するための方法を提供することが望まれる。さらに、いくつかの検 体に関して体液試料を分析し、他方、妨害成分の存在の効果を排除するための方 法を提供す企ことが望まれる。より詳細には、低濃度のベンス・ジョーンス蛋白 質およびある疾病状態を指示する他の蛋白質に関して患者の尿試料を分析するた めの方法を提供する必要がある。発明の概要 本発明は、臨床試料を高分子量の検体に関して分析するに先立ち、臨床試料の 低分子量成分を除去するための能率的な高収量方法を提供することにより、前記 した必要性を満たす。本発明の方法は、非常に低濃度で存在し得る検体成分の分 析を妨げる試料成分を効果的に除去するため、本発明の実施により少量の検体成 分の直接の分析が可能であり、また、試料の濃縮の方法を講じる必要を排除する ことができる。 本発明は、一面では、臨床液体成分をある分子量の範囲を有する少なくとも1 つの検体に関して分析するに先立ち、臨床液体成分を前処理するための方法を提 供する。より詳細には、本発明の方法は、概して、分子量分別範囲、または、1 もしくは複数の検体を分別または排除するのに適する分子量排除を有するサイズ 排除ゲル(分子振るいゲル)を提供し、液体臨床成分を、該液体成分の低分子量 成分から検体を分離するため、前記サイズ排除ゲルに接触させることを含む。 好ましい実施例では、本発明の方法は、約6,000以上の分子量範囲を有する蛋 白質についての臨床尿試料の分析に関連し、ポリアクリルアミドまたは多糖類の サイズ排除ゲルの使用を含む。このサイズ排除ゲルは、好ましくは、約6,000以 上の分子量排除を有する。典型的には、サイズ排除ゲルはカラムに満たされ、尿 試料は前記カラムに通され、高分子量の蛋白質を含むカラム溶離液であってサイ ズ排除ゲルにより前記高分子量の蛋白質か前記カラム溶離液中に含まれる量まで 排除または分別されるカラム溶離液を提供する。尿臨床試料の分析に関して、高 分子量の蛋白質は、むしろ、腎臓病や骨髄吋のような病状の指標であるアルブミ ンやベンス・ジョーンス蛋白質を含むものである。都合の良いことに、カラム溶 離液は、臨床試料成分、特に臨床尿試料を分離するための分野において知られて いる方法で分離することができる。 したがって、本発明は、追加的に、臨床試料を前処理し、前処理された臨床試 料成分を分離し、ある検体分子量範囲を有する少なくとも1つの臨床試料検体を 決定するための方法を含む。これらの方法は、典型的には、1または複数の検体 を分別または排除するのに適する分子量分別範囲または分子量排除(または分子 量遮断)を有 するサイズ排除ゲルを提供し、前記臨床試料をサイズ排除ゲルに接触させ、これ により検体の分子量により決定されるように分別および溶離されまたは排除およ び溶離される検体を含むカラム溶離液を提供することを含む。次に、カラム溶離 剤または溶離液を電気泳動分離方法のもとにおいて検体を検出することにより、 遮断される分子量より大きい分子量を有するいかなる臨床試料成分の存在も決定 することができる。 本発明の好ましい実施例は、毛管電気泳動(CE)分離方法、特に、開管毛管電 気泳動法の使用を含む。 本発明に付随するこれらのおよび他の利点と、好ましい実施例のより詳細な説 明とが以下に説明され、また、下記の図面との共同により理解されるべきである 。図面の簡単な説明 図1aは、サイズ排除ゲルで前処理されていない正常なヒトの尿試料のエレク トロフェログラム(electopherogram)である。 図1bは、本発明に従って試料をサイズ排除ゲルに接触させた後の図1aに示 す正常なヒトの尿試料のエレクトロフェログラムである。 図2は、図1bの試料と同じ方法で前処理され、次いで正常なヒトの血清のア リコートを添加された正常なヒトの尿試料のエレクトロフェログラムを示す。エ レクトロフェログラムa)の試料は、血清1、尿9の割合で添加され、毛管電気 泳動により分析される。エレクトロフェログラムb)の試料は、添加工程に引き 続いて尿試料か本発明に従ってサイズ排除ゲルに接触され、次いで毛管電気泳動 により分析されることを除き、エレクトロフェログラムa)の試料と同様である 。 図3は、試料が血清1、尿79の割合で添加されていることを除き、図2の試 料と同様の方法で前処理された試料のエレクトロフェログラムa)およびb)で ある。 図4は骨髄腫患者により提供された臨床尿試料のエレクトロフェログラムを示 す。エレクトロフェログラムa)は、処理されていない患者の尿試料の平板ゲル ・エレクトロフェログラムであり、また、エレクトロフェログラムb)は、本発 明の教示に従って前処理された同様の試料の毛管エレクトロフェログラムである 。 図5は、蛋白尿患者により提供された臨床尿試料のエレクトロフェログラムを 示す。エレクトロフェログラムa)は、処理されていない患者の尿試料の平板ゲ ル・エレクトロフェログラムであり、また、エレクトロフェログラムb)は、本 発明の教示に従って前処理された同様の試料の毛管エレクトロフェログラムであ る。 図6aは、処理されていない正常な患者の尿試料のエレクトロフェログラムで ある。 図6bは、本発明に従って処理された正常な患者の尿試料のエレクトロフェロ グラムである。 図7は、既知の骨髄踵患者から得られた尿試料のエレクトロフェログラムを示 す。エレクトロフェログラムa)の試料は前処理されておらず、また、エレクト ロフェログラムb)の試料は本発明に従って前処理されている。 図8は、既知の蛋白尿患者から得られた尿試料のエレクトロフェログラムを示 す。エレクトロフェログラムa)の試料は前処理されておらず、また、エレクト ロフェログラムb)の試料は本発明に従って前処理されている。 図9は、本発明に従って前処理され、次いで約22,000の分子量を 有するトリプシン阻害剤が添加された尿試料から得られたエレクトロフェログラ ムを示す。エレクトロフェログラムa)は、更なる処理を受けていない添加対照 試料と、約2,500-40,000の分子量分別範囲を有するゲルで前処理された添加試料 とのオーバーレー(overlay)である。エレクトロフェログラムb)は、更なる 処理を受けていない対照試料と、1,000ないし6,000の分子量分別範囲を有するゲ ルで前処理された添加試料とのオーバーレーである。エレクトロフェログラムc )は、エレクトロフェログラムa)およびb)の添加されかつ実質的に前処理さ れた試料のオーバーレーである。 図10は、異なるゲルで前処理された骨髄腫患者の尿試料から得られたエレク トロフェログラムを示し、エレクトロフェログラムa)がポリアクリルアミド・ ゲルで前処理された試料から得られたものであり、また、エレクトロフェログラ ムb)がデキストラン・ゲルで前処理された試料から得られたものである。 図11は、異なるゲルで前処理された蛋白尿患者の尿試料から得られたエレク トロフェログラムを示し、エレクトロフェログラムa)がポリアクリルアミド・ ゲルで前処理された試料から得られたものであり、また、エレクトロフェログラ ムb)がデキストラン・ゲルで前処理された試料から得られたものである。発明の詳細な説明 概して、本発明は、臨床医および診断の大家にとって重大なある成分検体のた めの臨床流体試料の処理および分析に関する。より詳細には、臨床流体試料を分 析するに先立ち、高分子量の試料成分から低分子量の試料成分を分離するために サイズ排除ゲルで前記臨床流体試料を処理することを取り扱う。 典型的に、ここに説明する方法は、臨床試料から興味をひくまたは関心のある 低分子量成分を効果的かつ迅速に除去することに関する。尿中に見出される低分 子量成分は高分子量の尿蛋白の電気泳動分離および分析に干渉するため、本発明 は、特に、臨床的に重要な高分子量成分のための尿分析に適用可能である。例え ば、べンス・ジョーンス蛋白質およびアルブミンのそれぞれは10,000以上の分子 量を有し、また、尿中に発見されるときにはそれぞれ骨髄腫および腎機能不全の 疾病状態と関連付けられる。しかし、当業者には、本発明が高分子量の体液成分 から低分子量の流体成分を分離するために有利である任意の方法に適用を見出す ことが理解されよう。これらは、しかし、血清、血漿、涙、汗、唾液および脳脊 髄流体に限定されない。 本発明の一般的な実施例は、分子量範囲を有する少なくとも1つの検体のため の臨床液体混合物を分析するに先立ち、前記臨床液体混合物を処理するための方 法を含む。この方法は、1または複数の検体を分別または排除するのに適する分 子量分別範囲または分子量排除(また、分子量遮断と称される)を有するサイズ 排除ゲルを提供する第1の工程を含む。次に、前記液体臨床混合物を前記サイズ 排除ゲルに接触させて前記液体混合物の全ての低分子量成分から1または複数の 検体の分離を生じさせる。これらの工程を実行すると、重要な1または複数の検 体を含むゲル溶離液が得られる。 前述したように、本発明の実施は、好ましくは、骨髄腫の患者の尿中に見出さ れるベンス・ジョーンス蛋白のような検体の分析と、アルブミン、トランスフェ リン、α2マクログロビン(α2macroglobin)、免疫グロブリン、ハプトグロビ ン(haptoglobin)およびα1アンチトリプシン(α1antitrypsin)を含むがこれ らに限 定されない血清蛋白質の分析とを含む。 本発明の実施に適するサイズ排除ゲルは、任意の種々の高分子材料からなる調 製された多孔性ゲル粒子またはビーズを含む。これらのゲルは、バイオーラド( Bio-Rad)、ファルマシア(Pharmacia)、ピアス・ケミカル(Pierce Cllemical )およびシグマ・ケミカルズ(Sigma Chemicals)を含む数多くの製造業者およ び部品製造業者から商業的に入手可能である。前記ゲルのビーズの粒径および粒 径分布は、本発明においてこれらの使用に対してきわめて重要であるという訳で はないが、直径が20μm以下から300μmの範囲の大きさが適当である。以下に 検討するように、前記ビーズの直径は、溶離液が前記液体混合物と前記ゲルとの 接触の結果として集められる割合または度合いに影響を及ぼす。典型的には、前 記ビーズの直径が小さいほど、全表面積は大きく、また、前記溶離液の流量は小 さい。 異なる分子量を有する成分の溶液と接触するようにおかれると、適当な孔径を 有するサイズ排除ゲルはある溶液成分を排除し、他の成分を前記サイズ排除ゲル の孔に止めまたは該孔に流入することを許す。典型的に、排除される全溶液成分 は前記ゲルのビーズの周りを自由に流れる。前記サイズ排除ゲルの孔に流入する 溶液の構成物質または成分は、流動する液体の存在下で色々な時間的長さで前記 孔内に存する。この存在時間は、大きい分子量の成分が小さい分子量の成分より 短い時間前記孔内に存するように、前記成分の分子量と、前記ビーズの孔径とに 依存する。この現象は前記サイズ排除ゲルによる前記試料の成分の分子量分別を 生じさせ、前記多孔性ゲルのビーズの孔径は前記ゲルの分子量分別特性と、分子 量排除特性とを決定する。 以下により詳細に説明するように、本発明におけるそれらの有用性の背景にお いて、サイズ排除ゲルは前記ゲルの孔径が、興味を引く検体である体液成分を排 除するのに十分に小さいように、選択される。同様に、前記孔径は、興昧を引く 検体の分析を妨げる低分子量の試料成分を、分別して得ることなしに、止めるに 十分な大きさである。例えば、約6,000の分子量遮断を有する排除ゲルは一般に6 ,000より大きい分子量を有する分子を排除する。しかし、当業者には、これらの 分子量がおおよそのものであり、また、異なるタイプの分子が、前記分子が溶け ている液体または溶媒と前記分子の化学分類とによってわずかに異なる挙動をす ることは理解されよう。 選択的に、サイズ排除ゲルは、これらが関心のある検体を排除するように、お よび/または、前処理状態下で、関心ある検体が前記ゲルから溶離しかつ妨害成 分が前記ゲル内に残るように選択される。この場合、適当なサイズ排除ゲルの前 記ゲルの孔径は、関心のある検体の全部が前記ゲルのビーズの孔によって排除さ れずに前記孔に流入し、次いで前記孔から流出し、前記ゲルからの溶離部分とな るものである。流動システムにおいて、これらは分別された成分であり、これら は全部が排除された大きい成分の後に溶離する。本発明に従って使用されるとき 、これらのサイズ排除ゲルは、関心のある検体ではない低分子量成分を止めかつ 除去し、関心のある検体である高分子量成分がこれらの全部を排除または分子量 によりこれらを部分的に分別することにより溶離することを許す。前記サイズ排 除ゲルの孔に入り込むのに十分に小さいなこれらの成分は、液体を流すことによ って生じる十分な力により押し出されない限り前記孔内に残ろうとする。 従って、本発明の実施に際して、適当なサイズ排除ゲルが体液試料に接触する ようにされるとき、低分子量の試料成分が孔内に止められ、また、分析上関心の ある高分子量の成分が最終的に溶離液中にとり出される。このため、典型的に40 ,000の分子量遮断と、2,500ないし30,000の分別範囲とを有するサイズ排除ゲル は、40,000以上の分子量を有する分子を排除する。しかし、低分子量の分子は、 これらのゲルと接触するように配置され適当な条件のもとで溶離するときに分別 される。以下により詳細に説明するように、このような適当な条件は、前記溶離 液を提供すべく利用される流れの量と該流れのイオン強度とに依存する。 本発明の好ましい実施例では、サイズ排除ゲルが、水性に基礎をおくシステム において前記ゲルのビーズを溶解させないために架橋結合された親水性ポリマー からできている。特に有用な親水性サイズ排除ゲルのビーズは、架橋結合された ポリアクリルアミドまたは架橋結合されたデキストランのような架橋結合された 多糖類で調製される。しかし、架橋結合されたポリビニルアルコール、親水性の 架橋結合されたアクリレートおよびメタクリレート、および、架橋結合されたポ リビニルピロリドンのような他のポリマーから調製されたサイズ排除ゲルも使用 可能である。 好ましいサイズ排除ゲルは、少なくとも6,000の分子量遮断または分子量排除 を有する。すなわち、本発明の実施において利用されるとき、尿または他の体液 中に存在し、約6,000またはそれ以下の分子量を有する蛋白質は、一旦これらが 前記ゲル材料の孔と接触すると、これらのゲルの孔に止められるようになり、あ るいは、これらのゲルの孔への侵入路を見出す。他の適当なサイズ排除ゲルは30 ,000ないし40,000の分子量遮断と、2,500ないし40,000の別範 囲を有し、従って、10,000およびそれ以上の分子量を有する溶液成分が分別され 、ゲル溶離液の一部となることを許す。 本発明の実施に適する商業的に入手可能のゲルは、バイオーラドから入手可能 である架橋ポリアクリルアミドゲルの線、バイオーゲル(Bio-Gel)P−6およ びP−30と、ファルマシアから入手可能である架橋多糖類(デキストラン)ゲ ルの線、セファデックス(Sephadex)G−25とを含む。前記バイオーラド ポ リアクリルアミドゲルはミディアム、ファインおよびエキストラファインのゲル ビーズの直径が利用可能であり、前記ミディアムは90-180μmであり、前記フ ァインは45−90μmであり、また、前記エキストラファインは20-30μmで ある。同様に、ファルマシアのデキストラン ゲルは、20-80μmの直径を有す るファイン、50-150μmの直径を有するミディアム、100-300μmの直径を有す るコースおよび20-50μmの直径を有するスーパーファインが利用可能である。 好ましいサイズ排除ゲルが親水性の材料で作られるため、これらの使用に先立 ち、好ましくは、前記ゲル ビーズが蒸留水中で膨張される。この工程は孔径を 一定にし、また、前記ビーズの寸法上の特性を維持するのに役立つ。前記ビーズ への水の追加に引き続き、リン酸塩の緩衝液のような緩衝液の少なくとも3体積 が前記サイズ排除ゲル ビーズに通されることかさらに好ましい。 本発明によれば、サイズ排除ゲルを提供する好ましい方法は、両端に注入口を 有するように形状付けられたカラムにゲル ビーズを供給することである。前記 カラムのサイズは、分析または前記サイズ排除ゲルに接触される流休の休積に応 じて変わる。迅速かつ効果的な回収が可能である好ましいカラムの寸法は、約2 cmx0.8cmである。これらのカラムは1cm3以下のゲル ビーズの収容能力と、 代表的な約0.3mLの空所体積とを有する。本発明に従って使用されるとき、約0.3 mLsの尿または他の体液を前処理するために1のゲル充填カラムが使用可能であ る。すなわち、前記ゲルの分子量分別範囲を越える分子量を有する十分な量の流 体試料成分か前記流体試料から除去される。当業者には、カラムの形状は限定さ れず、また、前記サイズ排除ゲルを収容するために任意の適当な寸法の容器が使 用可能であることが理解されよう。 本発明によれば、前記カラムがサイズ排除ゲル ビーズで満たされた後、尿ま たは体液試料が前記カラムの一端の中心に直接に加えられる。この工程は、前記 尿または体液試料を前記カラムに詰められた前記サイズ排除ゲルに直接触れさせ る。前記カラムに該カラムの端部の中心に位置を定められた注入口または他の開 口が取り付けられている好ましい実施例では、前記流体は前記カラムの中心で前 記ビーズに接触するように導かれる。これは、流体試料が前記サイズ排除ゲルと の十分な接触なしに単に前記カラムの壁に沿って流れることを妨げる。 好ましくは、前記尿または体液試料が一滴づつ加えられ、前記サイズ排除ゲル が詰められたカラムに流れ込むようにされる。前記サイズ排除ゲルによって排除 された実質的に全ての成分と、高分子量の分別された成分とを溶離するため、次 の工程は、前記カラムの相対する端部から前記詰め込まれたカラムに十分な洗浄 緩衝液を加え、そして、排除されかつ適当に分別された成分を含む、生じた溶離 液を集めることを含む。 前記カラムを通過する全ての液体の流量は、前記カラムの端から端までの圧力 降下に比例する。大気圧を越える圧力を加えることなく、また、特に細かいゲル ビーズか用いられているとき、追加の 洗浄工程は前記カラムを経る溶離液の流出を増大させる。追加的に、洗浄緩衝液 の体積は、分別された試料成分のうち、約10,000を越える分子量を有するものも また溶離されるように、選択される。2,500ないし40,000の分子量分別範囲を有 するサイズ排除ゲルが使用されるとき、300μlの体積の尿試料は、約400μlの 110mモルイオン強度の緩衝剤(ICSTM)洗浄を持って、カラムから効果的に溶離さ れる。当業者には、洗浄緩衝剤のイオン強度が前記サイズ排除ゲルの分別特性を 生じさせることが理解されよう。典型的に、緩衝液のイオン強度か高いほど、低 分子量成分の溶離は早い。 前記溶離液が捕集された後、前記溶離液は後の分析のために保管され(好まし くは冷凍され)、あるいは、ベンス・ジョーンス蛋白質および腎臓疾患に関連す る血清蛋白質を含む関心のある検体に関してすぐに分析される。したがって、前 記ゲルの排除分子量より大きい検体分子量範囲を有する少なくとも1つの検体を 分離しまた決定するための方法は追加的に本発明の範囲内にある。この方法は、 前記したように臨床試料を前処理し、次いで溶離成分を分離し、関心のある1ま たは複数の検体を検出することを含む。 蛋白質の分離、特定および/または計量に向くいかなる手法または方法も適当 である。これらの手法は、高圧液体クロマトグラフィーのようなクロマトグラフ ィー法および電気泳動分離法を含む。必要とされる非常に少量の試料休積、効率 、速度および操作の容易性のため、毛管ゾーン電気泳動(capillary zone elect rophoresis)法が望ましい。 血清蛋白質および尿を分析するための毛管ゲル電気泳動および開管電気泳動の 手法を含む毛管ゾーン電気泳動法は知られており、当業者は、電気泳動による蛋 白質分離を行なう知識と能力とを有する と考えられる。本発明に従って前処理された尿試料を分析することに関して使用 すれば、毛管ゾーン電気泳動分析は、前記毛管にそれを注入するに先立ち、溶離 液の希釈を含み得る。本発明の好ましい実施例では、前記溶離液は洗浄緩衝液で ほぼ半分だけ薄められ、このため、更なる希釈は必要でない。関心のある1また は複数の検体が非常に高濃度で存在する稀な臨床ケースでは、希釈は高い分析成 果を生じさせることができる。前記カラム溶離液が希釈されるとき、適当な希釈 剤は緩衝剤混合物であり、また、ベックマン インスツルメンツ コーポレーテ ッドから入手可能であるリン酸塩緩衝剤ICS(商標)を含む。 典型的な蛋白毛管ゾーン電気泳動法は、25μmの直径、20cmの分離長さおよび 27cmの全毛管長さを有する毛管を利用する。前記毛管の端から端に適用される電 場の強さは実質的に変化するが、しかし、尿および蛋白質分析の一般的な分析で は、24℃で7分間 10kvで十分である。前記電場の影響下で泳動する蛋白質を検 出することは、蛋白質が一般的に吸収する波長、214nmにおいて、紫外線検出器 を用いて行なわれていた。 次の非制限の例は、本発明に従って臨床試料を前処理し、関心のある検体につ いて前記試料を分析することに関連する有効性および有利性を示す。これらの例 が比較の目的のみのためにあり、また、同様のサイズ排除ゲルの使用のような代 わりの例および代わりの分析手法が本発明の範囲内にあると意図されていること は理解されよう。 例1 正常な個体からの尿試料を得て、本発明に従って低分子量の尿成分を除去する ことの有効性を明示するためにサイズ排除ゲルで処理 した。 対照の処理されていない正常または標準の患者尿試料が、25μm×27μm×25 0mMのホウ酸塩緩衝剤が満たされたシリカ毛管カラムに前記試料を供給すること により、毛管ゾーン電気泳動分析に委ねられた。前記カラムはポリアミドの外部 コーティングと、カラム出口から7cmのところに配置された紫外線検出器窓とを 有する。前記試料の供給条件は10秒間の加圧注入とした。7分間10kvの分離電圧 を印加した後、泳動した尿成分を214nmの波長で検出した。 標準尿試料の毛管ゾーン電気泳動分析から得られたエレクトロフェログラム( electropherogram)が図1aに示されている。全てのピークは正常な患者の尿に 見出される低分子量成分である。 約2,500ないし40,000の分子量分別範囲を有する架橋ポリアクリルアミドゲル 、P-30をバイオーラドから購入した。前記ゲルの約1mlが蒸留水で洗浄され、2 cmの直径×0.8cmを有する小さいカラムに詰め込まれ、次いで、ICS(商標)リン 酸塩緩衝液で洗浄した。過剰な緩衝液か前記カラムの頂部から排出され、図1a に示す同じ正常な患者の尿300μlが前記ゲルの表面を乱すことなく前記ゲルの 頂部に滴状に供給した。300μlの尿がゲル層に完全に入った後、400μlのリン 酸塩緩衝液をゲル充填カラムに加えて約40,000より大きい分子量を有する蛋白質 を溶離し、また、前記ゲルによって分別される約10,000より大きい分子量を有す る蛋白質を溶離した。溶離液を捕集し、図1aのエレクトロフェログラムを得る ために用いられたと同じ条件を用いる毛管ゾーン電気泳動を用いて分析した。 図1bは、正常な患者から得られ、前記したようにP-30 ポリアクリルアミド サイズ排除ゲルで処理された尿試料のエレクトロ フェログラムである。このエレクトロフェログラムは、ポリアクリルアミドゲル による小さい分子の完全な除去を平坦に指示する。 例2 高分子量の蛋白質が排除または分別されかつサイズ排除ゲルによって溶離され ることを示すため、図1bの毛管電気泳動分析を受けた正常な患者の尿に、正常 なヒトの血清のアリコートを尿9部に対してヒトの血清1部の希釈度で添加した 。ヒトの血清と尿との得られた組み合わせを2つの部分に分けた。第1の部分は 、図1aおよび図1bのエレクトロフェログラムを得るために利用されたと同様 の分析条件を用いて直接に毛管電気泳動分析に委ねた。第2の部分は、図1bの 試料について前記したと同様の方法で前記P-30架橋ポリアクリルアミドゲルのビ ーズを用いて処理した。この第2の部分は、また、前記第1の部分と同様の分析 条件を用いて毛管電気泳動分析に委ねた。 図2は、各添加を受けた正常な尿であって添加に先立ち前処理された尿から得 られたエレクトロフェログラムを示す。a)で指示されたエレクトロフェログラ ムは、前記尿への添加に引き続いて処理を行なわなかった被添加試料から得られ たものである。b)で指示されたエレクトロフェログラムは、前記尿への添加に 引き続いてP-30で前処理された被添加試料から得られたものである。図2のエレ クトロフェログラムにより示されているように、両試料は同一の成分を有し、前 記架橋ポリアクリルアミドゲルが、前記尿に加えられた高分子血清蛋白質を吸収 または除去しないことを示す。従って、サイズ除去ゲルのビーズで満たされたカ ラムは前記蛋白質の完全な回収を許す。 例3 非常に低濃度の蛋白質さえも本発明の方法を用いて回収されることを示すため 、例1において準備された、前処理された正常な患者の尿試料にヒトの血清を、 血清1および尿79部の希釈度で、添加した。被添加試料は2つの部分a)およ びb)に分け、これらはそれぞれ例2において説明したと同様の方法で処理した 。前記被添加尿試料のそれぞれの毛管エレクトロフェログラムが図3に示されて いる。エレクトロフェログラムa)は、添加の後に前記サイズ排除ゲルで処理さ れなかった血清添加の標準尿試料のものである。エレクトロフェログラムb)は 、添加の後に前記P-30サイズ排除ゲルで処理された血清添加の標準尿試料のもの である。これらのエレクトロフェログラムは、非常に低い血清蛋白質濃度でさえ も、サイズ排除ゲルカラムに前記試料を通すことに引き続いて前記蛋白質の完全 な回収が生じることを示す。 例4 本発明の方法の有効性および精度または正確さを明示するため、ベンス・ジョ ーンス蛋白質を有することが知られている患者から病理尿試料を得た。最初に、 前記試料の一部をベックマンのCX-7臨床診断装置で全蛋白質およびアルブミンに ついて分析し、全蛋白質濃度2.21mg/mlと、アルブミン濃度0.0166mg/mlを見出 した。 病理尿試料の他の一部は、例1の試料b)において説明したと同様の方法でP- 30架橋ポリアクリルアミドゲルで処理した。処理した試料は毛管ゾーン電気泳動 により分析し、図4のエレクトロフェログラムb)が得られた。このエレクトロ フェログラムは、2つのベンス・ジョーンス短鎖ピーク(light chain peaks) をはっきりと示す。CX-7分析で完全に支持されているように、アルブミンが全蛋 白質濃度の約1%の濃度で存在することが明らかである。処理された ベンス・ジョーンス病理試料のエレクトロフェログラムの結果は、同じ試料のゲ ル電気泳動分析により裏付けられた。前記ゲル電気泳動は、ベックマンのパラゴ ンSPEII(Paragon SPEII)装置で実施され、図4のエレクトロフェログラムa) に示す結果が得られた。 これらの結果は、本発明の方法が尿試料の低分子量成分を排除しまた病理上異 常な状態を指示し得る高分子量の蛋白質の完全回収を可能にすることを明らかに 示す。 例5 異常な量のアルブミンを含む試料で本発明の方法の有効性および正確さを明示 するため、蛋白尿患者から病理試料を得た。蛋白尿の病理尿試料の一部を、P-30 架橋ポリアクリルアミドゲルで、例1の試料b)において説明したと同様の方法 で処理した。次に、処理された試料を毛管ゾーン電気泳動により分析し、図5に 示されたエレクトロフェログラムb)を得た。このエレクトロフェログラムは、 前記サイズ排除ゲルにより排除されたアルブミンを明瞭に示す。追加的に、低分 子量の試料成分は前記エレクトロフェログラムにおいて明らかでなく、前記サイ ズ排除ゲルによるそれらの除去を明示している。処理された異常病理試料の前記 エレクトロフェログラムの結果は、同じ試料のゲル電気泳動分析で裏付けられた 。前記ゲル電気泳動は、ベックマンのパラゴンSPEII装置で実施され、図5のエ レクトロフェログラムa)に示す結果か得られた。これらの試料アルブミンの濃 度は5.47mg/mlであり、また、全蛋白質は7.7mg/mlであった。 例6 正常な個体からの複数の尿試料が得られ、これらを、本発明に従って6,000ま での分子量遮断を有するサイズ排除ゲルで処理した。 これらの実験は、例1−5で使用されたものより低い分子量遮断と分子量分別範 囲とを有するサイズ排除ゲルを利用することの有効性を明示するために行なった 。 対照の処理されていない正常患者尿試料について、管出口から7cmのところに 配置された検出器窓を有する25μm×27cmのポリアミド被覆の毛管に前記試料を 詰めることにより、毛管ゾーン電気泳動分析を行なった。前記試料は、10秒間 の加圧注入を用いて供給された。7分間10kvの分離電圧を印加した後、泳動した 尿成分を214nmの波長で検出した。 正常な尿試料の毛管ゾーン電気泳動分析から得られたエレクトロフェログラム が図6aに示されている。全てのピークは正常な患者の尿に見出される低分子量 成分である。 約6,000より低い高分子量分別範囲を有するP-6架橋ポリアクリルアミドゲルを バイオーラドから購入した。約 1mLのゲルを洗浄し、小さいカラムに詰め、例1 で説明したような緩衝液で洗浄した。正常な患者試料は前記したように前記ゲル カラムに供給され、捕集され、毛管ゾーン電気泳動により分析された。図6bは 、正常な患者から得られかつ前記したようにP-6ポリアクリルアミドのサイズ排 除ゲルで処理された尿試料のエレクトロフェログラムである。このエレクトロフ ェログラムは平坦であり、前記ポリアクリルアミドゲルによって小さい分子の完 全な除去を示す。 例7 約6,000の分子量遮断を有するサイズ排除ゲルを用いて本発明の方法の有効性 および正確さを明示するため、ベンス・ジョーンス蛋白質を有することが知られ ている患者から病理尿試料を得た。前記病理試料の第1の一部はサイズ排除ゲル で前処理せず、例6におい て説明したように毛管ゾーン電気泳動により分析した。その結果としてのエレク トフェログラムが、多数の成分か示され、その多くが共に泳動するように見える 図7のエレクトロフェログラムa)に示されている。 前記病理尿試料の第2の一部を、例1の試料b)において説明したと同じ方法 でP-6架橋ポリアクリルアミドゲルで処理した。処理された試料は、次に、前述 したような毛管ゾーン電気泳動により分析され、図7のエレクトロフェログラム b)が得られた。このエレクトロフェログラムは、ベンス・ジョーンス蛋白質を 明瞭に示す。 これらの結果は、明らかに、本発明の方法が尿試料の低分子量成分を排除し、 病理上異常な状態を示す高分子量蛋白質の完全な回収を可能とすることを示して いる。 例8 約6,000の分子量遮断を有するサイズ排除ゲルを用いて本発明の方法の有効性 および正確さを明示するため、異常に高い量の尿アルブミンを有することが知ら れている蛋白尿患者から病理尿試料を得た。前記病理試料の第1の一部はサイズ 排除ゲルで前処理せず、例6において説明したように毛管ゾーン電気泳動により 分析した。その結果のエレクトフェログラムが、多数の成分が示され、その多く か共に泳動するように見える図8のエレクトロフェログラムa)に示されている 。 前記病理尿試料の第2の一部を、例1の試料b)において説明したと同じ方法 で6,000の分子量遮断を有するP-6架橋ポリアクリルアミドゲルで処理した。処理 された試料は、次に、毛管ゾーン電気泳動により分析され、図8のエレクトロフ ェログラムa)が得られ た。このエレクトロフェログラムは、アルブミンが前記サイズ排除ゲルにより排 除され、カラム溶離液として熔離されたことを明瞭に示す。追加的に、低分子量 の試料成分が前記エレクトロフェログラムにおいて明らかでなく、前記サイズ排 除ゲルによりそれらの除去を明示している。 例9 約1,000ないし5,000の分子量分別範囲および約6,000の分子量遮断とを有する サイズ排除ゲルと、40,000より大きい分子量遮断(および2,500ないし40,000の 分子量分別範囲)を有するサイズ排除ゲルとの相対的有効性を明示するため、例 1で使用された処理済の正常な尿の一部にトリプシン阻害剤を1mg/mlの濃度で 添加した。トリプシン阻害剤はベンス・ジョーンス蛋白質の分子量に似た分子量 を有する。 前記した毛管ゾーン電気泳動分析法を用いて、前記トリプシン阻害剤添加の処 理済の正常尿試料に毛管ゾーン電気泳動分析を施した。これは対照エレクトロフ ェログラムを提供した。 トリプシン阻害剤添加の処理済の正常な尿の次の一部を、再び、例1で説明し たようにP-30架橋ポリアクリルアミドゲルで処理した。前記した毛管ゾーン電気 泳動分析法を用いて前記サイズ排除ゲルで処理した試料についてエレクトロフェ ログラムを得た。最後に、前記トリプシン阻害剤添加の処理済の正常な尿の一部 を、前記サイズ排除ゲルが約6,000の分子量遮断を有するP-6であることを除いて 例1においても説明したように架橋ポリアクリルアミドゲルで処理した。 図9は、トリプシン阻害剤添加の尿を用いて得られたエレクトロフェログラム を示す。エレクトロフェログラムa)は、対照エ レクトロフェログラムと、P-30サイズ排除ゲルで処理された前記被添加試料から 得られたエレクトロフェログラムとのオーバーレー(overlay)を示す。エレク トロフェログラムb)は、対照エレクトロフェログラムと、P-6サイズ排除ゲル で処理された前記被添加試料から得られたエレクトロフェログラムとのオーバー レーを示す。最後に、エレクトロフェログラムc)は、P-6で処理された前記被 添加試料から得られたエレクトロフェログラムと、P-30で処理された前記被添加 試料から得られたエレクトロフェログラムとのオーバーレーを示す。これらは、 本発明に従って両サイズ排除ゲルを使用した有効性を明瞭に示している。前記P- 6の低分子量遮断はトリプシン阻害剤の全てを排除し、また、2,500ないし30,000 の分子量分別範囲は前記トリプシン阻害剤をこれが前記カラムから溶離されるよ うに容易に分別した。 例10 架橋多糖類(デキストラン)サイズ排除ゲルと、架橋ポリアクリルアミドゲル との性能を比鮫するため、病理尿試料がベンス・ジョーンス蛋白質を有すること が知られている患者から得られ、次のように処理された。 前記病理尿試料の一部が例1の試料b)において説明したようにP-6架橋ポリ アクリルアミドゲルで処理された。処理された前記試料は、次に、同じ毛管と前 述した分析条件とを用いて毛管ゾーン電気泳動により分析された。前記病理尿試 料の第2の一部が架橋多糖類(デキストラン)サイズ排除ゲルで処理された。使 用されたデキストランゲルは、セファデックス-G-25の表品名でファルマシアか ら入手可能であり、約5,000程度の分子量遮断を有する。前記第2の一部は第1 の一部と同様の方法で前記ゲルで処理され、引き続 き、同様の方法で毛管ゾーン電気泳動により分析された。 図10は2つの処理済試料から得られたエレクトロフェログラムである。エレ クトロフェログラムa)は前記ポリアクリルアミドP−6ゲルで前処理された試 料から得られ、また、エレクトロフェログラムb)は前記デキストランゲルで前 処理された試料から得られた。これらのエレクトロフェログラムは、2つのベン ス・ジョーンス短鎖ピークをはっきりと明示している。架橋デキストランから準 備されたサイズ排除ゲルと、架橋ポリアクリルアミドから準備されたサイズ排除 ゲルとが本発明の実施に効果的でありまた適当であることは明らかである。 これらの結果は、本発明の方法が尿試料の低分子量成分を排除し、また、病理 上異常な状態を示し得る高分子量蛋白質の回収を可能とすることを明白に示す。 例11 多糖類サイズ排除ゲルを使用することの有効性を明示しかつこの有効性を尿を 処理するためのポリアクリルアミドゲルと比較するため、異常な量のアルブミン を含む病理尿試料が蛋白尿患者から得られた。前記尿蛋白の病理尿試料の一部は 、例1において試料b)について説明したと同じ方法で、P-6架橋ポリアクリル アミドゲルで処理された。処理された試料は、次に、前述した分析条件を用いて 毛管ゾーン電気泳動により分析された。 前記病理尿試料の第2の一部は、同様の方法で、例10で用いられたと同じ架 橋デキストランのサイズ排除ゲル、セファデックスG-25を用いて処理された。こ の処理された試料は、引き続き、同様の毛管ゾーン電気泳動法を用いて分析され た。図11は、これらの処理済試料の毛管ゾーン電気泳動分析から得られたエレ ク トロフェログラムのそれぞれを示す。実線のエレクトロフェログラムa)は、前 記P-6サイズ排除ゲルを用いて前処理された試料から得られ、また、点線のエレ クトロフェログラムb)はセファデックスG-25ゲルで前処理された試料から得ら れた。 これらのエレクトロフェログラムの双方が、蛋白尿患者と関連のある尿中の血 清蛋白質の存在をはっきりと示す。これらの蛋白質は、ガンマグロブリン、トラ ンスフェリンおよびアルブミンを含む。さらに、これらのエレクトロフェログラ ムは、妨害低分子量尿成分が前記試料中に存在せず、また、前記ポリアクリルア ミドゲルと前記多糖類ゲルとが関心のある蛋白質の回収を可能とすることにおい て効果があることを示す。 本発明がある好ましい方法に関して説明されたか、本発明の範囲内のものとし て他の実施例、変形および変更が予想される。例えば、ここに記載したサイズ排 除の詰め込みゲルの使用は、ここに記載した発明の自動化に役立つ。より詳細に は、カラムに詰め込まれた適当な寸法のサイズ排除ゲルを毛管電気泳動システム と一致して配置することができ、また、試料を自動的に、前処理し、分離し、ま た、検出することができる。これは、余分な試料操作の必要を排除し、また、各 分析のために必要な時間を短縮する。したかって、本発明の精神および範囲は以 下の特許請求の範囲によってのみ制限される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI G01N 1/10 G 7519−2J 1/36 27/447 30/14 A 7363−2J 30/48 S 7363−2J 33/493 A 8310−2J

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 検体分子量を有する少なくとも1つの検体について臨床液体混合物を分析 するに先立ち、前記臨床液体混合物を前処理するための方法であって、分子量分 別範囲または分子量排除を有し、前記少なくとも1つの検体を分別または排除す ることかてきるサイズ排除ゲルを提供すること、前記少なくとも1つの検体を含 むゲル溶離液を提供すべく前記サイズ排除ゲルに前記混合物を接触させ、これに より、前記サイズ排除ゲルが前記液体混合物の低分子量成分から前記検体を分離 することを含む、前処理方法。 2 前記サイズ排除ゲルを提供することは、カラムに前記サイズ排除ゲルを詰 め込むことにより達成される、請求項1に記載の方法。 3 前記サイズ排除ゲルに前記混合物を接触させることは、前記カラムに前記 混合物を通すことにより達成され、これにより、前記少なくとも1つの検体が前 記サイズ排除ゲルにより排除または分別される、請求項2に記載の方法。 4 前記サイズ排除ゲルは、ポリアクリルアミドゲルおよび多糖類ゲルからな るグループから選ばれたポリマーから準備される、請求項1に記載の方法。 5 前記混合物は哺乳類の尿である、請求項1に記載の方法。 6 前記検休は、べンス・ジョーンス、アルブミン、トランスフェリン、α2 マクログロビン、免疫グロブリン、ハプトグロビン、およびα1アンチトリプシ ンからなる蛋白質のグループから選ばれる、請求項5に記載の方法。 7 前記サイズ排除ゲルは、1,000ないし6,000と、2,500ないし40,000とから なるグループから選ばれた分子量分別範囲を有す る、請求項1に記載の方法。 8 前記サイズ排除ゲルは、少なくとも約6,000の分子量遮断を有する、請求 項1に記載の方法。 9 6,000以上の分子量を有する蛋白質について尿試料を分析するに先立ち、 前記尿試料を処理するための方法であって、少なくとも6,000の分子量遮断を有 するサイズ排除ゲルが詰められたカラムを提供すること、前記カラムに前記尿試 料を通し、これにより、前記サイズ排除ゲルが、6,000以上の分子量を有する尿 試料成分を排除することを含む、処理方法。 10 前記サイズ排除ゲルは、ポリアクリルアミドゲルおよび多糖類ゲルから なるグループから選ばれたポリマーから準備される、請求項9に記載の方法。 11 前記尿試料成分は、ベンス・ジョーンス蛋白質、アルブミン、トランス フェリン、α2マクログロビン、ハプトグロビン、α1アンチトリプシン、および ガンマグロブリンからなる蛋白質のグループから選ばれる、請求項9に記載の方 法。 12 臨床試料中に検体分子量範囲を有する少なくとも1つの検体を前処理し 、分離し、決定する方法であって、分子量分別範囲または分子量排除を有する、 前記少なくとも1つの検体を分別または排除することができるサイズ排除ゲルを 提供すること、前記サイズ排除ゲルに前記臨床試料を接触させて前記検体を含む 溶離液を提供すること、前記溶離液を電気泳動にかけること、前記検体を決定す ることを含む、前処理、分離および決定方法。 13 前記サイズ排除ゲルを提供することは、カラムに前記サイズ排除ゲルを 詰め込むことにより達成される、請求項12に記載の方法。 14 前記サイズ排除ゲルに前記臨床試料を接触させることは、前記検体を含 むカラム溶離液を提供すべく前記カラムに前記臨床試料を通すことにより達成さ れ、これにより、前記検体が前記サイズ排除ゲルにより排除または分別される、 請求項13に記載の方法。 15 前記サイズ排除ゲルは、ポリアクリルアミドゲルおよび多糖類ゲルから なるグループから選ばれたポリマーから準備される、請求項12に記載の方法。 16 前記臨床試料は哺乳類の尿である、請求項12に記載の方法。 17 前記検体は、ベンス・ジョーンス、アルブミン、トランスフェリン、α2 マクログロビン、免疫グロブリン、ハプトグロビン、およびα1アンチトリプシ ンからなる蛋白質のグループから選ばれる、請求項12に記載の方法。 18 前記排除ゲルは、少なくとも約6,000の分子量遮断を有する、請求項1 2に記載の方法。 19 前記溶離液を電気泳動にかけることは、a)電気泳動緩衝液が満たされ た毛管に前記溶離液を供給し、b)前記電気泳動緩衝液が満たされた毛管を電場 にさらす工程を含む、請求項12に記載の方法。 20 約6,000以上の分子量を有する、尿臨床試料中の少なくとも1つの尿検 体を分離し、決定する方法であって、少なくとも約6,000の分子量遮断を有する サイズ排除ゲルを提供すること、前記サイズ排除ゲルに前記尿臨床試料を接触さ せて前記検体を含む溶離液を提供すること、前記溶離液を毛管電気泳動にかける こと、前記検体を決定することを含む、分離、決定方法。
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