JPH08509525A - 凝集法によるインパクト・プリンター及びノン・インパクト・プリンターで印刷された紙の脱墨方法 - Google Patents
凝集法によるインパクト・プリンター及びノン・インパクト・プリンターで印刷された紙の脱墨方法Info
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Abstract
(57)【要約】
インパクトとノンインパクトで印刷された紙の脱墨は、印刷された紙を一つまたは一つ以上のノニオン性界面活性剤および/またはアルカノールから成る脱墨た分離方法によって水性媒体から除去される。発明は総てのタイプのインパクトとノンインパクトで印刷された紙から高いインキ除去率を持つ凝集方法を与える。
Description
【発明の詳細な説明】
凝集法によるインパクト・プリンター及び
ノン・インパクト・プリンターで印刷された紙の脱墨方法
発明の背景
此の発明は、一般にインパクト及びノン・インパクトのプリンターで印刷され
た紙の脱墨方法に関する。更に詳しくは、此の発明は、一つ又は一つ以上のノニ
オン性の界面活性剤および/またはアルカノールから成る脱墨組成物を用いた処
理を通してインキ粒子を凝集させることによってインパクト及びノン・インパク
トのプリンターで印刷された紙を脱墨する方法に関する。脱墨されたインキ粒子
の大きさと凝集密度による分離方法が凝集したインキ粒子を除去するのに用いら
れる。好ましくは、脱墨用の組成物は、洗浄力または湿潤力を与えるに足る量の
エトキシレート含量を有する一つ又は一つ以上のC5〜C20のアルコールエトキ
シレートから成る。それとも又は、脱墨用の組成物は一つ又は一つ以上のC5〜
C20のアルカノール又はアルコールエトキシレートとのブレンドから成る。
従来の技術
過去に紙は主として水性または油性のインキで印刷され、此の印刷紙は慣用の
脱墨方法によって十分満足に脱墨された。従来の慣用の脱墨方法では、紙は機械
的にパルプ化され、脱墨薬品を含む水媒体と接触させられる。パルピング(パル
プ化)と脱墨薬品の存在は、パルプ繊維からインキの分離を齎し、次いで分散し
たインキは洗浄または浮選(フローテーション)方法によってパルプ繊維から分
離される。
現在では、ゼログラフィー等の電子写真法およびレーザー印刷とインクジェッ
ト印刷等のノン・インパクト印刷法から益々増大する量の印刷故紙が発生する。
此れらのタイプの印刷故紙を脱墨することが出来る脱墨法は、非常に複雑であり
、多大の設備投資を必要とする。それに加えて、砕片の除去と実際のインキの除
去に多段階のプロセスを要する。一般に、インキの除去手順は、リサイクルでき
る
紙を作り出す為に脱墨パルプに求められる斑点除去水準と白色度水準に達する為
には、洗浄、フローテーション、前進クリーニング、高濃度分散を含む。
Woodに対して発行された米国特許第4,561,933号は、ゼログラフィーで
印刷された印刷故紙(ゼロックス複写の故紙)の脱墨法を開示する。再パルプ化
された印刷故紙は、インキ粒子の懸濁液を作る為にアルカノールとアルコールエ
トキシレート(エトキシル化されたアルコール)の混合物から成る脱墨剤で処理
される。懸濁したインキ粒子は、洗浄とフローテーション法のステップによりパ
ルプ媒体から分離される。しかしながら、Wood特許にある脱墨薬品と脱墨方法は
ゼログラフィー複写故紙だけの脱墨に限定され、インキを分離するために多段プ
ロセスのステップを利用する。
此れらの制限を克服するために、そしてまた慣用の脱墨方法の代替法として、
従来の技術は凝集脱墨プロセスの使用を示して来た。インキ凝集プロセスを助け
る為にポリマーの系と界面活性剤の系から成る凝集薬品が使用される。凝集を通
して紙を脱墨(脱インキ)する時は、故紙は再パルプ化され、次いで薬品処理に
より脱墨されてパルプとインキ凝集体のスラリーを形成する。インキ凝集体は、
沈降と分離によってパルプから除去される。しかしながら、此れらの凝集プロセ
スに用いられるポリマーと界面活性剤の系は或る種のインキに特異的なものであ
る。以下を参照のこと。Darlingtonによる米国特許第4,820,379号(ポリ
マー系)とRichman他による米国特許第5,141,598号(界面活性剤系):此
れらの特許の脱墨組成物は静電インキの凝集に特異的なものであり;Puddington
他による米国特許第4,076,578号(ポリマー系);此の特許の脱墨薬品は
新聞紙インキの凝集に特異的なものである。
従って、既知の脱墨法は使用される薬品がインキの型に関して選択的である点
で完全には満足出来るものではない。同じくまた、効果的な脱墨結果を得るため
には高価な薬品の高い濃度が必要である。そのような方法は費用の高いわりに効
果が低い。
このように既知の脱墨方法と凝集薬品を使用する現在の実施慣行は、広い範囲
の種々のインパクト及びノン・インパクトのプリンターで印刷した紙の脱墨には
問題がある。現在迄の発明とその実施は、特定のインキとリサイクルできる銘柄
の紙を得るために複雑で高価な手順を必要とする脱墨方法のみに限定される脱墨
薬品を取り扱う。
全ての銘柄の紙に対してインパクトとノン・インパクト両方の凡ゆるタイプの
インキを凝集させる脱墨方法に対する当該技術のニーズが存在する。此の発明が
指向する目的はリサイクル出来る銘柄の紙を作り出すのに広範囲の適用を有する
そのようなプロセスを提供することである。汎ゆるタイプの印刷故紙に適用出来
る有効で能率的な脱墨方法を提供することによって従来の慣用の脱墨手順に勝る
有利点が得られることは評価されるべきであろう。
従って、機械パルプを含有する紙銘柄(wood containing grade)と機械パル
プを含まない(wood free grade、100%化学パルプの)紙銘柄からインパク
トとノン・インパクト両方の汎ゆるタイプのインキを凝集させるための脱墨用組
成物を提供するのが本発明の広い目的である。
発明のより特定の目的は、機械パルプを含有する紙銘柄と機械パルプを含まな
い紙銘柄からのインパクトとノン・インパクト両方の汎ゆるタイプのインキを凝
集するために一つ又は一つ以上のノニオン性の界面活性剤および/またはアルカ
ノールから成る凝集脱墨用組成物を利用する脱墨方法を提供することである。
発明の更に特定の目的は、十分な洗浄力または湿潤力を与えるに足るエトキシ
レート含量を有する一つ又は一つ以上のC5〜C20のアルコールエトキシレート
から成る脱墨組成物を提供することである。
発明の更に別の特定の目的は、一つ又は一つ以上のC5〜C20のアルカノール
から成る脱墨組成物またはそれとアルコールエトキシレートのブレンドから成る
組成物を提供することである。
発明の別の目的は、高濃度の高価な凝集薬品を使用せずに効果的で能率的にイ
ンキを除去する低コストの凝集脱墨方法を提供することである。
発明の更に特定の目的は、従来技術の脱墨手順よりも複雑でない凝集脱墨方法
を提供することである。
発明の別の目的は、インパクトとノンインパクトのプリンターで印刷された印
刷故紙から本発明の凝集脱墨方法によって作られたリサイクルできる紙製品を提
供することである。
発明の更に別の特定の目的は、再パルプ化の手段、凝集手段、分離手段および
リサイクル出来る銘柄の紙を製造する手段を利用して、インパクト及び/又はノ
ンインパクトの印刷故紙を脱墨するための装置を提供することである。
発明の要約
本発明の中で此れらの目的並びに記述の中で明らかになるであろう他の目的は
、一般にインキ粒子の凝集と比重差による分離によってインパクトとノンインパ
クトで印刷された紙を脱墨する脱墨方法を提供することによって達成される。脱
墨方法は、印刷故紙を脱墨組成物を含むアルカリ性の水性媒体の中で再パルプ化
し、インキ粒子を凝集させてインキ・パルプ媒体を製造し、次いで凝集したイン
キ粒子を大きさと比重の差を利用してインキ・パルプ媒体から分離除去して事実
上インキを含まないパルプ媒体を製造する段階から成る。事実上インキを含まな
いパルプ媒体は、次に慣用の製紙方法を通してリサイクルされた紙製品に作るこ
とが出来る。
発明の中で用いられる脱墨組成物は、一つ又は一つ以上のノニオン性の界面活
性剤及び/又はアルカノールから成る凝集脱墨組成物であり、この場合、該組成
物は水素結合、表面湿潤化、及び乳化(エマルション化)の官能性を与えてイン
キ粒子の凝集を生じさせる。本発明の中で用いられる凝集法と脱墨組成物は、同
時継続出願番号07/720,336(1991年6月25日出願)の中に開示さ
れる凝集方法と脱墨組成物と関係がある。
本発明の中で用いられる好ましい脱墨組成物は、十分な洗浄力または湿潤力を
与えるに足るエトキシレート含量を有する一つ又は一つ以上のC5〜C20のアル
コールエトキシレートの混合物から成る。典型的には、好ましい脱墨組成物のエ
トキシ(EO)基とアルコールのモル/モルの平均比率は0.001〜12の範囲
にある。疎水性‐親水性バランス(HLB)値で測定した組成物の疎水性は0.
5〜12の範囲にある。組成物の曇り点は200°F以下、そして当量/100g
で表したヒドロキシル価は0.0001以上である。好ましい脱墨組成物の比重
は水と類似する。
脱墨組成物の更に好ましい具体例は、0.5〜6の範囲のHLB、0.1〜5の
範囲のエトキシ基対アルコールのモル/モルの平均比、5°〜100°Fの範囲
の雲り点、0.1〜1のヒドロキシル価を有する。
或いはそれと別に、脱墨組成物は一つ又は一つ以上のC5〜C20のアルカノー
ル、又はアルコールエトキシレートとの混合物から成る。後者の場合は、組成物
混合物の各10部当たり、アルカノールは3〜8部、アルコールエトキシレート
は2〜7部である。此れらの組成物は好ましい脱墨組成物と同じ化学性を有する
。
発明の更に別の具体例では、脱墨組成物は、更に一つ又は一つ以上のC5〜C2 0
のアルカノールを含み、そしてノニオン性の界面活性剤はポリアルキレンオキ
シエーテル、ポリオキシアルキルエーテル、ポリオキシエチレンフェノールエー
テル、オキシエチレンーオキシプロピレンブロック共重合体、ポリオキシエチレ
ンアルキルアミン、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン
脂肪酸エステル、ポリエチレングリコールエステルとジエステル又は水分子の表
面張力を減少するための湿潤能力を持つ任意の他のノニオン性の界面活性剤から
構成される群から選ばれる。
発明の脱墨組成物は、インキ粒子間に架橋を形成し又はそれを容易にし、その
後の大きさと密度の差による除去のためにインキ粒子を凝集または合体させる為
の強い水素結合、表面湿潤力および乳化の官能性を与える。
脱墨プロセスと反応条件は、脱墨組成物との接触の間にインキ粒子の効果的な
凝集が達成されるようにコントロールされる。脱墨組成物の濃度の他に水性媒体
のpHと温度はインキ粒子の最大の凝集が得られるように調節される。凝集の後
にパルプ‐含有媒体は細長の溝孔を持つスクリーンと多数の前進クリーナーに通
され、大きさと密度の差による分離によって粗い汚染物と凝集したインキ粒子を
除去される。得られたパルプスラリーは高品質のリサイクル出来る紙を製造する
に足る十分な斑点除去とパルプ白色度の水準を持っている。
発明の方法の好ましい適用には高品質のリサイクル可能な紙を製造するために
インパクトとノンインパクトのプリンターで印刷された印刷故紙の脱墨での使用
が含まれる。有利には、発明は既知の凝集組成物とプロセスよりも効果的で、よ
り複雑でない、より安価な凝集脱墨組成物と関連するプロセスを与える。
同じく又、発明はリサイクル可能な高い等級の紙を製造するために再パルプ化
の手段、凝集の手段、分離の手段および製造の手段を用いてインパクト及び/又
はノンインパクトで印刷された印刷故紙を脱墨する為の装置を提供する。
本発明のその他の目的、特徴および有利点は、図面と一緒に発明の好ましい実
施態様を考慮する時に明らかになるだろう。これらは発明の例示であって如何な
る意味でも発明を限定するものではないと考えるべきである。
図面の簡単な説明
図1はインパクトとノンインパクトのプリンターで印刷された印刷故紙を脱墨
する為のプロセスの流れ図である。
図2はインパクトとノンインパクトのプリンターで印刷された印刷故紙を脱墨
する為の装置の略図である。
発明の好ましい実施態様
此の明細書の中で用いられている用語“インパクトとノンインパクトで印刷さ
れた紙”とは、オフセット印刷または他の機械的な印刷の中で用いられるインパ
クト印刷とレーザー印刷、写真複写または紙の表面にインキが溶融されるような
他の印刷方法で用いられるノンインパクト印刷によって印刷された紙を指す。
図面を参照すると、図1はインパクトとノンインパクトで印刷された紙を脱墨
する為のプロセスステップの流れ図である。
第一ステーションでは、印刷された紙はインキ粒子を凝集させてインキ‐パル
プ媒体を製造する本発明の脱墨組成物の存在でパルプ化される。インキ‐パルプ
媒体は、次に第二ステーションで細長の溝孔を持つスクリーンに通されて、ステ
ープル、塵または他の破片などの粗い汚染物を除去される。凝集したインキ粒子
は、前進クリーニングのステーション3と4、そして必要ならばステーション5
と6で凝集したインキ粒子の大きさと比重の差を利用した分離によって除去され
て、高品質のリサイクル可能な紙を製造するに足る事実上インキを含まないパル
プ媒体を生ずる。
図2は、発明の脱墨方法の為の装置、一般に10と名付けられる装置の略図で
ある。発明のプロセスは、水性媒体の中で室温以上の温度で脱墨組成物を用いて
印刷故紙を再パルプ化し、繊維からインキを分離し、分離したインキをスクリー
ン選別と前進クリーニングによるインキの除去のための大きさと比重に凝集させ
る工程を含む。
印刷故紙は、ハイドラパルパー14でアルカリ水性媒体の中で再パルプ化され
る。発明の好ましい具体例では、印刷故紙は機械パルプを含む紙の銘柄と機械パ
ルプを含まない紙の銘柄の両方を含むセルロース材料である。表Iには此の発明
の中で使用される印刷紙の各種のタイプが示されている。此の表は印刷紙の異な
るタイプの代表的なものを示し、発明の中で使用され得る印刷紙の凡ての可能性
のあるタイプを含むものとは考えられない。
発明の脱墨組成物12がパルプ‐含有媒体に添加されてインキ粒子の凝集を生
じ、インキ‐パルプ媒体が製造される。好ましくは印刷故紙のパルプ化は、3〜
30%の範囲の濃度で、pH6〜11.5、30°〜80℃の温度で10〜90
分間行われる。
発明に用いられる脱墨組成物は、一つ又は一つ以上のノニオン性の界面活性剤
および/またはアルカノールから成り、此の場合、組成物は水素結合、表面湿潤
化、乳化の官能性を与えてインキ粒子を凝集させる。本発明の凝集方法と脱墨組
成物は、1991年6月25日に出願された同時継続出願07/720,336号
に開示された脱墨方法と脱墨組成物に関係がある。
全てのノニオン性の界面活性剤は疎水基と親水基の両方を含み、その比率はそ
の界面活性剤の乳化挙動に影響する此れらの基の各重量パーセンテージで表され
る。水中におけるノニオン性の界面活性剤の溶解度特性は、親水性‐疎水性バラ
ンス(HLB)値を借りて特徴づけられる。高いHLB値は界面活性剤の親水性
の部分が支配的であることを示し、一方、低いHLB値は分子の疎水性部分が支
配的であることを示す。界面活性剤の水への溶解度はHLB値が高くなるにつれ
て増加する。HLB値は、一般に乳化のタイプを示すが、乳化の効率は温度、p
H、その他のプロセス変数に依存して変化する。
本発明のプロセスにとって臨界的に重要なのは、インキ粒子の凝集をもたらす
液体の架橋官能性を与える本発明の組成物の疎水性、表面湿潤力および乳化性の
性質である。大抵のインキ粒子は本来疎水性である。本発明の脱墨組成物は[イ
ンキ‐脱墨薬品‐インキ‐水]間の相互作用を与え、その中で脱墨剤は、紙から
インキ粒子を分離し、分離したインキ粒子をパルプ媒体の中で凝集させる“液体
架橋剤”の役目をする。水よりも比重が大きく、典型的には1/4″(6000
μ)又はそれ以上の大きさを持つインキ粒子が形成されるが、それはスクリーニ
ングと前進クリーニングの手順によって効果的に除去される。
発明の組成物と凝集方法は洗浄とフローテーションの手順とは異なる。洗浄手
順ではインキ粒子は水相の中に分散した状態に留まり、繊維を後に残す。インキ
粒子は一見して恰も水中に留まって粒子を疎水性にするかの如くに化学的に変化
させられる。洗浄手順は、一般に15μ以下のインキ粒子を除去する。フローテ
ーションのプロセスではインキは気泡の上に吸着されて疎水性になる。インキ粒
子は気泡に付着して表面に浮き上がり、すくい取ることのできる泡(フロス)を
形成する。フローテーションの方法は、一般に印刷されたインキの微粒子タイプ
のもの、特に10〜100ミクロンの範囲のインキ粒子のみを除去するに限られ
る。TAPPI 1987年パルピング会議のMcCoolとSilveriの研究報告、特
に図16を参照のこと。
組成物は、アルコールエトキシレート、アルコールエトキシレートとアルカノ
ールの混合物、又は場合によってはアルカノールのみから成り、組成物のHLB
値は0.5〜12の範囲にあり、雲り点は200°F以下である。組成物の疎水
性の性質、表面湿潤力と乳化性の性質は、インキ粒子間に架橋を容易にする水素
結合の官能性を与え、それがより大きなインキ粒子への集合または凝集をもたら
す。組成物の性質は、組成物の構成成分、pH、温度、パルプ繊維の濃度に影響
され、此れらの変数は各種のタイプの印刷故紙からのインキ粒子の凝集を最大化
するために用いられる組成物の成分に従って調節される。
発明に用いられる好ましい脱墨組成物は、十分な洗浄力または湿潤力を与える
に足るエトキシレート含量を持つ一つ又は一つ以上のC5〜C20のアルコールエ
トキシレートから成る。典型的には、好ましい脱墨組成物のエトキシ(EO)基
とアルコールの、モル/モル平均比の範囲は0.001〜12である。疎水性‐親
水性バランス(HLB)値で測定される組成物の疎水性は0.5〜12の範囲に
ある。組成物の雲り点は200°F以下で、ヒドロキシル価(当量/100gで
表示)は0.0001以上である。好ましい脱墨組成物の比重は水と類似する。
脱墨組成物の更に好ましい具体例は、0.5〜6の範囲のHLB値、0.1〜5
の範囲のエトキシ基とアルコールのモル/モルの平均比、5〜100°Fの範囲
の曇り点、0.1〜1のヒドロキシル価を有する。
それとも又は、脱墨組成物は一つ又は一つ以上のC5〜C20のアルカノール又
はアルコールエトキシレートとの混合物から成る。後者の場合は組成物混合物の
各10部当たり、8〜3部のアルカノールと2〜7部のアルコールエトキシレー
トが存在する。組成物は好ましい脱墨組成物と同じ化学性を持つ。
発明の更に別の具体例では、脱墨組成物は更に一つ又は一つ以上のC5〜C20
のアルカノールから成り、ノニオン性の界面活性剤はポリアルキレンオキシエー
テル、ポリオキシアルキルエーテル、ポリオキシエチレンフェノールエーテル、
オキシエチレン‐オキシプロピレンブロック共重合体、ポリオキシエチレンアル
キルアミン、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸
エステル、ポリエチレングリコールエステルとジエステル、又は水分子の表面張
力を減少する湿潤能を持つ任意の他のノニオン性の界面活性剤から構成される群
から選ばれる。
発明の脱墨組成物は、インキ粒子間に架橋を形成するか又は架橋を容易にし、
インキ粒子を凝集させ又は集合させるために強い水素結合の官能性を与える。脱
墨組成物はインキ粒子を、大きさと比重の差によるその後の分離手順を容易にす
るために1/4″(6000μ)又はそれ以上の大きさに凝集させる。
再パルプ化は、典型的には3〜30%の濃度で0.1〜2%の脱墨薬品を用い
て6〜11.5のpHで行われ、種々の大きさのインキ凝集体を形成するために
40〜80℃の温度に10〜90分間維持される。再パルプ化段階の間に、印刷
故紙、アルカリ、脱墨薬品の添加が同時に行われる。しかしながら、好ましいシ
ーケンスは水を50〜70℃の再パルプ化温度に加熱し、脱墨薬品を紙の重量の
0.1〜1%添加し、アルカリの添加と次に5〜20%の濃度に印刷故紙を添加
することによって水媒体をpH6.5と10.5の間に調節することである。
再パルプ化はハイドラパルパー、ニーダー又は類似の装置によって行われる。
故紙の再パルプ化時間は10〜60分の範囲、好ましくは20分と40分の間に
ある。最適のパルプ化作用はニーダーの中のように故紙を解繊するのに十分な穏
やかな機械的作用である。
再パルプ化した後にインキ‐パルプ媒体はダンプチェスト16に送られ、次い
で大きな凝集したインキのボール、各種のプラスチック、接着剤、フレーク、ス
テープル又は他の粗い汚染物を取り除くために溝付きのスクリーン18に通され
る。
インキ‐パルプ原質は、大きな破砕片とインキを除去するために大きな穴あき
のスクリーンプレートを持つ粗選別機に、次いでより小さなインキ粒子と汚染物
を除去するために精選別機に通される。スクリーン選別は、pH6.0と9.0の
間に保たれた水媒体の中で典型的には0.3〜3.0%の濃度で、25〜55℃の
温度で行われる。使用されるスクリーンは、同じくまた粗い汚染物の除去を助け
るために加圧してもよい。それとも又は、軽量の汚染物とより軽いインキを取り
除くために此のスクリーニング段階の後にリバースクリーナーの段階を使用して
もよい。
粗い汚染物を除去した後にインキ‐パルプ媒体は一連の前進クリーニングのス
テーション20に通され、此処で凝集したインキ粒子は比重差を利用した分離方
法で除去されて事実上インキを含まないパルプ媒体を製造する。前進クリーニン
グのステーションは水よりも比重の高い凝集したインキ粒子を除去する。前進ク
リーナーの段階を出た後に事実上インキを含まないパルプ媒体は、サイドヒルデ
ッカー又は重力デッカー等の濃縮機を用いて濃縮され、高品質のリサイクル可能
な紙を生産するのに十分なパルプスラリーを生ずる。
此の前進クリーニングの段階は直列に配置された多くの一次前進クリーナーを
用いて0.3〜3.0%の範囲にあるパルプ濃度で行われる。それとも又は、此れ
らの前進クリーナーは、一次‐一次、一次‐二次、三次または四次のクリーナー
の配列に成っていてもよい。一次‐一次の配列では、処理された再パルプ化原料
は二組の前進クリーナーに通される。発明で使用される前進クリーナーは標準的
な工業用の前進クリーナーであり、比重差を利用した分離によってインキ凝集体
を除去する。一次‐二次の配列では、インキ‐パルプ原料は前進クリーナーを通
り、クリーナー粕は二次クリーナーに通される。二次クリーナーから出た粕物質
は三次クリーナーに送られ、三次クリーナーから出るクリーナー粕は四次クリー
ナーに通される。四次の配列は最高の繊維収率を与える。
以下の実施例では、インパクトとノンインパクトで印刷された印刷故紙の脱墨
は図2に示されるプロセス系統により得られた。印刷された故紙は脱墨組成物の
存在で再パルプ化され、それによってインキ粒子は凝集されてインキ‐パルプ媒
体を生じた。インキ‐パルプ媒体からのインキ粒子の除去は、スクリーン、分離
漏斗および/または前進クリーニングステーションを通過させることによって大
きさと比重の差を利用した分離方法によって達成され、事実上インキを含まない
パルプ媒体が製造された。以下の実施例I〜XVIIは本発明の脱墨組成物とプロ
セス段階を用いて処理された各種のタイプのインパクトとノンインパクトの印刷
故紙を示す。一般に、実施例の中で使用された脱墨組成物は一つ又は一つ以上の
ノニオン性の界面活性剤から成る。特に、実施例I〜Xと実施例XVでは脱墨組
成物は一つ又は一つ以上のC5〜C20のアルカノールとノニオン性の界面活性剤
から成り;実施例XI〜XIVでは十分な洗浄力または湿潤力を与えるに足るエトキ
シレート含量を持つ一つ又は一つ以上のC5〜C20のアルコールエトキシレート
から成り;実施例XVIはC8〜C10のアルカノールのブレンドから成る。此れら
の実施例は単に代表的なものに過ぎず、発明の全ての可能性のある具体例を含む
も
のではない。
実施例I
大凡60%のノンインパクトのインキ、35%のインパクトのインキ及び少量
のフレキソグラフィーとUV(紫外線硬化型)のインキの混合物から成る印刷故
紙180ポンド(乾燥重量)を、脱墨薬品の存在で高濃度ハイドラパルパーの中
で濃度5.9%、pH10.0、温度70℃で30分間再パルプ化した。得られた
インキ‐パルプ媒体を0.01″の溝孔を持つ振動フラットスクリーンに、濃度
1%、温度45℃で通し、次いで前進クリーニングステーションに合計4回通し
た。用いられた前進クリーナーは5″のHymacで、前進クリーニングの一回目の
通過では濃度0.8%、温度45℃、粕率20%そしてその後の通過では粕率1
0%で通した。
此の実施例で用いた脱墨組成物は、一つ又は一つ以上のC8〜C16のアルカノ
ールとアルコールエトキシレートの混合物であった。此の混合物は、アルカノー
ルとアルコールエトキシレートの混合物の各10部当たり、3.3〜6.0部のア
ルカノールと4.0〜6.7部のアルコールエトキシレートから成っていた。アル
カノール対アルコールエトキシレートの比は大凡1:1で、脱墨組成物のHLB
値は大凡10である。
下記のプロセス段階の後にサンプルを採集した:再パルプ化した後(対照とし
て使用するため);スクリーニングの後(スクリーンリジェクトとスクリーンア
クセプト);前進クリーニングの各通過後(クリーナーアクセプトとクリーナー
リジェクト)。
表IIは実施例Iの脱墨組成物を用いて採取された上記のサンプルの凝集脱墨の
結果を記載する。塵のカウントと塵の除去率%はインキのカウントと除去を指し
、凝集プロセスの各段階の後の数値が表IIに示されている。紙・パルプ技術協会
(“TAPPI”)の標準試験法T437(紙と板紙)とT213(パルプ)を
塵のカウントと除去率を測定するのに使用した。TAPPIの試験法では0.0
4mm2以上の面積を持つ可視の斑点の総てを塵と見做す。
対照実験は脱墨組成物無しで行い、前進クリーニングの二回目のパスの終わり
で合計塵除去率は65%であった。大部分のインキの除去は前進クリーニングの
一回目のパスの後で起こり(57%)、スクリーニング段階では事実上インキの
除去は起こらなかった。スクリーニング段階はリジェクトの肉眼検査では確かに
粗い汚染物と若干の粘着物質を除去した。
表IIの結果は、脱墨組成物を用いた処理は前進クリーニングの一回目のパスの
後ではアクセプトの塵のカウント350ppmと前進クリーニングの二回目のパス
の後では296ppmを達成したことを示す。スクリーニング段階の後の塵の除去
効率は62%、前進クリーニングの一回目のパスの後では80%、そして前進ク
リーニングの二回目のパスの後では15%であった。前進クリーニングの二回目
のパスの後の合計の塵除去率は大凡93%であった。
実施例II
オフセット印刷された紙を別々に5%と15%の濃度で、実施例Iの脱墨組成
物の1重量%(紙に対して)を用いて70℃の温度とpH10.5で再パルプ化し
た。インキは紙から容易に分離し、1/4″(6000μ)の大きさに凝集した
。次に
此れを分離漏斗の中で比重差を利用した分離方法で除去した。
実施例III
レーザープリンターで印刷した紙を別々に5%と15%の濃度で、実施例Iの
脱墨組成物の1重量%を用いて70℃、pH10.5で再パルプ化した。インキ
は紙から容易に分離し、1/4″(6000μ)の大きさに凝集した。凝集した
インキは、次に分離漏斗の中で比重差を利用した分離方法で除去した。
実施例IV
25%のオフセット印刷した紙と75%のレーザー印刷した紙を含む故紙を、
5%と15%の濃度で実施例Iの脱墨組成物の1重量%を用いて、60℃、pH
10.0で再パルプ化した。インキは紙から容易に分離し、1/4″(6000μ
)の大きさに凝集した。次に此れを分離漏斗の中で比重差を利用した分離方法で
除去した。
実施例V
75%のオフセット印刷した紙と25%のレーザー印刷した紙を含む故紙を、
5%と15%の濃度で実施例Iの脱墨組成物の1重量%を用いて、60℃、pH
10.5で再パルプ化した。インキは紙から容易に分離し、1/4″(6000μ
)の大きさに凝集した。次に此の凝集体を分離漏斗の中で比重差を利用した分離
方法で除去した。
実施例VI
50%のインパクトインキ、45%のノンインパクトインキ、少量のUVイン
キとフレキソグラフィーインキの混合物を含む故紙を5%の濃度で、実施例Iの
脱墨組成物の1重量%を用いて70℃、pH10で再パルプ化した。次にパルプ
を含む媒体をスクリーニングし、前進クリーニングの二回パスに送った。此のシ
ーケンスの後のインキ除去率は99.6%であった。
実施例VII
新聞用紙と雑誌用紙の1:1のブレンド故紙を15%の濃度で、実施例Iの脱
墨組成物の1重量%を用いて、70℃、pH10.5で再パルプ化した。インキ
は紙から容易に分離し、1/4″(6000μ)の大きさに凝集した。此のイン
キ凝集体を分離漏斗の中で比重差を利用した分離方法で除去した。
実施例VIII
50%のインパクトインキ、45%のノンインパクトインキ、少量のUVイン
キとフレキソグラフィーインキの混合物を含む故紙を5%の濃度で、実施例Iの
脱墨組成物の1重量%を用いて、55℃、pH10で再パルプ化した。パルプを
含む媒体を、次にスクリーニングし、前進クリーニングの二回パスに送った。此
のシーケンスの後のインキ除去率は92.7%であった。
実施例IX
25%のインパクトインキ、70%のノンインパクトインキ、少量のUVイン
キとフレキソグラフィーインキの混合物を含む故紙を70%の濃度で、実施例I
の脱墨組成物の1重量%を用いて、45℃、pH11.5で再パルプ化した。再
パルプ化した後、パルプを含む媒体は77%以下の塵を含むことが見いだされた
。小さいインキ粒子は1/4″(6000μ)の大きさに凝集し、パルプ媒体か
ら分離された。
実施例X
レーザー印刷された紙を別々に5%と15%の濃度で、実施例Iの脱墨組成物
の1重量%を用いて、65%、pH8.0で再パルプ化した。インキは紙から容
易に分離し、1/4″(6000μ)の大きさに凝集した。次に此のインキ凝集
体を分離漏斗の中で比重差を利用した分離方法で除去した。
実施例XI
此の実施例で用いられた脱墨組成物は、前の実施例よりも低い曇り点、より低
いエトキシ/アルコールのモル/モル平均比、より低いHLB値、より高い比重と
ヒドロキシル価を持つアルコールエトキシレートから成っていた。使用された組
成物は、Shell Chemical Company(テキサス州、ヒューストン)製品のNeodol2
3‐1(登録商標名)から成っていた。具体的には、脱墨組成物はエトキシ/ア
ルコールのモル/モルの平均比が1、HLB値が3.7、曇り点(1%水溶液)が
13.6°F、比重が0.873、ヒドロキシル価が0.42当量/100gのもの
である。
ノンインパクトで印刷された白色紙をシュレッダーで1″x1″のピースに細
砕し、濃度を3%とした。インキ粒子の出発時の大きさは100μ以下で、殆ど
が平らであった。13.5gの紙のスラリーに0.06mlの脱墨組成物を添加し、
60℃で大凡1時間撹拌した。インキの粒子は3/8″(9500μ)の大きさ
に凝集した。
実施例XII
緑色の故紙を使用した以外は、実施例Mと同じ脱墨組成物と脱墨方法を踏襲し
た。脱墨薬品による処理は実施例Mの場合と同じ凝集現象をもたらし、凝集した
インキ粒子の大きさは最高3/4″〜1″(19,000〜25,000μ)に達
した。
実施例XIII
Waringブレンダーの中で紙を解繊して濃い粥状のパルプにスラッシュするよう
に実施例XIの手順を修正した。此の実施例で用いた故紙はKodakの写真複写機を
通した簿記用紙の銘柄であった。実施例XIと同じ脱墨組成物を使用した。
最高のスピードに設定されたWaringブレンダーの中で故紙を大凡5%の濃度で
(即ち、熱い水道水1000mlに50gの故紙)1分間再パルプ化した。再パル
プ化されたインキの粒子の大きさは100μ以下であった。此の紙のスラリーの
600mlを800mlに希釈し、0.05mlの脱墨組成物を添加した。混合物を1
時間60℃で撹拌した。インキ粒子は3/8″(9500μ)の大きさに凝集し
た。
実施例XIV
商業用のレーザーコンピューターのプリントアウト等級の故紙を使用した以外
は実施例XIIIと同じ手順を踏襲した。再パルプ化された故紙の中のインキ粒子
の大きさは100μ以下であった。インキ粒子は1/4″(6345μ)の大き
さに凝集した。
実施例XV
此の実施例で用いた脱墨組成物は、C12〜C16のアルコールエトキシレートと
C10〜C12のアルカノールの1:2の混合物から成っていた。レーザーコンピュ
ーターのプリントアウトの紙20ポンドを、30ガロンの70℃の水の中で30
mlの脱墨組成物の存在で30分間再パルプ化した。脱墨組成物は、テキサス州、
ヒューストンのVista Chemicals社のC12〜C16のアルコールエトキシレート
であるAlfonic(商標名)1216‐22の10mlと、同じくVista Chemicals社
のC10〜C12のアルカノールのブレンドであるAlfol(商標名)1012の20m
lから成っていた。
対照サンプルは脱墨組成物無しで実験した。脱墨組成物で処理されたサンプル
は、インキ粒子が容易に凝集することを示した。更に、対照サンプルと比較して
1.9ポイントのG.E.白色度で45%の斑点(スペック)のカウント数の減少
が得られた。
アルコールは界面活性剤‐水相の中でアルコールが混和し易い状態に留まる限
り最高の投与量まで添加することも出来たであろう。アルコールの存在は混合溶
液系の疎水性を改善し、水素結合を促進することによって液体の架橋性を高める
。
実施例XVI
此の実施例で使用した脱墨組成物は、C8〜C10のアルカノールのブレンドか
ら成っていた。テキサス州、ヒューストンのVista Chemicals社のC8〜C10のア
ルカノールのブレンド、Alfol(商標名)810を古い新聞紙に故紙の絶乾重量
の0.3%添加し、3%の濃度、50℃で45分間再パルプ化した。
対照サンプルは脱墨組成物無しで実験した。脱墨組成物で処理したサンプルは
、対照サンプルと比較して塵の斑点が少なく、4ポイントG.E.の白色度の増加
を示した。
新聞紙を含む幾つかのインパクトタイプのインキは、アルコールエトキシレー
ト又は界面活性剤の官能性無しで凝集させることが出来る。此れらの例に要する
アルコールの最低量は故紙の絶乾重量の0.01%となろうが、しかしながら、
アルコール(C5〜C20)は、それが水相に混和し易い状態に留まる限りは最高
の投与量まで添加することが出来たであろう。
実施例XVII
実施例Iの脱墨組成物を故紙の絶乾重量の0.8%の量でレーザーコンピュー
ターのプリントアウトに添加した。此のサンプルを、55℃と70℃の二つの別
々の例の中で再パルプ化した。再パルプ化したサンプルをスクリーニング(細か
い溝を持つスクリーンで)と二段階の前進クリーニングで処理した。55℃で再
パルプ化したサンプルの塵の除去率は92.8%、70℃で再パルプ化したサン
プルの塵の除去率は99.6%であった。温度が高いほどインキの軟化を助け、
界面活性剤系のミセル効果を改善する。
実施例I〜XVIIに示される如く、各種のインパクトとノンインパクトで印刷
された故紙を本発明の凝集脱墨組成物と脱墨方法を用いて色々なプロセス条件と
反応条件の下で処理した。一般に、総ての実施例はインキ粒子の効果的な凝集を
示し、此れらの凝集したインキは大きさと比重の差を利用した分離方法でインキ
‐パルプ媒体から容易に除去されて事実上インキを含まないパルプ媒体を作り出
すことを示した。事実上インキを含まないパルプ媒体は、慣用の製紙方法を通し
て高グレードのリサイクル可能な紙を生産するに足る十分な斑点除去率と白色度
水準を持っている。
使用される装置の単純さと大凡93%という高い塵の除去率は、本発明の凝集
脱墨方法を従来技術の実施慣行に勝る有利性を持つものとしている。精選のスク
リーン装置を含む凝集方法の修正を最終の塵カウントを更に減らすために使用す
ることが出来る。
有利なことに、インパクトとノンインパクトの両方でそれぞれ印刷された紙を
脱墨する為の此の発明の方法は、洗浄とフローテーションの手順を含む慣用の脱
墨方法よりも簡単である。インパクトとノンインパクトの両方でそれぞれ印刷さ
れた紙の凝集を生ずる比較的簡単な処理のプロセスステップと脱墨組成物の利用
は、総てのグレードの紙に簡単で低コストの脱墨方法を与える。
発明がインパクトとノンインパクトで印刷された各種の紙を脱墨してリサイク
ル可能なグレードの紙を生産するのに広い用途を持つことは当該技術に熟練した
人々によって容易に認識されるだろう。
従来方法に代わる凝集脱墨組成物の適用などの数多くの修飾が上述の開示に照
らして可能である。燃料油#6又は灯油を含むポリ芳香族炭化水素から構成され
る群から選ばれる強い捕集薬品が脱墨組成物の成分として使用できるだろう。此
れらの捕集剤薬品は水に僅かに混和し易く、50ダイン/cmよりも低い表面張力
を持ち、それがインキ粒子の凝集を高める。
加えて、代替プロセスのパラメーターを発明の中で使用することができ、それ
らには故紙にpH調節無しで脱墨組成物を使用すること;アルカリ性のpH領域
で脱墨組成物を使用すること;又は漂白剤、消泡剤、サイズ剤、蛍光漂白剤、と
りわけ水質処理剤のように脱墨方法および/または製紙方法の中で適切に使用さ
れる他の薬品の存在で脱墨組成物を使用することが含まれる。
したがって、発明を幾つかの好ましい具体例を参照しながら記述して来たが、
それらを組み立てるために他の複合構造と種々の要素を含む方法が発明できるこ
とが理解されるだろう。それにもかかわらず、それらの発明も付属する請求の範
囲の中で定義される此の発明の範囲と精神の範囲内にあることが理解されるだろ
う。
【手続補正書】特許法第184条の8
【提出日】1995年3月21日
【補正内容】
請求の範囲
1.0.5〜12の範囲の疎水性‐親水性バランス値を有し、一つまたは一
つ以上のノニオン性界面活性剤および/またはC5〜C20アルカノールを含む脱墨
組成物を含むアルカリ性の水性媒体中で、インパクト又はノンインパクトで印刷
された紙を再パルプ化してパルプ含有媒体を形成し、
該脱墨組成物は、
(i)該ノニオン性界面活性剤と該アルカノールとの混合物からなり、該
ノニオン性界面活性剤が洗浄力または湿潤力を与えるのに十分なエトキシレート
含量を有するC5〜C20アルコールエトキシレートを含む群から選択され、該ア
ルカノールと該アルコールエトキシレートとは少なくとも1:1の比で存在し、
そして存在する該アルカノールの量は存在する該アルコールエトキシレートの量
と少なくとも等しいか又はそれよりも大きく;又は
(ii)該ノニオン性界面活性剤、ここで、該ノニオン性界面活性剤は洗浄
力または湿潤力を与えるのに十分なエトキシレート含量を有するC5〜C20アル
コールエトキシレートを含む群から選択され、エトキシ基とアルコールとのモル
/モルの平均比の範囲は0.001〜12であり;又は
(iii)該アルカノール;又は
(iv)該ノニオン性の界面活性剤と該アルカノールとの混合物、但しこの
場合、該ノニオン性の界面活性剤はポリアルキレンオキシエーテル、ポリオキシ
アルキルエーテル、ポリオキシエチレンフェノールエーテル、オキシエチレン‐
オキシプロピレンブロック共重合体、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ソル
ビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリエ
チレングリコールエステルとジエステル、又は水分子の表面張力を減少するため
の湿潤力を有する他のノニオン性界面活性剤を含む群から選択され、該脱墨組成
物の存在は、インキ粒子を100μ以上の大きさに凝集させてインキ‐パルプ媒
体を製造し;そして
該インキ‐パルプ媒体から凝集したインキ粒子を、大きさ及び密度による分離
により分離して、実質的にインキを含まないパルプ媒体を製造する、
の各工程を含むインパクト又はノンインパクトで印刷された紙を脱墨する方法
。
2.印刷された紙の該再パルプ化が3〜30%の濃度で行われる請求項1記
載の方法。
3.該アルカリ性の水性媒体が6〜11.5の範囲のpHに保たれる請求項
1記載の方法。
4.該脱墨組成物が使用したパルプの絶乾重量を基準に計算して、0.1〜
2.0重量%の範囲の投与量で存在する請求項1記載の方法。
5.再パルプ化の間、該アルカリ性の水性媒体を40〜80℃の範囲の温度
に保つ請求項1記載の方法。
6.(削除)
7.(削除)
8.(削除)
9.(削除)
10.該インキ‐パルプ媒体をスクリーンに通して、粗い汚染物を除去する
請求項1記載の方法。
11.粗い汚染物を除去する為に、該インキ‐パルプ媒体を0.3〜3.0%
の濃度、25〜55℃の温度、6.0〜9.0の範囲に保たれたpHで、細長の溝
が付いた加圧されたスクリーンに通すことから成る請求項10記載の方法。
12.水よりも濃密なインキ粒子を除去して該実質的にインキを含まないパ
ルプ媒体を製造するために、該インキ‐パルプ媒体を前進クリーナーに何回も通
すことから成る請求項11記載の方法。
13.該前進クリーナーが一次‐一次、一次‐二次、三次または四次の配列
に配置される請求項12記載の方法。
14.該再パルプ化が3〜30%の濃度で10〜90分間行われる請求項1
記載の方法。
15.印刷された紙を脱墨するのに使用される脱墨組成物であって、該組成
物が0.5〜12の範囲の疎水性-親水性バランス値を持ち、一つまたは一つ以上
のノニオン性界面活性剤および/またはC5〜C20アルカノールを含み、該組成物
はインキ粒子を100μ以上の大きさに凝集させるために水素結合、表面湿潤
および乳化の官能性を与えることを特徴とする前記脱墨組成物。
16.該ノニオン性の界面活性剤が、洗浄力または湿潤力を与えるに十分な
エトキシレート含量を有するC5〜C20アルコールエトキシレートから成る群か
ら選ばれる請求項15記載の脱墨組成物。
17.該アルコールエトキシレートがエトキシ基とアルコールとのモル/モ
ルの平均比0.001〜12を有する請求項16記載の脱墨組成物。
18.(削除)
19.該アルコールエトキシレートが0.0001より大きいヒドロキシル
価を有する請求項16記載の脱墨組成物。
20.該アルカノールがC5〜C20アルカノールからなる群から選ばれ、該
アルカノールは最大濃度で水性パルプスラリー系中で混和し得る水準の濃度まで
で存在する請求項15記載の脱墨組成物。
21.該脱墨組成物が該アルコールエトキシレートと該アルカノールとのブ
レンドから成り、該ブレンドの各10重量部当たり8.0〜3.0部のアルカノー
ルと2.0〜7.0部のアルコールエトキシレートが存在する請求項16記載の脱
墨組成物。
22.該アルカノールが一つまたは一つ以上のC5〜C20アルカノールを含
み、該ノニオン性界面活性剤がポリアルキレンオキシエーテル、ポリオキシアル
キルエーテル、ポリオキシエチレンフェノールエーテル、オキシエチレン‐オキ
シプロピレンブロック共重合体、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ソルビタ
ン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリエチレ
ングリコールエステルとジエステル、又は水分子の表面張力を減少するための湿
潤力を持つ他のノニオン性界面活性剤から成る群から選択される請求項15記載
の脱墨組成物。
23.該脱墨組成物がインキ粒子を1/4″(6000μ)又はそれ以上の
大きさに凝集させる請求項15記載の脱墨組成物。
24.インパクト又はノンインパクトで印刷された紙を再パルプ化してパル
プ含有媒体にするための再パルプ化手段;
該印刷された紙からインキ粒子を分離し、インキ粒子を100μより大きい大
きさに凝集させてインキ‐パルプ媒体を製造するための凝集手段;
該インキ‐パルプ媒体から凝集したインキ粒子を、大きさと密度による分離に
より分離して実質的にインキを含まないパルプ媒体を製造するための分離手段;
及び、
該実質的にインキを含まないパルプ媒体からリサイクル可能な品質の紙を製造
するための製造手段:
を含むインパクト又はノンインパクトで印刷された紙を脱墨してリサイクル可
能な品質の紙を製造するための装置。
25.該再パルプ化の手段が、ハイドラパルパー、ニーダー又は印刷された
故紙を解繊するのに十分な他の類似の装置である請求項24記載の装置。
26.該凝集手段が一つまたは一つ以上のノニオン性界面活性剤を含む脱墨
組成物である請求項24記載の装置。
27.該分離手段が粗い汚染物を除去するための、細長の溝の付いた又は加
圧されたスクリーンである請求項24記載の装置。
28.該分離手段が水よりも濃密なインキ粒子を除去して該実質的にインキ
を含まないパルプ媒体を製造するための一連の前進クリーナーをさらに含む請求
項24記載の装置。
29.該製造手段が高い品質のリサイクル可能な紙を製造するための慣用の
製紙装置である請求項21記載の装置。
30.該実質的にインキを含まないパルプ媒体が、高い品質のリサイクル可
能な紙を製造するのに十分な塵斑点の除去水準と白色度水準を持つ請求項1記載
の方法。
31.該脱墨組成物が最大量で水相中に混和し得るまでの投与量で添加され
る該C5〜C20アルカノールからなる請求項1記載の方法。
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(51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI
B03B 1/04 9344−4D B03B 1/04
D21B 1/16 7633−3B D21B 1/16
(81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE,
DK,ES,FR,GB,GR,IE,IT,LU,M
C,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF,CG
,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE,SN,
TD,TG),AT,AU,BB,BG,BR,BY,
CA,CH,CZ,DE,DK,ES,FI,GB,H
U,JP,KP,KR,KZ,LK,LU,LV,MG
,MN,MW,NL,NO,NZ,PL,RO,RU,
SD,SE,SK,UA,UZ,VN
(72)発明者 ウェソロウスキ,リチャード・アール
アメリカ合衆国ニューヨーク州10969,パ
イン・アイランド,プラスキ・ハイウェ
イ,ピー・オー・ボックス 164
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1.印刷された紙を、一つまたは一つ以上のノニオン性の界面活性剤および /またはアルカノールを含む脱墨組成物を含むアルカリ性の水性媒体中で再パル プ化してパルプ含有媒体を形成し; ここで、該脱墨組成物の存在により、インキ粒子を凝集させてインキ‐パル プ媒体を製造し;そして 該インキ‐パルプ媒体から凝集したインキ粒子を大きさと密度による分離に より分離して実質的にインキを含まないパルプ媒体を製造する: の各工程を含むインパクト又はノンインパクトで印刷された紙を脱墨する方法 。 2.印刷された紙の該再パルプ化が3〜30%の濃度で行われる請求項1記 載の方法。 3.該アルカリ性の水性媒体が6〜11.5の範囲のpHに保たれる請求項 1記載の方法。 4.該脱墨組成物が使用したパルプの絶乾重量を基準に計算して、0.1〜 2.0重量%の範囲の投与量で存在する請求項1記載の方法。 5.再パルプ化の間、該アルカリ性の水性媒体を40〜80℃の範囲の温度 に保つ請求項1記載の方法。 6.該ノニオン性界面活性剤が、洗浄力または湿潤力を与えるに十分なエト キシレート含量を有するC5〜C20アルコールエトキシレートを含む群から選択 される請求項1記載の方法。 7.該アルカノールがC5〜C20アルカノールを含む群から選択される請求 項1記載の方法。 8.該脱墨組成物が該アルコールエトキシレートと該アルカノールとのブレ ンドからなり、該ブレンドの各10重量部当たり、アルカノールが8.0〜3.0 部とアルコールエトキシレートが2.0〜7.0部である請求項6記載の方法。 9.該アルカノールが一つまたは一つ以上のC5〜C20アルカノールからな り、該ノニオン性界面活性剤がポリアルキレンオキシエーテル、ポリオキシアル キルエーテル、ポリオキシエチレンフェノールエーテル、オキシエチレン‐オキ シプロピレンブロック共重合体、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ソルビタ ン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリエチレ ングリコールエステルとジエステル又は水分子の表面張力を減少する湿潤力をを 有する他のノニオン性界面活性剤からなる群から選択される請求項1記載の方法 。 10.該インキ‐パルプ媒体をスクリーンに通して、粗い汚染物を除去する 工程をさらに含む請求項1記載の方法。 11.粗い汚染物を除去するために、該インキ‐パルプ媒体を、0.3〜3. 0%の濃度、25〜55℃の温度、6.0〜9.0の範囲のpHで、細長い溝付き の加圧されたスクリーンに通すことからなる請求項10記載の方法。 12.濃密な、即ち、水よりも比重の高いインキ粒子を除去して該実質的に インキを含まないパルプ媒体を製造するために、該インキ‐パルプ媒体を多数回 前進クリーナーに通す工程をさらに含む請求項11記載の方法。 13.該前進クリーナーが、一次‐一次、一次‐二次、三次または四次の配 列に配置される請求項12記載の方法。 14.該再パルプ化が3〜30%の濃度で10〜90分間行われる請求項1 記載の方法。 15.印刷された紙を脱墨するのに使用される脱墨組成物が一つまたは一つ 以上のノニオン性界面活性剤および/またはアルカノールを含み、該組成物はイ ンキ粒子を凝集させるために水素結合、表面湿潤、乳化の官能性を与えることを 特徴とする前記脱墨組成物。 16.該ノニオン性界面活性剤が、洗浄力または湿潤力を与えるのに十分な エトキシレート含量を有するC5〜C20アルコールエトキシレートから成る群か ら選ばれる請求項15記載の脱墨組成物。 17.該アルコールエトキシレートのエトキシ基とアルコールとのモル/モ ルの平均比が0.001〜12の範囲にある請求項16記載の脱墨組成物。 18.該アルコールエトキシレートが0.5〜12の範囲の疎水性‐親水性 バランス値を有する請求項16記載の脱墨組成物。 19.該アルコールエトキシレートが0.0001より大きなヒドロキシル 価を有する請求項16記載の脱墨組成物。 20.該アルカノールがC5〜C20アルカノールからなる群から選ばれ、該 アルカノールは最大濃度で水性パルプスラリー系中で混和し得る水準の濃度まで で存在する請求項15記載の脱墨組成物。 21.該脱墨組成物が該アルコールエトキシレートと該アルカノールとのブ レンドから成り、ブレンドの各10重量部当たり8.0〜3.0部のアルカノール と2.0〜7.0部のアルコールエトキシレートとが存在する請求項16記載の脱 墨組成物。 22.該アルカノールが一つまたは一つ以上のC5〜C20のアルカノールか ら成り、該ノニオン性の界面活性剤がポリアルキレンオキシエーテル、ポリオキ シアルキルエーテル、ポリオキシエチレンフェノールエーテル、オキシエチレン ‐オキシプロピレン ブロック共重合体、ポリオキシエチレンアルキルアミン、 ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポ リエチレングリコールエステルとジエステル、又は水分子の表面張力を減少する 湿潤力を持つ他のノニオン性の界面活性剤から成る群から選ばれる請求項15記 載の脱墨組成物。 23.該脱墨組成物がインキ粒子を1/4″(6000μ)又はそれ以上の 大きさに凝集させる請求項15記載の脱墨組成物。 24.印刷された紙を再パルプ化してパルプ含有媒体にするための再パルプ 化手段; 印刷された紙からインキ粒子を分離し、インキ粒子を凝集させてインキ‐パル プ媒体を製造するための凝集手段; 該インキ‐パルプ媒体から凝集したインキ粒子を、大きさと密度による分離に より分離して実質上インキを含まないパルプ媒体を製造するための分離手段;及 び、 該実質的にインキを含まないパルプ媒体からリサイクル可能な品質の紙を製造 するための製造手段: を含むインパクト又はノンインパクトで印刷された紙を脱墨してリサイクル可 能な品質の紙を製造するための装置。 25.該再パルプ化の手段が、ハイドラパルパー、ニーダー又は印刷された 故紙を解繊するのに十分な他の類似の装置である請求項24記載の装置。 26.該凝集手段が一つまたは一つ以上のノニオン性の界面活性剤を含む脱 墨組成物である請求項24記載の装置。 27.該分離手段が粗い汚染物を除去するための、細長の溝の付いた又は加 圧されたスクリーンである請求項24記載の装置。 28.該分離手段が水よりも濃密なインキ粒子を除去して該実質的にインキ を含まないパルプ媒体を製造するための一連の前進クリーナーをさらに含む請求 項24記載の装置。 29.該製造手段が高い品質のリサイクル可能な紙を製造するための慣用の 製紙装置である請求項21記載の装置。
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