【発明の詳細な説明】
1,1−ジフルオロエタンで発泡したエチレンポリマーフォームおよびそれを製
造する方法
本発明の1つの態様は向上した加工性および物性を有するエチレンポリマーフ
ォーム、および、このフォーム構造体を製造する方法に関する。
イソブタンは、オゾン枯渇潜在能力を有しないこと、並びに、望ましい物性の
最終製品をもたらすことができる比較的に高い加工性および発泡性を理由として
エチレンポリマーフォーム構造体の好ましい発泡剤となった。イソブタンを用い
るときの欠点は、それが揮発性有機化合物であり、環境上の懸念をもたらしうる
ことである。イソブタンを用いる他の欠点は、製品寿命範囲内の特定の臨界時間
になると最終フォーム構造体が時々低い圧縮回復性となることである。
イソブタンを含む発泡剤の揮発性有機含分を低下する手段はイソブタンの一部
分をヒドロフルオロカーボンで置き換えることであり、それは同程度の環境上の
懸念をもたらさないであろう。適切なヒドロフルオロカーボンは1,1-ジフルオロ
エタン(HFC-152a)である。
イソブタンをHFC-152aで置き換えると、エチレンポリマー溶融物中でのHFC-15
2aが比較的に低い溶解度を有するので、加工および押出の問題が起こりうる。加
工および押出の問題は比較的に狭い範囲の発泡温度「ウィンドー(範囲)」とな
り、または最終製品に望まれる物性に達しないことが起こりうるであろう。望ま
しくない物性は低い表皮品質、小さな気泡サイズ、高いフォーム密度および小さ
な断面を含むことができる。全体がイソブタンからなる発泡剤で発
泡したフォーム構造体は時々圧縮後に低い回復性を示す。この圧縮はフォーム構
造体のダイ切断の際にしばしば受けるものである。圧縮および圧縮からの開放後
、全部がイソブタンである発泡剤で発泡されたフォーム構造体は圧縮前の初期体
積のかなりの割合(例えば、88〜95%体積または厚さ)で回復するが、初期体積
のかなりの割合を回復し、膨張するまで、長時間にわたってある程度(即ち、3
〜10%体積または厚さ)収縮する。この一時収縮はクッション包装最終使用者ま
たは客にとって大きな問題である。というのは、収縮は、フォーム構造体をクッ
ション包装として用いている間に通常に起こるからである。収縮は包装材料と包
装される物品の適合性を望ましくないほど緩ませる。
イソブタン発泡剤の使用を低減したエチレンポリマーフォーム構造体およびそ
の製造法があることが望ましいであろう。このようなフォーム構造体を広い範囲
の加工条件下で望ましいフォーム物性をもって製造することが更に望ましいであ
ろう。イソブタンのみまたは高い比率のイソブタンで発泡したフォーム構造体で
時々遭遇する圧縮回復の問題がなくこのようなフォーム構造体を製造することが
更に望ましいであろう。
本発明によると、エチレンポリマー材料および発泡剤を含むエチレンポリマー
構造体がある。このエチレンポリマー材料は50重量%以上のエチレンモノマー単
位を含む。発泡剤はイソブタンおよび1,1-ジフルオロエタン(HFC-152a)を含む
。本発明の驚くべき且つ予期せぬ特徴はイソブタンおよびHFC-152aを含む発泡剤
がイソブタンのみを含む発泡剤の加工性を許容できるほどまたは実質的に維持す
ることであった。望ましい物性も許容できるほどまたは実質的に維持されたこと
は驚くべきことであり、予期せぬことであった。更なる驚くべき且つ予期せぬ特
徴はイソブタンのみで発泡された対応する
フォーム構造体よりも圧縮回復性が向上することである。
更に、本発明によると、エチレンポリマーフォーム構造体の製造方法がある。
この方法はa)溶融ポリマーを形成するようにエチレンポリマー材料を加熱する
こと、b)発泡性ゲルを形成するように高圧で発泡剤を溶融ポリマー材料中に取
り込むこと、およびc)フォーム構造体を形成するように低圧で発泡性ゲルを発
泡させること、を含む。エチレンポリマー材料および発泡剤は上記に記載の通り
である。
本発明の新規の特徴およびその特徴が示される内容は図面とともに明細書を見
て良好に理解されるであろう。
イソブタンおよびイソブタン/HFC-152aの発泡剤で発泡したエチレンポリマー
構造体の一般的な圧縮回復挙動の比較プロットを示す図である。
可塑化または溶融ポリマー材料を形成するようにオレフィンポリマー材料を加
熱すること、発泡性材料を形成するようにその中に発泡剤を取り込むこと、およ
びフォーム製品を形成するようにダイを通してゲルを押出することにより、フォ
ーム構造体は一般に調製される。発泡剤との混合前に、ポリマー材料はそのガラ
ス転移温度または融点以上に加熱される。発泡剤は当業界で知られているいずれ
かの手段、例えば、押出機、混合機またはブレンダーにより溶融ポリマー材料と
混合されてよい。発泡剤は、一般に溶融ポリマー中で均質に発泡剤を分散し、そ
して溶融ポリマーの実質的な発泡を抑制するように充分に高い圧力で溶融ポリマ
ーと混合される。所望により、成核剤はポリマー溶融体中にブレンドされるか、
または可塑化または溶融前にポリマー材料と乾燥ブレンドされてよい。発泡性ゲ
ルは、通常、フォーム構造体の物性を最適化するために、より低い温度に冷却さ
れる。ゲルは押出機または他の混合装置内で冷却されるか、または別個の冷却器
内で冷却されてよい。その後、ゲルはフ
ォーム構造体を形成するために、低圧ゾーンに所望の形状のダイを通して押出さ
れ、または輸送される。通常のダイはスリットダイおよびマルチオリフィスダイ
を含む。低圧ゾーンは、発泡性ゲルがダイを通して押出される前に維持された圧
力より低い圧力である。低圧は過圧であってもまたは減圧(真空または排気され
た圧)であってよいが、好ましくは大気圧レベルである。
本発明のこの態様のフォーム構造体の発泡剤はブタンおよびHFC-152aを含む。
発泡剤は好ましくは発泡剤の合計重量を基準に5〜95重量%、より好ましくは15
〜85重量%、そして最も好ましくは25〜75重量%のブタンを含む。発泡剤は更に
、好ましくは95〜5重量%、より好ましくは85〜15重量%、そして最も好ましく
は75〜25重量%のHFC-152aを含む。最も好ましい発泡剤は完全にイソブタンおよ
びHFC-152aのみを含む。
発泡剤中にイソブタンとともにHFC-152aを用いることができ、そして、今まで
イソブタンでのみ得られることができた最終製品フォーム構造体における特定の
望ましい加工特性および物性の少なくとも許容されるレベルを維持することがで
きることは驚くべきことであった。好ましくは、望ましい加工特性および物性は
、HFC-152a/イソブタン発泡剤を用いると、完全にイソブタンのみを含む発泡剤
と等モル基準(発泡剤中のイソブタンおよびHFC-152aの合計モル数が完全にイソ
ブタンのみを含む対応する発泡剤中のモル数とが等しい)で比較して、実質的に
維持される。どの加工特性および物性が望ましいかは、所望の最終製品フォーム
構造体の性質により変化するであろう。そしてHFC-152a/イソブタン発泡剤は全
ての特性において有利な性能を示す必要はない。殆どの従来の用途で重要な加工
特性は発泡温度範囲またはウィンドーおよび断面サイズを含む。殆どの従来の用
途で重要な物性は表皮品質、密度、連続気泡含有率、
寸法安定性および圧縮回復性を含む。
発泡剤中でイソブタンとともにHFC-152aを用いると、等モル基準で完全にイソ
ブタンのみを含む発泡剤で製造したフォーム構造体と比較して、最終製品のフォ
ーム構造体の向上した圧縮回復性を示すことが更に驚くべきことである。イソブ
タンおよびHFC-152aで発泡したフォーム構造体は、通常、より高い圧縮回復性お
よびより一貫した圧縮回復性を示すことが判った。向上した圧縮回復性はより良
好なクッション性能を提供する。詳細には、HFC-152aのイソブタンとの使用はイ
ソブタン単独よりも圧縮後の一貫した寸法安定性を提供する。
図1は完全にイソブタンだけで発泡したフォーム構造体がしばしば示す一般的
な圧縮回復挙動とイソブタン/HFC-152aで発泡した本発明のフォーム構造体の一
般的な圧縮回復挙動とを示す。図1は代表的な例であり、そして必ずしも下記の
例と正確には一致しない。
図1は完全にイソブタンのみで発泡したフォーム構造体が時々示す、圧縮回復
後の一貫しない寸法安定性を示す。寸法安定性は初期厚さの百分率としてのフォ
ーム厚さの関数として示される。このようなフォーム構造体が実質的な程度に、
例えば、初期体積の80%にまで圧縮された後、圧縮を開放し、時刻T1において一
時的な体積比のピークにまでフォーム構造体は再膨張する。T1はフォーム構造体
の組成およびプロセス条件により変化するであろうが、通常には1時間〜3日間
である。不明の理由で、T1の後、イソブタンで発泡したフォーム構造体はT2で最
小に達するまで寸法が3〜10%収縮し続けるであろう。T2はフォームの組成およ
び厚さにより変化するであろうが、通常には2週間〜5週間の範囲にある。T2の
後、フォーム厚さはゆっくりと回復するが、回復するのに何ヵ月も要するであろ
う。このような圧縮後のフォーム寸法厚さの遅いなだらかな変化で
フォーム構造体は商業用途に適さなくなる。それは、製造されたフォーム構造体
は通常には製造後(ダイ切断後)1週間以内にクッションパッケージとして用い
られるからである。
図1はイソブタンおよびHFC-152aで発泡した本発明のフォーム構造体の一般的
な回復挙動をも示す。図1に示すように、圧縮からの開放後の回復は、一般に、
およそ時刻T1までイソブタンのみで発泡した対応する構造体の回復と同様になる
。本発明のフォーム構造体は通常にはイソブタンのみで発泡した対応するフォー
ム構造体と略同一か、またはそれ以上ピーク回復をT1で示す。この構造体は全く
収縮しないか、またはより低い程度にしか、即ち、3%以下にしか収縮しないで
あろう。
本発明のフォーム構造体は架橋されていてもまたは架橋されていなくてもよい
が、好ましくは実質的に架橋されておらずまたは実質的に架橋を有しない。しか
し、実質的に架橋していないというのは架橋剤または放射線の使用なしで自然に
起こる若干の架橋は含む。
本発明のフォーム構造体はASTM D-1622-88によって200kg/m3以下の密度、より
好ましくは100kg/m3以下の密度、そして最も好ましくは10〜70kg/m3の密度を有
する。フォームはASTM D3576-77によって0.1〜5.0mm、好ましくは0.5〜3.0mm、
そして最も好ましくは0.2〜1.8mmの平均気泡サイズを有する。
本発明のフォーム構造体のフォーム成形品は独立気泡であってもまたは連続気
泡であってもよい。連続気泡含有率はASTM D2856-Aによって0〜100%で変化し
うる。好ましくは、本発明のフォームはASTM D2856-Aによって50%以下の連続気
泡であり、そして最も好ましくは20%以下の連続気泡である。
本発明のフォームはシート、ロッド、チューブ、厚板または凝集したストラン
ドの厚板(Coalesced-strand planks)の状態であって
よい。
本発明の別の態様は大きな比率で1,1-ジフルオロエタンを有する発泡剤で発泡
した、低密度の大断面積のオレフィンポリマーフォーム構造体に関する。このよ
うなフォームはクッション包装用途において有用である。
大きな比率のHFC-152aを用いて大断面積で比較的に低密度のオレフィンフォー
ムを製造することはこれまで可能でなかった。HFC-152aはオレフィンポリマー溶
融体中での溶解度が比較的に低いから、顕著な特有の加工および押出の問題を有
する。大きな比率のHFC-152aを用いて、大断面積で且つ低密度のオレフィンポリ
マーフォーム構造体を製造する方法があることは望ましいであろう。
本発明によると、押出された一体の独立気泡の厚板の状態でのオレフィンポリ
マー構造体が存在する。フォーム構造体はある方向で2インチ以上(5cm以上)
であって、もう一方の方向で18インチ以上(46cm以上)である断面を有する。オ
レフィンポリマー材料は50重量%以上のオレフィンモノマー単位を含む。オレフ
ィンポリマー材料は3.5g/10分以下のメルトインデックスを有する。フォーム構
造体は、発泡剤の重量基準で75モル%以上の1,1-ジフルオロエタン(HFC-152a)
を含む発泡剤を有する。大断面積且つ低密度のオレフィンフォーム構造体を製造
するために、オレフィンポリマー中に比較的に低溶解度のHFC-152aを用いること
ができることが驚くべきことに判明した。
更に本発明によると、押出された独立気泡の厚板の状態でのオレフィンポリマ
ー構造体を製造する方法が存在する。フォーム構造体はある方向で2インチ以上
(5cm以上)であって、もう一方の方向で18インチ以上(46cm以上)である断面
を有する。この方法は、a)溶融ポリマー材料を形成するようにオレフィンポリ
マー材料を加熱す
ること、b)発泡性ゲルを形成するように高圧で発泡剤を溶融ポリマー材料中に
取り込むこと、c)最適の発泡温度に発泡性ゲルを冷却すること、およびd)フォ
ーム構造体を形成するようにダイを通して発泡性ゲルを押出することを含む。好
ましくはそれは900/秒(秒-1)以上の剪断速度で押出される。オレフィンポリ
マー材料および発泡剤は上記に記載の通りである。
本発明の驚くべき点は、大断面積且つ低密度のオレフィンポリマーフォーム構
造体を製造することが可能であることであった。比較的に低い溶解度のHFC-152a
およびオレフィンポリマーの溶融体が、大断面積且つ低密度のフォーム構造体を
製造するために必要な発泡手段を提供するのに充分な溶解度を有することは予期
されなかった。
望ましい溶融粘度(メルトインデックス)を有するオレフィンポリマー樹脂の
適切な選択と押出ダイでの適切な剪断速度の選択の組み合わせにより望ましいフ
ォーム構造体を製造することができることが判明した。
本発明の重要な点は比較的に高い溶融粘度のオレフィン樹脂またはオレフィン
樹脂ブレンドを用いることである。断面積が大きいほど、溶融体粘度は望ましい
範囲が高くまたは許容される最小粘度が高くなる。樹脂の溶融粘度は最も便利に
はメルトインデックスという用語で表現される。溶融体の粘度が増加するにつれ
、メルトインデックスは減少する。本発明の目的で、メルトインデックスはASTM
D-1238により190℃/2.16kgで測定される。
本発明の別の重要な点は望ましい大きさの断面を形成するために充分に高い押
出時剪断速度を有することである。剪断速度は、ダイを通る体積流速とダイオリ
フィスの形状の関数である。本発明の目的で、剪断速度=(6x速度)/(幅xギャ
ップ2)(式中、「速度」は体積流速であり、「幅」はダイオリフィスの開口部
の幅であり、そし
て「ギャップ」はダイオリフィスの開口部の高さである。)
ある方向で2インチ以上(5cm以上)であって、もう一方の方向で18インチ以
上(46cm以上)である断面を有する厚板フォーム構造体は900/秒以上で3.5g/10
分以下のメルトインデックスのオレフィンポリマーにより製造されることができ
る。ある方向で2インチ以上(5cm以上)であって、もう一方の方向で24インチ
以上(61cm以上)である断面を有するフォーム構造体は600/秒以上で2.5g/10分
以下のメルトインデックスのオレフィンポリマーにより製造されることができる
。ある方向で2インチ以上(5cm以上)であって、もう一方の方向で32インチ以
上(81cm以上)である断面を有するフォーム構造体は500/秒以上で0.8g/10分以
下のメルトインデックスのオレフィンポリマーにより製造されることができる。
ある方向で2インチ以上(5cm以上)であって、もう一方の方向で48インチ以上
(122cm以上)である断面を有するフォーム構造体は400/秒以上で0.6g/10分以下
のメルトインデックスのオレフィンポリマーにより製造されることができる。上
記の剪断速度は与えられた断面積に好ましい剪断速度である。
大きな断面積のフォーム構造体を製造するときに、第二の発泡剤は発泡剤の総
重量の25モル%以下を占める。好ましい発泡剤はイソブタン、n-ブタン、二酸化
炭素または上記の2種以上の組み合わせ混合物を含む。イソブタンと二酸化炭素
の混合物は特に好ましい。
大断面積のフォーム構造体はASTM D-3575によって48kg/m3以下の密度、そして
最も好ましくは24〜44kg/m3の密度を有する。フォームはASTM D3576-77によって
0.1〜5.0mm、そして好ましくは1〜3mmの平均気泡サイズを有する。
大断面積のフォーム構造体は独立気泡であってもまたは連続気泡であってもよ
い。好ましくは本発明のフォームはASTM D2856-Aによ
って80%以上が独立気泡である。
本発明の別の態様は、1,1-ジフルオロエタンと、イソブタン、n-ブタンおよび
プロパンのいずれかとの発泡剤を用いた特定の密度の押出された凝集ストランド
オレフィンポリマーフォーム構造体を製造する方法に関する。このようなフォー
ム構造体はクッション包装用途において有用である。
HFC-152aを用いた、低密度の、即ち、16〜48kg/m3の凝集ストランドオレフィ
ンポリマーフォーム構造体を製造することは、過度の発泡剤損失から生じる気泡
破壊のために困難である。HFC-152aはオレフィンポリマー溶融体中で比較的に低
い溶解度を有する。低い溶解度のために、発泡温度のばらつきが大きくなる。発
泡温度が高いと、過度の発泡剤損失を起こすであろう。この為、発泡温度は過度
の発泡剤損失を抑制するように注意深く維持されなければならない。
低い発泡温度を維持することは、押出された凝集ストランドフォーム構造体を
製造するときには特に困難である。このようなフォーム構造体の製造は多数の比
較的小さな孔またはマルチオリフィスダイにおけるオリフィス群を通して溶融押
出物を押出することを含む。このような押出は従来のスリットダイを通した押出
物と比較して非常に大きな剪断熱を生じる。剪断熱は溶融押出物の温度の増加と
ともに増加し、この為、発泡温度は上がる。
押出された凝集ストランドフォーム構造体を製造するときの発泡温度の制御を
維持する1つの手段はダイへ入る前に溶融押出物の温度を下げることである。し
かし、これにより、加工装置および熱交換装置の内部表面上に成分ポリマーが「
凍結」し、またはプレートアウトすることになりうる。
HFC-152aを用いて低密度の凝集ストランドオレフィンポリマーフォーム構造体
を製造することができることは望ましいであろう。こ
のようなフォーム構造体を低い発泡温度で製造することは更に望ましいであろう
。
本発明によると、16〜48kg/m3の密度の発泡したオレフィンポリマー組成物の
凝集した押出された複数のストランドのオレフィンポリマーフォーム構造体を製
造する方法が存在する。この方法は、a)溶融ポリマー材料を形成するようにオ
レフィンポリマー材料を加熱すること、b)発泡性ゲルを形成するように溶融ポ
リマー材料中に高圧で発泡剤を取り込むこと、c)最適な発泡温度にまで発泡性
ゲルを冷却すること、およびd)フォーム構造体を形成することができる発泡し
たポリマーフォーム材料の凝集した押出された複数のストランドまたはプロファ
イルを形成するように複数のオリフィスを有するダイ(マルチオリフィスダイ)
を通して発泡性ゲルを押出することを含む。この発泡剤は、発泡剤の総モル基準
で、1,1-ジフルオロエタンである第一発泡剤20〜90モル%、および、イソブタン
、n-ブタンおよびプロパンからなる群より選ばれた第二発泡剤80〜10モル%を含
む。発泡性ゲルがダイ入口からマルチオリフィスダイの出口に進む間に、少なく
とも1℃の発泡性ゲルの温度上昇を起こすのに充分な速度でダイを通して発泡性
ゲルは押出される。
凝集したストランドの状態のフォーム構造体はマルチオリフィスダイを通した
発泡性ゲルの押出により形成される。オリフィス群は、発泡性ゲルの隣接ストリ
ーム間の接触が発泡過程の間に起こり、そして一体フォーム構造体となるために
充分な付着力で互いに接触表面が付着するように配列されている。ダイを出てく
る発泡性ゲルのストリームはストランドまたはプロファイルの状態を取り、それ
は所望のように発泡し、凝集し、そして互いに付着して一体の構造体を形成する
。望ましくは、オレフィンフォーム構造体の凝集した個々のストランドまたはプ
ロファイルは、フォームを調製し、造形し、
そして使用する際に遭遇する応力でのストランドの剥離を抑制するように、一体
構造で付着したままである。凝集したストランドの状態でのフォーム構造体を製
造するための装置および方法は米国特許第3,573,152号および第4,824,720号に見
られる。
フォームストランドまたはプロファイルはマルチオリフィスのオリフィス群の
形状により断面形状は変化するであろう。ストランドまたはプロファイルは凝集
して形成するフォーム構造体と同一の形状であってもまたは異なる形状であって
もよい。オリフィス群は円形状が好ましいが、円形状であってもまたは非円形状
であってもよい。適切な非円形状はX-形状、十字形状または星型形状或いは多角
形形状を含む。ダイにおける様々なオリフィス群は、正弦波、ハニカム、四辺形
鋸歯または三角形鋸歯の波形パターンのような所望のコンフィグレーションまた
は配列で空間的に配置されてよい。好ましくは、個々のストランドは断面におい
て、円形状ストランドの場合には直径において0.5〜10mmの主要寸法を有し、そ
して最も好ましくは1.0〜5.0mmの主要寸法を有する。
マルチオリフィスダイにおけるオリフィス群は、好ましくは、オリフィス群全
体の形状と比較して、得られる一体フォーム構造体の実質的な変形なしにストラ
ンドまたはプロファイルを形成するように発泡するために、出てくる溶融押出物
のストリーム間の充分なチャンネル体積またはクリアランスが存在するような形
状であろう。溶融押出物のストリームはストランドまたはプロファイル間の開放
チャンネル体積を部分的にまたは完全に充填するように発泡してよい(開放チャ
ンネルまたは閉止チャンネル)。
望ましいオレフィンポリマー材料は、少なくとも0.5ポンド重/インチ長さ(0
.88ニュートン/センチメートル(N/cm))および好ましくは少なくとも2.0 lbf
/in(3.5N/cm)のストランドーストランド
引張強さを有する凝集フォームストランドまたはプロファイルのフォーム構造体
を形成するように用いられることができる。平均のストランド-ストランド引張
強さはフォーム構造体の中の所定の2つの隣接ストランド同士を2つに引き離す
のに必要な平均の引張強さであると定義される。
凝集ストランドの状態でのフォーム構造体を製造するときに、発泡剤は、発泡
剤の総モル基準で、1,1-ジフルオロエタンである第一発泡剤20〜90モル%、およ
び、イソブタン、n-ブタンおよびプロパンからなる群より選ばれた第二発泡剤80
〜10モル%を含む。好ましくは、第二発泡剤は発泡剤の総モル基準で20〜50モル
%を占める。第二発泡剤は、第二発泡剤なしで可能であるよりも低い温度でダイ
に発泡性ゲルを輸送することができるように発泡性ゲルを可塑化するように機能
する。第一発泡剤であるHFC-152aは溶融オレフィンポリマー材料中で比較的に低
い溶解度を有し、この為、発泡温度はダイを通る押出時の過度の発泡剤損失を抑
制するように注意深く制御されなければならない。
マルチオリフィスダイでは数多くの小さな孔またはオリフィス群を通して発泡
性ゲルを押出するときに遭遇する剪断熱が大きいから、従来のスリットダイと比
較してマルチオリフィスダイで発泡温度を制御することはより困難である。剪断
熱はダイを通して押出されるときの発泡温度を1〜3℃上昇させる。1〜3℃の
温度上昇はオレフィンポリマーの結晶性のために非常に重要であり、オレフィン
ポリマーは比較的に狭い発泡温度範囲を有する。発泡温度の上昇は発泡性ゲルが
上昇した発泡温度に敏感であるから、多量にHFC-152aを含むかまたは完全にHFC-
152aのみを含む発泡性ゲルの押出時には問題を起こす。
上昇した発泡温度の問題に対抗する1つの手段はダイに輸送され
る発泡性ゲルの温度を低下することである。しかし、ゲルの温度を低下すると、
ゲルの「凍結」を起こしうる。「凍結」はポリマーを熱除去装置上にプレートア
ウトさせ、その装置の効率は低下し、そして所望の低下どころかポリマー温度の
上昇をもたらす。
イソブタン、n-ブタンまたはプロパンの第二発泡剤のいずれも、マルチオリフ
ィスダイへ輸送される発泡性ゲルの温度が「凍結」なしに発泡時の過度のHFC-15
2aの損失を抑制するために充分なほど低下されるように充分な程度にまでオレフ
ィンポリマー材料の溶融物を可塑化することができる。また、第二発泡剤は操作
可能な発泡温度範囲、即ち、当業界で参照されている「発泡範囲(ウィンドー)
」を増加することができる。
凝集ストランドの状態の適切なフォーム構造体は、ASTM 1622-88によって0.2
〜3ポンド/立方フィート(pcf)(3.2〜48キログラム/立方メートル(kgm)
)の総密度(即ち、バルク密度、または、ストランド若しくはプロファイルの間
の隙間チャンネルまたはボイドを含む独立気泡フォームの密度)を有する。最も
好ましいフォーム構造体は0.5〜2.8pcf(8.0〜45kgm)の密度を有する。低い重
量のクッション用途における特定の使用では、好ましい別の態様は2pcf(32kgm
)の密度を有する部分を含む。フォーム構造体を含むフォームの個々のストラン
ドは、好ましくは1.0〜3.0pcf(8.0〜96kgm)の、最も好ましくは1.5〜2.0pcf(
16〜48kgm)の局所的なまたはストランドの密度を有する。
凝集ストランド構造体を含むフォーム構造体は、ASTM D3576-77によって0.10
〜1.2mmおよび好ましくは0.4〜1.0mmの平均の気泡サイズを有する。
凝集ストランドフォーム構造体において、フォーム中の気泡の総数の好ましく
は少なくとも70%は、フォーム構造体を構成するフォ
ームストランド間の隙間チャンネルまたはボイドを含めないで、ASTM D-2856Aに
よって独立気泡である。
適切なオレフィンポリマー材料は、オレフィンホモポリマーおよびオレフィン
化合物と共重合性オレフィン不飽和コモノマーとのコポリマーを含む。オレフィ
ンポリマー材料は少量の非オレフィンポリマーを更に含んでよい。オレフィンポ
リマー材料は1種以上のオレフィンホモポリマー、1種以上のオレフィンコポリ
マー、1種以上のオレフィンホモポリマーと1種以上のコポリマーとのブレンド
を単独で含んでも、または、上記のいずれかと非オレフィンポリマーとのブレン
ドを含んでもよい。組成に関係なく、オレフィンポリマー材料は50重量%より多
量の、そして好ましくは70重量%より多量のオレフィンモノマー単位を含む。好
ましくは、オレフィンポリマー材料は50重量%より多量の、そして好ましくは70
重量%より多量のエチレンモノマー単位(エチレンポリマー材料)を含む。最も
好ましくは、オレフィンポリマー材料は完全にまたは全てがオレフィンモノマー
単位で占められている。最も好ましいオレフィンポリマーはポリエチレンホモポ
リマーである。ポリエチレンは高密度、中密度、低密度、線状低密度または超低
密度タイプのいずれであってもよい。低密度ポリエチレンは最も好ましい。ポリ
エチレンは直鎖であっても、枝分かれであってもまたは軽度に架橋されていても
よい。ポリプロピレンはもう一つの有用なオレフィンポリマーである。
適切なオレフィンコポリマーはオレフィンモノマー単位およびそれと共重合性
の少量の、好ましくは20重量%以下のモノエチレン系不飽和化合物を含むことが
できる。適切なコモノマーはC2-C6アルキル酸およびエステル、イオノマー誘導
体、C4-C6ジエンおよびC3-C9オレフィンを含む。適切なコモノマーの例はアクリ
ル酸、イタ
コン酸、マレイン酸、メタクリル酸、エタクリル酸、メチルアクリレート、メチ
ルメタクリレート、エチルアクリレート、ビニルアセテート、一酸化炭素、無水
マレイン酸、アクリロニトリル、プロピレン、イソブチレンおよびブタジエンを
含む。
上記に記載した以外の発泡剤は少量で用いられてよい。このような発泡剤は無
機発泡剤、有機発泡剤および化学発泡剤を含む。適切な無機発泡剤は二酸化炭素
、窒素、アルゴン、水、空気、窒素およびヘリウムを含む。有機発泡剤は、1〜
9個の炭素原子を有する脂肪族炭化水素、1〜3個の炭素原子を有する脂肪アル
コール、1〜4個の炭素原子を有する完全にまたは部分的にハロゲン化された脂
肪族炭化水素を含む。脂肪族炭化水素はメタン、エタン、n-ペンタン、イソペン
タンおよびネオペンタンを含む。脂肪アルコールはメタノール、エタノール、n-
プロパノールおよびイソプロパノールを含む。完全にまたは部分的にハロゲン化
された脂肪族炭化水素はフルオロカーボン、クロロカーボンおよびクロロフルオ
ロカーボンを含む。フルオロカーボンの例はフッ化メチル、ペルフルオロメタン
、フッ化エチル、1,1,1-トリフルオロエタン(HFC-143a)、1,1,1,2-テトラフル
オロエタン(HFC-134a)、ペンタフルオロエタン、ジフルオロメタン、ペルフル
オロエタン、2,2-ジフルオロプロパン、1,1,1-トリフルオロプロパン、ペルフル
オロプロパン、ジクロロプロパン、ジフルオロプロパン、ペルフルオロブタン、
ペルフルオロシクロブタンを含む。本発明での使用のための部分的にハロゲン化
されたクロロカーボンおよびクロロフルオロカーボンは塩化メチル、塩化メチレ
ン、塩化エチル、1,1,1-トリクロロエタン、1,1-ジクロロ-1-フルオロエタン(H
CFC-141b)、1-クロロ-1,1-ジフルオロエタン(HCFC-142b)、クロロジフルオロ
メタン(HCFC-22)、1,1-ジクロロ-2,2,2-トリフルオロエタン(HCHF-123)およ
び1-クロロ-1,2,2,2-テト
ラフルオロエタン(HCFC-124)を含む。完全にハロゲン化されたクロロフルオロ
カーボンは、トリクロロモノフルオロメタン(CFC-11)、ジクロロジフルオロメ
タン(CFC-12)、トリクロロトリフルオロエタン(CFC-113)、1,1,1-トリフル
オロエタン、ペンタフルオロエタン、ジクロロテトラフルオロエタン(CFC-114
)、クロロヘプタフルオロプロパン、およびジクロロヘキサフルオロプロパンを
含む。化学発泡剤はアゾジイソブチロ-ニトリル、ベンゼンスルホンヒドラジド
、4,4-オキシベンゼンスルホニル-セミカルバジド、p-トルエンスルホニルセミ
カルバジド、バリウムアゾジカルボキシレート、N,N'-ジメチル-N,N'-ジニトロ
ソテレフタルアミドおよびトリヒドラジノトリアジンを含む。
フォーム形成性ポリマーゲルを製造するためにポリマー溶融体材料中に取り込
まれる発泡剤の量は0.2〜5.0モル/kgポリマー、好ましくは0.5〜3.0モル/kgポリ
マー、そして最も好ましくは1.0〜2.50モル/kgポリマーである。
好ましいフォーム構造体は優れた寸法安定性を示す。好ましいフォーム構造体
は1カ月以内に初期体積の80%以上に回復し、ここで、初期体積は押出後30秒以
内に測定したものである。体積は水中での立方体押出試験により測定されること
ができる。
寸法安定性を向上させるために、本発明のフォーム構造体に安定性調節剤を加
えることが望ましい。適切な安定性調節剤は当業界において知られているいかな
るものをも含む。好ましい安定性調節剤はC10-C24脂肪酸のアミドおよびエステ
ルを含む。最も好ましい安定性調節剤はステアリルステアラミドおよびグリセロ
ールモノステアレートを含む。
様々な添加剤は本発明のフォーム構造体中に含まれてよく、例えば、無機充填
剤、顔料、酸化防止剤、酸掃去剤、安定性調節剤、紫
外線吸収剤、難燃剤、加工助剤および押出助剤が含まれてよい。
更に、成核剤はフォーム気泡サイズを調節するために含まれてよい。好ましい
成核剤は、無機物質、炭酸カルシウム、タルク、クレー、二酸化チタン、シリカ
、硫酸バリウム、珪藻土、およびクエン酸と重炭酸ナトリウムとの混合物を含む
。用いる成核剤の量は0.01〜5重量部/100重量部ポリマー樹脂であることができ
る。好ましい範囲は0.1〜3重量部である。
次は本発明の実施例であり、制限するものと解釈されるべきでない。特に指示
がないかぎり、全ての百分率、部または比率は重量基準である。例1および対照例1
本発明のフォーム構造体を、HFC-152aおよびイソブタンの発泡剤を用いて調製
した。1,1-ジフルオロエタン(HFC-152a)またはイソブタン(iC4)のいずれか
の発泡剤を用いた対照のフォーム構造体も調製した。本発明のフォーム構造体と
対照フォーム構造体の物性および加工性を比較した。
用いた装置は、通常のフィード、計量および混合の逐次ゾーン群の末端に更な
る混合および冷却ゾーンを有する25mm(1inch)スクリュー型押出機であった。
発泡剤用インジェクションポートは計量ゾーンと混合ゾーンの間に具備されてい
た。長方形のオリフィスを有するダイが冷却ゾーンの末端に付いていた。オリフ
ィス高さを以下ダイギャップと呼び、それは調節可能であり、そして幅は3.68mm
(0.145inch)で固定されていた。
1.8dg/分(デシグラム/分)のメルトインデックス(ASTM D-1238、190℃/2.1
6kg)および0.923g/cm3の密度を有する粒状の低密度ポリエチレン(LDPE)樹脂
を濃厚なグリセロールモノステアレート(GMS)と予備混合して1.3部/100部(pp
h)の有効なレベルのGMSを生じ、そして少量(0.02pph)のタルク粉末を予備混
合して固体混合物を形成した。この固体混合物を押出機にフィードし、そして2.
3キログラム/時(kg/hr)(5ポンド/時(1b/hr))の均一速度で押出した。
押出機のゾーン群で維持された温度はフィードゾーンで100℃、溶解ゾーンで160
℃、計量ゾーンで180℃および混合ゾーンで193℃であった。発泡剤レベルが1.3
グラムモル/kgポリマー(mpk)であるような速度で発泡剤を均一に注入した。冷
却ゾーンの温度を徐々に
低下させ、最適な発泡温度にポリマー/発泡剤混合物(発泡性ゲル)に冷却した
。ダイおよび冷却ゾーンを同一の温度に維持した。
発泡温度範囲または「ウィンドー」を測定することにより加工性、発泡性を本
発明の構造体および対照構造体で比較した。発泡ウィンドーを次の通りに測定し
た。フォームが上がり、そして安定化する温度で始まり、臨界ダイギャップで(
予備発泡のダイギャップしきい)フォームストランドを保存する。その後、ゲル
温度を1℃低下し、そして別の試料を取った。冷却セクションが「凍結」を示す
まで操作を繰り返した。「凍結」条件は、冷却ゾーンに入るゲル圧力の急激な増
加を伴ってフォーム品質が低下することにより示された。発泡温度ウィンドーは
特定値(この例では10%の連続気泡)以下のフォーム中の連続気泡含有率を提
供する発泡温度範囲として規定された。最小フォーム密度を達成する最適発泡温
度は3種の試験で107〜109℃であった。
フォーム構造体を少なくとも2週間老化させ、そして断面サイズ(面積)、気
泡サイズ、密度および連続気泡含有率を分析した。プロセスデータおよび物性デ
ータを表1に示した。
HFC-152a/イソブタン発泡剤で発泡した本発明のフォーム構造体(試験1.1)
は広い発泡温度で良好な品質であった。その発泡温度ウィンドー(13℃)はイソ
ブタン単独で発泡した対照構造体(試験1.2)より1℃広く、そしてHFC-152a単
独で発泡した対照構造体(試験1.3)よりかなり広かった。本発明のフォーム構
造体はフォーム断面、密度、気泡サイズおよび表皮品質においてイソブタン単独
で発泡した対照構造体に匹敵し、そしてHFC-152a単独で発泡した対照構造体より
もそれらの物性が明らかに優れていた。HFC-152a単独で発泡したフォーム構造体
の余り望ましくない加工特性および物性を見ると、イソブタン単独で発泡したフ
ォーム構造体の望ましい加工特性およ
び物性は0.5モル比率のイソブタンおよび0.5モル比率のHFC-152aで発泡したフォ
ーム構造体でも実質的に維持されることができたことは驚くべきことである。例2および対照例2
本発明のエチレンフォーム構造体を、HFC-152aおよびイソブタンの発泡剤を用
いて調製した。HFC-152a単独の発泡剤を用いた対照のフォーム構造体も調製した
。本発明のフォーム構造体と対照フォーム構造体の物性および加工性を比較した
。
使用したポリマーは0.919g/cm3の密度および0.22dg/分のメルトインデックス
を有するLDPE樹脂と、0.919g/cm3の密度および7dg/分のメルトインデックスを有
する別のLDPE樹脂との重量基準で74/26のブレンドであった。1.3pphの有効ステ
アラミドレベルを生じるようにこのポリエチレンを濃厚なステアリルステアラミ
ドと予備混合した。成核剤は全く用いなかった。発泡剤は1.3mpkのレベルで用い
た。
モル基準で75/25のHFC-152a/イソブタンで発泡したフォーム構造体と完全にイ
ソブタンのみで発泡した対照フォーム構造体を比較した。特性は実質的に例1と
同様に測定した。プロセスデータおよびフォーム構造体特性データを表2に示す
。
HFC-152a/イソブタンで発泡した本発明のフォーム構造体はHFC-152aのみで発
泡した対照フォーム構造体よりもかなり良好な加工特性および物性を有した。対
照構造体は成核剤を用いなくても望ましくないほど小さな気泡サイズを有した。
対照構造体は望ましくないほど小さな断面サイズ、比較的に高い連続気泡含有率
(10%より大きい)を有し、そして実質的に発泡ウィンドーを全く有しない。本
発明の構造体は殆どのこれらの特性において実質的により良好な性能を示した。例3および対照例3
本発明のエチレンポリマーフォーム構造体をHFC-152aとイソブタンとの比率を
変えた発泡剤を用いて調製した。対照フォーム構造体をHFC-152aまたはイソブタ
ンのいずれか単独の発泡剤を用いて調製した。HFC-152a/イソブタン混合発泡剤
は、イソブタン単独で発泡されたフォーム構造体よりも良好な圧縮回復性を有す
る本発明のフォーム構造体を提供した。
用いた装置は例1の押出機と実質的に同一のコンフィグレーションの3.5イン
チ(8.9cm)のスクリュー型押出機であった。装置は冷却ゾーンの末端に2.25イ
ンチ(5.72cm)幅のギャップ調節可能なスリットダイを具備していた。
用いたポリマーは、0.919g/cm3の密度および0.22dg/分のメルトインデックス
を有する粒状LDPE樹脂と、0.919g/cm3の密度および8dg/分のメルトインデックス
を有する別の粒状LDPE樹脂との重量基準で75/25のブレンドであった。1pphのス
テアラミド(濃厚物の状態)、0.03pphのHydrocerol CF-5ブランド成核剤(Boeh
ringer Ingelheim K.G.,Germany)およびIrganox 1010ブランド酸化防止剤(Ci
ba-Geigy Corp.)とともにポリエチレンブレンドを均一速度4001b/hr(182kg/hr
)で押出機にフィードした。押出機のゾーンでの温度はフィードゾーンで100℃
、遷移ゾーンで120℃および140℃、溶融ゾーンで165℃および180℃、計量ゾーン
で220℃、および混合ゾーンで200℃であった。合計の発泡剤含有量が6.8pphとな
るように発泡剤を注入した。試験3.1〜試験3.4では112℃、試験3.5では113℃の
最適発泡温度を維持するように冷却ゾーン温度を調節した。物性データを表3に
示す。
0.13インチの固定ダイギャップで成形した39〜44mm厚さおよび203〜213mm幅の
フォーム構造体を回復させた。フォームの寸法を周
期的に測定することにより、各試験からの254〜280mm長さの2種の試料の寸法安
定性について評価した。圧縮回復試験を、特定の時間にわたって周囲温度(72°
F(22℃))でフォーム構造体に対して行った。フォーム構造体を初期厚さの80
%に0.5インチ/分(12.7mm)の速度で圧縮し、そして回復させた。回復の間に、
厚さを周期的にモニターした。
驚くべきことに、本発明のフォーム構造体はイソブタン単独で発泡した対照構
造体よりも大きな圧縮回復性を示した。圧縮回復性が高いほど、ダイ切断後のフ
ォーム構造体の寸法の保持が可能である。例4
厚板の状態での大きな寸法のオレフィンポリマーフォーム構造体を本発明の方
法によりHFC-152aで発泡した。用いたオレフィン樹脂はポリエチレンホモポリマ
ーであった。
様々なメルトインデックスの様々なポリエチレン樹脂を溶融させ、そして発泡
性ゲルを形成するように発泡剤と混合した。この発泡性ゲルを様々なサイズのダ
イを通して押出し、オレフィンポリマーフォーム構造体を形成させた。発泡剤は
HFC-152aを含んだ。添加剤は安定性調節剤として1.3pphのステアリルステアラミ
ド、成核剤としてHydrocerol CF-20(Boerhinger Ingelheim)、酸化防止剤とし
て0.03pphのIrganox 1010(Ciba-Geigy)であった。ポリマー溶融体および発泡
剤の発泡性ゲルを様々な剪断速度でダイを通して押出した。剪断速度はダイのサ
イズおよび押出機通過速度を調節することにより変化した。ダイのサイズは様々
な断面のフォームを形成するように変化した。ダイのサイズ(面積)はダイギャ
ップを調節することにより変化した。
品質に関してはフォーム構造体の表面(表皮)の品質を評価した。良好なフォ
ーム構造体は比較的に滑らかな艷消し状の表面を示した。
中位のフォーム構造体は少量のこぶのある艷消し状の表面を示した。悪いフォー
ム構造体は粗い表面を示し、少量の溝または隙間を有し、そして大きな不規則性
を有した。許容できるフォーム構造体は中位または良好な表面品質を有した。結
果を表4に示す。例5
凝集ストランドの状態のエチレンポリマーフォーム構造体を、75pphのHFC-152
aおよび25pphのイソブタンの発泡剤で本発明の方法により製造した。
装置は押出機およびマルチオリフィス列を含んだ。ダイは224.064インチ(1.6
2ミリメートル(mm))のオリフィスをその中に有した。
用いるポリマーはASTM D1238(190℃/2.6kg)により15の平均のメルトインデ
ックスを有する低密度ポリエチレンのブレンドであった。用いた添加剤は安定性
調節剤として1pphのグリセロールモノステアレート(GMS)および成核剤として0
.3pphのHydrocerol CF-70(Boehringer Ingelheim)であった。ポリマーおよび
添加剤は乾燥混合され、押出機にフォードされた。ポリマーおよび添加剤は溶融
性の流動性溶融体を形成するように押出機中で融解され、そしてブレンドされた
。
発泡性ゲルを形成するように高温で発泡剤を流動性溶融体内に注入し、そして
均質に分散させた。発泡性ゲルを最適発泡温度にまで冷却し、そしてフォーム構
造体を形成するようにダイを通して輸送した。発泡温度は108.5℃であった。
フォーム構造体を望ましい密度の1.95pcf(31.2kgm)に安定化させた。形成し
た構造体は気泡破壊しなかった。発泡温度は過度の発泡剤の損失およびこの為の
気泡破壊を抑制するのに充分に低かった。比較例5
凝集ストランドの状態のエチレンポリマーフォーム構造体を例5
と実質的に同一の装置と手順により製造したが、発泡剤はHFC-152a(10pph)の
みであった。
フォーム構造体は望ましくなく高い安定化した密度の3.52pcf(56.3kgm)でダ
イを出てくるときに急速に気泡破壊した。106〜110℃の発泡温度は0.5℃間隔で
試みられたが、全てが発泡剤の急速な損失および気泡崩壊を起こした。例6
凝集ストランドの状態のエチレンポリマーフォーム構造体を、HFC-152aおよび
プロパンの発泡剤で本発明の方法により製造した。例5の装置のより小さなもの
を用いたが、マルチオリフィスダイは130.060インチ(1.52mm)孔をその中に有
した。用いた手順は実質的に例5と同一であったが、ポリマーおよび添加剤を20
1b/hr(9.1kg/hr)でフィードし、そして発泡剤は4pphのHFC-152aおよび4pphの
プロパンを含んだ。
フォーム構造体は望ましい密度の2.00(32.0kgm)に安定化した。構造体は気
泡破壊がなく形成された。発泡温度は過度の発泡剤の損失およびこの為の気泡破
壊を抑制するのに充分に低かった。
本発明のフォーム構造体およびそれを製造する方法の態様を特定の詳細で示し
てきたが、製造プロセスおよび製造業者の希望により本発明は明細書中に示した
新規の教示および原理の範囲内であるかぎり、様々な変更をすることができるこ
とが評価されるであろう。
【手続補正書】特許法第184条の7第1項
【提出日】1994年7月28日
【補正内容】
請求の範囲(請求の範囲翻訳文第31頁〜第32頁)
請求の範囲
1.エチレンポリマーフォーム構造体を製造する方法であって、
a)溶融ポリマー材料を形成するように50重量%以上のエチレンモノマー単位
を含むエチレンポリマー材料を加熱すること、
b)発泡性ゲルを形成するように高圧において溶融ポリマー材料中に発泡剤を取
り込むこと、および、
c)フォーム構造体を形成するように低圧において発泡性ゲルを発泡させること
、
を含み、前記方法は発泡剤がイソブタンと1,1−ジフルオロエタンを含むこと
を特徴とする方法。
2.前記発泡性ゲルを最適発泡温度に冷却し、そしてその後、より低圧の領域
にそれをダイを通して押出することにより発泡させてフォーム構造体を形成させ
る請求の範囲1記載の方法。
3.前記発泡剤が5〜95重量%のイソブタンと95〜5重量%の1,1−ジ
フルオロエタンを含み、ここで、この発泡剤の重量百分率が発泡剤の総重量基準
である請求の範囲1または2のいずれか1項記載の方法。
4.前記発泡剤が25〜75重量%のイソブタンと75〜25重量%の1,1
−ジフルオロエタンを含み、ここで、この発泡剤の重量百分率が発泡剤の総重量
基準である請求の範囲1または2のいずれか1項記載の方法。
5.フォーム構造体の連続気泡が20%以下である請求の範囲1または2のい
ずれか1項記載の方法。
6.フォーム構造体の連続気泡が10%以下である請求の範囲1または2のい
ずれか1項記載の方法。
7.前記発泡剤が完全にイソブタンと1,1−ジフルオロエタン
のみを含む請求の範囲1または2のいずれか1項記載の方法。
8.請求の範囲1または2のいずれか1項に記載の方法により得られるフォー
ム構造体。
9.1方向で5cm以上の寸法およびもう一方の方向で46cm以上の寸法の
断面および48kg/m3以下の密度を有する厚板の状態の、押出された独立気
泡のオレフィンポリマーフォーム構造体を製造する方法であって、
a)溶融ポリマー材料を形成するように50重量%以上のオレフィンモノマー単
位を含むオレフィンポリマー材料を加熱すること、
b)発泡性ゲルを形成するように高圧において溶融ポリマー材料中に発泡剤を取
り込むこと、
c)発泡性ゲルを最適な発泡温度にまで冷却すること、および、
d)フォーム構造体を形成するように発泡性ゲルを押出すること、
を含み、前記方法はポリオレフィン材料が3.5g/10分以下のメルトインデ
ックスを有することを特徴とし;前記方法は発泡剤の総モル基準で75重量%以
上の1,1−ジフルオロエタンを含むことを更に特徴とする方法。
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フロントページの続き
(31)優先権主張番号 08/090,833
(32)優先日 1993年7月12日
(33)優先権主張国 米国(US)
(81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE,
DK,ES,FR,GB,GR,IE,IT,LU,M
C,NL,PT,SE),CA,FI,JP,KR
(72)発明者 マローン,ブルース エー.
アメリカ合衆国,オハイオ 43023,グラ
ンビル,グランビュー ドライブ 3130