【発明の詳細な説明】
セルロースを含む混合物のポンピング
技術分野
本発明はペースト又はスラリー様の濃度を有するセルロースを含む混合物の移
送方法に関する。特に、全てではないが、混合物はセルロース、アミンオキシド
及び水よりなる。また、本発明はセルロースを含む液体混合物を移送するシステ
ムにも係わる。
背景技術
セルロース含有混合物は、種々の異なる分野での応用でよく知られている。木
材加工及び製紙産業において、比較的高濃度(すなわち、溶液中の乾燥セルロー
スの重量百分率)のパルプの繊維のサスペンションを移送するニードがある。他
の産業、例えば繊維産業では、セルロースを含む溶液を成形、再生して繊維、フ
ィラメント又はセルロースの棒、チューブ、板又はフィルムのようなセルロース
の製品に成形する工程で、セルロース溶液を移送するニードがある。
パルプ産業と製紙産業では、繊維のサスペンションを異なった場所に移送する
ことがしばしば必要となる。繊維の濃度が低い、すなわち濃度が約5%までのサ
スペンションの場合、繊維のサスペンションが自由に流れることができるので、
殆ど問題はない。しかしながら、繊維の濃度が約5%よりも大きいサスペンショ
ンの場合、問題が起こる。繊維の濃度が5%よりも高い場合、繊維間の自由液体
の量がほんの少量であり、強力な繊維のネットワークが形成され、そのネットワ
ークの強さはサスペンションの濃度に依存する。中程
度又は高濃度の繊維のサスペンションの性質は、真溶液の性質と異なり、濃度が
高くなるほど取り扱いが難しくなる。
パルプ及び製紙産業では、繊維のサスペンションの移送に回転容積形ポンプが
汎用されきた。しかし、汎用のスクリュー又はギアポンプは、重く、大きく、高
価で、比較的しはしば壊れることがあるので、最近では、特に濃度が8%を超え
る液−繊維サスペンションの移送が必要な場合、回転容積ポンプを遠心ポンプで
置き換える傾向がある。米国特許第4,884,943号、4,981,413
号、同5,000,658号及び同5,058,615号の各明細書は、比較的
高濃度の繊維のススペンションのポンプ移送での遠心ポンプの使用について記載
している。8%よりも大きい繊維濃度の液−繊維サスペンションのポンプ移送に
おいて、サスペンションを遠心ポンプのサクションの開口部に供給することが提
案されている。しかし、このようなポンプでは、15%に近い繊維濃度のサスペ
ンションのポンプ移送は、商業的に可能ではなかった。比較的濃度の高いサスペ
ンションのポンプ移送の問題の他の解決方法は、遠心ポンプに先立ってパルプを
希釈すること、そしてポンプ移送の後、再濃縮することを含むことになる。しか
し、この公知技術では、煩雑さとポンプ移送装置のコストが加わる。
記載の内容を引用して本明細書の記載の一部とするMcCorsleyの米国
特許第4,416,698号明細書には、例えば第3アミン−N−オキシドのよ
うなセルロースの適当な溶剤中に溶解したセルロースを含む溶液からセルロース
フィラメントを製造する方法が記載されている。水はパルプの繊維を膨潤させ、
繊維の第3アミンオキシドー水の混合物との接触を助長する。高められた温度及
び低圧で、セルロース材料が第3アミンオキシドー水混合物に溶解して、比較的
高い固形分含有量の溶液を形成する。このように形成
されたセルースドープは、それが固化することを防止するために、高められた温
度に保持されなければならない。後続の移送操作で、セルロースドープの混合の
均一性が壊されることを避けるために、セルロースドープを注意深く取り扱うこ
とが重要である。例えば、若しドープが余りにも厳しいポンプ移送条件下に置か
れると、第3アミンオキシドは、溶液から分離又は絞り出されてしまう。
前述のロータリ、クリュー及びギアポンプとは違う別のタイプの容積形ポンプ
に往復ピストンポンプがある。
通常、往復ピストンポンプは、ポンプの機械要素を詰まらせる可能性があるの
で、非常に泥状(dirty)又は非常に粘性の液体の移送には適してはいない
。しかしながら、米国特許第4,178,412号及び4,373,875号明
細書は、主としてセメント又はコンクリート若しくは他の粘性材料、例えば沈降
泥土の移送を主に意図する2シリンダ形の所謂コンクリートポンプについて開示
している。しかし、これらの特許明細書には、コンクリートポンプがセルロース
含有混合物、特に第3アミンオキシド及び水のようなセルロースの適切な溶剤に
分散されたセルロース混合物の移送に用いられることについて示唆してはいない
。セルロース、アミンオキシド及び水からなるこのような混合物は、混合物の均
一性を壊すことなしに取り扱うことが非常に困難なものである。
発明の開示
本発明の目的は、セルロース含有溶液例えばセルロース−アミンオキシド−水
混合物を、2個のシリンダ型往復ピストンポンプのような所謂コンクリートポン
プを用いてポンプ移送する方法を提供する。
本発明の一形態により、セルロースと少なくとも1つの液体との
混合物のポンプ移送方法が提供され、この液混合物は少なくともセルロース8重
量%を有するものであり、ポンプは往復ピトンポンプである。
セルロース、アミンオキシド及び水の混合物からなるプレミックスは、特にセ
ルロースが壊れたり、前記の混合体からアミンオキシドが分離又は絞り出される
ことなく、取り扱いそして移送することに難点がある。比較的低い往復運動速度
で操作される往復ピストンを用いることで、このようなプレミックスがその品質
を低下させないで、成分の混合状態が均一な性状のまま維持されることが判明し
た。この方法は、特に繊維濃度が8%以上、例えば少なくとも10%若しくは好
ましくは13%といった少なくとも12%を越える(混合物中のセルロースの乾
燥重量の割合)プレミックスに適している。また、この方法は濃度が15%を越
える、例えば20%までの濃度の混合物に有利に適用できる。
この発明は、代表的には1500°Fを越える、例えば176°Fの高められ
た温度で、アミンオキシドと水からなるセルロースの溶剤中に分散したセルロー
スを含む。プレミックスを移送するのに適している。適切には、このような混合
物は約13重量部のセルロース及び87重量部のアミンオキシドと水からなるも
のである。この混合物が13重量%のセルロース、72重量%のアミンオキシド
及び15重量%のからなるのが好都合である。往復ポンプは保温被覆され、この
混合物が高められた温度を維持するように、例えば熱水ジャケットによって加熱
されるものであること好ましい。
セルロースの溶剤は水と相溶性のあるあらゆる適当な第3アミンからなること
が好都合である。好ましい第3アミンオキシドは、シクロモノ(N−メチラミン
−N−オキシド化合物であって、例えばN−メチルモルホリン−N−オキシド、
N−メチルピペリジン−N
−オキシド、N−メチルピロリドンオキシド、ジメチルシクロヘキシルアミンオ
キシド等のような化合物である。
本発明の他の実施形態では、混合物の組成成分を混合するためのプレミキサ、
前記の混合物を貯蔵するための貯蔵ホッパポンプ及び前記のホッパ内の前記混合
物を更なる加工処理工程に移送するための往復ピストンポンプからなる液体混合
物を含むセルロースを調製し、移送するシステムが提供される。
図面の簡単な説明
本発明の実施の形態を、特に下記の図面に関する実施例により記載する。
第1図は、少なくともセルロースとセルロースの溶剤を含む混合物を形成する
装置の概要を示す。
第2a図及び第2b図は、側面及び断面の概要を示す図であり、粒状物材料が
濾過スリーブの外側上に堆積している様子を示す。
第3a図及び第3b図は、側面及び断面の概要をそれぞれ示し、粒子材料が濾
過スリーブの外側上に予め堆積し、更にそこから除去されている様子を示す。
第4図は、第1図で示される装置のプレミキサの断面の概要を示す。
第5図は、第1図で示される装置の貯蔵ホッパの部分断面を拡大して示す図で
ある。
第6図及び第7図は、第1図の装置の往復複式ピストンの端部の断面の概要と
上部からみた概要を拡大して示す図である。
本発明の実施の最良の形態
第1図は装置の概要を示し、参照符号1によって一般的に示され
る装置は、セルロースの溶剤に分散されるセルロース原料の混合物を形成するた
めの装置の概要を示す。この装置1は、パルプロール2からなる第1の組、パル
プロール3からなる第2の組、パルプ細断装置4及び関係ファン23、パルプ分
離装置5a及び5b、濾過手段6、プレミキサ7a及び7b、貯蔵ホッパ84及
び85、往復複式ピストンポンプ88及び89からなる。
セルロース材料からなる第1の多層のウエブ9を第1のパルプロールの組から
低部ニップロール対8の上部ニップロール対10を用いてウエブを引き取ること
によって形成される。ニップロール8及び10の通路中、第1のウエブ9は離間
ガイド板11の間に供給される。セルロース材料の第2の多層ウエブ12も同様
に低部ニップロール対13と上部ニップロール対14とにより、パルプロール3
の第2の組からウエブを引き出すことによって供給される。第2のウエブは、ニ
ップロール13及び14の間に離間ガイド板15によって供給される。ガイド板
11及び15は、ニップロール8と10及び13と14の間に位置して、それぞ
れ多層ウエブ9及び12をオペレータの介在なしに前記のニップロールの間に導
いている。ガイド板11及び15は、使用中ガイド板の間で閉塞が発生した場合
、接近できるよう蝶番が設けられている。
第1図で理解されるように、パルプロール2からなる第1の組には8個のパル
プロールが、パルプロール3の第2の組には4個のパルプロールがある。
パルプロールはパルプ材料から所定の方法で調製された液状製品の粘度に基づ
いて最終使用者に供給さている。粘度の等級付けはバッチ毎に変わるが、最終使
用者は粘度領域から予め選択された粘度等級の原料ロールを選ぶことができる。
より好ましいセルロースプレミックスは、所望の中間粘度等級を有するパルプ材
のプレミック
スを調製するために、高い等級のものと低い等級のものとを一緒に混合すること
によって得られることが判っているので、パルプロール2からなる第1の組のロ
ールは低い値の帯域の粘度等級を有し、パルプロール3からなる第2の組のロー
ルは高い値の領域の粘度等級を有する。ウエブ9と12を細断機4に導く移送速
度は、所望の粘度等級を有するパルプ材料の混合を得るべく調整される。
濃度の高いプレミックスを調製するためには、プレミキサ7a及び7bに混合
するために添加するセルロースの量を正確にコントロールすることが大切である
。パルプロールは、セルロースと水を含んでいるので、パルプロールの水含有量
を測定して、含まれている乾燥セルロースの重量を割り出す必要がある。最も単
純な実施形態では、細断装置4からの細断パルプの所定量はプレミックス7a及
び7bに加える前に計量装置(図示せず)で計量される。この方法を採用する場
合、パルプロールがある定まった重量割合のセルロース及びある定まった重量割
合の水、例えばセルロース94重量%と水6重量%からなると推定することにな
る。しかしながら、パルプ材料の絶対乾燥重量は、ウエブ9及び12それぞれを
感知手段16及び17を用いて細断装置に供給する間に、計算により求められる
ことが好ましい。
各々の感知手段は、複合層ウエブ9又は12の単位当たりの重量を測るβ線の
スキャナからなるが、ウエブ9又は12の水分含有量を測定するマイクロ波吸収
法を採用した水分測定器を更に任意的に設けることができる。水分の計測が採用
されない場合、各ウエブの水分含有量はウエブ重量の約6%で、残り96重量%
はセルロースであると考える。各ウエブ9及び12の単位面積当たりの重量、各
ウエブの幅及び水分含有量の信号を用いて、細断装置4へと送られるセルロース
の量が計算され、この数量値を用いて各々のプレミキ
サに加えられるセルロースの量の制御に用いられる。
ウエブ9及び12中の好ましくない金属の存在を検知する目的で、金属の検知
器18及び19も設けられる。金属が検知された場合、このプロセスは自動的に
停台させることができる。
セルロース材料の第1及び第2の多層ウエブ9及び12は、細断装置4の入口
に供給され、ウエブはパルプ材料の不規則な形状のフレーク又は粒子に切断又は
細断される。細断装置4は、最小のウエブ材料の切断端圧力でセルロースウエブ
材料を切断又は引き裂くように設計された回転切断ナイフ20を備えている。こ
れは細断されたウエブ材料が後によく伸びてアミンオキシドと水と混合すること
ができる上で望ましいことである。パルプ細断具の特に好ましいタイプは、Ul
ster Engineeringで製作され、Birkett Cutmas
ter LimitedからAZ45Specialとして販売されているカッ
ターである。このような細断具は、ナイフ型カッター(タイプ31mm×7フッ
ク)を備えている。細断装置4の回転ナイフ20は、約140r.p.m.で回
転し、セルロース材料を約1〜20cm2、典型的には約3から15cm2の不定
形状又はフレーク形状に切断する。しかし、ナイフカッターは、この比較的大き
なセルロース材料のフレーク又は粒状物に加えて、かなりのより細かなセルロー
スのフレーク又はパルプのダストを発生する。典型的には、ウエブの細断加工の
間、ウエブ材料の99%までがこれらの大きなフレーク又は粒子で、残り1%が
パルプダストに切断される。
切断乃至細断されたパルプ材料は、パルプのダストを含んで細断装置4の出口
から排出され、断面円形のダクト21を経てバルブ22へと移送される。パルプ
材料は、細断装置4の出口にあり、空気取入口Aでフィルタ24を通って吸引さ
れる空気流によって移送さ
れる。このファンは、切断刃に取付られている翼板を有し、これらの翼板は細断
装置から出るセルロース材料の粒状物の更なる細断及び破砕を扶ける。
このプロセスはバッチ法で運転されているが、バッチプロセスのどの部分が操
作中であるかによって、分流加減器のバルブ22がカットパルプをダクト21か
あるいはダクト25を経てパルプ分離装置5aの方向に向けるか、あるいはパル
プ導管を経てパルプ分離装置5bに向けるかする。パルプ分離器5a及び5bの
各々は、同じように運転されるので、パルプ分離装置5aについてのみ以下に詳
述する。
パルプ分離装置5aは、導入口27を有し、第1の出口28を第1の導入口の
線上に、そして第2の出口29を導入目27と第1出口の間の通路から外れた位
置に有する。メッシュスクリーン30が導入口27と排出口28との間の直通路
の間に角度をつけて配置されている。使用にあたっては、パルプのダストを含む
細断パルプは、空気流れによりダクト25を経て導入口27を通って、移送され
、第1の排出口28の方向に向けられる。メッシュスクリーン30は、0.1イ
ンチ(2.54mm)のメッシュサイズを有し、粒子サイズ0.1(2.54m
m)インチまでのパルプダストと移送空気流を通過せしめて第1導入口28を通
過させる。メッシュスクリーン30のメッシュを通ることができない大きな切断
セルロース材料片は、角度を付して設置されたスクリーン30により下方に偏向
されて第2の排出口29を通る。パルプダスト及び第1の排出口28から出る移
送空気は、ダクト31と32を経て濾過手段6の導入口に至る。
濾過手段6は、移送空気流からのパルプダストを除去するのに役立つ。濾過手
段の特に適当な形態は、SurreyのNEU En
gineering Limited of Workingで製造されている
JETLINE Vフィルタである。このような濾過手段6は、複数のフィルタ
スリーブ(第2a)2b、3a、3b図参照)の列、例えば列あたり8個のフィ
ルタスリーブの12列を垂直に配置したものである。
各々丁度1m2以下のフィルタスリーブ40は、好適には耐腐食性のスチール
ワイヤでできた剛性垂直フレーム上に支持されているニードルパンチフェルトの
長方形のスリーブ片96枚でなり、この全ての面積は100m2となる。濾過手
段6は、正の圧力下で操作され、パルプダストを含む導入空気が上方に向けてそ
して又半径方向内側に管状のフィルタスリーブ40を通って第2a図の矢印の方
向に吹き通される。パルプダストのケーク42は、スリーブ40の外側に形成さ
れ、清澄な空気がベンチュリ形状をした管を通って上方に向けて運ばれる。清澄
な空気は矢印Bの方向に45で外に出る。
パルプダストのケーク42は、構成の一部であるベンチュリ管を通って周期的
に吹き下ろされる脈動空気により、各フィルタ列を代わるがわるきれいにしなが
ら、フィルタスリーブからとり除かれる。各クリーニング過程は、各スリーブ4
0にベンチュリ管44を経て各スリーブ40に、圧縮空気ライン47からダクト
46を経て圧縮空気を下方に向けて噴射させることとよりなる。このことは、一
時的に空気流れをフィルタスリーブに通過して逆流させて、フィルタスリーブを
急激に膨らませることで、パルプダストのケークを切り離す(第3a図及び第3
b図を参照)。フィルタススリーブ40から除かれたパルプダストは、濾過手段
6の底部にある貯蔵ホッパ50へと落下する。貯蔵ホッパ50は、回転バルブ5
1の方向に下方そして内方向に向けて角度の付いた4つの側面を有し、ホッパ5
0の4つの壁の各々はホッパ50の角度付き側壁へのパルプダストの蓄積を妨げ
るべく、周期的に操作される一組のブローノズル52が備えられている。
ロータリーバルブ51の回転及びパルプダストファン55の作動中は、パルプ
ダストはダクトを経て分流加減バルブ57へ移送される。バッチの流れの作動状
態に依存して、分流加減バルブ57はパルプダストの流れをダクト58aを経て
サイクロン分離器59aへと向かわせるか、それともダクト58bを経てサイク
ロン分離器に向かわせる。分流加減バルブ57がパルプダストと空気とをサイク
ロン分離器59aに向けてセットされているとすると、パルプダストは後者から
出てダクト60を経て分離5aの第2排出口から進行しているダクト62に合流
する。ロータリーバルブ61は、ダクト60中に設けられており、更にロータリ
ーバルブ63がその導入口に近接したダクト(導管)62中に設けられている。
これらのバルブ61及び63が回転すると、ダクト60を経て供給されたパルプ
ダストはパルプ分離器5aで分離された細断セルロース材料の大きな細片と再び
組み合わされる。サイクロン分離器59aからの排出空気は、サイクロン59a
から出る空気中に未だ存在しているパルプダストを分離する目的でダクト70を
経て分離手段に循環的に戻される。
分離器5bは、分流加減バルブ22がダクト26を経て細断パルプと搬送空気
を分流するようにセットされたとき、作動せしめられる。パルプダストは、セパ
レータ5bの第1の排出口から排出し、ダクト72及び32を経て濾過手段6に
移送される。分流加減バルブ57は、濾過手段6からのパルプダストがダクト5
8bを経てサイクロン分離器59bに向けて切り替えられることを保証している
。そして、サイクロン分離器59bから、パルプダストが排出口7
4を通って、分離器5bで分離され、ダクト75を経て排出しているセルロース
材料の粗い粒子と再び組み合わせ混合される。パルプダストのこの再組み合わせ
は、ロータリーバルブ75及び76が作動して、静止状態ではないときに進行す
る。
パルプ約1,000ポンドが各バッチで加工され、各時間4バッチ各々が加工
された。かくして、各時間それぞれ加工されたパルプ4,000ポンドのうち約
1%(すなわち、40ポンド)のパルプダストを細断パルプ材料の大きな切断片
と再混合した。濾過手段6を欠くと、パルプダストの量は、加工のロスとなった
であろう。
細断片及びダクト62及び75からのパルプダストをプレミキサ7a及び7b
の導入口80及び81にそれぞれのバッチにしたかって供給した。導入口81及
び82の各々は、好適には熱水、例えば120°F(49°C)の熱水を循環し
て通す熱水ジャケット82(第4図参照)により加熱されている。熱水は、熱水
供給パイブ82から供給され、熱水戻りパイプ82bを経て戻されている。
プレミキサ7a及び7bは、本質的に同じものなので、プレミキサ7aのみを
詳しく説明する。プレミキサ7aは、第3アミンオキシドの水溶液、アミンオキ
シドを重量で78%と重量で水22%からなる混合物を導入するための4個の導
入口83(1個のみを示す)を有する。特に好ましい第3アミンオキシドは、N
−メチル−モルホリン−N−オキシドである。アミンオキシド溶液の温度は注意
深く約180°F(82°C)、例えば176°F(80°C)の望ましい温度
に、プレミキサに導入するに先立って、制御される。プレミキサ7aに導入され
るアミンオキシド溶液の量は、供給ライン83cに挿入した質量流量計及びバル
ブ83cによって、セルロース材料の重量で約13部からなる添加パルプ、87
重量部のアミンオキシド及び水の混合物を製造すべく注意深く管理される。各バ
ッチは、典型的には約8,000ポンドのアミンオキシド溶液と約1,200ボ
ンドの細断パルプがプレミキサに加えられる。
好適には、粉末没食子酸プロピルのような安定剤が各プレミキサに他の材料と
混合するために添加される。安定剤はアミンオキシドの分解及びセルロースの分
解を防止又は低減させるために添加される。安定剤は、プレミキサに後者を導入
するに先立って細断パルプに添加するのが適当である。他の添加剤は、この段階
で添加してよい。このような添加剤の例は、例えば酸化チタンのような艷消剤、
粘度調整剤、粘度改質剤及び顔料である。
プレミキサ7aは、放射形にパドル65を延ばして有する水平軸65をその中
に備えた混合室からなる。パドル65aは、鋤状の翼状(ブレード)の攪拌子で
あり、適切には異なる軸平面で放射状に延びている。水平軸65は、外部に設け
たモータにより駆動され約72r.p.m.の比較的低速度で回転する。4個の
精砕ミキサ(refiner mixer)67が間隔をおいてプレミキサ7a
の混合室の壁に並んで設けられており(第4図では、1個のみ示されている)、
各々約3,000r.p.m.の比較的高速度で回転している。各々の精砕翼(
refiner blade)の回転軸68は、先端部の速度が4〜6m/s、
好ましくは5〜5.5の範囲で回転してゆっくりと回転しているパドル65aの
回転軸に対して直交している。速く回転している精砕ミキサ67は、アミンオキ
シド溶液中で後者が膨潤した後に、細断されたパルプの裁断大片を切り刻むこと
を主たる狙いとするものである。ゆっくりと回転するパドルは、アミンオキシド
中のセルロースの分散を容易にするために、導入された組成成分と一緒に混合す
ることを狙いとするものである。ゆっくりと回転するパドル65aとの組み合わ
せ作用は、アミンオキシドと水の中に分散したセルロース材料のホモジニアスな
混合物を調製する。第4図の65c及び67b及び83eは、全プロセスを自動
制御するための電子計算器制御システムの部分を表し、それぞれモータ65b及
びモータ67a及び質量流量計の上流のバルブ83cを表す。プレミキサの外部
ケース、これは混合室の壁であるが、加熱ジャケット69を有し、典型的には約
180°F(82°C)例えは176°F(80°C)の熱水が循環させられ、
各混合室の内容物を約180°F(82°C)例えば176°F(80°C)の
高められた温度に保持している。熱水は供給パイプ69aを経て供給され、そし
て戻りパイプ69bを経て再加熱のために戻される。各々の混合操作は、典型的
には、約21分かかって行われる。アミンオキシドの溶液は、当初に約5分の間
でプレミキサ中に仕込まれ、その後にパルプ及び添加された没食子酸プロピルが
約10分かけて仕込まれる。次いで、混合は約180°F(82°C)例えば1
76°F(80°C)の高められた温度で、少なくとも4分、典型的には約6分
間進行して、この間にセルロース材料が第3アミンオキシド中に実質的に均一に
分散されている各個別々の繊維に砕かれている高品位の混合物が得られる。混合
の結果は、約13%という比較的高いセルロースを含有するプレミックスとなる
。プレミックスは、次いで熱と圧力の作用でセルロースがアミンオキシドの溶液
中に溶解している粘稠なドープに転換され、このようにして得られたドープは後
のセルロース製品の製造にとって適当なものである。特に、適当なミキサは英国
のBerkshire,Near Reading,Swallowfield
にあるWinkworth Machinery Ltd.で製作されているR
T3000 モデル ミキサであることが判っている。
プレミキサ7a及び7bは、貯蔵ホッパ84及び85の導入口83a及び83
bにそれぞれ結合されている底部バルブ排出口82a
及び82bを有する。このホッパ84及び85は、排出口86と87をそれぞれ
有し、往復ピストンポンプ88及び89の導入側にそれぞれ結合されている。こ
のポンプ88と89は、排出パイプ90を有し、これらはドープ調製工程(図示
なし)にそれぞれ結合されている。どのバッチが加工されるかによって、この混
合物はプレミキサaから貯蔵ホッパ84を経て、排出パイプ90を経て更にドー
プ調製工程へと移送するために、ピストンポンプ88へと通過させられるか又は
プレミキサ7bから貯蔵ホッパ85を経て、排出パイプ91を経てドープ調製工
程へと移送するために、ピストンポンプ89へと通過させられる。
貯蔵ホッパ84及び85は、プレミキサ7a及び7b中で形成された混合物を
それぞれ正しい濃度及び粘度のホモジニアスな混合条件を維持するのに役立つ。
貯蔵ホッパ84と85は等しいものであり、又往復ピストンポンプ88と89も
等しいものなので、貯蔵ホッパー84とピストンポンプ88を以下に詳述する。
貯蔵ホッパ84(第5図に概念的に示した)は、鉛直に備えられ、円形シリン
ダ状の上部部分84aと円錐台形の低部部分84bを有する。熱水をホッパの壁
の周りに通すために、加熱パイプ84cが部分84a及び84bの外側に設けら
れ、ホッパの内容物を約180°F(82°C)、例えは176°F(80°C
)の高められた温度に維持する。熱水は、導入口84h及び84iを経て供給さ
れ、排出口84j及び84kに戻る。貯蔵ホッパ84の内側には、半径方向アー
ム84eを有する垂直の、軸支して配置されたシャフト84dが2から10r.
p.m.、例えば8r.p.m.の比較的遅い速度で回転可能のものである。シ
ャフト84dは、上方のベアリング(図示なし)、下方のベアリング84g及び
半径方向アーム84pに設けられた中間のベアリングによって支持されている。
軸上で隣り合うアーム84eのペアは、共通の攪拌子84fを有し、このような
攪拌子84fを4個もつものが第4図に示されている。このような攪拌子84f
は、アーム84eの半径方向の最外端に位置しており、使用にあたっては、ホッ
パ84の壁に近接する攪拌の道を掃いている。使用にあたって、攪拌子84fは
貯蔵ホッパの上部部分84a及び低部部分84bの双方にあるプレミックスをか
き混ぜる。第5図中、ほんの半数のアーム84eと攪拌子84fが示されている
。相当するアーム及び攪拌子(図示されていない)はホッパー84の右側に延長
し、各々の右側のアームが相当するアーム84eと対角的に一線に並んている。
上部部分84aにおける上部の撹拌子84fを担持しているアーム84eは、低
部部分84bの上部の撹拌子84fと担持しているアーム84eと同じ軸上に並
んでいる。上部部分84aにおける低部のかき混ぜ片84fを担持するアーム8
4e及び下部部分84b中の低い撹拌子84fを担持するアーム84eは、他の
放射アーム84eを含む軸平面から食い違い、例えば90°の共通の平面で配置
されている。食い違い放射アームが全て示されているので、第5図はほんの概念
的なものであることが理解されるだろう。
ホッパ84に入ったプレミックスは、正しい高められた温度で粘稠な使用可能
な条件に所望時間の間、例えば数時間にも及ぶ間保持するができる。比較的ゆる
やかな速度で回転する撹拌子84fは、混合物がホモジェニアスな条件のままで
あるように、アミンオキシド溶液中のセルロースの分散状態を保存する。プレミ
ックスは、かくしてドープ形成工程に移送される以前、使用可能な条件を維持す
ることができ、生産プロセスにおいて用いることができる程度の制御を得るのに
役立つ。このように、貯蔵ホッパ84はプロセス中に中断部を用意しておき、そ
して例えばシステムの不作動等の理由で
プロセスを停止しなければならないことによって起されるプロセスの流れの不連
続性を、既に混合したプレミックスを廃棄することなく、吸収して和らげること
ができる。
往復ピストンポンプ88は、複式ピストンで水力駆動のいわゆるコンクリート
ポンプである。特に適当なコンクリートポンプは、Schwing Gmbhの
Schwing タイプ KSP17 HD ELポンプである。このようなコ
ンクリートポンプは、プレミックスをその均一性を損なわずにドープ形成工程に
移送するのに特に適していることが判明している。使用においては、プレミック
スはバルブ95を開けて、ホッパ84の排出口を通ってポンプ88の導入口に送
られる(第6図及び第7図参照)。ピストンの次の前進供給ストロークにおいて
、シリンダ内に引き込まれたプレミックスは排出口パイプ90を通り、移送のた
めに移送管99を通って押し出される。移送管99はピボットシャフト100に
据えられ水圧ラム105の駆動でシリンダ98がパイプ90に結合されている第
7図中実線で示されている位置とシリンダ97がパイプ90に結合されている第
7図中点線で示される位置との間で軸支的に動く。別に、他のシリンダからの流
れは、ポペットバルブ(poppet valve)によって制御することがで
きる。第7図において、開口101(点線で示す)は排出パイプ90の導入口で
あり、開口102及び103はそれぞれシリンダ97及び98の端部である。移
送パイプ及びポンプ88の詳細は、Schwingの米国特許第4,373,8
75号に記載されており、その記載内容の全てをここに引用して本明細書の記載
に含める。往復ピストンポンプ88は、力強く、丈夫なものであり、セルロース
のプレミックスを移送する上で確実で実用的であることが判明している。比較的
緩慢な動きをする往復ピストンは、セルロースからアミンオキシドを絞り出さな
いし、分離させもせず又セルロースを破壊することもない。これは駆動ピストン
の力学的エネルギの大部分が主としてプレミックスを移動させるように使われて
いるからである。更に、このポンプは計量ポンプとして働いている。各々のシリ
ンダの容積は知られており、シリンダは一回の吸引ストロークでプレミックスが
満たされるから、各供給ストロークで供給されるプレミックスの量が決まる。こ
のように単位期間に移送されるプレミックスの量は、往復ピストンの速度を制御
することによって正確に制御することができる。このポンプは実用上かなり信頼
性があり、セルロースをアミンオキシドから分離させることもなく、正確にプレ
ミックスを計量する。プレミックスは、セルロースを重量で約13%含んでおり
、往復ピストンポンプはプレミックスを確実かつ効果的に送ることができるので
ある。ポンプ88及び89からのプレミックスは、熱水パイプ90及び91を通
ってドープ形成工程に移送され、次いで形成されたドープは成形され、繊維、フ
ィラメンント、ロッド、管、平板又はフィルムのいようなセルロース製品へと再
生される。パイプ90、91はバルブ92a及び92bがそれぞれ設けられてお
り、再循環パイプ93a及び93bが貯蔵ホッパ7a及び7bの導入口に、ポン
プ88及び89の排出口を結合するためのバルブ92a及び92bに結合されて
いる。再循環パイプ93a及び93bはバルブ94a及び94bがそれぞれ組み
込まれている。バルブ92a及び92bを閉じそしてバルブ94a及び94bを
開けることで、プレミックスがドープ形成工程にポンプで送られることなしに、
貯蔵ホッパ7a及び7bを含む閉じた循環路を巡って移送されることが可能にな
る。かくして、仮にもバルブ92a及び92bの下流側のパイプ90及び91で
閉塞の問題が起こっても、これらのバルブが閉じられて混合物のホッパに戻る循
環が可能になる。
説明したこの装置では、配管の多くは保温被覆されている。特に、熱水供給ラ
イン83d及び96a並びに図示はないが、ホッパの導入ライン84h及び84
iに結合した供給ラインはプレミキサ82a及び82bを貯蔵ホッパへの導入8
3a及び83bにそれぞれ結合しているラインと同様に保温被覆されている。排
出パイプ90及び91も同様に保温被覆されている。
ここでは詳細に記載して説明はしてはいないが、パルプロールから細断装置へ
のウエブ供給の制御、細断パルプから濾過された細かな粒子の回収工程を含むプ
レミキサへの細断パルプの供給、プレミキサへのプレミックス成分の所定量の添
加、プレミキサ内でのプレミックス成分の混合、貯蔵ホッパ内でのプレミックス
の攪拌、及びドープ形成工程へのプレミックスのポンプ移送の工程は、好ましく
はコンピュータ制御により自動管理される。
産業上の利用の可能性
本発明は、セルロース製品の製造のために繊維産業で適用できる。
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