JPH08509202A - リポソーム、それを調製する方法及び薬調製におけるその用途 - Google Patents
リポソーム、それを調製する方法及び薬調製におけるその用途Info
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Abstract
(57)【要約】
本発明は少なくとも一部に不飽和脂肪酸鎖を含む二重層形成脂質を胆汁酸及び/又は少なくとも一つのその誘導体の水溶液と混合し且つ機械的エネルギーを供給し、その際混合する前に脂質はそのものとしてか、又は水混和性溶液中に溶解されるかの何れかで存在することによって得ることが出来るリポソームに関する。本発明は更にかかるリポソームを調製する方法及び薬の調製におけるそれらの使用に関する。
Description
【発明の詳細な説明】
リポソーム、それを調製する方法及び薬調製におけるその用途
本発明はリポソーム、リポソームを調製する方法及び薬を調製するためのリポ
ソームの使用に関する。
リポソームは少なくとも1個の完全に閉じられた脂質二重層により囲まれ且つ
20nmから数1000nmの直径を有し得る球状の水性隔室である。それらの細胞膜の構
造と類似する膜構造の故に、それらはしばしば試験管内での膜の性質を調べるた
めのモデルシステムとして役立つ。最近数年間に、それらは水性隔室内に親水性
の薬剤を封入出来、あるいはそれらの構造のためにリポソーム膜内に疎水性の薬
剤を一体化出来るから、それらは医薬及び化粧品の薬剤を運ぶためのビヒクルと
しての重要性を一層獲得している。
リポソームを調製するための方法は既に公知である。リポソーム薬を調製する
方法もまた公知である。例えば、EP−A−56781は脂質及び界面活性剤から形成
されかつ水性相中に存在する結合物が界面活性剤を取り出すことによりリポソー
ムへと転換されるリポソーム薬の調製法を記載している。界面活性剤の取り出し
に先立つ薬効物質又は薬剤の添加はそれらの剤のリポソーム中への合体へと導く
。脂質二重層形成剤と界面活性剤のモル比は0.1ないし2であると特定されてい
る。
EP−A−220797はリン脂質及び親水性非イオン活性剤からのリポソームの調製
を記載している。リポソームの形成の間の活性物質の存在において、これらはリ
ポソーム中へ合体される。
EP−A−130577は脂質と水溶性非揮発性溶剤を混合すること及び溶液を水中に
分散することによるリポソームの製造を記載している。薬剤が膜成分を含む有機
溶剤を薬を含む水性媒体と混合することにより、リポソーム中に封入され得る。
公知のリポソームは最終分析においてそれらの凡てが、リポソームの水性隔室
内に封入されるか又は膜中に合体される薬剤のためのビヒクルとして考えられて
いることで共通している。
さて本発明の目的は新規なリポソームを提供することである。
本発明によれば、この目的はa)少なくとも一部に不飽和酸連鎖を含む二重層
形成脂質を、胆汁酸及び/又はその誘導体の少なくとも一つと混合し、その際混
合前に、脂質がそのものとして存在するか又は水混和性溶剤中に溶解されており
、そしてb)機械的エネルギーを供給することによって得られ得るリポソームに
より達せられる。
十分驚くべきことに、本発明のリポソームは、それらは何ら医薬用又は化粧品
用の薬剤を含まないけれども、多数の疾病の予防的又は治療的処理に適している
ことが見出された。全く予期されずそして以下に更に詳細に説明されるであろう
リポソームのこれらの性質は、本発明のリポソームの新しい構成、即ちそれらの
胆汁酸及び/又は胆汁酸誘導体と組み合わされた少なくとも一部に不飽和脂肪酸
連鎖を有する二重層形成脂質の構造による。
本発明によれば、脂質及び/又は胆汁酸誘導体は好ましくは生理的に許容され
る化合物、好ましくは天然に存在する化合物である。胆汁酸それ自体は、例えば
胆汁成分としてそのグリシン又はタウリンとの共役物の形で生理的に発見される
ことが出来、そして又血中に100ml当たり1ないし2mgの濃度で含有される。
“脂質”の用語は、ここで用いられる時、少なくとも一部に不飽和酸連鎖を有
する古典的な脂質とは別に、リポイド類、即ち、カロチノイド類、(セラミドの
如き)アミド類及び糖脂質、例えばセレブロシド及びガングリオシドの如きより
複雑な化合物の如きリポイド様の物質を含むであろう。最後に、この用語はスフ
インゴミエリン、レシチン、セファリン及びカルジオリピンの如きリン脂質を包
含する。好ましい脂質はリン脂質、スフインゴ糖脂質及び糖脂質である。特に好
ましい化合物はセレブロンド及びセラミド、天然に存在するホスホコリン、ホス
ファチジン酸又はホスファチジルグリセリン、及び任意にリゾリン脂質からなる
。好ましい脂質は37℃以下、特に好ましくは25℃以下の相転移温度を有する。
二重層形成脂質とは別に、本発明のリポソームは又二重層形成剤ではない脂質
を含み得る。その例は、コレステロール、スルファチド及びホスファチジルイノ
シトール−リン酸である。特に好ましい実施態様では、天然脂質調製品がリポソ
ームを調製するために用いられる。殆どの時、これらは純度に応じて、二重層を
形成出来ない脂質と共に脂質を含む。
脂質はそのものとして又は水混和性溶剤中でリポソームを調製するために用い
られる。水混和性溶剤は例えば少なくとも1ないし6個の炭素原子をもつアルコ
ールである。エタノールが好ましい実施態様において用いられる。
胆汁酸及び/又はその誘導体の少なくとも一つの水溶液との混合物中脂質の濃
度は0.625mmole/リットルないし187.5mmole/リットル、好ましくは37.5ないし
150mmole/リットル、そして特に好ましくは62.5ないし125.0mmole/リットルで
ある。
本発明のリポソームの調製に用いられる二重層形成脂質の不飽和脂肪酸連鎖の
割合は、例えば不純なレシチンの場合は少なくとも4重量%であり、例えば純粋
乃至高度に純粋なレシチンの場合には全脂質含量に基づき好ましくは40ないし80
重量%である。好ましい不飽和脂肪酸連鎖はパルミトオレイン酸、オレイン酸、
リノール酸、リノレン酸又はアラキドン酸である。
胆汁酸及び/又はその誘導体の濃度は脂質の濃度に依存する。脂質の胆汁酸及
び/又は胆汁酸誘導体に対するモル比(L:G)は好ましくは2ないし20、好ま
しくは2.7ないし6.7及び特に好ましくは3.1ないし5.5である。
凡ての胆汁酸誘導体が本発明により用いられ得る。好ましい胆汁酸誘導体はコ
ール酸ソーダ、デオキシコール酸ソーダ、グリココール酸ソーダ、タウロコール
酸ソーダ、ウルソコール酸ソーダ及びケノオキシコール酸ソーダである。添加さ
れた胆汁酸及び/又はその誘導体はリポソームの表面張力における減少を導き、
かくしてリポソームの体細胞との融合を促進する増大したフソゲニティ(fusoge
nity)を導く。又多少とも時間が限定されている膜ポテンシャルにおける恐らく
僅かな変化が、表面張力と膜ポテンシャルとの間の相互作用のために、リポソー
ムの細胞との融合の後に起こることが推定される。例えばオルソン他(Olson et
al)(10)は膜横断ポテンシャルの弱い減極が、ラットの肝臓細胞がタウロコ
ール酸塩で処理された後数分で起こるであろうと書いている。更に膜成分がそれ
らの空間的配置に依存して、胆汁酸又はその誘導体によるある種の空間的変化を
うけ、その変化は膜の変化した透過性又は「第二のメッセンジャー」に対する変
化した生産比で表現されるかも知れない。リ
ポソーム中に含まれる界面活性剤は、しかしながら、リポソーム膜又は融合後は
細胞膜の何れもの不安定化を導いてはならない。凡ての試験された界面活性剤の
中で、胆汁酸又はその誘導体はこれらの要求を最善に充足する。更に、この様に
調製されたリポソームは長期間非常に安定であることが観察された。
下記に述べる如く、予防的又は治療的用途に対し適合するためには、本発明に
よるリポソームは上述のリポソーム成分とは別に何らかの医薬として又は化粧品
として活性な薬剤を含有する必要はない。それらはそれ故に又以下の記載におい
ては「生理的リポソーム」と呼ばれる。本発明によれば、しかしながら、リポソ
ームは又プロビタミン、ビタミン、鉱物性物質、オイル、抗生物質、炭水化物、
蛋白質、オリゴペプチド、アミノ酸及び還元剤からなる群から選ばれた一又はよ
り多くの生理的に許容される添加物を含み得る。これらの添加物は、記述中に述
べられる凡ての他の添加物と同様に、リポソーム成分を含む混合物に対して、脂
質又は界面活性剤と一緒でも又は分離しても添加され得る。
好ましい実施態様においては、本発明のリポソームは、β−カロチン又はエル
ゴステロールの如きプロビタミン、及び/又は好ましくはビタミンA、B、C、
D及びEからなる群から選ばれたビタミン又はその誘導体の少なくとも一つを含
む。上記プロビタミン又はビタミンは好ましくは次の濃度で用いられる:β−カ
ロチン:0.01ないし0.15重量%、エルゴステロール:0.001ないし0.1重量%、ビ
タミンA:0.05ないし1重量%、特に好ましくは0.1ないし0.3重量%、ビタミン
B1、B2、B6及びニコチンアミド:0.05ないし0.5重量%、特に好ましくは0.1ない
し0.3重量%、ビタミンB12:
0.0001ないし0.001重量%、葉酸及びビオチン:0.0005ないし0.002重量%、パン
トテン酸:0.5ないし2.5重量%、特に好ましくは0.1ないし0.3重量%、ビタミン
C:0.1ないし30重量%、特に好ましくは4ないし12重量%、ビタミンD:0.01
ないし0.5重量%、そしてビタミンE:0.01ないし0.2重量%、特に好ましくは0.
2ないし1重量%。
リポソームが鉱物性物質を含む場合は、後者は好ましくはLi、Na、K、Mg、Ca
又はFe元素の少なくとも一つを、好ましくは弗化物、塩化物、硫化物、硫酸塩又
はリン酸塩の如き塩の形で含むであろう。飽和性物質の濃度は好ましくは0.01重
量%ないし4重量%、特に好ましくは0.1ないし1重量%である。
他の実施態様においては、本発明のリポソームは一又はより多くのオイルを含
み得る。好ましくはそれらは少なくとも一つの植物又は動物起源の薬用オイルを
含み得る;特に好ましいオイルはホホバ油、ルリチシャ油、イーブニングサクラ
ソウ油、カミツレ油、茶木(tea tree)油又は魚油からなる群からここで選ばれ
る。オイルの濃度は好ましくは0.01重量%ないし4重量%、特に好ましくは0.1
重量%ないし2重量%である。
好ましい炭化水物はリボース、アラビノース、グルコース、ガラクトース、フ
ルクトース、ソルボース、サッカロース、ラクトース、マルトース及び任意にム
コ多糖類である。これらの炭水化物は例えば0.05から2重量%の濃度で用いられ
得る。
好ましいアミノ酸は必須アミノ酸、即ちイソロイシン、ロイシン、リシン、メ
チオニン、フェニルアラニン、トレオニン、トリプトファン及びバリン、又アル
ギニン、ヒスチジン、システイン及びチロ
シンである。これらのアミノ酸及び又クエン酸及びピルビン酸は好ましくは0.00
1から0.2重量%の濃度で用いられる。
他の好ましい実施態様においては、少なくとも一つの抗酸化剤が本発明のリポ
ソームに対し添加され、好ましくは少なくとも一つの生理的に許容される抗酸化
剤である。抗酸化剤は好ましくはBHA、BHT、没食子酸オクチル又はドデシル、例
えば亜硫酸ソーダ又はチオ亜硫酸ソーダの形のSO2、酪酸、クエン酸、酒石酸及
び/又はそれらの塩、ビタミンC、ビタミンE及び尿酸及びその塩である。特に
好ましい生理的に許容される抗酸化剤は、α−トコフェロール、ビリルビン、ビ
タミンC、ビタミンE、尿酸及びその塩及び/又はそれらの誘導体である。尿酸
及びその塩は好ましくは0.01ないし2重量%の濃度で、又ビタミンEは0.01ない
し0.1重量%の濃度で添加される。
本発明によるリポソームは一又はより多くの通常の助剤及び/又は添加剤をも
し必要なら含有でき、好ましくはゲル形成剤、緩衝物質、膜安定剤及び防腐剤で
ある。
ゲル形成剤は製剤を濃厚化するのに役立つ;コラーゲン及び/又はヒアルロン
酸の如き濃化剤は、好ましくは0.01ないし0.2重量%の濃度で添加出来、同様に
メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース
、澱粉又はアルギン酸塩の如き有機ヒドロゲル形成剤は1から6重量%の濃度で
フィルム形成可能であり、又は好ましく用いられる0.01から2重量%の濃度で滲
くは0.01ないし0.5重量%である。
緩衝物質は長い貯蔵期間に亘って好ましいpHを保証するために添加される。そ
れらの絶対的濃度はそれ故常に望まれるpH値に従属するであろう。例えばクエン
酸塩バッファー、酢酸塩バッファー、リン酸塩バッファー及び/又はクエン酸バ
ッファーが通常使用され、又は生物学体媒体に対する公知の緩衝溶液の一つ、例
えばトリスバッファー又はトリスマレイン酸塩バッファーが用いられる。
他の理由のため添加される物質は膜安定化効果を有するかも知れず、その膜安
定化は一つの副次的効果であって、例えば塩の形での鉱物性物質、緩衝物質、抗
酸化剤及び胆汁酸及びその誘導体である。更に、コレステロールも又0.1ないし
1%の濃度で添加され得るし、又グリセリン、グリコール又はポリエチレングリ
コールは0.1ないし10%、好ましくは1ないし5%の濃度で添加され得る。
使用される防腐剤は、好ましくは0.03ないし0.4重量%での蟻酸、酢酸(好ま
しくは0.3ないし3重量%)、好ましくは0.05ないし6重量%、特に好ましくは0
.05ないし12重量%の濃度のプロピオン酸、酪酸及びソルビン酸、SO2(好ましく
は0.01ないし0.6重量%)、サリチル酸及びその塩(好ましくは0.01ないし0.5重
量%)、PBHエステル(好ましくは0.05ないし0.6重量%)、イミダゾリジニル尿
素誘導体(好ましくは0.01ないし0.6重量%)、クロロヘキシジ
本発明のリポソームは少なくとも不飽和脂肪酸連鎖の部分をもつ二重層形成脂
質と、胆汁酸及び/又はその誘導体の少なくとも一つの水溶液との混合物から、
機械的エネルギーを供給することにより得られる。これは例えば、攪拌すること
、振盪すること、均質化すること又は他の剪断力の作用、例えば濾過することに
よりなされ得
る。好ましい実施態様においては、脂質と胆汁酸又は胆汁酸誘導体との不均質混
合物が一度小さな過剰圧力、好ましくは105Paないし6×105Paで、0.1ないし0.8
μm、好ましくは0.15ないし0.3μm、そして特に好ましくは0.15ないし0.22μmの
孔寸法を有するフィルターで濾過される。孔直径の上限は無菌のリポソーム調剤
に対して0.22μmが適当である。機械的エネルギーは選択的に、例えば攪拌機構
の助けで供給され得る。機械的エネルギーの供給によるシステムへの干渉なしで
の不均質混合物の貯蔵は、数ヵ月後のリポソームの自動形成へと導く。
本発明のリポソームは薬としての使用に適している。それらはここで医薬の分
野で慣用される如何なるやり方でも、例えば皮膚から、静脈から、口から、皮下
から、筋肉から又は腹膜から適用され得る。本発明により製造されたリポソーム
調製物は、1:1ないし1:1000の比、好ましくは1:1ないし1:20のモル比
で、生理的に許容される希釈剤で希釈される。効果は短期間内に観察され得て、
下記に示す様に治療の場合に臨床の症状における急速な減少により表現される。
更にリポソームを調製するための方法が本発明により提供され、そこでは少な
くとも一部に不飽和脂肪酸連鎖を含む二重層形成脂質が胆汁酸及び/又は少なく
とも一つのその誘導体と混合され、そこでは混合前に脂質はそのものとして又は
水混和性溶剤中に溶解されるかの何れかで存在し、機械的エネルギーが引き続い
て混合物に供給される。
機械的エネルギーは振盪、攪拌、均質化又は繰り返しのない濾過により供給さ
れ得る。濾過は好ましくは小さな過剰圧力、特に105
Paないし6×105Paで行われ;フィルターの孔寸法は0.1ないし0.8μm、好ましく
は0.15ないし0.3μm、そして特に好ましくは0.15ないし0.22μmである。
二重層形成脂質と胆汁酸及び/又はその誘導体の一つの水溶液との混合物は0
℃ないし95℃、好ましくは18℃ないし70℃、そして特に好ましくは18ないし38℃
で調製される。
4.0ないし10.0、好ましくは5.5ないし7.5のpHが混合物が調製される時保持さ
れるべきである。
本発明により0.22から0.45μmの孔寸法を有するフィルターによる濾過の手段
によって調製されたリポソームは約50乃至約200nmの直径を有し、平均直径は約8
0ないし120nmである。直径は電子顕微鏡及び写真相関分光器(photocorrelation
spectroscopy)の手段により決定された。
本発明によるリポソームは、好ましくは薬で調製するのに使用される。充分驚
くべきことには、本発明のリポソームはアレルギー、ウイルス感染、炎症及び特
定の種類の痛みの如き非常に異なる疾病の一群に対して有効であることが見出さ
れた。これらの疾病の凡てはしかしながら、それらが冒された細胞の形質膜の特
定の“不安定性”又は“受容性”から生じることが共通である。例えば、特定の
アレルギー反応は肥満(マスト)細胞の不安定化により誘発され、神経刺激は不
安定化された細胞膜により発生され、そしてウイルスはその細胞膜が感染の時に
必要な受容性を示す様な細胞中にのみ浸透し得る(詳細は次のセクションIない
しIVにおいて記載されるであろう)。
本発明のリポソームは抗ウイルス(virustatic)、抗アレルギー、
抗炎症、無痛及び再生ないし組織保護の性質を有する。基本的効果は細胞との相
互作用(融合)後のリポソームによる細胞膜の影響である;媒介物質(メディエ
イタ)放出(エキソサイトーシス)は一方で恐らくそれにより抑圧され、そして
細胞のウイルス粒子とのフソゲニティ(fusogenity)は他方で恐らく減少される
。抗酸化剤含有リポソームは特に、恐らく細胞外及び細胞内空間内の高度に反応
性の酸素ラジカルの中和に対し責任を有する。侵害受容体(nociceptors)につ
いては、受容体(例えばオピオイド受容体)、又は従って関連する膜蛋白の融合
及び/又は影響の後の刺激閾における増加、あるいは作用ポテンシャルにおける
減少があるかも知れない。本発明のリポソームが、CAMPの如き“二次メッセンジ
ャー”の細胞内量に影響する膜蛋白に効果を及ぼす場合には、特定のペプチド−
又はプロテオホルモン−関連疾病(糖尿病の如き)又は成長因子依存細胞(例え
ば腫瘍形成及び成長)も又処置され得る。
本発明のリポソームは体組織、例えば皮膚中に浸透し得る。それらはそこで、
恐らく融合を通して、細胞と相互作用し、それほど化学的ではなくむしろ物理的
に形質膜を変化させる。それはリポソーム膜が形質膜中にも又見出される成分か
らなっているからである。その詳細は“抗ウイルス治療”(次のセクションI)
の下に記載される実験から出てくる。それによれば標的細胞(vero)のリポソー
ムでの前培養は、これらの細胞の引き続くヘルペスウイルス感染をかなり(1/
3以下に)減少する。リポソームが細胞と融合した後は、細胞は小胞のエキソサ
イトーシスを実行して、それによりメディエイタを放出することがより少ししか
出来なくなるであろう。リポソーム融合により細胞膜内に導入された物質(脂質
及び胆汁酸及
び/又はその誘導体)が再び生理的プロセスにより放出される時からある時間の
後にのみ、細胞が再び元のエキソサイト−シスとエンドサイト−シスを実行する
ことが可能とされる。
これらの細胞膜への物理的効果は又病理的に変化した体細胞で、細胞表面にお
ける変化が又病理的事件に対し責任があるものへの治療的アプローチを提供し得
る。
例えば、腫瘍細胞が活発な移動、同型又は異型の凝集及び各種の認識及び接着
機構を実行する能力は、細胞膜が正常な状態から偏倚していることを指示するも
のである。
一般に、生理的リポソームは、任意に上述の添加物を含んで、(上記せる如く
)細胞膜のある「不安定性」又は「受容性」が疾病を惹起する原則の少なくとも
一つを構成することが見出される様な凡てのそれらの症状を治療するために用い
られ得ると想定され得る。これは必ずしも常に自明ではないから、5個の症状コ
ンプレックスが説明されるであろう(下記のセクションI−V参照)。更にリポ
ソームの特定の付加的治療メカニズムが個々の疾病に対し存在し、夫々のセクシ
ョンにおいてより詳細に論じられるであろう。
本発明のリポソームは特に脂質エンベロープをもつウイルス、特にヘルペスウ
イルス科、オルソミクソウイルス科、レトロウイルス科及びヘパドナウイルス科
の各科からなる群からのウイルスにより惹起される疾病の予防的及び/又は治療
的処置のために用いられる。
他の好ましい用途は脂質エンベロープなしのウイルス、特にアデノウイルス科
、パポバウイルス科及びピコルナウイルス科の各科からなる群からのウイルスに
より惹起される疾病の予防的及び/又は治療的処置のためのものである。
本発明のリポソームは更にマイコプラズマ科、クラミジア科及びリケツチア科
(rickettsiaceae)により惹起される疾病を処置するに適している。
本発明によるリポソームの用途の主たる分野は、特に皮膚及び粘膜のアレルギ
ー疾患の予防的及び/又は治療的処置である。本発明によるリポソームは接触、
食物及び薬アレルギーの予防的及び/又は治療的処置のための医薬の調製に使用
するに適している。他の可能な用途はアトピー型のアレルギー、特に神経皮膚炎
の予防的及び/又は治療的処置のための薬の調製に存する。神経皮膚炎を処置す
るための薬の調製に用いられる時、医薬は皮膚保護剤に対して許容される濃度に
おいて局部麻酔剤を添加してもよい。好ましい局部麻酔剤はリドカイン又はテト
ラカインである。
更に本発明によるリポソームの優れた性能は一般の皮膚保護に使用するに適し
た皮膚保護剤の調製におけるその使用を許す。他の使用の可能性は乾いた皮膚の
予防的及び/又は治療的処置のための薬剤の調製に対する使用であり、かかる薬
剤はそれに対し任意に尿素が添加されている。
上述の可能性のある用途とは全く独立している分野は本発明のリポソームの、
痛みの予防的及び/又は治療的処置のための薬を調製するための使用である。こ
の発明的用途は特に緊張性の痛みの予防的及び/又は治療的処置及び苦痛な筋肉
の緊張、手術後の傷跡又は幻想肢痛の予防的及び/又は治療的処置に適している
。
他の好ましい実施態様は、本発明のリポソームの非関節リューマチを処置する
ための薬を調製するための使用である。
更に本発明によるリポソームを含む薬は歯頸過敏性を処置するの
によく適している。他の可能な用途は本発明のリポソームの、アレルギー的に及
び/又はウイルス的に惹起された目の炎症の予防的及び/又は治療的処置への使
用である。更に本発明のリポソームはドライアイの症状の予防的及び/又は治療
的処置のため目に使用され得る。
更に本発明のリポソームは炎症性の疾病の予防的及び/又は治療的処置のため
の薬の調製に極めて一般的に適している。
本発明の他の実施態様によれば、本発明のリポソームは天然又は合成の紫外光
、放射崩壊からの照射、X線又は熱により惹起される損傷の予防的及び/又は治
療的処置のための薬を調製するために用いられる。
更に本発明のリポソームはリウマチ様関節炎を処置するのに適していることが
見出された。
本発明によれば、リポソームは又老人病の予防的及び/又は治療的処置のため
の薬を調製するため、又ラジカルスカベンジャーとして及び/又は種々の状態の
ショックに於ける即時の手当てとして用いられ得る。
上記に詳細に説明した様に、本発明のリポソームはそれと融合される細胞の膜
ポテンシャルに影響する。それ故、本発明のリポソームは正常状態とは異なる対
応する細胞の膜ポテンシャルにより全部が又は一部が惹起される疾病の処置に非
常によく適合している。
本発明のリポソームの融合の結果として、それはその膜成分であるのみならず
、又細胞中に導入される水性の区画部分である。リポソームはそれ故正常状態と
は異なる冒された細胞の流体ロスにより全部又は一部が惹起される疾病の予防的
又は治療的処置のための薬
を調製するに適している。
本発明のリポソームと融合する細胞の表面張力が変化されることは既に指摘さ
れた。それ故本発明のリポソームは又正常状態に比較して増加されている対応す
る細胞膜の表面張力により全部又は一部が惹起される疾病の予防的及び/又は治
療的処置に役立つ薬を調製するに適している。
本発明のリポソームの他の可能な用途は、細胞及び/又は細胞外構造への酸化
的プロセスによる損傷により惹起される疾病の予防的及び/又は治療的処置のた
めの薬の調製にある。
上記に繰り返し述べた様に本発明のリポソームとの融合により変化された膜の
性質は細胞の「二次メッセンジャー」の濃度に影響する。本発明のリポソームは
それ故正常状態から偏倚する一つ又はいくつかの「二次メッセッジャー」の細胞
内濃度により全部又は一部が惹起される疾病の予防的及び/又は治療的処置に適
している。
最後に薬は本発明のリポソームを含むものが特許請求される。
本発明のリポソームを用いることの種々の可能性が今度は次のセクションIな
いしVにおいて述べられるであろう。仮説が本発明のリポソームが何故かかる多
様な且つ予期し得ない効果を有するかについて提出される場合には、可能な説明
が論じられるであろう。
I.ウイルス感染の予防的及び治療的処置のための本発明の生理的リポソームの 使用
本発明は生体内及び生体外のウイルス感染の処置のための本発明のリポソーム
の予防的及び治療的使用に関する。本発明のリポソームは全く異なるタイプのウ
イルスに作用する。細胞又は生物へのリポソームの何らの負の影響も試験された
有効濃度においては検出さ
れ得なかった。
以前の抗ウイルス剤(それらの作用機構が正確には未だ知られていないインタ
ーロイキン及びインターフェロン並びにアマンタジン(amantadine)及びリマン
タジン(rimantadine)の如き内生的物質による能動及び受動免疫及び免疫防御
のサポートのためのものを除く)は、ウイルス特定酵素(ポリメラーゼ〔polyme
rase〕)の阻害、例えばヌクレオシドアナローグ(9)によるウイルスのDNA又は
RNA合成の阻害に基づいている。ウイルス酵素は内生的酵素に種類及び作用にお
いて似ているから、凡ての酵素阻害物質は又細胞に対し及びホストの生体に対し
て夫々ある投薬量以上では有毒である。これは又ヌクレオシドアナローグでの処
置に当てはまる。ここで阻害されるのはウイルスのDNA又はRNAストランドの急速
な複製であるのみならず、又治療的処置の間に複製する内生的遺伝物質分子の夫
れである。体系的適用において、第一の損傷は就中髄、腸上皮において、そして
毛髪細胞において観察される。突然変異性変化の形で予期さるべき長期に亘る損
傷は特に臨界的に検分さるべきである。処置はそれ故出来る限り有効であるべき
抗ウイルス作用と出来る限り低くあるべき感染した人の中毒との間の綱渡りの歩
行と見なされねばならない。本発明までは長い目で見ると、感染した人に対して
重大な毒性のある副作用がなかった抗ウイルス物質は存在しなかった。細菌性感
染の抗生物質による処置と対照的に、人間及び動物におけるウイルス感染は実質
上内因性免疫システムによってのみ戦われねばならず、その免疫不全の場合の失
敗は現代の治療の無力性を指示する(例えばエイズ)。
充分驚くべきことに、本発明による生理的リポソーム(即ち何ら
真の抗ウイルス治療性なしのリポソーム)が、ウイルスの増殖を防ぐことが出来
ることが見出された。その効果は恐らく生理的リポソームによる膜へのウイルス
の結合の拮抗阻害による。ウイルスのそれらのホスト細胞に対する増大した親和
性は、恐らく受容体により惹起されるが、遙かに高い数のリポソーム反応パート
ナーによる「リポソーム」処置において補償され得る。本発明で試験された最高
のリポソーム濃度は、平均で、ml当たり4.4×1014リポソームである。比較とし
て、ml当たり108ウイルス又はPFU(プラーク形成単位)が生体外での最高の単純
ヘルペスの濃度である。例えばウイルスで惹起される組織損傷においてどの様な
ウイルス濃度が生体内に存在するか未知である。しかしながら、かなりより少な
い感染性ヘルペスウイルスが組織流体のml当たりに見出されると仮定される。ホ
スト細胞に対するウイルスの親和性は、それ故もしウイルスがリポソームにより
単に「妨げられた」のみで、破壊されたのでないならば(後者の場合はウイルス
の個体数の部分に当てはまるかも知れない;後述の結果参照)、同時に提供され
たリポソームに対する親和性よりも10の多数乗よりも多くあらねばならないだろ
う。引き続き記述される結果は巨大に高い数の適用可能なリポソームが実際に、
恐らく「機械的」阻害による静ウイルス(virustatic)効果をつくり出すことを
示す。
観察された生理的リポソームの強い抗ウイルス特性に対する予備的説明は、例
えば使用されたタイプのリポソームは器官、組織及び体液中に滲透し、そこでウ
イルス又は細胞と融合し、及び/又は細胞間の「自由空間」を「占拠」するとい
うことであろう。それらにより展開された効果は恐らく多くの形態であり、次の
原因の一つ又
は数個によるものであり、恐らく組織または細胞のタイプによりそして夫々のウ
イルスによって異なる重要性をもつものであり得る:
1.動物細胞の形質膜は特定の期間(細胞のタイプに依存して)限られた量の粒
子又は小胞とのみ融合し得る。ウイルスのエンドサイト−シスに先立つ結合は所
謂「被覆されたピット」、即ち特定の蛋白で被覆された形質膜陥入部を介して起
こり、これは典型的動物細胞の表面の約2パーセントに達する。細胞膜/リポソ
ーム融合により導入された表面活性剤は「被覆されたピット」を形成するそれら
の細胞膜成分の空間的構造を「妨害」し、それにより少なくともある時間の間ウ
イルスの蓄積を妨げる。細胞が既に充分な数のリポソームを吸収した時、それは
ある時間の間、ウイルスの滲透に対し「不活性」である。
2.リポソーム成分(例えばリン脂質及び/又は胆汁酸塩の形質膜中への合体は
膜内の僅かな変化(例えば膜ポテンシャル、セクションIII参照)に導くことが
出来、それはウイルスのエキソサイト−シスをより困難にするか、又は細胞から
放出されたウイルスのエンベロープ構造を不安定化する。
3.使用されたリポソームの直径は殆どのウイルスの寸法範囲内、即ち20及び30
0nmの間である。その結果リポソームは多くのウイルスと似ており、一部は又そ
れらの生化学的表面特性において似ている。リポソームは又それら寸法及び生化
学的性質によって多くの真のウイルスにより用いられるものと同様な形の増殖を
有するという意味で一種の「偽似ウイルス」と名づけられ得る。容易に多数で例
えば皮膚の組織中に滲透し得るリポソームは、該組織中のウイルスの存在を偽造
し、恐らく又ウイルスの結合場所を邪魔し、それによ
り真のウイルスが更に進んで増殖するのを妨げる。かかるリポソームの「偽似ウ
イルス」により惹起される抗ウイルス作用は従って単純な機械的阻害又は抑圧反
応により明示されるであろう。
4.リポソームの特に2価のイオンとの相互反応のために、これらは細胞間空間
における物理的状態を変える。これはウイルスがそれらの増殖を邪魔される様な
イオン平衡におけるシフトを生ずるかも知れない。これは特にあるウイルスによ
り要求される増大せるカルシウム値に対して真実であり得る。
5.更に、増大した抗ウイルス効果が、アスコルビン酸及び/又は亜硫酸塩の如
き還元性物質の、個々の物質として又は混合された状態での添加の結果として生
ずる。かかる物質の組織内へのリポソームとしての導入は、ウイルス増殖を通し
て放出される酸化する病毒(noxae)(分解された細胞からのラジカル)が、間
に合って阻止され、健康な隣りの細胞が従ってより少なく損傷されることになる
であろう。又、対応する添加により成分が還元された形に保たれているリポソー
ムは一般により良好な生理的性質を有することになるであろう。
6.ヘルペスウイルス科及びライノウイルス科の如きあるウイルスのファミリー
は5及び6の間の範囲のpH値に向かい易いことにより特徴づげられる。アスコル
ビン酸含有又は他の「酸」リポソームの抗ウイルス効果はそれにより説明され得
る。
7.リポソームはウイルスと相互作用可能で、恐らくウイルスと融合し、そして
最後にそれらを中和する。この目的に対し、そして例1の結果に従い、ある数の
リポソームがウイルスをその様な相互作用へ強制するために必要とされる。有効
な密度は主としてウイルス
とリポソームのサイズからきまる。中和それ自体はエンベロープされたウイルス
の場合は、単に夫々のウイルスに対する重要な限界寸法を超えることにより(各
ウイルスは特定の最大寸法を有する)そして裸のウイルスの場合にはそれをリポ
ソーム膜でエンベロープすることにより実行され得る。しかしながら、ウイルス
はリポソームとの融合後に伝達される界面活性剤により不安定化されるらしい。
8.リポソームはウイルスにより惹起された組織損傷に利用され得る膜材料(レ
シチン)を導入し、これは破壊された区域の再生を加速し得るだろう。
テスト人間での以前のテストは本発明の単純ヘルペス及び水痘帯状ヘルペスの
如きリポソームのアルファヘルペスウイスル及びサイトメガロウイルスの如きベ
ータヘルペスウイルスの代表に対するはっきりとした抗ウイルス効果を示してい
る。単純ヘルペスにおけるウイルスの放出(efflorences)は一日以内でかなり
減少する。感染の急性時期の間にいくらかの患者について観察され得る痛みはリ
ポソームにより大いに減少されるか又は全部消失するであろう。一つの場合に、
リポソームはアシクロビル(aciclovir)抵抗性のヘルペス単純感染(バルセロ
ナのランブル(Ramble)病院で処置試験研究)に対して有効であることがわかっ
た。動物実験において治療効果が、手においてウシヘルペスウイルス(I型)に
より惹起される疾病である感染性ウシライノくる病(bovine rhinoracheitis)
の処置において達成され得るであろう。
サルの腎臓細胞(ベロ(vero)細胞)について単純ヘルペスタイプ1(HS/58
86)での生体外テストは、夫々の条件に依存して、生理的リポソームの一回の適
用後PFU(プラーク形成単位)の99%以
上の減少を示す。異なれるテストのアプローチの結果からリポソームがウイルス
と相互作用し、それらを無害化することが明らかになる;それらの作用はホスト
細胞の膜変化により付加的に強化される。ここから、又は少なくともこのテスト
において、生理的リポソームの抗ウイルス効果は上記で1.及び7.の下に一つ
の可能な説明として述べた効果に主として基づくものかも知れない。この結論は
生体内における、即ち組織又は全生物に対する使用には自動的には当てはまらな
い。HIV−1(レトロウイルス)及びインフルエンザウイルス(オルトマイコウ
イルス)も又リポソームの投与後はっきりしたウイルス減少を示す。
生理的ウイルスの抗ウイルス的性質は少なくとも部分的に例えばアルファヘル
ペスウイルス及びレトロウイルスのエンベロープ構造とのそれらの類似性に基づ
くものであるならば、次の脊椎動物感染ウイルス科の代表は生理的リポソームで
処理され得ることが予言され得るだろう:
ヘルペスウイルス(アルファ、ベータ、及びガンマヘルペスウイルス)
トガウイルス(例えば風疹ウイルス)
ポックスウイルス(例えばスモールポックスウイルス)
パラミクソウイルス(例えばおたふくかぜ、はしかウイルス)
オルトミクソウイルス(例えばインフルエンザウイルス)
コロナウイルス(例えばIVB)
ブニヤウイルス(例えばハンターン(hantaan)ウイルス)
アレナウイルス(例えばラッサ熱ウイルス)
レトロウイルス(例えばHTLV−1、HTLV−2、HIV−1、HIV−2)
フラビウイルス(例えば黄熱病ウイルス)
ラブトウイルス(例えば狂犬病ウイルス)
ヘパドナウイルス(例えばB型肝炎ウイルス)
トロウイルス(例えばベルン(Berne)ウイルス)
フイロウイルス(例えばマールブルグ(Marburg)ウイルス)
恐らくパピローマウイルス(青年性扁平ゆうぜい)により誘起されたいぼに対
するテストにおいて、これらは生理的リポソームの日毎の繰り返し適用後3週間
以内に消失したことが示され得る。この結果、並びにライノウイルス感染(ピコ
ルナウイルス)についての成功はしかしながら又、所謂裸のウイルスも可能な治
療対象として示す:
アデノウイルス
カリンウイルス
パポバウイルス
ピコルナウイルス
レオウイルス
イリドウイルス
ビルナウイルス
それらのホスト細胞にウイルスと同様なメカニズムを通じて感染する他の細胞
間寄生虫も恐らく同様に戦われ得る。かかる微生物は特にリケッチァ科(ricket
tsiaceae)、バートンネルラ科(bartonellaceae)、クラミディア科(chlamydi
aceae)、及びマイコプラズマ科(mycoplasmataceae)の代表を含む。リポソー
ムの体系的適用により従来治療不可能と考えられていたウイルスで誘起される自
己免疫疾患及び腫瘍のあるものも又処置され得る。
生理的リポソームの不特定の抗ウイルス効果は例1の下にリストされた作用モ
デルを指示し、かくして植物、動物及び人間中の多くの異なるウイルスに対する
この医療の広範な使用を指示する。
生理的リポソームは又特定の細菌の又は菌の培養物中及び植物又は動物細胞及
び組織培養物中の抗ウイルス添加物として適している。ボランタリーについての
長期間のテストは、例えば単純ヘルペス1型に対する予防としての生理的リポソ
ームの使用は非常に有効であることがわかることの証拠を提供する。生理的リポ
ソームの上述の抗ウイルス作用態様の一つ又はいくらかが適用可能である場合に
おいて、凡ての普通の抗微生物治療に対し時間の経過において実質上見出される
如く、それに対する抵抗がウイルスにより発達されることは殆どありそうにない
。
II.アレルギー反応の予防的及び治療的処置に対する本発明の生理的リポソーム
の使用
本発明のリポソームは更に人及び動物のアレルギー反応の局部的及び体系的抑
制に対し適している。
一般に知られる様に、アレルギー疾患は少なくとも工業国においては年々、完
全には解明されていない原因で増加している。「花粉症(hay fever)」の如き
粘膜アレルギーとは別に、皮膚アレルギーは接触、例えばイースト菌、細菌、昆
虫、ハウスダスト、花粉、化学物質又は薬剤並びに化粧品及び医薬調剤及び多く
の他のものの中のアジュバントとの接触により惹起されて、非常にしばしば見出
される。局部に限定された接触アレルギーに対する頻繁な原因は装身具(Jewelr
y)の着用である。装身具を着用しようと願う人間の多数はアレルギー反応によ
ってそうすることを妨げられている。比較的
容易に酸化され得る金属(高カラットの金及びプラチナ合金を除く凡て)は特に
「不適合な」装身具の範疇下に入る。不適合性、又は換言すればアレルギーは極
端な場合、装身具が着用された後既に数分ではじまり、対応する皮膚の部分のか
ゆみから耐え難い痛みまでによって表現される。アレルギーの程度によりそれに
冒された人間はしばしば装身具の着用を全然省くか、又は高カラットの金又は白
金の装身具を用いるかの何れかの選択しかない。
又、広範に及ぶアレルギー性皮膚反応は特定の波長の紫外光による照射後に観
察され得る。冒された人間は照射(太陽、紫外の日焼け)に露出された皮膚部分
上で反応し、紅斑、むずがゆさ及び痛みをもつ。食物アレルギーは又例えばグル
テンに対し広範囲に及んでいる。多数の内的及び外的要因により惹起される、ア
トピー性のアレルギー反応は過去数年に非常にしばしば観察された。これは就中
神経性皮膚炎を含む。媒介物質(メディエイタ)放出によりつくり出された内毒
性ショックは未だ処置するのが困難なアトピータイプのアレルギー疾患に属する
。
かかるアレルギーを処置するために内的及び外的手段が利用し得る。一般に、
皮膚アレルギーは外的手段の助けで処置される;ひどい場合には、内的手段が付
加的に施される。そこに生ずる皮膚アレルギーの原因はしばしば知られていない
から、信頼し得る診断をするのは非常に困難である。その結果として、所謂「無
害な」抗アレルギー剤が最初の段階に於ける処置のために使用され、それらの薬
剤はただ苦痛を軽減するのみであるか又は全く効果を示さない。医者はそれ故彼
/彼女の処置を続け、皮膚剤(dermatics)、抗生物質及び抗菌剤(antimycotic
s)(アレルギーで損傷された皮膚部分の
二次的感染について)、即ちいくつかだけ名をあげると、クロラムフェニコール
、リファンピシン、フルメサソン(flumethasone)、デキサメサソン(dexameth
asone)、トリアミンシノロンアセトニド(triamincinolonacetonide)又はヒド
ロコーチソン(hydrocortisone)を含む薬にたよることを強制される。これらの
「ハード(hard)」な薬の多くは限られた用途を有し、そしてその代わりに皮膚
萎縮、ステロイド座瘡(acne)等の如き副作用を惹起する。皮膚科の医者は例え
ばコーチソンの投与が停止された後のはねかえり効果を恐れる。更にそれらはし
ばしば皮膚を乾燥させそして目の結膜と接触させてはならない(セクションIV参
照)。外的抗アレルギー剤の投与において見出される問題は、皮膚を通しての不
充分な吸収である。薬の滲透はもしこれらが水溶性であるならば特に困難とされ
る。同様な問題が、活性物質が親油性であり、結晶の懸濁液の形で適用されねば
ならない時起こる。外用抗アレルギー剤の有効性はそれ故不満足であると考えら
れる。
同様な問題が花粉症(hay fever)の制御において起こる。鼻粘膜の、花粉、
ハウスダスト、動物の毛髪物質等の如き対応するアレルゲンとの接触後のアレル
ギー反応を処置することが可能であるためには、しばしばエアロゾルの形で適用
される(例えばヒドロコーチゾン)「ハードな」薬剤の使用も又要求される。し
かしながらかかる医薬の予防的使用は多数の副作用のために反対されている。何
ら副作用のない真の予防剤はこれまで存在しなかった。
既に存在している研究はリポソームが皮膚の真皮中に短時間内(ある場合には
数分以内)に深く滲透し得ることを示す(1,2,3)。リポソームは数秒内に
粘膜中に滲透する。ここから、局部投
与されたリポソーム懸濁液の滲透効果が想定され得る。
本発明の生理的リポソームの(活性物質の添加なしの)局部アレルギー反応に
ついての抑制効果は詳細には解明されていないが、恐らく次の説明的モデルの一
つ又は以上によるであろう:
1.脂質又は類脂類、例えばホスファチジルコリンから調製されたリポソームは
皮膚の粘膜又は真皮中に滲透し、細胞間空間を満たし、リポソームとの融合によ
りそこに存在する細胞が「膨潤」するのを早める。結果として、組織は恐らく「
より密に」なり、それによりアレルゲンの滲透と媒介物質(メディエイタ)の増
殖を防ぐ。又それにより機械的負荷に対しより抵抗性になり得る。
2.皮膚又は粘膜中に滲透し、それ故又細胞間空間内に存在するリポソームは放
出されたメディエイタ(例えば血管作用アミン)を吸収し、それによりその血管
内皮細胞までの伝達を阻害する。これは例えば増加した血管透過性をもった血管
拡張を防ぐ。多数の膜プロセスに関係するカルシウムイオンも又リポソームによ
り吸収され、そして再び段々と放出されるだけである。
3.リポソームは恐らく好塩基性顆粒球及び肥満細胞と吸収、融合及び/又はエ
ンドサイトーシスにより相互作用し、恐らくその膜(形質膜又は細胞内膜システ
ムも)を変え、それ故メディエイタの放出は阻害される。
4.より下部の皮膚又は粘膜層中に滲透するリポソームは細胞間空間内に位置す
る有害な物質をリンパ管及び血管系中に移すか及び/又はそれらを吸収し、それ
によりその代謝を促進する(恐らく大食細胞(マクロファージ)の様な皮膚中に
見出される細胞による食作用を通して)。
5.特定の金属に対するアレルギーを処理する特別な場合については、リポソー
ムの金属イオン吸収性が観察された抗アレルギー効果に対する説明として用いら
れ得る:皮膚接触の場合には原子又はイオンが金属から最小量において化学的物
質プロセスにより分離される。これらは大抵の場合内生分子と結びつき、しばし
ばこれらの化合物中でアレルゲン(ハプテンキャリヤ複合体)として作用し、こ
れが対応する拒否反応の引金となる。リポソームがアレルゲンと接触する様にな
るこれらの皮膚点に置かれる場合には、これらは放出された金属イオンを、恐ら
くキャリヤと結合し得る前に吸収するであろう(自身の調査)。リポソームそれ
自身は次第に体細胞により吸収され、代謝される。金属イオンは多数の細胞内非
毒化機構(例えば金属チオネイン)により複合化され、排出される。
6.又リポソームの基本的物質(リノール酸の如き必須脂肪酸)のあるもの、又
はそれらの代謝の生成物が抗アレルギー物質として活性であり得る。
7.数人のテスト人間でのテストは特に界面活性剤としての胆汁酸は非常に有効
な抗アレルギー性のリポソームを与えることを示した。これは細胞内のcAMPレベ
ル及び/又はプロスタグランジンの放出への、又変化した膜ポテンシャルを意図
して形質膜内の物理的変化への可能性ある効果により説明され得る。ヒスタミン
の標的細胞に対する効果は特別なリセプター(H1、H2、H3)との結合によるもの
で、これは次いで対応する酵素を組み合わされたG蛋白を介して活性化する(5
)。その結果生ずる二次メッセンジャー(cAM、IP3、DAG、Ca2+)は多数の細胞
内酵素を活性化する。胆汁酸又は胆汁酸誘導体又はそれらによって細胞内に誘発
された変化はこの伝達通路の膜を
ベースとする分子の一つ又は以上に影響し、その相互作用を妨げ得る。
8.ビタミンC含有リポソームの特に抗酸化性は細胞間及び細胞外空間における
ラジカル及び非ラジカル病毒(noxae)の阻止を許容する。
これまで得られた結果は、1,3,7及び8に記載された様に、生理的リポソ
ームの有効性に対する主要な因子を指示している。
現在のテスは本発明の生理的リポソームのアレルギー抑圧効果を示す。ここに
記載されたリポソームは、ホスファチジルコリン(レシチン)の如き、細胞膜の
大部分が少なくとも凡て高次有機体からなる生物起源を有する物質から専らなっ
ている。これらのリポソームの優れた抗アレルギー効果は、第一に、化粧品又は
自然の治療薬の形での無害な、予防的な適用及び/又は薬としての治療的適用を
許容する。
本発明は皮膜又は粘膜アレルギーに対して作用するリポソームの局所的適用の
ため及び消化管のアレルギー及び一般化されたアレルギー(例えばショックのア
レルギー状態)に対する体系的適用のための手段を提供する。生理的リポソーム
は例えば必要に応じアスコルビン酸及び他の抗酸化剤又は還元剤と組み合わされ
得る。
リポソームは直接に本発明によるリポソームの懸濁液として、好ましくは純粋
に液体形で、任意にドロップ、エアロゾル又は冷浸剤(infusion)として、薬用
浴への添加物として又はプラスターの様な皮膚経由治療システムによっても又、
任意に又ゲル形成剤又は他の濃化剤又はモノ−あるいは多価アルコールの添加の
下に用いられる。
生理的リポソームは皮膚又は粘膜アレルギーを抑制するのに優れて適している
。粘膜アレルギーの用語は主として鼻、口腔又は眼の粘膜の、対応するアレルゲ
ンとの接触により誘発されるアレルギー反応を包括する。ここで生起する免疫学
的機構は以下でイヤリングアレルギーに関して論じられる皮膚アレルギーのそれ
と同様である。皮膚アレルギーの用語は、しかしながら凡てが多少とも局部に限
定された皮膚反応(アレルギー)に導く、異なれる起源の症候群を包括する。
非常にしばしば観察され得るイヤリングとの不適合性はかかる局部的に起こる
アレルギー反応の一例として役立つものである。二つの、恐らく原因が関係のな
いアレルギー反応がここで観察され得る:一方ではニッケルの如き特定の物質(
アレルゲン)に対し特に向けられたアレルギーで、その場合には患者はしばしば
高カラットの金又はプラチナの装身具を症状なしに、単に着用し得る;他方では
、一種の機械的蕁麻疹(圧力により惹起された蕁麻疹)で、その場合はアレルギ
ー反応に導くのはただ耳朶上の機械的負荷だけである。耳ピン又はクリップによ
り惹起される機械的負荷が強いほど、反応はより激しくなり、小さな輪(hoop)
が、低い重量及び耳透通部の小さな断面の故に最もよく受け入れられている。勿
論両方のタイプのアレルギー反応が一人の同じ患者において異なる重みで見出さ
れ得る。第一の場合に関しては長時間以前から知られていたアレルギー反応の古
典的形がその機構として指示され得るが、そこでは抗原特定IgE抗体が皮膚内に
存在する免疫反応性のシール、例えば肥満細胞及び好塩基性顆粒細胞の表面に着
座している。細胞結合IgE抗体との抗原接触の場合には、信号がこれらの細胞の
細胞質中に伝達
され、これは結果として、長期間にわたり、ヒスタミンの如き貯蔵小胞からのメ
ディエイタの放出(顆粒減少)を生ずる。対応する区域においてそれにより惹起
された好塩基性化は耳朶の膨潤、紅色化及び発熱へと導く。好塩基性細胞及び肥
満細胞の顆粒減少は37−38℃でその最適条件に達するから、このプロセスは増加
する耳温度により増大してより強くなる(セクションV参照)。組織流体の量は
増大した血管透過性によりそれと平行に増加し、これは更に耳朶中に広がる圧力
を増加するであろう。耳朶の神経細胞はこれらの変化を対応する痛みの感覚と共
に記録する。組織中への血漿成分の通過は非常に著しくなり、ある患者では(又
耳の穴なしに)血漿が耳朶の皮膚孔を通してずっしりと存在することがあり得る
。症状はゆっくりとしかなくならず、耳は圧力敏感性のままで、ある場合は数週
間にわたる。極端な場合には壊死のプロセスが観察され得て、耳朶での永久的変
化を生ずる。先に述べた様に、特別な抗原が長期にわたって同じ症状を惹起する
ための機械的蕁麻疹に参加するのではない。皮膚と結合した好塩基性細胞及び肥
満細胞及び/又はそれらの顆粒減少において比較的不安定な好塩基性細胞及び肥
満細胞の顕著な出現はそれらのメディエイタを機械的作用(圧力)によってのみ
放出し、それにより上述の反応を惹起すると想定され得る。カテコールアミンの
如きホルモンの生理的拮抗質は正常状態下のメディエイタの放出を阻害するから
、個々の患者の感受性における時間変動はそれにより説明され得る。それ故より
顕著なアレルギー反応は生理的拮抗質の自然なホルモンのコントロールが妨害さ
れる時、ストレス条件下で観察され得る。
じんま疹、湿疹状皮膚炎又は粘膜アレルギーの如きアレルギーが
患者の差し迫った体接触により予期されるべき凡ての分野(予防)は本発明の適
用分野と見做される;例えば、
−次のものの使用による医学的分野において:プラスター、包帯手段、トピック
(topic)薬、電極、センサー、短波電磁照射、傷害閉鎖物(wound closure)(
クランプ)、注入カテーテル、人工装具(prostheses)及び恐らく又、例えば皮
膚代替物による皮膚移植;
−一時的代用物、義歯の使用による歯科において;
−次のものとの接触における「毎日の生活」において;
特定の食料、植物花粉、動物の毛又は皮の物質、ハウスダスト、装身具、眼鏡、
時計、補聴器、衣服、洗浄剤、化粧品、紫外光等;
−市販の皮膚保護剤として、
アトピー性湿疹/神経皮膚炎の如きアレルギー性エトロジー(etology)によ
り随伴される疾病は他の医療分野であると見做される。更にアレルギー性ショッ
クの如き一般化されたアレルギー反応の体系的処置は適用のその他の分野と見做
される。
ボランタリーのテスト人間についての第一のテストは、生理的リポソームの非
繰返性の適用は今までの凡ての場合においてイヤリングに対するアレルギー反応
を数時間ないし数日抑圧したことを示した。エアロゾルの形での生理的リポソー
ムのテストは花粉症をもつテスト人間のアレルギー状態の一部の非常な改良を示
す;リポソームの適用はしばしばアレルギーの完全な阻害を導いた(例2参照)
。同様なポジテイブな結果は太陽アレルギー、接触アレルギー(就中、腕、指又
は首の装身具、時計に対し)、多形滲出性紅班の如きアレルギー的に惹起された
湿疹及び神経皮膚炎に関するテストにおいて得られた。コルチコイド処置がすぐ
繰返される反動効果のため成功
しなかった場合であるひどい内生湿疹をもつ患者は生理的リポソームによる処置
後1年間症状が出なかった。アスコルビン酸含有リポソームはこれらの種類のテ
ストでしばしば特に有効であることがわかり、これはメディエイタとして放出さ
れる酸素ラジカルの関与を指示する。
III.本発明の生理的リポソームの痛み及び筋肉緊張の予防的及び医療的処置の
ための使用
本発明によるリポソームは更に緊張性痛み及びそれに関する連続する症状を処
置するのに用いられ得る。リポソームのネガティブな効果はテストされた有効濃
度では検知され得なかった。主として痛みを発生している侵害受容体、即ち形態
的に最も少なく分化した受容体は、本発明の生理的リポソームでの処置に主とし
て重要である。これらの有髄神経末端は殆ど凡ての組織において痛みのための知
覚器官である。それらは例えば、表皮中を淡明層まで、即ち角膜層のすぐ下まで
延長する。異なる伝導速度を有する二つの繊維システム(Aδ及びC繊維)は痛
みのインパルスを中央神経システムまで伝導する。急速に伝導するシステム及び
ゆっくりと伝導するシステムの存在は、観察される二つのタイプの痛みを説明す
る:第一の痛み刺激は「明るい(bright)」貫通する、充分局所化され得る感覚
を惹起し、これに「だるい」うんざりする、殆ど局所化され得ない痛みが続く。
所謂侵害受容体の痛みに対する開始原因は、内部における病理的変化により惹起
される組織病変である。これは細胞内の変化(例えば細胞膜不安定性における増
加)又は細胞の破壊に導き、それにより神経痛発生物質が放出される。神経痛発
生物質に対する侵害受容体を敏感にさせるプロスタグランジンE2の形成はこの重
大
なプロセスにおいて非常に重要である。ヒスタミン、カリウム(calium)、キニ
ン、セロトニン及び物質Pの如き神経痛発生物質はイオンチャネルを通して放出
されるか(例えばカリウム)、又はエキソサイトされる(exocyted)(例えばヒ
スタミン)。痛みの発生及びアレルギー発生における初期の段階はここでは同様
である。ヒスタミン、プロスタグライジン及びキニンの如きある物質について、
殆ど同一の初期プロセスについて語ることが出来る(セクションII参照)。これ
は又、両タイプの疾患についての生理的リポソームの効果に対する主たる説明を
提供する。
これまでは望ましからざる副次効果を有しない鎮痛剤は存在しなかった。可能
性ある呼吸麻痺及びオピオイド含有鎮痛剤における習慣形成の危険、並びにサリ
チル酸誘導体の場合における消化器粘膜に対する損傷がここで例として述べられ
得る。痛み発生及び進行に含まれるプロセスの複雑性のため、痛覚消失を作り出
すためのの多くの全く異なるアプローチがある(最も普通の機構のみがここにリ
ストされる;(5));
−コルチコステロイドがアラキドン酸の生成を阻害し、それによりそのプロスタ
グランヂンE2への代謝を阻害する;
−非ステロイド抗炎症剤が環状エンドパーオキシドの生成を阻害し、この点にお
いて又プロスタグランジンの生成を阻害する;
−オピオイド鎮痛剤が侵害受容体の中央スウィッチング点を襲うことにより痛み
の感覚を抑圧する;
−抗炎症性鎮痛剤が一方で直接損傷された組織中の侵害受容体の区域に作用し、
しかし他方では又中心で恐らく又プロスタグランジン合成を阻害することにより
作用する;
;アンチピリン鎮痛剤が恐らく同様にして抗炎症性鎮痛剤としてプロスタグラン
ジン合成の阻害を通じて有効である。
そのために用いられた物質の凡ては、それらが生理学的に重要なプロセスに干
渉するため、望ましからざる、多少とも強い副作用(上述の如き)を発生する。
生理的リポソームの鎮痛効果は、異なる症状を有するテスト人間をビタミンC
含有リポソームでテストすることにより検知され得て、ある時はより有効である
ことがわかった(ビタミンCによるプロスタグランジン代謝の可能な変調又は他
の効果(11参照))。
既にセクションI及びIIで述べた様に、ウイルス感染又はアレルギーにより惹
起された痛みは殆どの場合においてリポソーム適用後すぐ消失する。ウイルスで
惹起された組織病変又はアレルギー反応により放出されるメディエイタの少なく
とも一部は対応する組織の侵害受容体に警告する痛覚発生物質である。神経活動
に対する生理的リポソームの作用の証明を提供する客観的評価はモルモットの分
離された腸に対して例3で決定された発見から出てくる。比較的低いリポソーム
濃度の場合における神経活動の著しい阻害は胆汁酸塩(cholate)リポソームの
驚くべき有効性の証明を提供する。コントロールとして用いられた胆汁酸塩なし
のリポソームは神経の刺激を導く。流体のイオン組織に対するリポソームの影響
は器官浴(organ bath)中の比較的少量のリポソームにより無視し得る程小さい
が、しかし胆汁酸塩なしのリポソームがかかる著しい刺激を生ずるから、これら
のリポソームは又、細胞の組織と直接相互作用すると想定されねばならない。多
数の実験から、界面活性剤含有リポソームは界面活性剤なしのリポソームよりも
封入された親水性の小さなイオン
又は分子のより大きな損失を有することが知られている。ここで用いられる胆汁
酸塩リポソームも又この性質を有する;即ち界面活性剤含有リン脂質膜はかかる
物質に対して(両方向に対し)僅かに増加した透過性を有する。比較的大きな胆
汁酸塩量(ここで用いられた量として)を有するリポソームが細胞と融合する時
、随伴された界面活性剤は例えばNa+及びK+の様なイオンに対し僅かに増大した
膜透過性を細胞膜に対し伝達する。膜ポテンシャル(静止ポテンシャル)は今や
増大したイオン流れのために「発射レベル」(10)へむかって移される。これは
細胞の興奮性を増加するけれども、消極(depolarization)に対応する作用ポン
テャルに於ける減少は同時に放出されるべき伝達物質を減少し(より少ない小胞
が放出され)、それによりシナプス後細胞の減少された興奮を生ずる(4)。こ
のシナプス前効率はアセチルコリン−又はヒスタミン−刺激の分離されたモルモ
ットの腸についてのそれ以上の実験において確認され得た。対照として「発射レ
ベル」から離れた膜ポテンシャルにおける変化は界面活性剤なしのリポソームの
細胞との融合に対して起こり、これは引続き伝達物質の増大した作用ポテンシャ
ル及び増大した放出(増大した小胞の放出を)を伴う。これは腸の収縮の観察さ
れた刺激へ導く。
上述の痛みを減少するための治療的アプローチと対照的に、ここで提示される
モデルはメディエイタ放出が阻害効果を有し、そして又侵害受容体(nociceptor
s)が生理的リポソームとの融合により「安定化され、及び/又はそれらの静止ポ
テンシャルが「発射レベル」へむけて移されるという仮定から出発する。更にオ
ピオイド受容体の如き痛み軽減受容体との相互作用は、生理的リポソームの痛
覚消失効果を説明し得る。受容体それ自身、該受容体に属する膜に結合されたG
蛋白、又は信号翻訳に又参加するアデニレートシクラーゼ(5)が、リポソーム
成分又は融合に従っておこる物理的変化により影響されるか、又はしかしながら
、細胞膜中の該構造の空間的配置が相互に対して変化されるかどうかの問題はこ
れからの調査を必要とする。該因子の一つ又はいくつかの影響がより低くされた
cAMPレベルヘ導き、これは、更に、多数の細胞−生理学的結果を伴うであろう(
5)。しかしながら、両方の作用機構が同時に作動可能であるかも知れない。生
理的リポソームの痛覚消失効果は、又、組織の何らかの可視的損傷がない場合に
おける痛みについても又は観察され得る。例えば、連続的に、又は間隔をおいて
、又は以前の傷(骨折、手術後のはん痕等)の付近で又は所謂非関節リューマチ
(繊維性筋肉痛)として起こる痛みは最短時間内でリポソームを一度又は数度(
患者に依って)適用することにより消失するであろう。これはかかる痛みが表皮
に存在する侵害受容体によりつくり出されることを意味するであろう。この現象
の説明は所謂集中投影理論(convergence-projection theory)であり、それに
よれば深部構造及び腸の病気は時に痛みを冒された器官と同じ又は隣接する区分
に属する体表面の地域に投影するのである。同様にアルコール性多発神経障害及
び糖尿病性神経障害の場合における痛みは少量のカルシウムイオン及びBコンプ
レックスのビタミンの添加により恐らくより有効に治療される。
筋肉緊張に対し又例えば所謂首剛直性及びある座骨の愁訴の場合に起こる様な
苦痛を楽にした体位(relieving posture)に対する生理的リポソームの効果は
非常に重要であることがわかった(例3参
照)。これらの症状は慢性の損傷により惹起された緊張性反射活動に基づくもの
である。靱帯、腱及び関節への頻繁な牽引は痛覚発生物質の放出のために侵害受
容反射活動を増加する組織変化を惹起する。その場合、体はこれらの予め損傷さ
れた区域を増大した筋肉活動(けいれんを起こした苦痛を楽にする体位)により
楽にしようと試み、それにより危険なサークルを開始する。硬い首の場合におけ
る生理的リポソームの適用から、首の側部への回転で惹起される筋肉緊張の走る
痛みはビタミンC含有リポソームの2ないし5mlの首及び肩の後ろへの一回の適
用に続く約1分で軽快するであろうことが明らかになる。頭は、筋肉緊張は(殆
ど僧帽筋の区域において)しばらく残るけれども、再び側部へ痛みなしに動かさ
れ得る。この緊張はしかしながら大抵の場合繰り返しの適用後一日以内に消失す
るであろう。かかる愁訴はこれまで鎮痛剤(ライドカインの如き)の繰り返しの
筋肉注射及び筋肉弛緩剤の経口投与によってのみ数日後に治癒され得たのである
。症状は、所謂テニス腕、即ち既に炎症性の損傷を示す愁訴に対しテストされた
場合において、ビタミンB12含有リポソームの日毎の適用により一週間以内に消
失した。
他の例はここでは患者を、特に冷、熱、甘味及び酸味に対し非常に敏感にする
所謂歯頸部敏感症(dental neck sensitivity)の処置である。それに対する理
由は多少とも露出された歯頸部であり、それは例えば切歯の区域における酸損傷
により拡大され、歯内部の侵害受容体を「外の世界」から不完全にのみ分離する
。化学的病毒(noxae)並びに温度差が中空の象牙質(dentine)を通って殆ど減
衰されない形で侵害受容体まで通過し、それにより痛みをつくり出す。生理的リ
ポソームの最初の適用は(水洗又はスプレー)はしばしば
短い貫通する痛みを惹起し、これは恐らくリポソームとの融合による侵害受容体
の膜ポテンシャルにおける変化を指示する。更に適用すると痛みは次第に減少さ
れ、最後に永久的に消失する。この緩和は冷、熱、甘味及び酸等に対する増大せ
る不感受性により随伴される。最後に歯頸部敏感症を処置するには生理的リポソ
ームを一日に一回又は二回適用することで充分であろう。生理的リポソームは又
爪床の損傷の如き破れた皮膚の場合に非常に急速な鎮痛効果を示す。生理的リポ
ソームの鎮痛効果の他の例はセクションVの下に見出される。
従来の鎮痛剤と対照的に副作用なしの処置は、生理的リポソームを特に今日で
は「強い」薬でのみ処置され得る症状、例えば非関節性リューマチ及び筋肉緊張
に対する広い用途に好ましいものとする。
IV 眼疾患の予防的及び治療的位置のための本発明の生理的リポソームの使用
更に本発明のリポソームは種々の疾病、例えばアレルギー的又はウイルス的に
惹起された炎症、欠乏している又は生理学的に不適合の組成をもつ涙液による過
敏症及び化学的又は物理的作用により惹起された損傷について予防的及び治療的
に用いられ得る。
多くの炎症性の眼の疾病はアレルゲンまたはウイルスにより誘発され、そして
バクテリヤ的重感染により増大されて、しばしば永久的になる損傷へと導く。眼
の組織が如何に敏感であるかは多くの一般的不調(風邪の如き)が眼の疾病(結
膜炎の如き)に導くという事実からすでに明らかになる。アレルギー的及びウイ
ルス的疾病の現在の処置から起こる課題は既にセクションI及びIIにおいて述べ
られたが、眼の処置についてはより著しい。例えば、炎症性のプロ
セスの場合にしばしば適用されるコルチコステロイドは角膜上皮の損傷の場合に
は使用されてはならないが、それはこれがさもなくは急速に進行する潰瘍化と眼
の損失を伴う可能性ある穿孔へと導くからである。ある抗アレルギー剤は涙液の
減少へと導き、それにより新しい問題をつくり出す。現在眼に承認されているヴ
イロスタックス(virostatics)(例えばアシクロヴイル(aciclovir))はそれ
らの強い副作用のために緊急の場合においてのみ適用され得る。しばしば観察さ
れ、欠乏している又は生理学的に不適切な組成をもつ涙液により惹起される過敏
症は現在は涙代替物によってのみ処置され得る。その厄介な適用(点眼薬一日数
回)及びそれらの常に貧弱な効果はこれらの症状が処置される時未だ真の解決を
達成しなかった。酸による火傷又は火傷の如き化学的又は物理的作用により惹起
される損傷は重大な治療的課題であり続ける結膜及び上皮の再生へと貢献する真
の処置は現在は手に入らない。多くの人々はコンタクトレンズを、彼らの眼がそ
の様な異物体を受け入れ出来ないから、着用し得ない。次の症状の中の一つに悩
む時、彼らはコンタクトレンズを視力の助けとしてともかくも着用する立場にな
いであろう:乾性角結膜炎即ちシェーグレン症候群、ムチン(mucin)の障害(
スチーブンス−ジョンソン症候群)、酸火傷、ビタミンA−ビタミノシス(vita
minosis)及び眼の天疱瘡(pemphigoid))及び減少した角膜感受性。更に、減
少した涙液(例えば抗抑制剤、抗ヒスタミン剤、利尿剤又は鎮痛薬の経口投与後
)、慢性の眼の炎症(眼瞼炎、結膜炎等)及び低い空気湿度中の滞留(例えば飛
行人間)はしばしばコンタクトレンズについての問題へと導く。これらの原因の
殆どは現在はコンタクトレンズが長期間問題なく着用され得る程度まで治療
的に除去され得ない。外科的介入なしには盲目へと導く灰色(grey)白内障は、
もしボストンのタフツ(Tufts)大学での専門家により得られた結果が確認され
るならば(6)ビタミンCの高投与量(一日800mg)を投与することにより一部は
避けられ得る。これらの結果によればビタミンCの抗酸化効果が老齢により惹起
されるレンズの酸化を抑制するのに寄与する。その様に高いビタミンCの量はし
かしながら経口投与される時多くの人々により許容されない。それ故目のレンズ
の直接近辺に生理学的に受容可能の抗酸化性物質を提供することが望ましいであ
ろう。しかしながら、現在ではかかる治療剤は存在しない。
既にセクションI及びIIにおいて述べられた如く、本発明のリポソームは抗ウ
イルス及び抗アレルギー性を有し、これらは眼治療剤としてのそれらの使用を示
唆する。これらの治療的アプローチに加えて、就中生理的リポソームの再生支持
(セクションI、ポイント8参照)及び保護能力がある。目の前方部分、就中角
膜及び隣接する結膜は永久的液体フィルムにより塗被されている。栄養素、塩類
及び殺菌物質とは別に、涙液流体は又急速な蒸発を防ぐ物質(例えば脂質及びム
チン)を含む。角膜及び粘膜を濡らす涙液流体の組成は各種の腺から来るが、涙
腺が流体の主要部分を分泌する。歯槽皮脂腺(マイボーム腺)、アプロクリン(
aprocrine)腺(モル腺)、並びに小さな付属涙腺(クラウゼ腺)は眼瞼自体内
に位置している。栄養緩徐角膜、特に前方角膜上皮(非角質化上皮の5−6層)
は拡散により涙液流体により養分が与えられる。これは角膜の涙液流体の病気に
対する特別な感受性を説明する。ドライアイ症状を有する一群の患者に関して例
4に証明される如く、生理的リポソームは眼
瞼に外から適用される時、角膜及び結膜を濡らす流体層の正常化に多くの場合に
おいて貢献し得る。リポソームは恐らく眼瞼の前方側の非常に薄い多層とされた
角質化された鋪石様上皮を通して貫通し、それにより眼瞼と結合する腺に流体、
養分及び分泌可能な物質(脂質)を供給し、これらは眼の流体の蒸発を遅延させ
る。更にアレルゲン又はウイルスにより惹起された結膜炎を有するテスト人間に
ついての研究は眼瞼への生理的リポソームの適用において「砂粒感覚」は数分以
内に消え、症状は多くの場合に一日以内に繰り返し適用で減少するであろうこと
を示す。
そこで、生理的リポソームはアレルギー又はウイルスを病因とする眼疾病の予
防的及び治療的処置に適しており、例えば;
−結膜水疱
−眼瞼炎
−結膜浮腫
−涙腺炎
−上鞏膜炎、鞏膜炎及びテノン嚢炎
−角膜疱疹、眼瞼の単純疱疹及び眼帯状疱疹
−虹彩炎
−角膜炎
−小胞性結膜炎、アレルギー性結膜炎、流行性結膜炎、春季結膜炎、封入膿漏及
び水泳プール結膜炎の如き結膜炎
−伝染性軟属腫
−交感性眼炎
胆汁酸は抗細菌効果を有するから、本発明の胆汁酸塩リポソームは又殺菌効果
を、少なくとも胆汁酸塩感受性細菌に対して示す;即
ち、細菌を病因とするある感染も又上述の疾病の場合に処置され得る。
生理的リポソームは又再生支持及び保護効果の故に、次の症状に対し使用され
得る:
−ドライアイの症状
−繊維状角膜炎
−酸火傷、火傷、照射により、及び手術による介入後に惹起された過敏症
−角結膜炎
−シェーグレン症候群
−スチーブンス−ジョンソン症候群
−上述の原因のためのコンタクトレンズ不適合性
リポソームに対する栄養素又は粘性蛋白質の添加は特に重大な症状の場合には
より有効であることが判るかも知れない。ビタミンCの如き抗酸化性物質を負荷
した生理的リポソームは恐らく灰色白内障(即ち老人性白内障)の特定の形に対
する予防剤として適用され得るだろう。
V.炎症及び組織病変の予防的及び治療的処置のための本発明の生理的リポソー
ムの使用
本発明のリポソームは又消炎剤として及び細胞及び組織の病変に対する薬剤と
して局所的に及び体系的に適用され得る。
セクションII及びIIIにおいて既に描いた様に、生理的リポソームの主作用機
構の一つは恐らくメディエイタ放出の抑制及び放出されたメディエイタの中和で
あろう。ビタミンC含有リポソームによる増大した効果は、これらのプロセスに
おける酸化物質の病理効果
を指示する。最近更により多くの重要性が酵素ラジカル(5)に帰せられている
。これらのラジカルの最も重要な代表はスーパーオキシドラジカルアニオン、ヒ
ドロキシラジカル、アルコキシラジカル及びパーオキシラジカルである。しかし
ながら、一重項酸素、有機パーオキシド及び過酸化水素の如き非ラジカル種並び
に反応性酸素種から生物学的につくり出される次塩素酸、塩素及びクロールアミ
ンも又発病学的関連性がある。これらの高度に反応性の物質は正常な生理学的プ
ロセスの間に且つ特定の免疫細胞の殺菌抵抗としてますます得られる。それら自
身を保護するために、細胞は種々の酵素を有し、その中でスーパーオキシド分子
変位補酵素(dismutase)及びカタラーゼが恐らく最も重要なものであろう。こ
れとは別に、ビタミンE、C及びAが又抗酸化剤として作用する。しかしながら
、二つの極めて有効な酵素は細胞内形内に殆ど全部が存在し、一方細胞外又は細
胞間空間は、その中に多形核の白血球、単球及び大食細胞が反応性酸素種を放出
するが、対応する解毒機構からは殆ど全く自由である。これらの高度に反応性の
物質はその中に浸透した微生物のみならず、又自身の組織をも損傷する。ここで
、次のプロセスが従属細胞構造内で生起する:
−コラーゲン、プロテオグリカン及びヒアルロン酸の解重合
−脂質の分解
−酵素の変性
−セリンプロテアーゼ阻害物質の不活性化(α1−アンチトリプシン)
−アラキドン酸の代謝産物との相互作用による白血球関連(leucotactic)因子
の形成
次の効果が細胞構造への衝撃として炎症プロセスにおいて重要な役割を演ずる
かも知れない;
−白血球の(自己)破壊
−血管浸透性における増加
−膜脂質に対する損傷により惹起される赤血球の崩壊
特に重要なのは炎症の場所へ更に食細胞を補充し、それにより反応性酸素種の
量を増加することである。インターロイキン(8)は損傷された組織における食
細胞の最初の補充に対し決定的重要性をもつと考えられる。ロイコトリン(Leuk
otrine)B4及び活性化された補足成分C5a即ち三つのアナフィラトキシン(C3a
、C4a、C5a)の最も重要なものは、次で更に走化性のメディエイタ(chemotacti
c mediators)として役立つ。走化性物質の極めて高い効率は1ないし5nMの濃
度が既にリソソーム酵素の放出へと導き他の反応性酵素種の形成がこの走化性と
同時に生起する。C5aは血管内皮上に作用するから、そこには白血球の凝集、内
皮への白血球の付着及び最後に血管壁を通しての通過があるであろう。二次的メ
ディエイタも又ここに参加する。C5aは血小板に親凝集性の効果をもつ。このプ
ロセスの伝播は局部的炎症プロセスに限定されるかも知れないが、しかしながら
又生命を脅かすショックに終わる全身的アナフィラトキシン形成へと導く。アナ
フィラトキシン形成を伴う全身的補体活性化へと導くプロセスは次のものを含む
:内毒血症(endotoxinemia)、菌血症、多外傷(polytraumata)、火傷、免疫
複合体アレルギー、血液透析、白血球搬出(Leucopheresis)、心肺バイパス及
びX線撮影造影剤。全身的アナフィラトキシン形成により誘起される症候群はシ
ョック肺(「成人呼吸窮進症候群」)であり、そこでは病原と
しての役割を果たすのは、白血球の凝集のみならず、反応性酸素種の発生と連結
されたそれらの活性化とアラキドン酸カスケードからの二次メディエイタの発生
である。局部的炎症におけるアナフィラトキシンの関与は組織における又は関質
液における補体活性化を予め想定している。リンパ液中の補体成分の存在及び他
の炎症媒介物による組織中への血漿の溢出は局部的炎症プロセスにおける局部的
補体活性化及びそれによるアナフィラトキシン関与を示唆している。C5aはリュ
ーマチ患者の関節液、炎症性浸出液、免疫的に惹起された炎症をもつ管及び髄膜
炎の場合における髄液中に検知された(5)。例えばかかる炎症の場合における
白血球の浸潤はC5aの走化効果に基づくものであるかも知れず、これは次いでリ
ポソーム酵素(例えば白血球エラスターゼ)の放出による多形核白血球の活性化
又は反応性酸素種の形成を通して組織の損傷を生ずる。非常に単純な言葉では、
次の図が描かれ得る:異物又は病毒(noxae)が特定の免疫細胞に反応性酸素種
を放出する様にし、C5aが形成され、そして他の免疫細胞が反応性酸素種等のよ
り高い量の放出で補充される。反応はC5aの形成と共に直ちに開始し、その時病
毒は対応しての強い作用、例えば火傷を有する。このカスケードの任意の点での
介入はこの反応の増強を回避し得る。
反応性酸素種についての知識から出てくる治療的可能性は殆ど使用されていな
い。僅かなアプローチの一つはウシスーパーオキシド
間における免疫的ポテンシャルは人間酵素に関する著しい相同性のために比較的
小さいけれども、治療は局部的注射又は浸透に限定されている。局部的又は一般
化されたアレルギー症状はここでは稀に
のみ観察されたが、しかし血管内の適用は禁忌のままであった。もし充分高い組
織レベルが局部的適用によって達成され得るならば、治療的成功がSODにより(
例えば膝の骨関節症、関節リューマチ、放射線システィティス(cystitis)、関
質性システィティス及び増殖性陰茎硬結症の場合において)達成される。最近人
間のスーパーオキシドディスムターゼが提供され、その使用はたしかに治療範囲
を拡大するであろう。ここで興味あるのは老人学の分野における発見であって、
それによれば少なくとも動物のモデルにおいては、ショウジョウバエ黒色胃(me
lanogaster)の特に長く生きた菌株の間又はカエノールハビディティス エレガ
ンス(caenorhabidilis elegans)及びその酵素スーパーオキシドディスムター
ゼを通して相関関係があり、酵素は特に活性な形又はより高い量の何れかにおい
て存在する。これらの発見は現在好意をもたれている老化理論を支持するもので
、それによれば、潜在的に毒性のある、酸化性物質が細胞及び組織において不可
逆的損傷(酸化された脂質、蛋白及びDNS)の蓄積へと導くのである。
生理的リポソームの消炎効果は、特にビタミンCの添加により、表在性熱傷傷
害の処置において明らかになる。生理的リポソームが冒された皮膚域に対し熱の
作用の際すぐに適用される時は、これは迅速な痛み減少へと導くであろう。適用
が数回引き続く日に繰り返される時は、水疱の発生もなく、破壊された皮膚のす
ぐ下に位置する組織は実質的により早くかつ(敏感な皮膚タイプの場合において
も又)はん痕の形成なしに再生するであろう。水疱が既に発生した時は、生理的
リポソームの適用は数時間以内に泡の干上がりへと導くであろう。ここでリポソ
ームは血漿の組織中への溢出を抑圧する
のみならず、流体の管中への活発な還帰を保証する。同様な回復効果が紫外光の
過剰な衝撃(日焼け)の後に観察された。
炎症はアレルギー反応と多くのものを共通に有する。生理的リポソームはメデ
ィエイタ放出の阻害及び/又は放出されたメディエイタの中和をセクションIIで
示した様に行うから、それらは又炎症プロセスと戦うのに適している。酵素ラジ
カルは恐らくアレルギーの場合におけるよりも重要な役割を演ずるから、ビタミ
ンC又は尿酸塩の如き抗酸化性物質の余剰の添加は特別有利である。(又リポソ
ーム膜形成脂質のあるものは抗酸化性又は還元効果を有する)。酵素スーパーオ
キシドディスムターゼによる上述の治療法とは対照的に、生理的リポソームは組
織中に浸透し、且つ加うるに膜形成成分は又体内に天然に生ずる様な分子である
から充分親和性である。静脈内適用により、大量の生理的リポソームが損傷なし
に注入し得る。人間の生理は脂肪食後の血漿中の大量のカイロミクロン(直径10
0−100nm;成分:85%トリグリセリド、5%コレステロール、2%蛋白)により
証明される如く、多数の脂肪粒子における急激な上昇に対し時間で制限された形
で設計されている。
生理的リポソームは炎症タイプの多くの疾病の局所的及び全身的治療に適して
いる。既に述べたものとは別に、次のものが可能な治療対象として考えられ得る
:
中毒、高圧酸素での呼吸の間の損傷、薬の副作用及び虚血後の症候群、エンドト
キシン又は微生物により惹起されるショックの場合及び微生物で感染した主要組
織外傷の場合には、抗生物質での同時の処置が指示され得る。特別な抗酸化性効
果、並びに組織内への独特な浸透能力も又生理的リポソームを老人用薬剤として
推薦する。生理的リポソームの作用のモデル
先行する章において提示した発見は、生理的リポソームが細胞効果並びに細胞
外効果を有することを示す。リポソームにより細胞膜上に伝達された胆汁酸の効
果及び/又はその誘導体並びに脂質の効果は恐らくそして主として細胞反応に対
し責任がある。ウイルスは細胞外空間においてこれらのリポソームにより阻害さ
れる。更にリポソーム脂質及びリポソームとしてカプセルに包まれた抗酸化剤は
ラジカルと反応する。如何にこれらの効果が生理学的に想定されるかが次のテキ
ストにおいて述べられるであろう:1.生理的リポソームの細胞効果
胆汁酸及び/又はそれらの誘導体がリポソームの細胞と相互作用により形質膜
中に組入れられる。
1a.組入れられた胆汁酸塩は就中Na+に対する減少された表面張力故に膜の透過
性を増大する(膜ポテンシャルに対して重要なイオン中最小のものとして)。こ
れは細胞中への僅かに増加したNa+の流入へと導くであろう。水が変化した浸透
圧勾配に従い、内圧が影響に耐え得るまで細胞を膨潤させる。更に組織単位間の
細胞はこの膨潤をそれに対し隣接する細胞の故に非常に限定された程度までのみ
、即ち細胞間空間(平均30nm)により許容される寸法までのみ許容する。約1%
の細胞直径における増加がここでおよそ予期され得る。細胞の膨潤は融合後組織
内へ導入されるリポソーム容量によって説明され得ない。何故ならこの付加的容
量に対処するためには、細胞はリポソーム膜材料の百倍以上の量を組込まねばな
らず、これは細胞生理学からみて想定され得ない。この僅かな膨潤は生体内です
きまが減少することを意味し、これは次いで物質(例えばメディエイ
タ)及び粒子(例えばウイルス)が伝播増殖することを困難にする。変化したイ
オン濃度により、Na+−K+−ATPase(Na+ポンプ)はATP消費の下にはじめの条件
を再確立することを試みるであろう。正常な条件下ではこのポンププロセスは既
に細胞の全エネルギー消費の約1/3を必要とする(電気的に活性な神経細胞に
おいて約2/3)。ここから、エネルギー消費及び従って細胞の全代謝は恐らく
生理的リポソームとの相互作用後に上昇するであろう。
もしリポソームと細胞の相互作用が融合と対応するならば、次の事柄が起こる
であろう:リポソーム膜の細胞膜との融合後、約0.1μm2の寸法及び増加した浸
透性を有する膜片が約200nmの直径を有するリポソームを通して細胞膜中へ組み
入れられる(12.6μmの細胞直径において500m2の膜表面)。0.1μm2の寸法を有
するこの「新しい膜片」の結果として、そこにイオンの流入及び流出における増
加がある。しかしながら、脂質及び恐らく就中界面活性剤は脂質二重層内を2μ
m/秒の速度で横に拡散するから(7)、リポソーム膜片は既に融合の時、即ちリ
ポソーム及び細胞膜成分が混合される時に離れて流れ始め、これは急速に細胞の
この場所においてのイオン透過性における減少へと導く。リポソーム膜成分の3
ないし4倍の面積(0.3ないし0.4μm2)への伝播は既に(より低い胆汁酸塩の割
合を有するリポソームでの実験から誘導された)透過性における実質的減少へと
導くであろう。2μm/秒という横への脂質の拡散の高い速度はそれ故はじめは0
.1μm2の寸法のリポソーム膜片を最大部分に対して何分の一秒の間「シール」す
るかも知れない。細胞膜中に導入された界面活性剤が全細胞膜に関する透過性に
おける変化を導くのは増大した数のリポソームが細胞と融合してしまう
までではない。生体外では細胞が非常に高いリポソーム濃度での非常に短時間(
15−30分)での提供に対し否定的に反応することが示され得る。しかしながら、
数時間後、細胞はそこから完全に回復するであろう。この再生は就中、形質膜の
50%が1時間当たりインターナライズされ(細胞タイプに依る)、そして引き続
き細胞膜の半分が毎時間当り膜材料により細胞内部から置換されるという事実に
より説明される。細胞の全膜材料中の細胞膜の割合は数パーセントに達するのみ
である(肝細胞では約2%)。細胞膜のはじめの透過性はそれ故比較的短期間内
に再確立される。
しかしながら、もし高いリポソーム濃度が細胞に対し長時間提供されるならば
、それらは最早再生し得ないだろう。
1b.リポソーム融合後僅かに増加される形質膜の透過性は僅かにより弱い膜ポテ
ンシャルを生ずる(10)。神経細胞又はその分枝については、これは膜ポテンシ
ャルが「発射レベル」により近く動き、それにより低い作用ポテンシャルがイン
パルス発生後つくり出される結果を有する。海馬神経単位(hippocampus neuron
es)上の体外での最初の電気生理学的誘導は生理的リポソームの存在において、
膜ポテンシャル(−60mV)は約40mVだけ−56mVへ運ばれることを示す(自身の結
果物)。
ニューロトランスミッター(neurotransmitter)の放出は作用ポテンシャルの
レベルに依存するから、より低いインパルスは次の細胞(筋肉又は神経細胞)へ
伝達されるであろう。これは痛み発生の場合に痛みが減少し、対応して低下した
作用ポテンシャルの場合に全く消失するであろうことを意味する。(生理的リポ
ソームに応答する緊張性の痛みが既に正常状態とは異なる関与細胞の膜ポテンシ
ャルに基づいているか、そしてこれがリポソームの作用によってのみ再び正常化
されるかどうかの質問は今は答えられ得ない。)もし免疫細胞(例えば肥満細胞
におけるメディエイタ放出も又膜ポテンシャルに依存し、そしてこれらの細胞の
顆粒放出がシナプスにおける小胞放出と同様であるならば、上に与えた説明も又
生理的リポソームの抗アレルギー及び抗炎症効果のあるものに適用し得るであろ
う。
1c.融合後に導入された胆汁酸塩分子の結果として、細胞膜は減少した表面張力
の故に「液体」になる。空間的配置に依存する細胞表面構造、例えば「被覆膜孔
(coated pits)又は抗原結合により惹起されるIgEレセプター集合体は胆汁酸塩
により「弛められ(loosened)」得る。これはウイルス結合及び肥満細胞の顆粒
化を損なうであろう。更にNa+チャネルの膜内外セグメントの複雑な空間的配置
は(7)、胆汁酸塩分子によって1bの下に述べた効果がそれから生ずる様に変え
られ得る。更にレセプター(例えばヒスタミン又はオピエートに対する)の空間
構造及びそれらの他の膜成分、例えばG蛋白、アデニル酸シクラーゼ、ホスホリ
パーゼC、蛋白キナーゼC及び電圧依存イオンチャネルへの付与(assignment)
は、胆汁酸塩によってこれが対応する「二次メッセンジャー」(例えばcAMP、DA
G、IP3、CA2+)の変化した値を結果として生ずる様に影響される。2.生理的リポソームの細胞及び細胞外効果
リポソーム膜中に存在するモノ−又は多不飽和脂肪酸、並びに他の付加的にカ
プセル化された抗酸化剤及び還元剤は酸化プロセスにより既に惹起された損傷を
直し且つ新しく形成されたラジカルにより惹起される損傷をチェックするのを助
ける。
セクションI−Vに述べた如く、ビタミンCの添加は還元効果は明らかには見
られ得ないけれども、生理的リポソームの強化効果を示す。他の影響(10参照)
とは別に、これはビタミンCの次の様な付加的特性によるものかも知れない。ビ
タミンCの著量はリポソーム脂質二重層内部に発見され得る。アスコルビン酸は
表面張力への影響を有し、従って又膜の透過性への影響を有するかも知れない。
例えば、ビタミンCは還元を通じてのみならず、又リポソーム膜の界面活性剤に
関しても相乗的に活性であり得る(1a及び1bにおける如く)。この透過性−影響
効果は又例えば特定のペプチドの様な他の物質により惹起され得る。3.生理的リポソームの細胞外効果
特定の濃度の生理的リポソームはウイルスをそれらと相互作用する様に強制し
、それはウイルスの不活性化へと導く。リポソーム中に存在する界面活性剤は恐
らく可成ウイルスの不活性化に貢献する。
次の例及び図は本発明を説明するであろう。図の説明:
第1A図は、生理的リポソームの単純ヘルペスタイプIウイルスについての阻
害能力の感染されたベロ(vero)細胞に関する時間依存性を示す。
第1B図は第1A図に示した結果をグラフで図示する。
第2A図は生理的リポソームの阻害能力のその濃度についての依存性を、単純
ヘルペスタイプIウイルスに感染したベロ細胞に関して示す。
第2B図は第2A図に示した結果をグラフ的に図示する。
第3図は異なる濃度の単純ヘルペスタイプIの濃度に応ずる生理
的リポソームの阻害能力を示す。
第4図は生理的リポソームとのベロ細胞の予備インキュベーションの単純ヘル
ペスタイプIウイルスでの引き続くインキュベーションにおける影響を示す。
第5図は例1に用いたリポソームのサイズ分布をグラフで図示する。
第6図はリポソーム処置の有無でのイヤリング許容度の比較を示す。
第7図は分離されたモルモットの腸の濃度についての異なるリポソームの濃度
の影響を示す。
第8図は異なるウイルス直径に応じて達成され得る最も密な詰め込み(packin
g)をグラフで図示する。
第8A図は120nmのウイルス直径から開始する;詰め込みは10.9×1013リポソ
ーム/mlに達する。
第8B図は160nmのウイルス直径から開始する;詰め込みは6.5×1013リポソー
ム/mlに達する。
第8C図は200nmのウイルス直径から開始する;詰め込みは4.2×1013リポソー
ム/mlに達する。例1
単純ヘルペスタイプIウイルスに関する体外での生理的リポソームのウイルス に対する(virustactic)効果 実験1
単純ヘルペスタイプ1の新鮮な分離物の約420PFU(プラーク形成単位)(1.2m
l)が異なれる期間リポソーム懸濁液(1.2ml)と共に培養されたが、これは1リ
ットル当たり7.3×1013リポソーム−
大部分単層リポソーム−を含み、3gの大豆レシチンを混合後リポソームを調製
するため3mlのEtOH中に溶解された。アスコルビン酸ナトリウム3g、普通の塩
0.27g及び胆汁酸ナトリウム0.4gが23mlの二度蒸留された水中に溶解された。
二つの溶液は攪拌によってよく混合され、不均質の混合物は濾過により5×106P
aで殺菌された。得られたリポソーム分散液はpH6.8に1N塩酸で調整され、必要な
テスト濃度に希釈された。ウイルス−リポソーム混合物は次いでベロタイプの猿
腎臓細胞の融合する単層に15分間で添加され、次いで媒体により置換された。溶
菌(lytic)ウイルスによりつくり出されたPFUの評価は72時間後になされた。テ
ストの結果は第1a及び1b図に示される。コントロールは時間0で適用された
。即ちウイルスはリポソームなしで細胞に添加された。420PFUが3日後に測定さ
れ、これは図中の100%PFUと同等とされた。ウイルスがリポソームと一緒にピペ
ットにとられ、次いで直ちに細胞に与えられる時、コントロールと比較してPTU
の47%のみを見出した。リポソームとウイルスとのこの相互作用の期間は約1分
の半分である。10分間ウイルスをリポソームと培養後はPFUの26%のみが残って
いたが、一方、PFUの1%以下が30分間後に検知され得た。約半分のウイルスが
リポソームとの接触後直接不活性化され、一方あるウイルスは30分までリポソー
ム懸濁液中に感染したまま留まる。これはウイルスエンベロープの不均質な形態
によるものであり得る。実験2
異なるリポソーム濃度(1.2ml当たり)が感染ウイルスの同一数(1.2ml中140P
FU)と培養器中で20分間培養され、次いで15分間ベロ単層(veromonolayer)に
提供された。第2a及び2b図に示され
た動態(kinetics)はリポソーム添加なしのコントロールに基づくPFUのパーセ
ント割合から出てくる。7.3×1013から7.3×1012リポソーム/mlへの第1の希釈
ステップでは生理的リポソームの阻害効率における著しい減少がある。最初の希
釈ステップにおいての阻害の強度における急速な減少及び増大する希釈の場合に
おいての不変の阻害能力は生理的リポソームの二つの異なる作用機構を指示する
。実験3
リポソーム懸濁液(1.4×1014リポソーム/ml)の1容量(1.2ml)とウイルス
稀釈シリーズ(10-2、10-3、10-4、10-5の1容量(1.2ml)の混合物が調製され
、培養器中で36℃で培養された。そこで、それはベロ細胞単層へ適用された:プ
ラーク当り混合物0.5mlで培養器中で15分間夫々吸収され、接種物は次いで吸出
され、一度PBSで洗滌され、次いで4mlのトパガー(topagar)で被覆された。ウ
イルスプラスPBSの混合物がコントロールの役をした。3日後評価がされた(第
3図)。凡てのウイルス希釈シリーズにおいて著しい抗ウイルス効果(virustat
ic effect)がある。リポソーム処置ウイルス(3PFU)及びコントロール(170P
FU)との間の差は希釈ステップ10-4において因子50以上である。実験4
融合しているベロ細胞単層が培養媒体が吸出された後PBSで洗滌され、そして7
.3×1013リポソーム/mlの懸濁液と共に培養液中で35℃で15分間培養された。リ
ポソーム懸濁液は次いで吸出され、細胞はPBSで洗滌された。ヘルペスウイルス
はこの様にして予備処置されたベロ細胞に上述の様にしてプラーク滴定された。
リポソーム
で処置されなかったベロ細胞はコントロールの役をした。このテストの結果は第
4図に示される。コントロールと比較して、ウイルスプラークの3分の1以下が
予備処置されたベロ細胞単層上に3日後に見出された。そこからリポソームの細
胞膜との相互作用がヘルペスウイルスの浸透に対する「免疫」へと導くという結
論を引出し得る。例1の評価:
実験1−4から得られたデータは生理的リポソームの二つの異なる阻害メカニ
ズムを指示する:一方では−恐らく融合の形で−リポソームの細胞との相互作用
が起こり、次のウイルス接触が凡ての場合の3分の1においてのみ成功せる感染
へと導く(ここでテストされた条件下)様にする。このメカニズムは殆どリポソ
ーム濃度に依存しない。他方ではリポソームの直接ウイルスとの相互作用があり
、この効果は大いにリポソームの濃度に依存する。
7.3×1013/mlのリポソーム濃度におけるヘルペスウイルスの殆ど完全な阻害
(実験1)及び僅かより低いリポソーム濃度の場合においての阻害における急速
な減少(実験2)に基づいて、そこにはリポソームの詰め込み密度及びヘルペス
ウイルスのサイズ(120及び200nmの間の直径)からの関係が出てくるが、これは
以下にモデルによって示されるであろう:
完全な感染阻害は次の濃度の生理的リポソーム(r=45nm)により得られる(
二層及び多層リポソーム等を考慮しての限界値と共に;第5図):
(最小濃度:5.0×1013ml)
平均濃度:7.3×1013ml)
(最大濃度:12.0×1013ml)最小ウイルスサイズに対する最小値(第8A図参照)
ヘルペスウイルスr=60nm
最小リポソーム間隔:120nm
最大リポソーム間隔:274nm
(2つのリポソーム間の空間的対角線)
立方体の側面の長さ:210nm
立方体の容積:9.2×10-21m3
詰め込みは10.9×1013リポソーム/mlに達する。平均ウイルスサイズ
(第8B図参照)
ヘルペスウイルスr=80nm
最小リポソーム間隔:160nm
最大リポソーム間隔:343nm
立方体の側面の長さ:250nm
立方体の容積:1.6×10-20m3
詰め込みは6.4×1013リポソーム/mlに達する。
最下ウイルスサイズに対する最大値(第8C図参照)
ヘルペスウイルスr=100nm
最小リポソーム間隔:200nm
最大リポソーム間隔:412nm
立方体の側面の長さ:290nm
立方体の容積:2.4×10-20m3
詰め込みは4.2×1013リポソーム/mlで得られる。
現在の結果によれば、最も有効なリポソーム濃度は培養期間及びウイルス濃度
に依存して約7×1013リポソーム/mlであろう。計算
された間隔については、モデルはリポソーム及びウイルスの直接の近辺(水和物
のエンベロープ、イオン沈積等)における相互作用を考慮していないが、これら
は間隔における増加とひいてはより低い有効リポソーム濃度を導くかも知れない
。更に結局リポソーム及びヘルペスウイルスの相互作用(融合)を許容する力は
知られていないから、モデルについて決定的情報は提供され得ない。もしフソゲ
ニック(fusogenic)蛋白がリポソームとヘルペスウイルスの相互作用において
何ら触媒的な役割を演じないならば、両方の粒子間融合を許容するため相互に約
1.5nmまで水分子の変位の下に近づかねばならないと仮定し得る。これはエネル
ギー的に大いに好ましからざるプロセスである(12)。これはここでそうである
様なリポソーム密度においてのみ起こり得る。殆ど100%の効果をもっての6.4×
1013の理論的平均値と7.3×1013/mlの検知されたリポソーム濃度との間の良い
符合性はここで顕著であり、同様にその減少がモデルにより予測され得るウイル
ス阻害における急速な減少の、僅かにより低いリポソーム濃度での測定された値
との符合も顕著である。ヘルペス患者の局部処置では、約7×1013/mlのリポソ
ーム濃度が有効であることが判明した。細胞の少なくとも部分的な保護は又実験
2において示したより低い濃度で達成され得る。例2
生理的リポソームのイヤリング許容性に関する抗アレルギー効果
7人の銀又は金属のイヤリングへの非許容性を示す患者が生理的リポソームで
処置された。耳朶に対する適用は更新される非許容性反応の生起する時に一度又
は繰り返し実行された。患者はどの位の時間の後に非許容性反応の最小の症状が
正常に、即ちリポソーム処
置なしに見えたかを質問された。第6図から明らかになる様に、非許容性イヤリ
ングに対する反応においては広い変動がある。更に、個々の患者は生理的リポソ
ームに対し異なる反応を示す。最適の場合には、症状はさもなくば非許容性の装
身具の着用にもかかわらず数週間に一度の適用の後に症状は消失する。数学的に
より大きい研究から、患者の約10%は応答せず、そして20%は限られた程度だけ
応答し、一方、70%はその処置に満足ないし優秀な状態で応答することが推論さ
れる。
った。例3
分離されたモルモットの腸に対するリポソームにより惹起される膜ポテンシャ ル変化の検知
モルモットの回腸の一片が器官浴(organ bath)中で収縮する様に電気的に刺
激され収縮の強度が記録され且つ測定された。種々の濃度の胆汁酸塩含有で界面
活性剤無しのリポソーム(各0.3ml)が器官浴(25ml緩衝溶液)に加えられた。
例1の実験1に述べられた如く胆汁酸塩含有リポソームが調製され、一方界面活
性剤なしのリポソームが脂質含有、界面活性剤無しの水溶液の超音波での処理に
よりつくり出された。第7図から明らかになるように、胆汁酸塩含有且つ、界面
活性剤無しのリポソームの効果には巨大な差がある。胆汁酸塩含有リポソーム(
生理的リポソーム)は濃度に応じて電気的に剌激された腸の収縮における減少へ
と導くが、一方界面活性剤無しのリポソームは収縮に於けるかなりの増加を生じ
る。例4
ドライアイ症状に対する生理的リポソーム
ドライアイの症状をもつ20人の患者が生理的リポソームで4ケ月に亘り処置さ
れた。12人の患者は次でコントロールテストのため現れた。患者による主観的評
価は次の如くであった。
可なりの改善:3ケースにおいて
認知し得る改善:5ケースにおいて
改善なし:4ケースにおいて
これらの12人の患者の客観的な追跡検査において結膜のスリットランプ図は9
ケースにおいて生理的リポソームの適用以前よりもより静かであった。追跡検査
に現れなかった患者の8ケースにおいては、症状なし又は治療の放棄が不出頭の
原因として想定され得る。例5
本発明のリポソームの調製
純粋な大豆レシチン5gが5mlのエタノールに溶解される。0.9gの胆汁酸ナ
トリウムが0.9%塩溶液の85ml中に溶解される。両方の溶液が室温で5×106Paで
0.22μmの孔サイズを有するフィルターを通して濾過される。そこで生成するリ
ポソーム溶液は平均直径130nmをもつリポソームを含む。一回の濾過後に得られ
たリポソーム溶液は任意に望ましいpH値へと調整され得る。
【手続補正書】特許法第184条の7第1項
【提出日】1993年10月18日
【補正内容】
請求の範囲
1.a)少なくとも一部に不飽和脂肪酸鎖を含む二重層形成脂質を胆汁酸及び/
又は少なくとも一つのその誘導体の水溶液と混合し、そこでは混合する前に脂質
がそのものとして又は水混和性溶媒中に存在しており、そして
b)機械的エネルギーを供給すること、
によって得られ得る、薬として使用するためその中に含有される活性物質を有
しないリポソーム。
2.脂質及び/又は胆汁酸及び/又はその誘導体が生理学的に許容される化合物
、好ましくは天然に存在する化合物であることを特徴とする請求項1によるリポ
ソーム。
3.脂質がリン脂質、スフインゴ脂質及び糖脂質からなる群から選ばれることを
特徴とする請求項1又は2によるリポソーム。
4.水混和性溶媒が少なくとも1ないし6炭素原子を有するアルコール、好まし
くはエタノールであることを特徴とする請求項1ないし3の何れか一つによるリ
ポソーム。
5.脂質が混合物中に0.625mmole/リットルから187.5mmole/リットルまで、好
ましくは37.5ないし150mmole/リットルそして特に好ましくは62.5ないし125.0m
mole/リットルの濃度で存在することを特徴とする請求項1によるリポソーム。
6.不飽和脂肪酸鎖の量が全脂質含量に基づいて少なくとも4重量%、好ましく
は40−80重量%であることを特徴とする請求項1ないし5の何れか一つによるリ
ポソーム。
7.脂質の胆汁酸及び/又はその誘導体に対するモル比(L:G)
が2ないし20、好ましくは2.7ないし6.7、特に好ましくは3.1ないし5.5であるこ
とを特徴とする請求項1ないし6の何れか一つによるリポソーム。
8.胆汁酸誘導体がコール酸ナトリウム、デオキシコール酸ナトリウム、グリコ
コール酸ナトリウム、タウロコール酸ナトリウム、タウロデオキシコール酸ナト
リウム、ウルソコール酸ナトリウム及びケノオキシコール酸ナトリウムからなる
群から選ばれる請求項1ないし7の何れか一つによるリポソーム。
9.少なくとも一つの抗酸化剤、好ましくは生理的に許容される抗酸化剤を含む
ことを特徴とする請求項1ないし8の何れか一つによるリポソーム。
10.該抗酸化剤がBHA、BHT、没食子酸オクチル、没食子酸ドデシル、亜硫酸塩
、酪酸、クエン酸及び酒石酸及びそれらの塩、α−トコフェロール、ビリルビン
、ビタミンC、ビタミンE、尿酸及びその塩及び/又はその誘導体からなる群か
ら選はれることを特徴とする請求項9によるリポソーム。
11.更に一又はより多くの慣用の補助剤及び/又は添加剤、好ましくはゲル形
成剤、緩衝物質、膜安定剤及び/又は保存剤を含むことを特徴とする請求項1な
いし10の何れか一つによるリポソーム。
12.該リポソームを調製するための機械的エネルギーが小さな過圧、好ましく
は105Paないし6×105Paで、0.1ないし0.8μm、好ましくは0.15ないし0.3μm、
特に好ましくは0.15〜0.3μmの孔サイズをもつフィルターでの1回の濾過、又は
攪拌、振動又は均質化により供給されることを特徴とする請求項1ないし11
の何れか一つによるリポソーム。
13.人間、動物、又は植物におけるウイルス感染の予防的及び/又は治療的処
置のための請求項1乃至12の何れか一つによるリポソーム。
14.脂質エンベロープをもつウイルス、特にヘルペスウイルス、オルトミクソ
ウイル、レトロウイルス及びヘパドナウイルスの科からなる群から選ばれたウイ
ルスにより惹起された疾病の予防的及び/又は治療的処置のための請求項13に
よる使用。
15.脂質エンベロープなしのウイルス、特にアデノウイルス、パポバウイルス
及びピコルナウイルスの科からなる群から選ばれたウイルスにより惹起された疾
病の予防的及び/又は治療的処置のための請求項13によるリポソーム。
16.マイコプラズマ菌、クラミジア菌及びリケッチア菌により惹起された疾病
を処置するための請求項1乃至12の何れか一つによるリポソーム。
17.特に皮膚及び粘膜のアレルギー疾患の予防的及び/又は治療的処置のため
の請求項1乃至12の何れか一つによるリポソーム。
18.接触、食料又は薬アレルギーの予防的及び/又は治療的処置のための請求
項17によるリポソーム。
19.アトピー型のアレルギー、特に神経皮膚炎の予防的及び/又は治療的処置
のための請求項17によるリポソーム。
20.乾いた皮膚の予防的及び/又は治療的処置のため、そこに尿素が任意に添
加されている請求項1乃至12の何れか一つによるリポソーム。
21.痛みの予防的及び/又は治療的処置のための請求項1乃至
12の何れか一つによるリポソーム。
22.緊張性の痛みの予防的及び/又は治療的処置のための請求項21によるリ
ポソーム。
23.痛みのある筋肉の過労、手術後瘢痕、又は幻想肢の痛みの予防的及び/又
は治療的処置のための請求項21によるリポソーム。
24.非関節性リューマチの治療的処置のための請求項1乃至12の何れか一つ
によるリポソーム。
25.歯頸敏感症を処置するための請求項1乃至12の何れか一つによるリポソ
ーム。
26.アレルギー的及び/又はウイルス的に惹起された眼の炎症の予防的及び/
又は治療的処置のための請求項1乃至12の何れか一つによるリポソーム。
27.ドライアイ症状の予防的及び/又は治療的処置のための請求項1乃至12
の何れか一つによるリポソーム。
28.炎症性疾患の予防的及び/又は治療的処置のための請求項1乃至12の何
れか一つによるリポソーム。
29.天然又は人工の紫外光、放射能崩壊、X線照射又は熱により惹起された損
傷の予防的及び/又は治療的処置のための請求項1乃至12の何れか一つによる
リポソーム。
30.関節リューマチの治療的処置のための請求項1乃至12の何れか一つによ
るリポソーム。
31.老令により惹起される愁訴の予防的及び/又は治療的処置のための請求項
1乃至12の何れか一つによるリポソーム。
32.異なる状態のショックにおけるラジカルスカベンジャー(radical scaven
ger)及び/又は即座の助けとしての請求項1乃至
12の何れか一つによるリポソーム。
33.正常状態からは異なる冒された細胞の膜ポテンシャルにより全部又は一部
が惹起される疾病を処置するための請求項1乃至12の何れか一つによるリポソ
ーム。
34.正常状態からは異なる冒された細胞の流体ロスにより全部又は一部が惹起
される疾病の予防的及び/又は治療的処置のための請求項1乃至12の何れか一
つによるリポソーム。
35.正常状態に比較して増加している対応する細胞膜の表面張力により全部又
は一部が惹起される疾病の予防的及び/又は治療的処置のための請求項1乃至1
2の何れか一つによるリポソーム。
36.細胞及び又は細胞外構造への酸化的プロセスによる損傷によって惹起され
た疾病の予防的及び/又は治療的処置のための請求項1乃至12の何れか一つに
よるリポソーム。
37.正常状態からは異なる二次メッセンジャーの一又はそれより多くの細胞内
濃度により全部又は一部が惹起される疾病の予防的及び/又は治療的処置のため
の請求項1乃至12の何れか一つによるリポソーム。
38.薬を調製するための請求項1ないし37の何れか一つによるリポソームの
使用。
39.薬が更にそこに皮膚保護剤に対し許容された濃度で局部麻酔薬、好ましく
はライドカイン又はテトラカインが添加されている、神経皮膚炎を処置するため
の請求項38による使用。
40.市販の皮膚保護における使用に適した皮膚保護剤を調製するための請求項
38による使用。
41.請求項1ないし37の何れか一つによるリポソームを含む薬。
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE,
DK,ES,FR,GB,GR,IE,IT,LU,M
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,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE,SN,
TD,TG),AT,AU,BB,BG,BR,CA,
CH,CZ,DE,DK,ES,FI,GB,HU,J
P,KP,KR,LK,LU,MG,MN,MW,NL
,NO,NZ,PL,PT,RO,RU,SD,SE,
SK,UA,US
(72)発明者 ロットマン,オスヴァルド
ドイツ国85354フライシンク,モースガッ
セ・6
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1.a)少なくとも一部に不飽和脂肪酸鎖を含む二重層形成脂質を胆汁酸及び/ 又は少なくとも一つのその誘導体の水溶液と混合し、そこでは混合する前に脂質 がそのものとして又は水混和性溶媒中に存在しており、そして b)機械的エネルギーを供給すること、 によって得られ得るリポソーム。 2.脂質及び/又は胆汁酸及び/又はその誘導体が生理学的に許容される化合物 、好ましくは天然に存在する化合物であることを特徴とする請求項1によるリポ ソーム。 3.脂質がリン脂質、スフインゴ脂質及び糖脂質からなる群から選ばれることを 特徴とする請求項1又は2によるリポソーム。 4.水混和性溶媒が少なくとも1ないし6炭素原子を有するアルコール、好まし くはエタノールであることを特徴とする請求項1ないし3の何れか一つによるリ ポソーム。 5.脂質が混合物中に0.625mmole/リットルから187.5mmole/リットルまで、好 ましくは37.5ないし150mmole/リットルそして特に好ましくは62.5ないし125.0m mole/リットルの濃度で存在することを特徴とする請求項1によるリポソーム。 6.不飽和脂肪酸鎖の量が全脂質含量に基づいて少なくとも4重量%、好ましく は40−80重量%であることを特徴とする請求項1ないし5の何れか一つによるリ ポソーム。 7.脂質の胆汁酸及び/又はその誘導体に対するモル比(L:G)が2ないし20 、好ましくは2.7ないし6.7、特に好ましくは3.1 ないし5.5であることを特徴とする請求項1ないし6の何れか一つによるリポソ ーム。 8.胆汁酸誘導体がコール酸ナトリウム、デオキシコール酸ナトリウム、グリコ コール酸ナトリウム、タウロコール酸ナトリウム、タウロデオキシコール酸ナト リウム、ウルソコール酸ナトリウム及びケノオキシコール酸ナトリウムからなる 群から選ばれる請求項1ないし7の何れか一つによるリポソーム。 9.更にプロビタミン、ビタミン、鉱物物質、オイル、抗生物質、炭水化物、蛋 白、ペプチド、アミノ酸及び還元剤からなる群から選ばれた一又はより多くの生 理的に許容される添加物を含むことを特徴とする請求項1ないし8の何れか一つ によるリポソーム。 10.少なくとも一つのプロビタミン及び/又はビタミン又はその誘導体、好ま しくはビタミンA、B、C、D及びEからなる群から選ばれるものを含むことを 特徴とする請求項9によるリポソーム。 11.元素Li、Na、K、Mg、Caの少なくとも一つを有する少なくとも一つの鉱物 物質を含み、上記元素は好ましくは弗化物、塩化物、亜硫酸塩、硫酸塩又は燐酸 塩としての塩の形で存在することを特徴とする請求項9又は10によるリポソー ム。 12.少なくとも一つのオイル、好ましくは少なくとも一つの植物又は動物起源 の薬用オイル、特に好ましくはホホバ油、ルリチシヤ(borage)油、イーブニン グプリムローズ油、カミソレ油、茶木油又は魚油からなる群から選ばれたオイル を含むことを特徴とする請求項9ないし11の何れか一つによるリポソーム。 13.イソロイシン、ロイシン、リシン、メチオニン、フェニルア ラニン、スレオニン、トリプトファン、バリン、アルギニン、ヒスチジン、シス チン(cysteine)及びチロシンからなる群から選ばれた一又はより多くのアミノ 酸を含むことを特徴とするる請求項9ないし12の何れか一つによるリポソーム 。 14.少なくとも一つの抗酸化剤、好ましくは生理的に許容される抗酸化剤を含 むことを特徴とする請求項9ないし13の何れか一つによるリポソーム。 15.該抗酸化剤がBHA、BHT、没食子酸オクチル、没食子酸ドデシル、亜硫酸塩 、酪酸、クエン酸及び酒石酸及びそれらの塩、α−トコフェロール、ビリルビン 、ビタミンC、ビタミンE、尿酸及びその塩及び/又はその誘導体からなる群か ら選ばれることを特徴とする請求項14によるリポソーム。 16.更に一又はより多くの慣用の補助剤及び/又は添加剤、好ましくはゲル形 成剤、緩衝物質、膜安定剤及び/又は保存剤を含むことを特徴とする請求項9な いし15の何れか一つによるリポソーム。 17.該リポソームを調製するための機械的エネルギーが小さな過圧、好ましく は105Paないし6×105Paで、0.1ないし0.8μm、好ましくは0.15ないし0.3μm、 特に好ましくは0.15〜0.3μmの孔サイズをもつフィルターでの1回の濾過、又は 攪拌、振動又は均質化により供給されることを特徴とする請求項1ないし16の 何れか一つによるリポソーム。 18.薬としての使用のための請求項1ないし17の何れか一つによるリポソー ム。 19.少なくとも一部に不飽和脂肪酸鎖を含む二重層形成脂質が胆 汁酸及び/又は少なくとも一つのその誘導体の水溶液と混合され、そこでは混合 前に該脂質がそのものとして、又は水混和性の溶媒中に存在しており、且つ機械 的エネルギーがその後混合物に対し供給されることを特徴とするリポソームを調 製する方法。 20.該機械的エネルギーが振動、攪拌、均質化又は一回の(single)濾過によ り供給されることを特徴とする請求項19による方法。 21.濾過が僅かな過圧、特に105Paないし6×105Paで実施され、且つフイルタ ーの孔サイズが0.1ないし0.8μm、好ましくは0.15ないし0.3μm、特に好ましく は0.15ないし0.22μmであることを特徴とする請求項19による方法。 22.混合物が0℃ないし95℃、好ましくは18℃ないし70℃で調製されることを 特徴とする請求項19ないし21の何れか一つによる方法。 23.該混合物が18℃ないし38℃で調製されることを特徴とする請求項22によ る方法。 24.pH4.0ないし10.0、好ましくは5.5ないし7.5で実行されることを特徴とす る請求項19ないし23の何れか一つによる方法。 25.薬を調製するための請求項1ないし17の何れか一つによるリポソームの 使用。 26.人間、動物、又は植物におけるウイルス感染の予防的及び/又は治療的処 置のための抗ウイルス効果を有する薬を調製するための請求項25による使用。 27.脂質エンベロープをもつウイルス、特にヘルペスウイルス、オルトミクソ ウイル、レトロウイルス及びヘパドナウイルスの科からなる群から選ばれたウイ ルスにより惹起された疾病の予防的 及び/又は治療的処置のための請求項26による使用。 28.脂質エンベロープなしのウイルス、特にアデノウイルス、パポバウイルス 及びピコルナウイルスの科からなる群から選ばれたウイルスにより惹起された疾 病の予防的及び/又は治療的処置のための請求項26による使用。 29.マイコプラズマ菌、クラミジア菌及びリケッチア菌により惹起された疾病 を処置するための請求項25による使用。 30.特に皮膚及び粘膜のアレルギー疾患の予防的及び/又は治療的処置のため の請求項25による使用。 31.接触、食料又は薬アレルギーの予防的及び/又は治療的処置のための請求 項30による使用。 32.アトピー型のアレルギー、特に神経皮膚炎の予防的及び/又は治療的処置 のための請求項30による使用。 33.該薬が更にそこに皮膚保護剤に対し許容された濃度で局部麻酔薬、好まし くはライドカイン又はテトラカインが添加されている、神経皮膚炎を処置するた めの請求項32による使用。 34.市販の皮膚保護における使用に適した皮膚保護剤を調製するための請求項 25による使用。 35.乾いた皮膚の予防的及び/又は治療的処置のため、そこに尿素が任意に添 加されている請求項25による使用。 36.痛みの予防的及び/又は治療的処置のための請求項25による使用。 37.緊張性の痛みの予防的及び/又は治療的処置のための請求項36による使 用。 38.筋肉の過労、手術後瘢痕、又は幻想肢の痛みの予防的及び/ 又は治療的処置のための請求項36による使用。 39.非関節性リューマチの治療的処置のための請求項25による使用。 40.歯頸敏感症を処置するための請求項25による使用。 41.アレルギー的及び/又はウイルス的に惹起された眼の炎症の予防的及び/ 又は治療的処置のための請求項25による使用。 42.ドライアイ症状の予防的及び/又は治療的処置のための請求項25による 使用。 43.炎症性疾患の予防的及び/又は治療的処置のための請求項25による使用 。 44.天然又は人工の紫外光、放射能崩壊、X線照射又は熱により惹起された損 傷の予防的及び/又は治療的処置のための請求項25による使用。 45.関節リューマチの治療的処置のための請求項25による使用。 46.老令により惹起される愁訴の予防的及び/又は治療的処置のための請求項 25による使用。 47.異なる状態のショックにおけるラジカルスカベンジャー(radical scaven ger)及び/又は即座の助けとしての請求項25による使用。 48.正常状態からは異なる冒された細胞の膜ポテンシャルにより全部又は一部 が惹起される疾病を処置するための請求項25による使用。 49.正常状態からは異なる冒された細胞の流体ロスにより全部又は一部が惹起 される疾病の予防的及び/又は治療的処置のための請求項25による使用。 50.正常状態に比較して増加している対応する細胞膜の表面張力により全部又 は一部が惹起される疾病の予防的及び/又は治療的処置のための請求項25によ る使用。 51.細胞及び又は細胞外構造への酸化的プロセスによる損傷によって惹起され た疾病の予防的及び/又は治療的処置のための請求項25による使用。 52.正常状態からは異なる二次メッセンジャーの一又は複数の細胞内濃度によ り全部又は一部が惹起される疾病の予防的及び/又は治療的処置のための請求項 25による使用。 53.請求項1ないし17の何れか一つによるリポソームを含む薬。
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